JP6455691B2 - 石炭灰を用いた法面保全工法 - Google Patents

石炭灰を用いた法面保全工法 Download PDF

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    • E02DFOUNDATIONS; EXCAVATIONS; EMBANKMENTS; UNDERGROUND OR UNDERWATER STRUCTURES
    • E02D17/00Excavations; Bordering of excavations; Making embankments
    • E02D17/20Securing of slopes or inclines

Description

本発明は、石炭火力発電所等で発生する石炭灰を法面保護材の原料として活用する技術に関し、とくに透水性と保水性及び耐久性を具備し、集中豪雨等による表土層の流出や浸食を防止することができる法面保全工法に関するものである。
石炭火力発電所等において、石炭の焼却により発生する石炭灰を、埋立地の造成に用いたり投棄処分したりすることなく再資源化する技術開発が嘱望され、石炭灰を道路の舗装材として利用する技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、火力発電所のボイラーから発生した多孔質の石炭灰(クリンカアッシュ)と、セメント系固化材と混和液とを所定の重量比で混和する工程と、この混合物を路盤上に転圧して舗装層1を形成する工程とを備え、透水性を有し、かつ、植物の発芽を抑える表面強度を有するようされた透水性防草舗装方法が開示されている。また、特許文献2には、クリンカアッシュとフライアッシュを所定の粒度分布となるように配合した雑草生育抑制機能を有する舗装材が開示されている。
現在、産業廃棄物リサイクル、生物多様性保全も企業の社会的責任として取り組むことが希求されている。本発明によれば、石炭火力発電所から排出される石炭焼却灰を材料とすることで、本来は埋設処理される石炭焼却灰の量を減らすことが可能である。また、石炭焼却灰の高吸水性により、雨水を地盤へ緩やかに浸透させることで、地下水保全を通じて生物多様性保全にも貢献できる環境配慮型工法である。
一方、近年、山間部、平野部、地域を問わず記録的な集中豪雨が頻発し、多大な人的・経済的損失をもたらしている。とくに、社会インフラ施設の代表でもある送電鉄塔においては、山間部に基幹線が張り巡らされており、万一倒壊した場合には数十万世帯規模の停電を引き起こす事態となる。そのため、送電鉄塔の敷地にも昨今の気象環境に対応した敷地保全が求められている。
これまでの敷地保全は主に緑化工法を採用していたが、想定を超える集中豪雨により浸食力が増大し、敷地が緑化もろとも流出する事態が頻発している。従来の緑化工法としては、例えば、法面上に土とセメントの混合物を施工した後アスファルト乳剤を吹き付ける工法がある。
ところが、法面上に土とセメントの混合物を施工した後アスファルト乳剤を吹き付ける工法の場合、雨水がセメント混合層と法面との間に浸入し、セメント混合層の剥離、崩壊を起こしやすいという問題があった。そこで、法面上にネット体を敷設して被覆することにより、客土の滑落を防止する工法が提案されている。
しかしながら、ネット体の被覆のみでは、降雨時に雨水が客土層に浸透して洗掘を受けやすく、客土を固定する能力に限界がある。そこで、客土の滑落を防止するために法面に枠体を敷設する工法が開発されているが、枠体の区画内においては、客土を法面に固定するものがないため、法面と客土層の密着力が不十分で客土の滑落が生じやすいという課題があった。
このように、従来の法面緑化工法においては、客土層と法面との密着力が不十分であるため客土が滑落したり、浸透した雨水により洗掘を受けたり、法面保全の観点から見れば所期の目的を達成できていないのが実状である。
