JP6459943B2 - 光反射用白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた光半導体装置 - Google Patents

光反射用白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた光半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物、特に光反射用白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物及びそれを用いた光半導体装置に関する。
LED(Light Emitting Diode)等の光半導体素子は、街頭ディスプレイや自動車ランプ、住宅用照明など種種のインジケータや光源として利用されるようになっている。中でも、白色LEDは、二酸化炭素削減や省エネルギーをキーワードとして、各分野で応用した製品の開発が急速に進んでいる。
LED等の半導体・電子機器装置の材料のひとつとして、リフレクター材料があり、これには、ポリフタルアミド樹脂(PPA)が今でも広く使用されている。PPAを用いたリフレクター材は高い強度、たわみ性を有しており、ハンドリングの点で優れているが、耐熱性や耐光性に非常に乏しく容易に変色してしまう。このため、PPAは、光半導体素子の周辺に使用すると、変色を起こすなどの劣化が激しく、光出力低下等を引き起こすため、特に照明用途や車載用途には満足できるものではなかった(特許文献1)。
特許文献2には、光半導体素子の封止樹脂が、エポキシ樹脂、硬化剤及び硬化促進剤を構成成分とするBステージ状の光半導体封止用エポキシ樹脂組成物であって、上記構成成分が分子レベルで均一に混合されている樹脂組成物の硬化体を有する光半導体装置が記載されている。この組成物において、エポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂又はビスフェノールF型エポキシ樹脂が主として用いられている。特許文献2にはトリグリシジルイソシアネート等を使用し得ることも記載されているが、トリグリシジルイソシアネートは、その実施例においてビスフェノール型エポキシ樹脂に少量添加されているもので、本発明者らの検討によれば、このBステージ状半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、特に高温・長時間の放置で黄変するという問題があった。
特許文献3には、環状オレフィンを酸化して得られる脂環式エポキシ樹脂を用いて封止したLEDが記載されている。特許文献4には、トリアジン誘導体エポキシ樹脂と酸無水物硬化剤を含む発光素子封止用エポキシ樹脂組成物が記載されている。特許文献5には、(A)水素化エポキシ樹脂、トリアジン環含有エポキシ樹脂、及び脂環式オレフィンをエポキシ化して得られる脂環式エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂、及び(B)酸無水物硬化剤を含む発光素子封止用エポキシ樹脂組成物が記載されている。しかし、特許文献3〜5に記載の発光素子封止用エポキシ樹脂組成物においても、より高い耐変色性が望まれている。
特許文献6には、リフレクター材用エポキシ樹脂組成物においても同様にトリアジン誘導体エポキシ樹脂を使用している記載があり、耐変色性の向上のために数種の酸化防止剤を併用して添加し、高い耐熱性を得ている。しかし、照明や車載といった長期の信頼性が望まれる用途において、より高い耐変色性が望まれている。
特開2006−257314号公報 特許第2656336号公報 特開2000−196151号公報 特開2003−224305号公報 特開2005−306952号公報 特開2015−101614号公報
本発明は、ハンドリング性、耐熱性及び耐光性に優れ、長期にわたって高い反射率及び白色度を維持できる硬化物を得ることができる白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物を提供すること、及び該組成物の硬化物で受光素子などの半導体素子を封止した半導体装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、トリアジン誘導体エポキシ樹脂と酸無水物との反応生成物であるプレポリマーを含む熱硬化性エポキシ樹脂組成物に、ハイドロタルサイト様化合物及び/又はハイドロタルサイト様化合物の焼成物を配合することにより上記課題を達成できることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、次の光反射用白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた光半導体装置を提供するものである。
[1]
