JP6463977B2 - 車載電池温調システム - Google Patents

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Description

本発明は、電動車に搭載された電池の温度調整を行う車載電池温調システムについての技術分野に関する。
特開2013−55019号公報 特開2008−103108号公報
例えば、ハイブリッド車や電気自動車等、電動発動機(以下「電動機」と表記)の動力により車輪の駆動が可能に構成された電動車においては、電動機への給電を行うための電池(二次電池)が搭載されている。
一般的に、電池の放電特性は温度によって変化するものとされ、例えば、電池の温度が低温であるときには、放電可能な電池の容量が減少して十分な出力特性が得られない。そのため、電動車においては、冬場の走行や寒冷地での走行等といった低温環境下での電動走行時に発進性能や走行性能が低下し、十分な出力が得られないことがある。
車載電池の低温対策として、例えば上記特許文献1や特許文献2には、電池温度や外気温度に応じて車載電池を加熱する技術が開示されている。
しかしながら、上記特許文献1では、電池を加熱するためのヒータを電池パック内に配置しているため、電池パックの大型化を招いている。電池パックは、車両における限られた安全スペース内に配置されることが望まれるため、電池パックが大型化すると、安全スペースの確保のために車両設計上の制約を招く等の問題が生じる。
或いは、スペースを優先し、電池パック内の電池数を削減して電池パックサイズの大型化を防止することも考えられるが、その場合は必要な電池容量を確保することが困難となる虞がある。
また、上記特許文献1、2の双方では、電池を加熱するための専用のヒータを用いている。すなわち、電池の温調にあたって専用の加熱デバイスを追加しているものであり、部品点数の増加やコストアップを招いている。
そこで、本発明は上記した問題点を克服し、車載電池温調システムについて配置スペースの大型化、部品点数の増加の抑制を図ることで、電動車の設計自由度の低下、コストアップの抑制を図ることを目的とする。
本発明に係る車載電池温調システムは、車両に搭載された電池についての温度調整を行う車載電池温調システムであって、第一電力変換部を有し、車両外部の電源に接続されることで前記電池を充電する充電器と、前記充電器が発した熱を前記電池に対して伝達する熱伝達機構と、前記電池の加熱要否を判定し、加熱を要する場合に、前記第一電力変換部の電力変換効率を低下させて前記充電器の発熱量を増加させる制御を行う制御部と、前記電池を冷却するための電池冷却用ダクトと前記充電器側へ空気を流す充電器側ダクトとを備え、前記電池冷却用ダクトと前記充電器側ダクトにはそれぞれ別々の吸気口が設けられ、前記充電器側ダクトは前記充電器よりも下流で排気口側と前記電池側の二股に分岐され、該分岐部分に風路切換部が設けられているものである。
上記構成により、電池を暖めるための専用の加熱デバイスを別途に設けずに済む。
また、上記の制御部により、電池の加熱要否に応じて充電器の発熱量が制御されることで、加熱を要する際には加熱効率を優先させ、加熱が不要の際には充電効率を優先させることが可能とされる。
上記した本発明に係る車載電池温調システムにおいては、前記第一電力変換部がスイッチングコンバータで構成され、前記制御部は、前記スイッチングコンバータのスイッチング周波数を高める制御を行うことで前記発熱量を増加させることが望ましい。
これにより、充電器の発熱量制御はスイッチング周波数制御により実現される。
上記した本発明に係る車載電池温調システムにおいては、前記熱伝達機構は、前記充電器が発した熱を前記電池に対して伝達するための加熱用ダクト及びファンを備えていることが望ましい。
これにより、充電器が発した熱はダクトを介してファンにより送風されて電池に伝達される。
上記した本発明に係る車載電池温調システムにおいては、前記熱伝達機構における前記加熱用ダクトの一部及びファンが、前記充電器を冷却するための充電器冷却用ダクトの一部及び充電器冷却用ファンと共用されていることが望ましい。
これにより、熱伝達用のファンを別途に設けるが必要なく、また電池への熱伝達用に設けるべきダクトの長さも短くすることが可能とされる。
上記した本発明に係る車載電池温調システムにおいては、前記熱伝達機構は、前記充電器が発した熱を前記加熱用ダクトを介して循環可能に構成されていることが望ましい。
これにより、電池への熱伝達効率が向上する。
上記した本発明に係る車載電池温調システムにおいては、前記熱伝達機構は、前記充電器が発した熱を前記加熱用ダクトを介して前記電池を冷却するための電池冷却用ダクトに対して導入可能に構成されていることが望ましい。
これにより、電池に対し熱交換効率が比較的高くなるように設置されている電池冷却用ダクトに対して充電器の熱を導入可能とされる。
上記した本発明に係る車載電池温調システムにおいては、前記熱伝達機構は、前記充電器が発した熱を前記加熱用ダクトと前記電池冷却用ダクトとの間で循環可能に構成されていることが望ましい。
これにより、熱循環がダクト内で完結する。
上記した本発明に係る車載電池温調システムにおいては、前記熱伝達機構は、前記電池からの供給電力について電力変換を行う第二電力変換部が発した熱を前記電池に対して伝達可能に構成されていることが望ましい。
これにより、充電器が電池を充電していない状態においても電池を加熱することが可能とされる。
上記した本発明に係る車載電池温調システムにおいては、前記制御部は、前記第二電力変換部の電力変換効率を調整して当該第二電力変換部の発熱量を制御することが望ましい。
これにより、第二電力変換部の発熱を用いて電池の温調を行う場合において、電池の加熱を要する際には加熱効率を優先させ、加熱が不要の際には第二電力変換部の電力変換効率を優先させることが可能とされる。
本発明によれば、車載電池温調システムについて配置スペースの大型化、部品点数の増加の抑制を図ることで、電動車の設計自由度の低下、コストアップの抑制を図ることができる。
