JP6462234B2 - リアクトル - Google Patents

リアクトル Download PDF

Info

Publication number
JP6462234B2
JP6462234B2 JP2014100747A JP2014100747A JP6462234B2 JP 6462234 B2 JP6462234 B2 JP 6462234B2 JP 2014100747 A JP2014100747 A JP 2014100747A JP 2014100747 A JP2014100747 A JP 2014100747A JP 6462234 B2 JP6462234 B2 JP 6462234B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
curved surface
core
corner
corner curved
reactor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014100747A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015220256A (ja
Inventor
貴広 寺
貴広 寺
浩志 瀧
浩志 瀧
清水 敏久
敏久 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Tokyo Metropolitan University
Original Assignee
Denso Corp
Tokyo Metropolitan University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp, Tokyo Metropolitan University filed Critical Denso Corp
Priority to JP2014100747A priority Critical patent/JP6462234B2/ja
Priority to DE102015107548.2A priority patent/DE102015107548A1/de
Priority to US14/712,198 priority patent/US9672965B2/en
Publication of JP2015220256A publication Critical patent/JP2015220256A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6462234B2 publication Critical patent/JP6462234B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F3/00Cores, Yokes, or armatures
    • H01F3/04Cores, Yokes, or armatures made from strips or ribbons
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/24Magnetic cores
    • H01F27/25Magnetic cores made from strips or ribbons
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F3/00Cores, Yokes, or armatures
    • H01F3/10Composite arrangements of magnetic circuits
    • H01F3/14Constrictions; Gaps, e.g. air-gaps

