JP6463248B2 - 無線受電装置及び無線送受電システム - Google Patents

無線受電装置及び無線送受電システム Download PDF

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本発明は、マイクロ波などの電磁波を用いて電力伝送を行うための無線送受電技術に関する。
マイクロ波またはレーザ光などの電磁波を用いて2地点間の電力伝送を可能とする無線送受電技術の開発が進められている。たとえば、宇宙太陽光発電システム(SSPS:Space Solar Power System)では、宇宙空間に配置された発電衛星が、太陽光を電気エネルギーに変換し、この電気エネルギーをマイクロ波またはレーザ光などの送電波に変換して地球上の受電装置に向けて送電する。当該地球上の受電装置は、その発電衛星から送電波を受電し、当該受電された送電波を電力エネルギーに変換することができる。なお、宇宙太陽光発電システムに限らず、地上における2地点間の電力伝送に無線送受電技術を使用することが可能である。この種の無線送受電技術は、たとえば、特許文献1(特開2002−95190号公報)に開示されている。
特開2002−95190号公報
無線送受電技術では、一般に、アンテナ素子で受電されたマイクロ波などの高周波(RF)電波を直流(DC)電力に変換するために整流回路が使用されており、そのRF−DC変換の高効率化が求められている。しかしながら、高周波電波がランダムまたは疑似ランダムに変調されていると、そのランダムまたは疑似ランダムな変調が高周波電波の波形に歪みを生じさせるので、整流回路のRF−DC変換効率が低下するという課題がある。
上記に鑑みて本発明の目的は、電力伝送に使用される高周波電波がランダムまたは疑似ランダムに変調されていても、RF−DC変換効率の低下を抑制することができる無線受電装置を提供する点にある。
本発明の第1の態様による無線受電装置は、到来する電波を受電して受電波を出力する受電アンテナ素子と、前記受電波の位相を補正する位相補正部と、前記位相補正部の高周波出力を整流して直流電力を生成する整流回路とを備え、前記位相補正部は、基準発振波を出力する基準発振器と、前記受電波と前記基準発振波との間の位相差に応じた位相差信号を出力する位相比較器と、前記位相差信号に従って当該位相差を打ち消すように前記受電波を移相することにより当該受電波の位相を補正する可変移相器とを含むことを特徴とする。
本発明の第2の態様による無線受電装置は、到来する電波を受電してK個(Kは2以上の整数)の受電波をそれぞれ出力するK本の受電アンテナ素子と、前記K個の受電波の位相を個別に補正して当該K本の受電アンテナ素子にそれぞれ対応するK個の高周波電力を出力する位相補正部と、前記K個の高周波電力をそれぞれ整流して直流電力を生成するK個の整流回路とを備えることを特徴とする。
本発明の第3の態様による無線送受電システムは、前記到来する電波を送電する無線送電装置と、前記第1の態様または第2の態様による無線受電装置とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、受電アンテナ素子から出力された受電波の位相を補正する位相補正部が設けられているので、到来する電波がランダムまたは疑似ランダムに変調されていても、整流回路のRF−DC変換効率の低下を抑制することができる。
本発明に係る実施の形態1の無線受電装置を含む無線送受電システムの概略構成を示す図である。 実施の形態1の無線受電装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明に係る実施の形態2の無線受電装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明に係る実施の形態3の無線受電装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明に係る実施の形態4の無線受電装置を含む無線送受電システムの構成例を示す図である。 実施の形態4の無線受電装置の概略構成を示すブロック図である。 (A),(B)は、実施の形態4の位相補正部の変形例の概略構成を示す図である。 実施の形態4に係る無線送電装置の構成例を示すブロック図である。 (A),(B)は、実施の形態4に係る無線送電装置の発振回路の構成例を示すブロック図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る種々の実施の形態について詳細に説明する。なお、図面全体において同一符号を付された構成要素は、同一構成及び同一機能を有するものとする。
実施の形態1.
