JP6264204B2 - 通信装置及び位相調整方法 - Google Patents

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    • H04B7/04Diversity systems; Multi-antenna system, i.e. transmission or reception using multiple antennas using two or more spaced independent antennas

Description

本発明は、例えば、信号を送信または受信する複数の通信器を有する通信装置、及び、そのような通信装置において各通信器を経由する信号の位相を調整する位相調整方法に関する。
通信装置において、信号の放射特性に指向性を与えるために、複数の送信器が利用される。そして、各送信器から出力される信号間の位相差が、信号を放射する方向に応じて調節される。同様に、信号の受信特性に指向性を与えるために、複数の受信器間で、所望の受信方向に応じて、受信する信号間の位相差を調節することが行われる。送信器間、あるいは受信器間で信号の位相差を調節する際に、送信器または受信器が有するアンプなどの回路素子にバラツキがあると、所望の位相差が得られないことがある。特に、ミリ波帯の信号のように、波長が短い信号ほど、所望の位相差に対応する信号の遅延量からのずれがわずかでも、位相差の誤差は大きくなる。そこで、各送信器から出力される信号同士の比較によって送信器間の位相差を調節することが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1には、変調されたRF信号の位相を遅延してから高周波信号に変換してその高周波信号を出力するブランチを複数有するフェイズドアレーアンテナのブランチ間補正装置が開示されている。この装置は、隣接する二つのブランチから出力された二つの高周波信号をミキサに入力して得られる出力信号のDC成分に基づいてブランチにおける位相遅延量を判定し、何れかのブランチにおいて、変調されたRF信号を判定した位相遅延量で遅延させる。
特開2013−34129号公報
しかしながら、高周波信号の比較に用いられるミキサ内の回路が、ミキサに入力される二つの高周波信号に対して行われるべき演算を完全には実行できなかったり、あるいは、ミキサに入力される二つの高周波信号間に振幅のレベル差があることがある。このような場合、得られるDC成分にオフセット成分が加わることがある。その結果として、DC成分に応じて送信器間で信号の位相差が所定値となるように各送信器における信号の位相を調節しても、位相差が所定値からずれてしまうことがある。
そこで、本明細書は、複数の通信器間での信号の位相差の調整精度を向上できる通信装置を提供することを目的とする。
一つの実施形態によれば、通信装置が提供される。この通信装置は、信号を送信または受信し、その信号の位相を調整する位相調整器を有する複数の通信器と、第1の周波数を持つ第1の信号を供給する発振器と、複数の通信器のうちの第1の通信器を経由する第1の信号及び第1の周波数を持ち、第1の通信器を経由しない第2の信号のうちの少なくとも一方を第1の周波数よりも低い第2の周波数で変調するスイッチング素子と、少なくとも一方が変調された、第1の通信器を経由した第1の信号と第2の信号を合成して、第2の周波数において第1の信号と第2の信号の位相差に応じた振幅を持つスイッチング周波数成分を含む合成信号を生成する信号合成器と、合成信号に含まれるスイッチング周波数成分に基づいて、第1の信号と第2の信号の位相差が所定値となるときの第1の通信器の位相調整器による位相調整量を基準位相調整量として求め、第1の通信器が送信または受信する信号と複数の通信器のうちの第1の通信器に隣接する第2の通信器が送信または受信する信号間の位相差が、所定の位相差となるように基準位相調整量に基づいて第1の通信器の位相調整器を制御する制御部とを有する。
本発明の目的及び利点は、請求項において特に指摘されたエレメント及び組み合わせにより実現され、かつ達成される。
上記の一般的な記述及び下記の詳細な記述の何れも、例示的かつ説明的なものであり、請求項のように、本発明を限定するものではないことを理解されたい。
本明細書に開示された通信装置は、複数の通信器間での信号の位相差の調整精度を向上できる。
第1の実施形態による通信装置の概略構成図である。 キャリブレーション処理の実行単位の回路ブロック図である。 RF信号間の位相差とスイッチング周波数成分の関係の一例を示す図である。 キャリブレーション処理の動作フローチャートである。 キャリブレーション処理を、隣接する二つの送信器の組の全てについて実行したときの各送信器から出力されるRF信号の位相の一例を示す図である。 キャリブレーション処理を、隣接する二つの送信器の組の全てについて実行したときの各送信器から出力されるRF信号の位相の他の一例を示す図である。 変形例による、ミキサの回路ブロック図である。 変形例による、RF信号間の位相差とスイッチング周波数成分の関係の一例を示す図である。 変形例による、RF信号間の振幅レベル差とスイッチング周波数成分の関係の一例を示す図である。 変形例による通信装置の概略構成図である。 第3の実施形態による、キャリブレーション処理の実行単位の回路ブロック図である。 第4の実施形態による通信装置の概略構成図である。 第4の実施形態による、キャリブレーション処理の実行単位の回路ブロック図である。
以下、図を参照しつつ、通信装置について説明する。この通信装置は、アンテナから放射される高周波信号の放射特性に指向性を持たせるために、同じ高周波信号を出力する複数の送信器を有し、放射方向に応じて送信器間で高周波信号の位相差を調節する。そこでこの通信装置は、キャリブレーションの実行時に、隣接する二つの送信器の一方から出力される高周波信号の一方を基準信号としたときの、基準信号の位相に対する他方から出力される高周波信号の位相の差を所定値とする。
その際、この通信装置は、隣接する二つの送信器から出力される高周波信号の少なくとも一方をその高周波信号の周波数よりも低いスイッチング周波数で変調する。そしてこの通信装置は、変調された高周波信号をミキサに入力して、スイッチング周波数において入力された二つの高周波信号間の位相差に応じた振幅を持つ成分を含む合成信号を得る。この通信装置は、その合成信号からスイッチング周波数を持つ成分のパワーもしくは振幅レベルに基づいて、少なくとも一方の送信器において高周波信号の位相を調節する。これにより、この通信装置は、高周波信号の振幅のレベル差及びミキサの回路構成に影響を受けずに各送信器間の高周波信号の位相差を調節する。以下では、高周波信号をRF信号と表記する。
図1は、第1の実施形態による通信装置の概略構成図である。通信装置1は、発振器10と、複数の送信器11−1〜11−n(nは2以上の整数)と、制御部12とを有する。さらに、通信装置1は、隣接する二つの送信器の間に設けられる、ミキサ13−1〜13−(n-1)と、スイッチ14−1〜14−(n-1)及びスイッチ15−1〜15−(n-1)と、アナログ/デジタル変換器16−1〜16−(n-1)とを有する。
発振器10は、RF信号を生成する。そのために、発振器10は、例えば、一つまたは複数のプロセッサと、揮発性又は不揮発性のメモリ回路と、発振回路とを有する。そして発振器10は、例えば、送信すべきデータが重畳されたベースバンド周波数を持つベースバンド信号を生成する。そして発振器10は、例えば、そのベースバンド信号を、通信装置1が準拠する無線通信規格で規定された変調方式に従って変調して搬送波に重畳することで、RF信号を生成する。
送信器11−1〜11−nは、それぞれ、RF信号を送信または受信する通信器の一例であり、発振器10から受け取ったRF信号を無線電波として出力する。送信器11−1〜11−nは、互いに隣接する二つの送信器のそれぞれが有するアンテナ間の距離が、隣接する二つの送信器の組の全てについて等間隔となるように配置されることが好ましい。そして送信器11−1〜11−nは、制御部12からの制御信号に応じて互いに隣接する二つの送信器から出力されるRF信号に、所定の放射方向に応じた位相差を与えることで、無線電波の放射特性に指向性を与える。
制御部12は、例えば、プロセッサと、不揮発性のメモリ回路とを有し、無線電波の放射特性に指向性を与えるために、各送信器を経由するRF信号の位相及び振幅を制御する。そのために、制御部12は、各送信器が有する位相調整器及び振幅調整器を制御する。
ミキサ13−m(m=1,2,...,(n-1))は、送信器11−mとスイッチ14−mを介して接続され、かつ、送信器11−(m+1)とスイッチ15−mを介して接続される。そしてミキサ13−mには、送信器11−mから出力され、スイッチ14−mを経由したRF信号と、送信器11−(m+1)から出力され、スイッチ15−mを経由したRF信号とが入力される。そしてミキサ13−mは、その二つのRF信号を合成した合成信号を出力する。ミキサ13−mから出力された合成信号は、アナログ/デジタル変換器16−mによりデジタル化されてから、制御部12に入力される。