また、電池の加熱要否に応じて充電器の発熱量が制御されることで、電池の加熱効率と充電効率とのバランスを取ることができる。
第1の実施の形態の車載電池温調システムの構成説明図である。 充電器内部の回路構成を示した図である。 電池の加熱制御を実現するための処理を示したフローチャートである。 スイッチング周波数を高めていない場合(実線)と高めた場合(破線)とのスイッチングコンバータにおける電力変換効率を対比して示した図である。 第2の実施の形態の車載電池温調システムの構成説明図である。 二つの可動弁を共通のアクチュエータで駆動する構成の第一例についての説明図である。 二つの可動弁を共通のアクチュエータで駆動する構成の第二例についての説明図である。 第3の実施の形態の車載電池温調システムの構成説明図である。 第4の実施の形態の車載電池温調システムの構成説明図である。 第5の実施の形態の車載電池温調システムの構成説明図である。 第5の実施の形態における電池の加熱制御を実現するための処理を示したフローチャートである。
<1.第1の実施の形態>
図1は、本発明に係る第1の実施の形態としての車載電池温調システム1の構成を説明するための図である。
車載電池温調システム1は、例えばハイブリッド車や電気自動車等、電動発動機(以下「電動機」と表記)の動力により車輪の駆動が可能に構成された電動車に設けられ、電動機への電力供給を行う電池について温度調整を行う。
本例における車載電池温調システム1は、エンジンがOFFとされた状態で電動機の動力により車輪が駆動されるモードであるEV(Electric Vehicle)モードのON/OFFが可能とされたプラグインハイブリッド式の電動車に設けられている。
車載電池温調システム1は、電池モジュール11を内蔵した電池パック2と、電池モジュール11についての充電を行う充電器3と、充電器3の制御を行う充電器ECU(Electronic Control Unit)4と、充電器温度センサ5と、電池冷却用ダクトDbと、電池冷却用ダクトDb内の空気について送風を行う電池冷却用ファンFbと、充電器側ダクトDcと、充電器側ダクトDc内の空気について送風を行う充電器側ファンFcと、充電器側ダクトDcにおける風路を切り換える風路切替部C1と、車室内の温度調整を行うカーエアコンの制御を行うエアコンECU6と、車両外部の気温である外気温を検出する外気温センサ7と、車室内部の気温である内気温を検出する内気温センサ8とを備えている。
車載電池温調システム1において、上記のエアコンECU6、外気温センサ7、及び内気温センサ8を除いた各部は、車両における床下空間Uf内に配置されている。
なお、床下空間Ufは、本例ではトランクルームやカーゴルームの床下等、車両後方における床下空間とされている。
電池パック2は、筐体2a内に電池モジュール11、電池ECU12、電池温度センサ13を備えている。
電池モジュール11は、内部に直列又は並列に接続された複数の電池セルを有する組電池とされている。
ここで、電池モジュール11には、電池冷却用ダクトDbの一部が接している。電池冷却用ダクトDbは、その一部が電池パック2内を挿通しており、該挿通部分の一部が電池モジュール11と接して、電池モジュール11と電池冷却用ダクトDb内の空気との間で熱交換が可能とされている。本例の場合、電池冷却用ダクトDbは、電池モジュール11と接する部分の面積が広くなるようにされて熱交換効率が高められている。具体的に、この場合の電池冷却用ダクトDbは、電池モジュール11と接する部分の形状が薄く広げられていることで熱交換効率が高められている。
電池冷却用ダクトDbの吸気口Dbiは、床下空間Ufの外部に設けられ、車室内の空気を吸気可能とされている。また、電池冷却用ダクトDbの排気口Dboは床下空間Ufの内部に設けられ、当該電池冷却用ダクトDbの排気を車室内及び車外へと排出可能とされている。
電池冷却用ファンFbは、電池冷却用ダクトDbにおける電池パック2よりも上流の位置に挿入され、当該電池冷却用ファンFbの回転により、吸気口Dbiから空気が取り込まれて排気口Dboへと送風が行われる。
なお、ダクトにおける上流は、吸気口側を意味するものである。
なお、図1では図示の都合上、電池パック2内に電池モジュール11が1つのみ設けられた例を示しているが、電池モジュール11は電池パック2内に複数設けることができる。電池モジュール11が複数設けられた場合、電池冷却用ダクトDbは各電池モジュール11との熱交換が可能に配管させる。例えば、電池モジュール11の数と同数だけ電池冷却用ダクトDbの配管を分岐させ、それら分岐させた配管をそれぞれ対応する電池モジュール11に接しさせ、その後に一つの配管に合流させるように構成する。
電池パック2内において、電池ECU12は、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備えたマイクロコンピュータ等の信号処理装置とされ、電池モジュール11の管理のための各種処理を行う。
電池ECU12に対しては、電池モジュール11の近傍に設けられ当該電池モジュール11の温度(以下「電池温度Tb」と表記)を検出する電池温度センサ13が接続されている。
また、電池ECU12は、充電器ECU4、エアコンECU6と例えばCAN(Controller Area Network )などの車内LAN(Local Area Network)を介して接続されており、これら各ECU間では各種信号の送受信や情報共有が可能とされている。
電池ECU12は、電池モジュール11の管理のための処理として、例えば、電池モジュール11における電池残量(蓄電残量)の検出や、満充電が検出されたことに応じた充電器ECU4への充電停止指示などを行う。
また、電池ECU12は、少なくとも電池温度センサ13が検出した電池温度Tbに基づき、電池モジュール11の冷却制御を行う。具体的には、電池温度Tbが電池冷却閾値THbc以上となったか否かを判定し、電池冷却閾値THbc以上となった場合には電池冷却用ファンFbをONとして電池冷却用ダクトDb内の送風による電池モジュール11の冷却が行われるようにし、電池冷却閾値THbc以上でない場合には電池冷却用ファンFbをOFFとして電池モジュール11の冷却を停止させる。
