JP6464061B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スイッチのオンオフ操作に基づいて入力電圧を所定に変換して出力する電力変換装置に関する。
この種の装置としては、下記特許文献1に見られるように、第1,第2スイッチと、第1,第2スイッチの接続点に一端が接続された平滑インダクタと、平滑インダクタに並列接続された補助共振回路と、出力側の平滑コンデンサとを備える降圧型のDCDCコンバータが知られている。詳しくは、第1,第2スイッチは、互いに直列接続されている。第1,第2スイッチのそれぞれには、容量成分が並列接続されている。補助共振回路は、共振インダクタと補助スイッチとの直列接続体を備えている。
こうした構成において、DCDCコンバータの入力端子から供給された電気エネルギは、平滑コンデンサに蓄積可能とされている。そして、補助スイッチがオン操作されている状態で、平滑コンデンサに蓄積された電気エネルギを共振インダクタに磁気エネルギとして蓄積させる。その後、補助スイッチをオフ操作に切り替えることにより、共振インダクタと容量成分とを共振回路として動作させる。これにより、DCDCコンバータにおいてゼロ電圧スイッチング等を実現でき、スイッチング損失の低減及び低ノイズ化を図ることができる。
特開2004−129393号公報
ここで、上記DCDCコンバータにおいて平滑インダクタと共振インダクタとを別部品として備える場合、DCDCコンバータの体格が増大する懸念がある。
本発明は、DCDCコンバータ等の電力変換装置の体格の増大を抑制できる電力変換装置を提供することを主たる目的とする。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
本発明は、電力変換用のスイッチである変換スイッチ(Sa2;Sb2;Sc2;Sd2;S1〜S4)を備え、前記変換スイッチのオンオフ操作に基づいて入力電圧を所定の電圧に変換して出力する電力変換装置(10;10a;10b;10c;10d)において、前記変換スイッチは、自身に並列に容量成分(Ca2;Cb2;Cc2;Cd2;C1〜C4)を備え、主巻線(N1,N1r;N1a;N1b;N1c;N1rd;N1re,N1rf)、前記主巻線と磁気結合する補助巻線(N2,N2r;N2a;N2b;N2c;N2rd;N2re,N2rf)、並びに前記主巻線及び前記補助巻線で共通のコア(CR;CRa;CRb;CRc;CRd;CRe,CRf)を含むカップルドインダクタ(T;Ta;Tb;Tc;Td;Te,Tf)を備え、前記主巻線に並列接続されるように形成された前記カップルドインダクタの励磁インダクタンス成分を励磁インダクタ(Lm;Lm1,Lm2)とし、前記補助巻線に直列接続されるように形成された前記カップルドインダクタの漏れインダクタンス成分を漏れインダクタ(Lkg;Lkg1,Lkg2)とし、当該電力変換装置は、当該電力変換装置の入力端子(Tpin,Tnin;Tpina,Tnina;Pa,Pb;Pd,Pe;T1,T2)側から前記励磁インダクタに供給された電気エネルギを前記励磁インダクタに磁気エネルギとして蓄積し、その後前記励磁インダクタに蓄積された磁気エネルギを電気エネルギとして放出して当該電力変換装置の出力端子(Tpout,Tnout;Tpouta,Tnouta;Pb,Pc;Pd,Pf;T3,T4)側へと出力可能に構成され、当該電力変換装置は、さらに、前記補助巻線から発生する電気エネルギを前記漏れインダクタに磁気エネルギとして蓄積し、蓄積された磁気エネルギを元に、前記漏れインダクタ又は前記漏れインダクタに別途連結されたインダクタと前記容量成分とを共振回路として動作可能に構成されていることを特徴とする。
上記発明では、カップルドインダクタの励磁インダクタンス成分である励磁インダクタを、電力変換装置の平滑インダクタとして用い、カップルドインダクタの漏れインダクタンス成分である漏れインダクタ、又は漏れインダクタに別途連結されたインダクタを、共振回路を構成する共振インダクタとして用いている。このため、平滑インダクタと共振インダクタとを別部品として備える必要がなく、平滑インダクタと共振インダクタとでコアを共通化することができる。これにより、共振回路を備えることによる電力変換装置の体格の増大を好適に抑制することができる。
第1実施形態にかかる非絶縁型降圧コンバータの全体構成図。 降圧コンバータの等価回路を示す図。 降圧コンバータの動作態様を示すタイムチャート。 降圧コンバータの動作態様を説明するための回路図。 降圧コンバータの動作態様を説明するための回路図。 降圧コンバータの動作態様を説明するための回路図。 降圧コンバータの動作態様を説明するための回路図。 降圧コンバータの動作態様を説明するための回路図。 降圧コンバータの動作態様を説明するための回路図。 降圧コンバータの動作態様を説明するための回路図。 補助共振回路の効果の一例を示すタイムチャート。 第2実施形態にかかる非絶縁型降圧コンバータの全体構成図。 本実施形態の比較対象となるサブスイッチの端子間電圧の推移を示す図。 本実施形態にかかるサブスイッチの端子間電圧の推移を示す図。 第3実施形態にかかる非絶縁型降圧コンバータの全体構成図。 第4実施形態にかかる非絶縁型降圧コンバータの全体構成図。 第5実施形態にかかる非絶縁型降圧コンバータの全体構成図。 第6実施形態にかかる非絶縁型昇圧コンバータの全体構成図。 第7実施形態にかかる非絶縁型反転コンバータの全体構成図。 第8実施形態にかかる非絶縁型コンバータの全体構成図。 第9実施形態にかかる絶縁型コンバータの全体構成図。 絶縁型コンバータの動作態様を示すタイムチャート。 絶縁型コンバータの動作態様を示すタイムチャート。 第10実施形態にかかる絶縁型コンバータの全体構成図。 第11実施形態にかかる絶縁型コンバータの2次側の構成図。 絶縁型コンバータの動作態様を示すタイムチャート。 絶縁型コンバータの動作態様を示すタイムチャート。 第12実施形態にかかる非絶縁型降圧コンバータの全体構成図。 降圧コンバータの動作態様を説明するための回路図。 降圧コンバータの動作態様を説明するための回路図。 降圧コンバータの動作態様を説明するための回路図。 降圧コンバータの動作態様を説明するための回路図。 降圧コンバータの動作態様を説明するための回路図。 降圧コンバータの動作態様を説明するための回路図。 補助共振回路に流れる電流の推移を示すタイムチャート。 第13実施形態にかかる非絶縁型昇圧コンバータの全体構成図。
(第1実施形態)
以下、本発明にかかる電力変換装置を非絶縁型のDCDCコンバータとして具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、DCDCコンバータ10は、入力電圧を降圧して出力する降圧型のものである。DCDCコンバータ10は、第1,第2メインスイッチSa1,Sa2、補助共振回路20、カップルドインダクタT、平滑コンデンサ30(フィルタコンデンサ)、及び制御回路32を備えている。本実施形態では、各メインスイッチSa1,Sa1として、NチャネルMOSFETを用いている。ちなみに、本実施形態において、第2メインスイッチSa2が「変換スイッチ」に相当する。
第1メインスイッチSa1には、第1メインダイオードDa1が逆並列に接続され、また、第1メインコンデンサCa1が並列接続されている。第2メインスイッチSa2には、第2メインダイオードDa2が逆並列に接続され、また、第2メインコンデンサCa2が並列接続されている。本実施形態では、各メインコンデンサCa1,Ca2として、外付けのコンデンサを用いている。なお、各メインコンデンサCa1,Ca2としては、外付けのコンデンサに限らず、各メインスイッチSa1,Sa2の寄生容量であってもよい。また、各メインダイオードDa1,Da2は、例えば、各スイッチのボディダイオードであってもよいし、外付けのダイオードであってもよい。
第1メインスイッチSa1のドレインには、DCDCコンバータ10の高電位側入力端子Tpinを介して直流電源40(例えば蓄電池)の正極端子が接続され、ソースには、第2メインスイッチSa2のドレインが接続されている。第2メインスイッチSa2のソースには、DCDCコンバータ10の低電位側入力端子Tninを介して直流電源40の負極端子が接続されている。
カップルドインダクタTは、主巻線N1、補助巻線N2、及びこれら巻線N1,N2が巻回された共通のコアCRを備えている。主巻線N1と補助巻線N2とは磁気結合されている。なお、本実施形態では、主巻線N1の巻数を「Nc1」で示し、補助巻線N2の巻数を「Nc2」で示す。
補助共振回路20は、サブダイオードDs(「整流素子」に相当)、サブスイッチSs、及び上記補助巻線N2の直列接続体を備えている。本実施形態では、サブスイッチSsとして、NチャネルMOSFETを用いている。サブスイッチSsには、ダイオードDt(例えばボディダイオード)が逆並列に接続されている。主巻線N1の第1端には、第1,第2メインスイッチSa1,Sa2の接続点が接続され、主巻線N1の第2端には、平滑コンデンサ30の第1端と、サブダイオードDsのアノードとが接続されている。サブダイオードDsのカソードには、補助巻線N2の第1端が接続され、補助巻線N2の第2端には、サブスイッチSsのドレインが接続されている。サブスイッチSsのソースには、主巻線N1の第1端が接続されている。本実施形態において、カップルドインダクタTは、主巻線N1の第1端と補助巻線N2の第1端とが同極性となるように構成されている。ちなみに本実施形態において、サブスイッチSsのソース側が補助共振回路20の第1接続部に相当し、サブダイオードDsのアノード側が補助共振回路20の第2接続部に相当する。
平滑コンデンサ30の第1端には、DCDCコンバータ10の高電位側出力端子Tpoutを介して負荷42の正極端子が接続され、平滑コンデンサ30の第2端には、DCDCコンバータ10の低電位側出力端子Tnoutを介して負荷42の負極端子が接続されている。
制御回路32は、第1電圧センサ44、第2電圧センサ46、第1電流センサ48及び第2電流センサ50の検出値に基づいて、各スイッチSa1,Sa2,Ssをオンオフ操作する。ここで、第1電圧センサ44は、直流電源40の端子間電圧(高電位側入力端子Tpinと低電位側入力端子Tninとの間の電位差である入力電圧)を検出する手段であり、第2電圧センサ46は、負荷42の端子間電圧(高電位側出力端子Tpoutと低電位側出力端子Tnoutとの間の電位差である出力電圧)を検出する手段である。第1電流センサ48は、主巻線N1に流れる電流を検出する手段であり、第2電流センサ50は、補助巻線N2に流れる電流を検出する手段である。