下記(A)〜(F)成分を含有する、室温で加圧成形可能である光反射用白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
(A)(A−1)トリアジン誘導体エポキシ樹脂と(A−2)非芳香族かつ炭素・炭素二重結合を有さない酸無水物との反応生成物であるプレポリマー((A−2)成分中の酸無水物基の合計個数に対する(A−1)成分中のエポキシ基の合計個数の比は0.6〜2.0である)
(B)白色顔料
(C)無機充填材(ただし、(B)白色顔料を除く)
(D)硬化促進剤
(E)フェノール系、リン系及び硫黄系酸化防止剤から選ばれる1種又は2種以上の酸化防止剤
(F)ハイドロタルサイト様化合物及び/又はハイドロタルサイト様化合物の焼成物
[2]
(B)白色顔料が、表面をアルミナで処理され、さらにシリカ、アルミナ、ジルコニア、ポリオール及びシロキサンからなる群から選ばれる少なくとも1種で処理された酸化チタンである[1]に記載の光反射用白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
[3]
(A−1)成分のトリアジン誘導体エポキシ樹脂が、1,3,5−トリアジン誘導体エポキシ樹脂である[1]又は[2]に記載の光反射用白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
[4]
[1]〜[3]のいずれか1項に記載の光反射用白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物で形成された光半導体素子用ケース。
[5]
[4]に記載の光半導体素子用ケースを備える光半導体装置。
本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成物は、長期において高い反射率及び白色度を維持できる硬化物を与える。従って、本発明の熱硬化性エポキシ樹脂組成物は、半導体装置、特にLED等に用いる光反射材として有用である。
以下、本発明について詳細に説明する。
(A−1)トリアジン誘導体エポキシ樹脂
(A)成分は、(A−1)トリアジン誘導体エポキシ樹脂と(A−2)酸無水物との反応生成物であるプレポリマーである。本発明の組成物の硬化物は、(A−1)トリアジン誘導体エポキシ樹脂と(A−2)酸無水物との反応生成物を含むため、該硬化物は、高温下に置いたときの黄変の抑制、ハンドリング性の向上、及び高温保管時に酸無水物骨格由来の二酸化炭素の発生による成形物の発泡の抑制といった効果を奏する。
上記の(A−1)成分と(A−2)成分の配合比は[(A−1)成分中のエポキシ基の合計個数/(A−2)成分中の酸無水物基の合計個数]が0.6〜2となる量であることが好ましく、0.8〜1.9となる量であることがより好ましく、1.0〜1.8となる量であることがさらに好ましい。配合比が上記下限値未満では未反応の酸無水物が硬化物中に残り、得られる硬化物の耐湿性を悪化させるおそれがある。また上記上限値超では硬化不良が生じ、信頼性が低下するおそれがある。
(A−1)成分と(A−2)成分の反応は、好ましくは後述する(E)酸化防止剤及び/又は後述する(D)硬化促進剤の存在下にて行うことが好ましい。(A−1)トリアジン誘導体エポキシ樹脂と(A−2)酸無水物とを上記比率で反応させれば固体生成物(すなわち、プレポリマー)が得られる。このとき、該固体生成物は粉砕等により微粉末状態にして用いることが好ましい。該微粉末の粒子径は5μm〜3mmの範囲が好ましい。
プレポリマーの調製は、より詳細には(A−1)成分と(A−2)成分を、好ましくは60〜120℃、より好ましくは70〜110℃にて、好ましくは4〜20時間、より好ましくは6〜15時間反応させればよい。上記した通り、(A−1)成分と(A−2)成分との反応生成物に後述する(E)酸化防止剤を予め添加しておいてもよい。あるいは(A−1)成分、(A−2)成分、及び後述する(D)硬化促進剤を、予め30〜80℃、好ましくは40〜70℃にて2〜12時間、好ましくは3〜8時間反応させればよい。このとき(E)酸化防止剤を上記反応生成物にあらかじめ添加しておいてもよい。上記反応によりプレポリマーである固体生成物が得られる。固体生成物の軟化点は40〜100℃、好ましくは45〜70℃であるのがよい。軟化点が40℃未満では固体生成物が容易に凝集するため、取扱いが困難となる。また、軟化点が100℃超では組成物として成形する際に必要な流動性が低すぎるおそれがある。軟化点を調整するには、軟化点と樹脂粘度に相関があるので、反応時に樹脂を確認し、目的の粘度に達したところで目的のプレポリマーを取り出せばよい。前記固体生成物は、上記した通り、本発明の組成物に配合する前に粉砕等により微粉末状化しておくことが好ましい。
