JP6456417B2 - 加液固化組成物および固化体 - Google Patents

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Description

本発明は、加液固化組成物および固化体に関し、さらに詳しくは、加液により固化する加液固化組成物、この加液固化組成物が加液により固化してなる固化体に関する。
従来、例えば、自然土や自然砂にセメント等の結合材を配合した組成物は、加水により固化する性質を有することが知られている。当該組成物が加水により固化してなる固化体は、土や砂本来の風合いにより自然感を有することから、例えば、舗装材の用途などに利用されている。
なお、先行する特許文献1には、自然土として乾燥した真砂土と川砂とを使用し、この自然土に生ゴミ溶融スラグを混合した材料を基材とし、この基材に土壌固化材としてセメントを混合し、加水により固化する性質を持たせた加水固化舗装材が開示されている。
特開2011−153060号公報
しかしながら、従来の組成物は、比較的比重が大きい自然土や自然砂(以下、まとめて「自然土等」ということがある。)を主原料とする。そのため、従来の組成物は、重くなりがちであり、袋詰め時や現場での作業性、運搬性等に劣る。また、一般に、自然土等は水分を多く含んだ状態で採取されるため、セメントを配合する前に乾燥が必須となる。そのため、従来の組成物の製造には、自然土等を乾燥させるための大掛かりな乾燥設備が必要になる。また、乾燥のためにエネルギーも多く消費する。また、加水により固化させた従来の組成物は、セメントを用いているため、六価クロム等の土壌汚染物質が出るおそれがあり、土と同様にして廃棄することが困難である(その都度、土壌汚染に係る成分試験を実施し、安全性が確認できない場合には、処分できない。)。また、従来の組成物は、良好な土壌固化材であるセメントを使用しないと、必要とする固化状態が得られない。
本発明は、上記背景に鑑みてなされたものであり、軽量で、加液により固化し、固化した後は土と同様にして廃棄可能な加液固化組成物、また、これを用いた固化体を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、高分子凝集剤を有さず、加液により固化する加液固化組成物であって、
当該加液固化組成物が上記加液により固化した固化体自身が舗装体として用いられる舗装材であり、
上記加液固化組成物は、
土壌の汚染に係る環境基準を満たすペーパースラッジ灰と、
土壌の汚染に係る環境基準を満たすクリンカアッシュと、を有しており、
乾燥状態で、比重が1.2以下であり、
加水により固化した状態で土壌の汚染に係る環境基準を満たす、加液固化組成物にある。
本発明の他の態様は、高分子凝集剤を有さず、加液により固化する加液固化組成物であって、
土のう材として用いられるものであり、
上記加液固化組成物は、
土壌の汚染に係る環境基準を満たすペーパースラッジ灰と、
土壌の汚染に係る環境基準を満たすクリンカアッシュと、を有しており、
乾燥状態で、比重が1.2以下であり、
加水により固化した状態で土壌の汚染に係る環境基準を満たす、加液固化組成物にある。
本発明のさらに他の態様は、上記加液固化組成物が加液により固化した状態にある、固化体にある。
上記加液固化組成物は、上記構成を有しており、主原料として自然土等を用いていない。ペーパースラッジ灰およびクリンカアッシュは、いずれも、自然土と比べ、比重が小さい。そのため、上記加液固化組成物は、従来の組成物に比べ、軽量化を図ることができる。また、ペーパースラッジ灰およびクリンカアッシュは、いずれも高温で焼かれて生じたものであるから、乾燥状態、あるいは、低含水率のものを入手しやすい。そのため、上記加液固化組成物は、その製造時に大掛かりな乾燥設備が不要であり、乾燥のための無駄なエネルギー消費も抑制することができる。また、ペーパースラッジ灰およびクリンカアッシュは、多孔質であるため、液体の吸収力が高い上、液体と接したペーパースラッジ灰は、結合材として機能して骨材であるクリンカアッシュを固める。そのため、上記加液固化組成物は、加液により固化することができる。また、ペーパースラッジ灰として、土壌の汚染に係る環境基準を満たすものを入手することが可能であり、ペーパースラッジ灰が土壌汚染物質を含んでいた場合でも、セメント等に比べてその量も少なく、上記加液固化組成物が加液により固化する際に、土壌汚染物質が十分に不溶化されやすい。また、クリンカアッシュは、土壌の汚染に係る環境基準を満たす。そのため、上記加液固化組成物が加液により固化した固化体は、全体として土壌の汚染に係る環境基準を満たすことができ、土と同様にして廃棄することができる。
上記固化体は、軽量で、加液により固化し、固化した後は土と同様にして廃棄可能な上記加液固化組成物が加液により固化した状態にある。そのため、上記固化体は、従来の組成物による固化体に比べ、軽量で、吸液性、保液性があり、また、土と同様にして廃棄することができる。