一方、緑化工法に石炭灰を活用するものとしては、鉄平石ブロックの法面上に土留用マット部材を敷設してアンカー部材で固定し、土留用マット部材が覆われるまで、固結剤を含む客土を行って客土層を形成し、さらに、その上に植物種子、肥料、浸食防止剤を混練した客土を吹き付けて植物生育層を形成する法面の緑化工法において、固結剤と浸食防止剤がフライアッシュを含有し、透水性、保水性を有するものが開示されている(特許文献1参照。)。
また、特許文献4には、生育基盤材を法面に吹き付けて植物を導入する緑化工法に用いる緑化用浸食防止材において、石炭火力発電所等で使用した石炭灰、石灰化合物、石膏からなる使用脱硫剤を用いることが開示されている。
特許文献5には、石炭灰で形成された定型の通水性収容体と、この中に収容された保水体とからなるカプセル状保水材を法面や擁壁面上の土壌中に分散させて敷き均して植生基盤層を形成する保水工法が開示されている。
特許文献6には、石炭スラグや石炭灰を骨材とする防草用資材を法面に敷き詰める防草工法が開示されている。
特開2001−90012号公報 特開2007−231565号公報 特開平10−317382号公報 特開平11−131060号公報 特開2000−351968号公報 特開2014−234655号公報
しかしながら、上記した先行技術は、透水性(水はけのよさ)や雑草等の植物の発芽を抑制する防草性についてのみ言及するに留まり、その保水性については不問にされている。例えば、集中豪雨による水害対策まで講じた舗装技術については何らの開示も示唆もされていない。
本発明の技術的課題は、法面傾斜及び地盤地質に応じた施工方法の確立、鉄塔からの雨滴(落下水)対策、雨水浸透作用による地盤の洗掘防止、保水した雨水の地盤浸透量・流出量・蒸発量の基本比率の知得、法面に施工した場合の耐久性である。本発明は、こうした技術的課題に鑑み、雨水浸透、雨水保全、耐久性を兼ね備え、雨水による浸食防止等の水害対策を図ることができる石炭灰を用いた法面保全工法を提供することを目的とする。
本発明は具体的には下記の事項を主たる対策目的とする。
(1)雨水・雨滴流出対策
雨水を瞬時に透水させ地盤面(法面)表面からの流出を抑制する。すなわち、保水層の透水機能により雨水の法面表層流出を抑制する。
(2)雨水・雨滴浸食対策
雨水を多量に保水し地盤面(法面)の客土層の浸食を抑制する。すなわち、保水層の透水機能により雨滴落下(構造物・架線)から法面表層浸食を抑制する。
(3)地盤負荷抑制
雨水を緩やかに排水し、地盤への急激な浸透を抑制する。すなわち、保水層の保水機能により雨水の地盤への急激な浸透を抑制すると共に、表層崩壊を抑制する。また、隣接地への排水を抑制し、法面施工範囲外への雨水流出を抑制する。
(4)環境への配慮
地下水保全を通じて雨水循環を育む。
(5)防草対策
圧縮強度3〜7N/mmにより地盤面からの雑草の生育を抑制する。
(6)循環型社会に資する
石炭火力発電所から排出される石炭焼却灰の有効利用を図る。
本発明は、石炭灰を材料とした保水層のみ又は透水層と保水層を一体化させ、本来廃棄物である石炭灰の特徴(保水機能)を生かし、舗装用素材として活用することで、廃棄物から資源へのリサイクルを図るものである。
このため本発明の石炭灰を用いた法面保全工法は、クリンカアッシュを、タフロック(登録商標)、焼石膏、マグネシアセメント、水硬石膏、天然セメント、ポルトランドセメント又はアルミナセメントから選択される少なくとも一種のセメント系固化材及び水にセメント系強化剤を適宜混入した混和液を混練して固化した保水能力400〜500kg/mの保水層を法面基盤に布設する石炭灰を用いた法面保全工法において、前記保水層を厚く嵩高に設けることや、土嚢、土留め又は保水層板を積層することにより、鉄塔等の構造物や架線等から落下する雨滴により集中的に洗掘される法面表層の浸食を抑制する落水対策強化部分を設けたことを第1の特徴とする。また、土留め及び土嚢クリンカアッシュを客土とすることを第2の特徴とする。さらに、保水層板がクリンカアッシュを骨材とするプレキャスト平板であることを第3の特徴とする。さらにまた、クリンカアッシュの粒径が0.2mm〜7mmであることを第4の特徴とする。
