JP2002329617A - 磁心及びコイル部品 - Google Patents

磁心及びコイル部品

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JP2002329617A
JP2002329617A JP2001131253A JP2001131253A JP2002329617A JP 2002329617 A JP2002329617 A JP 2002329617A JP 2001131253 A JP2001131253 A JP 2001131253A JP 2001131253 A JP2001131253 A JP 2001131253A JP 2002329617 A JP2002329617 A JP 2002329617A
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magnetic core
gap
magnetic
core
coil
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Kuninaga Sato
邦長 佐藤
Yoshio Sato
由郎 佐藤
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Tokin Corp
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NEC Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直流重畳特性を大幅に改善した構成で小型化
と省資源、省エネルギー性を高め、かつ、巻線の自動化
も容易に実現して工業性と経済性を高めた磁心及びコイ
ル部品を提供すること。 【解決手段】 閉磁路を形成する磁心にギャップ3を設
けた形状を備えた軟磁性体からなる磁心1であって、前
記ギャップ3の間隔が前記閉磁路の内輪側の方W1が外
輪側W2よりも大きい(W1>W2)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチング電源
やインバータなどの電子機器等に供する磁心、及びコイ
ル部品に関し、特に小形高性能な構成技術に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、閉磁路の磁芯に巻線してなるコイ
ル部品において、直流重畳時でのコイルのインダクタン
ス値の低下を避ける方策として、磁芯の磁路上に適当な
ギャップ(空隙)を設け、磁気飽和を軽減する方法が取
られてきた。
【0003】図9は従来技術によるギャップ付きの磁心
を用いたコイル部品を示す正面図である。図9を参照す
ると、リング状の磁心51の一部が中心Oを通るX軸に
平行な2本の直線によって切り取られ、内周面51aか
ら外周面51bに貫通したギャップ52が設けられてい
る。ギャップ52は、内周面51aにおける長さW1が
外周面51bにおける長さW2とほぼ等しい(W1≒W
2)ように形成されている。また、磁心には、引き出し
端子部55,56を備えた巻線部53が施されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術による磁心、及びコイル部品では、下記のよ
うな工業的な不利益があった。
【0005】つまり図10に示すように元々、磁束57
は磁路の内側に集まる性質があり、コア51の断面積か
ら見た磁束密度は不均等でコア51の体積を有効利用し
ておらず、電流重畳を高めるに従ってインダクタンスが
大幅に低下するため、所望のインダクタンス値を得るた
めには、磁心サイズを大きくするか、巻き回数を高めざ
るを得ないのが実状で、電子部品の使命である小形、低
損失、省資源を実現しにくいという重大な欠点があっ
た。
【0006】また、閉磁路の磁心に巻線する場合、巻線
が困難で機械巻きできる仕様は限られ、自動化に支障が
あり工業的に不適切であった。
【0007】一方、ギャップ付き閉磁路の磁芯におい
て、ギャップから予め巻線された空芯コイルを後差しし
てコイルとする方法により機械巻きを可能とする方法も
一部には実用化されているが、巻きコイルが入るだけの
ギャップ量が必要なことから、高インダクタンス値を必
要なものには、不向きであった。
【0008】そこで、本発明の技術的課題は、直流重畳
特性を大幅に改善してた構成で小型化と省資源、省エネ
ルギー性を高め、かつ、巻線の自動化も容易に実現して
工業性と経済性を高めた磁心及びコイル部品を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を達成す
るための本発明の構成は、ギャップ付き閉磁路の磁心に
おいて、ギャップ面が磁束に対し斜めに横断するように
磁心にギャップ加工を施した構造であること、または、
ギャップ付きトロイダルコアにおいてギャップ幅の中心
軸がトロイダルコアの円中心を通らずに、偏心させた構
造であること、さらにこれら磁芯に予め巻線された空芯
コイルを、後差ししてなるコイル部品であることを特徴
とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0011】図1は本発明の第1の実施の形態による磁
心を示す正面図である。図1を参照すると、磁心1は、