図1は、本発明に係る実施の形態1の無線受電装置Rxを含む無線送受電システム1の概略構成を示すブロック図であり、図2は、実施の形態1の無線受電装置Rxの概略構成を示すブロック図である。本発明に係る無線送受電システムは、互いに離れた2地点間の電力伝送を行うために使用される。この電力伝送は、屋外または屋内のいずれで行われてもよい。また、本発明に係る無線送受電システムは、たとえば、太陽光エネルギーを電磁波に変換して伝送する宇宙太陽光発電システム、または、車両もしくは航空機などの移動体に電力を伝送する給電システムに適用可能なものであるが、これらに限定されるものではない。
図1に示される無線送受電システム1は、M台(Mは2以上の整数)の無線送電装置Tx,…,Txと1台の無線受電装置Rxとで構成されている。無線送電装置Tx〜Txはすべて同一構成を有し、各無線送電装置は、複数本の送電アンテナ素子からなるアレイアンテナ10と、このアレイアンテナ10に高周波電力を供給して当該アレイアンテナ10から電力伝送用の電波すなわち送電波を放射させる装置本体11とを備えている。送電波としては、たとえば、雨、霧または雲を透過する10GHz以下の周波数帯のマイクロ波(たとえば、2.45GHz帯または5.8GHz帯のマイクロ波)を使用することが好ましい。ただし、送電環境によって適切な周波数帯は異なるので、本発明は周波数帯を限定するものではない。なお、図1の構成例では、無線送電装置Tx〜Txの台数は2台以上であるが、これに限定されずに、1台の無線送電装置Txと1台の無線受電装置Rxとで無線送受電システムが構成されてもよい。
一方、無線受電装置Rxは、図1に示されるように、無線送電装置Tx〜Txから送電波を受電して受電波を出力するアレイアンテナ30と、当該受電波を直流の電気エネルギーEngに変換する装置本体31とを備えている。図2に示されるように、アレイアンテナ30は、規則的に配列されたK本(Kは3以上の整数)の受電アンテナ素子RA,RA,…,RAからなる。これら受電アンテナ素子RA,RA,…,RAは、無線送電装置Tx〜Txから到来する送電波を受電してK個の受電波を出力する。なお、本実施の形態のアレイアンテナ30は、好ましい形態として3本以上の受電アンテナ素子RA,RA,…,RAを備えているが、このアレイアンテナ30の代わりに1本のまたは2本の受電アンテナ素子を使用してもよい。
無線受電装置Rxの装置本体31は、図2に示されるように、受電アンテナ素子RA,RA,…,RAから入力されたK個の受電波の位相を個別に補正してK個の高周波電力を出力する位相補正部33と、これら高周波電力をそれぞれ整流して直流電力を生成する整流回路38,38,…,38と、整流回路38,38,…,38から並列に出力された直流電力を集電する集電回路39とを備えている。図2には示されていないが、装置本体31は、集電回路39の出力電力を外部出力用の電気エネルギーEng(図1)に変換する構成を備えている。なお、集電回路39の出力電力を電気エネルギーEng以外のエネルギー源(たとえば、機械エネルギーまたは熱エネルギー)に変換する構成が設けられてもよい。
位相補正部33は、基準発振波を出力する基準発振器35と、この基準発振波を用いて、受電アンテナ素子RA〜RAから出力されたK個の受電波を並列処理するK個の位相補正回路とを有している。k番目の位相補正回路は、k番目の受電アンテナ素子RAから出力された受電波の一部を分岐させる方向性結合器DCと、この方向性結合器DCの分岐出力と基準発振波との間の位相差に応じた電流または電圧を位相差信号として出力する位相比較器34と、この位相差信号で指定された移相量だけ受電波を移相する可変移相器RPとを含んで構成される。
このような構成により、可変移相器RPは、局発源である基準発振器35と同期して当該位相差を打ち消すように受電波を移相することができ、これにより当該受電波の位相を適正に補正することができる。つまり、無線送電装置Tx〜Txから到来する送電波が位相変調されていても、無線受電装置Rxにおいてその位相変調を打ち消すことができる。その位相変調はランダムまたは疑似ランダムな変調でもよく、送電波の本来の波長(たとえば、2.45GHzのマイクロ波の波長の場合は約12cm)に対応する周期よりも短い時間内にランダムまたは疑似ランダムに変調されている場合でもよい。位相補正部33は、そのランダムまたは疑似ランダムな変調状態を補正することができるので、歪みの少ない受電波形を持つ高周波電力を整流回路38,38,…,38に供給することができる。したがって、整流回路38,38,…,38は、波形歪みの少ない高周波電力を用いて、位相関係を用いた高調波処理を行い、且つ狭帯域でのインピーダンス整合をとることができるので、高効率のRF−DC変換を実現することができる。
以上に説明したように実施の形態1の無線受電装置Rxでは、受電アンテナ素子RA〜RAから出力された受電波の位相を補正する位相補正部33が設けられているので、送電波がランダムまたは疑似ランダムに変調されていても、整流回路38〜38のRF−DC変換効率の低下の抑制もしくはRF−DC変換の高効率化を実現することができる。
実施の形態2.