(A−1)トリアジン誘導体エポキシ樹脂は、1,3,5−トリアジン核誘導体エポキシ樹脂が好ましい。イソシアヌレート環を有するエポキシ樹脂は、耐光性や電気絶縁性に優れており、1つのイソシアヌレート環に対して、2価の、より好ましくは3価のエポキシ基を有するものが好ましい。例えば、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、トリス(α−メチルグリシジル)イソシアヌレート、及びトリス(α−メチルグリシジル)イソシアヌレート等を用いることができる。トリアジン誘導体エポキシ樹脂の軟化点は40〜125℃であることが好ましい。なお、本発明における上記トリアジン誘導体エポキシ樹脂はトリアジン環を水素化したものを包含しない。
(A−2)酸無水物
(A−2)酸無水物は(A−1)エポキシ樹脂の硬化剤として使用するものである。硬化物に耐光性を与えるために非芳香族であり、且つ炭素−炭素二重結合を有さないものを使用する。例えば、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、水素化メチルナジック酸無水物などが挙げられる。中でも、ヘキサヒドロ無水フタル酸及び/又はメチルヘキサヒドロ無水フタル酸が好ましい。酸無水物は1種を単独で使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。
上記プレポリマーを合成する際には、必要に応じて、上記(A−1)成分以外のエポキシ樹脂を本発明の効果を損なわない範囲で併用することができる。このようなエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビフェノール型エポキシ樹脂、及び4,4’−ビフェノール型エポキシ樹脂等のビフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、トリスフェニロールメタン型エポキシ樹脂、テトラキスフェニロールエタン型エポキシ樹脂、及びフェノールジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂の芳香環を水素化したエポキシ樹脂、及び脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性や耐紫外線性の点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、芳香環を水素化したエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、及びシリコーン変性したエポキシ樹脂が好ましい。上記エポキシ樹脂は、プレポリマー化のしやすさやハンドリング性の向上の点から、軟化点50〜100℃を有するのが好ましい。
上記プレポリマーとしては、例えば下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006459943
式(1)中、Rは酸無水物の残基であり、例えば、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、水素化メチルナジック酸無水物などの残基である。mは0〜200の整数である。
(B)白色顔料
本発明は、光反射用白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物であるため、白色顔料を配合する。白色顔料は、本発明の組成物の硬化物の白色度を高め、硬化物表面における光反射性を高めるために配合される。白色顔料としては、二酸化チタン、酸化イットリウムを代表とする希土類酸化物、硫酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、チタン酸カリウム、無機中空粒子等が挙げられる。無機中空粒子としては、エアロゲルバルーン、シラスバルーン、シリカバルーン、フライアッシュバルーン等のケイ素酸化物系成分(例えば、シリカ(SiO))又はアルミニウム酸化物系成分(例えば、アルミナ(Al))を含有するセラミック系中空粒子や珪酸ソーダガラス、アルミ珪酸ガラス、ホウケイ酸ソーダガラス等のガラスバルーン等が挙げられる。中でも二酸化チタン、チタン酸カリウム、無機中空粒子などが好ましい。これらは一種単独でも又は二種以上を組み合わせて使用してもよい。白色顔料の平均粒径や形状は特に制限されず、従来公知の白色顔料に従えばよい。
通常、白色顔料の平均粒径は0.05〜5μmであることが好ましく、0.05μmよりも大きく5μmよりも小さいことがより好ましい。特に平均粒径の上限は、1μm以下であることが好ましく、0.3μm以下であることが最も好ましい。該平均粒径は、レーザー光回折法による粒度分布測定における質量平均値D50(又はメジアン径)として求めたものである。
また、上記二酸化チタンは、硫酸法、塩素法などいずれの方法により製造されたものも使用できるが、白色度の観点から塩素法によるものが好ましい。