各ミキサ、各スイッチ及び各アナログ/デジタル変換器は、キャリブレーション処理の実行時に利用される。なお、本実施形態におけるキャリブレーション処理は、各送信器におけるRF信号の位相を調整するのための位相調整量の基準となる基準位相調整量を求める処理である。各ミキサ、各スイッチ及び各アナログ/デジタル変換器の詳細については、キャリブレーション処理とともに後述する。
図2は、キャリブレーション処理の実行単位の回路ブロック図である。キャリブレーション処理は、互いに隣接する二つの送信器と、その二つの送信器からのRF信号が入力される一つのミキサ及び二つのスイッチと、一つのアナログ/デジタル変換器を実行単位として実行される。図2では、送信器11−1及び送信器11−2を含む実行単位を示す。
図2に示されるように、送信器11−1及び送信器11−2は、それぞれ、増幅器21と、位相調整器22と、振幅調整器23と、分配器24と、アンテナ25とを有する。なお、他の送信器も、送信器11−1及び送信器11−2と同じ構成を有する。そこで以下では、送信器11−1について説明する。
増幅器21は、発振器10から入力されたRF信号を増幅する。そのために、増幅器21は、例えば、非線形増幅器及び非線形増幅器で生じる信号波形の歪みを補償する歪補償回路を有する。増幅器21は、増幅したRF信号を出力する。
位相調整器22は、増幅器21により増幅されたRF信号の位相を、制御部12からの制御信号に応じて調整する。そのために、位相調整器22は、例えば、制御信号に応じて、入力されたRF信号に与える遅延量を可変に調節できる可変遅延回路を有する。そして位相調整器22は、位相調整され、かつ増幅されたRF信号を出力する。
振幅調整器23は、位相調整され、かつ増幅されたRF信号の振幅レベルを、制御部12からの制御信号に応じて調整する。そのために、振幅調整器23は、例えば、可変増幅器または可変減衰器を有する。そして振幅調整器23は、振幅及び位相調整され、かつ増幅されたRF信号を出力する。
分配器24は、振幅及び位相調整され、かつ増幅されたRF信号をアンテナ25とミキサ13−1へ分配する。そしてアンテナ25は、分配器24を介して受け取った、振幅及び位相調整され、かつ増幅されたRF信号の一部を、無線電波として出力する。
一方、分配器24から出力された、振幅及び位相調整され、かつ増幅されたRF信号の他の一部は、スイッチ14−1を介してミキサ13−1へ入力される。同様に、送信器11−2の分配器24から出力された、振幅及び位相調整され、かつ増幅されたRF信号の他の一部は、スイッチ15−1を介してミキサ13−1へ入力される。以下では、説明の便宜上、分配器24から出力される振幅及び位相調整され、かつ増幅されたRF信号も単にRF信号と呼ぶ。
スイッチ14−1及びスイッチ15−1は、スイッチング素子の一例であり、例えば、トランジスタまたは電界効果トランジスタ(Field effect transistor, FET)とすることができる。スイッチ14−1及びスイッチ15−1は、制御部12からの制御信号に応じてオン/オフを切り替える。通信時には、スイッチ14−1及び15−1はオフにされる。そのため、通信時には、ミキサ13−1にはRF信号は入力されない。
一方、キャリブレーション処理の実行時には、スイッチ14−1及びスイッチ15−1には、制御部12から、RF信号の周波数、すなわち、RF信号の搬送波の周波数よりも低いスイッチング周波数でオン/オフを切り替える制御信号が入力される。そのため、スイッチ14−1を経由したRF信号及びスイッチ15−1を経由したRF信号は、そのスイッチング周波数で変調される。
ミキサ13−1は、合成信号生成器の一例であり、送信器11−1からミキサ13−1までの信号線の長さと送信器12−1からミキサ13−1までの信号線の長さの差が、RF信号の波長の整数倍となるように配置される。例えば、送信器11−1からミキサ13−1までの信号線の長さと送信器11−2からミキサ13−1までの信号線の長さが等しくなるようにミキサ13−1は配置される。したがって、送信器11−1から出力されたRF信号の位相と送信器11−2から出力されたRF信号の位相とが等しい場合、ミキサ13−1に入力されるその二つのRF信号の位相も等しくなる。
本実施形態では、ミキサ13−1は、キャリブレーション処理の実行時において、ミキサ13−1は、スイッチ14−1により変調されたRF信号にスイッチ15−1により変調されたRF信号を乗じて合成信号を得る。ミキサ13−1は、得られた合成信号を出力する。
アナログ/デジタル変換器(以下、A/D変換器と呼ぶ)16−1は、ミキサ13−1から出力された合成信号を所定のサンプリング周波数にてサンプリングすることでデジタル化する。なお、サンプリング周波数は、デジタル化された合成信号からスイッチング周波数を持つスイッチング周波数成分を抽出できるように、スイッチング周波数の2倍以上の周波数である。また、サンプリング周波数は、合成信号に含まれる、RF信号の搬送波の周波数を持つ成分がカットされるように、RF信号の搬送波の周波数よりも低い周波数とすることが好ましい。A/D変換器16−1から出力される、デジタル化された合成信号は、制御部12に入力される。
制御部12は、キャリブレーション処理を実行する際、スイッチ14−1のオン/オフとスイッチ15−1のオン/オフの切替周期の位相が同一となるように、スイッチ14−1及びスイッチ15−1へ制御信号を出力する。そして制御部12は、入力された合成信号からスイッチング周波数成分を抽出する。そして制御部12は、スイッチング周波数成分に基づいて、例えば、スイッチング周波数成分のパワー若しくは振幅レベルを最小化するように、二つの送信器11−1及び2−2の少なくとも一方の位相調整器22による位相調整量を制御する。
送信器11−1から出力されたRF信号と送信器11−2から出力されたRF信号は次式で表される。
Figure 0006264204
ただし、A、Bは、それぞれ、RF信号の振幅を表す。またωは、RF信号の搬送波の周波数を表す。そしてα及びβは、それぞれ、ミキサ13−1に入力された時点での各RF信号の位相のオフセットを表す。
また、スイッチ14−1及びスイッチ15−1のオン/オフの切り替えによりRF信号に重畳されるスイッチング信号Scは次式で表される。
Figure 0006264204
ただし、ωsは、スイッチング周波数である。
制御部12は、スイッチ14−1とスイッチ15−1のオン/オフの切替周期の位相が同一となるようにスイッチ14−1及びスイッチ15−1を制御する。以下では、便宜上、このような制御を同相制御と呼ぶ。この場合、ミキサ13−1から出力される合成信号は次式で表される。
Figure 0006264204
もし、ミキサ13−1の回路の不完全性により、二つのRF信号の乗算が正確に行われない場合、ミキサ13−1から出力される合成信号は、次式で表される。
Figure 0006264204
ただし、γxyは、ミキサ13−1の回路の不完全性により生じるオフセット項である。
ここで、スイッチング信号Scの2乗の項は、以下のように近似できる。
Figure 0006264204
この場合、(4)式で表された、ミキサ13−1から出力される合成信号は次式で近似的に表される。
Figure 0006264204
この合成信号のうち、RF信号の搬送波の周波数ωを持つ成分は、A/D変換器16−1によってカットされる。そのため、制御部12に入力される合成信号に含まれる直流成分は、近似的に次式で表される。
Figure 0006264204
一方、制御部12に入力される合成信号に含まれる、スイッチング周波数成分は近似的に次式で表される。
Figure 0006264204
(8)式に示されるように、送信器11−1から出力されるRF信号と送信器11−2から出力されるRF信号間の位相差(α-β)が+90°または-90°となるとき、スイッチング周波数成分は、オフセット項γxy及びRF信号の振幅によらず、0となる。