なお、電池ECU12による冷却制御としては、電池温度Tbのみでなく、外気温センサ7、内気温センサ8によりそれぞれ検出される外気温、内気温を考慮して行うこともできる。例えば、外気温や内気温が過剰に高い場合には、電池温度Tbが電池冷却閾値THbc以上であっても冷却を禁止し、電動機の出力を抑制するなどの制御を行うことが考えられる。本例のように冷却のための吸気を車室内から行う構成では、外気温や内気温が過剰である場合には効果的な冷却を期待できないため、このように冷却を停止することは有効である。また、本例のように電池冷却用ダクトDbの排気が車室内に一部戻される構成では、該排気により車室内の温度が過剰に上昇してしまうことの防止を図ることができる。
この際、内気温については、エアコンECU6から入力したものに限らず、例えば吸気口Dbi近傍に設けた温度センサが検出した吸気温度を用いることとしてもよい。
続いて、充電器3は、プラグ3pを有し、該プラグ3pを介して車外に設けられた例えば100Vや200Vの単相交流電源(商用交流電源)と接続可能とされている。
充電器3は、交流電源からプラグ3pを介して入力される交流電圧を直流電圧に変換する電力変換部として構成され、電力変換により得られた出力電圧Voutにより電池モジュール11を充電する。
なお、本例における充電器3の内部回路構成については後述する。
図示は省略したが、充電器3には、該充電器3が発した熱が伝達されるヒートシンクが設けられ、該ヒートシンクに対して充電器側ダクトDcの一部が接している。
充電器側ダクトDcは、吸気口Dciが床下空間Ufの外部に設けられ、車室内の空気を吸気可能とされている。本例の場合、充電器側ダクトDcの充電器3よりも下流側の配管部分は、二股に分岐されており、分岐された一方の配管部には排気口Dcoが形成され、他方の配管部は加熱用配管部Dchとして電池パック2内に導かれ、電池パック2内に排気を行う。
充電器側ダクトDcにおいて、吸気口Dciから排気口Dcoまでの配管部(図中「Dcc」と表記)は充電器3の冷却用ダクトとして機能する配管部であり、以下、「充電器冷却用配管部Dcc」と表記する。排気口Dcoは、床下空間Ufの内部に設けられ、充電器冷却用配管部Dccによる排気を車室内及び車外へと排出可能とされている。
充電器側ダクトDcにおける充電器冷却用配管部Dccと加熱用配管部Dchとの分岐部分に対しては、可動弁CV1を有する風路切替部C1が設けられている。風路切替部C1は、可動弁CV1を駆動する例えばモータ等のアクチュエータを有し、可動弁CV1を図中破線により示す第一位置、すなわち吸気口Dciからの吸気を排気口Dco側にのみ流入させる位置と、図中の実線で示す第二位置、すなわち吸気口Dciからの吸気を加熱用配管部Dch側にのみ流入させる位置との間で開閉動作させることが可能に構成されている。
後述するように、可動弁CV1を用いた風路切替は充電器ECU4の制御によって行われる。
充電器側ファンFcは、充電器側ダクトDcにおける吸気口Dciから加熱用配管部Dchの分岐部分までの間に挿入されている。充電器側ファンFcの回転により、吸気口Dciから空気が取り込まれて排気口Dco側、又は加熱用配管部Dch側へと送出される。
充電器ECU4は、例えばCPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータ等の信号処理装置とされ、充電器3の管理のための各種処理を行う。例えば、充電器3に対する充電の停止指示などを行って、充電器3による充電動作を制御する。
また、充電器ECU4に対しては、充電器3の近傍に設けられ当該充電器3の温度を検出する充電器温度センサ5が接続されており、充電器ECU4は、充電器温度センサ5が検出した充電器3の温度に基づき、充電器3の冷却制御を行う。具体的に、充電器ECU4は、充電器3の温度が充電器冷却閾値THcc以上、且つ電池温度Tbが所定温度以上であるか否かを判定し、肯定結果が得られた場合は可動弁CV1を前述した第一位置に位置させ、充電器側ファンFcをONとする。これにより、充電器側ダクトDccにおいて吸気口Dciから流入した空気が充電器3との接触部分を介して排気口Dcoから排出され、充電器3が冷却される。
また、上記判定により否定結果が得られた場合、充電器ECU4は可動弁CV1を前述した第二位置に位置させ、充電器側ファンFcをOFFとする。
なお、上記した充電器3の冷却要否判定において、充電器3の温度のみでなく電池温度Tbが所定温度以上であることを条件としているのは、充電器3が高温であっても、電池温度Tbが低温のときには後述する電池加熱のために可動弁CV1を第二位置に位置させる必要性が生じることを考慮したものである。
図2は、充電器3内部の回路構成を示した図である。
充電器3は、PFCコンバータ3aとDC/DCコンバータ3bと制御回路3cとを有している。PFCコンバータ3aは、プラグ3pを介して車外の単相交流電源から入力された交流電圧について力率改善及び交流/直流電力変換を行う。
DC/DCコンバータ3bは、スイッチングコンバータとして構成され、PFCコンバータ3aによる交流/直流電力変換に基づき得られた直流電圧について直流/直流電力変換を行って出力電圧Voutを生成する。
DC/DCコンバータ3bには、その両端電圧としてPFCコンバータ3aによる交流/直流電力変換に基づく直流電圧が得られるコンデンサCiと、該直流電圧をスイッチングするスイッチング素子SWと、スイッチング素子SWによるスイッチング動作により得られる交流電圧を一次巻線から二次巻線に励起する絶縁型トランスTRと、絶縁型トランスTRの二次巻線に対して接続された整流ダイオードD1、整流ダイオードD2、チョークコイルLo、及び平滑コンデンサCoによる整流平滑回路とを備えている。
