JP6460080B2 - 車載ネットワークシステム - Google Patents

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Description

本発明は、車載ネットワークシステムに関する。
複数の機器から制御装置(ECU)への同様の応答要求に対して、何れか1つの特定の機器からの応答要求に対する応答を優先的に行う等の調停を行う車載ネットワーク技術が知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1では、各種ECUが属するCANプロトコルに基づく複数のローカルネットワーク(LAN)と、一時的に接続可能なダイアグ用ツールと、サーバからの応答要求を受信可能なDCM(通信機器)とが1つの中継装置に接続される。そして、該中継装置は、ダイアグ用ツールからの応答要求を受信すると、DCM(サーバ)からの応答要求に対する処理を中止する調停を行うことが開示されている。
特開2014−78800号公報
しかしながら、イーサネット(登録商標)プロトコルに基づく車載ネットワークでは、各機器が1対1で接続する接続形態が採用される。そのため、例えば、各種ECUが属する複数のローカルネットワーク同士を接続させるためには、各ローカルネットワークに対応する中継装置を設け、各中継装置同士を1対1で接続することにより、異なるローカルネットワーク間の通信を行う必要がある。また、車両では、右ハンドル車、左ハンドル車等のように、車載ネットワークの物理的な配置仕様が多く存在する場合があり、ECUに対する応答要求を行う機器の接続先になる中継装置も、各仕様に依って、異なる可能性がある。従って、特許文献1のように、複数の中継装置の中から予め決められた1つの中継装置に調停を行わせる方法を採用することができない可能性がある。
そこで、上記課題に鑑み、イーサネットプロトコルに基づく車載ネットワークにおいて、各種制御装置(ECU)に対する応答要求を行う複数の機器のうちの何れか1つからの応答要求に関する処理を優先的に行う等の調停を適切に行うことが可能な車載ネットワークシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一実施形態では、
車両に搭載される車載ネットワークシステムであって、
少なくとも1つに前記車両の制御装置が接続され、相互に通信可能な複数の中継装置であって、前記制御装置に対して応答要求を送信する複数の要求装置の各々を何れか予め規定された1つに接続可能な複数の中継装置と、
前記複数の要求装置の各々から送信される前記応答要求の優先度を表す優先度情報を記憶する記憶部と、
前記複数の中継装置の中から1つをマスタに設定するマスタ設定部であって、前記複数の要求装置の何れか1つが、予め規定されたタイミング以降で接続されたことがある前記中継装置のうちの前記優先度が最も高い前記要求装置が接続されたことがある前記中継装置、又は、前記複数の要求装置の何れか1つが接続されている前記中継装置のうちの前記優先度が最も高い前記要求装置が接続されている前記中継装置を前記マスタに設定するマスタ設定部と、
前記複数の中継装置の各々に含まれる調停部であって、自己が含まれる前記中継装置が、前記マスタに設定されている場合、前記複数の要求装置のうちの少なくとも2つから前記応答要求が送信されたときに、前記優先度が最も高い前記要求装置からの前記応答要求が優先的に前記制御装置に送信されるように調停を行う調停部と、を含む、
車載ネットワークシステムが提供される。
本実施形態によれば、イーサネットプロトコルに基づく車載ネットワークのように、複数の要求装置が接続されうる中継装置が複数ある場合であっても、複数の中継装置の中から自動的にマスタとなる中継装置を設定することができる。また、車両の各種仕様(例えば、右ハンドル車、左ハンドル車等の別)に依って、複数の中継装置のレイアウト等が異なり、どの中継装置にどの要求装置が接続するかが変更される場合であっても、事後的に、即ち、車両完成後に、複数の要求装置の中から自動的にマスタとなる要求装置を設定することができる。そのため、マスタとして設定された中継装置は、複数の要求装置からの応答信号に関する調停処理を適切に行うことができる。
また、上述の実施形態において、
前記記憶部及び前記マスタ設定部は、各前記複数の中継装置に含まれると共に、
各前記複数の中継装置は、
自己が含まれる前記中継装置の前記マスタ設定部により前記マスタが設定された場合、前記マスタとして設定された前記中継装置を示すマスタ情報を、自己が含まれる前記中継装置以外の前記複数の中継装置に送信する第1送信部と、
自己が含まれる前記中継装置以外の前記複数の中継装置から送信される前記マスタ情報を受信する第1受信部と、
自己が含まれる前記中継装置に前記複数の要求装置の何れか1つが接続された場合、接続された前記要求装置に関する接続情報を、自己が含まれる前記中継装置以外の前記複数の中継装置に送信する第2送信部と、
自己が含まれる前記中継装置以外の前記複数の中継装置から送信される前記接続情報を受信する第2受信部と、を更に含み、
各前記マスタ設定部は、前記マスタが設定されていない場合、前記複数の要求装置の何れか1つが、自己が含まれる前記中継装置に接続されたときに、当該中継装置をマスタとして設定し、自己が含まれる前記中継装置が前記マスタに設定されている場合、前記マスタに設定されていない前記中継装置に、前記複数の要求装置の何れか1つが接続されたときに、前記複数の要求装置の何れか1つが、予め規定されたタイミング以降で接続されたことがある前記中継装置のうちの前記優先度が最も高い前記要求装置が接続されたことがある前記中継装置、又は、前記複数の要求装置の何れかが現に接続されている前記中継装置のうちの前記優先度が最も高い前記要求装置が接続されている前記中継装置を前記マスタに設定してもよい。
本実施形態によれば、複数の中継装置に含まれる各マスタ設定部のうちの所定の条件を満足する1つのマスタ設定部(具体的には、マスタが設定されていない場合に、何れか1つの要求装置が接続された中継装置に含まれるマスタ設定部、及びマスタが設定されている場合に、マスタとして設定されている中継装置に含まれるマスタ設定部)がマスタの設定を行うことができると共に、マスタに設定された中継装置に関するマスタ情報を、複数の中継装置で共有することができる。
また、上述の実施形態において、
前記記憶部及び前記マスタ設定部は、前記複数の中継装置のうちの何れか1つの中継装置に含まれると共に、
前記何れか1つの中継装置は、
前記何れか1つの中継装置以外の前記複数の中継装置から、接続された前記要求装置に関する接続情報を受信する第3受信部と、
前記マスタ設定部により前記マスタが設定された場合、前記何れか1つの中継装置以外の前記複数の中継装置に対して、前記マスタに設定された前記中継装置に関するマスタ情報を送信する第3送信部と、を更に含み、
前記何れか1つの中継装置以外の前記複数の中継装置の各々は、
自己が含まれる前記中継装置に前記複数の要求装置の何れか1つが接続された場合、前記何れか1つの中継装置に対して、接続された前記要求装置に関する前記接続情報を送信する第4送信部と、
前記何れか1つの中継装置から送信される前記マスタ情報を受信する第4受信部と、を更に含み、
前記マスタ設定部は、前記マスタが設定されていない場合、前記複数の要求装置の何れか1つが前記複数の中継装置の何れか1つに接続されたときに、前記要求装置が接続された前記中継装置をマスタとして設定し、前記マスタが設定されている場合、前記マスタに設定されていない前記中継装置に、前記複数の要求装置の何れか1つが接続されたときに、前記複数の要求装置の何れか1つが、予め規定されたタイミング以降で接続されたことがある前記中継装置のうちの前記優先度が最も高い前記要求装置が接続されたことがある前記中継装置、又は、前記複数の要求装置の何れか1つが接続されている前記中継装置のうちの前記優先度が最も高い前記要求装置が接続されている前記中継装置を前記マスタに設定してもよい。
本実施形態によれば、複数の中継装置のうちの何れか1つの中継装置に含まれるマスタ設定部によって、マスタの設定を行うことができると共に、マスタに設定された中継装置に関するマスタ情報を、複数の中継装置で共有することができる。
また、上述の実施形態において、
前記記憶部及び前記マスタ設定部は、前記車両に搭載される、前記複数の中継装置と相互に通信可能な外部装置に設けられ、
前記外部装置は、
前記複数の中継装置の各々から、接続された前記要求装置に関する接続情報を受信する第5受信部と、
前記マスタ設定部により前記マスタが設定された場合、前記複数の中継装置の各々に対して、前記マスタに設定された前記中継装置に関するマスタ情報を送信する第5送信部と、を更に含み、
各前記複数の中継装置は、
自己が含まれる前記中継装置に前記複数の要求装置の何れか1つが接続された場合、前記外部装置に対して、接続された前記要求装置に関する前記接続情報を送信する第6送信部と、
前記外部装置から送信される前記マスタ情報を受信する第6受信部と、を更に含み、
前記マスタ設定部は、前記マスタが設定されていない場合、前記複数の要求装置の何れか1つが前記複数の中継装置の何れか1つに接続されたときに、前記要求装置が接続された前記中継装置をマスタとして設定し、前記マスタが設定されている場合、前記マスタに設定されていない前記中継装置に、前記複数の要求装置の何れか1つが接続されたときに、前記複数の要求装置の何れか1つが、予め規定されたタイミング以降で接続されたことがある前記中継装置のうちの前記優先度が最も高い前記要求装置が接続されたことがある前記中継装置、又は、前記複数の要求装置の何れか1つが接続されている前記中継装置のうちの前記優先度が最も高い前記要求装置が接続されている前記中継装置を前記マスタに設定してもよい。