制御回路32は、デッドタイムを挟みつつ、第1メインスイッチSa1と第2メインスイッチSa2とを交互にオン操作する。各メインスイッチSa1,Sa2のオンオフ操作1周期(スイッチング周期Tsw)は、DCDCコンバータ10の入力電圧Vinに対する出力電圧Voutの比(降圧比Vout/Vin)に応じて設定される。本実施形態では、降圧比が1/2以下に設定される。このため、スイッチング周期Tswに対する第1メインスイッチSa1のオン操作期間Ton「Ton/Tsw」であるデューティDUTYが0.5以下とされる。すなわち、スイッチング周期Tswにおいて、第1メインスイッチSa1のオン操作時間が第2メインスイッチSa2のオン操作時間以下とされる。
図2に、DCDCコンバータ10の等価回路を示す。図2において、「N1r」,「N2r」は、変圧に寄与する主巻線N1,補助巻線N2を示す。本実施形態において、変圧に寄与する主巻線N1を理想トランスの1次巻線N1rと称し、変圧に寄与する補助巻線N2を理想トランスの2次巻線N2rと称すこととする。すなわち、理想トランスは、1次巻線N1r、2次巻線N2r及びコアCRによって構成されている。1次巻線N1rに並列接続された「Lm」は、カップルドインダクタTの励磁インダクタンス成分(以下、励磁インダクタ)を示す。励磁インダクタLmは、主巻線N1と補助巻線N2との双方を鎖交する主磁束によって形成される。2次巻線N2rに直列接続された「Lkg」は、カップルドインダクタTの漏れインダクタンス成分(以下、漏れインダクタ)を示す。漏れインダクタLkgは、主巻線N1及び補助巻線N2のうち補助巻線N2にのみ鎖交する磁束によって形成される2次側の漏れインダクタである。本実施形態において、励磁インダクタLmは、DCDCコンバータ10の平滑リアクトルとして機能し、漏れインダクタLkgは、後述する共振回路を構成する共振インダクタとして機能する。
続いて、図3〜図10を用いて、DCDCコンバータ10の動作態様について説明する。図4〜図10のそれぞれには、図3に示す各期間に対応する等価回路を示す。図4〜図10では、ダイオードDtの図示を省略している。ここで、図3(a)〜図3(c)は各スイッチSa1,Sa2、Ssの操作状態の推移を示し、図3(d)は第1メインスイッチSa1のドレイン及びソース間電圧Vds1の推移を示し、図3(e)は第1メインスイッチSa1のドレイン電流Ids1の推移を示す。図3(f)は第2メインスイッチSa2のドレイン及びソース間電圧Vds2の推移を示し、図3(g)は第2メインスイッチSa2のドレイン電流Ids2の推移を示す。図3(h)はサブスイッチSsのドレイン及びソース間電圧Vdssの推移を示し、図3(i)は補助共振回路20に流れる電流Issの推移を示す。図3(j)は主巻線N1の端子間電圧VN1の推移を示し、図3(k)は主巻線N1に流れる電流IN1(励磁インダクタLmに流れる電流と1次巻線N1rに流れる電流との和)の推移を示す。図3(l)は2次巻線N2rの端子間電圧VN2の推移を示し、図3(m)は漏れインダクタLkgの端子間電圧VLkgの推移を示す。
なお、図3において、第1メインスイッチSa1のドレイン電流Ids1は、ドレイン側からソース側へと流れる方向を正と定義し、第2メインスイッチSa2のドレイン電流Ids2は、ソース側からドレイン側へと流れる方向を正と定義している。補助共振回路20に流れる電流Issは、サブスイッチSsのドレイン側からソース側へと流れる方向を正と定義している。1次巻線N1rの端子間電圧VN1は、1次巻線N1rの第1端の電位が第2端の電位よりも高い場合を正と定義し、主巻線N1に流れる電流IN1は、主巻線N1の第1端から第2端へと流れる方向を正と定義している。補助巻線N2rの端子間電圧VN2は、補助巻線N2rの第2端の電位が第1端の電位よりも高い場合を正と定義し、漏れインダクタLkgの端子間電圧VLkgは、漏れインダクタLkgのサブスイッチSs側の電位が補助巻線N2r側の電位よりも高い場合を正と定義している。励磁インダクタLmに流れる電流ILmは、第1,第2メインスイッチSa1,Sa2の接続点側から平滑コンデンサ30側へと向かう方向を正と定義し、1次巻線N1rに流れる電流IN1rは、平滑コンデンサ30側から第1,第2メインスイッチSa1,Sa2の接続点側へと向かう方向を正と定義する。漏れインダクタLkgに流れる電流ILkgは、サブダイオードDs側からサブスイッチSs側へと向かう方向を正と定義する。なお、2次巻線N2rに流れる電流も、サブダイオードDs側からサブスイッチSs側へと向かう方向を正と定義する。
<1.時刻t0〜t1>
図4に示す時刻t0〜t1のモードは、第1メインスイッチSa1がオフに維持されてかつ第2メインスイッチSa2がオンに維持されている状況下、サブスイッチSsがオフ操作からオン操作に切り替えられることで開始されるモードである。このモードにおいては、第2メインスイッチSa2、平滑コンデンサ30及び補助共振回路20を含む閉回路が形成される。このため、平滑コンデンサ30を電力供給源として補助共振回路20に流れる電流Idssが増加し、漏れインダクタLkgに磁気エネルギが蓄積される。なお、漏れインダクタLkgの漏れインダクタンスは励磁インダクタLmの励磁インダクタンスよりも十分に小さい。このため、補助共振回路20に流れる電流は短時間に急速に増加する。
また、このモードにおいては、漏れインダクタLkgから第2メインスイッチSa2へと流れる電流により、第2メインスイッチSa2のドレイン電流Ids2が徐々に減少する。本実施形態では、時刻t1においてドレイン電流Ids2が0以下とされる。第2メインスイッチSa2のドレイン電流Ids2が小さい状態で第2メインスイッチSa2をオフ操作することにより、ターンオフ損失を低減することができる。
ここで、本実施形態では、主巻線N1の第1端と補助巻線N2の第1端とが同極性とされている。このため、時刻t0〜t1のモードにおいて、1次巻線N1rの第2端の電位が第1端の電位よりも高くなることにより、2次巻線N2rの第2端の電位が第1端の電位よりも高くなる。これにより、漏れインダクタLkgに印加される電圧を、励磁インダクタLmの端子間電圧VLmに巻線比「N2/N1」を乗算した値だけ高くすることができる。したがって、漏れインダクタLkgに磁気エネルギを蓄積する時間を短縮することができる。
<2.時刻t1〜t2>
第2メインスイッチSa2がオフ操作に切り替えられると、図5に示す時刻t1〜t2(デッドタイム期間)のモードに移行する。このモードにおいては、漏れインダクタLkgと第1,第2メインコンデンサCa1,Ca2との共振により、第1メインコンデンサCa1に蓄積された電荷が放電されて第1メインコンデンサCa1の端子間電圧が低下することにより、第1メインスイッチSa1のドレイン及びソース間電圧Vds1が0まで低下する。このため、その後の第1メインスイッチSa1のオン操作への切り替え(ターンオン)をZVSとすることができる。
ここで、時刻t0〜t1のモードから時刻t1〜t2のモードに移行するための第2メインスイッチSa2のオフ操作への切り替えをZVSとするためには、下式(eq1)が成立するタイミングで第2メインスイッチSa2をオン操作からオフ操作に切り替えればよい。
上式(eq1)において、「Vin」はDCDCコンバータ10の入力電圧を示し、「ILkg」は漏れインダクタLkgに流れる電流を示し、「ILm」は励磁インダクタLmに流れる電流を示す。「Ct1」,「Ct2」は第1,第2メインコンデンサCa1,Ca2の静電容量を示し、「Lr」は漏れインダクタLkgの漏れインダクタンスを示す。上記入力電圧Vinは、第1電圧センサ44によって検出された電圧を用いればよい。また、励磁インダクタLmに流れる電流ILmは、第2電流センサ50によって検出された電流に巻数比「Nc2/Nc1」を乗算した値を、第1電流センサ48によって検出された電流から減算することで算出すればよい。また、漏れインダクタLkgに流れる電流ILkgは、第2電流センサ50によって検出された電流を用いればよい。
上式(eq1)は、ZVSを実現するために、第1,第2メインコンデンサCa1,Ca2の出力容量に蓄えられているエネルギよりも、漏れインダクタLkgに蓄えられているエネルギを多くしておくとの条件から導かれる。この条件は、下式(eq2)によって表すことができる。
1次巻線N1rと2次巻線N2rとの磁気結合により、2次巻線N2rに流れる電流に応じて1次巻線N1rにも電流が流れる。このため、上式(eq2)の右辺において、漏れインダクタLkgに流れる電流は、2次巻線N2rに流れる電流「ILkg」と、1次巻線N1rに流れる電流「Nc2/Nc1×ILkg」との和となる。
なお、ZVSは、上式(eq1)に代えて、下式(eq3)が成立するタイミングで第2メインスイッチSa2をオン操作からオフ操作に切り替えることによっても実現できる。
上式(eq2)において、「Tkk」は第2メインスイッチSa2とサブスイッチSsとが同時にオンの状態を維持している時間を示す。すなわち、サブスイッチSsのオン操作切り替えタイミングから上記時間Tkkが経過したタイミングにおいて、第2メインスイッチSa2をオフ操作に切り替えればよい。なお、上式(eq3)は、時刻t1〜t2のモードにおいて漏れインダクタLkgに流れる電流,印加電圧と電流流通時間との関係を示す下式(eq4)を、上式(eq1)に代入することで導くことができる。本実施形態において、2次巻線N2rの端子間電圧VN2は、第2電圧センサ46によって検出された出力電圧Voutに巻数比「Nc2/Nc1」を乗算した値として算出すればよい。また、励磁インダクタLmに流れる電流ILmは、上述した手法で算出すればよい。
なお、完全にZVSさせなくてもよい場合には、上式(eq1)や上式(eq3)を満足しなくてもよい。この場合であっても、スイッチング損失を低減することはできる。
<3.時刻t2〜t3>
第1メインスイッチSa1がオン操作に切り替えられると、図6に示す時刻t2〜t3のモードに移行する。このモードにおいては、漏れインダクタLkgに残っているエネルギが入力端子Tpin,Tnin側に放出されて0まで低下する。
なお、補助共振回路20によれば、第1メインスイッチSa1のオン操作への切り替えに伴い発生するサージ電圧を抑制することもできる。つまり、先の図5に示したデッドタイム期間において、第2メインダイオードDa2に流れようとする電流を補助共振回路20から第2メインスイッチSa2側へと流れる電流によってキャンセルすることができる。このため、第1メインスイッチSa1をターンオンさせて第2メインダイオードDa2に逆電圧が印加されたとしても、リカバリに起因したサージ電圧を抑制できる。
