JP6459116B2 - トランス - Google Patents

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Description

本発明は、トランスの技術分野に属する。より詳細には、コアを備えたトランスの技術分野に属する。
電子部品としてのトランスは、様々な装置に広く用いられている。このようなトランスに要求される特徴としては、例えば、小型化、低雑音化及び低損失化等である。このような特徴を備えるトランスとして、例えば下記特許文献1に記載されたものがある。下記特許文献1に開示されているトランス用のコアでは、2相モードで動作するトランス用のコアにおいて、中央脚と、それに平行に配置される第1外側脚及び第2外側脚と、を備える閉磁路を形成することにより、低損失化及び小型化を図っている。
特開2011−234549号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されているトランスに対して、従来と同様の低損失化(即ちトランスとしての発熱の抑制)及び低雑音化ができることに加えて、更なる小型化及びトランス全体としての形状の自由度を向上させることが望まれている。
そこで本発明は、上記の要請に鑑みて為されたもので、その課題の一例は、従来と同様の低雑音化及び低損失化が可能であることに加えて、更なる小型化及び形状の自由度を向上させることが可能なコアを備えたトランスを提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、コと、ボビンと、コイルと、を備えるトランスにおいて、前記コアは、柱状の中央脚と、前記トランスの動作モードにおける相の数のn倍(nは2以上の自然数)の外側脚であって、前記中央脚に平行に、且つ当該中央脚の中心軸から見て対称の位置にそれぞれ配置され、更にそれぞれが柱状の外側脚と、前記中央脚の端部と、当該端部に対応した各前記外側脚それぞれの端部と、を接続し、前記外側脚に巻回されるコイルの電流により発生する磁束を前記中央脚及び前記外側脚に通す接続部と、を備え、前記外側脚が前記相の数の外側脚群に区分されており、各前記外側脚群が、相隣接し且つ同数の前記外側脚をそれぞれ含んでおり、各前記外側脚群にそれぞれ属する各前記外側脚に対して、一の前記外側脚群内で連続する前記コイルが巻回されており、前記中央脚の中心軸に垂直な断面の面積である中央脚断面積が、各前記外側脚の中心軸に垂直な断面の面積である外側脚断面積のいずれよりも大きく、前記ボビンは前記外側脚と前記コイルとの間にそれぞれ挿入されており、前記コイルは各前記ボビンを間に挟んで各前記外側脚にそれぞれ巻回されているように構成される。
請求項1に記載の発明によれば、トランスを構成するコアが、柱状の中央脚と、トランスの動作モードにおける相の数のn倍で且つ柱状の外側脚と、を備え、中央脚と各外側脚とが平行に、且つ、中央脚の中心軸から見て対称の位置に各外側脚が配置されている。更に、外側脚が動作モードにおける相の数の外側脚群に区分されており、相隣接し且つ同数の外側脚が各外側脚群にそれぞれ含まれており、各外側脚群にそれぞれ属する各外側脚に対して、一の外側脚群内で連続したコイルが巻回されている。よって、各外側脚群内の各コイルに電流が流れることにより発生する磁束が当該外側脚群間で相殺されることによる低雑音化と共に、コアとしての体積が同じ場合における低背化が可能となり、またトランス全体としての形状の自由度を向上させることができる。
更に、中央脚断面積が各外側脚断面積のいずれよりも大きいので、トランスとしての動作時におけるコアロスによる発熱を抑制することができる。
上記の課題を解決するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のトランスにおいて、前記相の数及び前記nの値が共に2であり、各前記外側脚が、前記中央脚の中心軸を中心とし且つ当該中心軸に垂直な正方形の各頂点の位置にそれぞれ配置されている。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、動作モードにおける相の数及びnの値が共に2であり、中央脚の中心軸を中心とし且つ当該中心軸に垂直な正方形の各頂点の位置に各外側脚がそれぞれ配置されている。よって、いわゆる2相モードで動作するトランス場合に、低雑音化、低背化及びトランス全体としての形状の自由度の向上、並びにコアロスによる発熱を抑制することができる。
上記の課題を解決するために、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のトランスにおいて、前記相の数が3であり、前記nの値が2であり、各前記外側脚が、前記中央脚の中心軸を中心とし且つ当該中心軸に垂直な正六角形の各頂点の位置にそれぞれ配置されている。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、動作モードにおける相の数が3であり、nの値が2であり、中央脚の中心軸を中心とし且つ当該中心軸に垂直な正六角形の各頂点の位置に各外側脚がそれぞれ配置されている。よって、いわゆる3相モードで動作するトランス場合に、低雑音化、低背化及びトランス全体としての形状の自由度の向上、並びにコアロスによる発熱を抑制することができる。
