JP6457570B2 - リチウムイオン二次電池用正極活物質複合体、及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池におけるサイクル特性を有効に高めることのできるリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体、及びその製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池等の二次電池は、非水電解質電池の1種であり、携帯電話、デジタルカメラ、ノートPC、ハイブリッド自動車、電気自動車等広い分野に利用されている。リチウムイオン二次電池は、正極材料としてリチウム金属酸化物を用い、負極材料としてグラファイト等の炭素材を用いるものが主流となっている。
この正極材料としては、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、マンガン酸リチウム(LiMnO2)、リン酸鉄リチウム(LiFePO4)、ケイ酸鉄リチウム(Li2FeSiO4)等、数多くのものが知られている。なかでも、オリビン構造を有するLi2FeSiO4等のケイ酸リチウム系化合物は、高容量のリチウムイオン二次電池に用いる優れた正極材料として注目を浴びており、従来より種々の開発がなされている。
例えば、特許文献1には、CoやMnを含むケイ酸リチウム化合物である固溶体化合物を含む正極活物質が開示されており、原料混合物を仮焼と本焼成の複数の焼成工程を介する固相反応によって固溶体化合物を得ている。また、特許文献2には、水熱反応工程を介し、LiSiO4(AはMn、Coの群から選ばれる1種又は2種)等からなる粒子の表面をLiSiO4(EはFe、Niの群から選ばれる1種又は2種)等を含む被覆層、この被覆層の表面を炭素質を含む被覆層により被覆した2層構造の被覆層により被覆してなる電極活物質が開示されており、長期のサイクル安定性の発現を試みている。
特開2007−335325号公報 特開2011−181375号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、製造に長時間を要するだけでなく、得られる化合物は、高温での焼成によって粒径が増大しやすい傾向にあり、リチウムイオン伝導性及び電気伝導性が低いケイ酸リチウム化合物においては、放電容量が低下する。また、特許文献2に記載の活物質であっても、得られるリチウムイオン二次電池において、より優れたサイクル特性を発現させるには、未だ改善の余地がある。
したがって、本発明の課題は、ケイ酸リチウム系化合物を用いつつも高いサイクル特性を有するリチウムイオン二次電池を得ることのできる、リチウムイオン二次電池用正極活物質複合体及びその製造方法を提供することにある。
そこで本発明者らは、種々検討したところ、一方のケイ酸リチウム系化合物を組成の異なる他方のケイ酸リチウム系化合物で被覆させつつ、さらに最表面を特定のリチウムイオン伝導体が被覆してなる複合体とすることにより、これを正極活物質として用いたリチウムイオン二次電池において、有効にサイクル特性を高めることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、下記式(1):
LiMn SiO・・・(1)
(式(1)中、MはMg、Ni、Ca、Sr、Y、Zr、Mo、Ba、Pb、Bi、La、Ce、Nd又はGdを示す。a、及びbは、0.8≦a≦1、0≦b≦0.2、及び2a+(Mの価数)×b=2を満たす数を示す。)
で表されるケイ酸リチウム系化合物(1)が、下記式(2):
LiCoFeNi SiO・・・(2)
(式(2)中、MはCa、Sr、Y、Zr、Mo、Ba、Pb、Bi、La、Ce、Nd又はGdを示す。c、d、e及びfは、0≦c≦1、0≦d≦1、0≦e≦1、0≦f≦0.2、及び2c+2d+2e+(Mの価数)×f=2を満たし、かつc+d+e≠0を満たす数を示す。)
で表されるケイ酸リチウム系化合物(2)で被覆されてなり、かつ最表面をリチウムイオン伝導体が被覆してなるリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体を提供するものである。
また、本発明は、次の工程(I)〜(III):
(I)リチウム化合物、ケイ酸化合物、及び少なくともマンガン化合物を含む金属化合物を含有するスラリーAを調製し、水熱反応に付してスラリーBを得る工程、