本実施形態によれば、複数の中継装置と相互に通信可能な外部装置に含まれるマスタ設定部によって、マスタの設定を行うことができると共に、マスタに設定された中継装置に関するマスタ情報を、複数の中継装置で共有することができる。
また、上述の実施形態において、
前記調停部は、自己が含まれる前記中継装置が前記マスタとして設定されている場合、当該中継装置に接続される前記要求装置から応答要求が送信されるときに、当該要求装置以外の前記複数の要求装置との通信の遮断を指令する指令信号を、マスタとして設定されていない前記中継装置に送信してもよい。
本実施形態によれば、マスタとして設定されている中継装置、即ち、最も優先度が高い要求装置が接続されている中継装置に含まれる調停部は、当該要求装置からの応答要求が送信されると、マスタとして設定されていない(即ち、スレーブである)中継装置に対して、他の要求装置との通信を遮断させることができる。そのため、調停部は、最も優先度が高い要求装置からの応答要求を優先的に制御装置に送信(転送)することができる。
また、上述の実施形態において、
前記複数の要求装置は、前記複数の中継装置の何れか1つに接続可能な外部接続機器と、前記制御装置に対する前記応答要求を出力するサーバと通信可能な通信装置とを含み、
前記記憶部に記憶される前記優先度情報に含まれる、前記外部接続機器の前記優先度は、前記通信装置の前記優先度よりも高く設定されていてもよい。
本実施形態によれば、車両の点検・修理の現場で用いられる外部接続機器(例えば、ダイアグツール等)からの応答要求を外部のサーバからの応答要求よりも優先させることができる。
また、上述の実施形態において、
前記記憶部に記憶される前記優先度情報に含まれる、各前記複数の要求装置の前記優先度を所定の条件に応じて設定変更する優先度設定部を更に備えてもよい。
本実施形態によれば、複数の要求装置からの応答要求の相対的な優先度(重要度)が、車両の位置や状態等に応じて変化しうるところ、所定の条件に応じて、調停処理における各要求装置の優先度を変化させることができる。
また、上述の実施形態において、
前記マスタ設定部は、前記マスタが設定されている場合、前記優先度設定部により各前記複数の要求装置の前記優先度が変更されたときに、前記複数の要求装置の何れか1つが、前記タイミング以降で接続されたことがある前記中継装置のうちの前記優先度が最も高い前記要求装置が接続されたことがある前記中継装置、又は、前記複数の要求装置の何れか1つが接続されている前記中継装置のうちの前記優先度が最も高い前記要求装置が接続されている前記中継装置を前記マスタとして設定してもよい。
本実施形態によれば、優先度が変更されたタイミングで、マスタの設定が行われるため、優先度の変化に合わせて、マスタである中継装置、即ち、調停処理を行う中継装置を適切に設定することができる。
また、上述の実施形態において、
前記複数の要求装置は、前記複数の中継装置の何れかに接続可能な外部接続機器と、前記制御装置に対する前記応答要求を出力するサーバと通信可能な通信装置とを含み、
前記優先度設定部は、前記車両が修理施設に入庫していると判断した場合、前記外部接続機器の前記優先度を前記通信装置の前記優先度よりも高く設定し、前記車両が修理施設に入庫していないと判断した場合、前記通信装置の前記優先度を前記外部接続機器の前記優先度よりも高く設定してもよい。
本実施形態によれば、車両が修理施設に入庫している場合、点検・修理の用途で用いられる可能性が高い外部接続機器からの応答要求を優先させることができる。一方、車両が修理施設に入庫していない場合、外部接続機器が接続される可能性が低いため、遠隔のサーバからの応答要求を優先させることができる。
また、上述の実施形態において、
前記複数の要求装置は、前記複数の中継装置の何れかに接続可能な外部接続機器と、前記制御装置に対する前記応答要求を出力するサーバと通信可能な通信装置とを含み、
前記優先度設定部は、前記車両が停車しており、且つ、前記外部接続機器が前記複数の中継装置の何れかに接続されている場合、前記外部接続機器の前記優先度を前記通信装置の前記優先度よりも高く設定し、前記車両が走行している場合、又は前記外部接続機器が前記複数の中継装置の何れにも接続されていない場合、前記通信装置の前記優先度を前記外部接続機器の前記優先度よりも高く設定してもよい。
本実施形態によれば、車両が停車し、且つ、外部接続機器が車両に接続されている場合、車両の点検・修理が行われる可能性が高いと考えられるため、外部接続機器からの応答要求を優先させることができる。一方、車両が走行している場合、又は外部接続機器が車両に接続されていない場合、車両の点検・修理が行われる可能性が低いと考えられるため、遠隔のサーバからの応答要求を優先させることができる。
また、上述の実施形態において、
前記複数の要求装置は、前記複数の中継装置の何れかに接続可能な外部接続機器を含み、
前記優先度設定部は、前記車両に異常が発生していると判断した場合、前記所定の条件に依らず、前記外部接続機器の前記優先度を最も高く設定してもよい。
本実施形態によれば、車両に異常が発生し、車両の修理が必要な状況では、車両の修理・点検に利用される外部接続機器からの応答要求を優先させることができる。
本実施形態によれば、イーサネットプロトコルに基づく車載ネットワークにおいて、各種制御装置(ECU)に対する応答要求を行う複数の機器のうちの何れか1つからの応答要求に関する処理を優先的に行う等の調停を適切に行うことが可能な車載ネットワークシステムを提供することができる。
車載ネットワークシステムの構成の一例を概略的に示す図である。 第1実施形態に係るゲートウェイECUの構成の一例を示す機能ブロック図である。 第1実施形態に係るゲートウェイECU(マスタ設定部)によるマスタ設定処理の一例を概略的に示すフローチャートである。 第2実施形態に係るゲートウェイECUの構成の一例を示す機能ブロック図である。 第2実施形態に係るゲートウェイECU(優先度設定部)による優先度設定処理の一例を概略的に示すフローチャートである。 第2実施形態に係るゲートウェイECU(優先度設定部)による優先度設定処理の他の例を概略的に示すフローチャートである。 第2実施形態に係るゲートウェイECU(優先度設定部)による優先度設定処理の更に他の例を概略的に示すフローチャートである。 第2実施形態に係るゲートウェイECU(マスタ設定部)によるマスタ設定処理の一例を概略的に示すフローチャートである。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。
[第1実施形態]
まず、図1を参照して、本実施形態に係る車載ネットワークシステム1の基本構成について説明をする。
図1は、本実施形態に係る車載ネットワークシステム1の構成の一例を概略的に示す図である。本実施形態に係る車載ネットワークシステム1は、車両100に搭載され、イーサネットプロトコルに基づく車載ネットワークを構成し、相互に通信可能な複数(本例では、3個)のゲートウェイECU(Electronic Control Unit)10と、車両の各種制御を行う複数(本例では、4個)のECU20と、ダイアグツール30と、DCM(Data Communication Module)40とを含む。
ゲートウェイECU10(中継装置の一例)は、異なるローカルネットワーク間、或いは、ECU20に応答要求を行う機器(ダイアグツール30、DCM40)とECU20が属するローカルネットワークとの間の通信の中継を行う。ゲートウェイECU10は、ECU20が属するローカルネットワーク、及びECU20に応答要求を行う機器(ダイアグツール30、DCM40)の何れか一方が接続される。ゲートウェイECU10は、他のローカルネットワークに対応するゲートウェイECU10と通信線15を介して接続するためのL3(Layer 3)スイッチ11と、自己を含むローカルネットワークを構成するECU20と通信線25を介して接続するためのL2(Layer 2)スイッチ12を含む。ゲートウェイECU10は、3つのゲートウェイECU10A〜10Cを含み、L3スイッチ11及びL2スイッチ12は、それぞれ、ゲートウェイECU10A〜10Cに対応するL3スイッチ11A〜11C及びL2スイッチ12A〜12Cを含む。
ゲートウェイECU10Aは、専用の通信線45を介してDCM40と接続される。また、ゲートウェイECU10Aは、L3スイッチ11AのポートP1に繋がる通信線15を介してゲートウェイECU10Bと接続される。即ち、ゲートウェイECU10Aは、DCM40と、他のゲートウェイECU10(ゲートウェイECU10B,10C)に接続されるECU20(を含む他のローカルネットワーク)やダイアグツール30との間の通信を中継する。
尚、DCM40は、通信線25を介してL2スイッチ12AのポートP1,P2の何れかに接続され、ゲートウェイECU10Aと共に、イーサネットプロトコルに基づくローカルネットワークを構成してもよい。また、ゲートウェイECU10AのL2スイッチ12AのポートP1,P2には、通信線25を介して他のECU20が接続され、ゲートウェイECU10A、及び該ECU20を含む、イーサネットプロトコルに基づくローカルネットワークを構成してもよい。