上記の課題を解決するために、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のトランスにおいて、各前記外側脚断面積が全て同一であり、前記中央脚断面積が前記外側脚断面積の2倍より大きく4倍より小さい。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、各外側脚断面積が全て同一であり、中央脚断面積が外側脚断面積の2倍より大きく4倍より小さいので、トランスとしての用途に合わせてコアロスによる発熱を最小化することができる。
上記の課題を解決するために、請求項に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のトランスにおいて、各前記外側脚群に含まれる各前記外側脚に巻回されている前記コイルに対して、インターリーブ制御方式により電流を流すPFCコントローラ等の制御手段を更に備える。
請求項に記載の発明によれば、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明の作用に加えて、各外側脚群に含まれる各外側脚に巻回されているコイルに対して、インターリーブ制御方式により電流を流す制御手段を更に備えるので、インターリーブ制御方式により動作する例えば力率改善装置において、低雑音化、低背化及びトランス全体としての形状の自由度の向上、並びにコアロスによる発熱を抑制することができる。
本発明によれば、従来と同様の発熱の抑制(即ち低損失化)及び低雑音化が可能であることに加えて、従来に比して同等出力とした場合における低背化が可能となり、更にトランス全体としての形状の自由度を向上させることができる。
実施形態に係るコアの構造を示す図であり、(a)は当該コアの平面図であり、(b)は当該コアの正面図であり、(c)は当該コアの背面図であり、(d)は当該コアの右側面図であり、(e)は当該コアの左側面図であり、(f)は(a)図におけるA−A’部縦断面図であり、(g)は(b)図及び(c)図におけるB−B’部横断面図である。 実施形態に係るコアの構造の他の例を示す図であり、(a)は当該コアの他の例の下面図であり、(b)は当該コアの他の例の正面図であり、(c)は当該コアの他の例の上面図であり、(d)は当該コアの他の例の外観斜視図である。 実施形態に係るトランスの構造を示す図であり、(a)は当該トランスの平面図であり、(b)は当該トランスの正面図であり、(c)は(a)図におけるC−C’部断面図である。 実施形態に係るトランスを用いた変圧装置の構成を示す回路図等であり、(a)は当該回路図であり、(b)は当該トランスにおける磁束の状態を示す図である。 実施形態に係るトランスを用いた変圧装置の動作を示すタイミングチャート等であり、(a)は当該タイミングチャートであり、(b)は当該変圧装置の効果を例示するタイミングチャートである。 変形形態に係るトランスの構造をそれぞれ例示する図であり、(a)は第1変形形態に係るトランスの構造を例示する平面図であり、(b)は第2変形形態に係るトランスの構造を例示する平面図であり、(c)は第3変形形態に係るトランスの構造を例示する平面図である。
次に、本発明に係る実施形態及び変形形態について、図面に基づいて説明する。なお以下に説明する実施形態及び変形形態は、力率改善用のトランス及び当該トランスを含む変圧装置に対して本発明を適用した場合の実施形態である。
(I)本発明の原理
初めに、本発明に係る実施形態について具体的に説明する前に、本発明の原理について説明する。
上述したように、上記特許文献1に開示されているトランス用のコアは、2相モードで動作するトランス用のコアにおいて、中央脚と、それに平行に配置される第1外側脚及び第2外側脚と、を備える閉磁路を形成することにより、低損失化及び小型化を図っている。
これに対し本発明は、上述したように従来と同様の低雑音化及び低損失化に加えて、更なる小型化及び形状の自由度の向上を可能とすべく、上記中央脚にそれぞれ平行な複数の外側脚に上記第1外側脚を分割し、更に、第1外側脚を分割した新たな外側脚と同数の外側脚であって上記中央脚にそれぞれ平行な外側脚に上記第2外側脚を分割する。そして、第1外側脚に巻回されていたコイルに代わるものとして、当該第1外側脚から分割された複数の外側脚に対して一つの共通の導線により形成されるコイルをそれぞれ巻回する。また同様に、第2外側脚に巻回されていたコイルに代わるものとして、当該第1外側脚から分割された複数の外側脚に対して一つの共通の導線により形成されるコイルをそれぞれ巻回する。このとき、第1外側脚及び第2外側脚からそれぞれ分割された新たな外側脚は、全て上記中央脚から等距離の位置に配置される。
ここで、本発明に係るトランスでは一般に、それを構成するコアにおけるいわゆる実行体積Veが大きいほど、トランスとしては高出力となる。このことは即ち、実効体積Veが同じ場合、平面視における断面積が大きいほど、コア(結果的にはトランス自体)を低背化してトランス全体として小型化できることになる。
そこで本発明では、上述したように外側脚の数を増やすことで、上記平面視における断面積を大きくし、これにより、従来と同様の低雑音化及び低損失化の効果は維持しつつ、同じ出力で比較した場合の低背化(即ち、トランスとしての小型化)を実現する。これに加えて本発明では、上述したように外側脚を4つ以上に増やすことで、コアとしての(換言すればトランスとしての)平面視形状の自由度を向上させるのである。
(II)実施形態
初めに、本発明に係る実施形態について、図1乃至図3を用いて説明する。なお、図1は実施形態に係るコアの構造を示す図であり、図2は当該コアの構造の他の例を示す図であり、図3は実施形態に係るトランスの構造を示す図である。