制御回路3cは、平滑コンデンサCoの両端電圧として得られる出力電圧Voutを検出入力し、出力電圧Voutの値が所定値で一定となるようにスイッチング素子SWのスイッチング動作を制御する(定電圧制御)。具体的には、出力電圧Voutと所定の基準値とを比較した結果に基づき、いわゆるPWM(Pulse Width Modulation)駆動によりスイッチング素子SWのON/OFFデューティを調整することで、出力電圧Voutの定電圧制御を実現する。
また、制御回路3cは、スイッチング素子SWのスイッチング周波数の調整機能を有している。
図1に示した充電器ECU4による加熱制御について、図3のフローチャートを参照して説明する。
充電器ECU4は、電池モジュール11の加熱制御として、先ずは電池温度Tbが電池加熱閾値THbh以下であるか否かを判定する(S101)。ここで、電池加熱閾値THbhは、少なくとも電池冷却閾値THbcよりも小さな値として設定されている。
電池温度Tbが電池加熱閾値THbh以下であれば、充電器ECU4は可動弁CV1を前述した第二位置に位置させる共に、充電器側ファンFcをONとし、さらに充電器3における制御回路3cに対する指示信号ScをONとする(S102)。
上記のように可動弁CV1が第二位置に位置し、充電器側ファンFcがONとされることで、充電器側ダクトDcにおいては吸気口Dciから流入した空気が充電器側ダクトDcにおける充電器3との接触部分及び加熱用配管部Dchを介して電池パック2内に排出される。これにより、充電器3が発した熱により電池モジュール11が加熱される。
また、指示信号ScがONとされたことに応じて、制御回路3cは、スイッチング素子SWのスイッチング周波数を高める制御を行う。スイッチング周波数が高められると、スイッチング素子SWのスイッチング損失が高まりDC/DCコンバータ3bにおける電力変換効率が低下する。
図4は、スイッチング素子SWのスイッチング周波数を高めていない場合(実線)と、スイッチング周波数を高めた場合(破線)とのDC/DCコンバータ3bにおける電力変換効率を対比して示しているが、この対比からも、スイッチング周波数が高められると電力変換効率が低下することが分かる。
このような電力変換効率の低下により、充電器3の発熱量が増加される。具体的には、スイッチング素子SWにおけるスイッチング損失エネルギーの増大に伴い充電器3の発熱量が増加される。
このように本例においては、低温環境下で電池温度Tbが電池加熱閾値THbh以下となっている場合に対応して、充電器3の発熱量が増加された状態で電池モジュール11の加熱が行われる。
また、図3において、充電器ECU4は、電池温度Tbが電池加熱閾値THbh以下でなかった場合は、可動弁CV1を前述した第一位置に位置させる共に、充電器側ファンFcをOFFとし、制御回路3cに対する指示信号ScをOFFとする(S103)。
上記の可動弁CV1、充電器側ファンFcの制御により、加熱用配管部Dchを介した電池パック2内への排気が停止され、充電器3が発した熱に基づく電池モジュール11の加熱が停止される。
また、制御回路3cは、指示信号ScがOFFである場合には、スイッチング素子SWのスイッチング周波数を高める制御を非実行とする。すなわち、電池加熱が不要である場合には、充電器3の発熱量増加機能はOFFとされ、通常の充電効率により電池モジュール11の充電が行われる。
上記のように第1の実施の形態の車載電池温調システム(1)は、第一電力変換部(DC/DCコンバータ3b)を有し、車両外部の電源に接続されることで電池(電池モジュール11)を充電する充電器(3)と、充電器が発した熱を電池に対して伝達可能に構成された熱伝達機構(充電器側ダクトDc、充電器側ファンFc、及び風路切替部C1)と、電池の加熱要否を判定し、加熱を要する場合に、第一電力変換部の電力変換効率を低下させて充電器の発熱量を増加させる制御を行う制御部(充電器ECU4、制御回路3c)とを備えている。
上記構成により、電池を暖めるための専用の加熱デバイスを別途に設けずに済む。
従って、車載電池温調システムについて配置スペースの大型化、部品点数の増加の抑制を図ることができ、電動車の設計自由度の低下、コストアップの抑制を図ることができる。
また、充電器は電池の比較的近傍に配置され、電池への熱伝達経路長を短くできるため、上記のように充電器が発した熱に基づき電池を加熱する構成としたことで、熱伝達ロスを比較的少なくでき、電池加熱効率の向上を図ることができる。
さらに、上記の制御部により、電池の加熱要否に応じて充電器の発熱量が制御されることで、加熱を要する際には加熱効率を優先させ、加熱が不要の際には充電効率を優先させることが可能とされる。
従って、電池の加熱効率と充電効率とのバランスを取ることができる。
また、第1の実施の形態の車載電池温調システムにおいては、第一電力変換部がスイッチングコンバータで構成され、制御部は、スイッチングコンバータのスイッチング周波数を高める制御を行うことで発熱量を増加させている。
これにより、充電器の発熱量制御はスイッチング周波数制御により実現される。
充電器の発熱量を制御する手法としては、例えば充電器に設けた可変抵抗の抵抗値を調整する等の手法を挙げることができるが、この場合にはスイッチングコンバータ等の充電器内の回路に対して電子部品の追加を要し、部品点数の増加、回路実装スペースの大型化、コストアップを招く。スイッチングコンバータにはスイッチング周波数を制御可能な制御回路が備わっているので、上記のように充電器の発熱量制御をスイッチング周波数制御により実現する構成としたことで、部品追加を不要とでき、部品点数の増加、回路実装スペースの大型化、コストアップの防止を図ることができる。
さらに、第1の実施の形態の車載電池温調システムにおいては、熱伝達機構は、充電器が発した熱を電池に対して伝達するための加熱用ダクト及びファン(加熱用配管部Dch、充電器側ファンFc)を備えている。
これにより、充電器が発した熱はダクトを介してファンにより送風されて電池に伝達される。