(II)得られたスラリーBに、リチウム化合物、ケイ酸化合物、並びに少なくともコバルト化合物、鉄化合物、又はニッケル化合物を含む金属化合物を添加してスラリーCを調製し、水熱反応に付してスラリーDを得る工程、
(III)得られたスラリーDに、リチウム化合物、及びリチウムイオン伝導体用金属化合物を添加してスラリーEを調製し、水熱反応に付した後、焼成する工程
を備える上記リチウムイオン二次電池用正極活物質複合体の製造方法を提供するものである。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体によれば、これを用いて得られるリチウムイオン二次電池において、ケイ酸リチウム系化合物を用いつつも、充放電サイクルを経る度毎に放電容量が低下するのを有効に抑制することができ、優れたサイクル特性を良好に維持することが可能である。
図1(a)は、実施例1で得られたリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体のTEM写真である。 また、図1(b)〜(c)は、実施例1で得られたリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体の断面のTEM−EDXの元素分布の写真であり、図1(b)はケイ酸リチウム系化合物由来のSi元素の分布を示し、図1(c)はリチウムイオン伝導体由来のTi元素の分布を示す。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体は、下記式(1):
LiMn SiO・・・(1)
(式(1)中、MはMg、Ni、Ca、Sr、Y、Zr、Mo、Ba、Pb、Bi、La、Ce、Nd又はGdを示す。a、及びbは、0.8≦a≦1、0≦b≦0.2、及び2a+(Mの価数)×b=2を満たす数を示す。)
で表されるケイ酸リチウム系化合物(1)が、下記式(2):
LiCoFeNi SiO・・・(2)
(式(2)中、MはCa、Sr、Y、Zr、Mo、Ba、Pb、Bi、La、Ce、Nd又はGdを示す。c、d、e及びfは、0≦c≦1、0≦d≦1、0≦e≦1、0≦f≦0.2、及び2c+2d+2e+(Mの価数)×f=2を満たし、かつc+d+e≠0を満たす数を示す。)
で表されるケイ酸リチウム系化合物(2)で被覆されてなり、かつ最表面をリチウムイオン伝導体が被覆してなる。
すなわち、本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体は、いずれもポリアニオン型正極活物質であるケイ酸リチウム系化合物(1)及びケイ酸リチウム系化合物(2)を含みつつ、ケイ酸リチウム系化合物(1)が核(内部コア)を形成する一方、かかるケイ酸リチウム系化合物(1)とは組成の異なるケイ酸リチウム系化合物(2)がケイ酸リチウム系化合物(1)を被覆する(外部コア)、第一のコアシェル構造を呈するポリアニオン型正極活物質(コア)に、さらにリチウムイオン伝導体(シェル)が被覆して第二のコアシェル構造を呈する、3層構造を有する複合体である。
内部コアとなるケイ酸リチウム系化合物(1)は、下記式(1):
LiMn SiO・・・(1)
(式(1)中、MはMg、Ni、Ca、Sr、Y、Zr、Mo、Ba、Pb、Bi、La、Ce、Nd又はGdを示す。a、及びbは、0.8≦a≦1、0≦b≦0.2、及び2a+(Mの価数)×b=2を満たす数を示す。)
で表され、少なくともマンガンを含む化合物であり、後述するケイ酸リチウム系化合物(2)に比べ、より優れた放電容量を発現し得る化合物である。
式(1)中におけるM1は、Mg、Ni、Ca、Sr、Y、Zr、Mo、Ba、Pb、Bi、La、Ce、Nd又はGdを示し、好ましくはMg、Zr、又はMoである。a、及びbは、0.8≦a≦1、0≦b≦0.2、及び2a+(Mの価数)×b=2を満たす数を示し、好ましくは0.9≦a≦1、0≦b≦0.1である。
上記式(1)で表されるケイ酸リチウム系化合物としては、具体的には、例えばLiMnSiO、LiMn0.96Zr0.02SiO、LiMn0.96Mg0.04SiOが挙げられる。
上記式(1)で表されるケイ酸リチウム系化合物の平均粒径は、好ましくは10〜200nmであり、より好ましくは15〜100nmである。
ケイ酸リチウム系化合物(1)の含有量は、優れた放電容量を確保する観点から、本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体中に、好ましくは30〜97質量%であり、より好ましくは40〜95質量%であり、さらに好ましくは45〜92質量%である。
外部コアとなるケイ酸リチウム系化合物(2)は、内部コアとなる上記ケイ酸リチウム系化合物(1)を被覆する化合物であり、下記式(2):