実施形態に係るトランスは、いわゆるインターリーブ制御方式により2相モードで駆動されるトランスである。当該トランスでは、図1にその構造を例示するコアC1と、当該コアC1と同形状の後述するコアC2と、が、それぞれの脚の端面同士が対向するように、例えば上下に組み合わされて用いられる。なお以下の説明において、実施形態に係るコアC1及びコアC2に共通の事項を説明する場合、これらを纏めて単に「コアC1等」と称する。
ここで、コアC1等のそれぞれを形成する材料は、当該コアC1等が用いられる実施形態に係るトランスの発振周波数(換言すれば、必要とされるコアC1等の透磁率)に基づいて決定され、より具体的に例えば、フェライト粉末、鉄ダスト、パーマロイモリブデン粉末又はケイ素鋼板等が用いられる。このとき、フェライト粉末は当該トランスを例えば40キロヘルツ乃至50キロヘルツ以上の発振周波数で用いる場合に、コアC1等の材料として好適である。また鉄ダスト及びパーマロイモリブデン粉末はそれぞれ、当該トランスを例えば20キロヘルツ以上の発振周波数で用いる場合に、コアC1等の材料として好適である。このとき、鉄ダストとパーマロイモリブデン粉末との使い分けは、例えば実施形態に係るコアC1等を備えるトランスの設計上求められる、いわゆるコアロスによる。更にケイ素鋼板は、当該トランスを例えば20キロヘルツ以下の発信周波数で用いる場合(例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor(IGBT))と共に用いる場合等)に、コアC1等の材料として好適である。
そして図1にそれぞれ平面図等を示すように、実施形態に係るコアC1は、平板状の接続部10と、柱状の中央脚1と、それぞれが柱状の外側脚2乃至外側脚5と、が一体成形されて形成されている。なお、実施形態に係るコアC2も、図1に示すコアC1と同様の形状を有して一体成形により形成されている。このとき接続部10が本発明に係る「接続部」の一例に相当する。そして後ほど図3を用いて説明するように、上記コアC1等の中央脚同士(即ち、図1に示す中央脚4の端面及びコアC2の中央脚の端面同士)と、対応するそれぞれの外側脚の端面同士(即ち、図1に示す外側脚2乃至外側脚5それぞれの端面及びコアC2の対応する外側脚の端面同士)と、が対向するように、コアC1等が例えば上下に組み合わされて、実施形態に係るトランスに用いられる。
そして、図1に示すコアC1では、外側脚2乃至外側脚5が、中央脚1の中心軸を中心とし且つ当該中心軸に垂直な正方形の各頂点の位置に位置する(即ち、図1(a)又は図1(g)に示すように平面視十字型に位置する)ように形成されている。この構成は、後述するコアC2において同様である。
次に、実施形態に係るコアC1の中央脚1は、その中心軸に垂直な断面(中心軸に垂直な断面を、以下単に「横断面」と称する。図1(g)参照。)の面積が、外側脚2乃至外側脚5それぞれの横断面(図1(g)参照)の面積より大きく形成されている。より具体的には、外側脚2乃至外側脚5それぞれの横断面の面積が相互に等しく、且つ、中央脚1の横断面の面積が、外側脚2乃至外側脚5それぞれの横断面の面積の3倍とされている。換言すれば、中央脚1の横断面の面積と、外側脚2乃至外側脚5それぞれの横断面の面積と、の比が、3:1:1:1:1となっている。
ここで、実施形態に係るコアC1の中央脚1の横断面の面積と、外側脚2乃至外側脚5それぞれの横断面の面積と、の比が上記とされている理由について説明する。先ず、上記特許文献1に開示されているコアでは、その中央脚の横断面の面積と、第1外側脚及び第2外側脚それぞれの横断面の面積と、の比が、例えば1.5(中央脚):1(第1外側脚):1(第2外側脚)とされており、中央脚が第1外側脚及び第2外側脚それぞれよりも太くされている。これは、上記特許文献1に開示されているコアを含むトランスを動作させる際の後述する寄生インダクタに起因する発熱(いわゆるコアロス)を抑えるためである。これに対して、実施形態に係るコアC1等では、本発明の原理として上述したように、中央脚にそれぞれ平行な複数の外側脚に第1外側脚を分割すると共に、第1外側脚を分割した新たな外側脚と同数の外側脚であって中央脚にそれぞれ平行な外側脚に第2外側脚を分割する。ここで、分割数を例えば「2」とすると、新たに分割された外側脚の総数は「4」となる。そして、当該新たに分割された外側脚それぞれの横断面の面積を相互に等しくする場合、上記特許文献1に開示されているコアにおける中央脚の横断面の面積と第1外側脚及び第2外側脚それぞれの横断面の面積との比1.5:1:1を引用すると、実施形態に係るコアC1等として分割後の新たな外側脚それぞれの横断面の面積と、元の中央脚の横断面の面積と、の比は、0.5:0.5:0.5:0.5:1.5、即ち、1:1:1:1:3となるのである。なおこの例の場合、上記特許文献1に開示されているコアにおける第1外側脚を図1に示す外側脚3及び外側脚4に分割し、上記特許文献1に開示されているコアにおける第2外側脚を図1に示す外側脚2及び外側脚5に分割することに相当する。また、実施形態に係るコアC1等の中央脚の横断面の面積は、当該コアC1等として分割後の新たな外側脚それぞれの横断面の面積に対して、上述した3倍の場合の他、2倍乃至4倍の範囲でも実用的であることが、本発明の発明者らにより考察されている。