従って、電池への熱伝達効率が向上し、電池の加熱効率の向上を図ることができる。
さらにまた、第1の実施の形態の車載電池温調システムにおいては、熱伝達機構における加熱用ダクトの一部及びファンが、充電器を冷却するための充電器冷却用ダクト(Db)の一部及び充電器冷却用ファンと共用されている。
これにより、熱伝達用のファンを別途に設けるが必要なく、また電池への熱伝達用に設けるべきダクトの長さも短くすることが可能とされる。
従って、車載電池温調システムについて配置スペースの大型化、部品点数の増加のさらなる抑制を図ることができる。
また、第1の実施の形態では、電池冷却風路に対して電池加熱風路を独立して設けているため、電池の加熱系が電池の冷却系に影響を与えないように図られている。
<2.第2の実施の形態>
図5は、第2の実施の形態としての車載電池温調システム1Aの構成を説明するための図である。
第2の実施の形態の車載電池温調システム1Aは、充電器が発した熱を加熱用のダクトを介して循環可能としたものである。
なお、以下の説明において、既に説明済みとなった部分と同様となる部分については同一符号を付して説明を省略する。
車載電池温調システム1Aは、図1に示した車載電池温調システム1と比較して、充電器側ダクトDcに代えて充電器側ダクトDc’が設けられ、充電器ECU4に代えて充電器ECU4Aが設けられると共に、循環用ダクトDjと風路切替部C2とが追加された点が異なる。
また、車載電池温調システム1Aにおいては、充電器側ファンFcは、充電器側ダクトDc’における吸気口Dciから加熱用配管部Dchの分岐部分までの間において、充電器3との接触部分よりも下流側に配置されている。
循環用ダクトDjは、一端が電池パック2内に挿入され、他端が充電器側ダクトDc’における充電器3との接触部分よりも上流側となる部分に連結されている。これにより、電池パック2内の空気が、充電器側ダクトDc’における充電器3との接触部分よりも上流側に流入可能とされている。
風路切替部C2は、可動弁CV2を有し、充電器側ダクトDc’における循環用ダクトDjとの連結部に可動弁CV2が位置するように設けられている。風路切替部C2は、可動弁CV2を駆動する例えばモータ等のアクチュエータを有し、可動弁CV2を図中破線により示す第一位置、すなわち循環用ダクトDjと充電器側ダクトDc’との連結部を閉鎖し、吸気口Dciからの吸気を充電器側ファンFcに流入させる位置と、図中の実線で示す第二位置、すなわち循環用ダクトDjと充電器側ダクトDc’との連結部を開放し、吸気口Dciから充電器側ファンFcへの空気流入を遮断する位置との間で開閉動作させることが可能に構成されている。
充電器ECU4Aは、可動弁CV1、充電器側ファンFc、指示信号Sc、及び可動弁CV2についての制御を行うことで、電池モジュール11の加熱を実現する。この場合も、可動弁CV1、充電器側ファンFc、及び指示信号Scの制御については、先の図3のフローチャートと同様の制御を行う。これらの制御に加え、充電器ECU4Aは、可動弁CV2についての制御をステップS102、ステップS103でそれぞれ行う。具体的に、ステップS102では、可動弁CV2を前述した第二位置に位置させる制御を併せて行い、ステップS103では可動弁CV2を前述した第一位置に位置させる制御を併せて行う。
これにより、電池温度Tbが電池加熱閾値THbh以下であって電池加熱が必要と判定された場合には、充電器3の発熱量が増加された状態で充電器3が発した熱が加熱用配管部Dch、電池パック2内、及び循環用ダクトDjを介して循環する。
また、電池温度Tbが電池加熱閾値THbh以下ではなく電池加熱が不要と判定された場合には、充電器3による充電効率が通常に戻されると共に、上記の循環が停止される。
上記のように第2の実施の形態の車載電池温調システム(1A)においては、熱伝達機構は、充電器(3)が発した熱を加熱用ダクト(加熱用配管部Dch)を介して循環可能に構成されている。
これにより、電池への熱伝達効率が向上し、電池の加熱効率の向上を図ることができる。
なお、図5では風路切替部C1と風路切替部C2を比較的離間して配置した例を示したが、ダクトのレイアウト等によっては風路切替部C1と風路切替部C2を比較的近接して配置することもでき、その場合には可動弁CV1と可動弁CV2を共通のアクチュエータで駆動することも可能である。
図6は、可動弁CV1と可動弁CV2を共通のアクチュエータで駆動する構成の第一例についての説明図であり、図6Aは風路の概略構成の模式図を、図6Bは可動弁CV1及び可動弁CV2の駆動機構の模式図を示している。
図6Aに示すように、第一例においては、可動弁CV1、可動弁CV2を観音開き状に開閉させることで可動弁CV1、可動弁CV2の第一位置〜第二位置間の移動が実現されるように風路切替部C1、風路切替部C2が配置されている。
図6Bでは、共通のアクチュエータとしてモータMを用いた場合の駆動機構の例を示している。
この場合、モータMにより回転駆動される回転軸Rには、ねじ山の巻き方向が異なる第一軸部r1と第二軸部r2とが形成されている。第一軸部r1、第二軸部r2には、それぞれ回転軸Mの回転に伴い第一軸部r1のねじ山により回転駆動される第一歯車G1、第二軸部r2のねじ山により回転駆動される第二歯車G2が対応して設けられている。
可動弁CV1は、開閉軸が第一歯車G1の回転軸と一致するように第一歯車G1に接続され、可動弁CV2は、開閉軸が第二歯車G2の回転軸と一致するように第二歯車G2に接続されている。
このような構成により、可動弁CV1と可動弁CV2が観音開き状に開閉自在とされている。
図7は、可動弁CV1と可動弁CV2を共通のアクチュエータで駆動する構成の第二例についての説明図である。
図7Aの模式図に示すように、第二例においては、可動弁CV1と可動弁CV2を駆動方向を同調させて開閉させることで可動弁CV1、可動弁CV2の第一位置〜第二位置間の移動が実現されるように風路切替部C1、風路切替部C2が配置されている。
