JP6463091B2 - 質量可変型慣性制振装置 - Google Patents

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本発明は、例えば2部材間に生じる接近離反方向の相対振動を低減するための回転慣性質量と磁気粘性流体とを利用した制振装置に関する。
従来、回転慣性質量型の制振装置として、特許文献1に記載されたものが知られている。この制振装置は、第1のシリンダと第2のシリンダとで形成されるケーシングを備える。第1のシリンダに進退動できるスリーブが配置され、スリーブにはボールナットが取り付けられ、スリーブの進退動はボールねじで回転運動に変換され第2のシリンダ内のフライホイールを回転させる。フライホイールと第2のシリンダの内面と間に密閉領域が形成され、ここに磁気粘性流体が封入される。第2のシリンダの内周にはフライホイールを磁気回路の一部として密閉領域を横切る強度調整可能な磁場を形成する磁場形成手段が配置される。磁気粘性流体は、その粘性により、フライホイールに対し回転抵抗を付与する。制振対象である2部材間の振動により、スリーブがケーシングに対して進退動する。この進退動は、ボールねじの回転運動に変換され、第2のシリンダ内のフライホイールを回転させる。フライホイールによる慣性モーメントと、磁気粘性流体による粘性抵抗とで制振対象である2部材間の振動を減衰する。
特開2012−184816号公報
本発明は、特許文献1に記載された制振装置を、2部材間の振動の特性に応じて制御することにより、効果的に制振することができるようにする制御回路を含む新たな制振装置を提供することを目的としている。
以下、添付図面の符号を参照して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
上記課題を解決するための、本発明の質量可変型慣性制振装置101は、ダンパ1と、それの慣性質量を振動に応じて調整する制御装置18を有する制御回路22とを具備する。ダンパ1は、制振対象である一方の部材に固定されるケーシング2と、制振対象である他方の部材に固定され、ケーシング2に軸方向に進退動可能、軸周り回転不可能に挿入されるスリーブ3とを具備する。ケーシング2内には、軸周り回転自在、軸方向移動不可能にボールねじ4が支持される。スリーブ3には、ボールねじ4に螺合するボールナット5が固着される。このボールナット5は、ケーシング2とスリーブ3との間の軸方向の相対変位をボールねじ4の回転運動に変換する。軟磁性体からなる回転軸部材6が、ケーシング2内において、ボールねじ4に同軸的に結合される。電磁石ユニット10が、ケーシング2の内側に固定され、回転軸部材6の外周との間に密閉領域15を形成する。電磁石ユニット10は、通電により、回転軸部材6を磁気回路の一部として密閉領域15を横切る磁場を形成する。密閉領域15内には、磁気粘性流体16が封入される。磁気粘性流体16は、回転軸部材6の回転に対し、粘性による抵抗力を付与する。磁気粘性流体16は、電磁石ユニット10により印加される磁場の強度により、粘性が変化する性質を持つ。この粘性の変化は、制振しようとする振動の速度並びに加速度の影響を受けない。電磁石ユニット10には、制御装置18を有する制御回路22により調整された電流が供給され、それにより、密閉領域15を横切る磁場が形成される。この磁場の変化により、回転軸部材6の回転に対する磁気粘性流体16の粘性による抵抗力が変化し、これに伴って、慣性質量の見かけ上の大きさが変化する。制御回路22は、2つの制振対象部材間の変位とその速度を計測してデータを制御装置18に送出する変位計、速度計19と、当該制振対象部材の加速度を計測してデータを制御装置18に送出する加速度計20と、振動時の荷重を測定してデータを制御装置18に送出する荷重計21とを具備する。制御装置18は、各データを受けて、制振に必要な慣性質量の大きさを算出し、これに応じた電流を電磁石ユニット10に出力するように直流電源17を制御する。
本発明の制振装置101は、ダンパ1の電磁石ユニット10に、制御装置18により調整された電流を供給し、それにより、密閉領域15を横切る磁界を調整する。2部材間の振動の特性を各計測器19,20,21で計測し、そのデータに対応して制御装置18が磁界を調整することにより、慣性質量の見かけ上の大きさを変化させ、2部材間の振動を効果的に制振する。