さらに、上記二酸化チタンは、酸化チタン粒子自体の凝集を防ぐために少なくとも一回アルミナで表面処理したものが好ましい。さらにまた、二酸化チタンの光触媒能を抑えたり、樹脂や無機充填材との相溶性、分散性を高めるため、Al、Si、Zrなどの含水酸化物、ポリオール、有機シロキサン等でさらに表面処理することができる。有機シロキサン処理剤として種々のものが適用される。有機シロキサン処理剤としては、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリメチルハイドロジェンシロキサン、あるいはそれらの共重合体などのポリシロキサン類、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、ヘプタメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、などのシクロシロキサン類、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシランなどのクロロシラン類、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポキシ官能基を有するシラン類、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、アクリロキシメチルトリメトキシシラン、アクリロキシメチルトリエトキシシラン等のメタクリル基あるいはアクリル基を有するシラン類、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシラン等のビニル基を有するシラン類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のメルカプトシラン類、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン等のアルキル基を有するシラン類、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン等のその他のシラン類等の各種シラン類で例示されるシランカップリング剤や、ヘキサメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシラザンなどを挙げることができる。
白色顔料の表面を処理する方法は特に制限されない。例えば、有機シロキサンによる表面処理は、白色顔料と有機シロキサンを混合する乾式法にて行うことができる。アルミナやシリカなどによる表面処理は、アルミン酸ナトリウムやケイ酸ナトリウムの水溶液中にて硫酸で中和しながら白色顔料の表面に層を形成する湿式法にて行うことができる。
白色顔料の配合量は、(A)成分100質量部に対して、3〜300質量部とすることが好ましく、5〜250質量部とすることがより好ましい。3質量部未満では十分な白色度が得られない場合がある。また、300質量部を超えると機械的強度向上の目的で添加する他成分の割合が少なくなるだけでなく、成形性が著しく低下することがある。なお、この白色顔料は、白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物全体に対して1〜50質量%で含有することが好ましく、3〜40質量%で含有することがより好ましい。
(C)無機充填材
本発明の白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物には、更に(C)成分として上記(B)成分以外の無機充填材を配合する。このような無機充填材として、通常エポキシ樹脂組成物に配合されるものを使用することができる。このような無機充填材としては、例えば、溶融シリカ、結晶性シリカ等のシリカ類、アルミナ、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、ボロンナイトライド、三酸化アンチモン等が挙げられるが、上記した(B)成分の白色顔料(白色着色剤)は含まれない。これら無機充填材の平均粒径や形状は特に限定されないが、平均粒径は通常3〜50μm、特には5μm以上45μm以下が好ましい。
アルミナ、シリカ等は白色顔料としても使用することができ、これらを本発明の組成物の成分として使用する際には、例えば、平均粒径が5μm以上45μm以下のものを(C)無機充填材として使用し、平均粒径が0.05μmよりも大きく5μmよりも小さいものを上記(B)白色顔料として使用すればよい。なお、平均粒径は、レーザー光回折法による粒度分布測定における累積質量平均値D50(又はメジアン径)として求めたものである。
(C)成分として、特に、破砕シリカ、溶融球状シリカ等のシリカ系無機充填材が好適に用いられ、その粒径は特に限定されるものではない。シリカ系無機充填材は、成形性及び流動性の観点から、溶融球状シリカが好ましく、平均粒径は4〜40μm、特には7〜35μmが好ましい。また、高流動化のために、0.1〜3μmの微細領域、4〜8μmの中粒径領域、10〜50μmの粗領域のものを組み合わせて使用することが好ましい。