次に上述したように、実施形態に係るトランスでは一般に、コアC1等における実行体積Veが大きいほどトランスとしては高出力とできることから、実施形態に係るコアC1等のように4つの外側脚2等を備える形状とすることで、平面視における断面積(図1(a)及び図1(g)参照)を大きくすることができ、よって実効体積Veを例えば従来と同様としてもよい場合、コアC1等(結果的には実施形態に係るトランス自体)を低背化して、当該トランス全体として小型化できる。これに加えて実施形態に係るトランスでは、外側脚2等の間の平面視の角度(図1に例示する場合は90°)を、中央脚1の中心軸を中心として対称であれば自由に変更することができる。よって、コアC1等としての(換言すれば実施形態に係るトランスとしての)平面視形状の自由度(換言すれば、当該トランスを含む例えば力率改善回路の回路構成等における自由度)を向上させることができる。
なお、中央脚1及び外側脚2乃至外側脚5自体の横断面の形状は、図1に例示する形状に限られるものではなく、外側脚2乃至外側脚5の間で相互に同一であれば、その設置位置等の都合により、例えば方形或いは楕円形等、自由に変更可能である。ここで、この点について図2を用いてより具体的に説明する。なお図2において、図1に示すコアC1と同様の構成部材については同様の部材番号を用いて説明する。また図2における接続部10は、図1に示す接続部10と細部の形状において異なっているが、実質的には図1に示す接続部10と同一の機能を有する。実施形態に係るコアC1の他の例としては、図2にそれぞれ例示するコアC1’のように、楕円形の断面形状を有する中央脚1’を有する構造であってもよい。このとき、図2に例示するコアC1’の中央脚1’においても、その横断面の面積は、外側脚2乃至外側脚5それぞれの横断面の面積より大きく形成されている。
次に、実施形態に係るコアC1等を含む実施形態に係るトランスについて、図3を用いて説明する。なお図3において、当該トランスの両側面図は図3(b)に示す正面図と略同一となるので、記載を省略する。
実施形態に係るトランスTにおいて、図1を用いて説明したコアC1と、当該コアC1と同じ形状のコアC2と、は、図3(b)及び図3(c)に示すように、コアC1の中央脚1の端面及びコアC2の中央脚1Cの端面同士、コアC1の外側脚2の端面及びコアC2の外側脚2Cの端面同士、コアC1の外側脚4の端面及びコアC2の外側脚4Cの端面同士、コアC1の外側脚5の端面及びコアC2の外側脚5Cの端面同士、及び、コアC1の外側脚3の端面及びコアC2の対応する外側脚(図3(b)及び図3(c)において図示せず)の端面同士、が、それぞれ対向するように組み合わされている。このときコアC2は、平板状の接続部10Cと、柱状の上記中央脚1Cと、それぞれが柱状の上記外側脚2C、外側脚4C及び外側脚5C並びに外側脚3に対応する外側脚と、が一体成形されて形成されている。なお以下の説明において、コアC1の外側脚2乃至外側脚2C、及びコアC2の外側脚2C、外側脚4C及び外側脚5C並びにコアC1の外側脚3に対応する外側脚について共通の事項を説明する場合、これらを纏めて単に「外側脚2等」と称する。
以上の構成を有するコアC1及びコアC2において、対向する外側脚2及び外側脚2Cは、両端面にそれぞれつばが形成されたボビンB1の内側に挿入されており、このボビンB1の外側にはコイル30が必要な巻き数だけ巻回されている。また対向する外側脚5及び外側脚5Cは、両端面にそれぞれつばが形成されたボビンB4の内側に挿入されており、このボビンB4の外側にはコイル33が必要な巻き数だけ巻回されている。そして、コイル30及びコイル33は一本の共通の導線W1により形成されており、当該導線W1のトランスTの外側に向かう両端部は、それぞれ図示しない外部端子を介してトランスTの外部に接続されている。また、コイル30の巻き数及びコイル33の巻き数は相互に同一であることが好ましい。一方、同様に対向する外側脚4及び外側脚4Cは、両端面にそれぞれつばが形成されたボビンB3の内側に挿入されており、このボビンB3の外側にはコイル32が必要な巻き数だけ巻回されている。また外側脚3及び当該外側脚3に対向するコアC2の外側脚は、両端面にそれぞれつばが形成されたボビンB2の内側に挿入されており、このボビンB2の外側にはコイル31が必要な巻き数だけ巻回されている。そして、コイル31及びコイル32は上記導線W1とは異なる他の一本の共通の導線W2により形成されており、当該導線W2のトランスTの外側に向かう両端部は、それぞれ図示しない外部端子を介してトランスTの外部に接続されている。また、コイル31の巻き数及びコイル32の巻き数も相互に同一であることが好ましい。
このとき、一本の導線W1により形成されるコイル30及びコイル33がそれぞれ巻回されている外側脚2及び外側脚2C並びに外側脚5及び外側脚5Cが、本発明に係る「外側脚群」の一例を構成している。また、他の一本の導線W2により形成されるコイル31及びコイル32がそれぞれ巻回されている外側脚4及び外側脚4C並びに外側脚3及び当該外側脚3に対応するコアC2の外側脚が、本発明に係る「外側脚群」の他の一例を構成している。そして、実施形態に係るトランスTが2相モードで駆動されることに起因して、当該トランスTに含まれる外側脚群も2つとなっている。
ここで、上記コアC1の外側脚2と、コアC2の外側脚2Cと、の間はなるべく空隙(ギャップ)がないように形成されることが好ましい。この点は、外側脚4と外側脚4Cとの間の空隙、外側脚5と外側脚5Cと間の空隙、及び、外側脚3と当該外側脚3に対向するコアC2の外側脚との間の空隙それぞれについても同様である。これに対し、中央脚1と中央脚1Cとの対向する面間の空隙は、トランスTとして機能させる場合のインダクタンス及び電力の少なくともいずれか一方の調整に適した距離の空隙とすることができる(図3(c)参照)。