次に、本発明に係る実施の形態2について説明する。図3は、実施の形態2の無線受電装置Rxaの概略構成を示すブロック図である。図3に示される無線受電装置Rxaは、アレイアンテナ30及び装置本体31Aを備えており、装置本体31Aの構成は、上記位相補正部33に代えて図3の位相補正部33Aを有する点以外は、上記実施の形態1の装置本体31の構成と同じである。
位相補正部33Aは、図3に示されるように、K個の基準発振波を出力する基準発振器35〜35と、K個の基準発振波とこれらにそれぞれ対応するK個の受電波との間のK個の位相差に応じたK個の位相差信号を出力する位相比較器34〜34と、これら位相差信号に従って当該位相差を打ち消すように受電波を移相する可変移相器RP〜RPとを有している。
実施の形態2の無線受電装置Rxaでは、送電波がランダムまたは疑似ランダムに変調されていたとしても、位相補正部33Aが受電アンテナ素子RA〜RAから出力された受電波の位相を補正することができる。したがって、実施の形態1の場合と同様に、RF−DC変換効率の低下の抑制もしくはRF−DC変換の高効率化を実現することができる。また、本実施の形態は、個別に基準発振器を備えているため、実施の形態1と比較して基準発振波の伝搬損失が低減され、各位相比較器の誤動作やばらつきを小さくすることができる。
実施の形態3.
次に、本発明に係る実施の形態3について説明する。図4は、本発明に係る実施の形態3の無線受電装置Rxbの概略構成を示す図である。図4に示されるように、無線受電装置Rxbは、アレイアンテナ30と装置本体31Bとを備えている。装置本体31Bの構成は、実施の形態1の位相補正部33に代えて図4の位相補正部33Bを有する点以外は、実施の形態1の装置本体31の構成と同じである。
図4に示される位相補正部33Bは、上記実施の形態1の位相補正部33と同様に、方向性結合器DC〜DC、位相比較器34〜34及び可変移相器RP〜RPを有している。本実施の形態の位相補正部33Bは、更に、基準発振器35から出力された基準発振波を移相する可変移相器AP,AP…,APと、これら可変移相器AP,AP…,APにおける移相量を制御する移相制御部36とを有している。
移相制御部36は、移相制御信号C,C,…,Cからなる制御信号群Pcを可変移相器AP,AP…,APに供給することにより、可変移相器AP,AP…,APにおける移相量を個別に制御することができる。これにより、位相比較器34,34,…,34に与えられる基準発振波の位相を位相比較器ごとに個別に微調整することができる。
このような構成により、上記実施の形態1の場合と同様に、RF−DC変換効率の低下の抑制もしくはRF−DC変換の高効率化を実現することができる。また、位相比較器34,34,…,34に与えられる基準発振波の位相状態を位相比較器ごとに最適化することができるので、受電アンテナ素子RA〜RAから出力されるランダム変調された各受電波の位相の平均値がそれぞれ異なっていても、位相比較器34,34,…,34がそれぞれ出力する位相差出力信号の値(たとえば、電圧値)を可変移相器AP,AP…,APに適した電圧値に最適化することができる。
実施の形態4.
