JP6465004B2 - 正極合材ペーストの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、正極合材ペーストの製造方法に関する。
特許文献1には、二軸混練機を用いて、磁性粉末とバインダーと溶媒とを含む混合物を混練して、磁性塗料(ペースト)を製造する方法が開示されている。二軸混練機は、軸方向に延びる筒状のバレルと、バレルの内部に配置された複数のせん断パドルを有するせん断パドル部と、を備えている。バレルは、軸方向の一方端側に位置し、材料を当該バレルの内部に投入するための投入口と、軸方向の他方端側に位置し、材料が混練されてなるペーストを当該バレルの外部に排出するための排出口と、を有する。せん断パドル部は、複数、投入口側から排出口側に向かって軸方向に並んで配置されている。この二軸混練機では、いずれのせん断パドルも同一寸法とされており、二軸混練機の全体にわたって、バレルの内周面とせん断パドルの外周面との間のクリアランス(最短距離)は一定とされている。
特開平7−14158号公報
また、上述のような構成を有する二軸混練機を用いて、正極活物質とアセチレンブラックとバインダーと溶媒とを含む正極材料を混練して、正極合材ペーストを製造する方法が検討されている。このようにして正極合材ペーストを製造する場合、正極材料が投入口側から排出口側に進むにしたがって、正極活物質等の分散性が高まってゆき、正極材料の混合物(ペースト)の粘度が低下してゆく。換言すれば、投入口側せん断パドル部において混練される正極材料の混合物(ペースト)は、粘度が高い状態となっている。しかも、投入口側せん断パドル部において混練される正極材料の混合物(ペースト)は、正極活物質等の固形分が溶媒によって十分に湿潤していない。
粘度が高い状態のペーストほど、せん断パドルからのせん断力を受けやすくなるので、従来(例えば、特許文献1)のように、バレルの内周面とせん断パドルの外周面との間のクリアランス(最短距離)を一定とした場合、投入口側せん断パドル部によって混練される正極材料の混合物(ペースト)では、排出口側せん断パドル部によって混練される正極材料の混合物(ペースト)よりも、大きなせん断力を受けることになる。しかも、投入口側せん断パドル部によって混練される正極材料の混合物(ペースト)は、正極活物質等の固形分が溶媒によって十分に湿潤していないため、部分的に過大なせん断力を受けることがある。
このため、従来の製造方法では、投入口側せん断パドル部によって正極材料の混合物(ペースト)に加えられるせん断力が過大(部分的に過大)となり、一次粒子が線状に繋がった形状のアセチレンブラックの一部が、極端に短くなる(小粒径化する)ことがあった。これにより、アセチレンブラックにより正極活物質間を適切に連結することができなくなり、正極内の導電性ネットワークが低下することがあった。これにより、電池の内部抵抗が大きくなり、電池の出力特性(特に、低温出力特性)が低下することがあった。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、電池の出力特性(特に、低温出力特性)を良好にすることができる正極合材ペーストの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、二つの軸を有する二軸混練機を用いて、正極材料である正極活物質とアセチレンブラックとバインダーと溶媒、を混練して、正極合材ペーストを製造する正極合材ペーストの製造方法であって、前記二軸混練機は、軸方向に延びる筒状のバレルと、前記バレルの内部に配置された複数のせん断パドルを有し、前記軸を回転軸として回転するせん断パドル部と、を備え、前記バレルが、前記軸方向の一方端側に位置し、前記正極材料を当該バレルの内部に投入するための投入口と、前記軸方向の他方端側に位置し、前記正極材料が混練されてなる前記正極合材ペーストを当該バレルの外部に排出するための排出口と、を有し、それぞれの前記軸について、前記せん断パドル部が、複数、前記投入口側から前記排出口側に向かって前記軸方向に並んで配置されており、それぞれの前記軸について、複数の前記せん断パドル部を、前記投入口側に位置する投入口側せん断パドル部と、前記排出口側に位置する排出口側せん断パドル部との2つに分けると、前記バレルの内周面と前記せん断パドルの外周面との間のクリアランス(最短距離)は、前記排出口側せん断パドル部よりも前記投入口側せん断パドル部のほうが大きく、且つ、前記排出口側せん断パドル部においては、前記排出口に近いせん断パドル部ほど前記クリアランスが小さい正極合材ペーストの製造方法である。
上述の製造方法では、以下の構成を有する二軸混練機を用いて、正極合材ペーストを製造する。
具体的には、まず、バレルの内周面とせん断パドルの外周面との間のクリアランス(最短距離)は、排出口側せん断パドル部よりも投入口側せん断パドル部のほうが大きくされている。すなわち、投入口側せん断パドル部に含まれるせん断パドルの外周面とバレルの内周面との間のクリアランス(最短距離)は、いずれも、排出口側せん断パドル部に含まれるせん断パドルの外周面とバレルの内周面との間のクリアランス(最短距離)のいずれよりも大きくされている。
なお、それぞれの軸について、軸方向(二軸混練機の軸が延びる方向)に並ぶ複数のせん断パドル部の列を軸方向に2分割(2等分)したとき、投入口側に位置するせん断パドル部を投入口側せん断パドル部といい、排出口側に位置するせん断パドル部を排出口側せん断パドル部という。
上記のような構成にすることで、投入口側せん断パドル部における前記クリアランスを、排出口側せん断パドル部と同等にした場合に比べて、投入口側せん断パドル部によって正極材料の混合物(ペースト)に加えられるせん断力を小さくすることができる。バレルの内周面とせん断パドルの外周面との間のクリアランス(最短距離)を大きくするほど、ペーストに対するせん断力を弱めることができるからである。
これにより、投入口側せん断パドル部によって、粘度が高く、且つ、正極活物質等の固形分が溶媒によって十分に湿潤していない状態の正極材料の混合物(ペースト)に対し、過大なせん断力が加えられることを抑制することができるので、一次粒子が線状に繋がった形状のアセチレンブラックの一部が極端に短くなる(小粒径化する)ことを抑制することができる。なお、投入口側せん断パドル部によって正極材料の混合物(ペースト)の混練を終えた時点では、正極活物質等の固形分が溶媒によって十分に湿潤した状態となる。