LiCoFeNi SiO・・・(2)
(式(2)中、M2はCa、Sr、Y、Zr、Mo、Ba、Pb、Bi、La、Ce、Nd又はGdを示す。c、d、e及びfは、0≦c≦1、0≦d≦1、0≦e≦1、0≦f≦0.2、及び2c+2d+2e+(Mの価数)×f=2を満たし、かつc+d+e≠0を満たす数を示す。)
で表され、少なくともコバルト、鉄、又はニッケルのいずれかを含む化合物であり、上記ケイ酸リチウム系化合物(1)に比べ、より高い導電性をもたらし得る化合物である。
このようなケイ酸リチウム系化合物(2)が上記ケイ酸リチウム系化合物(1)を被覆することにより、これらの化合物によってコアシェル構造を呈するポリアニオン型正極活物質粒子が形成され、かかるポリアニオン型正極活物質粒子は、内部から外部へと移行するにつれ、上記ケイ酸リチウム系化合物(2)の濃度が次第に高まるような構造を有することにより、コアシェル構造を呈する粒子の導電性を向上させ、後述するリチウムイオン伝導体とも相まって優れたサイクル特性を発揮することができるものと推定される。
式(2)中におけるMはCa、Sr、Y、Zr、Mo、Ba、Pb、Bi、La、Ce、Nd又はGdを示し、好ましくはZr、Laである。c、d、e及びfは、0≦c≦1、0≦d≦1、0≦e≦1、0≦f≦0.2、及び2c+2d+2e+(Mの価数)×f=2を満たし、かつc+d+e≠0を満たす数を示し、好ましくは0.5≦c≦1、0≦d≦0.5、0≦e≦0.5、0≦f≦0.1である。
上記式(2)で表されるケイ酸リチウム系化合物としては、具体的には、例えばLi2CoSiO4、LiCo0.96Zr0.02SiO、LiCo0.97La0.02SiOが挙げられる。
上記式(2)で表されるケイ酸リチウム系化合物による被覆層の厚みは、好ましくは1〜100nmであり、より好ましくは5〜70nmである。
ケイ酸リチウム系化合物(2)の含有量は、優れた放電容量を確保する観点から、本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体中に、好ましくは2〜50質量%であり、より好ましくは4〜40質量%であり、さらに好ましくは5〜35質量%である。
また、ケイ酸リチウム系化合物(1)の含有量とケイ酸リチウム系化合物(2)の含有量との質量比((1)/(2))は、高いサイクル特性を発現させる観点から、好ましくは1〜48であり、より好ましくは1.5〜40であり、さらに好ましくは2〜30である。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体は、最表面をリチウムイオン伝導体が被覆してなる。すなわち、上記ケイ酸リチウム系化合物(1)とケイ酸リチウム系化合物(2)により形成された第一のコアシェル構造を呈するポリアニオン型正極活物質粒子最表面を、リチウムイオン伝導体が被覆して第二のコアシェル構造を形成することによって、ポリアニオン型正極活物質からの金属イオンの溶出及び充放電時の体積変化を抑制し、より一層優れたサイクル特性を発現することができる。
リチウムイオン伝導体とは、優れたリチウムイオン導電性を有する導電性固体電解質であり、具体的には、Li4Ti512、LiTiO、LiNa1−xTi14(0≦x≦1)、Li3PO4、及びLiVOから選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。なかでも、Li4Ti12、LiNa1−xTi14が好ましい。
リチウムイオン導電性固体電解質の含有量は、より効果的にサイクル特性の向上を図る観点から、本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体中に、好ましくは0.5〜15質量%であり、より好ましくは1〜10質量%であり、さらに好ましくは2〜8質量%である。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体の平均粒径は、好ましくは15〜300nmであり、より好ましくは20〜200nmである。また、本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体のタップ密度は、好ましくは0.2〜2.5g/cmであり、より好ましくは0.3〜2.0g/cm3である。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体は、次の工程(I)〜(III):