上記(B)成分以外の無機充填材は、(A)成分の樹脂成分や、(B)成分の白色顔料との結合強度を強くするため、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤等のカップリング剤で予め表面処理したものを配合してもよい。
このようなカップリング剤としては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ官能性アルコキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ官能性アルコキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト官能性アルコキシシランなどが挙げられる。なお、表面処理に用いるカップリング剤の配合量及び表面処理方法については特に制限されるものではないが、150℃以上に放置した場合に処理フィラーが変色しないものが好ましい。
(C)成分の無機充填材の配合量は、(A)成分100質量部に対して、50〜600質量部、特に100〜600質量部が好ましい。80質量部未満では、十分な強度を得ることができないおそれがあり、600質量部を超えると、増粘による未充填不良や柔軟性が失われることで、素子内の剥離等の不良が発生する場合がある。なお、この(C)成分の無機充填材の配合量は、組成物全体の10〜90質量%、特に20〜80質量%の範囲とすることが好ましい。
(D)硬化促進剤
この(D)成分の硬化促進剤は白色熱硬化性エポキシ樹脂を硬化させるために配合するものである。硬化促進剤は、エポキシ樹脂組成物の硬化触媒として公知のものが使用でき、特に限定されないが、第三級アミン類、イミダゾール類、それらの有機カルボン酸塩、有機カルボン酸金属塩、金属−有機キレート化合物、芳香族スルホニウム塩、有機ホスフィン化合物類、ホスホニウム化合物類等のリン系硬化触媒、これらの塩類等を、1種単独又は2種以上を併用して使用することができる。これらの中でも、イミダゾール類、リン系硬化触媒、例えば2−エチル−4−メチルイミダゾール又はメチルトリブチルホスホニウムジメチルホスフェイト、第三級アミンのオクチル酸塩が特に好ましい。また、第四級ホスホニウムブロマイドとアミンの有機酸塩の併用も好ましく用いられる。
硬化促進剤の配合量は、(A)成分の総和に対して0.05〜5質量%、特に0.1〜2質量%の範囲内とすることが好ましい。上記範囲を外れると、エポキシ樹脂組成物の硬化物の耐熱性及び耐湿性のバランスが悪くなったり、成形時の硬化が非常に遅く又は速くなったりするおそれがある。
(E)酸化防止剤
本発明の白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物は、初期透過率向上及び長期での透過率維持のために(E)酸化防止剤を配合する。(E)成分の酸化防止剤としては、フェノール系、リン系、硫黄系酸化防止剤を使用でき、酸化防止剤の具体例としては、以下のような酸化防止剤が挙げられる。
フェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−p−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等が挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、亜リン酸トリフェニル、亜リン酸ジフェニルアルキル、亜リン酸フェニルジアルキル、亜リン酸トリ(ノニルフェニル)、亜リン酸トリラウリル、亜リン酸トリオクタデシル、トリフェニルホスファイト、ジステアリルペンタエリトリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスファイト、ジ(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイト、トリステアリルソルビトールトリホスファイト及びテトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニルジホスホネート等が挙げられる。
硫黄系酸化防止剤としては、ジウラリルチオプロピオネート、ジステアリルチオプロピオネート、ジベンジルジサルフィド、トリスノニルフェニルホスファイト等が挙げられる。
これらの酸化防止剤は、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。酸化防止剤の配合量は、(A)成分に対して0.01〜10質量%、特に0.1〜8質量%とすることが好ましい。配合量が少なすぎると十分な耐熱性が得られず、変色する場合があり、多すぎると硬化阻害を起こし、十分な硬化性、強度を得ることができない場合がある。
(F)ハイドロタルサイト様化合物及び/又はハイドロタルサイト様化合物の焼成物