上記加液固化組成物は、加液により固化する性質を有している。具体的には、上記加液固化組成物は、少なくとも水が加えられることによって固化することができる。なお、上記にいう固化には、半固化も含まれる。
上記加液固化組成物は、ペーパースラッジ灰(以下、PS灰ということがある。)とクリンカアッシュとを少なくとも含んでいる。
PS灰としては、具体的には、古紙の再生工程や製紙工程で発生した製紙汚泥を脱水、焼却により減容化されて生成されたもののうち、微粒子状で乾燥状態のものなどを用いることができる。微粒子状で乾燥状態にあるPS灰は、他の成分と均一に混合しやすく、結合材としての結合力も強いため、特に好適に用いることができる。PS灰としては、加液により固化した後の上記加液固化組成物が土壌の汚染に係る環境基準を満たしやすくなるなどの観点から、土壌の汚染に係る環境基準を満たすものを用いる。なお、上記にいう土壌の汚染に係る環境基準とは、環境基本法(平成5年法律第91号)第16条第1項の規定に基づく土壌の汚染に係る環境基準(環境庁告示第46号)をいい、分析対象は、カドミウム、鉛、六価クロム、砒素、総水銀、セレン、フッ素、ホウ素、これに準ずるものとされる(以下、同様)。
クリンカアッシュとしては、具体的には、火力発電所等で石炭が燃焼して生じた石炭灰の粒子が相互に凝集し、多孔質な塊となって堆積したものを砂状に砕いたものなどを用いることができる。クリンカアッシュとしては、加液により固化した後の上記加液固化組成物が土壌の汚染に係る環境基準を満たしやすくなるなどの観点から、土壌の汚染に係る環境基準を満たすものを用いる。
上記加液固化組成物は、PS灰、クリンカアッシュ以外にも、粘土瓦シャモットを含有することができる。この構成によれば、上記加液固化組成物が加液により固化した固化体の強度を調節しやすくなる。また、PS灰は、通常、白色であり、クリンカアッシュは、通常、黒色である。そのため、PS灰とクリンカアッシュの2成分を主体とする加液固化組成物が加液により固化すると、灰色の色調を有する固化体となることが多い。上記構成によれば、例えば、茶系色の粘土瓦シャモットを選択することで、固化体の色調を、自然土に近い薄茶色、赤茶色等の茶系色に着色しやすくなる。そのため、上記構成によれば、自然土に近い風合いが好まれる舗装材等に利用しやすい加液固化組成物が得られる。また、粘土瓦シャモットは、PS灰、クリンカアッシュに比べ、比重が大きい。そのため、この構成によれば、上記加液固化組成物、上記固化体の比重を調節しやすくなる。
上記加液固化組成物は、他にも、例えば、必要に応じて、石灰、焼成マグネシア、窯業廃棄物キラなどを含むことができる。これらは、上記加液固化組成物の固化速度の向上、上記加液固化組成物が加液により固化した固化体の圧縮強度の向上などに有効である。
上記加液固化組成物において、PS灰の粒径は、1mm以下、クリンカアッシュの粒径は、3mm以下とすることができる。この構成によれば、上記加液固化組成物が加液により固化した固化体の強度を向上させやすくなる。また、固化体の表面に粒径の大きなクリンカアッシュによる大きな突起物ができ難くなり、固化体の表面状態が良好になる上、上記突起物が簡単にとれてしまうことも少なくなる。また、比較的比重の小さなクリンカアッシュの配合量が増加した場合でも均一に混ざりやすくなり、固化体の表面にクリンカアッシュが浮き出てとれてしまう現象を抑制しやすくなる。また、後述するように、上記加液固化組成物を液体吸収材として用いる際にも、被処理物と均一に混合させやすくなる。
上記加液固化組成物において、粘土瓦シャモットの粒径は、3mm以下とすることができる。この構成によれば、上記加液固化組成物が加液により固化した固化体の強度を向上させやすくなる。また、固化体の表面に粒径の大きな粘土瓦シャモットによる大きな突起物ができ難くなり、固化体の表面状態が良好になる上、上記突起物が簡単にとれてしまうことも少なくなる。また、後述するように、上記加液固化組成物を液体吸収材として用いる際にも、被処理物と均一に混合させやすくなる。
なお、上述した粒径は、ふるい分けにより測定される粒径である。したがって、粒径Xmm以下とは、Xmm目のふるい下成分全てを含んでいることを意味する。
上記加液固化組成物がPS灰とクリンカアッシュの2成分を含む場合、PS灰の体積割合を30%以上80%以下、クリンカアッシュの体積割合を20%以上70%以下とすることができる(以下、第1の配合構成ということがある。)。第1の配合構成によれば、上記加液固化組成物が加液により固化した固化体の一軸圧縮強度を1N/mm以上にしやすくなる。また、固化体の色調を、自然砂の風合いに似た灰色〜濃灰色の色調に調整しやすくなる。