軟磁性体からなるリング形状であり、内周面の長さが外
周面の長さよりも大きくなるような切断端面2,3を形
成するように、切り欠かれたギャップ4を備えている。
【0012】図2は本発明の第2の実施の形態による磁
心を示す正面図である。図2を参照すると、磁心5は、
軟磁性体からなる長円形状であり、内周面1aにおける
ギャップ長さW1が外周面1bにおけるギャップ長さW
2よりも大きくなるような切断端面2,3を形成するよ
うに、切りかかれたギャップ8を備えている。尚、符号
9は中心である。
【0013】図3は本発明の実施の形態によるトロイダ
ルコイルを示す正面図である。図4は図3のトロイダル
コイルの磁心内の磁束分布を示す図である。図3に示す
ように、トロイダルコイル10は、軟磁性体の金属系ダ
ストコアからなり、リング状の磁心11と巻線部13と
を備えている。磁心11の一直径と平行に、偏心位置に
あるX軸を中心に、このX軸に平行な対向端面を備えた
ギャップ12が形成されている。ギャップ幅の中心軸X
は、トロイダルコアの円中心O点を通らず偏心してい
る。この結果、トロイダルコアのギャップ長は円の内周
面のギャップ長さW1から外側に向かって短くなる構造
になっており、最内周のW1で最もギャップ長は長くな
り、最外周のギャップ長さW2で最も短い性質を持つギ
ャップ構造となっている。尚、ギャップ部の突出部1
7,18に面取りを施しても良く、また、コアにボビン
を設けても良いことは勿論である。
【0014】図4に示すように、ギャップ幅の中心軸X
がトロイダルコアの円中心O点を通る軸対称なギャップ
構造になっている図9に示す従来のものと比較すると、
図4に示すものとは全く正反対なギャップ構造となって
いる。従って、図9に示す様に、従来技術においては、
円の内側に磁束が集中し、コアの体積を有効利用できて
いない、磁束のかけ方となっている。
【0015】これに対し本発明の実施の形態では、図4
に示すように円の内側に来るほどギャップ長が長くな
り、磁束は磁路の短いW2の方向(外周)に集中しよう
とする。このことは、本来トロイダルコアの内側に磁束
は集中しようとする性質と相反するため、結果的にトロ
イダルコアの断面積で磁束の集中が分散され、コアの体
積の利用率が高まる効果となる。
【0016】図4に示すように、磁束が分散され、均等
な磁束密度となっている様子が示されている。
【0017】図5及び図6は図3のトロイダルコイルの
製造方法を示す図である。図5及び6を参照しながら、
図3に示すトロイダルコアに巻線を施す方法について説
明すると、図5に示すように、予め自動巻線機等で巻線
された空芯コイル13をギャップの切り口から図の様に
コア11(磁心)に挿入し、コイル13(巻線部)はト
ロイダルコアの曲率に沿ってコア内部に進入し、図6に
示すように、巻きコイルの組み込みが完了する。
【0018】図7は本発明の実施の形態によるトロイダ
ルコイルのコアの直流重畳特性を示す図である。図8は
直流重畳特性の測定方法を示す回路図である。図8を参
照すると、0〜120Aの直流電流源21と、その一端
に、LIよりも、はるかに大きな10mH程度のダミー
L023の一端が接続され、また、一端に10000μ
F程度の電解コンデンサ22が接続されている。L0の
他端と電解コンデンサ22の他端との間には、インピー
ダンス(LI‘)を測定するためのLCRメーター24
が接続されている。電解コンデンサの一端と、ダミーL
0の他端との間には、テストピースが挿入されている。
【0019】直流電流Iを段階的に変化させて、LCR
メーターは大電流では、感度良く計測できないので、電
解コンデンサとダミーインダクタを用いて測定する。
【0020】ここで、インピーダンス(LI‘)と、ト
ロイダルコイルのテストピースのインダクタンス実値
(LI)との間には、次の数1〜4式の関係がある。
【0021】
【数1】
【数2】
【数3】
【数4】 ここで、例えば、L0=10000μm、LI=10μ
Hのように、L0≫LI‘とすると、次の数5式が成り
立つ。
【0022】
【数5】 従って、次の数6式が成り立つ。
【0023】
【数6】 このように、数6式から、即ち、測定値からLIを容易
に導き出すことができる。
【0024】直流重畳測定の一例として、磁心としてS
Nダストコア(センダスト(登録商標) 圧粉コア):
μ=80; 商品名 SN−28D(直径45.1mm
×直径26.2×15.3),巻き数10ターン、ギャ
ップ量が本発明の試料は7mm、従来の試料は7mmの
ものを用いた。その結果を下記表1と、図7に示してい
る。
【0025】
【表1】
【0026】上記表1及び図7を参照すると、従来のト
ロイダルコイルに対し本発明の実施の形態によるトロイ
ダルコイルは直流重畳時のインダクタンスの延びが大き
なり、直流重畳特性が改善される効果をもたらしてお
り、従来技術での障害であった不本意な磁心サイズの大
型化や、巻線の巻き回数を高めるために生じる銅損の増
大を招くことなく、小型化と省資源、省エネルギー性の
高い磁心、及びコイル部品を提供することが出来る。
【0027】以上説明したように、本発明の実施の形態
によるトロイダルコイルによれば、従来方式に比べ、ギ
ャップ量を大きくとってもインダクタンス値の低下が少
ないため、図5及び図6に示すように予め自動巻線機等