本発明の白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物は、カルボニルイオンのような陰イオンをトラップしたり、組成物のpHを中性に近づけたりするために(F)ハイドロタルサイト様化合物及び/又はハイドロタルサイト様化合物の焼成物を配合する。ハイドロタルサイト様化合物とは例えば下記組成式(2)で表される層状複水酸化物である。
[M2+ 1−x3+ (OH)x+[(An− x/n)・mHO]x− (2)
式(2)中、M2+はMg2+、Ca2+、Zn2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、Mn2+などの2価金属イオンであり、M3+はAl3+、Fe3+、Cr3+などの3価金属イオンであり、An−はOH、Cl、CO 2−、SO 2−などのn価のアニオンである。xは0より大きい数であり、特には0.10〜0.50、さらには0.20〜0.33であり、mは0又は0より大きい数であり、特には0〜10、さらには0〜4である。
ハイドロタルサイト様化合物の焼成物は、例えば下記一般式(3)で表すことができる複酸化物である。
2+ 1−x3+xO1+x/2 (3)
式(3)中、M2+、xは上記式(2)と同じものを示す。
また、本発明の(F)成分として、MgZnAl(OH)12CO・wHO、MgZnAl(OH)12CO等の亜鉛変性ハイドロタルサイト系化合物を使用する事もできる(wは実数である)。
(F)成分のハイドロタルサイト様化合物及びハイドロタルサイト様化合物の焼成物は陰イオン交換能を有する。よって、(A)成分由来のギ酸イオンや酢酸イオンのようなカルボニルイオンを捕捉したり、硬化物のpHを中性に近づけたりすることで、硬化後の樹脂成分の劣化を防ぐことができる。
(F)成分は、好ましくは下記一般式(4)で表されるハイドロタルサイト化合物及び/又は該ハイドロタルサイト化合物の焼成物である。
MgAl(OH)CO・nHO (4)
式(4)中、a、b及びcは2a+3b−c=2を満たす0より大きい数であり、nは0≦n≦4を満たす数である。
式(4)で表されるハイドロタルサイト化合物としては、例えば、Mg4.5Al(OH)13CO・3.5HO、Mg4.5Al(OH)13CO、MgAl(OH)12CO・3.5HO、MgAl(OH)16CO・4HO、MgAl(OH)14CO・4HO、MgAl(OH)10CO・1.7HO等が挙げられる。市販品としては、商品名「DHT−4A」、「DHT−4A−2」、「DHT−4C」、「DHT−6」、「キョーワード500」(いずれも協和化学工業社製)「STABIACE HT−1」、「STABIACE HT−7」、「STABIACE HT−P」(堺化学工業製)などを挙げることができる。
(F)分の配合量は(A)成分100質量部に対して、1〜10質量部、好ましくは2〜8質量部とすることが好ましい。(F)成分の配合量が上記下限値より少ないと効果が十分得られない。また(F)成分が上記上限値を超えて配合された場合、硬化性や密着性の低下を引き起こす場合がある。
本発明の白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物には、上記(A)〜(F)成分に加えて、更に下記の任意成分を配合してもよい。
(G)離型剤
本発明の白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物には、離型剤を配合することができる。(G)成分の離型剤は、成形後の離型性を高めるために配合するものである。
離型剤としては、カルナバワックスをはじめとする天然ワックス、酸ワックス、ポリエチレンワックス、脂肪酸エステルをはじめとする合成ワックスがあるが、一般的に高温条件下や光照射下では、容易に黄変したり、経時劣化したりして、離型性を有しなくなるものが多いため、変色の少ないグリセリン誘導体や脂肪酸エステルや初期にて着色があるものの経時での変色の少ないカルナバワックスが好ましい。特に好ましくは、初期の着色が少なく、経時での変色も少ない点からグリセリンモノステアレートやステアリルステアレートである。
(G)成分の離型剤の配合量は、(A)成分の総和に対して、0.05〜7.0質量%、特には0.1〜5.0質量%が好ましい。配合量が0.05質量%未満では、十分な離型性を得られない場合があり、7.0質量%を超えると、沁み出し不良や接着性不良等が起こる場合がある。
(H)カップリング剤
本発明の白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物には、樹脂と無機充填材との結合強度と、樹脂組成物と金属との接着力とを高めるために、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤などのカップリング剤を配合することができる。
