JP6454958B2 - 電子弦楽器、楽音制御方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、電子ギター等の電子弦楽器に係り、特にその入力波形信号からピッチ抽出を行って種々の音高の楽音を発生する電子弦楽器、楽音制御方法及びプログラムに関する。
従来より、自然楽器の演奏操作によって発生する波形信号からピッチ(基本周波数)を抽出し、電子回路で構成された音源装置を制御して、人工的に楽音等の音響を得るようにした楽音生成装置が開発されている。
このような楽音生成装置を備えた電子ギター等の電子弦楽器においては、弦を指で押さえるフレット操作と、弦を弾くピッキングとが演奏操作として行われ、これらの演奏操作に応じた楽音を発生させる。
なお、フレット操作及びピッキングを検出して楽音を発生させる電子弦楽器は、例えば、特許文献1に記載されている。
ここで、ピッキングにより振動した弦のピッチを抽出する場合、弦の振動に倍音の波形が重畳されることから、弦の振動波形をローパスフィルタに通した後にピッチ抽出を行うことがある。
ローパスフィルタによって倍音の波形が除去されると、ピッチの抽出をより正確に行うことができる。
特開2003−084766号公報
しかしながら、ローパスフィルタにより倍音の波形を除去してピッチ抽出を行う従来の技術においては、ローパスフィルタのカットオフ周波数が固定的なものであった。そのため、特定のフレットで押弦された場合には有効であるものの、他のフレットで押弦された場合や開放弦の場合には、弦の振動における倍音の波形を十分に除去できてはいなかった。
その結果、正確なピッチ抽出を行うことができないことから、発音される音高が適切なものとはならない場合があった。
なお、電子弦楽器においては、ピッキングされた弦に隣接する弦にクロストークの影響が生じることがあり、この場合にも、正確なピッチ抽出を妨げる要因となる。
すなわち、従来の技術においては、電子弦楽器におけるピッチ抽出を正確に行うことが困難であった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、電子弦楽器におけるピッチ抽出をより正確に行うことを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様の電子弦楽器は、
張設された弦の振動を検出する弦振動検出手段と、
指板上の複数のフレットを複数のグループに分類し、当該分類されたグループ毎に設けられるとともに、各グループそれぞれに対応したフィルタリング特性を有するフィルタ手段と、
前記複数のフレットのいずれが操作されたかを検知するフレット操作検出手段と、
前記振動が検出された弦及び前記操作が検出されたフレットに応じて決定されるクロストーク係数に基づいて、前記弦に隣接する弦へのクロストークの演算処理を行うクロストーク演算手段と、
前記弦振動検出手段により検知された弦の振動信号に前記クロストークの演算処理により前記演算処理された信号を、前記フレット操作検出手段により操作の検出されたフレットが属するグループに対応する前記フィルタ手段でフィルタリング処理するフィルタ制御手段と、
前記フィルタ手段よりフィルタリング処理された弦の振動信号に基づいて、発生すべき楽音のピッチを抽出する処理を実行するピッチ抽出手段と、
を有する電子弦楽器。
本発明によれば、電子弦楽器におけるピッチ抽出をより正確に行うことができる。
本実施例に係る電子ギターの主要部の構成を示す模式図である。 全体の回路を示すブロック図である。 フレットの押弦状態を検出するためのフレット検出回路を示す図である。 ピッチ抽出回路及びマイコンの具体的な機能構成を示すブロック図である。 本実施例に係るピッチ抽出回路の具体的な構成を示すブロック図である。 ローパスフィルタ処理部におけるローパスフィルタ、増幅回路及びゼロクロス点取込回路の構成例を示す回路図である。 第1〜第3フレット群におけるカットオフ周波数を決定するための図6の回路素子のパラメータ及びフィルタ係数を示す図であり、図7(a)は第1フレット群の場合、図7(b)は第2フレット群の場合、図7(c)は第3フレット群の場合を示す図である。 各弦と隣接する弦とにおけるクロストーク係数の関係を示す図であり、図8(a)は第1フレット群におけるクロストーク係数の関係、図8(b)は第2フレット群におけるクロストーク係数の関係、図8(c)は第3フレット群におけるクロストーク係数の関係を示す図である。 Fメジャーコードの押弦が行われた場合を示す模式図である。 A#メジャーコードの押弦が行われた場合を示す模式図である。 マイコンが楽音を発生する際の処理の概要を示す模式図である。 マイコンが実行するフレット検出処理ルーチンを示すフローチャートである。 マイコンへインタラプトがかけられたときの処理を示すインタラプトルーチンを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
[実施例]
以下、この発明の実施例について図面を参照して説明するが、ここではこの発明を電子ギター(ギターシンセサイザ)に適用した場合を例に挙げて説明する。なお、これに限らず他のタイプの電子楽器であっても同様に適用できる。
図1は、本実施例に係る電子ギター1の主要部の構成を示す模式図である。
図1に示すように、電子ギター1は、指板FB上に張設された6つの弦STG1〜STG6を備えており、各弦に対して、フレット及びピッキングを行うことにより、アコースティックギター等の自然楽器と同様の操作でユーザの演奏を可能とするものである。図1に示すように、電子ギター1は、指板FB上に張設された6つの弦STG1〜STG6にそれぞれ設けられ、各弦にスキャンパルスを入力するスキャンパルス発生器PGを備えている。そして、電子ギター1は、各弦に対するフレットあるいはピッキングが行われた場合に、フレットスキャン部FS及びピッチ抽出回路PCによって、各操作を検出する。
図2は、全体の回路を示すブロック図である。ピッチ抽出回路PCは、各弦の振動を電気信号に変換し、振動波形のゼロクロス点及び振幅の絶対値を取得して、マイコンMCPに出力する。