さらに、上述の製造方法で用いる二軸混練機は、排出口側せん断パドル部において、排出口に近いせん断パドル部ほど、バレルの内周面とせん断パドルの外周面との間のクリアランス(最短距離)が小さくなっている。これにより、排出口に近づくほど粘度が低下してゆく(従って、せん断力を受けにくくなってゆく)ペーストに対し、粘度に応じた混練を行うことができる。
具体的には、排出口側せん断パドル部において、正極活物質等の固形分が溶媒によって十分に湿潤した正極材料の混合物(ペースト)に対し、過大なせん断力を加えることなく、排出口側せん断パドル部によって加えられるせん断力のバラツキを小さくする(略均一にせん断力を加える)ことができる。これにより、正極活物質等の固形分の分散性を良好にすることがきると共に、アセチレンブラックを適切に(略均一に)解砕することができる。
従って、上述の製造方法により製造された正極合材ペーストを用いて作製した正極では、正極合材層(正極合材ペーストを乾燥させたもの)内において正極活物質等が略均一に分散すると共に、アセチレンブラックにより正極活物質間が適切に連結され、正極内の導電性ネットワークを良好にすることができる。これにより、電池の内部抵抗を小さくすることができ、電池の出力特性(特に、低温出力特性)を良好にすることができる。
なお、投入口を通じてバレル(二軸混練機)の内部に投入する正極材料(正極活物質、アセチレンブラック、バインダー、溶媒など)は、それぞれを単独で(すなわち、複数種類の正極材料を予め混合した混合物とすることなく)投入するようにしても良いし、複数種類を予め混合した混合物の状態で投入するようにしても良い。いずれの態様でも、二軸混練機を用いて、正極材料である正極活物質とアセチレンブラックとバインダーと溶媒を混練して、正極合材ペーストを製造することになる。後者としては、例えば、アセチレンブラックとバインダーと溶媒を予め混合した混合物(ペースト)(以下、この混合物をABペーストともいう)としておき、このABペーストと正極活物質を、投入口を通じてバレル(二軸混練機)の内部に投入する態様が挙げられる。
また、正極合材ペーストの原料となる正極材料は、正極活物質とアセチレンブラックとバインダーと溶媒のみに限らず、これら以外の材料を含むようにしても良い。
また、排出口側せん断パドル部では、排出口に近づくほど粘度が低下してゆく(従って、せん断力を受けにくくなってゆく)ペーストに対し、排出口側せん断パドル部によって加えられるせん断力が均一となるように、バレルの内周面とせん断パドルの外周面との間のクリアランス(最短距離)を設定するのが好ましい。
実施形態にかかるリチウムイオン二次電池の斜視図である。 同リチウムイオン二次電池の正極の斜視図である。 同リチウムイオン二次電池の負極の斜視図である。 実施形態にかかる二軸混練機の側面図である。 同二軸混練機の内部の構成を示す部分断面図である。 同二軸混練機のバレルの内部に配置されたせん断パドルを示す図である。 リチウムイオン二次電池の製造方法の流れを示すフローチャートである。 同フローチャートのサブルーチンである。 図8に示すフローチャートのサブルーチンである。
まず、本実施形態の製造方法により製造されるリチウムイオン二次電池100について説明する。
リチウムイオン二次電池100は、図1に示すように、電極体110と、これを収容する電池ケース180とを備える。電極体110は、正極130、負極120、及びセパレータ150を有している。セパレータ150は、電気絶縁性の樹脂フィルム(例えば、ポリエチレン)からなり、正極130と負極120との間に介在して、これらを離間させている。このセパレータ150には、リチウムイオンを有する非水電解液160を含浸させている。なお、非水電解液160は、有機溶媒中に、溶質としてLiPF6を添加した非水電解液である。
電池ケース180は、アルミニウムからなり、直方体形状をなしている。この電池ケース180は、電池ケース本体181と封口蓋182を有する。このうち、電池ケース本体181は、有底矩形箱形状をなしている。なお、電池ケース本体181と電極体110との間には、樹脂からなり、箱状に折り曲げた絶縁フィルム(図示しない)を介在させている。
また、封口蓋182は、矩形板状であり、電池ケース本体181の開口を閉塞して、この電池ケース本体181に溶接されている。この封口蓋182には、矩形板状の安全弁197が設けられている。
電極体110は、帯状の正極130と帯状の負極120とが、両者の間に帯状のセパレータ150を介在させて扁平形状に捲回された扁平捲回型の電極体である(図1参照)。詳細には、長手方向DBに延びる帯状の正極130、負極120、及びセパレータ150を、長手方向DBに捲回して、扁平捲回型の電極体110を形成している(図1〜図3参照)。
正極130は、図2に示すように、長手方向DBに延びる帯状でアルミニウム箔からなる正極集電箔138と、この正極集電箔138の表面(両面)に配置された2つの正極合材層131,131とを有している。2つの正極合材層131,131は、それぞれ、長手方向DBに延びる帯状をなしている。この正極合材層131は、正極活物質137と、アセチレンブラック133(導電材)と、PVDFからなるバインダー134とを含んでいる。なお、本実施形態では、正極活物質137として、LiNi1/3Mn1/3Co1/32を用いている。また、アセチレンブラック133は、一次粒子が線状に繋がった形状をなしている。
また、負極120は、図3に示すように、長手方向DBに延びる帯状で銅箔からなる負極集電箔128と、この負極集電箔128の表面(両面)に配置された2つの負極合材層121,121とを有している。2つの負極合材層121,121は、それぞれ、長手方向DBに延びる帯状をなしている。この負極合材層121は、負極活物質127とバインダーとを含んでいる。なお、本実施形態では、負極活物質127として、黒鉛を用いている。
また、電極体110のうち正極130には、クランク状に屈曲した板状の正極集電部材191が溶接されている(図1参照)。さらに、負極120には、クランク状に屈曲した板状の負極集電部材192が溶接されている。正極集電部材191及び負極集電部材192のうち、それぞれの先端に位置する正極端子部191A及び負極端子部192Aは、封口蓋182を貫通して蓋表面182Aから突出している。なお、正極端子部191Aと封口蓋182との間、及び、負極端子部192Aと封口蓋182との間には、それぞれ、電気絶縁性の樹脂からなる絶縁部材195を介在させている。
次に、本実施形態にかかるリチウムイオン二次電池の製造方法、正極の製造方法、及び、正極合材ペーストの製造方法について説明する。