Description

本発明は、磁心として積層コアを用いたリアクトルに関する。
リアクトルの磁心として、電磁鋼板、アモルファス合金、ナノ結晶合金等の軟磁性薄帯を複数積層してなる積層コアが用いられることがある。積層コアは、飽和磁束密度を高くしやすいが、透磁率も高くなる傾向があるため、リアクトルの磁心として積層コアを採用する場合は、磁路中にギャップを形成することが多い。
しかしながら、積層コアにギャップを形成すると、積層方向におけるギャップの外側にフリンジング磁束が発生する。これにより、ギャップ付近の積層コアの側面、すなわち、積層方向の両端の軟磁性薄帯に渦電流が生じてしまい、渦電流損が増加してしまう。また、フリンジング磁束が生じることにより、積層方向の両端の軟磁性薄帯に磁束が集中しやすくなり、ヒステリシス損、渦電流損が増大してしまう。そこで、特許文献1では、リアクトルの磁心として、積層コアと、表面を絶縁皮膜で被覆した強磁性体粉末を圧縮成形してなる圧粉磁心との複合コアを用い、圧粉磁心の間にギャップを形成している。これにより、電気抵抗の大きい圧粉磁心によって渦電流の発生を抑制し、鉄損の低減を図っている。
特開2007−12647号公報
しかしながら、特許文献1の発明においては、積層コアと共に、比較的透磁率の低い圧粉磁心を用いているため、全体として磁心の磁気抵抗が大きくなり、損失が大きくなってしまう。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、渦電流損とヒステリシス損との双方の低減を図ることのできる、損失の小さいリアクトルを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、複数の軟磁性薄帯を積層してなる積層コアと、該積層コアに巻回してなるコイルとからなるリアクトルであって、
上記積層コアは、磁路方向の一部にギャップを設けてなり、
上記積層コアは、上記ギャップに面する平坦な対向面と、積層方向の両側における平坦なコア側面と、上記対向面と上記コア側面との間に形成された第1角部曲面とを有し、
該第1角部曲面の上記積層方向における幅は、上記軟磁性薄帯の厚みよりも大きく、
上記第1角部曲面は、上記磁路方向の長さが上記積層方向の幅よりも長い形状を有し、
上記第1角部曲面の上記磁路方向の長さは、一対の上記コア側面の間の距離の半分であるhよりも大きいことを特徴とするリアクトルにある。
上記リアクトルは、磁心として積層コアを用いているため、磁気抵抗を小さくすることができ、損失を小さくすることができる。これにより、所望のインダクタンスを効率的に得やすい。
また、上記積層コアは、第1角部曲面を有し、かつ、第1角部曲面の積層方向における幅は、軟磁性薄帯の厚みよりも大きい。それゆえ、フリンジング磁束の始点又は終点が、積層方向の両端の軟磁性薄帯の側面に集中することを防ぐことができる。これにより、積層方向の両端の軟磁性薄帯の側面に発生する渦電流を低減することができ、渦電流損を低減することができる。さらに、特定の軟磁性薄帯に磁束が集中することを防ぐことができる。これにより、ヒステリシス損、渦電流損を低減することができる。
また、第1角部曲面は、曲面形状を有する。これにより、複数の軟磁性薄帯のうちの特定の軟磁性薄帯に磁束が集中することを、効果的に抑制している。すなわち、第1角部曲面に相当する部分を単なるテーパ面にした場合、特定の軟磁性薄帯への磁束の集中の問題は残ってしまうが、第1角部曲面を曲面形状にすることにより、複数の軟磁性薄帯にフリンジング磁束を分散することができ、磁束の集中を効果的に防いでいる。
また、第1角部曲面は、磁路方向の長さが積層方向の幅よりも長い形状を有する。これにより、渦電流損の低減の効果をより得ることができる。すなわち、フリンジング磁束の始点又は終点が集中しやすく渦電流が発生しやすい積層方向の両端の軟磁性薄帯と、上記対向面との距離を稼ぐことにより、渦電流損の低減の効果を一層得ることができる。
以上のごとく、本発明によれば、渦電流損とヒステリシス損との双方の低減を図ることのできる、損失の少ないリアクトルを提供することができる。