第1の配合構成におけるPS灰の体積割合は、固化体の一軸圧縮強度の向上などの観点から、好ましくは、35%以上、より好ましくは、40%以上、さらに好ましくは、45%以上とすることができる。第1の配合構成におけるPS灰の体積割合は、クリンカアッシュの確保、固化体の色調を自然砂の風合いに似た灰色〜濃灰色の色調に調整しやすくなるなどの観点から、好ましくは、65%以下、より好ましくは、60%以下、さらに好ましくは、55%以下とすることができる。また、第1の配合構成におけるクリンカアッシュの体積割合は、固化体の色調を自然砂の風合いに似た灰色〜濃灰色の色調に調整しやすくなるなどの観点から、好ましくは、25%以上、より好ましくは、30%以上、さらに好ましくは、35%以上とすることができる。第1の配合構成におけるクリンカアッシュの体積割合は、PS灰の確保、固化体の一軸圧縮強度の向上などの観点から、好ましくは、65%以下、より好ましくは、60%以下、さらに好ましくは、55%以下とすることができる。
上記加液固化組成物がPS灰とクリンカアッシュと粘土瓦シャモットの3成分を含む場合、PS灰の体積割合を30%以上80%以下、クリンカアッシュの体積割合を10%以上60%以下、粘土瓦シャモットの体積割合を10%以上60%以下とすることができる(以下、第2の配合構成ということがある。)。第2の配合構成によれば、上記加液固化組成物が加液により固化した固化体の一軸圧縮強度を1N/mm以上にしやすくなる。また、固化体の色調を、自然土の風合いに似た灰色や、薄茶色、茶色、濃茶色、赤茶色等の茶系色の色調に調整しやすくなる。
第2の配合構成におけるPS灰の体積割合は、固化体の一軸圧縮強度の向上などの観点から、好ましくは、35%以上、より好ましくは、40%以上、さらに好ましくは、45%以上とすることができる。第2の配合構成におけるPS灰の体積割合は、クリンカアッシュ、粘土瓦シャモットの確保、固化体の色調を自然土の風合いに似た灰色や茶系色の色調に調整しやすくなるなどの観点から、好ましくは、75%以下、より好ましくは、70%以下、さらに好ましくは、65%以下とすることができる。また、第2の配合構成におけるクリンカアッシュの体積割合は、固化体の一軸圧縮強度の向上などの観点から、好ましくは、15%以上、より好ましくは、20%以上、さらに好ましくは、25%以上とすることができる。第2の配合構成におけるクリンカアッシュの体積割合は、PS灰、粘土瓦シャモットの確保などの観点から、好ましくは、55%以下、より好ましくは、50%以下、さらに好ましくは、45%以下とすることができる。また、第2の配合構成における粘土瓦シャモットの体積割合は、固化体の色調を自然土の風合いに似た茶系色の色調に調整しやすくなるなどの観点から、好ましくは、15%以上、より好ましくは、20%以上、さらに好ましくは、25%以上とすることができる。第2の配合構成における粘土瓦シャモットの体積割合は、PS灰、クリンカアッシュの確保などの観点から、好ましくは、55%以下、より好ましくは、50%以下、さらに好ましくは、45%以下とすることができる。
第1の配合構成、第2の配合構成は、固化体の一軸圧縮強度、固化体の色調調整性のバランスに優れるため、舗装材として好適に用いることができる。固化体の一軸圧縮強度が1N/mm以上である場合には、遊歩道や園路などの舗装材などとして好適である。また、固化体の一軸圧縮強度が2N/mm以上である場合には、雑草防止効果がある雑草防止用の舗装材などとして好適である。
上記加液固化組成物がPS灰とクリンカアッシュの2成分を含む場合、PS灰の体積割合を10%以上30%以下、クリンカアッシュの体積割合を70%以上90%以下とすることもできる(以下、第3の配合構成ということがある。)。第3の配合構成によれば、上記加液固化組成物の液体吸収性を向上させやすくなる。また、上記加液固化組成物が加液により固化した際に、固化体が硬くなり過ぎず、適度な粉砕性を確保しやすくなる。また、上記加液固化組成物の重量も軽くしやすい。
第3の配合構成におけるPS灰の体積割合は、上記加液固化組成物の液体吸収性の向上などの観点から、好ましくは、12%以上、より好ましくは、15%以上とすることができる。第3の配合構成におけるPS灰の体積割合は、クリンカアッシュの確保、固化体の粉砕性向上などの観点から、好ましくは、28%以下、より好ましくは、25%以下とすることができる。また、第3の配合構成におけるクリンカアッシュの体積割合は、固化体の粉砕性向上などの観点から、好ましくは、72%以上、より好ましくは、75%以上とすることができる。第3の配合構成におけるクリンカアッシュの体積割合は、PS灰の確保、上記加液固化組成物の液体吸収性向上などの観点から、好ましくは、88%以下、より好ましくは、85%以下とすることができる。
上記加液固化組成物がPS灰とクリンカアッシュと粘土瓦シャモットの3成分を含む場合、PS灰の体積割合を10%以上30%以下、クリンカアッシュの体積割合を20%以上80%以下、粘土瓦シャモットの体積割合を10%以上50%以下とすることもできる(以下、第4の配合構成ということがある。)。第4の配合構成によれば、上記加液固化組成物の液体吸収性を向上させやすくなる。また、上記加液固化組成物が加液により固化した際に、固化体が硬くなり過ぎず、適度な粉砕性を確保しやすくなる。また、上記加液固化組成物の重量も軽くしやすい。