(I)リチウム化合物、ケイ酸化合物、及び少なくともマンガン化合物を含む金属化合物を含有するスラリーAを調製し、水熱反応に付してスラリーBを得る工程、
(II)得られたスラリーBに、リチウム化合物、ケイ酸化合物、並びに少なくともコバルト化合物、鉄化合物、又はニッケル化合物を含む金属化合物を添加してスラリーCを調製し、水熱反応に付してスラリーDを得る工程、
(III)得られたスラリーDに、リチウム化合物、及びリチウムイオン伝導体用金属化合物を添加してスラリーEを調製し、水熱反応に付した後、焼成する工程
を備える製造方法により、得ることができる。
すなわち、本願発明では、上記特許文献2にも記載されるように、所定の原料を用いつつ所望の正極活物質を得るにあたり、全工程中において2度水熱反応に付するのみならず、さらにもう1度水熱反応に付して、全工程中において3度にわたり水熱反応を付することにより、コアシェル構造を有するポリアニオン型正極活物質の最表面が、さらにリチウムイオン伝導体で被覆されてなるリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体を製造することができる。
工程(I)は、リチウム化合物、ケイ酸化合物、及び少なくともマンガン化合物を含む金属化合物を含有するスラリーAを調製し、水熱反応に付してスラリーBを得る工程である。
工程(I)で用いるリチウム化合物としては、フッ化リチウム、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム等のリチウム金属塩、水酸化リチウム、炭酸リチウム等が挙げられ、なかでも水酸化リチウムを使用するのが好ましい。
スラリーA中におけるリチウム化合物の含有量は、スラリーAを調製する際に用いる水100質量部に対し、好ましくは5〜40質量部であり、より好ましくは7〜35質量部である。
工程(I)で用いるケイ酸化合物としては、反応性のあるシリカ化合物であれば特に限定されず、非晶質シリカ、NaSiO(例えばNaSiO・HO)等が挙げられる。
スラリーA中におけるケイ酸化合物の含有量は、ケイ酸1モルに対し、リチウム化合物のリチウムが2.0〜4.0モルの量であるのが好ましく、2.0〜3.0モルの量であるのがより好ましい。
工程(I)で用いる金属化合物は、少なくともマンガン化合物を含み、かかるマンガン化合物のほか、さらに、Mg、Ni、Ca、Sr、Y、Zr、Mo、Ba、Pb、Bi、La、Ce、Nd又はGd等から選ばれる1種又は2種以上の金属を含む化合物を用いてもよい。これらの金属化合物としては、例えばフッ化物、塩化物、ヨウ化物等のハロゲン化遷移金属塩、硫酸遷移金属塩の他、有機酸遷移金属塩、並びにこれらの水和物等が挙げられる。このうち、有機酸遷移金属塩を構成する有機酸としては、炭素数1〜20の有機酸、さらに炭素数2〜12の有機酸が好ましい。さらに好ましくは、シュウ酸、フマル酸等のジカルボン酸、乳酸等のヒドロキシカルボン酸、酢酸等の脂肪酸が挙げられる。
金属化合物の使用量は、ケイ酸化合物の使用量とのモル比で、ケイ酸化合物のケイ酸イオン1モルに対し、金属化合物の金属原子換算として、好ましくは0.99〜1.01モルであり、好ましくは0.995〜1.005モルである。
なお、工程(I)において、これらリチウム化合物、ケイ酸化合物、及び少なくともマンガン化合物を含む金属化合物を添加してスラリーAを調製するにあたり、合成の効率等の観点から、リチウム化合物及びケイ酸化合物を添加した後、金属化合物を添加してスラリーAを得るのが好ましい。
これらリチウム化合物、ケイ酸化合物、及び少なくともマンガン化合物を含む金属化合物を混合してスラリーAを調製する際、水を用いる。かかる水の使用量は、各原料の溶解性又は分散性、撹拌の容易性、及び水熱反応の効率等の点から、ケイ酸化合物のケイ酸1モルに対して10〜50モルが好ましく、さらに12.5〜45モルが好ましい。
また、スラリーA中における金属化合物の含有量は、水100質量部に対し、好ましくは2〜50質量部であり、より好ましくは4〜40質量部である。
これらの原料を添加した後、混合する時間は、好ましくは1分〜12時間であり、より好ましくは5〜120分間である、また、スラリーAのpHは、水熱反応によりケイ酸化合物を生成させる点から、好ましくは9〜14であり、より好ましくは11〜14であり、スラリーAの温度は、各原料の溶解性及び副生成物の抑制の点から、好ましくは5〜80℃、より好ましくは10〜60℃が好ましい。