<4.時刻t3〜t4>
補助共振回路20に流れる電流が0になると、図7に示す時刻t3〜t4のモードに移行する。このモードにおいては、サブダイオードDsが逆バイアスされているため、補助共振回路20を流れる電流は0を維持し続けることとなる。
<5.時刻t4〜t5>
サブスイッチSsがオフ操作に切り替えられると、図8に示す時刻t4〜t5のモードに移行する。ここで、サブスイッチSsは、補助共振回路20に流れる電流が0の状態でオフ操作に切り替えられる。このため、サブスイッチSsのターンオフをZCSとすることができる。これにより、サブスイッチSsのターンオフに伴ってサブスイッチSsにサージが発生することを回避できる。
<5.時刻t5〜t6>
第1メインスイッチSa1がオフ操作に切り替えられると、図9に示す時刻t5〜t6のモードに移行する。このモードにおいては、通常の降圧型コンバータと同様に、第2メインスイッチSa2のドレイン及びソース間電圧Vds2が0まで低下し、第1メインスイッチSa1のドレイン及びソース間電圧Vds1がDCDCコンバータ10の入力電圧(直流電源40の出力電圧)まで上昇する。また、サブスイッチSsのドレイン及びソース間電圧VdssがDCDCコンバータ10の出力電圧(負荷42の印加電圧)まで上昇する。
<6.時刻t6〜t0>
第2メインスイッチSa2がオン操作に切り替えられると、図10に示す時刻t6〜t0のモードに移行する。このモードにおいては、通常の降圧型コンバータと同様に、平滑リアクトルの役割をする励磁インダクタLmに蓄積されているエネルギが出力端子Tpout,Tnout側に放出される。また、このモードの期間においては、補助共振回路20が全く動作せず、補助共振回路20に電流が流れていない。
ちなみに、第2メインスイッチSa2のオン操作切り替えタイミングは、上記特許文献1に記載されているように、第1メインスイッチSa1のオフ操作切り替えタイミングから、下式(eq5)に示す時間Tsetが経過したタイミングとすればよい。なお、下式(eq5)において、主巻線N1に流れる電流IN1は、第1電流センサ48によって検出された電流を用いればよい。
なお、その後、サブスイッチSsがオン操作に切り替えられることで、先の図4に示すモードに移行する。この際、サブスイッチSsのターンオンはハードスイッチングとなる。ただし、各メインスイッチSa1,Sa2は、ドレイン及びソース間電圧が入力電圧と0との間でスイッチング動作を行うのに対し、サブスイッチSsは、出力電圧と0との間でスイッチング動作を行う。降圧型コンバータの場合、入力電圧Vinよりも出力電圧Voutの方が常に低いため、サブスイッチSsとして、低耐圧かつスイッチング損失が小さい素子を用いることができる。また、サブスイッチSsのスイッチング動作時の端子間電圧も低く、ZCSも実現できるため、サブスイッチSsのスイッチング損失の発生量は少ない。
図11に、本実施形態にかかる補助共振回路20の効果を示す。詳しくは、図11(a)は、本実施形態にかかる各種波形の推移を示し、図11(b)は、補助共振回路20を備えない関連技術にかかる各種波形の推移を示す。なお、図中、「Vgs2」は第2メインスイッチSa2のゲート及びソース間電圧を示す。
図示されるように、補助共振回路20を備えることにより、第2メインスイッチSa2のターンオフに伴い発生するサージ電圧を抑制することができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)カップルドインダクタTの励磁インダクタLm,漏れインダクタLkgによってDCDCコンバータ10の平滑インダクタ,補助共振回路20の共振インダクタを構成した。このため、平滑インダクタと共振インダクタとを別部品として備える必要がなく、別部品としての共振インダクタを構成するコアを不要にすることができる。これにより、カップルドインダクタTを構成するコアを小型化することができ、ひいては補助共振回路20を備えることによるDCDCコンバータ10の体格の増大を好適に抑制できる。
(2)主巻線N1の第1端と補助巻線N2の第1端とが同極性となるようにカップルドインダクタTを構成した。このため、サブスイッチSsのオン操作期間において漏れインダクタLkgの印加電圧を高めることができ、漏れインダクタLkgへの磁気エネルギの蓄積時間を短縮することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、先の第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図12に示すように、補助共振回路20の構成を変更する。なお、図12において、先の図1に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。また、図12では、制御回路32等の図示を省略している。
図示されるように、サブダイオードDsのアノードには、DCDCコンバータ10のグランド(低電位側入力端子Tnin又は低電位側出力端子Tnoutと同電位の部材)が接続されている。
以上説明した構成によれば、サブスイッチSsの端子間電圧を、上記第1実施形態よりも平滑コンデンサ30の端子間電圧(出力電圧Vout)だけ低下させることができる。このため、サブスイッチSsとして低耐圧のものを用いることができる。以下、端子間電圧を低下できる理由を、図13及び図14を用いて説明する。
図13は、上記第1実施形態に対応する各波形の推移を示し、図14は、本実施形態に対応する各波形の推移を示す。なお、図13及び図14の(a)〜(e)は、先の図3(a),(h),(l),(k),(i)に対応している。
まず、上記第1実施形態について説明する。図13に示すように、第1メインスイッチSa1がオンに維持される期間においては、サブスイッチSsに逆並列に接続されたダイオードDtのアノード電位がカソード電位よりも高くなる。このため、ダイオードDtが導通し、サブスイッチSsのドレイン及びソース間電圧Vdssが0となる。その後、第2メインスイッチSa2がオンに維持される期間においては、サブスイッチSsのドレイン及びソース間電圧Vdssが、出力電圧Voutと2次巻線N2rの端子間電圧VN2との和となる。
続いて、本実施形態について説明する。図14に示すように、第1メインスイッチSa1がオンに維持される期間においては、ダイオードDtの導通によってサブスイッチSsのドレイン及びソース間電圧Vdssが0となる。その後、第2メインスイッチSa2がオンに維持される期間においては、サブスイッチSsのドレイン及びソース間電圧Vdssが2次巻線N2rの端子間電圧VN2となる。したがって、本実施形態によれば、上記第1実施形態と比較して、サブスイッチSsの端子間電圧を出力電圧Voutだけ低下させることができる。
ここで、サブダイオードDsのアノードをグランドに接続する構成は、主巻線N1の第1端と補助巻線N2の第1端とが同極性となるようにカップルドインダクタTを構成したために実現できる。つまり、主巻線N1に電流が流れると補助巻線N2に誘起電圧が生じ、補助巻線N2からサブスイッチSs側へと電流が流れることとなる。これにより、先の図4〜図6等に示した補助共振回路20の動作が可能となる。これに対し、カップルドインダクタTに代えて、励磁インダクタ及び漏れインダクタとして、磁気結合していない別部品のインダクタを用いると、サブダイオードDsのアノード電位よりもサブスイッチSsのドレイン電位の方が高く、また、誘起電圧が生じない。このため、補助共振回路20に電流を流すことができず、補助共振回路20を動作させることができない。
以上説明した本実施形態によれば、サブスイッチSsの低耐圧化を図ることができ、ひいてはサブスイッチSsの小型化とコストの低減とを図ることができる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について、先の第2実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図15に示すように、サブダイオードDsのアノードに、電源22(定電圧電源)を介してグランドが接続されている。なお、図15において、先の図12に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。また、図15では、制御回路32等の図示を省略している。こうした構成によれば、例えば、漏れインダクタLkgの印加電圧を調整することができ、漏れインダクタLkgへの磁気エネルギの蓄積時間を調整できる。
(第4実施形態)
以下、第4実施形態について、先の第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図16に示すように、補助共振回路20を構成する整流素子として、サブダイオードDsに代えて、同期整流スイッチSrを用いる。なお、図16において、先の図1に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。
本実施形態では、同期整流スイッチSrとして、NチャネルMOSFETを用いている。同期整流スイッチSrのドレインには、補助巻線N2の第1端が接続され、ソースには、平滑コンデンサ30の第1端が接続されている。同期整流スイッチSrは、制御回路32によってオンオフ操作される。ここで、同期整流スイッチSrのオン操作期間は、例えば、サブスイッチSsのオン操作切り替えタイミングから、第1メインスイッチSa1のオフ操作切り替えタイミングまでに設定すればよい。
以上説明した本実施形態によれば、補助共振回路20内における導通損失を低減することができる。
(第5実施形態)
以下、第5実施形態について、先の第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図17に示すように、補助共振回路20に並列接続されたコンデンサ34を追加する。これに伴い、第1,第2メインコンデンサCa1,Ca2を除去する。なお、図17において、先の図1に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。また、図17では、制御回路32等の図示を省略している。
こうした構成によれば、ソフトスイッチングに用いるコンデンサを低耐圧のものとすることができ、コンデンサの小型化等を図ることができる。
(第6実施形態)
以下、第6実施形態について、先の第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図18に示すように、DCDCコンバータとして、例えばPFC回路として用いられる昇圧型のものを用いる。なお、図18において、先の図1に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。