第4の配合構成におけるPS灰の体積割合は、上記加液固化組成物の液体吸収性向上などの観点から、好ましくは、15%以上とすることができる。第4の配合構成におけるPS灰の体積割合は、クリンカアッシュの確保、粘土瓦シャモットの確保、固化体の粉砕性向上などの観点から、好ましくは、25%以下とすることができる。また、第4の配合構成におけるクリンカアッシュの体積割合は、固化体の粉砕性向上などの観点から、好ましくは、25%以上、より好ましくは、30%以上、さらに好ましくは、35%以上とすることができる。第4の配合構成におけるクリンカアッシュの体積割合は、PS灰の確保、粘土瓦シャモットの確保、上記加液固化組成物の液体吸収性向上などの観点から、好ましくは、75%以下、より好ましくは、70%以下、さらに好ましくは、65%以下とすることができる。また、第4の配合構成における粘土瓦シャモットの体積割合は、固化体の密度向上などの観点から、好ましくは、15%以上、より好ましくは、20%以上、さらに好ましくは、25%以上とすることができる。第4の配合構成における粘土瓦シャモットの体積割合は、上記加液固化組成物、上記固化体の重さ軽減を図りやすくなるなどの観点から、好ましくは、45%以下、より好ましくは、40%以下とすることができる。
第3の配合構成、第4の配合構成は、上記加液固化組成物の液体吸収性、固化体の粉砕性、および、軽量化のバランスに優れるため、土のう材として好適に用いることができる。この場合には、土のう材が液体を吸収して固まった後、土のうの処分時に簡単に粉砕できるので、機能性、処分性に優れた土のうが得られる。また、上記加液固化組成物に使用している成分の比重が小さいので、従来の自然土等を用いた土のうに比べて軽量であり、土のう積み時の作業性、土のう撤去・処分時の作業性などに優れた土のうが得られる。
上記加液固化組成物がPS灰とクリンカアッシュの2成分を含む場合、PS灰の体積割合を10%以上90%以下、クリンカアッシュの体積割合を10%以上90%以下とすることもできる(以下、第5の配合構成ということがある。)。第5の配合構成によれば、上記加液固化組成物の液体吸収性を確保しやすくなる。また、PS灰単体に比べ、上記加液固化組成物の耐飛散性を向上させやすくなるので、上記加液固化組成物を手などで散布しやすくなる。また、上記加液固化組成物の重量も軽くしやすい。
第5の配合構成におけるPS灰の体積割合は、上記加液固化組成物の液体吸収性向上などの観点から、好ましくは、15%以上、より好ましくは、20%以上、さらに好ましくは、25%以上とすることができる。第5の配合構成におけるPS灰の体積割合は、クリンカアッシュの確保、上記加液固化組成物の耐飛散性向上などの観点から、好ましくは、85%以下、より好ましくは、80%以下、さらに好ましくは、75%以下とすることができる。また、第5の配合構成におけるクリンカアッシュの体積割合は、上記加液固化組成物の耐飛散性向上などの観点から、好ましくは、15%以上、より好ましくは、20%以上、さらに好ましくは、25%以上とすることができる。第5の配合構成におけるクリンカアッシュの体積割合は、PS灰の確保、上記加液固化組成物の液体吸収性向上などの観点から、好ましくは、85%以下、より好ましくは、80%以下、さらに好ましくは、75%以下とすることができる。
上記加液固化組成物がPS灰とクリンカアッシュと粘土瓦シャモットの3成分を含む場合、PS灰の体積割合を10%以上90%以下、クリンカアッシュの体積割合を10%以上80%以下、粘土瓦シャモットの体積割合を10%以上50%以下とすることもできる(以下、第6の配合構成ということがある。)。第6の配合構成によれば、上記加液固化組成物の液体吸収性を確保しやすくなる。また、PS灰単体に比べ、上記加液固化組成物の耐飛散性を向上させやすくなるので、上記加液固化組成物を散布しやすくなる。また、上記加液固化組成物の重量も軽くしやすい。
第6の配合構成におけるPS灰の体積割合は、上記加液固化組成物の液体吸収性向上などの観点から、好ましくは、15%以上、より好ましくは、20%以上、さらに好ましくは、25%以上とすることができる。第6の配合構成におけるPS灰の体積割合は、クリンカアッシュ、粘土瓦シャモットの確保、上記加液固化組成物の耐飛散性向上などの観点から、好ましくは、85%以下、より好ましくは、80%以下、さらに好ましくは、75%以下とすることができる。また、第6の配合構成におけるクリンカアッシュの体積割合は、上記加液固化組成物の耐飛散性向上などの観点から、好ましくは、15%以上、より好ましくは、20%以上、さらに好ましくは、25%以上とすることができる。