なお、図4は、正極合材ペーストを製造するための二軸混練機10の側面図である。また、図5は、二軸混練機10の内部の構成を示す図であり、二軸混練機10を軸線方向AXに切断した部分断面図である。図6は、二軸混練機10のバレル30の内部に配置されたせん断パドル11(12,13,14)を示す図であり、図5のB−B(C−C、D−D、E−E)で示す位置における二軸混練機10の断面図に相当する。
また、図7は、リチウムイオン二次電池の製造方法の流れを示すフローチャートである。また、図8は、図7のフローチャートのサブルーチンであり、正極の製造方法の流れを示すフローチャートである。図9は、図8のフローチャートのサブルーチンであり、正極合材ペーストの製造方法の流れを示すフローチャートである。
図7に示すように、まず、ステップS1において、正極130を作製する。具体的には、図8に示すように、まず、ステップS11(正極合材ペースト作製工程)において、正極合材ペースト131Aを作製する。ここで、正極合材ペースト131Aの製造方法について、具体的に説明する。
本実施形態では、図4〜図6に示す二軸混練機10を用いて、正極材料である正極活物質137とアセチレンブラック133(導電材)とバインダー134(本実施形態では、PVDF)と溶媒135、を混練して、正極合材ペースト131Aを製造する。
ここで、本実施形態で用いる二軸混練機10について説明する。二軸混練機10は、二つの軸35,36(図5及び図6参照)を有する連続型二軸混練機である。この二軸混練機10は、筒状のバレル30と、中心軸線AX1を有する円柱形状の軸35と、中心軸線AX2を有する円柱形状の軸36と、第1せん断パドル部21b,21cと、第2せん断パドル部22b,22cと、第3せん断パドル部23b,23cと、第4せん断パドル部24b,24cと、スクリュー41b,41c,42b,42cと、図示しない抵抗パドルとを有している。
軸35,36と、第1せん断パドル部21b,21cと、第2せん断パドル部22b,22cと、第3せん断パドル部23b,23cと、第4せん断パドル部24b,24cと、スクリュー41b,41c,42b,42cと、図示しない抵抗パドルは、軸方向DA(軸35,36が延びる方向、図4及び図5において左右方向)に延びるバレル30の内部に配置されている。
バレル30は、軸方向DAの一方端側(図4及び図5において左端側)に、正極材料(正極活物質137とアセチレンブラック133とバインダー134と溶媒135)をバレル30の内部に投入するための投入口31を有する。さらに、バレル30は、軸方向DAの他方端側(図4及び図5において右端側)に、正極材料が混練されてなる正極合材ペースト131Aをバレル30の外部に排出するための排出口32を有する。
なお、バレル30の内周面30bは、図6に示すように、中心軸線AX1を中心とした半径R1の円筒形状の内周面30b1と中心軸線AX2を中心とした半径R1の円筒形状の内周面30b2とを、これらの周方向一部が重なる(交わる)ように連結した形態(断面C形状の内周面30b1と断面逆向きC形状の内周面30b2とを連結した形態)をなしている。
また、軸35と36は、バレル30内において、平行に配置されている。このうち、軸35は、中心軸線AX1を回転中心として回転する。一方、軸36は、中心軸線AX2を回転中心として回転する。なお、図5及び図6に矢印で示すように、軸35と36の回転方向は同じである。
第1せん断パドル部21bと第2せん断パドル部22bと第3せん断パドル部23bと第4せん断パドル部24bは、軸35に固定されており、軸35を回転軸として軸35と共に回転(回動)する。なお、第1せん断パドル部21bと第2せん断パドル部22bと第3せん断パドル部23bと第4せん断パドル部24bは、この順で、投入口31側から排出口32側に向かって軸方向DAに間隔を空けて並んで配置されている。
ここで、軸35にかかる4つのせん断パドル部を、投入口31側に位置する投入口側せん断パドル部25bと、排出口32側に位置する排出口側せん断パドル部26bとの2つに半分ずつ分ける。すると、第1せん断パドル部21bと第2せん断パドル部22bと第3せん断パドル部23bと第4せん断パドル部24bのうち、第1せん断パドル部21bと第2せん断パドル部22bが、投入口31側に位置する投入口側せん断パドル部25bとなる。一方、第3せん断パドル部23bと第4せん断パドル部24bが、排出口32側に位置する排出口側せん断パドル部26bとなる。
また、第1せん断パドル部21cと第2せん断パドル部22cと第3せん断パドル部23cと第4せん断パドル部24cは、軸36に固定されており、軸36を回転軸として軸36と共に回転(回動)する。なお、第1せん断パドル部21cと第2せん断パドル部22cと第3せん断パドル部23cと第4せん断パドル部24cは、この順で、投入口31側から排出口32側に向かって軸方向DAに間隔を空けて並んで配置されている。
なお、軸36にかかる4つのせん断パドル部を、投入口31側に位置する投入口側せん断パドル部25cと、排出口32側に位置する排出口側せん断パドル部26cとの2つに半分ずつ分ける。すると、第1せん断パドル部21cと第2せん断パドル部22cと第3せん断パドル部23cと第4せん断パドル部24cのうち、第1せん断パドル部21cと第2せん断パドル部22cが、投入口31側に位置する投入口側せん断パドル部25cとなる。一方、第3せん断パドル部23cと第4せん断パドル部24cが、排出口32側に位置する排出口側せん断パドル部26cとなる。
第1せん断パドル部21b(または21c)は、軸35(または36)に固定された3つのせん断パドル11,11,11を有している(図5参照)。せん断パドル11は、平面視略三角形の外形を有する板状部材であり、その中央部に貫通孔11bが形成されている(図6参照)。3つのせん断パドル11,11,11は、それぞれの貫通孔11b内に軸35(または36)を挿通させて、軸35(または36)に固定されている。
従って、第1せん断パドル部21b(または21c)を構成する3つのせん断パドル11,11,11は、軸35(または36)を回転軸として、軸35(または36)と共に回転(回動)する。これにより、第1せん断パドル部21b(または21c)において、正極材料(正極活物質137とアセチレンブラック133とバインダー134と溶媒135)に対しせん断力を加えて、正極材料を混練することができる。