実施の形態4は、無線送電装置にて送電波に対して行われたランダムまたは疑似ランダムな位相変調のパターンを示す変調情報を当該無線送電装置から受信し、その変調情報を用いて受電波の位相を補正するというものである。図5は、本発明に係る実施の形態4の無線受電装置Rxcを含む無線送受電システム3の概略構成を示すブロック図であり、図6は、実施の形態4の無線受電装置Rxcの構成例を示すブロック図である。無線送受電システム3は、無線送電装置Txcと無線受電装置Rxcとで構成されている。
図5に示されるように、無線送電装置Txcは、複数本の送電アンテナ素子からなるアレイアンテナ10と、変調情報を送信する送信アンテナ40と、装置本体11Cとを備えている。装置本体11Cは、アレイアンテナ10から送電波を放射させるとともに、当該装置本体11Cで送電波に対して行われたランダムまたは疑似ランダムな位相変調のパターンを示す変調情報を指向性アンテナ40から送信させる機能を有している。
一方、無線受電装置Rxcは、図6に示されるように、アレイアンテナ30、受信アンテナ50及び装置本体31Cを備えており、装置本体31Cの構成は、実施の形態1の位相補正部33に代えて図6の位相補正部33Cを有する点以外は、実施の形態1の装置本体31の構成と同じである。
図6に示される位相補正部33Cは、可変移相器RP〜RPを有し、更に、受信アンテナ50を介して無線送電装置Txcから変調情報MPを受信する通信部51を有している。
通信部51は、受信した変調情報MPを用いて受電アンテナ素子RA〜RAの受電波の位相変調を可変移相器RP〜RPが打ち消すことができるようにすることができ、これにより当該受電波の位相を適正に補正することができる。このため、送電波の位相がランダムまたは疑似ランダムに変調されている場合でも、位相補正部33Cは、変調情報MPを用いて、そのランダムまたは疑似ランダムな変調状態を正確に補正することができるので、歪みの少ない受電波形を持つ高周波電力を整流回路38,38,…,38に供給することができる。したがって、整流回路38,38,…,38は、波形歪みの少ない高周波電力を用いて、位相関係を用いた高調波処理を行い、且つ狭帯域でのインピーダンス整合をとることができるので、高効率のRF−DC変換を実現することができる。
また、図6の位相補正部33Cに代えて、図7(A)に示す移相補正部33Caまたは図7(B)に示す移相補正部33Cbを使用してもよい。図7(A)の移相補正部33Caは、可変移相器RP〜RPと、可変移相器AP,AP,…,APと、通信部51Aとを有する。通信部51Aは、無線送電装置Txcからのビーム方向制御情報に応じて、移相制御信号e,e,…,eからなる制御信号群Peを可変移相器AP,AP,…,APに供給することにより、可変移相器AP,AP,…,APにおける移相量を個別に制御することができる。
また、図7(B)の位相補正部33Cbは、実施の形態3の移相補正部33Bと同様に、方向性結合器DC〜DC、位相比較器34〜34、可変移相器RP〜RP、可変移相器AP〜AP及び基準発振器35を有し、更に通信部51Bを有している。通信部51Bは、位相比較器34〜34から位相差信号MP〜MPからなる移相差信号群PMPの供給を受けている。この通信部51Bは、位相差信号MP〜MPと、受信アンテナで受信された変調情報との相関をとることで移相制御信号e,e,…,eからなる制御信号群Peを生成し、この制御信号群Peを可変移相器AP,AP,…,APに供給することにより、可変移相器AP,AP,…,APにおける移相量を個別に制御することができる。
次に、無線送電装置Txcの構成について説明する。図8は、無線送電装置Txcの構成の一例を示すブロック図である。図8に示されるように無線送電装置Txcは、規則的に配列されたN本(Nは3以上の整数)の送電アンテナ素子AN,…,ANからなるアレイアンテナ10と、装置本体11Cとを備えている。送電アンテナ素子AN,…,ANは、線状または面状に配列されている。なお、図8の構成例では、送電アンテナ素子AN,AN,…,ANの本数は3本以上であるが、これに限定されずに、2本の送電アンテナ素子でアレイアンテナが構成されてもよい。
装置本体11は、ランダムまたは疑似ランダムに変化する位相を有する電波Pwを出力する発振回路12と、この電波PwをN個の送電波Pw,…,Pwに分配する分配器14と、これら送電波Pw,…,Pwを個別に移相してN個の移相送電波を生成する位相制御部13と、この位相制御部13の動作を制御することによりアレイアンテナ10の放射指向性を制御するビーム方向制御部15と、変調情報MPを指向性アンテナ40を介して送信する通信部41とを備えている。