図示されるように、DCDCコンバータ10aは、第1,第2メインスイッチSb1,Sb2、補助共振回路20a、カップルドインダクタTa、平滑コンデンサ30a、及び制御回路32を備えている。本実施形態では、各メインスイッチSb1,Sb2として、NチャネルMOSFETを用いている。ちなみに、本実施形態において、第2メインスイッチSb2が「変換スイッチ」に相当する。
カップルドインダクタTaは、主巻線N1a、補助巻線N2a、及びこれら巻線N1a,N2aに共通のコアCRaを備えている。本実施形態では、カップルドインダクタTaとして、上記第1実施形態のカップルドインダクタTと同様の構成のものを用いている。
第1メインスイッチSb1のドレインには、第2メインスイッチSb2のソースが接続されている。第1,第2メインスイッチSb1,Sb2の接続点には、主巻線N1aの第1端が接続されている。主巻線N1aの第2端には、高電位側入力端子Tpinaを介して直流電源40の正極端子が接続されている。直流電源40の負極端子には、低電位側入力端子Tninaを介して第1メインスイッチSb1のソースが接続されている。
第1メインスイッチSb1には、第1メインダイオードDb1が逆並列に接続され、また、第1メインコンデンサCb1が並列接続されている。第2メインスイッチSb2には、第2メインダイオードDb2が逆並列に接続され、また、第2メインコンデンサCb2が並列接続されている。
第2メインスイッチSb2のドレインには、平滑コンデンサ30aの第1端が接続され、平滑コンデンサ30aの第2端には、第1メインスイッチSb1のソースが接続されている。平滑コンデンサ30aには、高電位側,低電位側出力端子Tpouta,Tnoutaを介して負荷42が並列接続されている。
補助共振回路20aは、サブダイオードDsa、サブスイッチSsa、及び上記補助巻線N2aを備えている。本実施形態では、サブスイッチSsaとして、NチャネルMOSFETを用いている。サブスイッチSsaには、ダイオードDtaが逆並列に接続されている。主巻線N1aの第2端には、高電位側入力端子Tpinaが接続され、主巻線N1aの第1端には、整流素子としてのサブダイオードDsaのアノードが接続されている。サブダイオードDsaのカソードには、補助巻線N2aの第1端が接続され、補助巻線N2aの第2端には、サブスイッチSsaのドレインが接続されている。サブスイッチSsaのソースには、主巻線N1aの第2端が接続されている。本実施形態において、カップルドインダクタTaは、主巻線N1aの第1端と補助巻線N2aの第2端とが同極性となるように構成されている。主巻線N1aには、励磁インダクタが並列接続され、補助巻線N2aには、漏れインダクタが直列接続される。ちなみに本実施形態において、サブスイッチSsaのソース側が補助共振回路20aの第1接続部に相当し、サブダイオードDsaのアノード側が補助共振回路20の第2接続部に相当する。
制御回路32は、各スイッチSb1,Sb2,Ssaをオンオフ操作する。制御回路32は、デッドタイムを挟みつつ、第1メインスイッチSb1と第2メインスイッチSb2とを交互にオン操作する。各メインスイッチSb1,Sb2のスイッチング周期Tswは、DCDCコンバータ10の入力電圧Vinに対する出力電圧Voutの比(昇圧比Vout/Vin)に応じて設定される。
続いて、本実施形態にかかるサブスイッチSsaの操作手法について説明する。本実施形態では、第1,第2メインスイッチSb1,Sb2を上記第1実施形態の第1,第2メインスイッチSa1,Sa2とみなした場合に、サブスイッチSsaの操作態様を、上記第1実施形態のサブスイッチSsの操作態様と同一とする。詳しくは、第2メインスイッチSb2がオンに維持されている期間の途中にサブスイッチSsaをオフ操作からオン操作に切り替える。そして、サブスイッチSsaのオフ操作への切り替えに先立って第2メインスイッチSb2をオン操作からオフ操作に切り替える。これにより、第2メインスイッチSb2のオフ操作への切り替えに起因したサージ電圧を抑制することができる。また、第1メインスイッチSb1のターンオンをZVSとすることができる。
以上説明した本実施形態によっても、上記第1実施形態で得られる効果と同様の効果を得ることができる。
(第7実施形態)
以下、第7実施形態について、先の第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図19に示すように、DCDCコンバータとして反転型のものを用いる。なお、図19において、先の図1に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。
図示されるように、DCDCコンバータ10bは、第1,第2メインスイッチSc1,Sc2(本実施形態では、NチャネルMOSFET)、補助共振回路20b、カップルドインダクタTb、平滑コンデンサ30b、及び制御回路32を備えている。
カップルドインダクタTbは、主巻線N1b、補助巻線N2b、及びこれら巻線N1b,N2bに共通のコアCRbを備えている。本実施形態では、カップルドインダクタTbとして、上記第1実施形態のカップルドインダクタTと同様の構成のものを用いている。
第1メインスイッチSc1のドレインには、第1端子Paを介して直流電源40の正極端子が接続されている。第1メインスイッチSc1のソースには、第2メインスイッチSc2(「変換スイッチ」に相当)のドレインが接続されている。第1,第2メインスイッチSc1,Sc2の接続点には、主巻線N1bの第1端が接続され、主巻線N1bの第2端には、第2端子Pbを介して直流電源40の負極端子が接続されている。第2メインスイッチSc2のソースには、第3端子Pcが接続されている。第2端子Pbには、平滑コンデンサ30bの第1端と、負荷42の正極端子とが接続され、第3端子Pcには、平滑コンデンサ30bの第2端と、負荷42の負極端子とが接続されている。なお、本実施形態では、第3端子PcがDCDCコンバータ10bのグランドとされている。なお、第1メインスイッチSc1には、第1メインダイオードDc1が逆並列に接続され、また、第1メインコンデンサCc1が並列接続されている。第2メインスイッチSc2には、第2メインダイオードDc2が逆並列に接続され、また、第2メインコンデンサCc2が並列接続されている。
補助共振回路20bは、サブダイオードDsb、サブスイッチSsb(本実施形態では、NチャネルMOSFET)、及び上記補助巻線N2bの直列接続体を備えている。主巻線N1bには、補助共振回路20bが並列接続されている。主巻線N1bには、励磁インダクタが並列接続され、補助巻線N2bには、漏れインダクタが直列接続される。主巻線N1bの第1端には、サブスイッチSsbのソースが接続され、ドレインには、補助巻線N2bの第1端が接続されている。補助巻線N2bの第2端には、サブダイオードDsbのカソードが接続され、アノードには、主巻線N1bの第2端が接続されている。本実施形態において、カップルドインダクタTbは、主巻線N1bの第1端と補助巻線N2bの第2端とが同極性となるように構成されている。なお、サブスイッチSsbには、ダイオードDtbが逆並列に接続されている。
制御回路32は、各スイッチSc1,Sc2,Ssbをオンオフ操作する。制御回路32は、デッドタイムを挟みつつ、第1メインスイッチSc1と第2メインスイッチSc2とを交互にオン操作する。本実施形態では、入力電圧Vinに対する出力電圧Voutの絶対値が1以下となるように各メインスイッチSc1,Sc2をオンオフ操作する。
続いて、本実施形態にかかるサブスイッチSsbの操作手法について説明する。本実施形態では、第1,第2メインスイッチSc1,Sc2を上記第1実施形態の第1,第2メインスイッチSa1,Sa2とみなした場合に、サブスイッチSsbの操作態様を、上記第1実施形態のサブスイッチSsの操作態様と同一とする。詳しくは、第2メインスイッチSc2がオンに維持されている期間の途中にサブスイッチSsbをオフ操作からオン操作に切り替える。そして、サブスイッチSsbのオフ操作への切り替えに先立って第2メインスイッチSc2をオン操作からオフ操作に切り替える。これにより、第2メインスイッチSc2のオフ操作への切り替えに起因したサージ電圧を抑制することができる。また、第1メインスイッチSc1のターンオンをZVSとすることができる。
以上説明した本実施形態によっても、上記第1実施形態で得られる効果と同様の効果を得ることができる。
(第8実施形態)
以下、第8実施形態について、先の第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図20に示すように、DCDCコンバータの構成を変更する。なお、図20において、先の図1に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。
図示されるように、DCDCコンバータ10cは、第1,第2メインスイッチSd1,Sd2(本実施形態では、NチャネルMOSFET)、補助共振回路20c、カップルドインダクタTc、平滑コンデンサ30c、及び制御回路32を備えている。
カップルドインダクタTcは、主巻線N1c、補助巻線N2c、及びこれら巻線N1c,N2cに共通のコアCRcを備えている。本実施形態では、カップルドインダクタTcとして、上記第1実施形態のカップルドインダクタTと同様の構成のものを用いている。
第1メインスイッチSd1のドレインには、主巻線N1cの第1端が接続され、主巻線N1cの第2端には、第1端子Pdを介して直流電源40の正極端子が接続されている。直流電源40の負極端子には、第2端子Peを介して第1メインスイッチSd1のソースが接続されている。第1メインスイッチSd1のドレインには、第2メインスイッチSd2(「変換スイッチ」に相当)のソースが接続され、第2メインスイッチSd2のドレインには、第3端子Pfが接続されている。第3端子Pfには、平滑コンデンサ30cの第1端と、負荷42の正極端子とが接続され、第1端子Pdには、平滑コンデンサ30cの第2端と、負荷42の負極端子とが接続されている。なお、第1メインスイッチSd1には、第1メインダイオードDd1が逆並列に接続され、また、第1メインコンデンサCd1が並列接続されている。第2メインスイッチSd2には、第2メインダイオードDd2が逆並列に接続され、また、第2メインコンデンサCd2が並列接続されている。