マイコンMCPは、後述する音程データ変換テーブル(ピッチテーブル)を含むメモリ例えばROM及びRAMを有するとともに、タイマーTMRを有し、音源発生装置SOBに与える為の信号を制御するものである。音源発生装置SOBは音源SSとデジタル−アナログ変換回路D/Aと、増幅回路AMCと、スピーカSPとからなり、マイコンMCPからのノートオン(発音)、ノートオフ(消音)、周波数を変える音高指示信号に応じた音高の楽音を放音するものである。なお、音源SSの入力側とマイコンMCPのデータバスBUSとの間に、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式のインターフェースが設けられている。勿論、ギター本体に音源SSを設けるときは、別のインターフェースを介してもよい。アドレスデコーダDCDは、マイコンMCPからのアドレス読み出し信号ARが入力されたとき、弦番号の読込み信号RDI、時刻読込み信号RDj(j=1〜6)とMAX,MINのピーク値及びその時点その時点の瞬時値読込み信号RDAI(I=1〜18)をピッチ抽出回路PCに出力する。
マイコンMCPは、一定時間毎(例えば1ms毎)の割り込み処理として、各弦における各フレットの押弦状態を常に検出している。押弦状態の検出処理は、各弦のピッキングによるピッチ抽出とは別に並列処理として実行されている。
図3は、フレットの押弦状態を検出するためのフレット検出回路FDCを示す図である。フレット検出回路FDCは、フレットスキャン部FSに備えられている。
図3に示すように、フレット検出回路FDCは、フレットの数に対応する22の選択線KI0〜KI21と、弦の数に対応する6の信号線KC0〜KC5とがマトリクス状に配列された構成を有している。
各選択線KI0〜KI21は、所定時間(例えば1ms)毎に順次アクティブな状態にスイッチングされる。これら選択線KI0〜KI21は、ハイレベル(例えば5v)にプルアップされている。アクティブな状態とされた選択線KI0〜KI21に対し、押弦により指板FBに接触されている弦があると、その弦に対応する信号線KC0〜KC5からはハイレベルの信号が読み出される。
すなわち、フレット検出回路FDCは、所定時間毎に選択線KI0〜KI21を1つずつアクティブな状態に切り替え、信号線KC0〜KC5の状態(ハイレベルまたはローレベル)を読み出して、すべてのフレットについて、いずれの位置が押弦されているかを検出する。
図4は、ピッチ抽出回路PC及びマイコンMCPの具体的な機能構成を示すブロック図である。ピッチ抽出は、主にピッチ抽出回路PC及びマイコンMCPの以下に説明する機能によって実行される。
図4に示すように、ピッチ抽出回路PCは、ローパスフィルタLPFと、増幅回路AMCと、ゼロクロス点取込回路ZCRと、絶対値取込回路ABSとを備えている。なお、ローパスフィルタLPF、増幅回路AMC、ゼロクロス点取込回路ZCR及び絶対値取込回路ABSは、後述するローパスフィルタ処理部LAを構成している。
ローパスフィルタLPFには、ピッキングが行われることにより各弦において発生する波形の信号がヘキサピックアップから入力され、ローパスフィルタLPFは、入力された信号の高周波成分をカットし、低周波成分のみを通過させる。
増幅回路AMCは、ローパスフィルタLPFの出力信号を設定されたゲインに応じて増幅し、ゼロクロス点取込回路ZCR及び絶対値取込回路ABSに出力する。
ゼロクロス点取込回路ZCRは、入力された波形の信号のゼロクロス点を検出し、ゼロクロス点より正側の場合にハイレベル信号、負側の場合にローレベル信号を出力する。なお、ゼロクロス点取込回路ZCRの出力信号は、反転したもの(反転出力)と非反転のもの(非反転出力)との両方がマイコンMCPに入力される。
絶対値取込回路ABSは、入力された波形の信号の正負両側におけるピーク値をそれぞれ検出し、ピーク値の絶対値及び符号をマイコンMCPに入力する。
マイコンMCPは、割込制御回路ICと、タイマーTMRと、アナログ−デジタル変換回路A/Dと、メモリMEMとを備えている。
割込制御回路ICは、ゼロクロス点取込回路ZCRの非反転出力及び反転出力が入力され、これらの立ち上がりエッジで割り込み信号を発生させる。すなわち、割込制御回路ICは、ピッキングによって各弦に発生した波形の信号がゼロクロスするタイミングで、割り込み信号を発生させる。割込制御回路ICは、発生した割り込み信号をタイマーTMRに出力する。
タイマーTMRは、割込制御回路ICから割り込み信号が入力されると、入力された時間t(非反転出力による割り込み信号の場合)及び時間T(反転出力による割り込み信号の場合)をメモリMEMに出力する。
アナログ−デジタル変換回路A/Dは、絶対値取込回路ABSから入力されたピーク値の絶対値をデジタル信号に変換し、メモリMEMに出力する。なお、アナログ−デジタル変換回路A/Dは、ピーク値の絶対値とともに入力される符号をデジタル化されたピーク値と併せてメモリMEMに出力する。
メモリMEMは、タイマーTMRから入力された時間t,Tと、ピーク値の絶対値(デジタル値)及び符号を記憶する。メモリMEMに記憶された時間t,Tは、マイコンMCPが前回記憶された時間t,Tと今回記憶された時間t,Tの差分を算出して周波数(発生させる楽音の音程であるピッチ)を求める際に用いられる。
また、メモリMEMは、各弦のフレットと周波数との関係を示すフレット−周波数データテーブル(不図示)を記憶している。
フレット−周波数データテーブルでは、スケールA4を442Hzとし、各弦がいずれの周波数に対応するか、また、フレット位置による音程のコード(キーコード)が関連付けて記憶されている。
また、メモリMEMは、ピッチ抽出によって取得された周波数を音程データ(キーコード)に変換するための音程データ変換テーブル(不図示)を記憶している。
音程データ変換テーブルでは、ピッチ抽出によって得られた周波数が、cent比例した音程データ(キーコード)と対応付けて記憶されている。
マイコンMCPは、メモリMEMに記憶されたこれらのデータを参照ながら、ピッキングが行われた場合に、フレットスキャンの結果及びピッチ抽出の結果に応じて、音程を決定し、楽音を発生する。
次に、本発明におけるピッチ抽出回路PCの具体的な構成について説明する。