実施例1における、リアクトルの断面図。 実施例1における、ギャップ付近の拡大上面図。 実施例1における、積層コアの一部斜視図。 積層コアに第1角部曲面を設けない場合に生じる磁束の集中の様子を示す説明図。 第1角部曲面を設けない積層コアの一部斜視図。 実施例1における、特定の軟磁性薄帯に磁束が集中しない様子を示す説明図。 第1角部曲面に相当する部分に、テーパ面を形成した場合に生じる磁束の集中の様子を示す説明図。 実施例2における、パラメータを説明するための、ギャップ付近の拡大上面図。 実施例3における、ギャップ付近の拡大側面図。 実施例4における、第1角部曲面付近の拡大上面図。 実施例5における、第1角部曲面付近の拡大上面図。 実施例6における、積層コアの上面図。 図9の、XIII−XIII線矢視断面図。 実施例7における、積層コアの上面図。 図11の、XV−XV線矢視断面図。
上記リアクトルは、例えば電気自動車やハイブリッド自動車等に搭載される電力変換装置における構成部品として用いることができる。より具体的には、電力変換装置における、電源電圧を所定電圧に昇圧する昇圧部の構成部品として、リアクトルを用いることができる。
なお、本明細書において、「磁路方向」とは、積層コアにおいて形成される磁束が通る方向をいう。
(実施例1)
上記リアクトルの実施例につき、図1〜図7を用いて説明する。
本例のリアクトル1は、図1、図2に示すごとく、複数の軟磁性薄帯11を積層してなる積層コア2と、積層コア2に巻回してなるコイル3とからなる。積層コア2は、磁路方向Yの一部にギャップ10を設けてなる。図1〜図3に示すごとく、積層コア2は、ギャップ10に面する平坦な対向面41と、積層方向Xの両側における平坦なコア側面42、43と、対向面41とコア側面42、43との間に形成された第1角部曲面5とを有する。図2に示すごとく、第1角部曲面5の積層方向Xにおける幅Wは、軟磁性薄帯11の厚みTよりも大きい。第1角部曲面5は、磁路方向Yの長さLが積層方向Xの幅Wよりも長い形状を有する。
本例においては、図1に示すごとく、積層コア2は、積層方向Xが内外方向となるように環状に形成されている。また、図2に示すごとく、第1角部曲面5のうち、内周側の内周角部曲面51と外周側の外周角部曲面52とは、互いに形状が異なる。そして、内周角部曲面51の磁路方向Yの長さL1は、外周角部曲面52の磁路方向Yの長さL2よりも長い。また、内周角部曲面51の積層方向Xの長さW1は、外周角部曲面52の積層方向Xの長さW2よりも長い。
図1に示すごとく、積層コア2は、複数の軟磁性薄帯11を積層することにより形成された分割コア21を、2つ有する。すなわち、各分割コア21は、互いに平行に形成された2つの脚部211と、脚部211の一端同士を連結する連結部212とからなる。そして、一方の分割コア21における一対の脚部211を、他方の分割コア21における一対の脚部211に、ギャップ10を介して対向させることにより、略環状の積層コア2を形成している。したがって、脚部211の先端面が対向面41となる。
また、図1、図3に示すごとく、脚部211における平坦な内周面がコア側面42であり、平坦な外周面がコア側面43である。コア側面42、43と対向面41とは、互いに直交している。
図1〜図3に示すごとく、コア側面42又はコア側面43と対向面41とを、滑らかにつなぐように、第1角部曲面5が形成されている。図2に示すごとく、第1角部曲面5は、複数の軟磁性薄帯11にわたって形成されている。
また、上述のように、第1角部曲面5は、磁路方向Yの長さLが積層方向Xの幅Wよりも長い形状を有する。そのため、図2に示すごとく、磁路方向Yと積層方向Xとの双方に直交する高さ方向Zからみたときの第1角部曲面5の形状は、単なる円弧ではなく、例えば、指数関数曲線のように、曲率が漸次変化するような曲線形状となる。
また、第1角部曲面5は、図3に示すごとく、分割コア21における、高さ方向Zの全域に形成されている。本例においては、第1角部曲面5は、研削により形成されている。すなわち、各分割コア21は、多数の軟磁性薄帯11を積層した後に、積層コア2の所定の角部を切削加工することにより、第1角部曲面5を形成している。
図2に示すごとく、コア側面42、43を構成する軟磁性薄帯11である側面軟磁性薄帯112、113の先端は、磁路方向Yにおいて、対向面41から大きく後退している。特に、内周側のコア側面42を構成する側面軟磁性薄帯112の先端は、外周側のコア側面43を構成する側面軟磁性薄帯113の先端よりもさらに対向面41から遠い位置に後退している。
なお、軟磁性薄帯11としては、例えば日立金属株式会社製のナノ結晶軟磁性材料であるファインメット(登録商標)を用いることができる。また、複数の軟磁性薄帯11は、絶縁層(図示略)を介して積層されており、例えば、軟磁性薄帯11の厚みは18μm、絶縁層の厚みは約5μmとすることができる。
図1に示すごとく、ギャップ10を介して対向する積層コア2の脚部211の周囲には、コイル3が巻回されている。