第6の配合構成におけるクリンカアッシュの体積割合は、PS灰、粘土瓦シャモットの確保、上記加液固化組成物、上記固化体の重さ軽減を図りやすくなるなどの観点から、好ましくは、75%以下、より好ましくは、70%以下、さらに好ましくは、65%以下とすることができる。また、第6の配合構成における粘土瓦シャモットの体積割合は、上記加液固化組成物の耐飛散性向上などの観点から、好ましくは、15%以上、より好ましくは、20%以上、さらに好ましくは、25%以上とすることができる。また、第6の配合構成における粘土瓦シャモットの体積割合は、固化体の粉砕性向上などの観点から、好ましくは、15%以上、より好ましくは、20%以上、さらに好ましくは、25%以上とすることができる。第6の配合構成における粘土瓦シャモットの体積割合は、PS灰、粘土瓦シャモットの確保、上記加液固化組成物、上記固化体の重さ軽減を図りやすくなるなどの観点から、好ましくは、45%以下、より好ましくは、40%以下、さらに好ましくは、35%以下とすることができる。
第5の配合構成、第6の配合構成は、被処理物に接触させて液体を吸収させる液体吸収材として好適に用いることができる。上記液体吸収材によれば、例えば、固形分と液体とを含有する被処理物に接触させ、被処理物に含まれる液体を吸収させることで、被処理物の流動性を下げることができる。そして、液体が吸収された被処理物と固化体とが混ざった混合物は、土と同様に廃棄することができる。また、上記液体吸収材によれば、例えば、液体からなる被処理物に接触させて液体を吸収した後は固化体となる。そして、この固化体は、土と同様に廃棄することができる。また、上記液体吸収材によれば、飛散し難く、軽量であるため、被処理物に対する散布性にも優れ、被処理物の処理作業性を向上させることができる。なお、上述したいずれの被処理物の場合も、被処理物自体が土壌の汚染に係る環境基準を満たさない場合には、土と同様に廃棄できないことはいうまでもない。上記被処理物としては、例えば、動物の糞尿、血液、汚泥、塗料、油、ガソリン、溶剤などを例示することができる。上記被処理物が動物の糞尿の場合には、PS灰のアルカリ作用による殺菌性、多孔質な各成分を有することによる消臭効果なども期待できる。
なお、第1の配合構成〜第6の配合構成では、PS灰、クリンカアッシュ、および、粘土瓦シャモットの各体積割合は、合計で100%となるように、上述した各体積割合の範囲内から選択することができる。
上記加液固化組成物の比重は、軽量化の観点から、乾燥状態で、好ましくは、1.20以下、より好ましくは、1.17以下、さらに好ましくは、1.10以下、さらにより好ましくは、1.00以下、さらにより一層好ましくは、0.98以下とすることができる。また、上記加液固化組成物の比重は、加水時の分散性、均一混合性等の観点から、乾燥状態で、好ましくは、0.75以上、より好ましくは、0.80以上、さらに好ましくは、0.85以上とすることができる。なお、上記比重の標準物質は、4℃の水である。
なお、上述した各構成は、上述した各作用効果等を得るなどのために必要に応じて任意に組み合わせることができる。
以下、上記加液固化組成物、上記固化体について、実験例を用いてより具体的に説明する。
<実験例1>
以下の各成分を準備した。
−結合材−
・PS灰(日本製紙社産出)(粒径1m以下、比重0.7)
上記PS灰は、mg/Lの単位で、カドミウムおよびその化合物:0.001未満、鉛およびその化合物:0.007、六価クロム化合物:0.015、砒素およびその化合物:0.005未満、水銀およびその化合物:0.0005未満、セレンおよびその化合物:0.005未満、フッ素およびその化合物:0.6、ホウ素およびその化合物:0.1未満であり、土壌の汚染に係る環境基準(環境庁告示第46号)を満たしている。
・セメント(住友大阪セメント社製、「普通ポルトランドセメント」)
−骨材−
・クリンカアッシュ(中部電力社 碧南火力発電所産出)(ふるいにより粒径3mm以下に調整、比重1.0)
上記クリンカアッシュは、mg/Lの単位で、カドミウム:0.001未満、鉛:0.005未満、六価クロム:0.01未満、砒素:0.009、総水銀:0.0005未満、セレン:0.002未満、フッ素:0.05未満、ホウ素:0.13であり、土壌の汚染に係る環境基準(環境庁告示第46号)を満たしている。
・自然土(乾燥品)
・粘土瓦シャモット(愛知県陶器瓦工業組合製、三州瓦シャモット)(ふるいにより粒径3mm以下に調整、比重1.4)
上記粘土瓦シャモットは、mg/Lの単位で、カドミウム:0.001未満、鉛:0.005未満、六価クロム:0.01未満、砒素:0.005未満、総水銀:0.0005未満、セレン:0.002未満、フッ素:0.09、ホウ素:0.02未満であり、土壌の汚染に係る環境基準(環境庁告示第46号)を満たしている。
表1に示す成分の組み合わせおよび配合割合(体積%)で、各成分を均一になるまで乾式混合することにより、各試料の組成物を得た。