本発明におけるピッチ抽出回路PCでは、22個のフレットが1つ若しくは複数のグループ(フレット群)に分けられており、各グループに対応して、異なるカットオフ周波数を有するローパスフィルタが設置されている。さらに、これらグループ毎のローパスフィルタが、6本の弦それぞれについて、各弦に対応するカットオフ周波数に設定されて設置されている。本実施形態では、第1〜第22フレットまでの22個のフレットFB1〜FB22を、フレットFB1〜FB6までの第1フレット群FG1、フレットFB7〜F14までの第2フレット群FG2、フレットFB15〜FB22までの第3フレット群FG3に分類している。なお、第1フレット群FG1には開放弦の場合を含むものとする。
ピッチ抽出が行われる場合、フレットFB1〜FB22のいずれが押下されているか、または、開放弦であるかに応じて、上記フレットのグループ(以下、「操作フレット群」と呼ぶ。)がマイコンMCPによって判定される。そして、弾弦された弦STG1〜STG6に対応する操作フレット群のローパスフィルタがマイコンMCPによって選択される。なお、ここで選択されたローパスフィルタを以下、適宜「選択ローパスフィルタ」と呼ぶ。
ピッチ抽出回路PCでは、弾弦が行われた場合、選択ローパスフィルタを用いて波形の信号にフィルタ処理を行った上で、ピッチの抽出が行われる。
また、ピッチ抽出回路PCでは、弾弦された弦STG1〜STG6のピッチ抽出を行う際、隣接する弦からのクロストークを低減する処理が行われる。具体的には、各弦において、第1〜第3フレット群FG1〜FG3毎に、隣接する弦に対するクロストークを低減する際に用いるクロストーク係数が設定されている。なお、クロストーク係数は、弦番号が1つ大きい弦に対して用いられるものと、弦番号が1つ小さい弦に対して用いられるものとが個別に設定されている。クロストークを低減する処理では、いずれのクロストーク係数を用いるかが、マイコンMCPによって選択される。
以下、図5を参照して、ピッチ抽出回路PCの構成について説明する。
図5は、本実施例に係るピッチ抽出回路PCの具体的な構成を示すブロック図である。
図5に示すように、ピッチ抽出回路PCは、クロストーク低減部CTRと、ローパスフィルタ処理部LAと、セレクタSELとを備えている。なお、図5に示すピッチ抽出回路PCは、1つの弦についての構成を示しており、実際のピッチ抽出回路PCには、図5に示す構成が弦STG1〜弦STG6に対応して6組、並列的に実装される。
クロストーク低減部CTRは、下側係数選択部110と、乗算部120,140と、上側係数選択部130と、加算部150とを備えている。
下側係数選択部110は、弾弦された弦(弦番号n)よりも1つ弦番号が小さい弦(弦番号n−1)について、第1〜第3フレット群FG1〜FG3に対応するクロストーク係数をそれぞれ記憶する係数記憶部111〜113を備えている。係数記憶部111には、弦番号n−1の弦について、第1フレット群に対応するクロストーク係数が記憶されている。同様に、係数記憶部112には、第2フレット群に対応するクロストーク係数が記憶され、係数記憶部113には、第3フレット群FG3に対応するクロストーク係数が記憶されている。下側係数選択部110は、マイコンMCPからの指示(弦番号n−1の弦の操作フレット群を指定する指示)に応じて、これら係数記憶部111〜113のいずれかを選択し、選択されたクロストーク係数を乗算部120に出力する。
乗算部120は、弦番号n−1の弦についてピックアップから入力される信号に下側係数選択部110から入力されるクロストーク係数を乗算して、乗算結果を加算部150に出力する。なお、乗算部120において、弦番号n−1の弦の振動にクロストーク係数が乗算される場合、弦番号nの弦へのクロストークをキャンセルするために、位相が反転された状態で乗算が行われる。
上側係数選択部130は、弾弦された弦(弦番号n)よりも1つ弦番号が大きい弦(弦番号n+1)について、第1〜第3フレット群FG1〜FG3に対応するクロストーク係数をそれぞれ記憶する係数記憶部131〜133を備えている。係数記憶部131には、弦番号n+1の弦について、第1フレット群に対応するクロストーク係数が記憶されている。同様に、係数記憶部132には、第2フレット群に対応するクロストーク係数が記憶され、係数記憶部133には、第3フレット群FG3に対応するクロストーク係数が記憶されている。上側係数選択部130は、マイコンMCPからの指示(弦番号n+1の弦の操作フレット群を指定する指示)に応じて、これら係数記憶部131〜133のいずれかを選択し、選択されたクロストーク係数を乗算部140に出力する。
乗算部140は、弦番号n+1の弦についてピックアップから入力される信号に上側係数選択部130から入力されるクロストーク係数を乗算して、乗算結果を加算部150に出力する。なお、乗算部140において、弦番号n+1の弦の振動にクロストーク係数が乗算される場合、弦番号nの弦へのクロストークをキャンセルするために、位相が反転された状態で乗算が行われる。
加算部150は、弦番号nの弦についてピックアップから入力される信号と、乗算部120から入力される乗算結果と、乗算部140から入力される乗算結果とを加算し、加算結果をローパスフィルタ処理部LAに出力する。これにより、ローパスフィルタ処理部LAには、弦番号nの弦の信号として、弦番号n−1の弦及び弦番号n+1の弦からのクロストークがキャンセルされた状態の信号が出力される。
ローパスフィルタ処理部LAは、ローパスフィルタ処理部210,220,230によって構成される。ローパスフィルタ処理部LAは、ローパスフィルタLPF、増幅回路AMC、ゼロクロス点取込回路ZCR及び絶対値取込回路ABSを含んでいる。
ローパスフィルタ処理部210において、ローパスフィルタLPFは、第1フレット群FG1に対応するカットオフ周波数に設定されている。そして、ローパスフィルタLPFは、加算部150から入力された加算結果の信号におけるカットオフ周波数以上の高周波成分をカットし、低周波成分の信号を通過させる。ローパスフィルタLPFの出力は、増幅回路AMCに出力される。
増幅回路AMCは、ローパスフィルタLPFの出力信号を、設定されたゲインに応じて増幅し、ゼロクロス点取込回路ZCR及び絶対値取込回路ABSに出力する。
ゼロクロス点取込回路ZCRは、比較器を含み、入力された波形の信号のゼロクロス点を検出する。そして、ゼロクロス点取込回路ZCRは、入力された波形の信号のレベルがゼロクロス点より正側の場合にハイレベル信号、負側の場合にローレベル信号を出力する。
絶対値取込回路ABSは、入力された波形の信号の正負両側におけるピーク値をそれぞれ検出し、ピーク値の絶対値及び符号をマイコンMCPに入力する。
