JP6457279B2 - 殺菌装置 - Google Patents
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Description
特許文献1は、容器が搬送される領域に紫外線を照射するものであり、容器にはその外側から紫外線が照射される。
また、特許文献2および特許文献3は、紫外線発生器から発光された紫外線を光ファイバーと光照射本体から成る光照射部とによって容器の口部の外面または充填機の充填ノズル口へ照射して、容器の口部の外面または充填ノズル口を殺菌する。
また、特許文献2および特許文献3においては、紫外線が照射されるのは容器口部の外面であるから、容器の内周面、特に口部に連なる胴部の内周面を十分に殺菌することはできない。
また、本発明は、紫外線の光源として紫外線を発光する発光ガスが保持された光源を用いるが、この光源は発光ガス保持すれば足りるので、寸法的な制約が小さい。したがって、殺菌対象がプリフォームのように径方向の寸法が小さい容器の内周面を殺菌できる。
本発明の第1実施形態に係る殺菌処理ライン10について、図1から図3を参照して説明する。殺菌処理ライン10は、上流から連続的に搬送される容器Pの特に内周面に、殺菌光である紫外線及び殺菌ガスを用いて殺菌処理を施してから、下流に向けて搬送するものである。
図1に示すように、殺菌処理ライン10は、上流から搬送されてくる容器Pに殺菌処理を施す処理部20Aと、上流から搬送される容器Pを処理部20Aに受け渡す上流側ホイール12と、処理部20Aで殺菌された容器Pを受け取り、下流に向けて搬送する下流側ホイール14と、を備える。なお、図1において、上流側ホイール12及び下流側ホイール14が回転する向きを、実線の矢印で示している。処理部20Aの回転テーブル21も同様である。容器Pは、PETボトルを例示することができ、このボトルは外周面と内周面を有するとともに、胴部の内周面よりも内側に内容物を収容する空隙(収容空隙)が設けられる。
区間R1において、ガス供給源25から供給される殺菌ガスGが容器Pに吹き付けられ、この殺菌ガスGは容器Pの内部に充填される。また、区間R2において、容器Pの内部に管状の光源23が挿入され、光源23に電磁波発生器27から電磁波を照射して、殺菌処理がなされる。さらに、区間R3において、区間R2で挿入された光源23が容器Pから抜き取られ、その後、下流側ホイール14へ受け渡され、下流側ホイール14から下流に向けて搬出されるようになっている。
また、光源23に封入される発光ガスVとしては、水銀を用いることができる。ここで、光源23内に封入された発光ガスVから発光する紫外線は、波長が100〜280nmであると、殺菌力が強く、殺菌が効果的に行われる。
殺菌処理は、内部に殺菌ガスGが充填されている容器Pの内部に管状の光源23を挿入し、光源23を殺菌対象である容器Pの内周面に対向させたままで行われる。光源23は、Y方向に昇降が可能とされた把持具29に把持されており、この把持具29を介して光源23の内部の所定の深さまで挿入される。
この状態のままで容器Pは電磁波発生器27の前を通過する。電磁波発生器27は、電磁波スクリーン27Sから電磁波Wを容器Pが搬送される領域に向けて出射しており、搬送される容器Pはこの電磁波Wの照射を受ける。容器Pの中に挿入された光源23が電磁波Wの照射を受けると、光源23内に封入されている発光ガスVが紫外線を発光し、この紫外線は容器Pの内周面に照射されることで、容器Pの内周面を殺菌することができる。
また、容器Pの内部には殺菌ガスGが充填されているので、容器Pの内周面はこの殺菌ガスGが付着することによっても殺菌される。
また、本実施形態は、紫外線の光源として紫外線を発光する発光ガスVが封入された光源23を用いるが、この光源23は発光ガスVを封入できれば足りるので、寸法的な制約が小さい。したがって、プリフォームのように径方向の寸法が小さい容器Pにも無理なく適用することができる。
よって、図4に示す例によると、電磁波発生器27をコンパクトにすることができるので、殺菌処理ライン10の省スペース化に寄与するとともに、電磁波発生器27に必要な電力を抑えることにより殺菌処理ライン10の省エネルギーにも寄与する。