なお、第1せん断パドル部21b(または36)を構成する3つのせん断パドル11,11,11は、軸方向DAに隣り合うせん断パドル11同士が接触した態様で、軸方向DAに並んで配置されている(図5参照)。この態様は、後述する第2せん断パドル部22b(または22c)を構成する3つのせん断パドル12,12,12、第3せん断パドル部23b(または23c)を構成する3つのせん断パドル13,13,13、及び、第4せん断パドル部24b(または24c)を構成する3つのせん断パドル14,14,14についても同様である。
また、第1せん断パドル部21b(または21c)を構成する3つのせん断パドル11,11,11のうち、中央に位置するせん断パドル11(図6においてハッチングしていないせん断パドル11)は、両側に位置するせん断パドル11,11に対し、軸35(または36)回りに180度(半周)ずらした向きで軸35(または36)に固定されている(図6参照)。この態様は、後述する第2せん断パドル部22b(または22c)を構成する3つのせん断パドル12,12,12、第3せん断パドル部23b(または23c)を構成する3つのせん断パドル13,13,13、及び、第4せん断パドル部24b(また24c)を構成する3つのせん断パドル14,14,14についても同様である。
なお、図6に示すように、せん断パドル11の3つの角部11c,11d,11eは、いずれも、中心軸線AX1(またはAX2)を中心とした半径R11の円弧をなしている。そして、せん断パドル11の最大半径は、3つの角部11c,11d,11eの半径R11となっている。従って、バレル30の内周面30bとせん断パドル11の外周面11fとの間のクリアランスC1(最短距離)は、R1からR11を差し引いた値(C1=R1−R11)となる。
第2せん断パドル部22b(または22c)は、軸35(または36)に固定された3つのせん断パドル12,12,12を有している(図5参照)。せん断パドル12は、平面視略三角形の外形を有する板状部材であり、その中央部に貫通孔12bが形成されている(図6参照)。3つのせん断パドル12,12,12は、それぞれの貫通孔12b内に軸35(または36)を挿通させて、軸35(または36)に固定されている。
従って、第2せん断パドル部22b(22c)を構成する3つのせん断パドル12,12,12は、軸35(または36)を回転軸として、軸35(または36)と共に回転(回動)する。これにより、第2せん断パドル部22b(または22c)においても、正極材料(正極活物質137とアセチレンブラック133とバインダー134と溶媒135)に対しせん断力を加えて、正極材料を混練することができる。
なお、図6に示すように、せん断パドル12の3つの角部12c,12d,12eは、いずれも、中心軸線AX1(またはAX2)を中心とした半径R12の円弧をなしている。そして、せん断パドル12の最大半径は、3つの角部12c,12d,12eの半径R12となっている。従って、バレル30の内周面30bとせん断パドル12の外周面12fとの間のクリアランスC2(最短距離)は、R1からR12を差し引いた値(C2=R1−R12)となる。
第3せん断パドル部23b(または23c)は、軸35(または36)に固定された3つのせん断パドル13,13,13を有している(図5参照)。せん断パドル13は、平面視略三角形の外形を有する板状部材であり、その中央部に貫通孔13bが形成されている(図6参照)。3つのせん断パドル13,13,13は、それぞれの貫通孔13b内に軸35(または36)を挿通させて、軸35(または36)に固定されている。
従って、第3せん断パドル部23b(23c)を構成する3つのせん断パドル13,13,13は、軸35(または36)を回転軸として、軸35(または36)と共に回転(回動)する。これにより、第3せん断パドル部23b(または23c)においても、正極材料(正極活物質137とアセチレンブラック133とバインダー134と溶媒135)に対しせん断力を加えて、正極材料を混練することができる。
なお、図6に示すように、せん断パドル13の3つの角部13c,13d,13eは、いずれも、中心軸線AX1(またはAX2)を中心とした半径R13の円弧をなしている。そして、せん断パドル13の最大半径は、3つの角部13c,13d,13eの半径R13となっている。従って、バレル30の内周面30bとせん断パドル13の外周面13fとの間のクリアランスC3(最短距離)は、R1からR13を差し引いた値(C3=R1−R13)となる。
第4せん断パドル部24b(または24c)は、軸35(または36)に固定された3つのせん断パドル14,14,14を有している(図5参照)。せん断パドル14は、平面視略三角形の外形を有する板状部材であり、その中央部に貫通孔14bが形成されている(図6参照)。3つのせん断パドル14,14,14は、それぞれの貫通孔14b内に軸35(または36)を挿通させて、軸35(または36)に固定されている。
従って、第4せん断パドル部24b(24c)を構成する3つのせん断パドル14,14,14は、軸35(または36)を回転軸として、軸35(または36)と共に回転(回動)する。これにより、第4せん断パドル部24b(または24c)においても、正極材料(正極活物質137とアセチレンブラック133とバインダー134と溶媒135)に対しせん断力を加えて、正極材料を混練することができる。
なお、図6に示すように、せん断パドル14の3つの角部14c,14d,14eは、いずれも、中心軸線AX1(またはAX2)を中心とした半径R14の円弧をなしている。そして、せん断パドル14の最大半径は、3つの角部14c,14d,14eの半径R14となっている。従って、バレル30の内周面30bとせん断パドル14の外周面14fとの間のクリアランスC4(最短距離)は、R1からR14を差し引いた値(C4=R1−R14)となる。
また、本実施形態では、バレル30の内周面30bとせん断パドル11,12,13,14の外周面11f,12f,13f,14fとの間のクリアランスC1,C2,C3,C4(最短距離)は、排出口側せん断パドル部26b,26cよりも投入口側せん断パドル部25b,25cのほうが大きくされている。すなわち、投入口側せん断パドル部25b,25cに含まれるせん断パドル11,12の外周面11f,12fとバレル30の内周面30bとの間のクリアランスC1,C2(最短距離)は、いずれも、排出口側せん断パドル部26b,26cに含まれるせん断パドル13,14の外周面13f,14fとバレル30の内周面30bとの間のクリアランスC3,C4(最短距離)のいずれよりも大きくされている。
なお、本実施形態では、投入口側せん断パドル部25b,25cに含まれるせん断パドル11と12の最大半径を同一としている。すなわち、R11=R12としている。これにより、クリアランスC1=C2としている。