次に、図1乃至図3を用いて説明したコアC1等、及び、図3を用いて説明したボビンB1乃至ボビンB4並びにコイル30乃至コイル33により構成される実施形態に係るトランスTの応用例として、当該トランスTを力率改善に用いる実施形態に係る変圧装置について、図4を用いて説明する。なお図4は、当該変圧装置の構成を示す回路図等である。またこの場合の力率改善とは、電源としての力率(power factor)を「1」に近付けることを言い、「PFC(Power Factor Correction)」と称されることもある。このような力率改善が必要な理由の一つは、実施形態に係る変圧装置における入力電圧の高調波電流成分が商用電源側に流出することを規制する高調波電流規制の存在にある。この場合の高調波電流成分は、当該変圧装置にスイッチング素子が用いられていることに起因して発生する。そして、一般用の電源部分に実施形態に係る変圧装置を用いる場合、この高調波電流規制を遵守する必要があるのである。
図4(a)に示すように、実施形態に係るトランスTを用いた変圧装置Sは、等価的な回路図として、定電圧である上記入力電圧Vと、当該トランスTに含まれる上記コイル30乃至コイル33と、ダイオード35及びダイオード36と、本発明に係る「制御手段」の一例としてのPFCコントローラ37と、当該PFCコントローラ37により上記インターリーブ制御方式に基づいたタイミングで相補的に駆動されるスイッチング素子40及びスイッチング素子41と、コンデンサ42と、により構成される。この変圧装置Sは、上記入力電圧Vを出力電圧Vに変圧して取り出すための変圧装置である。
この構成においてPFCコントローラ37は、例えば図4(a)に例示するような、上記インターリーブ制御方式に基づいた相補的な(即ち、移相が相互に180°ずれた)制御信号S(t)及び制御信号S(t)を、スイッチング素子41及びスイッチング素子40にそれぞれ出力する。このスイッチング素子41の動作及びダイオード35により、コイル30及びコイル33には駆動電流I(t)が流れる。また同様に、上記スイッチング素子40の動作及びダイオード36により、コイル32及びコイル31には駆動電流I(t)が流れる。そしてこれら駆動電流I(t)及び駆動電流I(t)によりコンデンサ42が充電されることにより、図4(a)に示す出力電圧Vが得られることになる。
ここで、スイッチング素子41及びスイッチング素子40が駆動されることによって流れる上記駆動電流I(t)及び駆動電流I(t)によりコアC1内及びコアC2内に形成される磁束について、図4(b)を用いて簡単に説明する。
例えば図4(b)に例示するように、図1(f)に示した断面図に対応し、且つ、中央脚1及び中央脚1C、外側脚4及び外側脚4C並びに外側脚5及び外側脚5Cを含むコアC1及びコアC2の断面で見た場合について説明する。
この場合において、スイッチング素子40とスイッチング素子41とが上述したように相互に相補的に駆動されることにより、駆動電流I(t)がコイル32に流れるタイミングでは、図4(b)に例示する磁束M1及び磁束M2が中央脚1及び中央脚1C並びに外側脚4及び外側脚4Cに形成されるが、一方でこのタイミングではコイル33には駆動電流I(t)が流れないため、中央脚1及び中央脚1C並びに外側脚5及び外側脚5C内に図4(b)に例示する磁束M1’及び磁束M2’は形成されない。これに対し、駆動電流I(t)がコイル33に流れるタイミングでは磁束M1’及び磁束M2’が中央脚1及び中央脚1C並びに外側脚5及び外側脚5Cに形成されるが、一方でこのタイミングではコイル32には駆動電流I(t)が流れないため、中央脚1及び中央脚1C並びに外側脚4及び外側脚4C内に磁束M1及び磁束M2は形成されない。なおこれらの場合、いずれのタイミングでも、中央脚1及び中央脚1Cには、磁束M1及び磁束M2、又は磁束M1’及び磁束M2’のいずれか一方が形成されていることになる。
ここで、コイル32に流れる駆動電流I(t)により磁束M1及び磁束M2が中央脚1及び中央脚1C並びに外側脚4及び外側脚4Cに形成されるタイミングでは、上述した磁束M1’及び磁束M2’は形成されないのが原則であるが、例えばPFCコントローラ37における動作遅延等に起因して、いわゆる寄生インダクタンスが中央脚1及び中央脚1C並びに外側脚5及び外側脚5C内に形成される。また同様に、コイル33に流れる駆動電流I(t)により磁束M1’及び磁束M2’が中央脚1及び中央脚1C並びに外側脚5及び外側脚5Cに形成されるタイミングでは、上述した磁束M1及び磁束M2は形成されないのが原則であるが、上記動作遅延等に起因した寄生インダクタンスが中央脚1及び中央脚1C並びに外側脚4及び外側脚4C内に形成される。このため上述したように、実施形態に係るコアC1等では、この寄生インダクタンスに起因する発熱を抑えるべく、中央脚1及び中央脚1Cの横断面の面積が、外側脚2等それぞれの横断面の面積よりも大きく(太く)形成されているのである。
一方、実施形態に係るコアC1等では、中央脚1と外側脚2乃至外側脚5とが一体的に形成されており、また同様に中央脚1Cと外側脚2C乃至外側脚5Cとが一体的に形成されているため、図4(b)に例示する場合におけるコイル32に流れる駆動電流I(t)により形成される磁束M1及び磁束M2と、コイル33に流れる駆動電流I(t)により形成される磁束M1’及び磁束M2’と、の間に、いわゆる疎結合が発生する。そしてこれにより、スイッチング素子40とスイッチング素子41とが相互に相補的に駆動されることに起因して駆動電流I(t)の流れるタイミングと駆動電流I(t)の流れるタイミングとが異なっても、例えば図4(b)に例示する磁束M3及び磁束M4が、外側脚5及び外側脚5C並びに外側脚4及び外側脚4C内に形成される。このときの疎結合による磁束を等価的に表すと、図4(a)に破線で例示する寄生インダクタンスLとなる。この寄生インダクタンスLは、上記動作遅延等に起因した寄生インダクタンスに相当する。そしてこの疎結合により形成される磁束M3及び磁束M4により、結果的にコアC1等内に形成される他の磁束が相殺されることで、トランスTとしての低雑音化が図られることになる。