つまり、図5および図6に示す処理部20Cは、光源23を把持する把持具29Cにガス導入管24及びガス排出管26が気密に装着されている。ガス導入管24及びガス排出管26は、それぞれが容器Pの内部と外部を通気が可能に設けられており、ガス導入管24の先端は、図示のように光源23の底の近くまで達している。
ガス供給源25から供給される殺菌ガスGは、ガス導入管24を経由して容器Pの内部に供給される一方、容器Pの内部に充満した発光ガスVはガス排出管26からガス供給源25に戻される。このように、処理部20Cは、光源23が、発光ガスVを流通して保持している。
処理部20Cによると、循環させる発光ガスVの種類を適宜することができるので、殺菌目的に応じて発光ガスVの種類を選択することにより、殺菌目的に適応した殺菌処理を行うことができる。また、発光ガスVを循環させれば、常に性能が確保された発光ガスVを用いて殺菌を行うことができるので、安定した殺菌性能を得ることができる。
したがって、処理部20Dによると、発光ガスVを封入する23Dが水平方向(X方向)に移動しながら紫外線を発光できるので、大きい内径の容器Pでも、容器Pの内周面を一様に効率よく殺菌できる。
処理部20Eは、電磁波発生器27の前を容器Pが通過する際には、これまでと同様に、光源23から出射される紫外線及び内部に充填されている殺菌ガスGにより、容器Pの内周面が殺菌される。この殺菌済みの容器Pは、光源23が内部に挿入されたままで、電磁波発生器28の前を通過するが、電磁波発生器28からの電磁波Wを受ける。これにより、容器Pの内周面に残留付着していた殺菌ガスGが、電磁波Wの照射を受けることによって分解され失活し、殺菌ガスGが残留するのを防ぐことができるので、食品衛生上、好ましい。
処理部20Fは、接続線36を介して電極アンプ37と接続された紫外線光源体である電極アンプ付き紫外線ランプ35が、容器Pの開口部から内方の所定位置へ挿入されて、容器Pの内周面が、紫外線ランプ35から発光される紫外線の照射を受けて殺菌される。
12 上流側ホイール
14 下流側ホイール
20A 処理部
20B 処理部
20C 処理部
20D 処理部
20E 処理部
20F 処理部
21 回転テーブル
23 光源
23D 光源
23H 照射範囲
24 ガス導入管
25 ガス供給源
26 ガス排出管
27 電磁波発生器
27S 電磁波スクリーン
28 電磁波発生器
29 把持具
29C 把持具
35 紫外線ランプ
36 接続線
37 電極アンプ
G 殺菌ガス
V 発光ガス
W 電磁波
P 容器
Claims (8)
- 電磁波が照射されると紫外線を発光する発光ガスを保持し、殺菌対象に対向する光源と、
前記殺菌対象に対向する前記光源に向けて前記電磁波を出射する第一電磁波発生部と、を備え、
前記光源は、
管状の形態をなし、前記殺菌対象である容器の収容空隙に挿入された状態で、前記容器の内周面に対向した状態を保ちながら、前記収容空隙の内部を等速で昇降する、ことを特徴とする殺菌装置。 - 前記光源は、前記発光ガスが内部に封入される、
請求項1に記載の殺菌装置。 - 前記光源は、前記発光ガスが内部を流通する、
請求項1または請求項2に記載の殺菌装置。 - 前記光源は、前記殺菌対象に追従して移動し、
定位置に置かれる前記第一電磁波発生部の前記電磁波の照射領域を通過する過程で、前記電磁波の照射を受けて前記紫外線を前記殺菌対象に向けて出射する、
請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の殺菌装置。 - 前記光源は、その全部又は一部の領域で、前記電磁波の照射を受ける、
請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の殺菌装置。 - 殺菌ガスを供給するガス供給源を備え、
前記紫外線が照射される領域が、前記殺菌ガスに曝される、
請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の殺菌装置。 - 前記光源は、前記殺菌ガスが充填された前記殺菌対象である容器の収容空隙に挿入された状態で、
前記第一電磁波発生部から出射される前記電磁波の照射を受ける、
請求項6に記載の殺菌装置。 - 前記第一電磁波発生部からの前記電磁波の照射による前記紫外線の照射を受けた前記殺菌対象に、電磁波を照射する第二電磁波発生部を備える、
請求項7に記載の殺菌装置。
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