ここで、ローパスフィルタ処理部210,220,230の構成は、ローパスフィルタLPFのカットオフ周波数がそれぞれ異なっている一方、増幅回路AMC及びゼロクロス点取込回路ZCRの構成は同様である。
すなわち、ローパスフィルタ処理部220のローパスフィルタLPFは、第2フレット群FG2に対応するカットオフ周波数に設定されている。そして、ローパスフィルタLPFは、加算部150から入力された加算結果の信号におけるカットオフ周波数以上の高周波成分をカットし、低周波成分の信号を通過させる。ローパスフィルタLPFの出力は、増幅回路AMCに出力される。
ローパスフィルタ処理部230のローパスフィルタLPFは、第3フレット群FG3に対応するカットオフ周波数に設定されている。そして、ローパスフィルタLPFは、加算部150から入力された加算結果の信号におけるカットオフ周波数以上の高周波成分をカットし、低周波成分の信号を通過させる。ローパスフィルタLPFの出力は、増幅回路AMCに出力される。
セレクタSELは、マイコンMCPからの指示(弦番号nの弦の操作フレット群を指定する指示)に応じて、ローパスフィルタ処理部210,220,230の出力(ゼロクロス点、ピーク値の絶対値及び符号)のいずれかを選択し、選択した出力をマイコンMCPに出力する。
次に、ローパスフィルタ処理部LAの具体的構成例について説明する。
図6は、ローパスフィルタ処理部LAにおけるローパスフィルタLPF、増幅回路AMC及びゼロクロス点取込回路ZCRの構成例を示す回路図である。なお、図6においては、ローパスフィルタ処理部LAを構成する回路のうち、主要な部分のみを示している。
図6において、ローパスフィルタLPFは、コンデンサC1,C2,C5と、抵抗R1と、オペアンプOP1とを含む多重帰還形のローパスフィルタとして構成される。また、増幅回路AMCは、コンデンサC3,C4と、抵抗R2と、オペアンプOP2とを含む負帰還型の増幅回路として構成される。さらに、ゼロクロス点取込回路ZCRは、比較器CMPによって構成される。
ローパスフィルタLPFには、加算部150から入力される加算結果の信号が入力され、コンデンサC1〜C4及び抵抗R1によって定まるカットオフ周波数以上の高周波成分をカットし、低周波成分の信号を通過させる。
増幅回路AMCは、オペアンプOP2に設定されているゲインに応じて、ローパスフィルタLPFの出力信号を増幅する。
ゼロクロス点取込回路ZCRは、増幅回路AMCの出力信号をゼロレベルの信号と比較し、ゼロレベルの信号よりも増幅回路AMCの出力信号が大きい場合にハイレベル信号を出力し、ゼロレベルの信号よりも増幅回路AMCの出力信号が小さい場合にローレベル信号を出力する。
なお、ローパスフィルタ処理部LAとして、各弦について、第1〜第3フレット群FG1〜FG3に対応するカットオフ周波数を有する3組が設置され、弦STG1〜STG6それぞれについて、このような3組のローパスフィルタ処理部LAが設置されている。
図6においては、これら18組のローパスフィルタ処理部LAの1つのみを示し、他のローパスフィルタ処理部LAについては、図示を省略している。
次に、本実施形態におけるローパスフィルタのカットオフ周波数及び各弦のクロストーク係数について説明する。
図7は、第1〜第3フレット群FG1〜FG3におけるカットオフ周波数を決定するための図6の回路素子のパラメータ及びフィルタ係数を示す図であり、図7(a)は第1フレット群FG1の場合、図7(b)は第2フレット群FG2の場合、図7(c)は第3フレット群FG3の場合を示している。
図7に示すように、図6に示す回路において、抵抗R1、コンデンサC1〜C5のパラメータを変化させることで、ローパスフィルタLPFのカットオフ周波数を決定づけるフィルタ係数を変化させることができる。
例えば、図7(a)において、弦番号1の弦については、抵抗R1がr11[Ω]、コンデンサC1がX11[μF]、コンデンサC2がX21[μF]、コンデンサC3がX31[μF]、コンデンサC4がX41[μF]、コンデンサC5がX51[μF]に設定されており、その結果、フィルタ係数がFK1となっている。
図7(a)において、弦番号2の弦については、抵抗R1がr12[Ω]、コンデンサC1がX12[μF]、コンデンサC2がX22[μF]、コンデンサC3がX32[μF]、コンデンサC4がX42[μF]、コンデンサC5がX52[μF]に設定されており、その結果、フィルタ係数がFK2となっている。
また、図7(b)において、弦番号1の弦については、抵抗R1がr21[Ω]、コンデンサC1がY11[μF]、コンデンサC2がY21[μF]、コンデンサC3がY31[μF]、コンデンサC4がY41[μF]、コンデンサC5がY51[μF]に設定されており、その結果、フィルタ係数がFK7となっている。
また、図7(b)において、弦番号2の弦については、抵抗R1がr22[Ω]、コンデンサC1がY12[μF]、コンデンサC2がY22[μF]、コンデンサC3がY32[μF]、コンデンサC4がY42[μF]、コンデンサC5がY52[μF]に設定されており、その結果、フィルタ係数がFK8となっている。
さらに、図7(c)において、弦番号1の弦については、抵抗R1がr31[Ω]、コンデンサC1がZ11[μF]、コンデンサC2がZ21[μF]、コンデンサC3がZ31[μF]、コンデンサC4がZ41[μF]、コンデンサC5がZ51[μF]に設定されており、その結果、フィルタ係数がFK13となっている。
また、弦番号2の弦については、抵抗R1がr32[Ω]、コンデンサC1がZ12[μF]、コンデンサC2がZ22[μF]、コンデンサC3がZ32[μF]、コンデンサC4がZ42[μF]、コンデンサC5がZ52[μF]に設定されており、その結果、フィルタ係数がFK4となっている。
このように、図6に示す回路において、回路素子のパラメータを種々異ならせることで、ローパスフィルタLPFのフィルタ係数を変化させることができ、それにより、目的とするカットオフ周波数を実現することができる。
図8は、各弦と隣接する弦とにおけるクロストーク係数の関係を示す図であり、図8(a)は第1フレット群FG1におけるクロストーク係数の関係、図8(b)は第2フレット群FG2におけるクロストーク係数の関係、図8(c)は第3フレット群FG3におけるクロストーク係数の関係を示している。