補助共振回路20cは、サブダイオードDsc、サブスイッチSsc(本実施形態では、NチャネルMOSFET)、及び上記補助巻線N2cの直列接続体を備えている。サブスイッチSscには、ダイオードDtcが逆並列に接続されている。主巻線N1cには、補助共振回路20cが並列接続されている。主巻線N1cには、励磁インダクタが並列接続され、補助巻線N2cには、漏れインダクタが直列接続される。
制御回路32は、各スイッチSd1,Sd2,Sscをオンオフ操作する。制御回路32は、デッドタイムを挟みつつ、第1メインスイッチSd1と第2メインスイッチSd2とを交互にオン操作する。
続いて、本実施形態にかかるサブスイッチSscの操作手法について説明する。本実施形態では、第1,第2メインスイッチSd1,Sd2を上記第1実施形態の第1,第2メインスイッチSa1,Sa2とみなした場合に、サブスイッチSscの操作態様を、上記第1実施形態のサブスイッチSsの操作態様と同一とする。
以上説明した本実施形態によっても、上記第1実施形態で得られる効果と同様の効果を得ることができる。
(第9実施形態)
以下、第9実施形態について、先の第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図21に示すように、DCDCコンバータとして、絶縁型のものを用いる。なお、図21において、先の図1に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。また、図21では、DCDCコンバータの一部を等価回路にて表現している。
図示されるように、DCDCコンバータ10dは、1次側回路であるフルブリッジ回路、トランス24、及び2次側回路を備えている。フルブリッジ回路は、互いに直列接続された第1スイッチS1及び第2スイッチS2と、互いに直列接続された第3スイッチS3及び第4スイッチS4とを備えている。第1,第2スイッチの直列接続体と第3,第4スイッチの直列接続体とは、互いに並列接続されている。各直列接続体の第1端には、第1端子T1を介して直流電源40の正極端子が接続され、各直列接続体の第2端には、第2端子T2を介して直流電源40の負極端子が接続されている。なお、第1,第2,第3,第4スイッチS1,S2,S3,S4には、第1,第2,第3,第4ダイオードD1,D2,D3,D4が逆並列に接続され、また、第1,第2,第3,第4コンデンサC1,C2,C3,C4が並列接続されている。また、各スイッチS1,S2,S3,S4としては、例えばNチャネルMOSFETを用いればよい。ちなみに、本実施形態において、第1〜第4スイッチが「変換スイッチ」,「1次側スイッチ」に相当する。
第1,第2スイッチS1,S2の接続点には、トランス24を構成する1次巻線24aの第1端が接続され、第3,第4スイッチS3,S4の接続点には、1次巻線24aの第2端が接続されている。トランス24を構成する第1の2次巻線24b及び第2の2次巻線24cには、2次側回路が接続されている。2次側回路は、第5スイッチS5、第6スイッチS6、補助共振回路20d、カップルドインダクタTd、及び平滑コンデンサ30dを備えている。ここで、第5,第6スイッチS5,S6には、第5,第6ダイオードD5,D6が逆並列に接続され、また、第5,第6コンデンサC5,C6が並列接続されている。ちなみに、本実施形態において、第5,第6スイッチが「2次側スイッチ」に相当する。
カップルドインダクタTdは、上記第1実施形態と同様に、理想トランスを構成する1次巻線N1rd及び2次巻線N2rdと、これら巻線N1rd,N2rdに共通のコアCRdと、励磁インダクタLmと、漏れインダクタLkgとを備えている。補助共振回路20dは、サブダイオードDsd、サブスイッチSsd、上記2次巻線N2rd、及び漏れインダクタLkgを備えている。本実施形態において、励磁インダクタLmは、2次側回路の平滑リアクトルとして機能し、漏れインダクタLkgは、共振インダクタとして機能する。
第1の2次巻線24bの第1端には、第5スイッチS5を介して、理想トランスを構成する1次巻線N1rdの第1端が接続されている。1次巻線N1rdの第2端には、第3端子T3が接続されている。第1の2次巻線24bの第2端には、第2の2次巻線24cの第1端が接続され、第2の2次巻線24cの第2端には、第6スイッチS6を介して1次巻線N1rdの第1端が接続されている。第1の2次巻線24bと第2の2次巻線24cとの接続点には、第4端子T4が接続されている。ここで、本実施形態において、トランス24は、1次巻線24aの第1端、第1の2次巻線24bの第1端、及び第2の2次巻線24cの第1端が同極性となるように構成されている。
理想トランスを構成する1次巻線N1rdの第1端には、サブスイッチSsdを介してサブダイオードDsdのカソードが接続され、サブダイオードDsdのアノードには、2次巻線N2rdの第1端が接続されている。サブダイオードDsdは、2次巻線N2rdの両端のうち、1次巻線N1rdの第2端に接続された側から1次巻線N1rdの第1端に接続された側へと向かう方向に流れる電流を阻止し、その逆方向の電流の流通を許容する整流素子である。2次巻線N2rdの第2端には、1次巻線N1rdの第2端が接続されている。本実施形態において、カップルドインダクタTdは、1次巻線N1rdの第1端と2次巻線N2rdの第2端とが同極性となるように構成されている。なお、上記整流素子として、例えば、同期整流を行うスイッチ(例えばNチャネルMOSFET)を用いてもよい。
制御回路32は、各スイッチS1〜S6,Ssdをオンオフ操作する。制御回路32は、デッドタイムを挟みつつ、第1,第3スイッチS1,S3の組と、第2,第4スイッチS2,S4の組とを交互にオン操作する。これにより、直流電源40の直流電圧を交流電圧に変換して1次巻線24aに印加する。また、制御回路32は、第5,第6スイッチS5,S6のオンオフ操作によって同期整流を行う。本実施形態では、第5スイッチS5のオン操作期間を、第2,第3スイッチS2,S3の組のオフ操作期間に含まれるように設定する。また、第6スイッチS6のオン操作期間を、第1,第4スイッチS1,S4の組のオフ操作期間に含まれるように設定する。
続いて、図22及び図23を用いて、本実施形態にかかるサブスイッチSsdの操作手法について説明する。ここで、図22(a),(b),(g),(h),(k)は各スイッチS1〜S6,Ssdの操作状態の推移を示し、図22(c),(d),(i),(j)は各スイッチS1,S3,S5,S6のドレイン及びソース間電圧VdsS1,VdsS3,VdsS5,VdsS6の推移を示し、図22(e)は励磁インダクタLmに流れる電流ILmainの推移を示し、図22(f)は漏れインダクタLkgに流れる電流ILsubの推移を示す。また、図23は、図22のAにて示す期間を拡大した図である。
図示されるように、本実施形態では、第5スイッチS5のオフ操作切り替えタイミングの直前のタイミングから、第5スイッチS5のオフ操作切り替えタイミングを挟んで、その直後の第2,第3スイッチS2,S3のオフ操作切り替えタイミングまでをサブスイッチSsdのオン操作期間に設定する。また、第6スイッチS6のオフ操作切り替えタイミングの直前のタイミングから、第6スイッチS6のオフ操作切り替えを挟んで、第1,第4スイッチS1,S4のオフ操作切り替えタイミングまでをサブスイッチSsdのオン操作期間に設定する。これにより、第5,第6スイッチS5,S6のオフ操作への切り替えに伴い生じるサージ電圧を抑制することができる。
つまり、第5スイッチS5を例に説明すると、図23に示すように、第1〜第4サブスイッチS1〜S4のデッドタイム期間DTにおいて、第5スイッチS5がオンを維持している状態でサブスイッチSsdがオフ操作からオン操作に切り替えられると、理想トランスを構成する2次巻線N2rdから第5スイッチS5へと向かう方向に2次巻線N2rdから電流が流れることにより、トランス24を構成する第1の2次巻線24bから第5スイッチS5に流れる電流を低減することができる。このため、第5スイッチS5のオフ操作切り替えタイミングにおいて第5スイッチS5に流れる電流を0に近づけることができ、第5スイッチS5のオフ操作の切り替えに起因した第5ダイオードD5のリカバリを回避できる。その結果、サージ電圧を抑制できる。同様な理由から、第6スイッチS6のオフ操作の切り替えに起因したサージ電圧も抑制することができる。
さらに、補助共振回路20dによれば、第1〜第4スイッチS1〜S4のターンオンをZVSとすることもできる。つまり、第2,第3スイッチS2,S3を例に説明すると、第5スイッチS5がオフ操作に切り替えられることにより、漏れインダクタLkgに蓄積されたエネルギによって第5コンデンサC5が充電されるとともに、そのエネルギの一部がトランス24を構成する2次巻線24bに伝達される。これにより、トランス24を構成する1次巻線24aから電流が出力され、この電流によって第2,第3コンデンサC2,C3に蓄積された電荷が放電され、第2,第3コンデンサC2,C3の端子間電圧が低下する。すなわち、漏れインダクタLkgと第2,第3コンデンサC2,C3とで共振回路が構成される。そして、第2,第3スイッチS2,S3のドレイン及びソース間電圧VdsS2,VdsS3(第2,第3コンデンサC2,C3の端子間電圧)が0となっている時刻t3において第2,第3スイッチS2,S3をオン操作に切り替えることにより、ZVSを実現することができる。なお、第6スイッチS6がオフ操作に切り替えられた場合においても、同様な理由から,第1,第4スイッチS1,S4のオン操作への切り替えをZVSとすることができる。
(第10実施形態)
以下、第10実施形態について、先の第9実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図24に示すように、2次側回路の構成を変更する。なお、図24において、先の図21に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。また、図24では、DCDCコンバータの一部を等価回路にて表現している。
図示されるように、2次側回路は、互いに直列接続された第7スイッチS7及び第8スイッチS7と、互いに直列接続された第9スイッチS9及び第10スイッチS10とを備えている。第7,第8スイッチS7,S8の直列接続体と第9,第10スイッチS9,S10の直列接続体とは、互いに並列接続されている。なお、第7,第8,第9,第10スイッチS7,S8,S9,S10には、第7,第8,第9,第10ダイオードD7,D8,D9,D10が逆並列に接続され、また、第7,第8,第9,第10コンデンサC7,C8,C9,C10が並列接続されている。また、各スイッチS7,S8,S9,S10としては、例えばNチャネルMOSFETを用いればよい。