次に、本例の作用効果につき説明する。
上記リアクトル1は、磁心として積層コア2を用いているため、磁気抵抗を小さくすることができ、損失を小さくすることができる。これにより、所望のインダクタンスを効率的に得やすい。
また、積層コア2は、第1角部曲面5を有し、かつ、第1角部曲面5の積層方向Xにおける幅Wは、軟磁性薄帯11の厚みTよりも大きい。それゆえ、図6に示すごとく、フリンジング磁束Fの始点又は終点が、積層方向Xの両端の軟磁性薄帯11の側面に集中することを防ぐことができる。これにより、積層方向Xの両端の軟磁性薄帯11の側面に発生する渦電流100を低減することができ、渦電流損を低減することができる。さらに、特定の軟磁性薄帯11に磁束が集中することを防ぐことができる。これにより、ヒステリシス損、渦電流損を低減することができる。
すなわち、仮に、図4に示すごとく、積層コア2に第1角部曲面5を設けていないとすると、積層方向Xの両端の側面軟磁性薄帯112、113に、フリンジング磁束Fの始点又は終点が集中する。それゆえ、積層コア2における一部の特定の軟磁性薄帯11(側面軟磁性薄帯112、113)に磁束が集中することとなるため、ヒステリシス損、渦電流損が増大する。また、フリンジング磁束Fは、ギャップ10付近において側面軟磁性薄帯112、113に対してその側面に交差するように侵入する。そのため、図5に示すごとく、側面軟磁性薄帯112、113に渦電流100が大きく生じることとなる。
これに対し、本例のリアクトル1においては、積層コア2に第1角部曲面5を有するため、図6に示すごとく、積層コア2における一部の特定の軟磁性薄帯11(側面軟磁性薄帯112、113)に磁束が集中することを防ぐことができる。また、ギャップ10付近において側面軟磁性薄帯112、113にフリンジング磁束Fが集中して交差することもないため、図3に示すごとく、渦電流100が大きく生じることも防ぐことができる。すなわち、図3に示すごとく、側面軟磁性薄帯112、113に渦電流100が生じるとしても、渦電流100は、ギャップ10から遠い位置において小さく形成されることとなる。
また、第1角部曲面5は、単なるテーパ面ではなく、曲面形状を有することによって、特定の軟磁性薄帯11に磁束が集中することを効果的に防いでいる。仮に、図7に示すごとく、積層コア2の角部に、第1角部曲面5ではなく平面状のテーパ面92を設けた場合には、次のような問題がある。すなわち、この場合、フリンジング磁束Fの始点又は終点が側面軟磁性薄帯112、113に集中することは抑制できるかもしれないが、テーパ面92のうち最も対向面41に近い部位にフリンジング磁束Fの始点又は終点が集中する。その結果、テーパ面92に先端が存在する軟磁性薄帯11のうち、最も対向面41に近い軟磁性薄帯114に、磁束が集中してしまい、ヒステリシス損、渦電流損が高くなってしまうおそれがある。
これに対し、本例のリアクトル1は、単なるテーパ面ではなく、曲面形状の第1角部曲面5を有するため、上記のような問題は生じず、図6に示すごとく、フリンジング磁束Fの始点又は終点が特定の軟磁性薄帯11に集中することを防ぐことができる。
また、第1角部曲面5は、磁路方向Yの長さLが積層方向Xの幅Wよりも長い形状を有する。これにより、渦電流損の低減の効果をより得ることができる。すなわち、図3に示すごとく、側面軟磁性薄帯112、113と、対向面41との距離を稼ぐことにより、渦電流損の低減の効果を一層得ることができる。
また、内周角部曲面51の磁路方向Yの長さL1は、外周角部曲面52の磁路方向Yの長さL2よりも長い。これにより、積層コア2の外周側よりも内周側のギャップ10を大きくすることができる。それに伴い、積層コア2の外周側よりも内周側の磁気抵抗を大きくすることができる。それゆえ、磁束が集中しやすい積層コア2の内側に発生するフリンジング磁束Fを低減させることができる。
以上のごとく、本例によれば、渦電流損とヒステリシス損との双方の低減を図ることのできる、損失の少ないリアクトルを提供することができる。
(実施例2)
本例は、図8に示すごとく、第1角部曲面5が、積層方向X及び磁路方向Yの双方に直交する高さ方向Zのいずれかから見たとき、x−y座標において、下記式(1)に沿った形状を有する例である。
上記x−y座標は、ギャップ10の中央を通るとともに積層方向Xに延びる直線をx軸とし、一対のコア側面42、43の中央において磁路方向Yに延びる直線をy軸とした座標である。
Figure 0006462234