このような第二例においては、図7Bに示す例のように、共通の軸Axに対して開閉軸が一致するように可動弁CV1、可動弁CV2を接続し、該軸AxがモータMの回転に伴い回転駆動されるように構成すればよい。具体的に、図7Bでは、軸Axに対し回転軸を一致させた歯車G3を接続し、当該歯車G3をモータMの回転軸R’の回転に伴い回転させる構成とすることで、可動弁CV1と可動弁CV2を同調して開閉させている。
なお、図7では図示の都合から可動弁CV1、可動弁CV2の形状を矩形により表したが、例えば円形など他の形状であっても良いことは言うまでもない。
<3.第3の実施の形態>
図6は、第3の実施の形態としての車載電池温調システム1Bの構成を説明するための図である。
第3の実施の形態の車載電池温調システム1Bは、充電器が発した熱を加熱用のダクトを介して電池冷却用ダクトに対して導入可能としたものである。
車載電池温調システム1Bは、図1に示した車載電池温調システム1との比較で、充電器側ダクトDcに代えて充電器側ダクトDc''が設けられ、電池冷却用ダクトDbに代えて電池冷却用ダクトDb’が設けられた点が異なる。
充電器側ダクトDc''は、図1に示した充電器側ダクトDcと比較して、加熱用配管部Dchに代えて加熱用配管部Dch’が形成された点が異なり、電池冷却用ダクトDb’は、電池冷却用ダクトDbと比較して排気口Dboが省略され、図のように電池モジュール11との接触部分よりも下流部分が加熱用配管部Dch’と連結されている点が異なる。
このような構成により、車載電池温調システム1Bにおいては、充電器3が発した熱を加熱用配管部Dch’を介して電池冷却用ダクトDb’に導入可能とされている。
この場合、電池冷却時における電池モジュール11の熱は加熱用配管部Dch’を介して充電器側ダクトDc''の排気口Dcoより排気される。すなわち、電池モジュール11の廃熱と充電器3の廃熱は共通の排気口Dcoを介して行われる。
なお、この場合も電池ECU12による電池冷却用ファンFbを用いた電池冷却制御、及び充電器ECU4による充電器側ファンFc、可動弁CV1を用いた電池加熱制御としては第1の実施の形態の場合と同様の制御が行われる。
前述のように電池冷却閾値THbc>電池加熱閾値THbhであることから、電池温度Tbが高く電池ECU12により電池冷却が行われる場合には、充電器ECU4は可動弁CV1を第一位置(非電池加熱時の位置)に位置させている。このため、第3の実施の形態の車載電池温調システム1Bにおいても、電池の加熱系が電池の冷却系に影響を与えないように図られている。
上記のように第3の実施の形態の車載電池温調システム(1B)においては、熱伝達機構は、充電器(3)が発した熱を加熱用ダクト(加熱用配管部Dch’)を介して電池を冷却するための電池冷却用ダクト(Db’)に対して導入可能に構成されている。
これにより、電池に対し熱交換効率が比較的高くなるように設置されている電池冷却用ダクトに対して充電器の熱を導入可能とされる。
従って、電池に効率良く熱伝達ができ、電池の加熱効率の向上を図ることができる。
<4.第4の実施の形態>
図9は、第4の実施の形態としての車載電池温調システム1Cの構成を説明するための図である。
第4の実施の形態の車載電池温調システム1Cは、充電器が発した熱を加熱用のダクトと電池冷却用ダクトとの間で循環可能としたものである。
車載電池温調システム1Cは、図8に示した車載電池温調システム1Bとの比較で、充電器側ダクトDc''、電池冷却用ダクトDb’、及び充電器ECU4に代えてそれぞれ充電器側ダクトDc''A、電池冷却用ダクトDb''、及び充電器ECU4Bが設けられると共に、風路切替部C3と風路切替部C4が追加された点が異なる。
この場合、充電器側ファンFcは、充電器側ダクトDc''における吸気口Dciから加熱用配管部Dch’の分岐部分までの間において、充電器3との接触部分よりも下流側に配置されている。
電池冷却用ダクトDb''は、図8に示した電池冷却用ダクトDb’と比較して、吸気口Dbiから電池モジュール11との接触部分までの間における一部が開口されている点が異なり、充電器側ダクトDc''Aは充電器側ダクトDc''と比較して、吸気口Dciから充電器3との接触部分までの間における一部が開口されている点が異なる。
車載電池温調システム1Cにおいては、上記の開口同士が一致するように電池冷却用ダクトDb''と充電器側ダクトDc''Aとが連結されて、電池冷却用ダクトDb''と充電器側ダクトDc''Aとの間で空気を循環させることが可能とされている。
風路切替部C3、風路切替部C4は、可動弁CV3、可動弁CV4を有し、これら可動弁CV3、可動弁CV4が上記した電池冷却用ダクトDb''と充電器側ダクトDc''Aとの連結部分に位置するように設けられている。
風路切替部C3は、可動弁CV3を駆動する例えばモータ等のアクチュエータを有し、可動弁CV3を図中破線により示す第一位置、すなわち電池冷却用ダクトDb''と充電器側ダクトDc''Aとの連結部を閉鎖し、吸気口Dbiからの吸気を電池モジュール11側に流入させる位置と、図中の実線で示す第二位置、すなわち循環用ダクトDjと充電器側ダクトDc’との連結部を開放し、吸気口Dbiから電池モジュール11側への空気流入を遮断する位置との間で開閉動作させることが可能に構成されている。
また、風路切替部C4は、可動弁CV4を駆動する例えばモータ等のアクチュエータを有し、可動弁CV4を図中破線により示す第一位置、すなわち電池冷却用ダクトDb''と充電器側ダクトDc''Aとの連結部を閉鎖し、吸気口Dciからの吸気を充電器側ファンFcに流入させる位置と、図中の実線で示す第二位置、すなわち電池冷却用ダクトDb''と充電器側ダクトDc''Aとの連結部を開放し、吸気口Dciから充電器側ファンFcへの空気流入を遮断する位置との間で開閉動作させることが可能に構成されている。