トランス26は、1次側回路に接続された1次巻線26aと、2次側回路に接続された2次巻線26bとを備えている。1次巻線26aの第1端には、第1,第2スイッチS1,S2の接続点が接続され、第2端には、第3,第4スイッチS3,S4の接続点が接続されている。2次巻線26bの第1端には、第7,第8スイッチS7,S8の接続点が接続され、第2端には、第9,第10スイッチS9,S10の接続点が接続されている。なお、本実施形態において、トランス26は、1次巻線26aの第1端、及び2次巻線26bの第1端が同極性となるように構成されている。
第7スイッチS7及び第9スイッチS9の接続点には、理想トランスを構成する1次巻線N1rdの第1端が接続されている。第8スイッチS8及び第10スイッチS10の接続点には、平滑コンデンサ30dの第2端が接続されている。
制御回路32は、各スイッチS1〜S4,S7〜S9,Ssdをオンオフ操作する。制御回路32は、第7〜第10スイッチS7〜S10のオンオフ操作によって同期整流を行う。本実施形態では、第7,第10スイッチS7,S10の操作態様を、上記第9実施形態の第5スイッチS5の操作態様と同一とする。また、第8,第9スイッチS8,S9の操作対象を、上記第9実施形態の第6スイッチS6の操作態様と同一とする。
以上説明した本実施形態によっても、上記第10実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第11実施形態)
以下、第11実施形態について、先の第10実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図25に示すように、2次側回路がカレントダブラ整流回路を備えている。なお、図25において、先の図24に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。また、図25では、DCDCコンバータの1次側回路の図示を省略している。
図示されるように、2次側回路は、互いに直列接続された第11,第12スイッチS11,S12、第1カップルドインダクタTe、第1補助共振回路20e、第2カップルドインダクタTf、第2補助共振回路20f、及び平滑コンデンサ30eを備えている。なお、第11,第12スイッチS11,S12には、第11,第12ダイオードD11,D12が逆並列に接続され、また、第11,第12コンデンサC11,C12が並列接続されている。また、各スイッチS11,S12としては、例えばNチャネルMOSFETを用いればよい。
第11,第12スイッチS11,S12の直列接続体の両端のうち第11スイッチS11側には、2次巻線26bの第1端が接続され、第12スイッチS12側には、2次巻線26bの第2端が接続されている。
第1カップルドインダクタTeは、上記第1実施形態と同様に、理想トランスを構成する第1の1次巻線N1re及び第1の2次巻線N2reと、これら巻線N1re,N2reに共通のコアCReと、第1励磁インダクタLm1と、第1漏れインダクタLkg1とを備えている。第1補助共振回路20eは、第1サブダイオードDse、第1サブスイッチSse、第1の2次巻線N2re、及び第1漏れインダクタLkg1を備えている。第2カップルドインダクタTfは、理想トランスを構成する第2の1次巻線N1rf及び第2の2次巻線N2rfと、これら巻線N1rf,N2rfに共通のコアCRfと、第2励磁インダクタLm2と、第2漏れインダクタLkg2とを備えている。第2補助共振回路20fは、第2サブダイオードDsf、第2サブスイッチSsf、第2の2次巻線N2rf、及び第2漏れインダクタLkg2を備えている。
トランス26を構成する2次巻線26bの第1端には、理想トランスを構成する第1の1次巻線N1reの第1端が接続されている。第1の1次巻線N1reの第2端には、平滑コンデンサ30eの第1端が接続されている。トランス26を構成する2次巻線26bの第2端には、理想トランスを構成する第2の1次巻線N1rfの第1端が接続されている。第1の1次巻線N1rfの第2端には、平滑コンデンサ30eの第1端が接続されている。平滑コンデンサ30eの第2端には、第11,第12スイッチS11,S12の接続点が接続されている。
理想トランスを構成する第1の1次巻線N1reの第1端には、第1サブスイッチSseを介して第1サブダイオードDseのカソードが接続され、第1サブダイオードDseのアノードには、第1の2次巻線N2reの第1端が接続され、第1の2次巻線N2reの第2端には、第1の1次巻線N1reの第2端が接続されている。本実施形態において、第1カップルドインダクタTeは、第1の1次巻線N1reの第1端と第1の2次巻線N2reの第2端とが同極性となるように構成されている。
第2の1次巻線N1rfの第1端には、第2サブスイッチSsfを介して第2サブダイオードDsfのカソードが接続され、第2サブダイオードDsfのアノードには、第2の2次巻線N2rfの第1端が接続され、第2の2次巻線N2rfの第2端には、第2の1次巻線N1rfの第2端が接続されている。本実施形態において、第2カップルドインダクタTfは、第2の1次巻線N1rfの第1端と第2の2次巻線N2rfの第2端とが同極性となるように構成されている。
制御回路32は、第11スイッチS11と、第12スイッチS12とを交互にオン操作する。本実施形態では、第11スイッチS11のオン操作期間を、第2,第3スイッチS2,S3の組のオン操作切り替えタイミングから、その直後の第1,第4スイッチS1,S4の組のオン操作切り替えタイミングの直前のタイミングまでの期間に設定する。また、第12スイッチS12のオン操作期間を、第1,第4スイッチS1,S4の組のオン操作切り替えタイミングから、その直後の第2,第3スイッチS2,S3の組のオン操作切り替えタイミングの直前のタイミングまでの期間に設定する。
続いて、図26及び図27を用いて、本実施形態にかかる各サブスイッチSse,Ssfの操作手法について説明する。ここで、図26(a)〜図26(d)は各スイッチS1〜S4,S11,S12の操作状態の推移を示し、図26(e)は各励磁インダクタLm1,Lm2に流れる電流ILmain1,ILmain2の推移を示し、図26(f)は各漏れインダクタLkg1,Lkg2に流れる電流ILsub1,ILsub2の推移を示し、図26(g),図26(h)は各サブスイッチSse,Ssfの操作状態の推移を示し、図26(i)〜図26(l)は各スイッチS1,S3,S11,S12のドレイン及びソース間電圧VdsS1,VdsS3,VdsS11,VdsS12の推移を示す。また、図27は、図26のBにて示す期間を拡大した図である。
図示されるように、本実施形態では、第11スイッチS11のオフ操作切り替えタイミングの直前のタイミングから、第1,第4スイッチS1,S4のオン操作期間の途中のタイミングまでを第1サブスイッチSseのオン操作期間に設定する。また、第12スイッチS12のオフ操作切り替えタイミングの直前のタイミングから、第2,第3スイッチS2,S3のオン操作期間の途中のタイミングまでを第2サブスイッチSsfのオン操作期間に設定する。これにより、上記第9実施形態と同様に、第11,第12スイッチS11,S12のオフ操作への切り替えに伴い生じるサージ電圧を抑制することができる。さらに、本実施形態によれば、上記第9実施形態と同様に、第1〜第4スイッチS1〜S4のオン操作への切り替えをZVSとすることができる。ここで、図27の時刻t3は、第3スイッチS3のドレイン及びソース間電圧VdsS3が0となったところで第3スイッチS3をオン操作に切り替えたタイミングを示している。
(第12実施形態)
以下、第12実施形態について、先の第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図28に示すように、補助共振回路20の構成を変更する。詳しくは、サブダイオードDsのアノードの接続先を、主巻線N1の第1端に代えて、高電位側入力端子Tpinとする。なお、図28において、先の図1に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。また、図28では、制御回路32等の図示を省略している。
ちなみに、本実施形態において、第1,第2メインスイッチSa1,Sa2と、サブスイッチSsとのそれぞれの操作態様は、先の図3(a)〜図3(c)に示したものと同一である。また、本実施形態において、サブスイッチSsのソース側が補助共振回路20の第1接続部に相当し、サブダイオードDsのアノード側が補助共振回路20の第2接続部に相当する。
続いて、図29〜図34を用いて、DCDCコンバータ10の動作態様について説明する。図29〜図34のそれぞれには、先の図3に示した各期間に対応する等価回路を示す。
<1.時刻t0〜t1>
図29に示す時刻t0〜t1のモードは、第1メインスイッチSa1がオフに維持されてかつ第2メインスイッチSa2がオンに維持されている状況下、サブスイッチSsがオフ操作からオン操作に切り替えられることで開始されるモードである。このモードにおいては、第2メインスイッチSa2、直流電源40、サブダイオードDs及び2次巻線N2rを含む閉回路が形成される。このため、直流電源40を電力供給源として補助共振回路20に流れる電流が増加し、漏れインダクタLkgに磁気エネルギが蓄積される。
時刻t0〜t1のモードでは、平滑コンデンサ30、第2メインスイッチSa2及び励磁インダクタLmを含む閉回路が形成され、この閉回路に電流が流れる。ここで、2次巻線N2rにおいて第1端側から第2端側へと電流が流れるため、1次巻線N1rにおいて第2端側から第1端側へと電流が流れる。すなわち、1次巻線N1rに流れる電流の向きは、平滑コンデンサ30、第2メインスイッチSa2及び励磁インダクタLmを含む閉回路に流れる電流を打ち消す向きとなる。
<2.時刻t1〜t2>
第2メインスイッチSa2がオフ操作に切り替えられると、図30に示す時刻t1〜t2(デッドタイム期間)のモードに移行する。このモードにおいては、漏れインダクタLkgと第1,第2メインコンデンサCa1,Ca2との共振により、第1メインスイッチSa1のドレイン及びソース間電圧Vds1が0まで低下する。このため、その後の第1メインスイッチSa1のオン操作への切り替えをZVSとすることができる。
<3.時刻t2〜t3>
第1メインスイッチSa1がオン操作に切り替えられると、図31に示す時刻t2〜t3のモードに移行する。このモードにおいては、直流電源40、第1メインスイッチSa1、励磁インダクタLm及び平滑コンデンサ30を含む閉回路に電流が流れる。また、このモードにおいては、漏れインダクタLkgに残っているエネルギにより、サブダイオードDs、2次巻線N2r、サブスイッチSs及び第1メインスイッチSa1を含む閉回路に電流が流れ続ける。