次に、上記疎結合により与えられる影響を駆動電流の観点から見た場合について、図5を用いて説明する。なお図5は、実施形態に係る変圧装置Sの動作を示すタイミングチャート等である。
上述したように、変圧装置Sの出力段に接続された上記コンデンサ42に対しては、図5(a)に例示するような波形の駆動電流I(t)と駆動電流I(t)とが重畳されて流れることになる。ここで、実施形態に係るトランスTを用いずに上記疎結合が形成されない場合、コンデンサ42における駆動電流全体の変化は、図5(b)に破線で示すような波形となる。これに対して、実施形態に係るトランスTを用いることで上記疎結合による寄生インダクタンスLが形成されると、上述した磁束の相殺の効果により、コンデンサ42における駆動電流に含まれるいわゆるリップルが更に低減され、コンデンサ42に流れる電流は図5(b)に実線で示すようにより平滑化され、この結果、出力電圧Vにおける低雑音化がより促進されることになる。
以上それぞれ説明したように、実施形態に係るコアC1等を備えるトランスTの構造によれば、柱状の中央脚1及び中央脚1Cと、トランスTが2相モードで駆動されることに対応した数の柱状の外側脚2等と、を備え、中央脚1及び中央脚1Cと外側脚2等とが平行に、且つ、中央脚1及び中央脚1Cの中心軸から見て対称の位置に外側脚2等が配置されている。更に、外側脚2等が2つの外側脚群に区分されており、相隣接し且つ同数の外側脚2等が各外側脚群にそれぞれ含まれており、各外側脚群にそれぞれ属する各外側脚2等に対して、一の外側脚群内で連続したコイル30及びコイル33(又はコイル31及びコイル32)が巻回されている。よって、各外側脚群内の各コイル30等に駆動電流I(t)又は駆動電流I(t)が流れることにより発生する磁束M1等が当該外側脚群間で相殺されることによる低雑音化と共に、コアC1等としての実効体積Veが同じ場合における低背化が可能となり、またトランスT全体としての形状の自由度を向上させることができる。
更に、中央脚1及び中央脚1Cの横断面の面積が各外側脚2等の横断面の面積のいずれよりも大きいので、トランスTとしての動作時におけるコアロスによる発熱を抑制することができる。
また、トランスTを2相モードで駆動される場合において、中央脚1及び中央脚1Cの中心軸を中心とし且つ当該中心軸に垂直な正方形の各頂点の位置に各外側脚2等がそれぞれ配置されている。よって、当該2相モードで動作するトランスTに当該コアC1等を用いた場合に、低雑音化、低背化及びトランスT全体としての形状の自由度の向上、並びにコアロスによる発熱を抑制することができる。
更に、各外側脚2等の横断面の面積が全て同一であり、中央脚1及び中央脚1Cの横断面の面積が外側脚2等の横断面の面積の2倍より大きく4倍より小さい(より具体的には3倍)ので、トランスTとしての用途に合わせてコアロスによる発熱を最小化することができる。
更にまた、各外側脚群に含まれる各外側脚2等に巻回されているコイル30等に対して、インターリーブ制御方式により駆動電流I(t)又は駆動電流I(t)が流れるので、インターリーブ制御方式により動作する例えば力率改善回路を用いる場合において、低雑音化、低背化及びトランスT全体としての形状の自由度の向上、並びにコアロスによる発熱を抑制することができる。
(III)変形形態
次に、本発明に係る変形形態について、図6を用いて説明する。なお図6においては、各変形形態に係るトランスのうち、コイルが巻回されたコアの構造についてのみ、平面図を用いてボビンB1等を省略しつつ、例示している。また、図3にそれぞれ例示する中央脚の横断面及び各外側脚の横断面は、実施形態に係る中央脚1等及び外側脚2等と同様の形状とされる。
本発明に係るコアにおける外側脚の配置、及び中央脚の横断面の面積と各外側脚の横断面の面積との関係については、実施形態として説明したコアC1等の場合を含め、中央脚の横断面の面積が、各外側脚の横断面の面積のそれぞれよりも大きければよい。
(A)第1変形形態
即ち例えば、第1変形形態として、実施形態に係るコアC1等の中央脚1及び中央脚1Cに対する外側脚2等の角度を、当該コアC1等における90°から、例えば図6(a)に例示するコアCC1のように変形させることも可能である。図6(a)に例示するコアCC1の場合は、平面視上で、中央脚40の中心軸から見た外側脚43と外側脚42との間の角度及び外側脚41と外側脚44との間の角度が、それぞれ、当該中心軸から見た外側脚43と外側脚41との間の角度及び外側脚42と外側脚44との間の角度よりも大きくなっている。このとき、当該中心軸から見た外側脚43と外側脚42との間の角度と、外側脚41と外側脚44との間の角度と、は等しく、また、当該中心軸から見た外側脚43と外側脚41との間の角度と、外側脚42と外側脚44との間の角度と、も等しい。そして、一本の共通の導線W2によりそれぞれ形成されたコイル45及びコイル47が外側脚43及び外側脚41にそれぞれ巻回されており、更に他の一本の共通の導線W1によりそれぞれ形成されたコイル46及びコイル48が外側脚42及び外側脚44にそれぞれ巻回されている。これにより、外側脚43及び外側脚41により一の外側脚群が形成されており、また外側脚42及び外側脚44により他の一の外側脚群が形成されている。