充電器ECU4Bは、可動弁CV1、充電器側ファンFc、及び指示信号Scの制御に加え、可動弁CV3及び可動弁C4についての制御を行う。可動弁CV1、充電器側ファンFc、及び指示信号Scの制御については先の図3のフローチャートと同様の制御を行い、これらの制御に加えて、可動弁CV3及び可動弁CV4の制御をステップS102、ステップS103でそれぞれ行う。すなわち、ステップS102では、可動弁CV3及び可動弁CV4を前述した第二位置に位置させる制御を併せて行い、ステップS103では、可動弁CV3及び可動弁CV4を前述した第一位置に位置させる制御を併せて行う。
これにより、電池温度Tbが電池加熱閾値THbh以下であって電池加熱が必要と判定された場合には、充電器3の発熱量が増加された状態で、充電器3が発した熱が加熱用配管部Dch’、電池冷却用ダクトDb''における電池モジュール11との接触部分、及び電池冷却用ダクトDb''と充電器側ダクトDc''Aとの連結部を介して循環する。
また、電池温度Tbが電池加熱閾値THbh以下ではなく電池加熱が不要と判定された場合には、充電器3による充電効率が通常に戻されると共に、上記の循環が停止される。
なお、この場合は、電池加熱が不要と判定された場合に各可動弁(CV1、CV3、CV4)が第一位置に位置されるので、電池温度Tb≧電池冷却閾値THbcとなった場合には電池ECU12の制御に基づく電池冷却風路が適正に確保される。つまり、この場合も電池の加熱系が電池の冷却系に影響を与えないように図られている。
上記のように第4の実施の形態の車載電池温調システム(1C)においては、熱伝達機構は、充電器(3)が発した熱を加熱用ダクト(加熱用配管部Dch’)と電池冷却用ダクト(Db'')との間で循環可能に構成されている。
これにより、熱循環がダクト内で完結し、電池の加熱効率のさらなる向上を図ることができる。
<5.第5の実施の形態>
図10は、第5の実施の形態としての車載電池温調システム1Dの構成を説明するための図である。
第5の実施の形態の車載電池温調システム1Dは、電池からの供給電力について電力変換を行う第二電力変換部が発した熱を電池に対して伝達可能とするものである。
車載電池温調システム1Dは、図9に示した車載電池温調システム1Cとの比較で、充電器側ダクトDc''Aに代えて充電器側ダクトDc''Bが設けられ、充電器ECU4Bに代えて充電器ECU4Cが設けられると共に、DC/DCコンバータ14と制御回路15が追加された点が異なる。
充電器側ダクトDc''Bは、充電器側ダクトDc''Aと比較して、電池冷却用ダクトDb''との連結部から加熱用配管部Dch’の形成部分までの間の一部がDC/DCコンバータ14に対して熱交換可能に接している点が異なる。本例では、DC/DCコンバータ14にはヒートシンク(不図示)が形成され、充電器側ダクトDc''Bの上記一部が当該ヒートシンクに接し、DC/DCコンバータ14が発した熱を充電器側ダクトDc''B側に伝達可能とされている。
なお、充電器側ダクトDc''B内の送風によりDC/DCコンバータ14の冷却も可能とする際には、充電器側ダクトDc''Bにおける加熱用配管部Dch’の分岐部よりも上流側にDC/DCコンバータ14を配置することが望ましい。
DC/DCコンバータ14は、電池モジュール11からの供給電力について直流/直流電力変換を行って定電圧(例えばDC12V)による出力電圧Vout’を生成する。出力電圧Vout’は、例えば図示しない車両内の所定の電子デバイスに電源電圧として供給されたり、エンジンルーム内のバッテリの充電等に用いられる。
DC/DCコンバータ14は、図2に示したDC/DCコンバータ3bと同様にスイッチングコンバータとして構成され、電池モジュール11から供給される直流電圧をスイッチングするスイッチング素子SW’(不図示)を有している。
制御回路15は、DC/DCコンバータ14におけるスイッチング素子SW’のON/OFFデューティをPWM駆動により制御して出力電圧Vout’についての定電圧制御を行う。また、制御回路15は、スイッチング素子SW’のスイッチング周波数を制御することが可能に構成されている。
充電器ECU4Cは、充電器3による電池モジュール11の充電中においては、第4の実施の形態で説明した充電器ECU4Bと同様に可動弁CV1、CV3、CV4、充電器側ファンFc、及び指示信号Scの制御を行って電池モジュール11の加熱制御を実現する。
さらに、充電器ECU4Cは、例えばプラグp3が車外電源から外される等により充電器3による充電動作が停止され、且つDC/DCコンバータ14が動作中である場合に対応して、図11のフローチャートに示す処理を行ってDC/DCコンバータ14の発熱を利用した電池モジュール11の加熱を実現する。
図11に示すように、充電器ECU4Cは、電池温度Tbが電池加熱閾値THbh以下であるか否かを判定(S201)し、電池温度Tbが電池加熱閾値THbh以下であった場合は、電池残量が所定量以下であるか否かを判定する(S202)。
電池残量が所定量以下でなかった場合、すなわち電池モジュール11が十分に充電されている場合には、充電器ECU4Cは電池モジュール11の加熱のための処理を行う(S203)。具体的には、各可動弁(CV1、CV3、CV4)を第二位置に位置させると共に、充電器側ファンFcをON、制御回路15に対する指示信号Sc’をONとする。
制御回路15は、指示信号Sc’がONとされた場合には、DC/DCコンバータ14におけるスイッチング素子SW’のスイッチング周波数を高める制御を行う。このため、DC/DCコンバータ14の発熱量が増加する。
一方、充電器ECU4Cは、電池残量が所定量以下であった場合には、ステップS203をパスしてこの図に示す処理を終了する。すなわち、電池残量が十分でない場合には、DC/DCコンバータ14の電力変換効率を低下させない。
これにより、電池残量が少ない場合に対応して、電池の充電を優先させることができ、出力電圧Vout’を動作電源とする車載電子デバイスをより長時間駆動させることができる。
また、充電器ECU4Cは、電池温度Tbが電池加熱閾値THbh以下でなかった場合には、各可動弁を第一位置に位置させると共に、充電器側ファンFcをOFF、制御回路15に対する指示信号Sc’をOFFとする(S204)。