このようなカップリング剤として、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ官能性アルコキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト官能性アルコキシシランなどが好適な例として挙げられる。なお、表面処理に用いるカップリング剤の配合量及び表面処理方法については特に制限されるものではないが、アミン系のシランカップリング剤のように150℃以上に放置した場合に樹脂が変色するものはあまり好ましくない。
(H)成分の配合量は、(A)成分に対して、0.1〜8.0質量%が好ましく、特に0.5〜6.0質量%が好ましい。0.1質量%未満であると、基材への接着効果が十分でなく、また8.0質量%を超えると、粘度が極端に低下して、ボイドの原因になる可能性がある。
(I)その他の添加剤
本発明の白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物には、更に必要に応じて各種の添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲内で配合することができる。例えば、樹脂の性質を改善する目的で、ガラス繊維等の補強材を配合することができる。また、シリコーンパウダー、シリコーンオイル、アクリル樹脂様の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、有機合成ゴム、光安定剤等の添加剤を配合することもできる。
本発明の白色熱硬化性エポキシ組成物の製造方法としては、プレポリマー、無機充填材、硬化促進剤、その他の添加剤を所定の組成比で配合し、これをミキサー等によって十分均一に混合した後、熱ロール、ニーダー、エクストルーダー等による溶融混合処理を行い、次いで冷却固化させ、適当な大きさに粉砕して熱硬化性エポキシ樹脂組成物の成形材料とすることができる。
本発明の白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物の最も一般的な成形方法としては、トランスファー成形法や圧縮成形法が挙げられる。トランスファー成形法では、トランスファー成形機を用い、成形圧力5〜20N/mm、成形温度120〜190℃で成形時間30〜500秒、特に成形温度150〜185℃で成形時間30〜180秒で行うことが好ましい。また、圧縮成形法では、コンプレッション成形機を用い、成形温度は120〜190℃で成形時間30〜600秒、特に成形温度130〜160℃で成形時間120〜300秒で行うことが好ましい。更に、いずれの成形法においても、後硬化を150〜185℃で0.5〜20時間行ってよい。
本発明の白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物を通常の半導体や車載用各種モジュールなどの封止に使用することもできる。その際は、着色剤としてカーボンブラックなどを用いる。カーボンブラックとして市販されているものであればどのようなものも使用できるが、アルカリ金属やハロゲンを多く含まない純度の高いものが好ましい。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
実施例及び比較例で使用した原料を以下に示す。
(A)プレポリマー
(A−1)トリアジン誘導体エポキシ樹脂
(A−1−1):トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート(商品名:TEPIC−S、日産化学(株)製)
(A−2)酸無水物
(A−2−1):メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(商品名:リカシッドMH、新日本理化(株)製)
(A−2−2):ヘキサヒドロ無水フタル酸(商品名:リカシッドHH、新日本理化(株)製)
(A−2−3):1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸(商品名:リカシッドTH、新日本理化(株)製)
(B)白色顔料
(B−1):アルミナ/シリカ/ポリオール処理二酸化チタン(商品名:CR−90、平均粒径0.25μm、石原産業(株)製)
(C)無機充填材
(C−1):溶融球状シリカ(商品名:MAR−T815/53C、平均粒径10μm、(株)龍森製)
(D)硬化促進剤
(D−1):リン系硬化触媒;第4級ホスホニウムブロマイド(商品名:U−CAT5003、サンアプロ(株)製)
(E)酸化防止剤
(E−1):ホスファイト系酸化防止剤(商品名:PEP−8、ADEKA(株)製)
(F)ハイドロタルサイト様化合物及び/又はハイドロタルサイト様化合物の焼成物
(F−1):(Mg)Al(CO)(OH)16・4HOの焼成物(商品名:DHT−4A−2、協和化学(株)製)
(F−2):(Mg)4.3Al(CO)(OH)12.6・mHO(商品名:DHT−4A、協和化学(株)製)