図8に示すように、本実施形態においては、弦が弾弦された場合に、その弦が隣接する弦に与えるクロストークの影響を低減するためのクロストーク係数が、弦番号の大きい側及び小さい側の弦それぞれに対応して設定されている。さらに、本実施形態においては、このような両隣の弦に対するクロストーク係数が、第1〜第3フレット群FG1〜FG3に対応して設定されている。
例えば、図8(a)において弦番号2の弦については、弦番号n−1、すなわち、弦番号1の弦に対するクロストーク係数がP12、弦番号n+1、すなわち、弦番号3の弦に対するクロストーク係数がQ12に設定されている。
また、図8(a)において弦番号3の弦については、弦番号n−1、すなわち、弦番号3の弦に対するクロストーク係数がP13、弦番号n+1、すなわち、弦番号3の弦に対するクロストーク係数がQ13に設定されている。
また、図8(b)において弦番号2の弦については、弦番号n−1、すなわち、弦番号1の弦に対するクロストーク係数がP22、弦番号n+1、すなわち、弦番号3の弦に対するクロストーク係数がQ22に設定されている。
また、図8(b)において弦番号3の弦については、弦番号n−1、すなわち、弦番号3の弦に対するクロストーク係数がP23、弦番号n+1、すなわち、弦番号3の弦に対するクロストーク係数がQ23に設定されている。
さらに、図8(c)において弦番号2の弦については、弦番号n−1、すなわち、弦番号1の弦に対するクロストーク係数がP32、弦番号n+1、すなわち、弦番号3の弦に対するクロストーク係数がQ32に設定されている。
また、図8(c)において弦番号3の弦については、弦番号n−1、すなわち、弦番号3の弦に対するクロストーク係数がP33、弦番号n+1、すなわち、弦番号3の弦に対するクロストーク係数がQ33に設定されている。
なお、図8において、弦番号1の弦について弦番号n−1の弦、及び、弦番号6の弦について弦番号n+1の弦は存在しないため、クロストーク係数は0に設定されている。
このように、クロストーク係数を第1〜第3フレット群FG1〜FG3に対応して設定することで、より適切にクロストークを低減することができる。そのため、ピッチ抽出をより正確に行うことが可能となる。
次に、ピッチ抽出回路PCにおける動作の具体例について説明する。
図9は、Fメジャーコードの押弦が行われた場合を示す模式図である。
図9に示すように、Fメジャーコードの押弦が行われると、弦番号1及び弦番号2の弦は第1フレット、弦番号3の弦は第2フレット、弦番号4及び弦番号5の弦は第3フレット、弦番号6の弦は第1フレットが操作される。
このとき、弦番号2の弦のピッチ抽出を行うとすると、弦番号1の弦の振動が弦番号2の弦の波形にクロストークし、また、弦番号3の弦の振動が弦番号2の弦の波形にクロストークする。
そのため、弦番号1の弦の振動の位相を反転させた上で、クロストーク係数が乗算され、弦番号nの弦の信号に加算される。このとき用いられるクロストーク係数は、弦番号2の操作フレット群が第3フレット群FG3であることから、図8(c)における弦番号1の弦のクロストーク係数Q31が用いられる。
また、同時に、弦番号3の弦の振動の位相を反転させた上で、クロストーク係数が乗算され、弦番号nの弦の信号に加算される。このとき用いられるクロストーク係数は、弦番号3の操作フレット群が第3フレット群FG3であることから、図8(c)における弦番号3の弦のクロストーク係数P33が用いられる。
これにより、弦番号2の弦の信号において、弦番号1の弦の振動及び弦番号3の弦の振動によるクロストークが低減される。
そして、クロストークが低減された弦番号2の弦の信号に対し、ローパスフィルタLPFによるフィルタ処理が行われる。このとき、弦番号2の弦の操作フレット群は第3フレット群FG3であることから、図7(c)における弦番号2のカットオフ係数FK14によって決定されるカットオフ周波数でフィルタ処理が行われる。
さらに、このようにフィルタ処理が行われた後の信号に対して、ゼロクロス点の検出やピーク値の検出等が行われ、マイコンMCPによるピッチ抽出処理が行われる。
次に、ピッチ抽出回路PCにおける動作の他の具体例について説明する。
図10は、A#メジャーコードの押弦が行われた場合を示す模式図である。
図10に示すように、A#メジャーコードの押弦が行われると、弦番号1及び弦番号2の弦は第6フレット、弦番号3の弦は第7フレット、弦番号4及び弦番号5の弦は第8フレット、弦番号6の弦は第6フレットが操作される。
このとき、弦番号2の弦のピッチ抽出を行うとすると、弦番号1の弦の振動が弦番号2の弦の波形にクロストークし、また、弦番号3の弦の振動が弦番号2の弦の波形にクロストークする。
そのため、弦番号1の弦の振動の位相を反転させた上で、クロストーク係数が乗算され、弦番号nの弦の信号に加算される。このとき用いられるクロストーク係数は、弦番号2の操作フレット群が第3フレット群FG3であることから、図8(c)における弦番号1の弦のクロストーク係数Q31が用いられる。
また、同時に、弦番号3の弦の振動の位相を反転させた上で、クロストーク係数が乗算され、弦番号nの弦の信号に加算される。このとき用いられるクロストーク係数は、弦番号3の操作フレット群が第2フレット群FG2であることから、図8(b)における弦番号3の弦のクロストーク係数P23が用いられる。
これにより、弦番号2の弦の信号において、弦番号1の弦の振動及び弦番号3の弦の振動によるクロストークが低減される。
そして、クロストークが低減された弦番号2の弦の信号に対し、ローパスフィルタLPFによるフィルタ処理が行われる。このとき、弦番号2の弦の操作フレット群は第3フレット群FG3であることから、図7(c)における弦番号2のカットオフ係数FK14によって決定されるカットオフ周波数でフィルタ処理が行われる。
さらに、このようにフィルタ処理が行われた後の信号に対して、ゼロクロス点の検出やピーク値の検出等が行われ、マイコンMCPによるピッチ抽出処理が行われる。
次に、マイコンMCPが楽音を発生する際の処理の概要について説明する。
図11は、マイコンMCPが楽音を発生する際の処理の概要を示す模式図である。
図11において、ピッチ抽出回路PCに図11(c)に示す波形の信号が入力されたとすると、これに対するゼロクロス点取込回路ZCRの非反転出力は、図11(a)に示す波形となり、反転出力は、図11(b)に示す波形となる。