なお、上記ではDC/DCコンバータ14を用いた加熱を充電中には実行しないことを前提としたが、DC/DCコンバータ14が動作中であれば、DC/DCコンバータ14を用いた加熱を充電器3を用いた加熱と併せて行うこともできる。
また、EV走行モードがOFFのときは、DC/DCコンバータ14の発熱量増加制御を非実行としてもよい。電池温度の低下によって問題となるのは電動走行時の発進性能や走行性能の低下であるため、EV走行をしないのであれば電池加熱を行うことは必須ではなく、電力損失を考慮して、DC/DCコンバータ14の発熱量増加制御を非実行とするものである。
上記のように第5の実施の形態の車載電池温調システム1Dにおいては、熱伝達機構は、電池からの供給電力について電力変換を行う第二電力変換部(DC/DCコンバータ14)が発した熱を電池に対して伝達可能に構成されている。
これにより、充電器が電池を充電していない状態においても電池を加熱することが可能とされる。
従って、走行時においても電池を加熱することができる。
また、第5の実施の形態の車載電池温調システムにおいては、制御部(充電器ECU4C)は、第二電力変換部の電力変換効率を調整して第二電力変換部の発熱量を制御している。
これにより、第二電力変換部の発熱を用いて電池の温調を行う場合において、電池の加熱を要する際には加熱効率を優先させ、加熱が不要の際には第二電力変換部の電力変換効率を優先させることが可能とされる。
従って、電池の加熱効率を維持しつつ、電池を電源とした電力供給システムにおける電力損失低減を図ることができ、電池加熱効率と電力損失とのバランスを取ることができる。
<6.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記で説明した具体例に限定されず、多様な変形例が考えられるものである。
例えば、上記では、本発明の車載電池温調システムがプラグインハイブリッド型の電動車に適用される場合を例示したが、本発明は電動車一般に広く好適に適用できるものである。
また、上記では、電池温調の際の風路切替に可動弁を用いたが、風路切替は例えばスライド式のシャッタなど他の構成によっても実現可能である。
さらに、上記では電池加熱の要否を電池温度Tbに基づき判定する例を挙げたが、外気温や内気温に基づき電池加熱の要否を判定してもよい。
また、本発明において、電力変換部の電力変換効率の制御は、例えば電池温度Tbと電池加熱閾値THbhとの差、外気温や内気温、又は風路中の空気温度等に応じて多段階に行うこともできる。
また、上記では、充電器における制御回路3cが指示信号Scに基づきスイッチング周波数を高める制御を行う構成を例示したが、制御回路3cが外部のクロック回路より供給されるクロックに対してスイッチング周波数を同期させるように構成されている場合には、該クロック回路に対して制御部が指示信号Scを出力してスイッチング周波数の制御が行われるようにすればよい。
1,1A,1B,1C,1D…車載電池温調システム、2…電池パック、3…充電器、4…充電器ECU、11…電池モジュール、13…電池温度センサ、Dc…充電器側ダクト、Dch…加熱用配管部、CV1…風路切替部、C1…可動弁

Claims (9)

  1. 車両に搭載された電池についての温度調整を行う車載電池温調システムであって、
    第一電力変換部を有し、車両外部の電源に接続されることで前記電池を充電する充電器
    と、
    前記充電器が発した熱を前記電池に対して伝達する熱伝達機構と、
    前記電池の加熱要否を判定し、加熱を要する場合に、前記第一電力変換部の電力変換効
    率を低下させて前記充電器の発熱量を増加させる制御を行う制御部と
    前記電池を冷却するための電池冷却用ダクトと前記充電器側へ空気を流す充電器側ダクトと、を備え
    前記電池冷却用ダクトと前記充電器側ダクトにはそれぞれ別々の吸気口が設けられ、
    前記充電器側ダクトは前記充電器よりも下流で排気口側と前記電池側の二股に分岐され、該分岐部分に風路切換部が設けられている
    車載電池温調システム。
  2. 前記第一電力変換部がスイッチングコンバータで構成され、
    前記制御部は、前記スイッチングコンバータのスイッチング周波数を高める制御を行う
    ことで前記発熱量を増加させる
    請求項1に記載の車載電池温調システム。
  3. 前記熱伝達機構は、前記充電器が発した熱を前記電池に対して伝達するための加熱用ダ
    クト及びファンを備えている
    請求項1又は請求項2に記載の車載電池温調システム。
  4. 前記熱伝達機構における前記加熱用ダクトの一部及びファンが、前記充電器を冷却する
    ための充電器冷却用ダクトの一部及び充電器冷却用ファンと共用されている
    請求項3に記載の車載電池温調システム。
  5. 前記熱伝達機構は、前記充電器が発した熱を前記加熱用ダクトを介して循環可能に構成
    されている
    請求項3又は請求項4に記載の車載電池温調システム。
  6. 前記熱伝達機構は、前記充電器が発した熱を前記加熱用ダクトを介して前記電池を冷却
    するための電池冷却用ダクトに対して導入可能に構成されている
    請求項3乃至請求項5の何れかに記載の車載電池温調システム。
  7. 前記熱伝達機構は、前記充電器が発した熱を前記加熱用ダクトと前記電池冷却用ダクト
    との間で循環可能に構成されている
    請求項6に記載の車載電池温調システム。
  8. 前記熱伝達機構は、前記電池からの供給電力について電力変換を行う第二電力変換部が
    発した熱を前記電池に対して伝達可能に構成されている
    請求項1乃至請求項7の何れかに記載の車載電池温調システム。
  9. 前記制御部は、前記第二電力変換部の電力変換効率を調整して当該第二電力変換部の発
    熱量を制御する
    請求項8に記載の車載電池温調システム。
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