石炭火力発電所から多量のクリンカアッシュが発生するが、これらに固化材を混練することにより、客土として活用することができる。固化材を混練して客土とするため、客土層は適度な硬さに固化すると共に、透水係数も適切なものとすることができる。これによって、石炭火力発電所から多量に発生するクリンカアッシュを有効に利用することができるようになる。
本発明に係る石炭灰を用いた舗装構造の一実施例を示す概略断面図である。 本発明に係る法面保全の仕組みを模式的に示す説明図である。 本発明に係る法面保全工法の施工例を模式的に示す断面図である。 本発明に係る法面保護工法を施した法面を模式的に示す(a)は平面図、(b)は断面図である。
以下、本発明に係る石炭灰を用いた舗装構造及び法面保全工法の実施形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
先ず、本発明に係る基本的な舗装構造について説明する。この舗装構造は平野部における歩道、自転車道において好適に採用できるものである。図1に示すように、粒状砕石が敷設してなる路盤3の上に、保水層2が形成され、さらに、この保水層2に積層して透水層1が設けられている。そして、透水層1の厚さtは、概ね10mm程度、保水層2の厚さtは、概ね40mm程度、路盤3の厚さtは100mm程度に設定されている。
火力発電所等の燃焼ボイラーから発生した石炭灰である多孔質のクリンカアッシュとセメント系固化材及び混和液(水にセメント系強化剤を適宜混入したもの)を所定の重量比で混和する。セメント系強化剤としては、NSボンド(商品名:日本化成株式会社製)、シンコーボンド(商品名:株式会社オーシカ製)等の有機系あるいはポリマー系の接着剤が好適に使用できる。
本発明において、クリンカアッシュとは、火力発電所等で石炭を燃焼させたときに発生する石炭灰のうち、ボイラーの底部に落下した石炭灰の塊を回収し、脱水及び粉砕した灰のことをいう。石炭灰としては、好ましくは、クリンカアッシュを0.2mm〜7.0mm程度の粒径に粉砕又はふるいにかけて得られたものが用いられる。重量比は、クリンカアッシュ1mに対してセメント系固化材200kg、混和液120〜140リットルをミキサーで練り上げ、保水層2の材料となる第2の混合物M2を生成する。本実施例において、セメント系固化材としては、タフロック(商品名:住友大阪セメント株式会社製)を使用した。尚、セメント系固化材とは、水などの混和液で練ると、経時と共に硬化する粉末体をいうが、このセメント系固化材としては、例えば、焼石膏、マグネシアセメント、水硬石膏、天然セメント、ポルトランドセメント、アルミナセメントなどを用いることができる。
[保水層材料混練工程]
(1)ミキサーに石炭灰を投入する。
(2)セメント系固化材を投入する。(例えば、100リットルのクリンカアッシュに対し、100×0.001×200=20kgのセメント系固化材を配合する。)
(3)1〜2分間空練りして十分混合する。
(4)混和液を投入する。(例えば、100リットルのクリンカアッシュに対し、100×0.001×120(140)=12(14)リットルの混和液を配合する。)
(5)2〜3分間十分に混練する。
ここで、混和液の投入量については、前記配合通りに行うのが好ましいが、現場に運び込まれたクリンカアッシュは必ずしも含水率が一定ではないため、その含水率に応じて適宜配合する。つまり、物性を手で確認しながら混和液を徐々に加えてゆき、軽く握った状態で少々水が沁み出す程度が好ましい。混和液が不足すると、パサツキが生じ、保水層に十分な強度が得られないおそれがあるので注意する。
[保水層の施工](t=40mm)
(1)第2の混合物M2を施工箇所に一輪車等で小運搬する。
(2)路盤2上に敷き詰めた砕石上に第2の混合物M2を投入し、トンボ、レーキ等で敷きならす。
(3)その後、金コテで押し込むように路盤にしっかり食い込ませる(必要に応じてローラー等で転圧する)。
(4)養生は一日以上を確保する。