マイコンMCPは、ピッチ抽出処理を実行する場合、設定された所定の波高値THLABより小さいものはノイズとみなして波形の信号を破棄する(STEP0〜2)。一方、マイコンMCPは、STEP0において、所定の波高値THLAB以上となった場合、STEP0の波高値VEL0がSTEP0における波高値のしきい値TH0以上となっている場合には、ピッチ抽出処理と並列的に実行しているフレットの押弦状態の検出処理で検出された各フレットの情報から音程(音程の初期値)を検出し、STEP0の波高値に基づいて、STEP1において発音を開始する。具体的には、マイコンMCPは、音量を定めるベロシティVELを(VEL0+VEL1)/2として、STEP1で発音を開始する。
この後、マイコンMCPは、STEP0〜2において、所定の波高値THLAB以上となっている場合、その波が新たに入力された初めてのものであるときに、波形のピーク値及び符号をベロシティVEL(具体的には波高値VEL2)の値として取り込む(STEP3)。そして、マイコンMCPは、ピッチ抽出処理において検出したベロシティVELの値を基に、その音程の発音を行う(ノートオン)。発音が行われる場合、マイコンMCPは、音源SSに対して、音程及びベロシティVELの値を出力することにより、発音の指令を行う。
この後、STEP4において、ピッチ抽出処理は継続され、マイコンMCPは、前回記憶された時間t,Tと今回記憶された時間t,Tの差分から周波数(ピッチ)を算出し(TP(b),TP(b’))、この周波数によって、すでに発音している音程に対する補正を行う。
ここで、ピッチ抽出処理が行われる場合、弾弦された弦の操作フレット群に対応するカットオフ周波数で弦の振動に対してローパスフィルタ処理が施される。また、このとき、弾弦された隣接する弦からのクロストークが、各弦における操作フレット群に対応するクロストーク係数で低減される。
以下、マイコンMCPの動作についてフローチャートや波形を示す図面を参照して説明する。
初めに、図面の符号について説明する。
AD・・・図2の瞬時値読込み信号RDA13〜18によりピッチ抽出回路PCの入力波形を直接読んだ入力波高値(瞬時値)
T・・・周期データ
THLAB・・・STEP0,STEP1におけるノイズ除去用しきい値
TH0・・・STEP0における波高値判定用しきい値
TH1・・・STEP1における波高値判定用しきい値
VEL・・・速度(ベロシティー)を定める情報で、発音開始時の波形の最大ピーク値(波高値)にて定まる。
VEL0・・・STEP0におけるノイズ除去後の波高値(=a0)
VEL1・・・STEP1におけるノイズ除去後の波高値(=b0)
VEL2・・・STEP2における波高値(=a1)
b・・・ワーキングレジスタBに記憶されている今回正負フラグ(正ピークの次のゼロ点のとき1、負ピークの次のゼロ点のとき0)
c・・・ワーキングレジスタCに記憶されている今回波高値(ピーク値)
e・・・ワーキングレジスタEに記憶されている前々回波高値(ピーク値)
h・・・ワーキングレジスタHに記憶されている前々回抽出された周期データ
t・・・ワーキングレジスタTrに記憶されている今回のゼロクロス時刻
図12は、マイコンMCPが実行するフレット検出処理ルーチンを示すフローチャートである。
F1において、マイコンMCPは、選択線KI0〜KI21のうち1つ(例えば選択線KI0)を選択し、アクティブな状態とする。
続くF2において、マイコンMCPは、信号線KC0〜KC5の信号レベルを読み出す。このとき、押弦されている弦に対応する信号線では、信号レベルがハイレベルとなり、押弦されていない弦に対応する信号線では、信号レベルがローレベルとなる。
そして、F3において、マイコンMCPは、押弦されているか否かの判定を行う。マイコンMCPは、押弦されている場合すなわちイエス(以下、Yと称する)の場合、F4の処理に移行し、押弦されていない場合すなわちノー(以下、Nと称する)の場合、F1の処理に移行する。
F4において、マイコンMCPは、音程コードを算出する。このとき、マイコンMCPは、押弦位置の音程コードを算出する。
このような処理を繰り返し、マイコンMCPは、すべてのフレットについて、各弦の押弦状態を検出する。
図13は、マイコンMCPへインタラプトがかけられたときの処理を示すインタラプトルーチンであり、I1において、マイコンMCPはアドレスデコーダDCDを介し、ゼロクロス時刻取込回路ZTSに対し、弦番号読み込み信号RDIを与えてインタラプトを与えた弦を指定する弦番号を読み込む。そして、その弦番号に対応する時刻情報つまりゼロクロス時刻情報をゼロクロス時刻取込回路ZTSへ時刻読込み信号RD1〜RD6のいずれかに対応するものを与えて読込む。これをtとする。しかる後、I2において、同様に波高値取込み回路PVSへピーク値読込み信号RDAI(I=1〜12のうちのいずれか)を与えて、ピーク値を読取る。これをcとする。
続くI3において、当該ピーク値は正、負のいずれかのピークであるのかを示す情報bをゼロクロス時刻取込回路ZTSより得る。そして、I4にて、このようにして得たt,c,bの値をマイコンMCP内のバッファレジスタTr,C,Bにセットする。このバッファには、割込み処理がなされる都度、このような時刻情報、ピーク値情報、ピークの種類を示す情報がワンセットとして書込まれていき、メインルーチンで、各弦毎にかかる情報に対する処理がなされる。
以上述べたように、本実施形態に係る電子ギター1は、ピッチ抽出回路PCと、複数のローパスフィルタLPFと、フレットスキャン部FSと、マイコンMCPとを備えている。
ピッチ抽出回路PCは、張設された弦の振動を検出する。
複数のローパスフィルタLPFは、指板上の複数のフレットを1つ若しくは複数のグループに分類し、当該分類されたグループ毎に設けられるとともに、各グループそれぞれに対応したフィルタリング特性を有する。
フレットスキャン部FSは、複数のフレットのいずれが操作されたかを検知する。
マイコンMCPは、ピッチ抽出回路PCにより検知された弦の振動信号を、フレットスキャン部FSにより操作の検出されたフレットが属するグループに対応するローパスフィルタLPFでフィルタリング処理する。