得られたスラリーAは、水熱反応に付してスラリーBを得る。水熱反応は、100℃以上であればよく、130〜180℃が好ましい。水熱反応は耐圧容器中で行うのが好ましく、130〜180℃で反応を行う場合、この時の圧力は0.3〜0.9MPaであるのが好ましく、140〜160℃で反応を行う場合の圧力は0.3〜0.6MPaであるのが好ましい。水熱反応時間は0.5〜24時間が好ましく、さらに1〜12時間が好ましい。
工程(II)は、工程(I)で得られたスラリーBに、リチウム化合物、ケイ酸化合物、並びに少なくともコバルト化合物、鉄化合物、又はニッケル化合物を含む金属化合物を添加してスラリーCを調製し、水熱反応に付してスラリーDを得る工程である。
工程(II)で用いるリチウム化合物及びケイ酸化合物は、工程(I)で用いるリチウム化合物及びケイ酸化合物と同義である。
工程(II)で用いる金属化合物は、少なくともコバルト化合物、鉄化合物、又はニッケル化合物を含み、かかるコバルト化合物、鉄化合物、及びニッケル化合物のほか、さらに、Ca、Sr、Y、Zr、Mo、Ba、Pb、Bi、La、Ce、Nd又はGd等から選ばれる1種又は2種以上の金属を含む化合物を用いてもよい。これらの金属化合物としては、例えばフッ化物、塩化物、ヨウ化物等のハロゲン化遷移金属塩、硫酸遷移金属塩の他、有機酸遷移金属塩、並びにこれらの水和物等が挙げられる。このうち、有機酸遷移金属塩を構成する有機酸としては、炭素数1〜20の有機酸、さらに炭素数2〜12の有機酸が好ましい。さらに好ましくは、シュウ酸、フマル酸等のジカルボン酸、乳酸等のヒドロキシカルボン酸、酢酸等の脂肪酸が挙げられる。
金属化合物の使用量は、ケイ酸化合物の使用量とのモル比で、ケイ酸化合物のケイ酸イオン1モルに対し、金属化合物の金属原子換算として、好ましくは0.99〜1.01モルであり、好ましくは0.995〜1.005モルである。
なお、工程(II)において、スラリーBに、これらリチウム化合物、ケイ酸化合物、及び少なくともコバルト化合物又は鉄化合物を含む金属化合物を添加してスラリーCを調製するにあたり、金属化合物の酸化を抑制する観点から、リチウム化合物及びケイ酸化合物を添加した後、金属化合物を添加してスラリーCを得るのが好ましい。
また、スラリーC中における金属化合物の含有量は、水100質量部に対し、好ましくは0.5〜40質量部であり、より好ましくは1〜25質量部である。
これらの原料を添加した後のスラリーCについて、混合する時間、及びその他、pH等条件は、工程(I)と同様である。また、得られたスラリーCを水熱反応に付してスラリーDを得る際における水熱反応の諸条件についても工程(I)と同様である。
工程(III)は、得られたスラリーDに、リチウム化合物、及びリチウムイオン伝導体用金属化合物を添加してスラリーEを調製し、水熱反応に付した後、焼成する工程である。かかる工程(III)を経ることにより、リチウム化合物、及びリチウムイオン伝導体用金属化合物によってリチウムイオン伝導体化合物が生成し、かかるリチウムイオン伝導体化合物が、上記ケイ酸リチウム系化合物(1)とケイ酸リチウム系化合物(2)により形成されたコアシェル構造の粒子最表面を被覆することとなる。
工程(III)で用いるリチウム化合物は、工程(I)〜(II)で用いるリチウム化合物と同義である。
工程(III)で用いるリチウムイオン伝導体用金属化合物としては、リチウム化合物とともにリチウムイオン伝導体を形成し得る化合物であればよく、具体的には、TiOSO4、HPO、及びVOSO・nHO(3≦n≦4)から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。なかでも、TiOSO4、VOSO・nHOが好ましい。
リチウムイオン伝導体用金属化合物の使用量は、リチウム化合物の使用量とのモル比で、リチウム化合物のリチウム1モルに対し、リチウムイオン伝導体用金属化合物の金属原子換算として、好ましくは0.2〜1.5モルであり、より好ましくは0.3〜1.3モルである。
また、スラリーE中における、リチウムイオン伝導体原料化合物の含有量は、後述する工程(III)で用いる水100質量部に対し、好ましくは0.05〜10質量部であり、より好ましくは0.05〜7質量部である。
なお、工程(III)において、これらリチウム化合物、及びリチウムイオン伝導体用金属化合物を添加してスラリーEを調製するにあたり、合成の効率等の観点から、リチウム化合物を添加した後、リチウムイオン伝導体用金属化合物を添加してスラリーEを得るのが好ましい。