ゲートウェイECU10Bは、専用の通信線35を介してダイアグツール30と接続可能に構成される。具体的には、通信線35の一端がゲートウェイECU10Bの所定のインターフェースに接続され、通信線35の他端には、接続コネクタ36が設けられる。そして、ダイアグツール30の接続コードの先端に設けられるコネクタ(不図示)と接続コネクタ36とを繋ぐことにより、ゲートウェイECU10Bとダイアグツール30との間が通信可能に接続される。また、ゲートウェイECU10Bは、L3スイッチ11BのポートP1,P2の各々に繋がる通信線15を介してゲートウェイECU10A,10Cと接続される。また、ゲートウェイECU10Bは、L2スイッチ12BのポートP1,P2の各々に繋がる通信線25を介してECU20(ECU20A,20B)と接続され、ECU20A,20Bを含む、イーサネットプロトコルに基づくローカルネットワークを構成する。即ち、ゲートウェイECU10Bは、ダイアグツール30と、他のゲートウェイECU10(10A,10C)に接続されるECU20(が含まれるローカルネットワーク)との間の通信を中継する。また、ゲートウェイECU10Bは、ダイアグツール30と、ゲートウェイECU10Bに接続されるECU20A,20B(を含むローカルネットワーク)との間の通信を中継する。また、ゲートウェイECU10Bは、ECU20A,20Bを含むローカルネットワークと、他のゲートウェイECU10(ゲートウェイECU10C)に接続されるECU20(を含む他のローカルネットワーク)やDCM40との間の通信を中継する。
尚、ゲートウェイECU10Bと共に、ローカルネットワークを構成するECU20の個数は、2個に限定されず、1個でもよいし、3個以上であってもよい。例えば、L2スイッチ12BのポートP1,P2以外の他のポートがある場合、該他のポートに通信線25を介して更にECU20が接続されてもよい。また、L2スイッチ12BのポートP1,P2の少なくとも一方に、ECU20の代わりに、通信線25を介して他のL2スイッチの一のポートが接続された上で、該L2スイッチの複数の他のポートの各々に通信線25を介してECU20が接続されてもよい。これらは、後述するゲートウェイECU10Cについても同様である。また、ダイアグツール30は、通信線25を介してL2スイッチ12AのポートP1,P2以外の他のポートに接続され、ゲートウェイECU10B、ECU20A,20Bと共に、イーサネットプロトコルに基づくローカルネットワークを構成してもよい。
ゲートウェイECU10Cは、L3スイッチ11CのポートP1に繋がる通信線15を介してゲートウェイECU10Bと接続される。また、ゲートウェイECU10Cは、L2スイッチ12CのポートP1,P2の各々に繋がる通信線25を介してECU20(ECU20C,20D)と接続される。即ち、ゲートウェイECU10Cは、ECU20C,20Dを含むローカルネットワークと、他のゲートウェイECU10(10A,10B)に接続されるECU20(を含む他のローカルネットワーク)やダイアグツール30、DCM40との間の通信を中継する。
ECU20は、車両100(例えば、車両100に搭載される車載装置)の制御を行う電子制御ユニットである。ECU20は、例えば、エンジンECU、トランスミッションECU、エアコンECU、ブレーキECU、パワステECU、メータECU、ナビゲーションECU、ボディECU等、各種ECUを含む。ECU20は、例えば、CPU,RAM,ROM,I/Oを含むマイクロコンピュータを中心として構成されてよく、ROMに格納される各種プログラムをCPU上で実行することにより各種制御処理を実現できる。また、例えば、ECU20は、自己診断機能を有し、制御対象である車載装置、アクチュエータ、センサ等に異常が発生した場合、異常発生時のセンサの検出値、車載装置或いはアクチュエータへの制御信号等のデータを内部メモリに記憶させる処理を行う。また、例えば、ECU20は、車両100における所定のイベント(運転者による急制動が行われたこと、ABS(Anti-Lock Braking System)が作動したこと等)が発生したときに、そのイベントに対応して予め規定された特定のセンサの検出値や各種ECUによる制御信号等を内部メモリに記憶させる処理を行う。ECU20は、上述の如く、ゲートウェイECU10BのL2スイッチ12Bに接続されるECU20A,20Bと、ゲートウェイECU10CのL2スイッチ12Cに接続されるECU20C,20Dを含む。
尚、本実施形態において、ECU20は、複数のゲートウェイECU10(10B,10C)に接続されるが、1つのゲートウェイECU10(例えば、ゲートウェイECU10C)だけに接続されてもよいし、3つ以上のゲートウェイECU10(例えば、上述の如く、ゲートウェイECU10B,10Cに加えて、ゲートウェイECU10A)に接続されてもよい。即ち、ECU20は、複数のゲートウェイECU10のうちの少なくとも1つに接続されていればよい。
ダイアグツール30(要求装置の一例)は、車両100の車載ネットワークシステム1(具体的には、ゲートウェイECU10)に接続可能な外部接続機器の一例である。具体的には、ダイアグツール30は、一時的に車両100の車載ネットワークシステム1に接続され、車両100の故障診断(ダイアグ)に関する処理を行う。ダイアグツール30は、複数のゲートウェイECU10(ゲートウェイECU10A〜10C)のうちの予め規定された1つに接続される。本実施形態では、上述の如く、先端にコネクタを有する接続コードを有し、コネクタをゲートウェイECU10Bに接続される専用の通信線35の先端に設けられる接続コネクタ36に結合させることができる。ダイアグツール30は、接続コネクタ36及び通信線35を介してゲートウェイECU10Bと接続されることにより、ECU20(ECU20A〜20D)に対する応答要求を、ゲートウェイECU10Bを介して、送信することができる。
DCM40(要求装置の他の例)は、車両100の遠隔に設けられるセンタサーバ200と無線通信回線(例えば、携帯電話網等)を通じて双方向通信を行う通信装置である。DCM40は、ダイアグツール30と同様、複数のゲートウェイECU10(ゲートウェイECU10A〜10C)のうちの予め規定された1つに接続する。本実施形態では、DCM40は、ゲートウェイECU10Aに接続され、センタサーバ200から送信される要求信号(即ち、車両100のECUに対する応答要求)に応じて、ECU20(ECU20A〜20D)に対する応答要求を、ゲートウェイECU10Aを介して送信する。センタサーバ200は、例えば、DCM40を介して、ECU20から受信する各種データ(故障診断データやログデータ)に基づき、車両100の異常や故障の原因の解析、車両100の異常動作の発生状況の解析等を行ってよい。DCM40から送信される応答信号は、ダイアグツール30から送信される応答信号と同内容或いは同種類の応答信号を含む。ダイアグツール30及びDCM40の双方から送信される同内容或いは同種類の応答要求は、ECU20に対するデータの読み出し要求であってよく、例えば、故障診断に関するデータ(FFD(Freezed Frame Data)等)の読み出し要求、所定のイベント発生時のセンサの検出信号或いは各種ECUの制御信号のログデータの読み出し要求を含んでよい。また、ダイアグツール30及びDCM40の双方から送信される同内容或いは同種類の応答要求は、データの書き換え要求であってよく、例えば、ECU20にインストールされる各種プログラムのアップデート要求(リプログラム要求、書き換え要求)を含んでよい。
尚、本実施形態では、ECU20に対する同内容或いは同種類の応答要求を送信する要求装置は、ダイアグツール30、DCM40の2つであるが、3つ以上であってもよい。例えば、追加される要求装置は、車両100の製造メーカが製造する純正のダイアグツール30とは異なる民生ツール、リプロツール、パソコン、携帯端末(スマートフォン等)であってよく、ゲートウェイECU10A〜10Cのうちの予め規定された1つ(例えば、ゲートウェイECU10C)に接続されてよい。この場合、追加される要求装置は、ダイアグツール30のように、ゲートウェイECU10に対して一時的に接続可能な態様であってもよいし、DCM40のように、ゲートウェイECU10と常時接続されている態様であってもよい。即ち、要求装置は、ゲートウェイECU10A〜10Cのうちの予め規定された何れか1つに接続可能であればよい。
次に、図2を参照して、ゲートウェイECU10(10A〜10C)の機能構成について説明をする。
図2は、本実施形態に係るゲートウェイECU10(10A〜10C)の構成の一例を示す機能ブロック図である。
複数のゲートウェイECU10、即ち、ゲートウェイECU10A〜10Cは、それぞれ、同じハードウェア及び同じ機能(ソフトウェア)を含んで構成されてよい。即ち、ゲートウェイECU10A〜10Cは、車載ネットワークシステム1内における接続場所、及び車両100におけるレイアウト場所が異なるだけで、同一の機能を有するハードウェアであってよい。これにより、部品の種類数の増加を抑制できるため、ゲートウェイECU10の部品コストを抑制できる。以下、ゲートウェイECU10は、全て同一の機能を有する前提で説明を行う。