さらに、本実施形態では、排出口側せん断パドル部26b,26cに含まれるせん断パドル13と14について、せん断パドル13の最大半径よりもせん断パドル14の最大半径を大きくしている、すなわち、(R11=R12<)R13<R14としている。これにより、クリアランスC3>C4としている。
従って、本実施形態では、排出口側せん断パドル部26b,26cにおいて、排出口32に近いせん断パドル部ほど、バレル30の内周面30bとせん断パドルの外周面との間のクリアランス(最短距離)が小さくなっている。すなわち、排出口側せん断パドル部26b,26cに含まれる第3せん断パドル部23b,23c及び第4せん断パドル部24b,24cのうち、排出口32に近い第4せん断パドル部24b,24cのクリアランスC4のほうが、排出口32から遠い第3せん断パドル部23b,23cのクリアランスC3よりも小さくなっている。
また、抵抗パドル(図示省略)は、略円盤形状をなす板状部材であり、その中央部に貫通孔が形成されている。この抵抗パドルは、貫通孔内に軸35(または36)を挿通させて、軸35(または36)に固定されている。なお、抵抗パドルは、第1せん断パドル部21b(または21c)と第2せん断パドル部22b(または22c)との間、第2せん断パドル部22b(または22c)と第3せん断パドル部23b(または23c)との間、第3せん断パドル部23b(または23c)と第4せん断パドル部24b(または24c)との間、及び、第4せん断パドル部24b(または24c)とスクリュー42b(または42c)との間に、それぞれ配置されている。
スクリュー41b,42b(または41c,42c)は、螺旋形状をなす外周面を有する筒状部材であり(図5参照)、その中央部に貫通孔が形成されている。スクリュー41b,42b(または41c,42c)は、貫通孔内に軸35(または36)を挿通させて、軸35(または36)に固定されている。
従って、スクリュー41b,42b(または41c,42c)は、軸35(または36)を回転軸として、軸35(または36)と共に回転(回動)する。これにより、スクリュー41b,42b(または41c,42c)によって、正極材料(正極活物質137とアセチレンブラック133とバインダー134と溶媒135)が、搬送方向である第1軸方向DA1(軸方向DAのうち投入口31から排出口32へ向かう方向、図5において左から右に向かう方向)に搬送される。
引き続き、正極合材ペースト131Aの製造方法について説明する。
図9に示すように、まず、ステップS111において、二軸混練機10の内部に正極材料(正極活物質137とアセチレンブラック133とバインダー134と溶媒135)を投入する。具体的には、バレル30に設けられている投入口31を通じて、二軸混練機10の内部に正極材料を投入する。なお、本実施形態では、予め、アセチレンブラック133とバインダー134と溶媒135を混合して混合物(この混合物をABペースト132とする)としておき、このABペースト132と正極活物質137を、投入口31を通じてバレル30(二軸混練機10)の内部に投入する。
また、本実施形態では、正極合材ペースト131Aの固形分率が54%よりも大きく(例えば、63.5%)となるように、正極活物質137とアセチレンブラック133とバインダー134と溶媒135の添加量を調整している。なお、正極合材ペースト131Aの固形分率は、正極合材ペースト131A中における正極活物質137とアセチレンブラック133とバインダー134の含有率(wt%)である。このように正極合材ペースト131Aの固形分率を高くすることで、後述するステップS13(乾燥工程)において、正極合材ペーストを短時間で乾燥させることが可能となる。
次に、ステップS112に進み、投入口31を通じて二軸混練機10の内部に投入された正極材料(正極活物質137とアセチレンブラック133とバインダー134と溶媒135)を、排出口32側に搬送しつつ混練する。具体的には、軸35と36を同一の回転速度で同一方向に回転させることで、スクリュー41b,42bと第1せん断パドル部21bと第2せん断パドル部22bと第3せん断パドル部23bと第4せん断パドル部24bと抵抗パドルを軸35と一緒に回転させると共に、スクリュー41c,42cと第1せん断パドル部21cと第2せん断パドル部22cと第3せん断パドル部23cと第4せん断パドル部24cと抵抗パドルを軸36と一緒に回転させる。
これにより、投入口31から投入された正極材料が、スクリュー41b,41cと42b,42cによって第1軸方向DA1に搬送されつつ、第1せん断パドル部21b,21cと第2せん断パドル部22b,22cと第3せん断パドル部23b,23cと第4せん断パドル部24b,24cからせん断力を受けて混練される。これにより、正極材料(正極活物質137とアセチレンブラック133とバインダー134と溶媒135)が、投入口31側から排出口32側に進むにしたがって、正極活物質137等の固形分の分散性が高まってゆくと共に、正極材料の混合物(ペースト)の粘度が低下してゆき、正極合材ペースト131Aになる。
次いで、ステップS113に進み、上述のようにして正極材料(正極活物質137とアセチレンブラック133とバインダー134と溶媒135)が混練されてなる正極合材ペースト131Aが、排出口32を通じて二軸混練機10の外部に排出される。
以上のようにして、正極合材ペースト131Aが製造される。
ところで、二軸混練機を用いて、正極活物質とアセチレンブラックとバインダーと溶媒とを含む正極材料を混練して、正極合材ペーストを製造する場合、正極材料が投入口側から排出口側に進むにしたがって、正極活物質等の分散性が高まってゆき、正極材料の混合物(ペースト)の粘度が低下してゆく。換言すれば、投入口側せん断パドル部において混練される正極材料の混合物(ペースト)は、粘度が高い状態となっている。
粘度が高い状態のペーストほど、せん断パドルからのせん断力を受けやすくなるので、従来(例えば、特許文献1)のように、二軸混練機の全体にわたって、バレルの内周面とせん断パドルの外周面との間のクリアランス(最短距離)を一定とした場合、投入口側せん断パドル部によって混練される正極材料の混合物(ペースト)では、排出口側せん断パドル部によって混練される正極材料の混合物(ペースト)よりも、大きなせん断力を受けることになる。しかも、投入口側せん断パドル部によって混練される正極材料の混合物(ペースト)は、正極活物質等の固形分が溶媒によって十分に湿潤していないため、部分的に過大なせん断力を受けることがある。