で巻線された空芯コイルの後差しが可能となる寸法条件
の範囲が広まり、巻線の機械化、自動化が容易となる。
従って、工業性と経済性の高い磁心、及びコイル部品を
提供可能となる。
【0028】尚、本発明の応用は、本実施の形態にとど
まらず、他のギャップ付き閉磁路の磁芯を用いたコイル
部品全般にも適用でき、その応用分野は大変広い。
【0029】また、本発明による磁芯の材質としては、
ダスト系、積層鋼板系、フェライト系などいずれの軟磁
性材料に対しても実施可能である。
【0030】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
による磁芯及びコイル部品を用いれば直流重畳特性が大
幅に改善できるため、所望の電流定格に対するインダク
タンスを得るにあたって電子機器の使命である小型化と
省資源、省エネルギー性を高め、かつ巻線の自動化も容
易に実現できる磁芯及びコイル部品を提供することが可
能となり、工業的に益するところ極めて大なるものとい
える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による磁心を示す正
面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態による磁心を示す正
面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態によるトロイダルコ
イルを示す正面図である。
【図4】図3のトロイダルコイルの磁心内の磁束分布の
概要を示す図である。
【図5】図3のトロイダルコイルの組み立ての説明に供
せられる図で、組み立て前の状態を示す図である。
【図6】図3のトロイダルコイルの組み立ての説明に供
せられる図で、組み立て後の状態を示す図である。
【図7】図3のトロイダルコイルの直流重畳特性を示す
図である。
【図8】トロイダルコイルの直流重畳特性の測定方法の
説明に供せられる図である。
【図9】従来技術によるトロイダルコイルの説明に供せ
られる図である。
【図10】図9のトロイダルコイルの磁束分布を示す図
である。
【符号の説明】
1,5 磁心 1a,5a 内周面 1b,5b 外周面 2,3,6,7 端面 4,8 ギャップ 10 トロイダルコイル 11 磁心 11a 内周面 11b 外周面 12 ギャップ 13 巻線部 14 磁力線 15,16 端面 17,18 突起部 50 トロイダルコイル 51 コア 51a 内周面 51b 外周面 52 ギャップ 53 巻線部 55,56 端子部 57 磁束

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 閉磁路を形成する磁心にギャップを設け
    た形状を備えた軟磁性体からなる磁心であって、前記ギ
    ャップの間隔が前記閉磁路の内周側の方が外周側よりも
    大きいことを特徴とする磁心。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の磁心において、前記閉磁
    路がトロイダル状であることを特徴とする磁心。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の磁心において、前記閉磁
    路が楕円又は長円状であることを特徴とする磁心。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の磁心において、前記閉磁
    路が略矩形状であることを特徴とする磁心。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の内のいずれかに記載の
    磁心において、前記磁心における前記ギャップ幅の中心
    軸が前記磁心の中心を通らずに、偏心させた構造である
    ことを特徴とする磁心。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5の内のいずれか一つに記
    載の磁心に巻線を施したことを特徴とするコイル部品。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の磁心に予め巻線された空
    心コイルを挿入してなることを特徴とするコイル部品。
JP2001131253A 2001-04-27 2001-04-27 磁心及びコイル部品 Withdrawn JP2002329617A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007157983A (ja) * 2005-12-05 2007-06-21 Taiyo Yuden Co Ltd 積層インダクタ
JP2008294064A (ja) * 2007-05-22 2008-12-04 Sumida Corporation 磁性素子および磁性素子の製造方法
JP2011222590A (ja) * 2010-04-05 2011-11-04 Nec Tokin Corp 線輪部品
CN105140003A (zh) * 2015-10-13 2015-12-09 东莞市昱懋纳米科技有限公司 复合共模电感器磁芯

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