得られた各試料の組成物について、重さ、加水による固化性、土同様の廃棄性について評価した。なお、重さ評価では、試料1−3の組成物を基準としたときに、当該組成物よりも比重が軽い場合を「○」、当該組成物と同等または当該組成物よりも比重が重い場合を「×」とした。また、加水による固化性は、組成物に対して水を散布し、固化した場合を「○」、固化しなかった場合を「×」とした。また、土同様の廃棄性については、組成物および固化物が土壌の汚染に係る環境基準を満たす場合を「○」、組成物、固化体が土壌の汚染に係る環境基準を満たさないまたは満たさないおそれがあり、安全確認しないと処分できない場合に「×」とした。表1に、組成物の詳細と評価結果を示す。
Figure 0006456417
表1に示されるように、試料1−3、試料1−4の組成物は、加水による固化性を有するものの、比較的比重が大きい(比重約1.7程度)自然土や自然砂を主原料としているため、重い。また、本実験例では、乾燥させた自然土等を使用したが、実際には、自然土等を乾燥させるための大掛かりな乾燥設備が必要になるし、乾燥のためにエネルギーも多く消費する。また、試料1−3、試料1−4の組成物の固化体は、セメントを用いているため、六価クロム等の土壌汚染物質を出すおそれがあり、土と同様にして廃棄することが困難であり、安全確認が必要である。また、試料1−3、試料1−4の組成物の固化体は、セメントまたはセメントを使用した結合材を使用しないと、必要とする固化状態が得られない。
一方、試料1−1、試料1−2の組成物は、上記構成を有しており、主原料として自然土等を用いていない。PS灰およびクリンカアッシュは、いずれも、自然土と比べ、比重が小さい。そのため、試料1−1、試料1−2の組成物は、試料1−3、試料1−4の組成物に比べ、軽量化を図ることができる。また、PS灰およびクリンカアッシュは、いずれも高温で焼かれて生じたものであるから、乾燥状態、あるいは、低含水率のものを入手しやすい。そのため、試料1−1、試料1−2の組成物は、その製造時に大掛かりな乾燥設備が不要であり、乾燥のための無駄なエネルギー消費も抑制することができる。また、PS灰およびクリンカアッシュは、多孔質であるため、液体の吸収力が高い上、液体と接したPS灰は、結合材として機能して骨材であるクリンカアッシュを固める。そのため、試料1−1、試料1−2の組成物は、加液により固化することができる。また、PS灰、クリンカアッシュ、粘土瓦シャモットが土壌汚染物質を含んでいないので、試料1−1、試料1−2の組成物が加水により固化した固化体は、全体として土壌の汚染に係る環境基準を満たすことができ、土と同様にして廃棄することができる。
<実験例2>
PS灰(日本製紙社産出)(粒径1m以下)を準備した。また、ふるいを用い、上記と同じクリンカアッシュ(中部電力社 碧南火力発電所産出)を分級し、粒径5〜3mm、粒径5mm以下、粒径3mm以下、粒径1mm以下に調整した。また、ふるいを用い、上記と同じ粘土瓦シャモット(愛知県陶器瓦工業組合製、三州瓦シャモット)を分級し、粒径5mm以下、粒径5〜2mm、粒径3〜2mm、粒径3mm以下に調整した。
PS灰と所定粒径のクリンカアッシュとを体積比50:50で、均一になるまで乾式混合した。同様に、PS灰と所定の粘土瓦シャモットとを体積比50:50で、均一になるまで乾式混合した。次いで、得られた混合物を塩ビ管に充填し、4℃の水を上記混合物の体積に対して50%加えて固化させ、直径10cm、高さ6cmの円柱状の固化体を得た。次いで、得られた固化体を、15〜20℃で14日間、気乾養生した。
上記固化体について強度評価を行った。すなわち、固化体に対し、一軸圧縮試験機によって一軸圧縮荷重を加え、固化体の破壊挙動を調査した。2N/mmの圧縮荷重で固化体が割れなかった場合を「○」、1N/mmの圧縮荷重で固化体が割れなかったが、2N/mmの圧縮荷重で固化体が割れた場合を「△」、1N/mmの荷重で固化体が割れた場合を「×」とした。
また、上記乾式混合した混合物に対して体積で60%の加水をしてさらに混合し、これを平面上に厚み3cmとなるように木コテで平坦に敷きならした。そして、1時間経過後の固化体の表面状態を観察した。固化体に均一にクリンカアッシュまたは粘土瓦シャモットが分散しており、大きな突起物がほとんど見られずに平坦な仕上がりとなっており、手でさわっても簡単にクリンカアッシュまたは粘土瓦シャモットが取れなかった場合を「○」とした。また、固化体の表面に、手でさわると簡単に取れてしまうようなクリンカアッシュまたは粘土瓦シャモットによる突起物が生じた場合を「△」とした。また、クリンカアッシュまたは粘土瓦シャモットが固化体の表面に浮いた状態で突出した場合を「×」とした。上記結果を表2におよび表3にまとめて示す。
Figure 0006456417
Figure 0006456417
表2および表3によれば、PS灰の粒径を1mm以下、クリンカアッシュの粒径を3mm以下、粘土瓦シャモットの粒径を3mm以下とすることで、固化体の強度を向上させやすくなることがわかる。また、上記粒径範囲とすることで、固化体の表面に粒径の大きなクリンカアッシュによる大きな突起物ができ難くなり、固化体の表面状態が良好になる上、上記突起物が簡単にとれてしまうこともなくなることがわかる。