ゲートウェイECU10は、その機能が任意のハードウェア、ソフトウェア、或いはこれらの組み合わせにより実現されてよく、ECU20と同様、例えば、CPU,RAM,ROM,I/Oを含むマイクロコンピュータを中心に構成されてよい。ゲートウェイECU10は、図2に示すように、ROMに格納される各種プログラムをCPU上で実行することにより実現される機能部として、第1送信処理部101、第1受信処理部102、第2送信処理部103、第2受信処理部104、第3送信処理部105、第3受信処理部106、マスタ設定処理部107、調停処理部108を含む。また、ゲートウェイECU10は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性の内部メモリに規定される記憶領域としての記憶部110を含む。また、第1送信処理部101、第1受信処理部102、第2送信処理部103、第2受信処理部104、第3送信処理部105、第3受信処理部106、マスタ設定処理部107、調停処理部108、記憶部110は、それぞれ、ゲートウェイECU10A〜10Cに対応する、第1送信処理部101A〜101C、第1受信処理部102A〜102C、第2送信処理部103A〜103C、第2受信処理部104A〜104C、第3送信処理部105A〜105C、第3受信処理部106A〜106C、マスタ設定処理部107A〜107C、調停処理部108A〜108C、記憶部110A〜110Cを含む。
第1送信処理部101(第1送信部及び第2送信部の一例)は、L3スイッチ11を通じて、自己が含まれるゲートウェイECU10以外の他のゲートウェイECU10に信号を送信する処理を行う。例えば、第1送信処理部101(101B)は、自己が含まれるゲートウェイECU10が、後述するマスタとして設定されていない場合、要求装置(ダイアグツール30)が、自己が含まれるゲートウェイECU10(10B)に接続されたときに、その旨を示す接続情報をマスタとして設定されているゲートウェイECU10に送信する。自己が含まれるゲートウェイECU10がマスタであるか否かは、後述するマスタフラグFの値で把握することができる。また、例えば、第1送信処理部101(101A,101B)は、要求装置(ダイアグツール30、DCM40)から、自己が含まれるゲートウェイECU10以外の他のゲートウェイECU10に接続するECU20への応答要求を、宛先であるECU20が接続する他のゲートウェイECU10に向けて送信(転送)する。
第1受信処理部102(第1受信部及び第2受信部の一例)は、他のゲートウェイECU10から送信された信号を、L3スイッチ11を通じて、受信する処理を行う。例えば、第1受信処理部102は、自己が含まれるゲートウェイECU10以外の他のゲートウェイECU10から送信(転送)される、要求装置(ダイアグツール30、DCM40)からの応答要求を受信する。また、例えば、第1受信処理部102は、自己が含まれるゲートウェイECU10以外の他のゲートウェイECU10から、後述するマスタ情報を受信する。また、例えば、第1受信処理部102は、自己が含まれるゲートウェイECU10がマスタとして設定されている場合、自己が含まれるゲートウェイECU10以外の他のゲートウェイECU10から上記接続情報を受信する。
第2送信処理部103は、L2スイッチ12を通じて、自己が含まれるゲートウェイECU10に接続されるECU20(即ち、自己が含まれるゲートウェイECU10を含むローカルネットワーク)に信号を送信する処理を行う。例えば、第2送信処理部103(103B,103C)は、自己が含まれるゲートウェイECU10に接続されるECU20に対する要求装置(ダイアグツール30、DCM40)からの応答要求を、対象となるECU20に送信(転送)する。
第2受信処理部104は、自己が含まれるゲートウェイECU10に接続されるECU20(即ち、ローカルネットワーク)から送信される信号を、L2スイッチ12を通じて、受信する処理を行う。例えば、第2受信処理部104(104B,104C)は、要求装置(ダイアグツール30、DCM40)からの応答要求に応じてローカルネットワークのECU20から送信される応答信号を受信する。
第3送信処理部105は、自己が含まれるゲートウェイECU10に接続される要求装置に信号(例えば、応答要求に対して、ECU20から返信される応答信号)を送信する処理を行う。
第3受信処理部106は、自己が含まれるゲートウェイECU10に接続される要求装置からの信号(応答要求)を受信する処理を行う。
マスタ設定処理部107(マスタ設定部の一例)は、予め規定されたタイミング(例えば、車両100の完成時、或いは、車両100のイグニッションオン(IG−ON)時)以降における要求装置のゲートウェイECU10に対する接続状況(接続履歴)に基づき、ゲートウェイECU10A〜10Cの中から1つのマスタを設定する処理を行う。また、マスタ設定処理部107は、ゲートウェイECU10A〜10Cの中からマスタを設定した場合、自己が含まれるゲートウェイECU10以外の他のゲートウェイECU10に、マスタとして設定したゲートウェイECU10に関するマスタ情報を送信する送信要求を第1送信処理部101に送る。これにより、他のゲートウェイECU10は、マスタとして設定されたゲートウェイECU10を認知することができる。
マスタは、上記タイミング(車両100の完成時或いは車両100のIG−ON時)では、設定されておらず(即ち、マスタフラグFは、初期状態の"0"であり)、マスタ設定処理部107は、マスタが設定されていない場合、自己が含まれるゲートウェイECU10に要求装置が接続されたときに、自己が含まれるゲートウェイECU10をマスタとして設定する。上述の如く、ダイアグツール30は、一時的に接続可能な態様であるが、DCM40は、常時接続されている。そのため、マスタが設定されていない状態で、車両100がIG−ONされると、ゲートウェイECU10Aのマスタ設定処理部107Aは、DCM40がゲートウェイECU10Aに接続されたと判断し、ゲートウェイECU10Aをマスタとして設定する。そして、マスタ設定処理部107(107A)は、自己が含まれるゲートウェイECU10(10A)をマスタとして設定した旨を示すマスタ情報を、他のゲートウェイECU10(10B,10C)に送信する送信要求を第1送信処理部101(101A)に送る。
また、マスタ設定処理部107は、自己が含まれるゲートウェイECU10がマスタとして設定されている場合、第1受信処理部102が、自己が含まれるゲートウェイECU10以外の他のゲートウェイECU10から要求装置が接続された旨の接続情報を受信したときに、記憶部110に記憶される優先度情報1101に基づき、マスタの設定を行う。優先度情報1101は、複数の要求装置(ダイアグツール30、DCM40)の各々から送信される応答要求の調停処理における優先度を表す情報であり、優先度情報1101には、複数の要求装置の各々の優先度が規定されている。具体的には、マスタ設定処理部107は、複数の要求装置(ダイアグツール30、DCM40)が、上記タイミング以降で接続されたことがあるゲートウェイECU10(10A〜10C)のうち、優先度情報1101に規定される優先度が最も高い要求装置が接続されたことがあるゲートウェイECU10をマスタに設定する。上述の如く、ダイアグツール30は、一時的にゲートウェイECU10Bに接続可能な態様である。そのため、車両100の修理施設(ディーラ、サービス工場等)にて、上記タイミング以降で初めてダイアグツール30が接続されると、マスタとして設定されているゲートウェイECU10A(第1受信処理部102A)は、ゲートウェイECU10Bからダイアグツール30が接続された旨の接続情報を受信する。そして、ゲートウェイECU10Aのマスタ設定処理部107Aは、ダイアグツール30とDCM40のうちの優先度情報1101に規定される優先度が高い方が接続されたことがあるゲートウェイECU10(ゲートウェイECU10A,10Bの何れか)をマスタに設定する。本実施形態では、優先度情報1101において、ダイアグツール30の優先度の方が、DCM40の優先度よりも高く設定される。通常、ダイアグツール30は、車両100の点検・修理に関する用途で用いられるため、センタサーバ200からの要求よりも、実際に車両100の点検・修理が行われる現場における応答要求を優先すべきと考えうるからである。そのため、ゲートウェイECU10Aのマスタ設定処理部107Aは、優先度が最も高いダイアグツール30が接続されたことがあるゲートウェイECU10Bをマスタとして設定する。そして、マスタ設定処理部107(107A)は、ゲートウェイECU10Bをマスタとして設定した旨を示すマスタ情報を、他のゲートウェイECU10(10B,10C)に送信する送信要求を第1送信処理部101(101A)に送る。
このように、本実施形態では、ゲートウェイECU10の何れか1つに要求装置(ダイアグツール30、DCM40)が接続されたタイミングで、マスタの設定が行われる。そのため、ゲートウェイECU10A〜10Cと複数の要求装置(ダイアグツール30、DCM40)との間の接続状況に応じて、適切にマスタの設定を行うことができる。
尚、本実施形態では、優先度情報1101に規定される優先度は、例えば、優先度が高いことを示す"高"と優先度が低いことを示す"低"の2種類が設けられ、ダイアグツール30が"高"、DCM40が"低"に設定されている。また、要求装置が3つ以上設けられる場合は、更に、多段階の優先度が設けられる(例えば、3つの要求装置に対しては、更に、中程度の優先度を示す"中"が設けられる)。