これらの原料を添加した後、混合する時間は、好ましくは1分〜12時間であり、より好ましくは5〜120分間である、また、また、スラリーEのpHは、ケイ酸化合物の溶解を抑制する観点から、好ましくは9〜14であり、より好ましくは11〜14であり、スラリーEの温度は、各原料の溶解性ならびに副生成物の抑制の観点から、好ましくは5〜80℃、より好ましくは10〜60℃が好ましい。
得られたスラリーEは、水熱反応に付す。水熱反応は、100℃以上であればよく、130〜200℃が好ましい。水熱反応は耐圧容器中で行うのが好ましく、130〜180℃で反応を行う場合、この時の圧力は0.3〜1.3MPaであるのが好ましく、140〜160℃で反応を行う場合の圧力は0.3〜0.6MPaであるのが好ましい。水熱反応時間は0.5〜24時間が好ましく、さらに1〜12時間が好ましい。
得られた結果物は、ケイ酸リチウム系化合物(1)、ケイ酸リチウム系化合物(2)及びリチウムイオン伝導体の前駆体を含む複合体であり、ろ過後、水で洗浄し、乾燥することによりこれを単離できる。かかる複合体を水で洗浄する際、複合体1質量部に対し、水を5〜100質量部用いるのが好ましい。
乾燥手段は、凍結乾燥、真空乾燥が用いられ、凍結乾燥が好ましい。
単離した複合体は、次いで焼成する。これにより、ケイ酸リチウム系化合物(1)及びケイ酸リチウム系化合物(2)により形成されたコアシェル構造を呈するポリアニオン型正極活物質粒子の最表面に、リチウムイオン伝導体を被覆させ、本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体を得ることができる。
焼成は、還元雰囲気又は不活性雰囲気中で行うのが好ましく、ケイ酸化合物の結晶成長を抑制しつつリチウムイオン伝導体を生成させる観点から、焼成温度は、好ましくは500〜800℃であり、より好ましくは550〜750℃である。また焼成時間は、好ましくは10分〜10時間であり、より好ましくは1〜5時間である。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体を含む二次電池用正極を適用できる、リチウムイオン二次電池としては、正極と負極と電解液とセパレータを必須構成とするものであれば特に限定されない。
ここで、負極については、リチウムイオンを充電時には吸蔵し、かつ放電時には放出することができれば、その材料構成で特に限定されるものではなく、公知の材料構成のものを用いることができる。例えば、リチウム金属、グラファイト又は非晶質炭素等の炭素材料等である。そしてリチウムイオンを電気化学的に吸蔵・放出し得るインターカレート材料で形成された電極、特に炭素材料を用いることが好ましい。
電解液は、有機溶媒に支持塩を溶解させたものである。有機溶媒は、通常リチウムイオン二次電池の電解液の用いられる有機溶媒であれば特に限定されるものではなく、例えば、カーボネート類、ハロゲン化炭化水素、エーテル類、ケトン類、ニトリル類、ラクトン類、オキソラン化合物等を用いることができる。
支持塩は、その種類が特に限定されるものではないが、LiPF、LiBF4、LiClO及びLiAsFから選ばれる無機塩、該無機塩の誘導体、LiSOCF、LiC(SOCF及びLiN(SOCF、LiN(SO及びLiN(SOCF)(SO)から選ばれる有機塩、並びに該有機塩の誘導体の少なくとも1種であることが好ましい。
セパレータは、正極及び負極を電気的に絶縁し、電解液を保持する役割を果たすものである。たとえば、多孔性合成樹脂膜、特にポリオレフィン系高分子(ポリエチレン、ポリプロピレン)の多孔膜を用いればよい。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
LiOH・HO 4.28g、NaSiO・nHO 13.97gに超純水50mLを混合した後、さらにMnSO・5HO 12.05gを添加して混合し、スラリー水Aを得た。得られたスラリー水Aをオートクレーブに投入して、150℃で6時間水熱反応を行い、スラリー水Bを得た。なお、オートクレーブの圧力は0.4MPaであった。
生成したスラリー水B 80.3gに対し、LiOH・HO 0.86g、NaSiO・nHO 2.79gを添加して混合した後、さらにCoSO・7HO 2.81gを添加して混合し、スラリー水Cを得た。得られたスラリー水Cをオートクレーブに投入して、150℃で1時間水熱反応を行い、スラリー水Dを得た。なお、オートクレーブの圧力は0.4MPaであった。
生成したスラリー水D 86.8gに対し、LiOH・HO 0.44g、TiOSO・1.5HO 0.81gを添加して混合し、スラリー水Eを得た。得られたスラリー水Eをオートクレーブに投入して、150℃で1時間水熱反応を行った、なお、オートクレーブの圧力は0.4MPaであった。