本発明に係る制振装置の説明図である。 図1の制振装置における可変慣性質量ダンパの断面図である。 図2の可変慣性質量ダンパの一部の断面図である。 図2の可変慣性質量ダンパに形成される磁場の概略を示す一部の断面図である。 慣性質量ダンパの変位と慣性力との関係を示す図表である。 磁気粘性流体ダンパの変位と減衰力との関係を示す図表である。 磁気粘性流体ダンパの変位と減衰力との関係を示す図表であって、変位に応じて印加電流を制御した時の減衰力変化の履歴ループを示すものである。 図5の慣性ダンパの特性と図7の磁気粘性流体ダンパの特性を組み合わせた可変慣性質量ダンパの変位と減衰力の関係を示す図表である。 本発明に係る可変慣性質量ダンパの変位と減衰力との関係を示す図表であって、変位に応じて印加電流を制御したときの減衰力変化の履歴ループを示すものである。 可変慣性質量ダンパの変位に対する見かけ上の慣性質量の調整可能範囲を示す説明図である。 図5の慣性ダンパの特性と図6の磁気粘性流体ダンパの特性を組み合わせた可変慣性質量ダンパの変位と減衰力の関係を示す図表である。
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1において、本発明における質量可変型の慣性制振装置101は、慣性質量ダンパ1と、それの質量を変更する制御装置18を含む制御回路22とを具備する。ダンパ1は、制振対象である一方の部材に引き手2aを介して固定されるケーシング2と、制振対象である他方の部材に引き手3aを介して固定されるスリーブ3とを具備する。
図2,図3において、ケーシング2は、同軸的に結合された大径シリンダ2bと、小径シリンダ2cとを具備する。大径シリンダ2bは、一端側において端壁2dで閉じられ、他端側において小径シリンダ2cに連通する。端壁2dの外側に引き手2aが取り付けられる。
ケーシング2の小径シリンダ2c内には、それの軸心を貫通するように、ボールねじ4が設けられる。ボールねじ4は、ケーシング2に、軸周り回転自在、軸方向移動不可能に支持される。
スリーブ3は、円筒状で、一端側が小径シリンダ2cに軸方向に進退動可能、軸周り回転不可能に挿入される。
小径シリンダ2cに挿入されるスリーブ3の一端部に、ボールねじ4に螺合するボールナット5が固着される。ボールねじ4は、一端側が、ボールナット5を貫通してスリーブ3の軸心に沿って延びる。ボールナット5は、制振対象である2部材間の振動に伴うケーシング2とスリーブ3との間の軸方向の相対移動をボールねじ4の回転運動に変換する。
軟磁性体からなる回転軸部材6の一端が、トルクリリーフ機構7を介してボールねじ4の他端に、これと同軸的に結合される。トルクリリーフ機構7は、回転軸部材6が回転することにより発生するトルクに対し、リリーフすることで一定以上のトルクをボールねじ4に伝えなくする安全装置である。
回転軸部材6の他端は、アキュムレータパイプ8、支軸9を介して大径シリンダ2bの蓋2dに相対回転自在に支持される。
概略円筒状の電磁石ユニット10が、回転軸部材6の外周側に間隔を置き、大径シリンダ2b内に固着される。回転軸部材6は、電磁石ユニット10に対して軸周り相対回転自在である。電磁石ユニット10は、大径シリンダ2b内に固定される一対の押さえリング11,12を介して、大径シリンダ2bに固着される。電磁石ユニット10は、概略円筒状の磁石ケーシング10aの内側に複数のコイル10bと軟磁性体であるヨーク10cとを保持してなる。コイル10bとヨーク10cは、キー10dで磁石ケーシング10aに結合される。磁石ケーシング10aは、両端部において押さえリング11,12に固着される。押さえリング11と回転軸部材6の外周との間、及び押さえリング12とアキュムレータパイプ8の外周との間には、それぞれ回転用のシール材13,14が介設される。これによって、電磁石ユニット10と回転軸部材6の外周との間に密閉領域15が形成される。密閉領域15には、磁気粘性流体16が封入される。図3に示すように、磁気粘性流体16は、密閉領域15に通じる押さえリング11の供給路11aから注入される。供給口はキャップ11bで閉じられる。