また、マスタ設定処理部107は、マスタが設定されているか、及びマスタが設定されている場合、自己が含まれるゲートウェイECU10がマスタであるか否かを示すマスタフラグF(F=0:マスタ未設定、F=1:自己が含まれるゲートウェイECU10以外がマスタ、F=2:自己が含まれるゲートウェイECU10がマスタ)の管理を行う。マスタフラグFは、記憶部110に記憶され、初期値が、マスタが設定されていないことを表す"0"であり、マスタが設定される度に更新される。具体的には、マスタ設定処理部107は、自己がマスタを設定したとき、或いは、自己が含まれるゲートウェイECU10の第1受信処理部102が他のゲートウェイECU10からマスタ情報を受信したときに、記憶部110に記憶されるマスタフラグFの更新を行う。
マスタ設定処理部107による処理の詳細は、更に後述する。
調停処理部108(調停部の一例)は、自己が含まれるゲートウェイECU10がマスタとして設定されている場合に、少なくとも2つの要求装置(ダイアグツール30及びDCM40)からの応答要求のうち、優先度情報1101に規定される優先度が最も高い要求装置(ダイアグツール30)からの応答要求が優先的にECU20に送信されるようにする調停処理を行う。これにより、例えば、同じECU20に対して、同内容或いは同種類の応答要求が非常に近しいタイミングで送信され、該ECU20の処理に悪影響が生じるような事態を抑制できる。具体的には、複数の同内容の応答要求を受信することにより、該ECU20の処理に混乱を生じさせたり、複数の同種類の応答要求を受信することにより、それぞれの内容に応じた応答信号をどのように返信すべきか判断できなくなったり等の悪影響を抑制することができる。例えば、上述の如く、ダイアグツール30が接続され、ゲートウェイECU10Bがマスタとして設定された場合、ゲートウェイECU10Bの調停処理部108Bは、第3受信処理部106がダイアグツール30からの応答要求を受信すると、ゲートウェイECU10Aに対して、DCM40との間での同様の応答要求に関する通信の遮断を指令する指令信号を送信する送信要求を第1送信処理部101Bに送る。これにより、ゲートウェイECU10Aは、第1送信処理部101Bから送信される指令信号に応じて、DCM40との間でのECU20に対する応答要求に関する通信を遮断するため、ダイアグツール30からの応答要求だけが優先的にECU20に送信される。
次に、図3を参照して、本実施形態に係るマスタ設定処理部107による具体的な処理フローについて説明をする。
図3は、マスタ設定処理部107によるマスタ設定処理の一例を概略的に示すフローチャートである。本フローチャートによる処理は、例えば、処理対象のマスタ設定処理部107が含まれるゲートウェイECU10の作動中(例えば、車両100のIG−ONからIG−OFFまでの間)で、定期的に実行されてよい。
ステップS102にて、マスタ設定処理部107は、マスタフラグFが"0"であるか否か、即ち、マスタが設定されていない状態か否かを判定する。マスタ設定処理部107は、マスタフラグFが0である場合、ステップS104に進み、マスタフラグFが0でない("1"或いは"2"である)場合、ステップS112に進む。
ステップS104にて、マスタ設定処理部107は、自己が含まれるゲートウェイECU10に要求装置が接続されたか否かを判定する。マスタ設定処理部107は、要求装置が接続された場合、ステップS106に進み、要求装置が接続されていない場合、今回の処理を終了する。
ステップS106にて、マスタ設定処理部107は、自己が含まれるゲートウェイECU10をマスタとして設定する。
そして、ステップS108にて、マスタ設定処理部107は、マスタフラグFを"2"に更新する。
ステップS110にて、マスタ設定処理部107は、第1送信処理部101を介して、自己が含まれるゲートウェイECU10以外の他のゲートウェイECU10にマスタとして設定されたゲートウェイECU10に関するマスタ情報を送信し、今回の処理を終了する。
一方、ステップS112にて、マスタ設定処理部107は、第1受信処理部102が、自己が含まれるゲートウェイECU10以外の他のゲートウェイECU10から要求装置が接続された旨の接続情報を受信したか否かを判定する。マスタ設定処理部107は、第1受信処理部102が接続情報を受信した場合、ステップS114に進み、接続情報を受信していない場合、今回の処理を終了する。
尚、上述の如く、接続情報は、マスタとして設定されていないゲートウェイECU10(の第1送信処理部101)からマスタとして設定されているゲートウェイECU10に送信される。そのため、接続情報を受信した第1受信処理部102を含むゲートウェイECU10は、マスタとして設定されている。
ステップS114にて、マスタ設定処理部107は、複数の要求装置の何れかが、上記タイミング(車両100の車両完成時、或いは、車両100のIG−ON時)以降で接続されたことがあるゲートウェイECU10のうち、優先度情報1101に規定される優先度が最も高い要求装置が接続されたことがあるゲートウェイECU10をマスタとして設定する。
ステップS116にて、マスタ設定処理部107は、自己が含まれるゲートウェイECU10がマスタとして設定されたか否かを判定する。マスタ設定処理部107は、自己が含まれるゲートウェイECU10が、マスタとして設定された場合、ステップS118に進み、マスタとして設定されなかった場合、ステップS120に進む。
ステップS118にて、マスタ設定処理部107は、マスタフラグF2を"2"に設定(更新)し、ステップS110に進む。
一方、ステップS120にて、マスタ設定処理部107は、マスタフラグF2を"1"に設定(更新)し、ステップS110に進む。
尚、上述の如く、マスタ設定処理部107は、本フローによる処理以外、自己が含まれるゲートウェイECU10(第1受信処理部102)が他のゲートウェイECU10からマスタ情報を受信した場合にも、マスタフラグFの設定(更新)を行う。
そして、ステップS110にて、マスタ設定処理部107は、第1送信処理部101を介して、自己が含まれるゲートウェイECU10以外の他のゲートウェイECU10にマスタとして設定されたゲートウェイECU10に関するマスタ情報を送信し、今回の処理を終了する。
このように、本実施形態では、車載ネットワークシステム(マスタ設定処理部107)は、複数の要求装置(ダイアグツール30、DCM40)の何れかが、予め規定されたタイミング(車両100の車両完成時、或いは、車両100のIG−ON時)以降で接続されたことがあるゲートウェイECU10のうち、優先度情報1101に規定される優先度が最も高い要求装置が接続されたことがあるゲートウェイECU10をマスタとして設定する。そして、ゲートウェイECU10(調停処理部108)は、マスタとして設定されている場合、複数の要求装置のうちの少なくとも2つから応答要求が送信されたときに、優先度が最も高い要求装置からの応答要求が優先的にECU20に送信されるように調停を行う。従って、イーサネットプロトコルに基づく車載ネットワークのように、複数の要求装置が接続されうるゲートウェイECU10が複数ある場合であっても、複数のゲートウェイECU10の中から自動的にマスタとなるゲートウェイECU10を設定することができる。また、車両100の各種仕様(例えば、右ハンドル車、左ハンドル車等の別)に依って、複数のゲートウェイECU10のレイアウト等が異なり、どのゲートウェイECU10にどの要求装置が接続するかが変更される場合であっても、事後的に(車両100の車両完成後に)、複数のゲートウェイECU10の中から自動的にマスタとなるゲートウェイECU10を設定することができる。そのため、マスタとして設定されたゲートウェイECU10は、複数の要求装置からの応答信号に関する調停処理を適切に行うことができる。また、マスタとして設定されるゲートウェイECU10には、複数の要求装置の中で最も調停処理における優先度が高い要求装置が接続される。そのため、優先度が高い要求装置からの応答要求に対応する調停処理を行い易くなる。
[第2実施形態]
次いで、第2実施形態について説明する。
第2実施形態に係る車載ネットワークシステム1は、ゲートウェイECU10が優先度設定処理部109(図4参照)を更に含む点において、第1実施形態と主に異なる。以下、第1実施形態と同様或いは対応する構成には、同一の符号を付し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図4は、本実施形態に係るゲートウェイECU10の構成の一例を示す機能ブロック図である。
ゲートウェイECU10は、図4に示すように、ROMに格納される各種プログラムをCPU上で実行することにより実現される機能部として、第1送信処理部101、第1受信処理部102、第2送信処理部103、第2受信処理部104、第3送信処理部105、第3受信処理部106、マスタ設定処理部107、調停処理部108、優先度設定処理部109を含む。また、ゲートウェイECU10は、例えば、EEPROM等の不揮発性の内部メモリに規定される記憶領域としての記憶部110を含む。また、第1送信処理部101、第1受信処理部102、第2送信処理部103、第2受信処理部104、第3送信処理部105、第3受信処理部106、マスタ設定処理部107、調停処理部108、優先度設定処理部109、記憶部110は、それぞれ、ゲートウェイECU10A〜10Cに対応する、第1送信処理部101A〜101C、第1受信処理部102A〜102C、第2送信処理部103A〜103C、第2受信処理部104A〜104C、第3送信処理部105A〜105C、第3受信処理部106A〜106C、マスタ設定処理部107A〜107C、調停処理部108A〜108C、優先度設定処理部109A〜109C、記憶部110A〜110Cを含む。