位相制御部13は、図8に示されるようにN個の位相制御器13,…,13を有している。これら位相制御器13,…,13は、ビーム方向制御部15から供給された制御信号Bcで指定される位相変化量だけ送電波Pw,…,Pwを個別に移相してN個の移相送電波を生成する。これらN個の移相送電波は、互いに一定の位相差を持つように移相されている。そして、位相制御器13,…,13は、これらN個の移相送電波をそれぞれ送電アンテナ素子AN,…,ANに供給することにより送電アンテナ素子AN,…,ANから送電ビームTwを放射させる。すなわち、アレイアンテナ10と位相制御器13,…,13とでフェーズドアレイアンテナが構成されている。
ビーム方向制御部15は、制御信号Bcを通じて送電ビームTwの方向を可変に制御することが可能である。無線送電装置Txcが発電衛星などの移動体に搭載される場合には、ビーム方向制御部15は、受電装置から受信されたパイロット信号の到来方向へ送電ビームTwの方向を自動的に向ける公知のレトロディレクティブ(retro−directive)機能を有していてもよい。
図9(A)は、発振回路12の構成例を示す図である。図9(A)の構成例では、発振回路12は、高周波発振器22と、この高周波発振器22の出力波をランダムまたは疑似ランダムに移相して電波Pwを生成する可変移相器23と、この可変移相器23の動作を制御するランダム位相制御部24とを備えている。ランダム位相制御部24は、物理乱数列(真の乱数列)を用いて高周波発振器22の出力波の移相量すなわち位相変化量をランダムに変化させ、あるいは、疑似乱数列を用いて高周波発振器22の出力波の移相量を疑似ランダムに変化させる。また、ランダム移相制御部24は、ランダムまたは疑似ランダムな位相変調のパターンを示す変調情報MPを出力する。物理乱数列を使用する場合、ランダム位相制御部24は、物理乱数列のデータが記憶された不揮発性メモリを内部に有し、そのデータを読み出して使用すればよい。疑似乱数列を使用する場合には、ランダム位相制御部24は、公知の疑似乱数生成アルゴリズムにより疑似乱数列を計算する演算回路を内部に有していればよい。この種の演算回路は、たとえば、公知の線形フィードバックシフトレジスタを利用した乱数発生回路により構成可能である。また、カオス現象(非周期動作)を生み出す非線形写像(たとえば、ロジスティック写像)が電圧波形または信号処理などに現れる回路を利用することで物理乱数または擬似乱数を生成することが可能である。
なお、高周波発振器22を駆動するためにDC(直流)電力は、図9(B)に示されるように発電装置2から供給されてもよい。発電装置2は、太陽光などの光エネルギー、モータによる機械エネルギー、化学エネルギーまたは熱エネルギーといったエネルギーをDC電力に変換する装置である。発電装置2は、高周波発振器22を駆動するのみならず、無線送電装置Txc全体を駆動するDC電力供給源であってもよい。
可変移相器23の移相量制御については、たとえば、ランダム位相制御部24から可変移相器23へ制御電圧を供給する構成を採用することができる。可変移相器23へ供給される制御電圧の値をランダムまたは疑似ランダムな値に切り替えることで移相量をランダムまたは疑似ランダムに変化させることが可能である。このように電波Pwの位相がランダムまたは疑似ランダムに変化することにより、無線受電装置Rxcの受電アンテナ素子RA〜RAにおける電波干渉が低減されるという効果が得られる。
以上に説明したように実施の形態4に係る無線送受電システムでは、無線受電装置Rxcは、無線送電装置Txcから与えられた変調情報MPを用いて受電波の位相を高い精度で補正することができる。したがって、高効率のRF−DC変換を実現することができる。なお、無線送電装置Txcは、変調情報MPとともに、ビーム方向制御情報を併せて送信してもよい。
以上、図面を参照して本発明に係る種々の実施の形態について述べたが、これら実施の形態は本発明の例示であり、これら実施の形態以外の様々な形態を採用することもできる。たとえば、上記実施の形態1〜4において、位相補正部33,33A,33B,33Cよりも前段または後段に振幅増幅器が設けられてもよい。
本発明の範囲内において、実施の形態1〜4の自由な組み合わせ、各実施の形態の任意の構成要素の変形、または各実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