施工後の保水層2は保水能力400〜500kg/mを示し、吸収能力以上の剰余水は地中に浸透する。
次に、粒径が2mm〜7mmのクリンカアッシュ殻と樹脂系バインダを所定の重量比で混和する。重量比は、クリンカアッシュ殻1mに対して樹脂系バインダを100kg以上配合してミキサーで練り上げ、透水層(表層)1の材料となる第1の混合物M1を生成する。本実施例において、樹脂系バインダとしては、エポキシ系樹脂であるサンユロードR−145(商品名:サンエレック株式会社製)を使用した。また、施工する周辺景観に応じたカラーの色粉を適宜添加してもよい。
[表層材混練工程]
(1)ミキサーにクリンカアッシュ殻を投入する。
(2)エポキシ樹脂を投入する。(例えば、100リットルのクリンカアッシュ殻に対し、100×0.001×100=10kgの樹脂系バインダを配合する。)
(3)2〜3分間十分に攪拌する。
[表層の施工](t=10mm)
(1)第1の混合物M1を施工箇所に一輪車等で運搬する。
(2)保水層2上に第1の混合物M1を投入し、トンボ、レーキ等で敷きならす。
(3)金コテで押し付けるようにして、バラツキがないように、目を詰めながら仕上げる(必要に応じてローラー等で転圧する)。
(4)混練から仕上げまで夏場で20分、冬場で30分を目途にする。
(5)施工後6時間程度養生する。
施工後の透水層1は透水係数0.5cm/sを示す。
本発明は、適用場所に応じて舗装構成を好ましい形態に変更することができる。例えば、人、自転車が通行する(路床+路盤(粒状砕石100mm)+保水層(石炭灰40mm)+(表層石炭ガラ10mm)、公園等の管理車両が通行する(路床+路盤(粒状砕石150mm)+保水層(石炭灰50mm)+(表層石炭ガラ15mm)、また、保水層2のみで圧縮強度が約3N/mm以上を有しており、雑草の根の侵入ができないため、防草目的(路床+保水層50mm)とすると良い。
以下、社団法人日本道路協会又はJISに定められたアスファルト舗装の現場試験方法に準じて各種強度試験を行った結果と考察を示す。
[保水機能試験]
安定層の保水力を確認する。含水率測定器により測定する。最大保水率は47%であり、基準値が40%なので合格であることを確認した。
[定水位透水試験]
透水係数が基準値以上であることを確認する。簡易透水試験機により測定する。3回の平均値が0.535であり、基準値が0.5なので合格であることを確認した。
[一軸圧縮強度試験(表層)]
圧縮強度が基準値以上であることを確認する。JIS 1108 2006により測定、測定強度は6.84Nであり、基準値が3Nなので合格であることを確認した。
[一軸圧縮強度試験(安定層)]
圧縮強度が基準値以上であることを確認する。JIS 1108 2006により測定、平均強度は14.8Nであり、基準値が3Nなので合格であることを確認した。
[急性毒性試験]
動物に対して安全であることを確認する。ヒメダカにより確認した。72時間後の生存率が100%であり、合格であることを確認した。
[重金属等試験]
石炭灰が国の定める環境基準値以内かどうか確認する。規定の計量により、すべての項目で基準値以内であり、合格であることを確認した。
[路面温度試験]
アスファルトと本発明舗装の表面温度差の差異を検証した。本発明舗装の方がアスファルト舗装よりも7.7℃低かった。
次に、本発明に係る法面保全工法を図面に基づいて説明する。図2及び図3に法面保全の仕組みを模式的に示す。
図2に示すように、本発明工法は、山間部等の保全すべき法面4に雨雲6から降雨した雨水7を瞬時に透水させ法面表面からの流出を抑制する。すなわち、法面基盤4に上記実施例1の保水層2を布設し、その透水機能により雨水7の法面表層流出を抑制する。同時に、保水層2において雨水7を多量に保水し、法面4の客土層の浸食を抑制する。また、図3に示すように、保水層2の透水機能により鉄塔9等の構造物や架線等から落下する雨滴8により集中的に洗掘される表層の浸食を抑制する。