<実験例3>
加液固化組成物の舗装材への適用性を調査するため、以下の実験を行った。
実験例1と同じPS灰(日本製紙社産出)(粒径1m以下)、クリンカアッシュ(中部電力社 碧南火力発電所産出)(粒径3mm以下)、粘土瓦シャモット(愛知県陶器瓦工業組合製、三州瓦シャモット)(粒径3mm以下)を準備した。
表4に示す成分の組み合わせおよび配合割合(体積%)で、各成分を均一になるまで乾式混合することにより、各試料の組成物を得た。次いで、得られた組成物を塩ビ管に充填し、組成物の体積に対して水を50%加えて固化させ、直径10cm、高さ6cmの円柱状の固化体を得た。次いで、得られた固化体を、15〜20℃で14日間、気乾養生した。
上記固化体について強度評価を行った。すなわち、固化体に対し、一軸圧縮試験機によって一軸圧縮荷重を加え、一軸圧縮強度を測定した。一軸圧縮強度が2N/mm以上であった場合を「○」、一軸圧縮強度が1N/mm以上2N/mm以未満であった場合を「△」、一軸圧縮強度が1N/mm以下であった場合を「×」とした。
また、得られた固化体の色調を目視にて確認した。表4に、組成物の詳細と固化体の評価結果をまとめて示す。
Figure 0006456417
表4によれば、組成物がPS灰とクリンカアッシュの2成分を含む場合(試料3−1〜試料3−8)、PS灰の体積割合を30%以上80%以下、クリンカアッシュの体積割合を20%以上70%以下とすることで、固化体の一軸圧縮強度を1N/mm以上にしやすく、また、固化体の色調を、自然砂の風合いに似た灰色〜濃灰色の色調に調整しやすくなることが確認された。同様に、組成物がPS灰とクリンカアッシュと粘土瓦シャモットの3成分を含む場合(試料3−9〜試料3−33)、PS灰の体積割合を30%以上80%以下、クリンカアッシュの体積割合を10%以上60%以下、粘土瓦シャモットの体積割合を10%以上60%以下とすることで、固化体の一軸圧縮強度を1N/mm以上にしやすく、また、固化体の色調を、自然土の風合いに似た灰色や、薄茶色、茶色、濃茶色、赤茶色等の茶系色の色調に調整しやすくなることが確認された。
<実験例4>
加液固化組成物の土のう材への適用性を調査するため、以下の実験を行った。
実験例1と同じPS灰(日本製紙社産出)(粒径1m以下)、クリンカアッシュ(中部電力社 碧南火力発電所産出)(粒径3mm以下)、粘土瓦シャモット(愛知県陶器瓦工業組合製、三州瓦シャモット)(粒径3mm以下)を準備した。
表5に示す成分の組み合わせおよび配合割合(体積%)で、各成分を均一になるまで乾式混合することにより、各試料の組成物を得た。得られた組成物1.7Lに対して、水を1L加え、吸水率を測定した。なお、組成物が水1L全てを吸った場合に吸水率が100%となる。
また、得られた組成物を塩ビ管に充填し、水を0.25L加えて固化させ、直径10cm、高さ6cmの円柱状の固化体を得た。次いで、得られた固化体を、15〜20℃で14日間、気乾養生した。
上記固化体について粉砕性評価を行った。すなわち、固化体を、1mの高さからコンクリート面に落下させたときの割れ方を確認した。固化体が全体的に粉砕された場合に、固化体が硬くなりすぎず、適度な粉砕性を有するとして「○」とした。全く粉砕されなかったか、数個の大きな塊で割れた場合を固化体が硬くなり過ぎたため、粉砕性に劣るとして「×」とした。
また、得られた組成物について、重さを評価した。乾式混合状態の組成物の比重が1.17以下の場合に「○」、組成物の比重が1.18〜1.25の場合に「△」とした。表5に、組成物の詳細、組成物、固化体の評価結果をまとめて示す。
Figure 0006456417
表5によれば、組成物がPS灰とクリンカアッシュの2成分を含む場合、PS灰の体積割合を10%以上30%以下、クリンカアッシュの体積割合を70%以上90%以下とすることで、組成物の液体吸収性を向上させやすくなることがわかる。また、組成物が加液により固化した際に、固化体が硬くなり過ぎず、適度な粉砕性を確保しやすくなることがわかる。また、組成物の重量も軽くしやすくなることがわかる。また、組成物がPS灰とクリンカアッシュと粘土瓦シャモットの3成分を含む場合、PS灰の体積割合を10%以上30%以下、クリンカアッシュの体積割合を20%以上80%以下、粘土瓦シャモットの体積割合を10%以上50%以下とすることで、上記と同様の効果が得られることが確認された。
<実験例5>
加液固化組成物の液体吸収材への適用性を調査するため、以下の実験を行った。
実験例1と同じPS灰(日本製紙社産出)(粒径1m以下)、クリンカアッシュ(中部電力社 碧南火力発電所産出)(粒径3mm以下)、粘土瓦シャモット(愛知県陶器瓦工業組合製、三州瓦シャモット)(粒径3mm以下)を準備した。