マスタ設定処理部107は、第1実施形態で示したタイミングに加えて、優先度設定処理部109により優先度情報1101に規定される、複数の要求装置(ダイアグツール30、DCM40)の各々の優先度が変更された場合に、マスタ設定処理を行う。詳細は、後述する。
優先度設定処理部109は、車両100の位置或いは状態(車両状態)等に応じて、優先度情報1101に規定される、複数の要求装置(ダイアグツール30、DCM40)の各々の優先度を設定変更する。以下、図5〜図7を参照して、優先度設定処理部109による優先度設定処理について説明をする。
まず、図5は、本実施形態に係る優先度設定処理部109による優先度設定処理の一例を概略的に示すフローチャートである。本フローチャートによる処理は、例えば、処理対象の優先度設定処理部109が含まれるゲートウェイECU10の作動中(例えば、車両100のIG−ONからIG−OFFまでの間)で、定期的に実行されてよい。
尚、優先度情報1101の上記タイミング(車両100の車両完成時、或いは、車両100のIG−ON時)における初期状態は、ダイアグツール30の優先度がDCM40の優先度よりも高い(ダイアグツール30が"高"で、DCM40が"低"である)ダイアグツール優先であることを前提にする。
ステップS202にて、優先度設定処理部109は、優先度情報1101の内容に基づき、ダイアグツール優先であるか否かを判定する。優先度設定処理部109は、ダイアグツール優先でない(即ち、DCM40の優先度がダイアグツール30の優先度より高いDCM優先である)場合、ステップS204に進み、ダイアグツール優先である場合、ステップS208に進む。
ステップS204にて、優先度設定処理部109は、車両100が修理施設(例えば、ディーラやサービス工場等)に入庫しているか否かを判定する。例えば、優先度設定処理部109は、車両100のナビゲーション装置(GPSセンサ及び地図データベース)から取得可能な車両100の位置情報及び施設情報等に基づき、車両100が修理施設に入庫しているか否かを判定してよい。また、例えば、優先度設定処理部109は、修理施設に固有で設けられる通信機器(例えば、Wi−Fi(登録商標)ルータ)と車両100に設けられる対応する通信機器との間での接続状況を確認することにより、車両100が修理施設に入庫しているか否かを判定してよい。優先度設定処理部109は、車両100が修理施設に入庫している場合、ステップS206に進み、入庫していない場合、今回の処理を終了する。
ステップS206にて、優先度設定処理部109は、優先度情報1101をダイアグツール優先、即ち、ダイアグツール30が"高"、且つ、DCM40が"低"に設定変更し、今回の処理を終了する。
一方、ステップS208にて、優先度設定処理部109は、車両100が修理施設に入庫しているか否かを判定する。優先度設定処理部109は、車両100が修理施設に入庫していない場合、ステップS210に進み、入庫している場合、今回の処理を終了する。
ステップS210にて、優先度設定処理部109は、優先度情報1101をDCM優先、即ち、ダイアグツール30が"低"、且つ、DCM40が"高"に設定変更し、今回の処理を終了する。
このように、本例では、優先度設定処理部109は、車両100が修理施設に入庫している場合、優先度情報1101をダイアグツール優先に設定し、車両100が修理施設に入庫していない場合、DCM優先に設定する。従って、車両100が修理施設に入庫している場合、上述の如く、ダイアグツール30が点検・修理の用途で用いられる可能性が高いため、ダイアグツール優先として、ダイアグツール30が接続されたことがあるゲートウェイECU10(10B)をマスタとして設定し、ダイアグツール30からの応答要求をDCM40からの応答要求よりも優先する調停処理を行うことができる。一方、車両100が修理施設に入庫していない場合、ダイアグツール30が点検・修理の用途で使用される可能性が低いと考えられるため、DCM優先として、DCM40からの応答要求をダイアグツール30からの応答要求よりも優先する調停処理を行うことができる。
続いて、図6は、本実施形態に係る優先度設定処理部109による優先度設定処理の他の例を概略的に示すフローチャートである。本フローチャートによる処理は、図5の場合と同様、例えば、処理対象の優先度設定処理部109が含まれるゲートウェイECU10の作動中(例えば、車両100のIG−ONからIG−OFFまでの間)で、定期的に実行されてよい。
ステップS302にて、優先度設定処理部109は、優先度情報1101の内容に基づき、ダイアグツール優先であるか否かを判定する。優先度設定処理部109は、ダイアグツール優先でない(即ち、DCM優先である)場合、ステップS304に進み、ダイアグツール優先である場合、ステップS310に進む。
ステップS304にて、優先度設定処理部109は、車両100が停車中であるか否かを判定する。優先度設定処理部109は、例えば、車両100に搭載される車速センサ(不図示)から取得可能な検出信号に基づき、車両100が停車しているか、走行しているかを判断することができる。優先度設定処理部109は、車両100が停車中である場合、ステップS306に進み、車両100が停車中でない(即ち、走行中である)場合、今回の処理を終了する。
ステップS306にて、優先度設定処理部109は、ダイアグツール30が何れかのゲートウェイECU10(本実施形態では、ゲートウェイECU10B)に接続されているか否かを判定する。優先度設定処理部109は、ダイアグツール30が何れかのゲートウェイECU10に接続されている場合、ステップS308に進み、接続されていない場合、今回の処理を終了する。
尚、本例の場合、第1送信処理部101(101B)は、要求装置(ダイアグツール30)が、自己が含まれるゲートウェイECU10(10B)に接続されたときに、その旨を示す接続情報を全てのゲートウェイECU10(ゲートウェイECU10A,10C)に送信するようにするとよい。これにより、全てのゲートウェイECU10の優先度設定処理部109は、ダイアグツール30が接続されているか否かを判定できる。
ステップS308にて、優先度設定処理部109は、優先度情報1101をダイアグツール優先、即ち、ダイアグツール30が"高"、且つ、DCM40が"低"に設定変更し、今回の処理を終了する。
一方、ステップS310にて、優先度設定処理部109は、車両100が走行中であるか否かを判定する。優先度設定処理部109は、車両100が走行中でない(即ち、停車中である)場合、ステップS312に進み、車両100が走行中である場合、ステップS314に進む。
ステップS314にて、優先度設定処理部109は、ダイアグツール30が何れかのゲートウェイECU10(本実施形態では、ゲートウェイECU10B)に接続されているか否かを判定する。優先度設定処理部109は、ダイアグツール30が何れかのゲートウェイECU10に接続されていない場合、ステップS314に進み、接続されている場合、今回の処理を終了する。
ステップS314にて、優先度設定処理部109は、優先度情報1101をDCM優先、即ち、ダイアグツール30が"低"、且つ、DCM40が"高"に設定変更し、今回の処理を終了する。
このように、本例では、優先度設定処理部109は、車両100が停車しており、且つ、ダイアグツール30が複数のゲートウェイECU10の何れかに接続されている場合、優先度情報1101をダイアグツール優先に設定する。車両100が停車し、且つ、ダイアグツール30が車両100に接続されている場合、車両100の点検・修理が行われる可能性が高いと考えられるからである。一方、優先度設定処理部109は、車両100が走行している場合、又はダイアグツール30が複数のゲートウェイECU10の何れにも接続されていない場合、優先度情報1101をDCM優先に設定する。車両100が走行中である、或いは、ダイアグツール30が車両100に接続されていない場合、車両100の点検・修理が行われる可能性が低いと考えられるからである。
続いて、図7は、本実施形態に係る優先度設定処理部109による優先度設定処理の更に他の例を概略的に示すフローチャートである。本フローチャートによる処理は、図5、図6の場合と同様、例えば、処理対象の優先度設定処理部109が含まれるゲートウェイECU10の作動中(例えば、車両100のIG−ONからIG−OFFまでの間)で、定期的に実行されてよい。
ステップS404〜S412の処理は、図5のステップS202〜S210の処理と同じである。以下、図5の処理と異なる部分を中心に説明をする。
ステップS402にて、優先度設定処理部109は、車両100に異常(故障)が発生しているか否かを判定する。優先度設定処理部109は、例えば、車両100に搭載される、ECU20を含む各種ECUから取得可能なダイアグ情報等に基づき、車両100に異常が発生しているか否かを判定することができる。車両100の異常には、例えば、車両100に搭載される各種センサの検出値が予め規定される正常範囲を外れている状態が含まれる。具体的には、各種センサの検出値には、例えば、エンジンの水温センサの検出値、車両を駆動するモータの電流を検出する電流センサの検出値等が含まれる。優先度設定処理部109は、車両100に異常(故障)が発生していない場合、ステップS404に進み、図5と同様の処理を行う。一方、優先度設定処理部109は、車両100に異常(故障)が発生している場合、ステップS414に進む。