そして、図6(a)に例示するコアCC1及び当該コアCC1と同形状のコアを用いたトランスT1の駆動方法及びそれに伴う磁束の状態は、実施形態に係るトランスTにおける当該駆動方法及び磁束の状態と同様である。
以上説明した第1変形形態に係るトランスT1によれば、実施形態に係るトランスTによる作用効果に加えて、トランスT1全体として平面視上で扁平な形状とすることができるので、トランスT1全体としての形状の自由度が更に向上することになる。
(B)第2変形形態
次に第2変形形態として、実施形態に係るコアC1等においては、中央脚1及び中央脚1Cと、4組の外側脚2等と、を備える構成としていたが、これ以外に、インターリーブ制御方式により2相モードで駆動されるトランス用のコアとして、図6(b)に例示するように、組み合わされて用いられるコアCC2を、相対向する一組の中央脚50と、それぞれに相対向する六組の外側脚51乃至外側脚56と、を備えて構成してもよい。このコアCC2の場合、平面視上で、中央脚50の中心軸から見た隣り合う外側脚51乃至外側脚56間の角度は全て同一とされ、更に中央脚50の横断面の面積は、各外側脚51乃至外側脚56それぞれの横断面の面積の例えば4.5倍とされる。換言すれば、中央脚50の横断面の面積と、外側脚51乃至外側脚56それぞれの横断面の面積と、の比が、4.5:1:1:1:1:1:1となっている。
ここで、第2変形形態に係るコアCC2の中央脚50の横断面の面積と、外側脚51乃至外側脚56それぞれの横断面の面積と、の比が上記とされている理由について説明する。第2変形形態に係るコアCC2は、本発明の原理における外側脚の分割数を「3」とした場合に相当する。これにより、第2変形形態に係るコアCC2における外側脚51乃至外側脚56の総数は、図6(b)に例示するように「6」となる。そして、当該新たに分割された外側脚51乃至外側脚56それぞれの横断面の面積を相互に等しくする場合、上記特許文献1に開示されているコアにおける中央脚の横断面の面積と第1外側脚及び第2外側脚それぞれの横断面の面積との比1.5:1:1を引用すると、第2変形形態に係るコアCC2の外側脚51乃至外側脚56それぞれの横断面の面積と、中央脚50の横断面の面積と、の比は、0.5:0.5:0.5:0.5:0.5:0.5:1.5、即ち、1:1:1:1:1:1:4.5となるのである。なおこの第2変形形態の場合、上記特許文献1に開示されているコアにおける第1外側脚を図6(b)に示す外側脚51、外側脚55及び外側脚53に分割し、上記特許文献1に開示されているコアにおける第2外側脚を図6(b)に示す外側脚52、外側脚56及び外側脚54に分割することに相当する。そして、一本の共通の導線W2によりそれぞれ形成されたコイル57、コイル61及びコイル59が、外側脚51、外側脚55及び外側脚53にそれぞれ巻回されている。また、他の一本の共通の導線W1によりそれぞれ形成されたコイル58、コイル62及びコイル60が、外側脚52、外側脚56及び外側脚54にそれぞれ巻回されている。これにより、外側脚51、外側脚55及び外側脚53により一の外側脚群が形成されており、また外側脚52、外側脚56及び外側脚54により他の一の外側脚群が形成されている。
また、図6(b)に例示するコアCC2及び当該コアCC2と同形状のコアを用いたトランスT2の駆動方法及びそれに伴う磁束の状態は、実施形態に係るトランスTにおける当該駆動方法及び磁束の状態と同様である。
以上説明した第2変形形態に係るトランスT1によれば、実施形態に係るトランスTによる作用効果に加えて、トランスT2全体として平面視上の面積が更に増えることで、結果的に更なる低背化が可能となる。
(C)第3変形形態
最後に第3変形形態として、実施形態に係るコアC1等を用いたトランスTは、インターリーブ制御方式により2相モードで駆動されたが、これ以外に、インターリーブ制御方式により3相モードで駆動されるトランス及びそれに用いられるコアに対して本発明を適用することも可能である。
即ち図6(c)に例示するように、組み合わされて用いられるコアCC3を、相対向する一組の中央脚65と、それぞれに相対向する六組の外側脚66乃至外側脚71と、を備えて構成する。そして、一本の共通の導線W1によりそれぞれ形成されたコイル73及びコイル74が、外側脚67及び外側脚68にそれぞれ巻回され、他の一本の共通の導線W2によりそれぞれ形成されたコイル72及びコイル76が、外側脚66及び外側脚70にそれぞれ巻回され、更に他の一本の共通の導線W3によりそれぞれ形成されたコイル75及びコイル77が、外側脚69及び外側脚71にそれぞれ巻回されている。これらにより、インターリーブ制御方式により3相モードで駆動されるトランスに用いられるコアCC3を構成する。これにより、外側脚67及び外側脚68により一の外側脚群が形成されており、外側脚66及び外側脚70により他の一の外側脚群が形成されており、更に、外側脚69及び外側脚71により更に他の一の外側脚群が形成されている。そして、コアCC3の場合、平面視上で、中央脚65の中心軸から見た隣り合う外側脚66乃至外側脚71間の角度は全て同一とされ、更に中央脚60の横断面の面積は、各外側脚66乃至外側脚71それぞれの横断面の面積の例えば6倍とされる。換言すれば、中央脚65の横断面の面積と、外側脚66乃至外側脚71それぞれの横断面の面積と、の比が、6:1:1:1:1:1:1となっている。