ここで、gは上記ギャップ10の大きさの半分、hは上記一対のコア側面42、43の間の距離の半分、Wは第1角部曲面5の積層方向Xにおける幅、aは正の定数、bは1よりも大きい正の定数、であり、h−W≦x≦hである。
なお、ここで着目する第1角部曲面5は、x−y座標における右上(x≧0、y≧0)にある第1角部曲面5である。ただし、図8においてx−y座標における右上に配置されない第1角部曲面5についても、x−y座標の取り方によって右上(x≧0、y≧0)に配置した状態において、上記式(1)に示す、正の定数bを底とする指数関数曲線に沿う形状となる。
また、第1角部曲面5の磁路方向Yの長さLと積層方向Xの幅Wとが、W<Lの関係を有することは、実施例1と同様であり、そのうえで、さらに、第1角部曲面5は上記式(1)を満たす形状を有する。また、Lは、5g≦L≦50gを満たす。また、Wは、L/10≦W<L、2g≦W<hを満たす。また、bは、2≦b≦12を満たす。
また、本例においては、第1角部曲面5のうち内周角部曲面51と外周角部曲面52とは、積層方向Xの幅W及び磁路方向Yの長さLがそれぞれ同一であるが、実施例1と同様に、内周角部曲面51と外周角部曲面52とで、幅W及び長さLの少なくとも一方を異ならせてもよい。
その他は、実施例1と同様である。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
なお、本例においては、上記式(1)を満たす形状を有する第1角部曲面5を備えたリアクトル1の具体例として、各定数を以下の表1に示す値としたものを作製した(試料1〜5)。また、基準となるリアクトルとして、基本形状は、実施例1と同様の形状を有しつつ、ギャップを設けないリアクトル(基準試料)を用意した。
さらに、第1角部曲面5に変えて、高さ方向Zから見た形状が積層方向X及び磁路方向Yに対して45°の平面からなるテーパ形状としたリアクトル(比較試料)も用意した。ここで、テーパ面は、積層方向Xの幅及び磁路方向Yの長さがいずれも1mmである。また、比較試料においては、ギャップは2mmとした。
そして、これらのリアクトルにおいて、コイルに所定の電流を流したときに生じる鉄損を、比較した。その結果を、表1に示す。ここで、鉄損の値は、基準試料における鉄損に対する比率にて表したものである。
Figure 0006462234
表1から分かるように、試料1〜5については、ギャップ10を有する分、基準試料に比べると、鉄損が若干高くなるものの、比較試料に比べると、鉄損を大幅に低減できている。
このように、本例のリアクトル1は、効果的に鉄損を低減することができる。
(実施例3)
本例は、図9に示すごとく、積層コア2が、積層方向Xおよび磁路方向Yの双方に直交する高さ方向Zにおける平坦なコア端面44、45と、対向面41とコア端面44、45との間に形成された第2角部曲面6とを有する例である。そして、第2角部曲面6は、磁路方向Yの長さL3が高さ方向Zの幅W3よりも長い形状を有する。
本例において、積層コア2は、第1角部曲面5と第2角部曲面6との双方を有する。つまり、実施例1(図1、図2等)のように、積層コア2は、対向面41とコア側面42、43との間に第1角部曲面5を有するとともに、対向面41とコア端面44、45との間に、第2角部曲面6を有する。積層方向Xから見たときの第2角部曲面6の形状は、例えば、指数関数曲線のように、曲率が漸次変化するような曲線形状となる。
その他は、実施例1と同様である。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
本例の場合には、より効果的に、対向面41の角部への磁束の集中を防ぐことができる。
その他、実施例1と同様の効果を有する。
(実施例4)
本例は、図10に示すごとく、第1角部曲面5が、複数の軟磁性薄帯11の先端110を互いにずらした状態で積層することにより形成されている例である。本例においては、第1角部曲面5を形成している複数の軟磁性薄帯11のうち、互いに隣り合う軟磁性薄帯11同士は、磁路方向Yにおける先端110の位置が互いに異なる。そして、第1角部曲面5を形成する軟磁性薄帯11以外の軟磁性薄帯11は、先端110を互いに揃えて積層されており、これにより、対向面41が形成されている。
また、第1角部曲面5を形成している軟磁性薄帯11を、対向面41に近いものほど、ギャップ10側に突出するようにする。そして、第1角部曲面5を形成している軟磁性薄帯11は、対向面41に近いものほど、隣接する軟磁性薄帯11に対する突出量が小さくなるように配されている。これにより、高さ方向Zから見たとき、多数の軟磁性薄帯11の先端110に沿った曲線が、対向面41と側面部42又は側面部43とを滑らかにつなぐ曲線形状となるような第1角部曲面5が形成されている。