このため、従来の製造方法では、投入口側せん断パドル部によって正極材料の混合物(ペースト)に加えられるせん断力が過大(部分的に過大)となり、一次粒子が線状に繋がった形状のアセチレンブラックの一部が、極端に短くなる(小粒径化する)ことがあった。特に、正極合材ペーストの固形分率を54%よりも大きくする場合に、投入口側せん断パドル部によって正極材料の混合物(ペースト)に加えられるせん断力が過大(部分的に過大)となり易かった。これにより、アセチレンブラックにより正極活物質間を適切に連結することができなくなり、正極内の導電性ネットワークが低下することがあった。これにより、電池の内部抵抗が大きくなり、電池の出力特性(特に、低温出力特性)が低下することがあった。
これに対し、本実施形態では、バレル30の内周面30bとせん断パドル11,12,13,14の外周面11f,12f,13f,14fとの間のクリアランスC1,C2,C3,C4(最短距離)は、排出口側せん断パドル部26b,26cよりも投入口側せん断パドル部25b,25cのほうが大きくされている。すなわち、投入口側せん断パドル部25b,25cに含まれるせん断パドル11,12の外周面11f,12fとバレル30の内周面30bとの間のクリアランスC1,C2(最短距離)は、いずれも、排出口側せん断パドル部26b,26cに含まれるせん断パドル13,14の外周面13f,14fとバレル30の内周面30bとの間のクリアランスC3,C4(最短距離)のいずれよりも大きくされている。
このような構成にすることで、投入口側せん断パドル部におけるクリアランスを、排出口側せん断パドル部と同等にした場合(従来の製造方法)に比べて、投入口側せん断パドル部によって正極材料の混合物(ペースト)に加えられるせん断力を小さくすることができる。バレルの内周面とせん断パドルの外周面との間のクリアランス(最短距離)を大きくするほど、ペーストに対するせん断力を弱めることができるからである。
これにより、本実施形態の製造方法では、正極合材ペースト131Aの固形分率が54%よりも大きく(例えば、63.5%)なるように正極材料を投入しているにも拘わらず、投入口側せん断パドル部25b,25cによって正極材料の混合物(ペースト)に加えられるせん断力が過大(部分的に過大)となるのを抑制することができる。より具体的には、粘度が高く、且つ、正極活物質137等の固形分が溶媒135によって十分に湿潤していない状態の正極材料の混合物(ペースト)に対し、投入口側せん断パドル部25b,25cによって過大なせん断力が加えられることを抑制することができる。
これにより、本実施形態の製造方法では、一次粒子が線状に繋がった形状のアセチレンブラック133の一部が極端に短くなる(小粒径化する)ことを抑制することができる。なお、投入口側せん断パドル部25b,25cによって正極材料の混合物(ペースト)の混練を終えた時点では、正極活物質137等の固形分が溶媒135によって十分に湿潤した状態となる。
さらに、本実施形態では、排出口側せん断パドル部26b,26cにおいて、排出口32に近いせん断パドル部ほど、バレル30の内周面30bとせん断パドルの外周面との間のクリアランス(最短距離)が小さくなっている。すなわち、排出口側せん断パドル部26b,26cに含まれる第3せん断パドル部23b,23c及び第4せん断パドル部24b,24cのうち、排出口32に近い第4せん断パドル部24b,24cのクリアランスC4のほうが、排出口32から遠い第3せん断パドル部23b,23cのクリアランスC3よりも小さくなっている。
これにより、排出口32に近づくほど粘度が低下してゆく(従って、せん断力を受けにくくなってゆく)ペーストに対し、粘度に応じた混練を行うことができる。
具体的には、排出口側せん断パドル部26b,26cにおいて、正極活物質137等の固形分が溶媒135によって十分に湿潤した正極材料の混合物(ペースト)に対し、過大なせん断力を加えることなく、排出口側せん断パドル部26b,26cによって加えられるせん断力のバラツキを小さくする(略均一にせん断力を加える)ことができる。これにより、正極活物質137等の固形分の分散性を良好にすることがきると共に、アセチレンブラック133を適切に(略均一に)解砕することができる。
従って、上述の製造方法により製造された正極合材ペースト131Aを用いて作製した正極130では、正極合材層131(正極合材ペースト131Aを乾燥させたもの)内において正極活物質137等の固形分が略均一に分散すると共に、アセチレンブラック133により正極活物質137間が適切に連結され、正極130内の導電性ネットワークを良好にすることができる。これにより、リチウムイオン二次電池100の内部抵抗を小さくすることができ、リチウムイオン二次電池100の出力特性(特に、低温出力特性)を良好にすることができる。このことは、後述する低温出力試験の結果より明らかである。
引き続き、本実施形態にかかるリチウムイオン二次電池の製造方法、及び、正極の製造方法について説明する。
図8のフローチャートに戻り、ステップS12(塗布工程)において、アルミニウム箔からなる正極集電箔138の表面(両面)に、ステップS11で製造した正極合材ペースト131Aを塗布する。
次いで、ステップS13(乾燥工程)に進み、正極集電箔138の表面(両面)に塗布した正極合材ペースト131Aを乾燥させる。その後、ステップS14(プレス工程)に進み、乾燥させた正極合材ペースト131Aをロールプレスで圧縮成形する。これにより正極集電箔138の表面(両面)に正極合材層131が積層された正極130(図2参照)が完成する。
その後、図7のフローチャートに戻り、ステップS2において、負極120を作製する。具体的には、負極活物質127とバインダーと溶媒とを混練して、負極合材ペーストを作製する。その後、この負極合材ペーストを、銅箔からなる負極集電箔128の表面(両面)に塗布し、乾燥させた後、ロールプレスで圧縮成形した。これにより、負極集電箔128の表面(両面)に負極合材層121が積層された、負極120(図3参照)が完成する。
次に、ステップS3において、電極体110を作製する。具体的には、帯状の正極130と帯状の負極120との間に帯状のセパレータ150が介在するようにして、これらを捲回し、扁平捲回型の電極体110を作製する。その後、負極120(負極集電箔128)に負極集電部材192を溶接し、正極130(正極集電箔138)に正極集電部材191を溶接する。なお、この溶接を行う前に、正極集電部材191と負極集電部材192は、封口蓋182に組み付けられており、これらが一体になっている。