そこで制御部12は、例えば、送信器11−1及び送信器11−2のうちのキャリブレーション済みの方から出力されるRF信号を基準信号とする。そして制御部12は、基準信号を出力する送信器についてはRF信号の位相を調整せず、他方の送信器の位相調整器22に対してRF信号の位相調整量を所定間隔(例えば、1°)ずつ360°分変化させる。そして制御部12は、それぞれの位相調整量についてのスイッチング周波数成分の振幅レベル若しくはパワーを記憶する。なお、制御部12は、例えば、A/D変換器16−1から入力された信号に対してFast Fourier Transform(FFT)を実行することにより、スイッチング周波数成分を抽出できる。なお、制御部12は、合成信号からスイッチング周波数成分を取り出せる検波回路を有していてもよい。そして制御部12は、スイッチング周波数成分の振幅レベル若しくはパワーが最小となるとき、送信器11−1と送信器11−2の間でRF信号間の位相差(α-β)が+90°または-90°となると判定する。そして制御部12はその位相差(α-β)が+90°または-90°となるときの位相調整量を基準位相調整量として記憶する。なお、スイッチング周波数成分の最小値の前後で、位相差の増加につれて、制御部12に入力された合成信号の値が低下する場合、その最小値に対応する位相差は+90°である。一方、スイッチング周波数成分の振幅レベル若しくはパワーの最小値の前後で、位相差の増加につれて、制御部12に入力された合成信号の値が上昇する場合、その最小値に対応する位相差は-90°である。
図3は、RF信号間の位相差とスイッチング周波数成分の関係の一例を示す図である。図3において、横軸は位相差を表し、縦軸はスイッチング周波数成分の振幅レベルを表す。そしてグラフ301〜303は、それぞれ、二つの送信器から出力されたRF信号間の振幅レベル差が+5dB、0dB、-5dBのときの位相差とスイッチング周波数成分の振幅レベルの関係を表す。ただし、(8)式において、A>Bのとき、振幅レベル差を正とする。グラフ301〜303に示されるように、ミキサ13−1に入力される二つのRF信号間に振幅レベル差があっても、すなわち、パワー差があっても、スイッチング周波数成分は、位相差が+90°のときと-90°のときに最小となることが分かる。
図3にも示されるように、スイッチング周波数成分の振幅レベル若しくはパワーが最小となる近傍では、二つのRF信号間の位相差(α-β)の変化に対するその振幅レベル若しくはパワーの変化の度合いが最も大きくなる。そのため、スイッチング周波数成分の振幅レベル若しくはパワーが最小となるときの位相調整量を基準位相調整量として求めることで、制御部12は、基準位相調整量を高精度で求めることができる。
なお、図3に示されるように、スイッチング周波数成分の振幅レベル若しくはパワーが最大となる場合、位相差(α-β)は、0°または180°となる。そこで変形例によれば、制御部12は、スイッチング周波数成分の振幅レベル若しくはパワーが最大となるときの位相調整量を基準調整量として求めてもよい。また、図3に示されるように、スイッチング周波数成分の振幅レベル若しくはパワーと二つのRF信号間の位相差(α-β)は一定の関係にあるので、スイッチング周波数成分の振幅レベル若しくはパワーが所定値となる場合の位相差(α-β)も特定される。そこで制御部12は、スイッチング周波数成分の振幅レベル若しくはパワーがその最大値と最小値間の所定の値となるときの位相調整量を基準調整量として求めてもよい。
制御部12は、互いに隣接する二つの送信器の組に含まれる送信器の何れかについてRF信号間の位相差を+90°または-90°としたときの位相調整量を記憶すると、その組に隣接する二つの送信器の組について同様のキャリブレーション処理を実行する。例えば、制御部12は、最初に送信器11−1と送信器11−2の組についてキャリブレーション処理を実行する。そして送信器11−2の位相調整器22を制御して、送信器11−1から出力されるRF信号と送信器11−2から出力されるRF信号間の位相差が+90°または-90°となるときの送信器11−2の位相調整量を記憶する。制御部12は、次に、送信器11−2と送信器11−3の組についてキャリブレーション処理を実行する。そして送信器11−3の位相調整器22を制御して、送信器11−2から出力されるRF信号と送信器11−3から出力されるRF信号間の位相差が+90°または-90°となるときの送信器11−2の位相調整量を記憶する。なお、制御部12は、複数の送信器のうちの中央に位置する二つの送信器の組について最初にキャリブレーション処理を実行してもよい。制御部12は、その後に、最初にキャリブレーション処理が実行された送信器の組の両側にある送信器の組ごとに、最初にキャリブレーション処理が実行された送信器の組に近い方から順にキャリブレーション処理を実行してもよい。このように、制御部12は、送信器の組ごとに順番にキャリブレーション処理を実行すればよい。
全ての送信器の組についてキャリブレーション処理が終了した後、通信装置1が所定の送信方向へ向けてRF信号を出力するとする。この場合、制御部12は、各送信器の位相調整器22を制御して、隣接する二つの送信器から出力されるRF信号間にその所定の送信方向に応じた位相差を与える。その際、制御部12は、位相差が+90°または-90°となるときの位相調整量を基準位相調整量として、所定の送信方向に応じた位相差に相当する位相調整量を決定できる。例えば、所定の方向に応じた位相差が0°の場合、制御部12は、位相差が+90°のときの位相調整量と-90°のときの位相調整量の中点に相当する位相調整量を求めればよい。
図4は、通信装置1が実行するキャリブレーション処理の動作フローチャートである。通信装置1は、互いに隣接する二つの送信器の組ごとに、この動作フローチャートに従ってキャリブレーション処理を実行する。
制御部12は、二つの送信器11−m及び11−(m+1)から出力されるRF信号のそれぞれを、スイッチ14−m及びスイッチ15−mによりそのRF信号の搬送波の周波数よりも低いスイッチング周波数で変調する(ステップS101)。ミキサ13−mは、スイッチング周波数で変調された二つのRF信号同士を乗じて、二つのRF信号間の位相差に応じた振幅を持つスイッチング周波数成分を含む合成信号を得る(ステップS102)。A/D変換器16−mは、ミキサ13−mから出力された合成信号を、スイッチング周波数の2倍以上かつRF信号の搬送波の周波数よりも低いサンプリング周波数でサンプリングすることで、合成信号をデジタル化する(ステップS103)。制御部12は、デジタル化された合成信号からスイッチング周波数成分を抽出し、スイッチング周波数成分の振幅レベル若しくはパワーを、調整対象となる少なくとも一方の送信器についての位相調整量とともに記憶する(ステップS104)。
制御部12は、調整対象となる送信器についての位相調整量がキャリブレーション開始時から1周期分、すなわち、360°変化したか否か判定する(ステップS105)。位相調整量の変化量が1周期分に達していない場合(ステップS105−No)、制御部12は、所定量だけ位相調整量を増やす(ステップS106)。そして通信装置1は、ステップS101以降の処理を繰り返す。
一方、位相調整量の変化量が1周期分に達している場合(ステップS105−Yes)、制御部12は、記憶されているスイッチング周波数成分の振幅レベル若しくはパワーが最小となる位相調整量を、二つのRF信号間の位相差が+90°または-90°となる位相調整量として特定する。そして制御部12は、特定した位相調整量を、調整対象となる送信器についての位相差調整用の基準位相調整量として記憶する(ステップS107)。そして通信装置1は、キャリブレーション処理を終了する。
図5は、上記のキャリブレーション処理を、隣接する二つの送信器の組の全てについて実行したときの各送信器から出力されるRF信号の位相の一例を示す図である。この例では、各送信器の右側に、送信器11−1から出力されるRF信号の位相を基準としたときの各送信器から出力されるRF信号の位相を示す。この例では、隣接する二つの送信器から出力されるRF信号間の位相差が交互に+90°または-90°となるように、送信器の組ごとに位相差が調節されている。そのため、送信器11−1から出力されるRF信号の位相を基準としたときの各送信器から出力されるRF信号の位相は、交互に0°または90°となる。したがって、通信装置1は、一つおきの送信器(例えば、送信器11−1、11−3、11−5、...)にRF信号を出力させることで、通信装置1の正面方向にRF信号を放射できる。
図6は、上記のキャリブレーション処理を、隣接する二つの送信器の組の全てについて実行したときの各送信器から出力されるRF信号の位相の他の一例を示す図である。この例でも、各送信器の右側に、送信器11−1から出力されるRF信号の位相を基準としたときの各送信器から出力されるRF信号の位相を示す。この例では、RF信号間の位相差が全て+90°あるいは全て-90°となるように、送信器の組ごとに位相差が調節されている。そのため、送信器11−1から出力されるRF信号の位相を基準としたときの各送信器から出力されるRF信号の位相は、送信器11−1から離れるにしたがって90°ずつ増加、あるいはカッコ内に示されるように90°ずつ減少する。したがって、通信装置1は、各送信器にRF信号を出力させることで、通信装置1の右側の特定方向または左側の特定方向にRF信号を放射できる。