その他は、実施例1と同様である。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
本例の場合には、軟磁性薄帯11を積層するだけで、第1角部曲面5を形成することができるため、研削加工が不要となる。これにより、製造工数を削減することができ、容易に製造することができるリアクトル1を提供することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例5)
本例は、図11に示すごとく、実施例4の変形例である。すなわち、本例のリアクトル1は、第1角部曲面5を形成する複数の軟磁性薄帯11の中に、隣接する軟磁性薄帯11同士が先端110を揃えた配置となっているものを有する。
その他は、実施例2と同様である。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
本例の場合にも、実施例2と同様の作用効果を有する。
(実施例6)
本例は、図12、図13に示すごとく、積層コア2における分割コア21の形状を変更した例である。本例の積層コア2は、いわゆるEEコアである。すなわち、本例において、積層コア2は、厚み方向から見た形状がE字形状を有する軟磁性薄帯11を、その厚み方向に積層することにより形成された分割コア21を、2つ有する。つまり、分割コア21は、互いに平行に形成された3つの脚部211と、3つの脚部211の一端同士を連結する連結部212とからなり、積層方向Xから見て、全体としてE字形状を有する。積層コア2は、一方の分割コア21における3つの脚部211を、他方の分割コア21における3つの脚部211に、ギャップ10を介して対向させている。
3つの脚部211には、それぞれ、積層方向Xの両端面に、平坦なコア側面420が形成されている。3つの脚部211における連結部212と反対側の端部には、平坦な対向面41が形成されている。そして、対向面41とコア側面420とを滑らかにつなぐように第1角部曲面5が形成されている。各脚部211において、積層方向Xの一方に形成された第1角部曲面5と、積層方向Xの他方に形成された第1角部曲面5とは、略同一の形状を有する。
ギャップ10を介して対向する3つの脚部211のうち、中間に形成された脚部211(中央脚部210)の周囲に、コイル(図示略)が巻回されている。
その他は、実施例1と同様である。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
本例の場合にも、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例7)
本例も、図14、図15に示すごとく、積層コア2における分割コア21の形状を変更した例である。本例の積層コア2は、いわゆるEIコアである。積層コア2は、実施例6で用いたE字形状を有する分割コア21と、直線状に形成され、全体としてI字系状に形成された分割コア21とからなる。
I字形状の分割コア21は、積層方向Xの両端面に、平坦なコア側面420を有し、長手方向及び積層方向Xに直交する方向の一端面に平坦な対向面41を有する。そして、E字形状を有する積層コア2における3つの脚部211を、I字形状を有する積層コア2における対向面41に、ギャップ10を介して対向させている。
I字形状を有する分割コア21において、対向面41とコア側面420とを滑らかにつなぐように第1角部曲面5が形成されている。I字形状の分割コア21における積層方向Xの一方に形成された第1角部曲面5と、積層方向Xの他方に形成された第1角部曲面5とは、略同一の形状を有する。
E字形状の分割コア21における3つの脚部211のうち、中間に形成された脚部211(中央脚部210)の周囲に、コイル3(図示略)が巻回されている。
その他は、実施例1と同様である。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
本例の場合にも、実施例1と同様の作用効果を有する。
なお、上記実施例以外にも種々の態様が考えられ、複数の実施例を適宜組み合わせた態様とすることもできる。例えば、実施例6又は実施例7のリアクトルに、実施例3で説明した第2角部曲面を設ける等してもよい。
1 リアクトル
10 ギャップ
11 軟磁性薄帯
2 積層コア
3 コイル
41 対向面
42、43 コア側面
5 第1角部曲面