(G)離型剤
(G−1):ステアリルステアレート(商品名:SL−900A、理研ビタミン(株)製)
(H)カップリング剤
(H−1):3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM−803、信越化学工業(株)製)
[合成例1]エポキシ樹脂プレポリマー(A成分)の製造
(A)成分のプレポリマーA〜Dを、下記表1に示す原料成分を表示の割合で配合し、ゲートミキサーを用いて所定の反応条件で加熱することによりエポキシ樹脂(A−1)と酸無水物(A−2)とを反応させて合成した。
Figure 0006459943
[実施例1〜5、比較例1〜6]
表2(実施例)及び3(比較例)に示す配合(質量部)で、熱二本ロールにて製造し、冷却、粉砕して熱硬化性エポキシ樹脂組成物を得た。これらの組成につき、以下の諸特性を測定した。結果を表2及び3に示す。
組成物のハンドリング性
上記の熱2本ロールによる溶融混合時の作業性を以下の基準で評価した。
○:各成分を均一に混合した後、タブレット化が容易な組成物を得ることが出来た。
×:各成分を均一に混合した後、タブレット化が困難な組成物しか得られなかった。
スパイラルフロー値、保存安定性
EMMI規格に準じた金型を使用して、成形温度175℃、成形圧力6.9N/mm、成形時間90秒の条件で行った。さらに、インキュベーター内に25℃24、48時間保管後にも同様の測定を行い、保存安定性を確認した。
室温での曲げ強度、曲げ弾性率
JIS−K6911規格に準じた金型を使用して、成形温度175℃、成形圧力6.9N/mm、成形時間90秒の条件で成形し、150℃、2時間ポストキュアーした。ポストキュアーした試験片を室温(25℃)にて、曲げ強度、曲げ弾性率及びたわみを測定した。
光反射率、耐熱性
成形温度175℃、成形圧力6.9N/mm、成形時間90秒の条件で、1辺50mm×厚さ1.0mmの硬化物を作製し、150℃2時間の二次硬化を行い、エス・デイ・ジー(株)製X−rite8200を使用して450nmの光反射率を測定した。その後、180℃168、336時間の熱処理を行い、同様にエス・デイ・ジー(株)製X−rite8200を使用して450nmの光反射率を測定した。
Figure 0006459943
Figure 0006459943
表2及び3より、プレポリマー化することでハンドリング性が向上することが確認できた。また、実施例の樹脂硬化物は、ハイドロタルサイト様化合物及び/又はハイドロタルサイト様化合物の焼成物を含有することで耐熱性が向上しただけでなく、不純物分の影響が少なくなったことで、副次効果として保存安定性も向上した。

Claims (5)

  1. 下記(A)〜(F)成分を含有する、室温で加圧成形可能である光反射用白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
    (A)(A−1)トリアジン誘導体エポキシ樹脂と(A−2)非芳香族かつ炭素・炭素二重結合を有さない酸無水物との反応生成物であるプレポリマー((A−2)成分中の酸無水物基の合計個数に対する(A−1)成分中のエポキシ基の合計個数の比は0.6〜2.0である)
    (B)白色顔料:(A)成分100質量部に対して、3〜300質量部であって、白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物全体に対して1〜50質量%
    (C)無機充填材(ただし、(B)白色顔料を除く):(A)成分100質量部に対して、50〜600質量部
    (D)硬化促進剤:(A)成分の総和に対して0.05〜5質量%
    (E)フェノール系、リン系及び硫黄系酸化防止剤から選ばれる1種又は2種以上の酸化防止剤:(A)成分に対して0.01〜10質量%
    (F)ハイドロタルサイト様化合物及び/又はハイドロタルサイト様化合物の焼成物:(A)成分100質量部に対して、1〜10質量部
  2. (B)白色顔料が、表面をアルミナで処理され、さらにシリカ、アルミナ、ジルコニア、ポリオール及びシロキサンからなる群から選ばれる少なくとも1種で処理された酸化チタンである請求項1に記載の光反射用白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
  3. (A−1)成分のトリアジン誘導体エポキシ樹脂が、1,3,5−トリアジン誘導体エポキシ樹脂である請求項1又は2に記載の光反射用白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光反射用白色熱硬化性エポキシ樹脂組成物で形成された光半導体素子用ケース。
  5. 請求項4に記載の光半導体素子用ケースを備える光半導体装置。
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