以上に説明してきたように、この通信装置は、ミキサの不完全性及び隣接する二つの送信器から出力されるRF信号間の振幅レベル差に依存しない合成信号中のスイッチング周波数成分に基づいてその二つの送信器から出力されるRF信号間の位相差を調整する。そのため、この通信装置は、二つの送信器から出力されるRF信号を合成するミキサが不完全であったり、あるいは、二つの送信器から出力されるRF信号間に振幅レベル差があっても、二つの送信器から出力されるRF信号間の位相差を正確に調整できる。
次に、第2の実施形態による通信装置について説明する。各送信器から出力されるRF信号のパワーが異なる場合、通信装置1から放射される無線電波のビーム形状が所望の形状からずれてしまうことがある。そこで各送信器から出力されるRF信号の振幅レベルは互いに等しいことが好ましい。そこで第2の実施形態による通信装置は、ミキサとして入力された二つの信号の2乗検波成分を含む信号を出力するタイプのものを使用することで、送信器間でのRF信号の位相差と振幅レベルの差の両方を調節する。
第2の実施形態による通信装置は、第1の実施形態による通信装置と比較して、使用されるミキサのタイプ、及び、キャリブレーション処理の実行時における制御部の処理が異なる。そこで以下では、ミキサ及び制御部について説明する。また通信装置が有する各ミキサは同一の構成とすることができるので、以下では、ミキサ13−1について説明する。第2の実施形態による通信装置のその他の構成要素については、第1の実施形態による通信装置の対応する構成要素の説明を参照されたい。
本実施形態では、ミキサ13−1は、入力された二つの信号の2乗検波成分を出力するタイプのダブルバランスドミキサと、差分器と、加算器とを有する。この例では、ダブルバランスドミキサには、スイッチ14−1により変調された送信器11−1からのRF信号と、スイッチ15−1により変調された送信器11−2からのRF信号とが差動入力される。そしてダブルバランスドミキサは、入力された二つのRF信号の和の二乗に相当する信号と、入力された二つのRF信号の差の二乗に相当する信号とを出力する。差分器は、二つのRF信号の和の二乗に相当する信号と二つのRF信号の差の二乗に相当する信号との差を表す信号を差動合成信号として出力する。逆に、加算器は、二つのRF信号の和の二乗に相当する信号と二つのRF信号の差の二乗に相当する信号との和を表す信号を同相合成信号として出力する。そして差動合成信号及び同相合成信号が、A/D変換器によりデジタル化されて、制御部12に入力される。
制御部12は、二つの送信器間のRF信号の位相差を調節する際、スイッチ14−1とスイッチ15−1を同相制御する。この場合、ダブルバランスドミキサの二つの出力信号は、次式で表される。
Figure 0006264204
ただし、X、Yは、それぞれ、スイッチ14−1により変調されたRF信号及びスイッチ15−1により変調されたRF信号である。
図7は、この変形例で利用されるダブルバランスドミキサの回路ブロック図である。ダブルバランスドミキサ131の一方の入力端子IN1には、スイッチ14−1により変調されたRF信号が差動入力され、他方の入力端子IN2には、スイッチ15−1により変調されたRF信号が入力される。そしてダブルバランスドミキサ131の出力端子OUTの一方からは、入力されたRF信号XとYの和の二乗Z+が出力され、出力端子OUTの他方からは、入力されたRF信号XとYの差の二乗Z-が出力される。
ミキサ13−1から出力される差動合成信号は(Z+-Z-)となるので、その差動合成信号に含まれるスイッチング周波数成分は、近似的に次式で表される。
Figure 0006264204
したがって、この実施例でも、二つのRF信号間の位相差(α-β)が+90°または-90°となるときに、スイッチング周波数成分の振幅レベル若しくはパワーは最小となる。そこで制御部12は、第1の実施形態と同様に、少なくとも一方の送信器の位相調整器を制御して、二つのRF信号間の位相差(α-β)を変化させつつスイッチング周波数成分の振幅レベル若しくはパワーを調べる。そして制御部12は、スイッチング周波数成分の振幅レベル若しくはパワーが最小となるときの位相調整量を、位相差+90°または-90°に対応する位相調整量とする。
なお、この実施形態においても、制御部12は、スイッチング周波数成分の振幅レベルが他の値、例えば最大値となるときの位相差(α-β)に相当する位相調整量を基準位相調整量として求めてもよい。
また、制御部12は、二つの送信器から出力されるRF信号の振幅レベルが同一となるよう、少なくとも一方の送信器から出力されるRF信号の振幅レベルを調節する。そのために、制御部12は、スイッチ14−1とスイッチ15−1のオン/オフの切替周期の位相が反転するようにスイッチ14−1及びスイッチ15−1を制御する。以下では、便宜上、このような制御を逆相制御と呼ぶ。この場合、ミキサ13−1から出力される同相合成信号は次式で表される。
Figure 0006264204
したがって、制御部12に入力される同相合成信号に含まれる、スイッチング周波数成分は、次式により近似的に表される。
Figure 0006264204
(12)式から明らかなように、二つのRF信号間の振幅レベルが等しくなるときに、スイッチング周波数成分の振幅レベル若しくはパワーは最小、すなわち、0となる。そこで制御部12は、少なくとも一方の送信器の振幅調整器23を制御して、二つのRF信号間の振幅レベル差(A-B)を変化させつつスイッチング周波数成分の振幅レベル若しくはパワーを調べる。そして制御部12は、スイッチング周波数成分の振幅レベル若しくはパワーが最小となるときの振幅調整量を、二つの送信器間でRF信号の振幅レベルが等しくなる振幅調整量とする。
なお、制御部12は、スイッチング周波数成分の振幅レベルが他の値、例えば最大値となるときの振幅レベル差(A-B)に相当する振幅調整量を求めてもよい。
図8は、変形例による、RF信号間の位相差とスイッチング周波数成分の関係の一例を示す図である。図8において、横軸は位相差を表し、縦軸はスイッチング周波数成分の振幅レベル[dB]を表す。そしてグラフ801〜803は、それぞれ、二つの送信器から出力されたRF信号間の振幅レベル差が+5dB、0dB、-5dBのときの位相差とスイッチング周波数成分の振幅レベルの関係を表す。ただし、(10)式において、A>Bのとき、振幅レベル差を正とする。グラフ801〜803に示されるように、ミキサ13−1に入力される二つのRF信号間に振幅レベル差があっても、すなわち、パワー差があっても、スイッチング周波数成分は、位相差が+90°のときと-90°のときに最小となることが分かる。
図9は、変形例による、RF信号間の振幅レベル差とスイッチング周波数成分の関係の一例を示す図である。図9において、横軸は位相差を表し、縦軸はスイッチング周波数成分の振幅レベル[dB]を表す。そしてグラフ901〜903は、それぞれ、二つの送信器から出力されたRF信号間の振幅レベル差が+5dB、0dB、-5dBのときのスイッチング周波数成分の振幅レベルを表す。ただし、(12)式において、A>Bのとき、振幅レベル差を正とする。グラフ901〜903に示されるように、ミキサ13−1に入力される二つのRF信号間の振幅レベル差が小さいほど、スイッチング周波数成分の振幅レベルも小さくなることが分かる。
制御部12は、隣接する二つの送信器の組の何れかについて上記のようにRF信号間の位相差を+90°または-90°としたときの位相調整量と、RF信号間の振幅レベルが同一となる振幅調整量を記憶する。その後、制御部12は、その組に隣接する二つの組について同様のキャリブレーション処理を実行する。このように、制御部12は、送信器の組ごとに順番にキャリブレーション処理を実行する。
キャリブレーション処理が終了した後、通信装置1が所定の方向へ向けてRF信号を出力する場合、制御部12は、隣接する二つの送信器の組ごとに位相調整器22を制御して、それら送信器から出力されるRF信号間にその所定の方向に応じた位相差を与える。さらに、制御部12は、隣接する二つの送信器の組ごとに、振幅調整器23を制御して、それら送信器から出力されるRF信号の振幅レベルを等しくする。
第2の実施形態によれば、通信装置は、隣接する二つの送信器から出力されるRF信号間の位相差だけでなく、振幅レベルについても正確に調整することができる。
また、第1の実施形態または第2の実施形態の変形例によれば、各送信器に入力されるRF信号は、周波数が同一であればよく、異なる波源によって生成された信号でもよい。
図10は、この変形例による通信装置の概略構成図である。この変形例では、発振器10は、参照信号出力回路31と、送信器ごとに用意される複数の位相同期回路32−1〜32−nを有する。
参照信号出力回路31は、基本周波数で発振する参照信号を生成し、その参照信号を出力する。