Claims (5)

  1. 複数の軟磁性薄帯(11)を積層してなる積層コア(2)と、該積層コア(2)に巻回してなるコイルとからなるリアクトル(1)であって、
    上記積層コア(2)は、磁路方向(Y)の一部にギャップ(10)を設けてなり、
    上記積層コア(2)は、上記ギャップ(10)に面する平坦な対向面(41)と、積層方向(X)の両側における平坦なコア側面(42、43)と、上記対向面(41)と上記コア側面(42、43)との間に形成された第1角部曲面(5)とを有し、
    該第1角部曲面(5)の上記積層方向(X)における幅(W)は、上記軟磁性薄帯(11)の厚み(T)よりも大きく、
    上記第1角部曲面(5)は、上記磁路方向(Y)の長さ(L)が上記積層方向(X)の幅(W)よりも長い形状を有し、
    上記第1角部曲面(5)の上記磁路方向(Y)の長さ(L)は、一対の上記コア側面(42、43)の間の距離の半分であるhよりも大きいことを特徴とするリアクトル(1)。
  2. 上記積層コア(2)は、上記積層方向(X)および上記磁路方向(Y)の双方に直交する高さ方向(Z)における平坦なコア端面(44、45)と、上記対向面(41)と上記コア端面(44、45)との間に形成された第2角部曲面(6)とを有し、該第2角部曲面(6)は、上記磁路方向(Y)の長さ(L3)が上記高さ方向(Z)の幅(W3)よりも長い形状を有することを特徴とする請求項1に記載のリアクトル(1)。
  3. 上記積層コア(2)は、上記積層方向(X)が内外方向となるように環状に形成されており、上記第1角部曲面(5)のうち、内周側の内周角部曲面(51)と外周側の外周角部曲面(52)とは、互いに形状が異なり、上記内周角部曲面(51)の上記磁路方向(Y)の長さ(L1)が、上記外周角部曲面(52)の上記磁路方向(Y)の長さ(L2)よりも長いことを特徴とする請求項1又は2に記載のリアクトル(1)。
  4. 上記第1角部曲面(5)は、複数の上記軟磁性薄帯(11)の先端(110)を互いにずらした状態で積層することにより形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のリアクトル(1)。
  5. 上記第1角部曲面(5)は、上記積層方向(X)及び上記磁路方向(Y)の双方に直交する高さ方向(Z)のいずれかから見たとき、上記ギャップ(10)の中央を通るとともに上記積層方向(X)に延びる直線をx軸とし、一対の上記コア側面(42、43)の中央において上記磁路方向(Y)に延びる直線をy軸としたx−y座標において、下記式(1)に沿った形状を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のリアクトル(1)
    Figure 0006462234
    ここで、gは上記ギャップ(10)の大きさの半分、hは上記一対のコア側面(42、43)の間の距離の半分、Wは上記第1角部曲面(5)の上記積層方向(X)における幅、aは正の定数、bは1よりも大きい正の定数、であり、h−W≦x≦hである。
JP2014100747A 2014-05-14 2014-05-14 リアクトル Active JP6462234B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014100747A JP6462234B2 (ja) 2014-05-14 2014-05-14 リアクトル
DE102015107548.2A DE102015107548A1 (de) 2014-05-14 2015-05-13 Drossel
US14/712,198 US9672965B2 (en) 2014-05-14 2015-05-14 Reactor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014100747A JP6462234B2 (ja) 2014-05-14 2014-05-14 リアクトル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015220256A JP2015220256A (ja) 2015-12-07
JP6462234B2 true JP6462234B2 (ja) 2019-01-30