ステップS414にて、優先度設定処理部109は、優先度情報1101の内容に基づき、ダイアグツール優先であるか否かを判定する。優先度設定処理部109は、ダイアグツール優先でない(即ち、DCM優先である)場合、ステップS408に進み、優先度情報1101をダイアグツール優先、即ち、ダイアグツール30が"高"、且つ、DCM40が"低"に設定変更し、今回の処理を終了する。一方、優先度設定処理部109は、ダイアグツール優先である場合、今回の処理を終了する。
尚、本例では、図5の処理(ステップS202〜S210)に、ステップS402、414の処理を追加したが、同様に、図6の処理(ステップS302〜S314)に、ステップS402、414の処理を追加してもよい。この場合、ステップS414のNoのときは、ステップS308に相当する処理に進む。
このように、本例では、優先度設定処理部109は、車両100に異常が発生していない場合、複数の要求装置(ダイアグツール30、DCM40)の優先度を所定の条件に応じて設定変更し、車両100に異常が発生している場合、車両100の所定の条件に依らず、ダイアグツール30の優先度をDCM40の優先度よりも高く設定する。これにより、車両100の位置や状態に応じて、複数の要求装置の優先度を変更できると共に、車両100が故障し、車両100の修理が必要な状況では、車両100の修理・点検に利用されるダイアグツール30の優先度を最も高くすることができる。
次に、図8を参照して、本実施形態に係るマスタ設定処理部107による具体的な処理フローについて説明する。
図8は、本実施形態に係るマスタ設定処理部107によるマスタ設定処理の一例を概略的に示すフローチャートである。本フローチャートによる処理は、図3と同様、例えば、処理対象のマスタ設定処理部107が含まれるゲートウェイECU10の作動中(例えば、車両100のIG−ONからIG−OFFまでの間)で、定期的に実行されてよい。
本フローチャートのS502〜S520の処理は、図3のステップS102〜S120と同じである。以下、異なる部分を中心に説明する。
ステップS512にて、マスタ設定処理部107は、第1受信処理部102が、自己が含まれるゲートウェイECU10以外の他のゲートウェイECU10から要求装置が接続された旨の接続情報を受信していないと判定した場合、ステップS522に進む。
ステップS522にて、マスタ設定処理部107は、自己が含まれるゲートウェイECU10の優先度設定処理部109により優先度情報1101の設定変更がされたか否かを判定する。マスタ設定処理部107は、優先度設定処理部109により優先度情報1101の設定変更がされた場合、ステップS524に進み、設定変更がされていない場合、今回の処理を終了する。
ステップS524にて、マスタ設定処理部107は、マスタフラグFが"2"であるか否か、即ち、自己が含まれるゲートウェイECU10がマスタとして設定されているか否かを判定する。マスタ設定処理部107は、マスタフラグFが"2"である場合、ステップS514に進み、マスタの設定を行い、マスタフラグFが"2"でない("1"である)場合、今回の処理を終了する。
このように、本実施形態では、マスタ設定処理部107は、自己が含まれるゲートウェイECU10がマスタとして設定されている場合、優先度情報1101が設定変更されたときに、複数のゲートウェイECU10(ゲートウェイECU10A〜10C)の中からマスタの選択(設定)を行う。これにより、優先度設定処理部109により設定変更された優先度情報1101に合わせて、マスタとして設定されるゲートウェイECU10を適切に変更することができる。
以上、本発明を実施するための形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
[第1変形例]
例えば、上述した実施形態では、複数のゲートウェイECU10(10A〜10C)の全てに、マスタ設定処理部107及び優先度情報1101が含まれるが、複数のゲートウェイECU10のうちの一のゲートウェイECU10に設けられてもよい。この場合、一のゲートウェイECU10の第1受信処理部102(第3受信部の一例)は、一のゲートウェイECU10以外の他のゲートウェイECU10から、接続された要求装置に関する接続情報を受信する。また、一のゲートウェイECU10の第1送信処理部(第3送信部の一例)は、マスタ設定処理部107によりマスタが設定された場合、他のゲートウェイECU10に対して、マスタに設定されたゲートウェイECU10に関するマスタ情報を送信する。また、他のゲートウェイECU10の第1送信処理部101(第4送信部の一例)は、自己が含まれるゲートウェイECU10に対して、複数の要求装置の何れか1つが接続された場合、一のゲートウェイECU10に対して、接続された要求装置に関する接続情報を送信する。また、他のゲートウェイECU10の第1受信処理部102(第4受信部の一例)は、一のゲートウェイECU10から送信されるマスタ情報を受信する。かかる構成でも、上述した実施形態と同様の作用・効果を奏する。
[第2変形例]
また、上述した実施形態では、複数のゲートウェイECU10に、マスタ設定処理部107及び優先度情報1101が含まれるが、車両100に搭載される、複数のゲートウェイECU10(ゲートウェイECU10A〜10C)と相互に通信可能な外部装置に含まれてもよい。この場合、外部装置は、複数のゲートウェイECU10の各々から、接続された要求装置に関する接続情報を受信する受信処理部(第5受信部の一例)と、マスタ設定処理部107によりマスタが設定された場合、複数のゲートウェイECU10の各々に対して、マスタに設定されたゲートウェイECU10に関するマスタ情報を送信する送信処理部(第5送信部の一例)を含む。また、各ゲートウェイECU10(ゲートウェイECU10A〜10C)は、複数の要求装置の何れか1つが、自己が含まれるゲートウェイECU10に接続された場合、外部装置に対して、接続された要求装置に関する接続情報を送信する第4送信処理部(第6送信部の一例)と、外部装置から送信されるマスタ情報を受信する第4受信処理部(第6受信部の一例)とを含む。かかる構成でも、上述した実施形態と同様の作用・効果を奏する。
[第3変形例]
また、上述した第1実施形態及びその変形例では、優先度情報1101に規定される優先度のうち、ダイアグツール30の優先度が、DCM40の優先度よりも高く設定されるが、センタサーバ200からの応答要求を優先させたい場合は、逆に設定されてもよい。
[第4変形例]
また、上述した第2実施形態及びその変形例では、優先度設定処理部109は、複数のゲートウェイECU10(10A〜10C)の全てに設けられるが、何れか1つに設けられてもよい。この場合、優先度設定処理部109が設けられるゲートウェイECU10(第1送信処理部101)は、優先度設定処理部109により設定変更された優先度情報1101を、他のゲートウェイECU10に送信する。これにより、他のゲートウェイECU10の優先度情報1101も更新される。かかる構成でも、上述した実施形態と同様の作用・効果を奏する。
[第5変形例]
また、上述した第2実施形態及びその変形例では、優先度設定処理部109は、ゲートウェイECU10に設けられるが、車両100に搭載される、複数のゲートウェイECU10(ゲートウェイECU10A〜10C)と相互に通信可能な外部装置に含まれてもよい。この場合、優先度設定処理部109が設けられる外部装置は、優先度設定処理部109により設定変更された優先度情報1101を、複数のゲートウェイECU10(ゲートウェイECU10A〜10C)に送信する。これにより、複数のゲートウェイECU10(ゲートウェイECU10A〜10C)の優先度情報1101が更新される。かかる構成でも、上述した実施形態と同様の作用・効果を奏する。
[第6変形例]
また、上述した実施形態及び変形例では、マスタ設定処理部107は、予め規定されたタイミング(車両100の車両完成時、或いは、車両100のIG−ON時)以降の現在から過去に亘る複数の要求装置と複数のゲートウェイECU10との間の接続状況(接続履歴)に基づき、マスタを設定するが、現在の接続状況に基づき、マスタを設定してもよい。具体的には、マスタ設定処理部107は、複数の要求装置の何れかが現に接続されているゲートウェイECU10のうちの優先度が最も高い要求装置が接続されているゲートウェイECU10をマスタとして設定してもよい。かかる構成でも、上述した実施形態及び変形例と同様の作用・効果を奏する。
1 車載ネットワークシステム
10,10A〜10C ゲートウェイECU(中継装置)
15 通信線
20,20A〜20D ECU(制御装置)
25 通信線
30 ダイアグツール(要求装置、外部接続機器)
35 通信線
36 接続コネクタ
40 DCM(要求装置、通信装置)
45 通信線
100 車両
101 第1送信処理部(第1送信部〜第6送信部)
102 第1受信処理部(第1受信部〜第6送信部)
107 マスタ設定処理部(マスタ設定部)
108 調停処理部(調停部)
109 優先度設定処理部(優先度設定部)
200 センタサーバ(サーバ)

Claims (11)

  1. 車両に搭載される車載ネットワークシステムであって、
    少なくとも1つに前記車両の制御装置が接続され、相互に通信可能な複数の中継装置であって、前記制御装置に対して応答要求を送信する複数の要求装置の各々を何れか予め規定された1つに接続可能な複数の中継装置と、