各位相同期回路32−1〜32−nは、それぞれ、基本周波数を持ち、かつ、参照信号の位相と同期したRF信号を生成する。そして各位相同期回路32−1〜32−nは、生成したRF信号を送信器11−1〜11−nのうちの対応する通信器へ出力する。この場合、送信器11−1〜11−nに入力された時点で、各RF信号の位相がずれていてもよい。このずれは、(8)式または(10)式における、各RF信号の位相差(α-β)に含まれる。したがって、この変形例でも、制御部12は、上記の各実施形態と同様に、各送信器においてRF信号の位相(または振幅レベル)を調節できる。
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、キャリブレーション処理の際に送信器から出力されるRF信号とともにミキサに入力される基準信号として、発振器から出力されたRF信号が直接入力される。
図11は、第3の実施形態による、キャリブレーション処理の実行単位の回路ブロック図である。この実施形態においても、キャリブレーション処理は、隣接する二つの送信器の組ごとに実行される。またこの実施形態では、隣接する二つの送信器の組ごとに、分配器と、スイッチと、二つのミキサと、二つのA/D変換器が用いられる。図11では、送信器11−1及び送信器11−2を含む実行単位を示す。この実施形態では、発振器10から出力されたRF信号の一部は、スイッチ40−1及び分配器41−1を介してミキサ42−1とミキサ43−1に入力される。また、送信器11−1から出力されたRF信号は、ミキサ42−1に入力される。一方、送信器11−2から出力されたRF信号は、ミキサ43−1に入力される。したがって、ミキサ42−1は、送信器11−1から出力されたRF信号と、送信器を経ないでスイッチ40−1及び分配器41−1を経由したRF信号との合成信号を生成する。同様に、ミキサ43−1は、送信器11−2から出力されたRF信号と、送信器を経ないでスイッチ40−1及び分配器41−1を経由したRF信号との合成信号を生成する。ミキサ42−1から出力された合成信号は、A/D変換器44−1により所定のサンプリング周波数でサンプリングされてデジタル化された後、制御部に入力される。同様に、ミキサ43−1から出力された合成信号は、A/D変換器45−1により所定のサンプリング周波数でサンプリングされてデジタル化された後、制御部に入力される。なお、所定のサンプリング周波数は、スイッチ40−1のスイッチング周波数の2倍以上、かつ、RF信号の周波数よりも低い周波数である。
なお、分配器41−1からミキサ42−1までの信号線の長さと送信器11−1からミキサ42−1までの信号線の長さの差が、RF信号の波長の整数倍となるように、ミキサ42−1は配置されることが好ましい。同様に、分配器41−1からミキサ43−1までの信号線の長さと送信器12−1からミキサ43−1までの信号線の長さの差が、RF信号の波長の整数倍となるように、ミキサ43−1は配置されることが好ましい。さらに、分配器41−1から送信器11−1までの信号線の長さと分配器41−1から送信器12−1までの信号線の長さの差が、RF信号の波長の整数倍となるように、分配器41−1は配置されることが好ましい。これにより、制御部は、キャリブレーション処理の実行時において、分配器から二つの送信器までの信号線の長さの違いによるRF信号の位相差を考慮しなくて済む。
キャリブレーション処理の実行時において、制御部は、スイッチ40−1のオン/オフを、RF信号の周波数よりも低いスイッチング周波数で切り替える。そのため、ミキサ42−1から出力される合成信号は、次式で表される。
Figure 0006264204
ただし、Xは、基準信号を表し、送信器を経由せずにミキサ42−1に入力されるRF信号である。Yは送信器11−1から出力されるRF信号を表す。またScは、スイッチ40−1のオン/オフの切替により基準信号Xに重畳されるスイッチング信号であり、(2)式で表される。
周波数ωがRF信号の周波数(すなわち、RF信号の搬送波の周波数)であり、A/D変換器44−1のサンプリング周波数よりも高いので、(13)式の第1項は、合成信号がデジタル化される際にカットされる。そして(13)式の第2項は、(8)式と同様に、ミキサ42−1に入力された二つのRF信号間の位相差(α-β)の余弦を係数とするスイッチング周波数成分を含む。したがって、送信器11−1から出力されるRF信号と基準信号間の位相差(α-β)が+90°または-90°となるとき、スイッチング周波数成分の振幅レベルは0となる。そこで制御部は、第1の実施形態と同様に、送信器11−1の位相調整器22を制御して、送信器11−1から出力されたRF信号と基準信号間の位相差(α-β)を変化させつつスイッチング周波数成分の振幅レベル若しくはパワーを調べる。そして制御部は、スイッチング周波数成分の振幅レベル若しくはパワーが最小となるときの位相調整量を、位相差+90°または-90°に対応する位相調整量とする。
制御部は、ミキサ43−1から出力される合成信号についても同様のキャリブレーション処理を実行する。そして制御部は、その合成信号に含まれるスイッチング周波数成分に基づいて、送信器11−2から出力されるRF信号と基準信号間の位相調整量を制御できる。例えば、制御部は、その合成信号に含まれるスイッチング周波数成分の振幅レベル若しくはパワーが最小となるときの位相調整量を、送信器11−2から出力されるRF信号と基準信号間の位相差が+90°または-90°となるときの位相調整量と特定できる。
なお、この実施形態では、送信器11−1から出力されるRF信号と送信器11−2から出力されるRF信号の何れも、基準信号に対して位相差が+90°または-90°となるように調整される。したがって、制御部は、送信器11−1から出力されるRF信号と送信器11−2から出力されるRF信号を基準信号に対してともに位相差を90°とすることで、その二つのRF信号間の位相差を0°とすることができる。また制御部は、送信器11−1から出力されるRF信号と送信器11−2から出力されるRF信号の一方を基準信号に対して位相差90°とし、他方の位相差-90°とすることで、その二つのRF信号間の位相差を180°とすることができる。
なお、第3の実施形態においても、第2の実施形態と同様に、ミキサとして、入力された信号の2乗検波成分を含む信号を出力できるミキサを使用してもよい。また、第3の実施形態においても、制御部は、スイッチング周波数成分の振幅レベルが他の値、例えば最大値となるときの位相差(α-β)に相当する位相調整量を基準位相調整量として求めてもよい。
また、第3の実施形態において、スイッチ40−1の代わりに、図11におけるB点及びC点にスイッチを設け、制御部は、B点におけるスイッチと、C点におけるスイッチを同相制御してもよい。すなわち、各ミキサには、スイッチング周波数で変調されたRF信号とともにスイッチング周波数で変調された基準信号が入力されることになる。この場合も、制御部は、第1の実施形態と同様に、各ミキサから出力された合成信号に含まれるスイッチング周波数成分が最小となるように、各送信器におけるRF信号の位相調整量を求める。これにより、制御部は、RF信号と基準信号間の位相差が+90°または-90°となる位相調整量を特定できる。
さらにまた、第3の実施形態では、各送信器の振幅調整器は省略されてもよい。
次に、第4の実施形態による通信装置について説明する。第4の実施形態による通信装置は、信号の受信特性に指向性を持たせるために複数の受信器を有する。この通信装置は、キャリブレーション処理の実行時において、局部発振信号をスイッチング周波数で変調した上で受信器に入力することで、変調されていない局部発振信号とスイッチング周波数で変調され、かつ受信器を経由した局部発振信号の合成信号を得る。そしてこの通信装置は、その合成信号に含まれるスイッチング周波数成分を抽出し、スイッチング周波数成分に基づいて位相調整量を制御する。
図12は、第4の実施形態による通信装置の概略構成図である。通信装置2は、発振器50と、複数の受信器51−1〜51−n(nは2以上の整数)と、制御部52とを有する。さらに、通信装置2は、隣接する二つの受信器の間に設けられる、分配器53−1〜53−(n-1)及び分配器54−1〜54−(n-1)と、スイッチ55−1〜55−(n-1)と、A/D変換器56−1〜56−nとを有する。
図13は、第4の実施形態による、キャリブレーション処理の実行単位の回路ブロック図である。キャリブレーション処理の実行単位には、隣接する二つの受信器と、その二つの受信器へ発振器50から出力される局部発振信号を入力するために利用される二つの分配器と、局部発振信号を変調するためのスイッチとが含まれる。図13は、受信器51−1及び受信器51−2を含む実行単位を示す。
発振器50は、各受信器が受信した高周波信号の周波数をベースバンド周波数にダウンコンバートするために利用される局部発振信号を出力する。