また、マイコンMCPは、よりフィルタリング処理された弦の振動信号に基づいて、発生すべき楽音のピッチを抽出する処理を実行する。
これにより、検出された弦の振動に対し、押下されているフレットの位置に応じたカットオフ周波数でローパスフィルタによるフィルタ処理を行うことができる。
したがって、電子弦楽器におけるピッチ抽出をより正確に行うことが可能となる。
また、弦は複数張設され、ローパスフィルタLPFは、弦それぞれに対して、各グループ毎に設けられている。
これにより、各弦におけるピッチ抽出を適確に行うことができるため、電子弦楽器におけるピッチ抽出をより正確に行うことが可能となる。
また、ローパスフィルタは、各グループに対応して設定されたカットオフ周波数でフィルタリング処理するローパスフィルタである。
これにより、フレットのグループ毎に、より適切なフィルタリング処理を施すことができる。
また、電子ギター1はさらに、複数のクロストーク低減部CTRを備えている。
複数のクロストーク低減部CTRは、指板上の複数のフレットが1つ若しくは複数のグループに分類され、当該分類されたグループ毎に設けられるとともに、各グループそれぞれに対応した値を有するクロストーク係数を用いて、隣接する弦におけるクロストークの演算処理を行う。
これにより、ピッチ抽出の対象となる振動波形における隣接する弦からのクロストークを、隣接する弦において押下されているフレットに対応するクロストーク係数で低減できるため、電子弦楽器におけるピッチ抽出をより正確に行うことが可能となる。
また、クロストーク低減部CTRは、隣接する弦のうち、弦番号が大きい側と、弦番号が小さい側とに対するクロストーク係数を個別に有している。
これにより、クロストークが発生する要因に応じて適切な係数を用いて、クロストークの低減を行うことができるため、電子弦楽器におけるピッチ抽出をより正確に行うことが可能となる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上述の実施形態では、22個のフレットを第1〜第3フレット群FG1〜FG3の3つに分けるものとして説明したが、これに限られない。すなわち、22個のフレットをより多くのフレット群に分けてもよい。さらに、1つのフレット毎にローパスフィルタLPFのカットオフ周波数あるいはクロストーク係数を設定してもよい。
なお、前記実施例においては、最大ピーク点、最小ピーク点の次のゼロクロス点毎の間隔から周期抽出を行うようにしたが、その他の方式、例えは最大ピーク点間や最小ピーク点間の時間間隔から周期抽出を行ってもよい。また、それに合わせて回路構成は種々変更し得る。
また、前記実施例においては、この発明を電子ギター(ギターシンセサイザ)に適用したものであったが、それに限らない。ピッチ抽出を行って、オリジナルの信号とは別の音響信号を発生するタイプの楽器または装置であれば、種々適用可能である。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、図2及び図4等の構成は例示に過ぎず、特に限定されない。すなわち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が電子ギター1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能構成及び回路構成とするかは特に図2及び図4の例に限定されない。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布されるリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディアは、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、または光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk),Blu−ray Disc(ブルーレイディスク)(登録商標)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini−Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されているROMやハードディスク等で構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明はその他の様々な実施形態を取ることが可能であり、さらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
張設された弦の振動を検出する弦振動検出手段と、
指板上の複数のフレットを1つ若しくは複数のグループに分類し、当該分類されたグループ毎に設けられるとともに、各グループそれぞれに対応したフィルタリング特性を有する複数のフィルタ手段と、
前記複数のフレットのいずれが操作されたかを検知するフレット操作検出手段と、
前記弦振動検出手段により検知された弦の振動信号を、前記フレット操作検出手段により操作の検出されたフレットが属するグループに対応する前記フィルタ手段でフィルタリング処理するフィルタ制御手段と、
前記フィルタ手段よりフィルタリング処理された弦の振動信号に基づいて、発生すべき楽音のピッチを抽出する処理を実行するピッチ抽出手段と、
を有する電子弦楽器。
[付記2]
前記弦は複数張設され、前記フィルタ手段は、前記弦それぞれに対して、前記各グループ毎に設けられている付記1に記載の電子弦楽器。
[付記3]
前記フィルタ手段は、前記各グループに対応して設定されたカットオフ周波数でフィルタリング処理するローパスフィルタである付記1または2に記載の電子弦楽器。
[付記4]
前記電子弦楽器はさらに、
指板上の複数のフレットが1つ若しくは複数のグループに分類され、当該分類されたグループ毎に設けられるとともに、各グループそれぞれに対応した値を有するクロストーク係数を用いて、隣接する弦におけるクロストークの演算処理を行う複数のクロストーク演算手段、
を有する付記1乃至3のいずれかに記載の電子弦楽器。
[付記5]
前記クロストーク演算手段は、隣接する弦のうち、弦番号が大きい側と、弦番号が小さい側とに対する前記クロストーク係数を個別に有している付記4に記載の電子弦楽器。
[付記6]