ここで、時刻t2〜t3においては、1次巻線N1rの両端のうち第1端の電位が第2端の電位よりも高くなる。このため、2次巻線N2rには、その両端のうち、サブダイオードDs側の第1端の電位がサブスイッチSs側の第2端の電位よりも高くなるような誘起電圧が生じる。その結果、サブダイオードDs、2次巻線N2r、サブスイッチSs及び第1メインスイッチSa1を含む閉回路に流れる電流が徐々に減少することにより、この閉回路に流れる電流が0になるモードとなる。
本実施形態では、時刻t2〜t3のモードにおけるサブダイオードDsの端子間電圧を、上記第1実施形態にかかる図6のモードにおけるサブダイオードDsの端子間電圧よりも低くできる。詳しくは、本実施形態にかかるサブダイオードDsの端子間電圧VAと、上記第1実施形態にかかるサブダイオードDsの端子間電圧VBとは下式(eq6)で表される。本実施形態では、「VA<VB」となるように各パラメータVin,Vout,Nc1,Nc2が設定されているものとする。
本実施形態によれば、サブダイオードDsの低耐圧化を図ることができる。また本実施形態によれば、上記第1実施形態と比較して、2次巻線N2rの巻数Nc2を増やすことができる。その結果、補助共振回路20に流れる電流を低減でき、補助共振回路20における損失を低減できる。
<4.時刻t3〜t4>
時刻t3〜t4のモードは、サブダイオードDs、2次巻線N2r、サブスイッチSs及び第1メインダイオードDa1を含む閉回路に流れる電流が2次巻線N2rに発生している電圧により逆バイアスされ、この閉回路に流れる電流が0に維持されるモードである。
本実施形態によれば、下式(eq7)で表されるように、時刻t2〜t3のモードから時刻t3〜t4のモードへの移行時におけるサブダイオードDsに流れる電流の低下速度SIAを、上記第1実施形態にかかる低下速度SIBよりも低減することができる。
図35(a)は、本実施形態にかかる補助共振回路20(サブダイオードDs)に流れる電流の推移を示し、図35(b)は、上記第1実施形態にかかるサブダイオードDsに流れる電流の推移を示す。そして、電流の低下速度を低減することにより、補助共振回路20におけるリカバリ損と、リカバリに起因したサージ電圧とを抑制することができる。
<5.時刻t4〜t5、t5〜t6>
サブスイッチSsがオフ操作に切り替えられると、図33に示す時刻t4〜t5のモードに移行する。ここで、サブスイッチSsは、補助共振回路20に流れる電流が0の状態でオフ操作に切り替えられるため、サブスイッチSsのターンオフをZCSとすることができる。その後、第1メインスイッチSa1がオフ操作に切り替えられると、図34に示す時刻t5〜t6のモードに移行する。
ちなみに本実施形態では、主巻線N1の第1端から高電位側入力端子Tpinにかけて設けられる補助共振回路20において、主巻線N1の第1端にサブスイッチSsを接続した。これにより、第1メインスイッチSa1及び第2メインスイッチSa2の接続点にブートストラップ回路が接続される場合、例えば補助巻線N2の第1端にサブスイッチSsが接続される場合とは異なり、このブートストラップ回路を各スイッチSa1,Sa2,Ssを駆動するための共通の電源とすることができる。
(第13実施形態)
以下、第13実施形態について、先の第6実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図36に示すように、サブスイッチSsaのソースの接続先を、高電位側入力端子Tpinaに代えて、高電位側出力端子Tpoutaに変更する。なお、図36において、先の図18に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。
ちなみに、本実施形態において、第1,第2メインスイッチSb1,Sb2と、サブスイッチSsaとのそれぞれの操作態様は、上記第6実施形態と同一である。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記第1実施形態において、主巻線N1の第1端と補助巻線N2の第1端とが逆極性となるようにカップルドインダクタTが構成されていてもよい。この場合であっても、上記第1実施形態の(1)の効果を得ることはできる。
・上記第1〜第4実施形態において、メインコンデンサを、第1メインスイッチSa1及び第2メインスイッチSa2のいずれか一方のみに並列接続してもよい。なお、上記第6〜第8実施形態のメインスイッチについても同様である。
・上記第9〜第11実施形態では、第1〜第4スイッチS1〜S4の全部にコンデンサを並列接続したがこれに限らず、第1〜第4スイッチS1〜S4の少なくとも1つ(全部を除く)に並列接続してもよい。
・上記第6実施形態の図18に示したサブダイオードDsaのアノードを、第1,第2メインスイッチSb1,Sb2の接続点に代えて、グランド(低電位側入力端子Tnina又は低電位側出力端子Tnouta)に接続してもよい。また、上記第7実施形態の図19に示したサブダイオードDsbのアノードを、主巻線N1bに代えて、グランド(第3端子Tc)に接続してもよい。
・非絶縁型のDCDCコンバータとしては、上記第1〜第8実施形態に例示したものに限らず、上記特許文献1の図8に示すような双方向コンバータを用いてもよい。
・サブダイオードの設置位置としては、上記各実施形態に例示したものに限らない。例えば上記第1実施形態の図1において、サブダイオードDsの設置位置は、アノードを主巻線N1の第2端側とすることを条件に、補助共振回路内において、主巻線の第1端側から第2端側までの任意の位置とすることができる。また、例えば上記第2実施形態の図12において、サブダイオードDsの設置位置は、アノードを主巻線N1のグランド側とすることを条件に、補助共振回路内において、主巻線の第1端側からグランドまでの任意の位置とすることができる。
・上記第1実施形態の図1において、第2メインスイッチSa2に代えて、アノードが低電位側入力端子Tninに接続され、カソードが第1メインスイッチSa1のソースに接続されたダイオードを用いてもよい。この場合、第2メインダイオードDa2を除去すればよい。
・上記第1実施形態では、第1メインスイッチSa1のオン操作切り替えタイミング(先の図3の時刻t2)の後にサブスイッチSsをオフ操作に切り替えたがこれに限らない。例えば、サブスイッチSsのオフ操作切り替えタイミングを、第1メインスイッチSa1のオン操作切り替えタイミングに設定してもよい。
・上記第1実施形態の図1、及び上記第5実施形態の図17では、主巻線N1の第1端から第2端にかけて、サブスイッチSs、補助巻線N2、サブダイオードDsの順に接続したがこれに限らず、これら3つの要素を任意の順序で接続してもよい。なお、上記第6〜第9実施形態の図18〜図21、及び上記第10,第11実施形態の図24,図25についても同様である。
・上記第2実施形態の図12では、主巻線N1の第1端からグランドにかけて、サブスイッチSs、補助巻線N2、サブダイオードDsの順に接続したがこれに限らず、これら3つの要素を任意の順序で接続してもよい。
・上記第3実施形態の図15では、主巻線N1の第1端から電源22の正極端子にかけて、サブスイッチSs、補助巻線N2、サブダイオードDsの順に接続したがこれに限らず、これら3つの要素を任意の順序で接続してもよい。
・上記第12実施形態の図28では、主巻線N1の第1端から高電位側入力端子Tpinにかけて、サブスイッチSs、補助巻線N2、サブダイオードDsの順に接続したがこれに限らず、これら3つの要素を任意の順序で接続してもよい。
・上記第12実施形態において、サブダオードDsに代えて、上記第4実施形態で説明したように、同期整流スイッチを用いてもよい。
・上記第13実施形態の図36では、主巻線N1の第1端から高電位側出力端子Tpoutaにかけて、サブダイオードDsa、補助巻線N2a、サブスイッチSsaの順に接続したがこれに限らず、これら3つの要素を任意の順序で接続してもよい。
・DCDCコンバータを構成するスイッチとしては、MOSFETに限らず、例えばIGBTを用いてもよい。
・電力変換装置としては、入力電圧や出力電圧が直流電圧であるものに限らず、交流電圧であるものであってもよい。こうした装置としては、具体的には例えば、電力変換装置の入力側に、外部の交流電源から出力された交流電圧を直流電圧に変換して出力する整流回路(全波整流回路)が設けられたものを挙げることができる。
また、電力変換装置としては、上記各実施形態に例示したものに限らず、例えばHブリッジ回路を備えるものであってもよい。
・入力端子側から供給された電気エネルギを漏れインダクタに磁気エネルギとして蓄積し、蓄積された磁気エネルギを元に漏れインダクタと容量成分とを共振回路として動作可能に構成された電力変換装置としては、サブスイッチを備えるものに限らない。例えば、サブスイッチを備えなくても、上記共振回路として動作可能に構成された装置であってもよい。
・共振回路としては、上記各実施形態に例示したものに限らない。例えば、漏れインダクタに別途連結されたインダクタと容量成分とを共振回路として動作させてもよい。
10…DCDCコンバータ、20…補助共振回路、Sa1,Sa2…第1,第2メインスイッチ、Ca1,Ca2…第1,第2メインコンデンサ、T…カップルドインダクタ、Ss…サブスイッチ。

Claims (18)

  1. 電力変換用のスイッチである変換スイッチ(Sa2;Sb2;Sc2;Sd2;S1〜S4)を備え、前記変換スイッチのオンオフ操作に基づいて入力電圧を所定の電圧に変換して出力する電力変換装置(10;10a;10b;10c;10d)において、
    前記変換スイッチは、自身に並列に容量成分(Ca2;Cb2;Cc2;Cd2;C1〜C4)を備え、
    主巻線(N1,N1r;N1a;N1b;N1c;N1rd;N1re,N1rf)、前記主巻線と磁気結合する補助巻線(N2,N2r;N2a;N2b;N2c;N2rd;N2re,N2rf)、並びに前記主巻線及び前記補助巻線で共通のコア(CR;CRa;CRb;CRc;CRd;CRe,CRf)を含むカップルドインダクタ(T;Ta;Tb;Tc;Td;Te,Tf)を備え、
    前記主巻線に並列接続されるように形成された前記カップルドインダクタの励磁インダクタンス成分を励磁インダクタ(Lm;Lm1,Lm2)とし、
    前記補助巻線に直列接続されるように形成された前記カップルドインダクタの漏れインダクタンス成分を漏れインダクタ(Lkg;Lkg1,Lkg2)とし、