アキュムレータパイプ8の一端部は、栓8aで閉じられ、回転軸部材6にボルトで固着され、他端部は、支軸9で閉じられ、ケーシング2の端壁2dに回転用軸受を介して軸支される。アキュムレータパイプ8の一端部は、磁石ユニット10内において通路8bで密閉領域15に通じる。アキュムレータパイプ8の内部には、フリーピストン8cとばね8dが挿入される。密閉領域15内の磁気粘性流体16の熱膨張による体積の増減が、フリーピストン8cの移動とばね8dの伸縮で吸収される。
図4に示すように、電磁石ユニット10は、コイル10bへの通電により、回転軸部材6を磁気回路の一部として、密閉領域15を横切る磁場Mを形成する。密閉領域15に満たされた磁気粘性流体16は、電磁石ユニット10により印加される磁場Mの強度により、その粘性が変化する。磁気粘性流体16は、その粘性により、回転軸部材6の回転に対して抵抗力を付与する。回転軸部材6に対する抵抗力は、磁場Mの強度に依存する。したがって、図1に示すように、電源17からコイル10bに供給される電流を制御装置18で変化させることにより、ダンパ1への入力速度に対する減衰力を変化させることができる。また、ダンパ1に入力される加速度により、回転軸部材6がある回転加速度で回転した際に慣性力が発生する。すなわち、ダンパ1は、実質的に、慣性ダンパと磁気粘性流体ダンパとを組み合わせたものとなる。
慣性ダンパの一般的な変位と慣性力の関係を図5に示す。図5に示すように、慣性ダンパの変位と慣性力の関係は直線aに示す負の傾きを持つ逆ばねのような性質を持つ。この傾きは、慣性質量と質量可変型慣性制振装置に入力される相対加速度に依存し、慣性質量および相対加速度が大きいほど大きな傾きになる。また、質量可変型慣性制振装置の減衰力は、印加される電流によって電磁石ユニット10で発生する磁場の大きさに依存する。印加される電流の変化によって得られる減衰力とピストン変位の一般的な関係を図6に示す。磁気粘性流体ダンパは、制御対象の動きに対して、時々刻々印加電流値を変化させることで、1周期の運動の間に最大減衰力以下であれば自由に抵抗力を調整でき、最小減衰力と最大減衰力の間で自在に履歴ループを描くことが可能である。例えば、図7に示すように変位が最大に達したときに電流を印加する事で、減衰力を大きくするような履歴ループを描くことが可能である。
この質量可変型慣性制振装置では、慣性ダンパと磁気粘性流体ダンパを並列接続することと同じ効果を1つのダンパで得ることができる。なお、質量可変型慣性制振装置は慣性ダンパの慣性力と磁気粘性流体ダンパの減衰力の特性が組み合わされた荷重が出力される。この荷重を減衰力とした時の質量可変型慣性制振装置の特性として、変位と減衰力の関係を図8に示す。図8中の直線aは、慣性ダンパの変位と慣性力の関係である逆ばねの傾きを示す。図8において、第2象限の変位最大点においては最大限の電流印加を行い、磁気粘性流体ダンパの減衰力を最大にする。変位最大点は、ケーシング2とスリーブ3の静止時の原位置から振動に伴い軸方向に相対往復移動する過程での移動方向の反転位置である。変位最大点で印加する電流は、後述する各計測器からのデータを受けた制御装置18が算出した制振に必要な慣性質量に対応した値である。振動に伴い変位が減少する過程においては、変位が減少するに従って電流値を低下させる。ケーシング2とスリーブ3の静止時の原位置である変位ゼロの付近で電流値を無印加とする。そのまま次に到来する移動方向の反転位置である変位最大点まで電流値は無印加を保持する。次の変位最大に達したら、第4象限に表れるようにこの位置での制振に必要な慣性質量に対応した値の電流印加を行い、先と同様の変位に応じた電流の制御を行う。このように振動を減衰させる経過の中で順次到来する変位最大点での制振に必要な慣性質量に対応した電流を最大値とする周期的な電流制御を繰り返すこの結果、図9実線bのような履歴ループが得られる。図9においてケーシング2とスリーブ3との引張時の最大減衰力点Aと圧縮時の最大減衰力点Bを結ぶと直線cが得られる。また、無印加における引張時の最大減衰力点A’と圧縮時の最大減衰力点B’を結ぶ直線dの傾きは、磁気粘性流体ダンパの特性により電流を印加することで大きくすることができる。ここで、慣性ダンパは慣性質量が大きくなるに従い逆ばねの傾きが大きくなる特性を持つ為、質量可変型慣性制振装置に電流を印加し直線dの傾きを大きくする事により慣性質量が見かけ上増量されることになる。なお、磁気粘性流体ダンパの特性により、電流制御を行うことで抵抗力を可変とすることから、図10中に示す領域eの範囲で傾きの調整が可能である。従って、領域eの範囲内であれば入力加速度に関らず電流制御により見かけ上の慣性質量の増量が可能となる。