    前記複数の要求装置の各々から送信される前記応答要求の優先度を表す優先度情報を記憶する記憶部と、
    前記複数の中継装置の中から1つをマスタに設定するマスタ設定部であって、前記複数の要求装置の何れか1つが、予め規定されたタイミング以降で接続されたことがある前記中継装置のうちの前記優先度が最も高い前記要求装置が接続されたことがある前記中継装置、又は、前記複数の要求装置の何れか1つが接続されている前記中継装置のうちの前記優先度が最も高い前記要求装置が接続されている前記中継装置を前記マスタに設定するマスタ設定部と、
    前記複数の中継装置の各々に含まれる調停部であって、自己が含まれる前記中継装置が、前記マスタに設定されている場合、前記複数の要求装置のうちの少なくとも2つから前記応答要求が送信されたときに、前記優先度が最も高い前記要求装置からの前記応答要求が優先的に前記制御装置に送信されるように調停を行う調停部と、を含む、
    車載ネットワークシステム。
  2. 前記記憶部及び前記マスタ設定部は、各前記複数の中継装置に含まれると共に、
    各前記複数の中継装置は、
    自己が含まれる前記中継装置の前記マスタ設定部により前記マスタが設定された場合、前記マスタとして設定された前記中継装置を示すマスタ情報を、自己が含まれる前記中継装置以外の前記複数の中継装置に送信する第1送信部と、
    自己が含まれる前記中継装置以外の前記複数の中継装置から送信される前記マスタ情報を受信する第1受信部と、
    自己が含まれる前記中継装置に前記複数の要求装置の何れか1つが接続された場合、接続された前記要求装置に関する接続情報を、自己が含まれる前記中継装置以外の前記複数の中継装置に送信する第2送信部と、
    自己が含まれる前記中継装置以外の前記複数の中継装置から送信される前記接続情報を受信する第2受信部と、を更に含み、
    各前記マスタ設定部は、前記マスタが設定されていない場合、前記複数の要求装置の何れか1つが、自己が含まれる前記中継装置に接続されたときに、当該中継装置をマスタとして設定し、自己が含まれる前記中継装置が前記マスタに設定されている場合、前記マスタに設定されていない前記中継装置に、前記複数の要求装置の何れか1つが接続されたときに、前記複数の要求装置の何れか1つが、予め規定されたタイミング以降で接続されたことがある前記中継装置のうちの前記優先度が最も高い前記要求装置が接続されたことがある前記中継装置、又は、前記複数の要求装置の何れかが現に接続されている前記中継装置のうちの前記優先度が最も高い前記要求装置が接続されている前記中継装置を前記マスタに設定する、
    請求項1に記載の車載ネットワークシステム。
  3. 前記記憶部及び前記マスタ設定部は、前記複数の中継装置のうちの何れか1つの中継装置に含まれると共に、
    前記何れか1つの中継装置は、
    前記何れか1つの中継装置以外の前記複数の中継装置から、接続された前記要求装置に関する接続情報を受信する第3受信部と、
    前記マスタ設定部により前記マスタが設定された場合、前記何れか1つの中継装置以外の前記複数の中継装置に対して、前記マスタに設定された前記中継装置に関するマスタ情報を送信する第3送信部と、を更に含み、
    前記何れか1つの中継装置以外の前記複数の中継装置の各々は、
    自己が含まれる前記中継装置に前記複数の要求装置の何れか1つが接続された場合、前記何れか1つの中継装置に対して、接続された前記要求装置に関する前記接続情報を送信する第4送信部と、
    前記何れか1つの中継装置から送信される前記マスタ情報を受信する第4受信部と、を更に含み、
    前記マスタ設定部は、前記マスタが設定されていない場合、前記複数の要求装置の何れか1つが前記複数の中継装置の何れか1つに接続されたときに、前記要求装置が接続された前記中継装置をマスタとして設定し、前記マスタが設定されている場合、前記マスタに設定されていない前記中継装置に、前記複数の要求装置の何れか1つが接続されたときに、前記複数の要求装置の何れか1つが、予め規定されたタイミング以降で接続されたことがある前記中継装置のうちの前記優先度が最も高い前記要求装置が接続されたことがある前記中継装置、又は、前記複数の要求装置の何れか1つが接続されている前記中継装置のうちの前記優先度が最も高い前記要求装置が接続されている前記中継装置を前記マスタに設定する、
    請求項1に記載の車載ネットワークシステム。
  4. 前記記憶部及び前記マスタ設定部は、前記車両に搭載される、前記複数の中継装置と相互に通信可能な外部装置に設けられ、
    前記外部装置は、
    前記複数の中継装置の各々から、接続された前記要求装置に関する接続情報を受信する第5受信部と、
    前記マスタ設定部により前記マスタが設定された場合、前記複数の中継装置の各々に対して、前記マスタに設定された前記中継装置に関するマスタ情報を送信する第5送信部と、を更に含み、
    各前記複数の中継装置は、
    自己が含まれる前記中継装置に前記複数の要求装置の何れか1つが接続された場合、前記外部装置に対して、接続された前記要求装置に関する前記接続情報を送信する第6送信部と、
    前記外部装置から送信される前記マスタ情報を受信する第6受信部と、を更に含み、
    前記マスタ設定部は、前記マスタが設定されていない場合、前記複数の要求装置の何れか1つが前記複数の中継装置の何れか1つに接続されたときに、前記要求装置が接続された前記中継装置をマスタとして設定し、前記マスタが設定されている場合、前記マスタに設定されていない前記中継装置に、前記複数の要求装置の何れか1つが接続されたときに、前記複数の要求装置の何れか1つが、予め規定されたタイミング以降で接続されたことがある前記中継装置のうちの前記優先度が最も高い前記要求装置が接続されたことがある前記中継装置、又は、前記複数の要求装置の何れか1つが接続されている前記中継装置のうちの前記優先度が最も高い前記要求装置が接続されている前記中継装置を前記マスタに設定する、
    請求項1に記載の車載ネットワークシステム。
  5. 前記調停部は、自己が含まれる前記中継装置が前記マスタとして設定されている場合、当該中継装置に接続される前記要求装置から応答要求が送信されるときに、当該要求装置以外の前記複数の要求装置との通信の遮断を指令する指令信号を、マスタとして設定されていない前記中継装置に送信する、
    請求項1乃至4の何れか一項に記載の車載ネットワークシステム。
  6. 前記複数の要求装置は、前記複数の中継装置の何れか1つに接続可能な外部接続機器と、前記制御装置に対する前記応答要求を出力するサーバと通信可能な通信装置とを含み、
    前記記憶部に記憶される前記優先度情報に含まれる、前記外部接続機器の前記優先度は、前記通信装置の前記優先度よりも高く設定されている、
    請求項1乃至5の何れか一項に記載の車載ネットワークシステム。
  7. 前記記憶部に記憶される前記優先度情報に含まれる、各前記複数の要求装置の前記優先度を所定の条件に応じて設定変更する優先度設定部を更に備える、
    請求項1乃至5の何れか一項に記載の車載ネットワークシステム。
  8. 前記マスタ設定部は、前記マスタが設定されている場合、前記優先度設定部により各前記複数の要求装置の前記優先度が変更されたときに、前記複数の要求装置の何れか1つが、前記タイミング以降で接続されたことがある前記中継装置のうちの前記優先度が最も高い前記要求装置が接続されたことがある前記中継装置、又は、前記複数の要求装置の何れか1つが接続されている前記中継装置のうちの前記優先度が最も高い前記要求装置が接続されている前記中継装置を前記マスタとして設定する、
    請求項7に記載の車載ネットワークシステム。
  9. 前記複数の要求装置は、前記複数の中継装置の何れかに接続可能な外部接続機器と、前記制御装置に対する前記応答要求を出力するサーバと通信可能な通信装置とを含み、
    前記優先度設定部は、前記車両が修理施設に入庫していると判断した場合、前記外部接続機器の前記優先度を前記通信装置の前記優先度よりも高く設定し、前記車両が修理施設に入庫していないと判断した場合、前記通信装置の前記優先度を前記外部接続機器の前記優先度よりも高く設定する、
    請求項7又は8に記載の車載ネットワークシステム。
  10. 前記複数の要求装置は、前記複数の中継装置の何れかに接続可能な外部接続機器と、前記制御装置に対する前記応答要求を出力するサーバと通信可能な通信装置とを含み、
    前記優先度設定部は、前記車両が停車しており、且つ、前記外部接続機器が前記複数の中継装置の何れかに接続されている場合、前記外部接続機器の前記優先度を前記通信装置の前記優先度よりも高く設定し、前記車両が走行している場合、又は前記外部接続機器が前記複数の中継装置の何れにも接続されていない場合、前記通信装置の前記優先度を前記外部接続機器の前記優先度よりも高く設定する、
    請求項7又は8に記載の車載ネットワークシステム。
  11. 前記複数の要求装置は、前記複数の中継装置の何れかに接続可能な外部接続機器を含み、
    前記優先度設定部は、前記車両に異常が発生していると判断した場合、前記所定の条件に依らず、前記外部接続機器の前記優先度を最も高く設定する、
    請求項7乃至10の何れか一項に記載の車載ネットワークシステム。
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