次いで、ステップS4に進み、負極集電部材192及び正極集電部材191を溶接した電極体110を、電池ケース本体181内に収容した。このとき、封口蓋182によって、電池ケース本体181の開口が閉塞される。その後、封口蓋182と電池ケース本体181とを溶接して、電池ケース180とする。
次に、ステップS5に進み、図示しない注液孔を通じて、電池ケース180内に非水電解液160を注入する。その後、所定の処理(初期充電など)を行うことで、リチウムイオン二次電池100が完成する。
(実施例1)
実施例1では、クリアランスC1=C2=4.0mm、C3=1.5mm、C4=1.0mmとした二軸混練機10を用いて、正極合材ペースト131Aを製造した。この正極合材ペースト131Aを用いて、正極130及びリチウムイオン二次電池100を製造した。なお、本実施例1及び後述する実施例2,3では、正極合材ペースト131Aの固形分率が63.5%となるように、二軸混練機10内に正極材料を投入している。
(実施例2)
実施例2では、実施例1と比較して、二軸混練機10のクリアランスC3のみを異ならせ、その他は同様にして、正極130及びリチウムイオン二次電池100を製造した。具体的には、クリアランスC1=C2=4.0mm、C3=1.3mm、C4=1.0mmとした二軸混練機10を用いて、正極合材ペースト131Aを製造した。この正極合材ペースト131Aを用いて、正極130及びリチウムイオン二次電池100を製造した。
(実施例3)
実施例3では、実施例1と比較して、二軸混練機10のクリアランスC3のみを異ならせ、その他は同様にして、正極130及びリチウムイオン二次電池100を製造した。具体的には、クリアランスC1=C2=4.0mm、C3=2.0mm、C4=1.0mmとした二軸混練機10を用いて、正極合材ペースト131Aを製造した。この正極合材ペースト131Aを用いて、正極130及びリチウムイオン二次電池100を製造した。
(比較例1)
比較例1では、実施例1と比較して、二軸混練機におけるバレルの内周面とせん断パドルの外周面との間のクリアランス(最短距離)のみを異ならせ、その他は同様にして、正極及びリチウムイオン二次電池を製造した。具体的には、クリアランスC1=C2=C3=C4=1.0mmとした二軸混練機を用いて、正極合材ペーストを製造した。すなわち、比較例1では、二軸混練機の全体にわたってバレルの内周面とせん断パドルの外周面との間のクリアランス(最短距離)を一定とした二軸混練機を用いて、正極合材ペーストを製造した。この正極合材ペーストを用いて、正極及びリチウムイオン二次電池を製造した。なお、本比較例1及び後述する比較例2では、実施例1〜3と同様に、正極合材ペーストの固形分率が63.5%となるように、二軸混練機内に正極材料を投入している。
(比較例2)
比較例2では、実施例1と比較して、二軸混練機のクリアランスC3のみを異ならせ、その他は同様にして、正極及びリチウムイオン二次電池を製造した。具体的には、クリアランスC1=C2=4.0mm、C3=1.0mm、C4=1.0mmとした二軸混練機を用いて、正極合材ペーストを製造した。すなわち、比較例1では、クリアランスC3=C4とした(すなわち、排出口側せん断パドル部におけるバレルの内周面とせん断パドルの外周面との間のクリアランスを一定とした)二軸混練機を用いて、正極合材ペーストを製造した。この正極合材ペーストを用いて、正極及びリチウムイオン二次電池を製造した。
(低温出力試験)
上述の実施例1〜3及び比較例1,2のリチウムイオン二次電池について、低温出力試験を行った。
具体的には、各リチウムイオン二次電池について、SOC27%の状態に調整し、−30℃の低温環境下において、ある一定の出力値(W)で定電力放電を行って、放電開始からSOC0%となるまでに要した時間(放電秒数)を測定した。さらに、出力値を様々な値に設定して、同様な定電力放電を行い、放電開始からSOC0%となるまでに要した時間(放電秒数)を測定した。
これらの測定結果に基づいて、各リチウムイオン二次電池について、放電秒数と出力値との相関を取得し、この相関から、放電秒数が2秒となる出力値(すなわち、−30℃の温度環境下において、SOC27%から2秒間でSOC0%まで定電力放電した場合の出力値)を、低温出力値(W)として求めた。その結果を表1に示す。
Figure 0006465004
ここで、各リチウムイオン二次電池の低温出力試験の結果を検討する。
表1に示すように、比較例1のリチウムイオン二次電池は、出力値が110W未満(具体的には、107W)となり、良好な出力特性(良好な低温出力特性)を示さなかった。
また、比較例2のリチウムイオン二次電池も、出力値が110W未満(具体的には106W)となり、良好な出力特性(良好な低温出力特性)を示さなかった。
これに対し、実施例1〜3のリチウムイオン二次電池は、いずれも、出力値が110W以上となり、良好な低温出力を示した。この結果より、実施例1〜3のリチウムイオン二次電池は、いずれも、出力特性が良好(特に、低温出力が良好)なリチウムイオン二次電池であるといえる。
このような結果となった理由は、以下のように考えられる。具体的には、実施例1〜3では、バレル30の内周面30bとせん断パドル11,12,13,14の外周面11f,12f,13f,14fとの間のクリアランスC1,C2,C3,C4(最短距離)について、排出口側せん断パドル部26b,26cよりも投入口側せん断パドル部25b,25cのほうを大きくして、正極合材ペーストを作製したからである。すなわち、投入口側せん断パドル部25b,25cに含まれるせん断パドル11,12の外周面11f,12fとバレル30の内周面30bとの間のクリアランスC1,C2(最短距離)を、いずれも、排出口側せん断パドル部26b,26cに含まれるせん断パドル13,14の外周面13f,14fとバレル30の内周面30bとの間のクリアランスC3,C4(最短距離)のいずれよりも大きくして、正極合材ペーストを作製したからである。
このようにすることで、投入口側せん断パドル部におけるクリアランスを、排出口側せん断パドル部と同等にした場合(比較例1)に比べて、投入口側せん断パドル部によって正極材料の混合物(ペースト)に加えられるせん断力を小さくすることができる。バレルの内周面とせん断パドルの外周面との間のクリアランス(最短距離)を大きくするほど、ペーストに対するせん断力を弱めることができるからである。
これにより、実施例1〜3では、正極合材ペースト131Aの固形分率が54%よりも大きく(具体的には、63.5%)なるように正極材料を投入しているにも拘わらず、投入口側せん断パドル部25b,25cによって正極材料の混合物(ペースト)に加えられるせん断力が過大(部分的に過大)となるのを抑制することができる。より具体的には、粘度が高く、且つ、正極活物質137等の固形分が溶媒135によって十分に湿潤していない状態の正極材料の混合物(ペースト)に対し、投入口側せん断パドル部25b,25cによって過大なせん断力が加えられることを抑制することができる。