生成した結晶をろ過し、次いで得られた結晶を、かかる結晶1質量部に対して12質量部の水により洗浄した後、−50℃で12時間凍結乾燥して、粉末を得た。得られた粉末を還元雰囲気下で600℃で1時間焼成して、複合体(LiMnSiO(LMS)/LiCoSiO(LCS)/LiTi12=80質量%/16質量%/4質量%)を得た。
[実施例2]
スラリー水Bに添加するLiOH・HOを1.71g、NaSiO・nHOを5.59gとし、さらに添加するCoSO・7HOを5.62gとした以外、実施例1と同様にして、複合体(LiMnSiO/LiCoSiO/LiTi12=69質量%/28質量%/3質量%)を得た。
[比較例1]
実施例1と同様にしてスラリーDを得た後、かかるスラリーDをろ過し、次いで得られた結晶を、かかる結晶1質量部に対して12質量部の水により洗浄した後、−50℃で12時間凍結乾燥して、粉末を得た。得られた粉末 2.0gにグルコース 0.5g及び超純水10mLを加え、混合・乾燥した後、還元雰囲気下で600℃で1時間焼成して、複合体(LiMnSiO/LiCoSiO/C=80質量%/16質量%/4質量%)を得た。
[比較例2]
実施例1と同様にしてスラリーBを得た後、かかるスラリーB 80.3gに対し、添加するLiOH・HOを1.71g、NaSiO・nHOを5.59gとし、さらに添加するCoSO・7HOを5.62gとした以外、実施例1と同様にしてスラリーEを得た。
得られたスラリーEをろ過し、次いで、得られた結晶を、かかる結晶1質量部に対して12質量部の水により洗浄した後、−50℃で12時間凍結乾燥して、粉末を得た。得られた粉末 2.0gにグルコース 0.5g及び超純水10mLを加え、混合・乾燥した後、還元雰囲気下で600℃で1時間焼成して、複合体(LiMnSiO/LiCoSiO/C=69質量%/28質量%/3質量%)を得た。
《放電容量の評価》
実施例1〜2及び比較例1〜2で得られた複合体を正極活物質として用い、リチウムイオン二次電池の正極を作製した。具体的には、得られた複合体、ケッチェンブラック、ポリフッ化ビニリデンを質量比75:20:5の配合割合で混合し、これにN−メチル−2−ピロリドンを加えて充分混練し、正極スラリーを調製した。正極スラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔からなる集電体に塗工機を用いて塗布し、80℃で12時間の真空乾燥を行った。
その後、φ14mmの円盤状に打ち抜いてハンドプレスを用いて16MPaで2分間プレスし、正極とした。
次いで、上記の正極を用いてコイン型二次電池を構築した。負極には、φ15mmに打ち抜いたリチウム箔(リチウムイオン二次電池の場合)を用いた。電解液には、エチレンカーボネート及びエチルメチルカーボネートを体積比3:7の割合で混合した混合溶媒に、LiPFを1mol/Lの濃度で溶解したものを用いた。セパレータには、ポリプロピレンなどの高分子多孔フィルムなど、公知のものを用いた。これらの電池部品を露点が−50℃以下の雰囲気で常法により組み込み収容し、コイン型二次電池(CR−2032)を製造した。
製造した二次電池を用い、充放電試験を行った。具体的には、充電条件を電流0.5CA(165mA/g)、電圧4.5Vの定電流定電圧充電とし、放電条件を0.5CA(165mA/g)、終止電圧1.5Vの定電流放電として、0.5CAにおける放電容量を求めた。さらに、同様の充放電条件において、20サイクル繰り返し試験を行い、下記式(X)により容量保持率(%)を求めた。なお、充放電試験は全て30℃で行った。
容量保持率(%)=(20サイクル後の放電容量)/(1サイクル後の放電容量)
×100 ・・・(X)
結果を表1に示す。
実施例1の複合体が、いわゆるコアシェル構造を形成したケイ酸リチウム系化合物の最表面にリチウムイオン伝導体(LiTi12)が被覆していることを確認するため、TEM−EDXによる元素分布の分析を行った。
TEM写真及びTEM−EDXの元素分布を図1に示す。
図1からも明らかなように、リチウムイオン伝導体Li4Ti512の主成分であるTiが、ケイ酸リチウム系化合物(1)及びケイ酸リチウム系化合物(2)からなるポリアニオン型正極活物質の主成分であるSiの周りに存在しており、リチウムイオン伝導体Li4Ti512によってポリアニオン型正極活物質が被覆されていることがわかる。