量が可能となる。
慣性ダンパと磁気粘性流体ダンパが並列接続する事と同じ効果を持つこの質量可変型慣性制振装置では、慣性ダンパと磁気粘性流体ダンパの特性を組合せる事で、慣性質量を増大させると共に減衰力も増大させる特性を得る事が可能である。図5に示す慣性ダンパの特性と図6に示す磁気粘性流体ダンパの特性を組み合わせたときの変位と減衰力の関係を図11に示す。図11中の直線aは、慣性ダンパの変位と慣性力の関係である逆ばねの傾きを示す。図11においてケーシング2とスリーブ3との引張時の最大減衰力点Aと圧縮時の最大減衰力点Bを結ぶと直線cが得られる。また、無印加における引張時の最大減衰力点A’と圧縮時の最大減衰力点B’を結んだ直線をdとする。図11中の直線dの傾きは、磁気粘性流体ダンパの特性により電流を印加することで大きくすることができる。ここで、慣性ダンパは慣性質量が大きくなるに従い逆ばねの傾きが大きくなる特性を持つ為、質量可変型慣性制振装置に電流を印加し直線dの傾きを大きくする事により慣性質量が見かけ上増量されることになる。従って、減衰力を増大させることで装置の吸収エネルギーを増大すると共に、慣性質量を見かけ上増量する特性が得られる。なお、磁気粘性流体ダンパの特性により、電流制御を行うことで抵抗力を可変とすることから、図10中に示す領域eの範囲で傾きの調整が可能である。従って、領域eの範囲内であれば入力加速度に関らず電流制御により見かけ上の慣性質量の増量並びに減衰力の増大が可能となる。
図1に、ダンパ1と制御回路22とを含む制振装置101の一例を示す。制御装置18は、振動の特性に応じて、ダンパ1の慣性質量を見かけ上、増減させるための電流を調整する。例えば、一方の制振対象部材である床Qと、地盤E上に固定された他方の制振対象部材である支持部材Pとの間にダンパ1が介設される。床Qは、水平方向に変位、変形可能な積層ゴムやコロのような支承部材Sにより、地盤E上に支持され、その上に制振対象物23が支持される。支持部材Pと床Qとの間の変位とその速度を計測してデータを制御装置18に送出する変位・速度計19が設けられる。一方の制振対象部材である床Q上の制振対象物23には、加速度を計測してデータを制御装置18に送出する加速度計20が設けられる。ケーシング2又はスリーブ3(図1においてスリーブ3)といずれか一方の制振対象部材(図1において支持部材P)との間には、振動時の荷重を測定してデータを制御装置18に送出する荷重計21が設けられる。制御装置18は、データを受けて、制振に必要な慣性質量の大きさを算出し、これに応じた電流を電磁石ユニット10に出力するように直流電源17を制御し、慣性質量の見かけ上の質量を調整する。
図1に示す概略図において、振動系をP,Q間の主振動系と、ダンパ1のケーシング2,スリーブ3間の副振動系とに分けて考える。外部から振動が入力された際、副振動系であるダンパ1は外力に対して逆位相の減衰力を出力して振動する。逆位相の減衰力を出力して振動する副振動系の固有振動数を、外部から入力される振動数と一致させることにより、入力される振動が打ち消され、主振動系である制振対象物の変位振幅を0にすることができる。なお、外部から入力される様々な振動に対し、ダンパ1の慣性質量を制御により変化させ、外部から入力される振動数と副振動系の固有振動数を一致させることにより、様々な振動に対して主振動系の変位振幅を常に0とすることができる。これにより制振対象物を地震等による外部からの振動に対して伝達される変位振幅を0に低減する事で保護することができる。
すなわち、地震等による振動の入力を荷重計21、変位計・速度計19、加速度計20のいずれかのセンサーで検知し、制御対象物の状態を割り出す。各計測器からのデータを制御装置18へ送り、必要な質量を算出し、制御信号を直流電源17へ送出する。直流電源17から出力される電流により、ダンパ1の慣性質量を変えて減衰力を発生する。これにより主振動系の振幅が0に近づくよう、制御装置18によりフィードバック制御する。
1 制振装置
2 ケーシング
2a 引き手
2b 大径部
2c 小径部
2d 端壁
3 スリーブ
3a 引き手
4 ボールねじ
5 ボールナット
6 回転軸部材