受信器51−1〜51−nは、それぞれ、通信器の一例であり、アンテナ61と、多重化器62と、増幅器63と、位相調整器64と、乗算器65とを有する。そして各受信器は、無線電波をアンテナ61により受信してRF信号とする。受信器51−1〜51−nは、互いに隣接する二つの受信器のそれぞれが有するアンテナ61間の距離が、隣接する二つの受信器の組の全てについて等間隔となるように配置されることが好ましい。そして受信器51−1〜51−nは、制御部52からの制御信号に応じて互いに隣接する二つの受信器で受信したRF信号に、所定の受信方向に応じた位相差を与えることで、受信特性に指向性を与える。そして受信器51−1〜51−nは、受信したRF信号を発振器50からの局部発振信号を用いてベースバンド信号に変換し、そのベースバンド信号をA/D変換器56−1〜56−nを介して制御部52へ出力する。
制御部52は、例えば、プロセッサと、不揮発性のメモリ回路とを有し、受信特性に指向性を与えるために、各受信器を経由するRF信号の位相を制御する。そのために、制御部52は、各受信器が有する位相調整器を制御する。
分配器53−m(m=1,2,...,n-1)は、それぞれ、発振器50から出力された局部発振信号の一部を、受信器51−m及び受信器51−(m+1)の乗算器65へ供給する。分配器53−mから受信器51−m及び受信器51−(m+1)の乗算器65に直接入力される局部発振信号は、キャリブレーション処理の実行時において、基準信号となる。
また分配器53−mは、局部発振信号の他の一部を、スイッチ55−mを介して分配器54−mへ出力する。
分配器54−m(m=1,2,...,n-1)は、それぞれ、スイッチ55−mを介して分配器53−mから受け取った局部発振信号の他の一部を受信器51−m及び受信器51−(m+1)の多重化器62へ分配する。
なお、分配器53−mから受信器51−mの乗算器65までの信号線の長さと分配器53−mから受信器51−(m+1)の乗算器65までの信号線の長さの差が、局部発振信号の波長の整数倍となるように、分配器53−mは配置されることが好ましい。同様に、分配器54−mから受信器51−mの多重化器62までの信号線の長さと分配器54−mから受信器51−(m+1)の多重化器62までの信号線の長さの差が、局部発振信号の波長の整数倍となるように、分配器54−mは配置されることが好ましい。これにより、制御部52は、キャリブレーション処理の実行時において、分配器から二つの受信器までの信号線の長さの違いによる局部発振信号の位相差を考慮しなくて済む。
スイッチ55−m(m=1,2,...,n-1)は、それぞれ、キャリブレーション処理の実行時において、局部発振信号を変調するために利用される。キャリブレーション処理の実行時において、スイッチ55−mは、上記の各実施形態または変形例と同様に、制御部52からの制御信号に応じて、スイッチング周波数でオン/オフを切り替える。なお、スイッチング周波数は、局部発振周波数よりも低い周波数に設定されることが好ましい。一方、通信装置2が信号受信動作を行っている間、スイッチ55−mはオフに保たれる。
以下、受信器51−1〜51−nの各部について説明する。
受信器53−m(m=1,2,...,n)の多重化器62は、通信装置2が信号受信動作を行っている間、アンテナ61を介して受信したRF信号を増幅器63へ出力する。一方、キャリブレーション処理が実行されている間、多重化器62は、分配器54−(m-1)または分配器54−mを介して入力された局部発振信号を増幅器63へ出力する。
増幅器63は、多重化器62から入力された信号を増幅して、位相調整器64へ出力する。位相調整器64は、第1の実施形態による送信器が有する位相調整器22と同様に、入力された信号の位相を、制御部52からの制御信号に従って調整する。そして位相調整器64は、位相が調整された信号を乗算器65へ出力する。
乗算器65は、信号合成器の一例であり、位相調整器64から出力された、位相調整された信号に、分配器53−(m-1)または分配器53−mから受け取った局部発振信号を乗じて合成信号を得る。通信装置2が信号受信動作を行っている間は、位相調整器64から乗算器65が受け取る信号は、受信したRF信号なので、乗算器65から出力される合成信号には、ベースバンド周波数を持つベースバンド信号が含まれる。そしてベースバンド信号を含む合成信号はA/D変換器56−1を介して制御部52に入力される。そして制御部52は、ベースバンド信号から受信したRF信号に含まれる情報を取り出す。
一方、キャリブレーション処理の実行時には、位相調整器64から乗算器65が受け取る信号も局部発振信号なので、合成信号は、後述するように、スイッチ55−mによりスイッチング周波数で変調された局部発振信号となる。したがって、乗算器65は、合成信号として、スイッチング周波数で変調された局部発振信号と無変調の局部発振信号である基準信号を乗じた信号を出力する。そのため、その合成信号は(13)式で表される。ただしこの場合には、ωは、局部発振周波数である。
したがって、制御部52は、第3の実施形態と同様に、受信器51−mが有する位相調整器64による位相調整量を変化させつつ、合成信号に含まれるスイッチング周波数成分の振幅レベル変化若しくはパワー変化を調べる。そして制御部52は、スイッチング周波数成分の振幅レベル若しくはパワーが最小となるときの位相調整量を、基準信号と受信器51−mを経由した局部発振信号間の位相差が+90°または-90°となるときの位相調整量として特定できる。制御部52は、他の受信器についても同様の処理を行って、基準信号と受信器を経由した局部発振信号間の位相差が+90°または-90°となるときの位相調整量を特定できる。
制御部52は、各受信器について、基準信号と受信器を経由した局部発振信号間の位相差が+90°または-90°となるときの位相調整量を、位相調整の基準となる基準位相調整量として記憶する。そして通信装置2が信号受信動作を実行する際、制御部52は、信号受信方向に応じて、隣接する二つの受信器の組ごとに、その二つの受信器が受信するRF信号に与える位相差に相当する位相変調量を基準位相調整量に基づいて決定する。制御部52は、第3の実施形態と同様に、隣接する二つの受信器のそれぞれについて、その受信器を経由する局部発振信号を基準信号に対してともに位相差を90°とすることで、その二つの受信器を経由する局部発振信号間の位相差を0°にできる。また制御部52は、一方の受信器を経由する局部発振信号を基準信号に対して位相差90°とし、他方の受信器を経由する局部発振信号を基準信号に対して位相差-90°とすることで、その二つの受信器を経由する局部発振信号間の位相差を180°にできる。
なお、この実施形態においても、制御部52は、スイッチング周波数成分の振幅レベルが他の値、例えば最大値となるときの位相差(α-β)に相当する位相調整量を基準位相調整量として求めてもよい。
この実施形態によれば、通信装置は、受信器が有する乗算器が不完全でも、二つの受信器のそれぞれで受信した信号間の位相差を正確に調整できる。
なお、第4の実施形態の変形例によれば、図13における点B及び点Cで示される、分配器54−mと受信器51−mの間、及び、分配器54−mと受信器51−(m+1)の間にスイッチが配置されてもよい。そして分配器53−mと分配器54−m(m=1,2,...,n-1)の間のスイッチは省略されてもよい。この場合には、制御部52は、分配器54−mと受信器51−mの間に配置されたスイッチのオン/オフ制御と分配器54−mと受信器51−(m+1)の間に配置されたスイッチのオン/オフ制御とを独立して行える。これにより、制御部12は、受信器51−mのキャリブレーションと受信器51−(m+1)のキャリブレーションを独立して行うことができる。
また、上記の各実施形態の変形例によれば、キャリブレーション処理の実行時において、RF信号または局部発振信号をスイッチング周波数で変調するスイッチング素子として、送信器または受信器内のオン/オフの切替が可能な回路素子が利用されてもよい。例えば、送信器または受信器内にある増幅器がスイッチング素子として利用されてもよい。この場合、制御部は、キャリブレーション処理の実行時において、増幅器をスイッチング周波数でオン/オフ切替する。これにより、キャリブレーション処理の実行に利用される回路素子の数が削減されるので、回路構成が簡単化される。
また、上記の各実施形態の他の変形例によれば、通信装置は、無線信号の代わりに、信号線に信号を出力する通信装置とすることもできる。この場合には、通信装置が有する各送信器または各受信器は、アンテナの代わりに、信号線と接続するためのインターフェースを有する。そして通信装置は、信号のインプット及びアウトプットの高速化あるいは差動伝送などで複数の信号を並列に通信するために利用される。この場合、通信装置は、各送信器から出力される信号の位相を一致させたり、あるいは、隣接する信号線間で伝送される信号間の位相差を反転するために、上記の何れかの実施形態または変形例に従って、隣接する送信器間でRF信号の位相差を調節すればよい。またこの変形例では、各送信器に入力されるRF信号は、スイッチング周波数を持つバースト信号であってもよい。すなわち、各送信器に入力される時点で、RF信号はスイッチング周波数で変調されているので、スイッチング素子でRF信号を変調しなくても、制御部は、各実施形態と同様のキャリブレーション処理を実行できる。
ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、読者が、発明者によって寄与された発明及び概念を技術を深めて理解することを助けるための教育的な目的を意図する。ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、そのような具体的に述べられた例及び条件に限定されることなく解釈されるべきである。また、明細書のそのような例示の機構は、本発明の優越性及び劣等性を示すこととは関係しない。本発明の実施形態は詳細に説明されているが、その様々な変更、置き換え又は修正が本発明の精神及び範囲を逸脱しない限り行われ得ることが理解されるべきである。
以上説明した実施形態及びその変形例に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
信号を送信または受信し、該信号の位相を調整する位相調整器を有する複数の通信器と、
第1の周波数を持つ第1の信号を供給する発振器と、
前記複数の通信器のうちの第1の通信器を経由する前記第1の信号及び前記第1の周波数を持ち、前記第1の通信器を経由しない第2の信号のうちの少なくとも一方を、前記第1の周波数よりも低い第2の周波数で変調するスイッチング素子と、
少なくとも一方が変調された、前記第1の通信器を経由した前記第1の信号と前記第2の信号を合成して、前記第2の周波数において前記第1の信号と前記第2の信号の位相差に応じた振幅を持つスイッチング周波数成分を含む合成信号を出力する信号合成器と、
前記合成信号に含まれる前記スイッチング周波数成分に基づいて、前記第1の信号と前記第2の信号の位相差が所定値となるときの前記第1の通信器の前記位相調整器による位相調整量を基準位相調整量として求め、前記第1の通信器が送信または受信する信号と前記複数の通信器のうちの前記第1の通信器に隣接する第2の通信器が送信または受信する信号間の位相差が所定の位相差となるように、前記基準位相調整量に基づいて前記第1の通信器の前記位相調整器を制御する制御部と、
を有する通信装置。
(付記2)
前記第2の信号は、前記発振器から出力され、前記第2の通信器を経由する信号であり、
前記信号合成器は、前記第1の通信器と前記信号合成器間の信号線の長さと前記第2の通信器と前記信号合成器間の信号線の長さの差が前記第1の信号の波長の整数倍となる位置に配置され、
前記スイッチング素子は、前記第1の通信器と前記信号合成器の間に配置される第1のスイッチと、前記第2の通信器と前記信号合成器の間に配置される第2のスイッチとを有し、
前記制御部は、前記第1の通信器から前記信号合成器へ入力される前記第1の信号を前記第1のスイッチにより前記第2の周波数で変調し、かつ、前記第2の通信器から前記信号合成器へ入力される前記第2の信号を、前記第2のスイッチにより前記第2の周波数で、前記第1のスイッチによる変調と同相で変調して、前記スイッチング周波数成分を持つ前記合成信号を前記信号合成器に生成させる、付記1に記載の通信装置。
(付記3)
前記第1の通信器は、当該第1の通信器を経由する前記第1の信号の振幅レベルを調整する振幅調整器をさらに有し、
前記信号合成器は、前記第2の周波数において前記第1の信号の振幅と前記第2の信号の振幅間の差に応じた振幅を持つ第2のスイッチング周波数成分を含む第2の合成信号をさらに出力し、
前記制御部は、前記第2の合成信号に含まれる前記第2のスイッチング周波数成分に基づいて前記振幅調整器を制御する、付記2に記載の通信装置。
(付記4)
前記信号合成器は、前記第1の信号に対する前記第1のスイッチによる変調の位相と前記第2の信号に対する前記第2のスイッチによる変調の位相が反転している場合に前記第2の合成信号を出力し、
前記制御部は、前記第1の信号に対する前記第1のスイッチによる変調の位相と前記第2の信号に対する前記第2のスイッチによる変調の位相が同相となるように前記第1のスイッチ及び前記第2のスイッチを制御して得られる前記合成信号から前記基準位相調整量を求め、一方、前記第1の信号に対する前記第1のスイッチによる変調の位相に対して前記第2の信号に対する前記第2のスイッチによる変調の位相が反転するように前記第1のスイッチ及び前記第2のスイッチを制御して得られる前記第2の合成信号に基づいて前記振幅調整器を制御する、付記3に記載の通信装置。
(付記5)
前記発振器から出力された前記第1の信号を二つの前記第2の信号として分配する分配器と、
前記第2の通信器と前記分配器の間に配置され、変調された前記第2の信号に前記第2の通信器を経由した前記第1の信号を乗じて前記第2の周波数において前記第2の通信器を経由した前記第1の信号と前記第2の信号の位相差に応じた振幅を持つ第2のスイッチング周波数成分を含む第2の合成信号を出力する第2の信号合成器とをさらに有し、
前記信号合成器は前記分配器と前記第1の通信器の間に配置され、
前記スイッチング素子は前記信号合成器及び前記第2の信号合成器に前記第2の信号が入力される前の前記第2の信号の経路上に配置されて前記第2の信号を前記第2の周波数で変調し、
前記制御部は、前記合成信号に含まれる前記スイッチング周波数成分に基づいて前記第1の通信器についての前記位相調整量を求め、かつ、前記第2の合成信号に含まれる前記第2のスイッチング周波数成分に基づいて前記第2の通信器の前記位相調整器による位相調整量を前記第2の通信器についての前記基準位相調整量として求める、付記1に記載の通信装置。
(付記6)
前記第1の通信器と前記分配器間の信号線の長さと前記第2の通信器と前記分配器間の信号線の長さの差が前記第1の信号の波長の整数倍となる位置に前記分配器は配置され、
前記第1の通信器と前記信号合成器間の信号線の長さと前記分配器と前記信号合成器間の信号線の長さの差が前記第1の信号の波長の整数倍となる位置に前記信号合成器は配置され、かつ、
前記第2の通信器と前記第2の信号合成器間の信号線の長さと前記分配器と前記第2の信号合成器間の信号線の長さの差が前記第1の信号の波長の整数倍となる位置に前記第2の信号合成器は配置される、付記5に記載の通信装置。
(付記7)
前記複数の通信器は、それぞれ、信号を送信する送信器である、付記1〜6の何れか一項に記載の通信装置。
(付記8)
前記複数の通信器は、それぞれ、無線電波を受信する受信器であり、かつ、前記第1の通信器は、前記無線電波を受信して前記無線電波に応じた信号を出力するアンテナと、該アンテナと前記位相調整器との間に配置され、前記アンテナからの信号または前記第1の信号を入力させる多重化器と、前記信号合成器とを有し、
前記発振器から出力された前記第1の信号の一部を前記第2の信号として前記第1の通信器の前記信号合成器へ分配する第1の分配器と、
前記第1の分配器から出力された前記第1の信号の他の一部を前記第1の通信器の前記多重化器へ分配する第2の分配器とをさらに有し、
前記スイッチング素子は、前記第1の分配器と前記第2の分配器の間、または、前記第2の分配器と前記第1の通信器の間に配置され、前記第1の信号の前記他の一部を前記第2の周波数で変調する、付記1に記載の通信装置。
(付記9)
前記制御部は、前記合成信号に含まれる前記スイッチング周波数成分が最小となるときの前記第1の通信器の前記位相調整器による位相調整量を前記基準位相調整量とする、付記1〜8の何れか一項に記載の通信装置。
(付記10)
信号を送信または受信し、該信号の位相を調整する位相調整器を有する複数の通信器と、第1の周波数を持つ第1の信号を供給する発振器とを有する通信装置における位相調整方法であって、
スイッチング素子により、前記複数の通信器のうちの第1の通信器を経由する前記第1の信号及び前記第1の周波数を持ち、前記第1の通信器を経由しない第2の信号のうちの少なくとも一方を、前記第1の周波数よりも低い第2の周波数で変調し、
少なくとも一方が変調された、前記第1の通信器を経由した前記第1の信号と前記第2の信号を合成して、前記第2の周波数において前記第1の信号と前記第2の信号の位相差に応じた振幅を持つスイッチング周波数成分を含む合成信号を生成し、
前記合成信号に含まれる前記スイッチング周波数成分に基づいて、前記第1の信号と前記第2の信号の位相差が所定値となるときの前記第1の通信器の前記位相調整器による位相調整量を基準位相調整量として求め、
前記第1の通信器が送信または受信する信号と前記複数の通信器のうちの前記第1の通信器に隣接する第2の通信器が送信または受信する信号間の位相差が所定の位相差となるように、前記基準位相調整量に基づいて前記第1の通信器の前記位相調整器を制御する、