ここで、第3変形形態に係るコアCC3の中央脚60の横断面の面積と、外側脚66乃至外側脚71それぞれの横断面の面積と、の比が上記とされている理由について説明する。第3変形形態に係るコアCC3は、本発明の原理における外側脚の分割数を「2」とすると共に、これをインターリーブ制御方式により3相モードで駆動されるトランスに用いられるコアに適用した例である。これにより、第3変形形態に係るコアCC3における外側脚66乃至外側脚71の総数は、図6(c)に例示するように「6」となる。そして、当該新たに分割された外側脚66乃至外側脚71それぞれの横断面の面積を相互に等しくする場合、従来の上記3相モードで駆動されるトランスに用いられるコアにおける中央脚の横断面の面積と3つの外側脚それぞれの横断面の面積との比が一般に3:1:1であることを引用すると、第3変形形態に係るコアCC3の外側脚66乃至外側脚71それぞれの横断面の面積と、中央脚65の横断面の面積と、の比は、0.5:0.5:0.5:0.5:0.5:0.5:3、即ち、1:1:1:1:1:1:6となるのである。なおこの第3変形形態の場合、従来の上記3相モードで駆動されるトランスに用いられるコアにおける一の外側脚を図6(c)に示す例えば外側脚67及び外側脚68に分割し、当該従来のコアにおける他の一の外側脚を図6(c)に示す例えば外側脚66及び外側脚70に分割し、当該従来のコアにおける更に他の一の外側脚を図6(c)に示す例えば外側脚69及び外側脚71に分割することに相当する。
また、図6(c)に例示するコアCC3及び当該コアCC3と同形状のコアを用いたトランスT3の駆動方法及びそれに伴う磁束の状態は、上記3相モードで駆動される点を除いて、実施形態に係るトランスTにおける当該駆動方法及び磁束の状態と基本的に同様である。
以上説明した第3変形形態に係るトランスT3によれば、上記3相モードで駆動されるトランスについても、実施形態に係るトランスTと同様の作用効果を奏することができる。
以上それぞれ説明したように、本発明はトランスの分野に利用することが可能であり、特に高出力、低雑音及び小型化並びに設計上の自由度の向上等を目的とするトランスの分野に適用すれば特に顕著な効果が得られる。
1、1’、1C、40、50、65 中央脚
2、2C、3、4、4C、5、5C、41、42、43、44、51、52、53、54、55、56、66、67、68、69、70、71 外側脚
10、10C 接続部
30、31、32、33、45、46、47、48、57、58、59、60、61、62、72、73、74、75、76、77 コイル
35,36 ダイオード
37 PFCコントローラ
40、41 スイッチング素子
42 コンデンサ
W1、W2、W3 導線
S 変圧装置
入力電圧
B1、B2、B3、B4 ボビン
L 寄生インダクタンス
C1、C1’、C2、CC1、CC2、CC3 コア
T、T1、T2、T3 トランス
出力電圧
(t)、S(t) 制御信号
(t)、I(t) 駆動電流
M1、M1’、M2、M2’、M3、M4 磁束

Claims (5)

  1. と、ボビンと、コイルと、を備えるトランスにおいて、
    前記コアは
    柱状の中央脚と、
    前記トランスの動作モードにおける相の数のn倍(nは2以上の自然数)の外側脚であって、前記中央脚に平行に、且つ当該中央脚の中心軸から見て対称の位置にそれぞれ配置され、更にそれぞれが柱状の外側脚と、
    前記中央脚の端部と、当該端部に対応した各前記外側脚それぞれの端部と、を接続し、前記外側脚に巻回されるコイルの電流により発生する磁束を前記中央脚及び前記外側脚に通す接続部と、
    を備え、
    前記外側脚が前記相の数の外側脚群に区分されており、
    各前記外側脚群が、相隣接し且つ同数の前記外側脚をそれぞれ含んでおり、
    各前記外側脚群にそれぞれ属する各前記外側脚に対して、一の前記外側脚群内で連続する前記コイルが巻回されており、
    前記中央脚の中心軸に垂直な断面の面積である中央脚断面積が、各前記外側脚の中心軸に垂直な断面の面積である外側脚断面積のいずれよりも大きく、
    前記ボビンは前記外側脚と前記コイルとの間にそれぞれ挿入されており、
    前記コイルは各前記ボビンを間に挟んで各前記外側脚にそれぞれ巻回されていることを特徴とするトランス
  2. 請求項1に記載のトランスにおいて、
    前記相の数及び前記nの値が共に2であり、
    各前記外側脚が、前記中央脚の中心軸を中心とし且つ当該中心軸に垂直な正方形の各頂点の位置にそれぞれ配置されていることを特徴とするトランス
  3. 請求項1に記載のトランスにおいて、
    前記相の数が3であり、
    前記nの値が2であり、
    各前記外側脚が、前記中央脚の中心軸を中心とし且つ当該中心軸に垂直な正六角形の各頂点の位置にそれぞれ配置されていることを特徴とするトランス
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のトランスにおいて、
    各前記外側脚断面積が全て同一であり、
    前記中央脚断面積が前記外側脚断面積の2倍より大きく4倍より小さいことを特徴とするトランス
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のトランスにおいて、
    各前記外側脚群に含まれる各前記外側脚に巻回されている前記コイルに対して、インターリーブ制御方式により電流を流す制御手段を更に備えることを特徴とするトランス。
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