すなわち、保水層2により雨水7を穏やかに排水し、法面基盤への急激な浸透を抑制する。これにより表層崩壊を抑制する。また、隣接地への排水を抑制し、法面施工範囲外への雨水7の流出を抑制する。このように、施工法面の表層において雨水7は瞬時に保水層に浸透し、保水層2が多量の雨水を保存し(体積の約40%の保水力)、一旦保水した雨水は穏やかにゆっくりと基盤客土中に浸透して地下水脈5に排水される。このような地下水保全を通じて雨水循環を育むことができる。





法面4への保水層2の布設に当たり、現場打ち可能な場所においては、法面4上に直接第2の混合物M2を投入して整形、転圧することができる。尚、地形や法面の傾斜角度に応じて、ラス網等のネット(図示せず)を敷設して保水層2の活着力を強化したり土留め10や土嚢11を積層するといった従来工法を併用するものでもよい。
その場合、土留め10の枠内あるいは土嚢11内に収納する客土としては、クリンカアッシュを使用することが好ましい。これにより、法面4に凹凸があってもそれに沿って変形可能であり、法面4に対して隙間なく確実に保水層2を形成することができる。
また、ミキサー車や重機等の搬入経路がなく、現場打ちが不可能な場所においては、クリンカアッシュを骨材として予め任意サイズの平板状にプレキャストしておき、これを鉄筋ピン等を用いて法面4に貼設固定することもできる。すなわち、上記保水層2を保水層板12として二次製品化したものを使用することもできる。さらに、図4に示すように、鉄塔9の下方の鉄塔基礎9aの間には、保水層2に重ねて落水対策強化部分13を設けることが好ましい。この落水対策強化部分13は、上記保水層2を厚く嵩高に設けることや土嚢10、土留め11、保水層板12を積層することで達成できる。
本発明は下記の点でも優れた効果を奏する。
(1)雨水を貯水できるため豪雨時に起こる都市部の下水や河川氾濫の抑制し、水害対策として有効である。
(2)保水層で保水した水の気化熱の作用により路面温度の上昇を抑制してヒートアイランド現象を緩和できる。
(3)雑草等の植物の発芽を抑制できる。
(4)廃棄物としてのクリンカアッシュを有効活用でき、資源リサイクルの一助となり得る。
(5)国が定める環境基準値を満たしており、周辺の生態系及び地下水等に悪影響を与えない。
(6)雨滴落下による送電鉄塔の敷地基盤面の浸食を防止し、昨今の気象環境に対応した敷地保全ができる。
1 透水層(表層:第1の混合物層)
2 保水層(安定層:第2の混合物層)
3 路盤(粒状砕石)
4 法面
5 地下水脈
6 雨雲
7 降雨
8 雨滴
9 送電鉄塔
9a 鉄塔基礎
10 土嚢
11 土留め
12 保水層板(プレキャスト二次製品)
13 落水対策強化部分
M1 第1の混合物
M2 第2の混合物

Claims (4)

  1. クリンカアッシュを、タフロック(登録商標)、焼石膏、マグネシアセメント、水硬石膏、天然セメント、ポルトランドセメント又はアルミナセメントから選択される少なくとも一種のセメント系固化材及び水にセメント系強化剤を適宜混入した混和液を混練して固化した保水能力400〜500kg/mの保水層を法面基盤に布設する石炭灰を用いた法面保全工法において、前記保水層を厚く嵩高に設けることや、土嚢、土留め又は保水層板を積層することにより、鉄塔等の構造物や架線等から落下する雨滴により集中的に洗掘される法面表層の浸食を抑制する落水対策強化部分を設けたことを特徴とする石炭灰を用いた法面保全工法。
  2. 土留め及び土嚢クリンカアッシュを客土とすることを特徴とする請求項1記載の石炭灰を用いた法面保全工法。
  3. 保水層板がクリンカアッシュを骨材とするプレキャスト平板であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の石炭灰を用いた法面保全工法。
  4. クリンカアッシュの粒径が0.2mm〜7mmであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の石炭灰を用いた石炭灰を用いた法面保全工法。
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