    当該電力変換装置は、当該電力変換装置の入力端子(Tpin,Tnin;Tpina,Tnina;Pa,Pb;Pd,Pe;T1,T2)側から前記励磁インダクタに供給された電気エネルギを前記励磁インダクタに磁気エネルギとして蓄積し、その後前記励磁インダクタに蓄積された磁気エネルギを電気エネルギとして放出して当該電力変換装置の出力端子(Tpout,Tnout;Tpouta,Tnouta;Pb,Pc;Pd,Pf;T3,T4)側へと出力可能に構成され、
    当該電力変換装置は、さらに、前記補助巻線から発生する電気エネルギを前記漏れインダクタに磁気エネルギとして蓄積し、蓄積された磁気エネルギを元に、前記漏れインダクタ又は前記漏れインダクタに別途連結されたインダクタと前記容量成分とを共振回路として動作可能に構成されていることを特徴とする電力変換装置。
  2. オンされることにより自身と前記補助巻線とを含む閉回路を形成し、オフされることにより前記閉回路を形成しないように設けられたサブスイッチ(Ss;Ssa;Ssb;Ssc;Ssd;Sse,Ssf)をさらに備え、
    当該電力変換装置は、前記サブスイッチがオンに維持されている状態で前記補助巻線から発生する電気エネルギを前記漏れインダクタに磁気エネルギとして蓄積可能に構成されている請求項1記載の電力変換装置。
  3. 前記変換スイッチは、互いに直列接続されてかつ交互にオン操作される第1メインスイッチ(Sa1;Sb1;Sc1;Sd1)及び第2メインスイッチ(Sa2;Sb2;Sc2;Sd2)を含み、
    前記容量成分は、前記第1メインスイッチ及び前記第2メインスイッチのうち少なくとも一方に備えられ、
    前記サブスイッチ(Ss;Ssa;Ssb;Ssc)及び前記補助巻線(N2,N2r;N2a;N2b;N2c)の直列接続体と、第1接続部と、第2接続部とを有し、前記直列接続体の両端のうち一端側が前記第1接続部に接続され、他端側が前記第2接続部に接続された補助共振回路(20;20a;20b;20c)を備え、
    前記主巻線(N1,N1r;N1a;N1b;N1c)の一端には、前記第1メインスイッチ及び前記第2メインスイッチの接続点と、前記第1接続部とがそれぞれ接続され、
    当該電力変換装置は、前記第1メインスイッチがオンに維持された状態で、前記入力端子(Tpin,Tnin;Tpina,Tnina;Pa,Pb;Pd,Pe)側から前記励磁インダクタ(Lm)に供給された電気エネルギを前記励磁インダクタに磁気エネルギとして蓄積し、その後前記第2メインスイッチがオンに維持された状態で、前記励磁インダクタに蓄積された磁気エネルギを電気エネルギとして放出して前記出力端子(Tpout,Tnout;Tpouta,Tnouta;Pb,Pc;Pd,Pf)側へと出力可能に構成された非絶縁型DCDCコンバータ(10;10a;10b;10c)であり、
    当該電力変換装置は、さらに、前記第2メインスイッチがオンに維持されている期間の途中から、少なくとも前記第1メインスイッチがオフ操作からオン操作に切り替えられるまで前記サブスイッチが継続してオンに維持されることにより、前記補助巻線から発生する電気エネルギを前記漏れインダクタに磁気エネルギとして蓄積可能に構成されている請求項2記載の電力変換装置。
  4. 前記出力端子として、高電位側の出力端子(Tpout)と低電位側の出力端子(Tnout)とを備え、
    前記高電位側の出力端子と前記低電位側の出力端子とを接続する平滑コンデンサ(30)を備え、
    当該電力変換装置は、前記サブスイッチがオンに維持されている期間において、前記補助巻線から発生する電気エネルギを、前記漏れインダクタに磁気エネルギとして蓄積可能に構成されている請求項3記載の電力変換装置。
  5. 当該電力変換装置は、前記入力端子(Tpin,Tnin)から入力された直流電圧を降圧する降圧型DCDCコンバータ(10)であり、
    前記主巻線(N1)の両端のうち、前記第1メインスイッチ(Sa1)及び前記第2メインスイッチ(Sa2)の接続点と接続された側を第1端とし、他端を第2端とし、
    前記主巻線の第2端には、前記高電位側の出力端子が接続され、
    前記第2メインスイッチの両端のうち前記第1メインスイッチと接続された側とは反対側には、前記低電位側の出力端子が接続されている請求項4記載の電力変換装置。
  6. 前記主巻線の第1端には、前記第1接続部が接続され、
    前記高電位側の出力端子には、前記第2接続部が接続されている請求項5記載の電力変換装置。
  7. 前記主巻線の第1端には、前記第1接続部が接続され、
    前記低電位側の出力端子には、前記第2接続部が接続されている請求項5記載の電力変換装置。
  8. 前記主巻線の第1端には、前記第1接続部が接続され、
    前記第2接続部には、直流電源(22)の正極側が接続され、
    前記直流電源の負極側には、前記低電位側の出力端子が接続されている請求項5記載の電力変換装置。
  9. 前記入力端子として、高電位側の入力端子(Tpin)と低電位側の入力端子(Tnin)とを備え、
    前記主巻線の第1端には、前記第1接続部が接続され、
    前記高電位側の入力端子には、前記第2接続部が接続されている請求項5記載の電力変換装置。
  10. 前記補助共振回路は、前記サブスイッチ、前記補助巻線及び整流素子(Ds;Sr)の直列接続体を有し、該直列接続体の両端のうち一端側が前記第1接続部に接続され、他端側が前記第2接続部に接続され、
    前記整流素子は、前記補助共振回路において、前記第1接続部側から前記第2接続部側へと向かう規定方向の電流の流通を阻止し、前記規定方向とは逆方向の電流の流通を許容し、
    前記カップルドインダクタ(T)は、前記主巻線の第1端側の極性と、前記補助巻線の両端のうち前記第2接続部側の極性とが同一となるように構成されている請求項6〜9のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  11. 前記直列接続体には、前記主巻線が並列接続され、
    当該電力変換装置は、前記サブスイッチがオンに維持されている期間において、前記補助巻線から発生する電気エネルギと、前記出力端子側から供給される電気エネルギとを、前記漏れインダクタに磁気エネルギとして蓄積可能に構成されている請求項3記載の電力変換装置。
  12. 前記容量成分(34)は、前記第1メインスイッチ(Sa1)及び前記第2メインスイッチ(Sa2)に代えて、前記主巻線(N1)に並列接続されている請求項11記載の電力変換装置。
  13. 前記入力端子として、高電位側の入力端子(Tpina)と低電位側の入力端子(Tnina)とを備え、
    前記主巻線(N1a)の両端のうち、前記第1メインスイッチ(Sb1)及び前記第2メインスイッチ(Sb2)の接続点と接続された側を第1端とし、他端を第2端とし、
    前記主巻線の第2端には、前記高電位側の入力端子が接続され、
    前記第1メインスイッチの両端のうち前記第2メインスイッチと接続された側とは反対側には、前記低電位側の入力端子が接続され、
    当該電力変換装置(10a)は、前記入力端子から入力された直流電圧を昇圧する昇圧型DCDCコンバータである請求項3、4、11、12のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  14. 前記主巻線の第1端には、前記第2接続部が接続され、
    前記高電位側の入力端子には、前記第1接続部が接続されている請求項13記載の電力変換装置。
  15. 前記出力端子として、高電位側の出力端子(Tpouta)と低電位側の出力端子(Tnouta)とを備え、
    前記第1メインスイッチの両端のうち前記第2メインスイッチと接続された側とは反対側には、前記低電位側の出力端子が接続され、
    前記第2メインスイッチの両端のうち前記第1メインスイッチと接続された側とは反対側には、前記高電位側の出力端子が接続され、
    前記主巻線の第1端には、前記第2接続部が接続され、
    前記高電位側の力端子には、前記第1接続部が接続されている請求項13記載の電力変換装置。
  16. 当該電力変換装置(10b)は、前記出力端子(Pb,Pc)から出力される直流電圧の絶対値が前記入力端子(Pa,Pb)から入力される直流電圧の絶対値以下である反転型DCDCコンバータである請求項3、4、11、12のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  17. 当該電力変換装置は、
    トランス(24;26)と、
    前記トランスを構成する1次巻線(24a;26a)に接続された1次側スイッチ(S1〜S4)を含み、前記1次側スイッチのオンオフ操作により、当該電力変換装置に入力された直流電圧を交流電圧に変換して前記1次巻線に印加可能に構成された1次側回路と、
    前記トランスを構成する2次巻線(24b;26b)と前記主巻線(N1rd;N1re,N1rf)とに接続された2次側スイッチ(S5,S6;S7〜S10;S11,S12)を含み、前記2次側スイッチのオンオフ操作により、前記2次巻線から出力される交流電圧を直流電圧に変換して前記出力端子(T3,T4)側へと出力可能に構成された2次側回路とを備える絶縁型DCDCコンバータ(10d)であり、
    前記変換スイッチは、前記1次側スイッチを含み、
    前記補助巻線(N2rd;N2re,N2rf)及び前記サブスイッチ(Ssd;Sse,Ssf)の直列接続体には、前記主巻線が並列接続され、
    前記容量成分(C1〜C4)は、前記1次側スイッチに並列接続され、
    前記主巻線の一端には、前記2次側スイッチが接続され、
    当該電力変換装置は、前記2次側スイッチのオン操作期間の途中で前記サブスイッチがオン操作に切り替えられることにより、前記2次巻線から前記2次側スイッチを介して供給された電気エネルギを前記漏れインダクタに磁気エネルギとして蓄積可能に構成されている請求項2記載の電力変換装置。
  18. 前記主巻線の両端のうち、前記2次側スイッチが接続された側を第1端とし、他端を第2端とし、
    前記カップルドインダクタ(Td;Te,Tf)は、前記主巻線の第1端側の極性と、前記補助巻線(N2rd;N2re,N2rf)の両端のうち前記主巻線の第2端側に接続された側の極性とが同一となるように構成されている請求項17記載の電力変換装置。
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