張設された弦の振動を検出する弦振動検出手段と、指板上の複数のフレットを1つ若しくは複数のグループに分類し、当該分類されたグループ毎に設けられるとともに、各グループそれぞれに対応したフィルタリング特性を有する複数のフィルタ手段と、を有する電子弦楽器に用いられる楽音制御方法であって、前記電子弦楽器が、
前記複数のフレットのいずれが操作されたかを検知し、
前記検知された弦の振動信号を、前記操作の検出されたフレットが属するグループに対応する前記フィルタ手段にフィルタリング処理させ、
前記フィルタリング処理された弦の振動信号に基づいて、発生すべき楽音のピッチを抽出する処理を実行する、楽音制御方法。
[付記7]
張設された弦の振動を検出する弦振動検出手段と、指板上の複数のフレットを1つ若しくは複数のグループに分類し、当該分類されたグループ毎に設けられるとともに、各グループそれぞれに対応したフィルタリング特性を有する複数のフィルタ手段と、を有する電子弦楽器として用いられるコンピュータに、
前記複数のフレットのいずれが操作されたかを検知するステップと、
前記弦振動検出手段により検知された弦の振動信号を、前記操作の検出されたフレットが属するグループに対応する前記フィルタ手段にフィルタリング処理させるステップと、
前記フィルタリング処理された弦の振動信号に基づいて、発生すべき楽音のピッチを抽出するステップと、
を実行させるプログラム。
1・・・電子ギター、PG・・・スキャンパルス発生器、FS・・・フレットスキャン部、FDC・・・フレット検出回路、PC・・・ピッチ抽出回路、CTR・・・クロストーク低減部、LPF・・・ローパスフィルタ、AMC・・・増幅回路、ZCR・・・ゼロクロス点取込回路、ABS・・・絶対値取込回路、LA,210,220,230・・・ローパスフィルタ処理部、SEL・・・セレクタ、FB・・・指板、MCP・・・マイコン、IC・・・割込制御回路、TMR・・・タイマー、A/D・・・アナログ−デジタル変換回路、MEM・・・メモリ、SOB・・・音源発生装置、SS・・・音源、D/A・・・デジタル−アナログ変換回路、AMC・・・増幅回路、DCD・・・アドレスデコーダ、110・・・下側係数選択部、120,140・・・乗算部、130・・・上側係数選択部、150・・・加算部、111〜113,131〜133・・・係数記憶部、R1,R2・・・抵抗、C1〜C5・・・コンデンサ、OP1,OP2・・・オペアンプ、CMP・・・比較器

Claims (7)

  1. 張設された弦の振動を検出する弦振動検出手段と、
    指板上の複数のフレットを複数のグループに分類し、当該分類されたグループ毎に設けられるとともに、各グループそれぞれに対応したフィルタリング特性を有するフィルタ手段と、
    前記複数のフレットのいずれが操作されたかを検知するフレット操作検出手段と、
    前記振動が検出された弦及び前記操作が検出されたフレットに応じて決定されるクロストーク係数に基づいて、前記弦に隣接する弦へのクロストークの演算処理を行うクロストーク演算手段と、
    前記弦振動検出手段により検知された弦の振動信号に前記クロストークの演算処理により前記演算処理された信号を、前記フレット操作検出手段により操作の検出されたフレットが属するグループに対応する前記フィルタ手段でフィルタリング処理するフィルタ制御手段と、
    前記フィルタ手段よりフィルタリング処理された弦の振動信号に基づいて、発生すべき楽音のピッチを抽出する処理を実行するピッチ抽出手段と、
    を有する電子弦楽器。
  2. 前記弦は複数張設され、前記フィルタ手段は、前記弦それぞれに対して、前記各グループ毎に設けられている請求項1に記載の電子弦楽器。
  3. 前記フィルタ手段は、前記各グループに対応して設定されたカットオフ周波数でフィルタリング処理するローパスフィルタである請求項1または2に記載の電子弦楽器。
  4. 前記クロストーク演算手段は、前記分類されたグループ毎に設けられるとともに、各グループそれぞれに対応した値を有する前記クロストーク係数を用いて、隣接する弦におけるクロストークの演算処理を行う、請求項1乃至3のいずれかに記載の電子弦楽器。
  5. 前記クロストーク演算手段は、隣接する弦のうち、弦番号が大きい側と、弦番号が小さい側とに対する前記クロストーク係数を個別に有している請求項1乃至4のいずれかに記載の電子弦楽器。
  6. 張設された弦の振動を検出する弦振動検出手段と、指板上の複数のフレットを複数のグループに分類し、当該分類されたグループ毎に設けられるとともに、各グループそれぞれに対応したフィルタリング特性を有するフィルタ手段と、を有する電子弦楽器に用いられる楽音制御方法であって、前記電子弦楽器が、
    前記複数のフレットのいずれが操作されたかを検知し、
    前記振動が検出された弦及び前記操作が検出されたフレットに応じて決定されるクロストーク係数に基づいて、前記弦に隣接する弦へのクロストークの演算処理を行
    前記検知された弦の振動信号に前記演算処理された信号を、前記操作の検出されたフレットが属するグループに対応する前記フィルタ手段にフィルタリング処理させ、
    前記フィルタリング処理された弦の振動信号に基づいて、発生すべき楽音のピッチを抽出する処理を実行する、楽音制御方法。
  7. 張設された弦の振動を検出する弦振動検出手段と、指板上の複数のフレットを複数のグループに分類し、当該分類されたグループ毎に設けられるとともに、各グループそれぞれに対応したフィルタリング特性を有する複数のフィルタ手段と、を有する電子弦楽器として用いられるコンピュータに、
    前記複数のフレットのいずれが操作されたかを検知するステップと、
    前記振動が検出された弦及び前記操作が検出されたフレットに応じて決定されるクロストーク係数に基づいて、前記弦に隣接する弦へのクロストークの演算処理を行うクロストーク演算ステップと、
    前記弦振動検出手段により検知された弦の振動信号に前記クロストークの演算処理により前記演算処理された信号を、前記操作の検出されたフレットが属するグループに対応する前記フィルタ手段にフィルタリング処理させるステップと、
    前記フィルタリング処理された弦の振動信号に基づいて、発生すべき楽音のピッチを抽出するステップと、
    を実行させるプログラム。
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