7 トルクリリーフ機構
8 アキュムレータパイプ
8a 栓
8b 通路
8c フリーピストン
8d ばね
9 支軸
10 電磁石ユニット
10a 磁石ケーシング
10b コイル
10c ヨーク
10d キー
11 押さえリング
12 押さえリング
13 シール材
14 シール材
15 密閉領域
16 磁気粘性流体
17 直流電源
18 制御装置
19 変位・速度計
20 加速度計
21 荷重計
22 制御回路
23 制振対象物
101 制振装置
E 地盤
S 支承部材
P 支持部材(制振対象部材)
Q 床(制振対象部材)

Claims (2)

  1. 制振対象である一方の部材に固定されるケーシングと、
    前記ケーシング内に軸周り回転自在、軸方向移動不可能に支持されるボールねじと、
    制振対象である他方の部材に固定され前記ケーシングに軸方向に進退動可能、軸周り回転不可能に挿入されるスリーブと、
    前記ボールねじに螺合し前記ケーシングとスリーブとの間の軸方向の相対移動をボールねじの回転運動に変換するように前記スリーブに固着されるボールナットと、
    前記ケーシング内において前記ボールねじに同軸的に固着され、ボールねじの回転に所定の慣性質量を付与する軟磁性体からなる回転軸部材と、
    前記回転軸部材の外周との間に密閉領域を形成し、当該回転軸部材を磁気回路の一部として密閉領域を横切る磁場を形成するように、前記ケーシング内に固定される電磁石ユニットと、
    前記密閉領域内に封入され、磁場の印加により粘性が変化し前記回転軸部材に粘性抵抗を付与することにより慣性質量を増量させる磁気粘性流体と、を具備するダンパと;
    前記電磁石ユニットに供給される直流電源からの電流を調整して前記密閉領域を横切る磁場の強度を調整する制御装置を含む制御回路とを具備し;
    前記制御回路は、前記2つの制振対象部材間に設けられ両者間の変位とその速度を計測してデータを制御装置に送出する変位計及び速度計と、一方の前記制振対象部材に設けられ当該制振対象部材の加速度を計測してデータを前記制御装置に送出する加速度計と、前記ケーシング又はスリーブと他方の前記制振対象部材との間に設けられ振動時の荷重を測定してデータを前記制御装置に送出する荷重計とを具備し;
    前記制御装置は、前記制振対象部材に振動が入力された際、前記各データを受けて、制振に必要な慣性質量の大きさを算出し、この慣性質量に応じた電流を前記電磁石ユニットに出力して、見かけ上の慣性質量を調整するように前記直流電源を制御し、振動による二つの前記制振対象部材間の相対往復移動の反転位置において、算出した当該慣性質量に対応する所定の電流を印加し、原位置に向かう変位減少過程で変位に応じて慣性質量を低減するように電流を漸次減少させ、原位置から離れる変位拡大過程で電流を無印加とすることを特徴とする可変慣性質量型制振装置。
  2. 前記制御回路は、前記2つの制振対象部材間に設けられた変位計及び速度計により、両者間の変位とその速度を計測してデータを前記制御装置に送出する変位・速度検出工程と、
    一方の前記制振対象部材に設けられた加速度計により、当該制振対象部材の加速度を計測してデータを前記制御装置に送出する加速度検出工程と、
    前記ケーシング又はスリーブと他方の前記制振対象部材との間に設けられた荷重計により、振動時の荷重を測定してデータを前記制御装置に送出する荷重検出工程と、
    前記各データを受けた前記制御装置により、制振に必要な慣性質量の大きさを算出する慣性質量演算工程と、
    前記直流電源を制御して、振動による二つの前記制振対象部材間の相対往復移動の反転位置において、算出した慣性質量に対応する所定の電流を印加し、原位置に向かう変位減少過程で変位に応じて慣性質量を低減するように電流を漸次減少させ、原位置から離れる変位拡大過程で電流を無印加とするように前記電磁石ユニットに出力する電流を調整する電流調整工程と、
    記電磁石ユニットにより前記電流に基づいて磁場を印加し、磁気粘性流体の粘性により前記回転軸部材に粘性抵抗を付与して、見かけ上の前記慣性質量を調整する磁場印加工程とを含むことを特徴とする請求項1に記載の可変慣性質量型制振装置を用いた制振方法。
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