Family

ID=54361835

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014100747A Active JP6462234B2 (ja) 2014-05-14 2014-05-14 リアクトル

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9672965B2 (ja)
JP (1) JP6462234B2 (ja)
DE (1) DE102015107548A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107408452B (zh) * 2015-04-15 2020-04-28 三菱电机株式会社 内燃机用点火线圈
CN109416973A (zh) * 2016-05-26 2019-03-01 宾夕法尼亚州大学理事会 层叠磁芯
TWI709019B (zh) * 2018-03-30 2020-11-01 日商京瓷股份有限公司 電感用芯、電子筆用芯體部、電子筆及輸入裝置
CN113226726A (zh) * 2018-10-26 2021-08-06 宾夕法尼亚州大学理事会 图案化磁芯

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3787790A (en) * 1970-02-27 1974-01-22 Bell & Howell Co Magnetic mass spectrometer with shaped, uniformly saturating magnetic poles
JPS5840824U (ja) * 1981-09-12 1983-03-17 三菱電機株式会社 リアクトル
JPS6376309A (ja) * 1986-09-18 1988-04-06 Nippon Denso Co Ltd 内燃機関用点火コイル
EP0385220B1 (en) 1989-02-27 1995-05-03 TDK Corporation Coil device
EP0444521B1 (en) * 1990-02-27 1996-07-24 TDK Corporation Coil device
JP2714997B2 (ja) * 1990-10-02 1998-02-16 ティーディーケイ株式会社 コイル装置
US6211765B1 (en) 1990-02-27 2001-04-03 Tdk Corporation Coil device
US5210514A (en) * 1990-08-17 1993-05-11 Tdk Corporation Coil device
JPH0722248A (ja) * 1993-06-22 1995-01-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd コイル部品
WO1998043257A1 (en) * 1997-03-26 1998-10-01 Abb Ab A core for a controllable inductor and a method for producing thereof
JPH1197253A (ja) * 1997-09-17 1999-04-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd コイル部品
JP4203286B2 (ja) 2002-09-05 2008-12-24 バンドー化学株式会社 ベルト伝動装置
JP2007012647A (ja) 2005-06-28 2007-01-18 Hitachi Metals Ltd 複合磁心およびこれを用いたリアクトル
US8466766B2 (en) * 2010-02-18 2013-06-18 Peregrine Power, Llc Inductor core shaping near an air gap
JP2012023079A (ja) * 2010-07-12 2012-02-02 Toyota Central R&D Labs Inc リアクトル

Also Published As

Publication number Publication date
US20150332825A1 (en) 2015-11-19
US9672965B2 (en) 2017-06-06
DE102015107548A1 (de) 2015-11-19
JP2015220256A (ja) 2015-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6462234B2 (ja) リアクトル
JP6464582B2 (ja) 磁気回路部品
WO2012105350A1 (ja) 積層鉄心及びその製造方法
TW201428782A (zh) 具有高飽和電流與低磁芯損耗之磁性裝置
US8872614B2 (en) Transformer
US9558879B2 (en) Teardrop-shaped magnetic core and coil device using same
JP6089824B2 (ja) トランス
JP6237269B2 (ja) リアクトル
KR101838115B1 (ko) 자성 부품
JP6237586B2 (ja) 誘導機器
JP2014225516A (ja) リアクトル
US8508324B2 (en) Radiating structure of induction device
US10319516B2 (en) Ignition coil
JP2013211334A (ja) 複合磁心、リアクトルおよび電源装置
JP5900741B2 (ja) 複合磁心、リアクトルおよび電源装置
JP5494612B2 (ja) 磁性コア、及び誘導機器
JP2013105807A (ja) 積層インダクタ
JP2016096313A (ja) 誘導機器
JP2007281204A (ja) 直流リアクトル
JP2009111316A (ja) リアクタ
JP2013197570A (ja) 複合磁心、リアクトルおよび電源装置
JP2008186973A (ja) リアクトル磁心およびリアクトル
JP4197327B2 (ja) インダクタンス部品
US20230238166A1 (en) Stationary Induction Electric Apparatus
JP2002329617A (ja) 磁心及びコイル部品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170511

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20170511

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180529

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180725

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181227

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6462234

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250