表6に示す成分の組み合わせおよび配合割合(体積%)で、各成分を均一になるまで乾式混合することにより、各試料の組成物を得た。得られた組成物1.7Lに対して、水を1L加え、吸水率を測定した。なお、組成物が水1L全てを吸った場合に吸水率が100%となる。
また、得られた組成物を、地面に散布し、飛散状況を確認した。PS灰単体よりも飛散し難くなった場合を「○」、PS灰単体と同等の飛散性であった場合を「×」とした。
また、得られた組成物について、重さを評価した。組成物の比重が1.17以下の場合に「○」、組成物の比重が1.18以上の場合に「×」とした。表6に、組成物の詳細、評価結果をまとめて示す。
Figure 0006456417
表6によれば、組成物がPS灰とクリンカアッシュの2成分を含む場合、PS灰の体積割合を10%以上90%以下、クリンカアッシュの体積割合を10%以上90%以下とすることで、組成物の液体吸収性を確保しやすくなることがわかる。また、PS灰単体に比べ、組成物の耐飛散性を向上させやすくなるので、組成物を手などで散布しやすくなることがわかる。また、組成物の重量も軽くしやすくなることがわかる。
また、組成物がPS灰とクリンカアッシュと粘土瓦シャモットの3成分を含む場合、PS灰の体積割合を10%以上90%以下、クリンカアッシュの体積割合を10%以上80%以下、粘土瓦シャモットの体積割合を10%以上50%以下とすることで、上記と同様の効果が得られることが確認された。
以上、本発明の実施形態、実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態、実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない範囲内で種々の変更が可能である。

Claims (13)

  1. 高分子凝集剤を有さず、加液により固化する加液固化組成物であって、
    当該加液固化組成物が上記加液により固化した固化体自身が舗装体として用いられる舗装材であり、
    上記加液固化組成物は、
    土壌の汚染に係る環境基準を満たすペーパースラッジ灰と、
    土壌の汚染に係る環境基準を満たすクリンカアッシュと、を有しており、
    乾燥状態で、比重が1.2以下であり、
    加水により固化した状態で土壌の汚染に係る環境基準を満たす、加液固化組成物。
  2. 上記ペーパースラッジ灰の粒径が、1mm以下であり、
    上記クリンカアッシュの粒径が、3mm以下である、請求項1に記載の加液固化組成物。
  3. さらに、土壌の汚染に係る環境基準を満たす粘土瓦シャモットを有する、請求項1または2に記載の加液固化組成物。
  4. 上記粘土瓦シャモットの粒径が、3mm以下である、請求項3に記載の加液固化組成物。
  5. 上記ペーパースラッジ灰の体積割合が、30%以上80%以下、
    上記クリンカアッシュの体積割合が、20%以上70%以下である、請求項1または2に記載の加液固化組成物。
  6. 上記ペーパースラッジ灰の体積割合が、30%以上80%以下、
    上記クリンカアッシュの体積割合が、10%以上60%以下、
    上記粘土瓦シャモットの体積割合が、10%以上60%以下である、請求項3または4に記載の加液固化組成物。
  7. 高分子凝集剤を有さず、加液により固化する加液固化組成物であって、
    土のう材として用いられるものであり、
    上記加液固化組成物は、
    土壌の汚染に係る環境基準を満たすペーパースラッジ灰と、
    土壌の汚染に係る環境基準を満たすクリンカアッシュと、を有しており、
    乾燥状態で、比重が1.2以下であり、
    加水により固化した状態で土壌の汚染に係る環境基準を満たす、加液固化組成物。
  8. 上記ペーパースラッジ灰の粒径が、1mm以下であり、
    上記クリンカアッシュの粒径が、3mm以下である、請求項7に記載の加液固化組成物。
  9. さらに、土壌の汚染に係る環境基準を満たす粘土瓦シャモットを有する、請求項7または8に記載の加液固化組成物。
  10. 上記粘土瓦シャモットの粒径が、3mm以下である、請求項9に記載の加液固化組成物。
  11. 上記ペーパースラッジ灰の体積割合が、10%以上30%以下、
    上記クリンカアッシュの体積割合が、70%以上90%以下の範囲内にある、請求項またはに記載の加液固化組成物。
  12. 上記ペーパースラッジ灰の体積割合が、10%以上30%以下、
    上記クリンカアッシュの体積割合が、20%以上80%以下、
    上記粘土瓦シャモットの体積割合が、10%以上50%以下である、請求項または10に記載の加液固化組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の加液固化組成物が加液により固化した状態にある、固化体。
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