ことを含む位相調整方法。
(付記11)
信号を送信し、該信号の位相を調整する位相調整器を有する複数の送信器と、
第1の周波数を持つ信号を前記第1の周波数よりも低い第2の周波数で変調して得られる第1の信号を前記複数の送信器のそれぞれに供給する発振器と、
前記複数の通信器のうちの第1の通信器からの信号線の長さと前記複数の通信器のうちの前記第1の通信器に隣接する第2の通信器からの信号線の長さの差が前記第1の周波数に対応する波長の整数倍となる位置に配置され、前記第1の通信器から出力された前記第1の信号と、前記第2の通信器から出力された前記第1の信号とを合成して、前記第2の周波数において前記第1の信号と前記第2の信号の位相差に応じた振幅を持つスイッチング周波数成分を含む合成信号を出力する信号合成器と、
前記合成信号に含まれる前記スイッチング周波数成分に基づいて、前記第1の通信器から出力された前記第1の信号と前記第2の通信器から出力された前記第1の信号の位相差が所定値となるときの前記第1の通信器の前記位相調整器による位相調整量を基準位相調整量として求め、前記第1の通信器から出力される前記第1の信号と前記第2の通信器から出力される前記第1の信号間の位相差が所定の位相差となるように、前記基準位相調整量に基づいて前記第1の通信器の前記位相調整器を制御する制御部と、
を有する通信装置。
1、2 通信装置
10、50 発振器
11−1〜11−n 送信器
51−1〜51−n 受信器
12、52 制御部
13−1〜13−(n-1) ミキサ
14−1〜14−(n-1) スイッチ
15−1〜15−(n-1) スイッチ
16−1〜16−(n-1) アナログ/デジタル変換器
21 増幅器
22 位相調整器
23 振幅調整器
24 分配器
25 アンテナ
31 参照信号出力回路
32−1〜32−n 位相同期回路
40−1 スイッチ
41−1 分配器
42−1、43−1 ミキサ
44−1、45−1 アナログ/デジタル変換器
53−1〜53−(n-1) 分配器
54−1〜54−(n-1) 分配器
55−1〜55−(n-1) スイッチ
56−1〜56−n アナログ/デジタル変換器
61 アンテナ
62 多重化器
63 増幅器
64 位相調整器
65 乗算器

Claims (7)

  1. 信号を送信または受信し、該信号の位相を調整する位相調整器を有する複数の通信器と、
    第1の周波数を持つ第1の信号を供給する発振器と、
    前記複数の通信器のうちの第1の通信器を経由する前記第1の信号及び前記第1の周波数を持ち、前記第1の通信器を経由しない第2の信号のうちの少なくとも一方を、前記第1の周波数よりも低い第2の周波数で変調するスイッチング素子と、
    少なくとも一方が変調された、前記第1の通信器を経由した前記第1の信号と前記第2の信号を合成して、前記第2の周波数において前記第1の信号と前記第2の信号の位相差に応じた振幅を持つスイッチング周波数成分を含む合成信号を出力する信号合成器と、
    前記合成信号に含まれる前記スイッチング周波数成分に基づいて、前記第1の信号と前記第2の信号の位相差が所定値となるときの前記第1の通信器の前記位相調整器による位相調整量を基準位相調整量として求め、前記第1の通信器が送信または受信する信号と前記複数の通信器のうちの前記第1の通信器に隣接する第2の通信器が送信または受信する信号間の位相差が所定の位相差となるように、前記基準位相調整量に基づいて前記第1の通信器の前記位相調整器を制御する制御部と、
    を有する通信装置。
  2. 前記第2の信号は、前記発振器から出力され、前記第2の通信器を経由する信号であり、
    前記信号合成器は、前記第1の通信器と前記信号合成器間の信号線の長さと前記第2の通信器と前記信号合成器間の信号線の長さの差が前記第1の信号の波長の整数倍となる位置に配置され、
    前記スイッチング素子は、前記第1の通信器と前記信号合成器の間に配置される第1のスイッチと、前記第2の通信器と前記信号合成器の間に配置される第2のスイッチとを有し、
    前記制御部は、前記第1の通信器から前記信号合成器へ入力される前記第1の信号を前記第1のスイッチにより前記第2の周波数で変調し、かつ、前記第2の通信器から前記信号合成器へ入力される前記第2の信号を、前記第2のスイッチにより前記第2の周波数で、前記第1のスイッチによる変調と同相で変調して、前記スイッチング周波数成分を持つ前記合成信号を前記信号合成器に生成させる、請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記第1の通信器は、当該第1の通信器を経由する前記第1の信号の振幅レベルを調整する振幅調整器をさらに有し、
    前記信号合成器は、前記第2の周波数において前記第1の信号の振幅と前記第2の信号の振幅間の差に応じた振幅を持つ第2のスイッチング周波数成分を含む第2の合成信号をさらに出力し、
    前記制御部は、前記第2の合成信号に含まれる前記第2のスイッチング周波数成分に基づいて前記振幅調整器を制御する、請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記発振器から出力された前記第1の信号を二つの前記第2の信号として分配する分配器と、
    前記第2の通信器と前記分配器の間に配置され、変調された前記第2の信号に前記第2の通信器を経由した前記第1の信号を乗じて前記第2の周波数において前記第2の通信器を経由した前記第1の信号と前記第2の信号の位相差に応じた振幅を持つ第2のスイッチング周波数成分を含む第2の合成信号を出力する第2の信号合成器とをさらに有し、
    前記信号合成器は前記分配器と前記第1の通信器の間に配置され、
    前記スイッチング素子は前記信号合成器及び前記第2の信号合成器に前記第2の信号が入力される前の前記第2の信号の経路上に配置されて前記第2の信号を前記第2の周波数で変調し、
    前記制御部は、前記合成信号に含まれる前記スイッチング周波数成分に基づいて前記第1の通信器についての前記位相調整量を求め、かつ、前記第2の合成信号に含まれる前記第2のスイッチング周波数成分に基づいて前記第2の通信器の前記位相調整器による位相調整量を前記第2の通信器についての前記基準位相調整量として求める、請求項1に記載の通信装置。
  5. 前記複数の通信器は、それぞれ、無線電波を受信する受信器であり、かつ、前記第1の通信器は、前記無線電波を受信して前記無線電波に応じた信号を出力するアンテナと、該アンテナと前記位相調整器との間に配置され、前記アンテナからの信号または前記第1の信号を入力させる多重化器と、前記信号合成器とを有し、
    前記発振器から出力された前記第1の信号の一部を前記第2の信号として前記第1の通信器の前記信号合成器へ分配する第1の分配器と、
    前記第1の分配器から出力された前記第1の信号の他の一部を前記第1の通信器の前記多重化器へ分配する第2の分配器とをさらに有し、
    前記スイッチング素子は、前記第1の分配器と前記第2の分配器の間、または、前記第2の分配器と前記第1の通信器の間に配置され、前記第1の信号の前記他の一部を前記第2の周波数で変調する、請求項1に記載の通信装置。
  6. 前記制御部は、前記合成信号に含まれる前記スイッチング周波数成分が最小となるときの前記第1の通信器の前記位相調整器による位相調整量を前記基準位相調整量とする、請求項1〜5の何れか一項に記載の通信装置。
  7. 信号を送信または受信し、該信号の位相を調整する位相調整器を有する複数の通信器と、第1の周波数を持つ第1の信号を供給する発振器とを有する通信装置における位相調整方法であって、
    スイッチング素子により、前記複数の通信器のうちの第1の通信器を経由する前記第1の信号及び前記第1の周波数を持ち、前記第1の通信器を経由しない第2の信号のうちの少なくとも一方を、前記第1の周波数よりも低い第2の周波数で変調し、
    少なくとも一方が変調された、前記第1の通信器を経由した前記第1の信号と前記第2の信号を合成して、前記第2の周波数において前記第1の信号と前記第2の信号の位相差に応じた振幅を持つスイッチング周波数成分を含む合成信号を生成し、
    前記合成信号に含まれる前記スイッチング周波数成分に基づいて、前記第1の信号と前記第2の信号の位相差が所定値となるときの前記第1の通信器の前記位相調整器による位相調整量を基準位相調整量として求め、
    前記第1の通信器が送信または受信する信号と前記複数の通信器のうちの前記第1の通信器に隣接する第2の通信器が送信または受信する信号間の位相差が所定の位相差となるように、前記基準位相調整量に基づいて前記第1の通信器の前記位相調整器を制御する、
    ことを含む位相調整方法。
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