1 無線送受電システム、2 発電装置、3 無線送受電システム、10 アレイアンテナ、11,11C 無線送電装置本体、12 発振回路、13 位相制御部、13〜13 位相制御器、14 分配器、15 ビーム方向制御部、22 高周波発振器、23 可変位相器、24 ランダム移相制御部、30 アレイアンテナ、31,31A,31B,31C 無線受電装置本体、33,33A,33B,33C,33Ca,33Cb 位相補正部、34〜34 位相比較器、35〜35 基準発振器、36 移相制御部、38〜38 整流回路、39 集電回路、40 指向性アンテナ、41 通信部、50 受信アンテナ、51 通信部、52 発振回路、AN〜AN 送電アンテナ素子、RA〜RA 受電アンテナ素子、DC〜DC 方向性結合器、PS〜PS,RP〜RP,AP〜AP 可変移相器、C〜C 移相制御信号、Tx〜Tx,Txc 無線送電装置、Rx,Rxa,Rxb,Rxc 無線受電装置。

Claims (9)

  1. 到来する電波を受電して受電波を出力する受電アンテナ素子と、
    前記受電波の位相を補正する位相補正部と、
    前記位相補正部の高周波出力を整流して直流電力を生成する整流回路と
    を備え
    前記位相補正部は、
    基準発振波を出力する基準発振器と、
    前記受電波と前記基準発振波との間の位相差に応じた位相差信号を出力する位相比較器と、
    前記位相差信号に従って当該位相差を打ち消すように前記受電波を移相することにより当該受電波の位相を補正する可変移相器と
    を含むことを特徴とする無線受電装置。
  2. 請求項記載の無線受電装置であって、前記位相補正部は、前記基準発振波を移相して前記位相比較器に供給する可変移相器を更に含むことを特徴とする無線受電装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の無線受電装置であって、当該到来する電波に対して実行されたランダムまたは疑似ランダムな位相変調のパターンを示す変調情報を受信する通信部を更に備え、
    前記位相補正部は、前記変調情報を用いて前記受電波の位相を補正することを特徴とする無線受電装置。
  4. 到来する電波を受電してK個(Kは2以上の整数)の受電波をそれぞれ出力するK本の受電アンテナ素子と、
    前記K個の受電波の位相を個別に補正して当該K本の受電アンテナ素子にそれぞれ対応するK個の高周波電力を出力する位相補正部と、
    前記K個の高周波電力をそれぞれ整流して直流電力を生成するK個の整流回路と
    を備えることを特徴とする無線受電装置。
  5. 請求項記載の無線受電装置であって、
    前記位相補正部は、
    基準発振波を出力する基準発振器と、
    前記K個の受電波と前記基準発振波との間のK個の位相差に応じたK個の位相差信号をそれぞれ出力するK個の位相比較器と、
    前記K個の位相差信号に従って当該K個の位相差を打ち消すように前記K個の受電波を移相することにより当該K個の受電波の位相をそれぞれ補正するK個の可変移相器と
    を含むことを特徴とする無線受電装置。
  6. 請求項記載の無線受電装置であって、前記位相補正部は、前記基準発振波を移相して前記K個の位相比較器にそれぞれ供給するK個の可変移相器を更に含むことを特徴とする無線受電装置。
  7. 請求項記載の無線受電装置であって、
    前記位相補正部は、
    K個の基準発振波をそれぞれ出力するK個の基準発振器と、
    前記K個の受電波と該K個の受電波にそれぞれ対応する当該K個の基準発振波との間のK個の位相差に応じたK個の位相差信号をそれぞれ出力するK個の位相比較器と、
    前記K個の位相差信号に従って当該K個の位相差を打ち消すように前記K個の受電波を移相することにより当該K個の受電波の位相をそれぞれ補正するK個の可変移相器と
    を含むことを特徴とする無線受電装置。
  8. 請求項から請求項のうちのいずれか1項記載の無線受電装置であって、当該到来する電波に対して実行されたランダムまたは疑似ランダムな位相変調のパターンを示す変調情報を受信する通信部を更に備え、
    前記位相補正部は、前記変調情報を用いて前記K個の受電波の位相を補正することを特徴とする無線受電装置。
  9. 前記到来する電波を送電する無線送電装置と、請求項1から請求項のうちのいずれか1項記載の無線受電装置とを備えることを特徴とする無線送受電システム。
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