表1から明らかなように、実施例で得られたケイ酸リチウム系化合物(1)がケイ酸リチウム系化合物(2)で被覆され、かつケイ酸リチウム系化合物(2)がリチウムイオン伝導体で被覆されてなる本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体を使用したリチウムイオン二次電池は、比較例で得られたケイ酸リチウム系化合物(1)を被覆したケイ酸リチウム系化合物(2)の表面に導電性炭素が担持されたリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体を使用したリチウムイオン二次電池と比べ、高い容量保持率を有しており、サイクル特性に優れることがわかる。

Claims (8)

  1. 下記式(1):
    Li2Mna1 bSiO4・・・(1)
    (式(1)中、M1はMg、Ni、Ca、Sr、Y、Zr、Mo、Ba、Pb、Bi、La、Ce、Nd又はGdを示す。a、及びbは、0.8≦a≦1、0≦b≦0.2、及び2a+(M1の価数)×b=2を満たす数を示す。)
    で表されるケイ酸リチウム系化合物(1)が、下記式(2):
    Li2CocFedNie2 fSiO4・・・(2)
    (式(2)中、M2はCa、Sr、Y、Zr、Mo、Ba、Pb、Bi、La、Ce、Nd又はGdを示す。c、d、e及びfは、0c≦1、0≦d≦1、0≦e≦1、0≦f≦0.2、及び2c+2d+2e+(M2の価数)×f=2を満たし、かつc+d+e≠0を満たす数を示す。)
    で表されるケイ酸リチウム系化合物(2)で被覆されてなり、ケイ酸リチウム系化合物(1)の含有量とケイ酸リチウム系化合物(2)の含有量との質量比((1)/(2))が2〜30であり、かつ
    最表面をLi4Ti512、Li2TiO3、LixNa1-xTi614(0≦x≦1)、Li3PO4、及びLi3VO4から選ばれる1種又は2種以上であるリチウムイオン伝導体が被覆してなるリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体。
  2. リチウムイオン伝導体の含有量が、0.5〜15質量%である請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体。
  3. ケイ酸リチウム系化合物(1)の含有量が、30〜97質量%である請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体。
  4. 次の工程(I)〜(III):
    (I)リチウム化合物、ケイ酸化合物、及び少なくともマンガン化合物を含む金属化合物を含有するスラリーAを調製し、水熱反応に付してスラリーBを得る工程、
    (II)得られたスラリーBに、リチウム化合物、ケイ酸化合物、並びに少なくともコバルト化合物、鉄化合物、又はニッケル化合物を含む金属化合物を添加してスラリーCを調製し、水熱反応に付してスラリーDを得る工程、
    (III)得られたスラリーDに、リチウム化合物、及びリチウムイオン伝導体用金属化合物を添加してスラリーEを調製し、水熱反応に付した後、焼成する工程
    を備える請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体の製造方法。
  5. 工程(III)で用いるリチウムイオン伝導体用金属化合物が、TiOSO4、H3PO4、及びVOSO4・nH2O(3≦n≦4)から選ばれる1種又は2種以上である請求項4に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体の製造方法。
  6. 工程(III)における焼成温度が、500〜800℃である請求項4又は5に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体の製造方法。
  7. 工程(III)で用いるスラリーE中の、リチウムイオン伝導体用金属化合物の含有量が、水100質量部に対し、0.05〜10質量部である請求項4〜6のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体の製造方法。
  8. 工程(II)で用いるスラリーC中の、少なくともコバルト化合物、鉄化合物、又はニッケル化合物を含む金属化合物の含有量が、水100質量部に対し、0.5〜40質量部である請求項4〜7のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質複合体の製造方法。
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