これにより、実施例1〜3では、一次粒子が線状に繋がった形状のアセチレンブラック133の一部が極端に短くなる(小粒径化する)ことを抑制することができた。なお、投入口側せん断パドル部25b,25cによって正極材料の混合物(ペースト)の混練を終えた時点では、正極活物質137等の固形分が溶媒135によって十分に湿潤した状態となる。
さらに、実施例1〜3では、比較例2と異なり、排出口側せん断パドル部26b,26cにおいて、排出口32に近いせん断パドル部ほど、バレル30の内周面30bとせん断パドルの外周面との間のクリアランス(最短距離)を小さくしている。すなわち、排出口側せん断パドル部26b,26cに含まれる第3せん断パドル部23b,23c及び第4せん断パドル部24b,24cのうち、排出口32に近い第4せん断パドル部24b,24cのクリアランスC4のほうを、排出口32から遠い第3せん断パドル部23b,23cのクリアランスC3よりも小さくしている。
これにより、排出口32に近づくほど粘度が低下してゆく(従って、せん断力を受けにくくなってゆく)ペーストに対し、粘度に応じた混練を行うことができる。
具体的には、排出口側せん断パドル部26b,26cにおいて、正極活物質137等の固形分が溶媒135によって十分に湿潤した正極材料の混合物(ペースト)に対し、過大なせん断力を加えることなく、排出口側せん断パドル部26b,26cによって加えられるせん断力のバラツキを小さくする(略均一にせん断力を加える)ことができる。これにより、正極活物質137等の固形分の分散性を良好にすることがきると共に、アセチレンブラック133を適切に(略均一に)解砕することができた。
従って、実施例1〜3の正極130では、正極合材層131(正極合材ペースト131Aを乾燥させたもの)内において正極活物質137等の固形分が略均一に分散すると共に、アセチレンブラック133により正極活物質137間が適切に連結され、正極130内の導電性ネットワークを良好にすることができた。これにより、実施例1〜3では、リチウムイオン二次電池100の内部抵抗を小さくすることができ、リチウムイオン二次電池100の出力特性(特に、低温出力特性)を良好にすることができたといえる。
さらに、実施例1〜3の結果を比較すると、実施例1,2(出力113W)のほうが実施例3(出力110W)よりも高い出力特性を示した。この出力特性の違いは、クリアランスC1〜C4の比率の違いによるものと考えられる。
具体的には、実施例1では、C1:C2:C3:C4=4:4:1.5:1とした。また、実施例2では、C1:C2:C3:C4=4:4:1.3:1とした。一方、実施例3では、C1:C2:C3:C4=4:4:2:1とした。
これらの結果より、C1:C2:C3:C4=4:4:1.3〜1.5:1とすることで、より一層、電池の出力特性(特に、低温出力特性)を良好にすることができるといえる。
詳細には、実施例1〜3では、排出口側せん断パドル部26b,26cにおけるクリアランスC3とC4との比率が異なっている。低温出力試験の結果より、実施例1,2にかかるクリアランスC3とC4との比率とすることで、実施例3にかかるクリアランスC3とC4との比率とした場合に比べて、より一層、正極活物質137等の固形分の分散性を良好にすることがきると共に、アセチレンブラック133を均等(均一)に解砕することができたといえる。
すなわち、排出口側せん断パドル部26b,26cにおいて、C3:C4=1.3〜1.5:1とすることで、排出口32に近づくほど粘度が低下してゆく(従って、せん断力を受けにくくなってゆく)ペーストに対し、排出口側せん断パドル部26b,26cによって加えられるせん断力を均一にすることができたといえる。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
10 二軸混練機
11,12,13,14 せん断パドル
21b,21c 第1せん断パドル部
22b,22c 第2せん断パドル部
23b,23c 第3せん断パドル部
24b,24c 第4せん断パドル部
25b,25c 投入口側せん断パドル部
26b,26c 排出口側せん断パドル部
30 バレル
31 投入口
32 排出口
35,36 軸
41b,41c,42b,42c スクリュー
100 リチウムイオン二次電池
110 電極体
120 負極
121 負極合材層
127 負極活物質
130 正極
131 正極合材層
131A 正極合材ペースト
132 ABペースト
133 アセチレンブラック(正極材料)
134 バインダー(正極材料)
135 溶媒(正極材料)
137 正極活物質(正極材料)
150 セパレータ
160 非水電解液
180 電池ケース
DA 軸方向

Claims (1)

  1. 二つの軸を有する二軸混練機を用いて、正極材料である正極活物質とアセチレンブラックとバインダーと溶媒、を混練して、正極合材ペーストを製造する
    正極合材ペーストの製造方法であって、
    前記二軸混練機は、
    軸方向に延びる筒状のバレルと、
    前記バレルの内部に配置された複数のせん断パドルを有し、前記軸を回転軸として回転するせん断パドル部と、を備え、
    前記バレルが、
    前記軸方向の一方端側に位置し、前記正極材料を当該バレルの内部に投入するための投入口と、
    前記軸方向の他方端側に位置し、前記正極材料が混練されてなる前記正極合材ペーストを当該バレルの外部に排出するための排出口と、を有し、
    それぞれの前記軸について、前記せん断パドル部が、複数、前記投入口側から前記排出口側に向かって前記軸方向に並んで配置されており、
    それぞれの前記軸について、複数の前記せん断パドル部を、前記投入口側に位置する投入口側せん断パドル部と、前記排出口側に位置する排出口側せん断パドル部との2つに分けると、
    前記バレルの内周面と前記せん断パドルの外周面との間のクリアランスは、前記排出口側せん断パドル部よりも前記投入口側せん断パドル部のほうが大きく、且つ、
    前記排出口側せん断パドル部においては、前記排出口に近いせん断パドル部ほど前記クリアランスが小さい
    正極合材ペーストの製造方法。
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