JP6454311B2 - 接地用端子台及びその製造方法 - Google Patents
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接地用端子台は、上記ボルトを取り付けるネジ穴を備えるものであり、接地用端子台として鉄製の基板へ銅又は銅合金でできた接続板を固定したものが利用されている。
上記接続板は電気設備に帯電した電流を受けるものであり、上記基板は接続板が受けた電流を筐体へ流すものである。
接地用端子台には、上記接続板と基板の双方を上下に貫通する、2つの以上の貫通部が設けられている。貫通部は上記ボルトを取り付けるために設けられ、当該貫通部がタップ加工によりアース端子接続用の上記ネジ穴とされる。
接地用端子台について、より詳しくは、上記基板は平らな板部と当該板部へ一体に形成された脚部とを備え、板部の上面へ上記接続板がロウ付けされるものであり、脚部は板部の側部から下方へ突出する。
接地用端子台は使用の際に当該脚部の先端(下端)が上記筐体へ溶接にて固定される。
製造時における上記基板への接続板の接続は、従来、1)特許文献1の図7及び段落番号0002に示されるロウ付けにて溶接する方法と、2)当該特許文献1の請求項1、段落番号0005及び図1〜図6へ示される圧搾変形部を形成して物理的に固定する方法とが知られている。
上記ロウ付けは、図5(A)(B)へ示す通り、上記基板t1の上に上記接続板t2を配置し、接続板t2から基板t1へ連続する、アース端子接続用のネジ穴t3とされる前の貫通部へ、専用の軸を固定治具(図示しない。)として通して、基板t1に対し接続板t2がずれないように固定して行われる。尚図5(B)において、t4は基板t1の上記板部を示し、t5は上記脚部を示している。
上記ロウ付けは、上記固定治具による固定後、線材である銀ロウ(ロウ材)をバーナー(ガストーチ)で炙りながら溶かして、図5(B)へ示すように接地用端子台の横方向(矢印方向)から接続板t2を基板t1へ固着するものであり、手間の掛かる非能率的な作業を強いられた。
特に、メッキ処理を行った場合、上記接続板と基板の間の隙間にメッキが溜まったり、ふくれ現象が生じることにて、ネジ穴tへアース端子側の雄ネジが通らない場合があるのでメッキ処理後再度のタップ加工が必要となる。
上記アース端子には、接地線が備える端子の他、接地線以外の電気の導体に設けられた端子、例えば接地用の金具が備える端子も含む。
上記電気設備は、上記筐体に収容されるものであればよく、配電盤の他、分電盤その他の電気設備を含み、当該電気設備を構成する電気機器や回路を含む。
また本発明では、前記加熱炉に水素炉を用い、前記接続板に銅又は銅合金を採用し、前記基板に鉄又は鉄合金を採用し、前記ロウ材にリン青銅を採用し、前記基板の上に前記ロウ材を乗せた後前記ロウ材の上に前記基板を置くことにて、前記基板と前記接続板との間へ前記ロウ材を挟み、前記加熱により前記ロウを融解させて前記ロウ付けを行う接地用端子台の製造方法を提供する。
尚、上記の鉄合金には、ステンレスやステンレス以外の鉄合金を含む。
更に本発明では、前記接続板に、前記接続板を上下に貫通する1つ又は複数の貫通穴を設け、前記基板を、前記ロウ材及び接続板を乗せる板部と、前記板部と一体に形成された少なくとも2つの脚部とを備えるものとし、前記板部に、前記板部を上下に貫通する1つまたは複数の貫通孔を設け、前記脚部の夫々を、互いの間に間隔を隔てて前記板部の下方側へ突出するものとし、前記各脚部の先端が前記筐体への取り付け部分をなすものとし、前記脚部同士の間へ、前記板部の下面における前記貫通孔の開口部を配置しておき、前記板部の上面における前記貫通孔の開口部を取り囲むよう、前記板部上に前記ロウ材を配置し、板部の上に乗せられた前記ロウ材の上に前記接続板を乗せて前記貫通穴と前記貫通孔とへ、固定治具としてロウ付けできない素材で形成された軸を通すことにより、前記ロウ付け中前記基板に対し前記接続板の位置がずれることを抑制する接地用端子台の製造方法を提供できた。
また更に本発明では、前記固定治具はセラミック製とし、且つ、前記固定治具には前記軸の一端に前記軸より径の大きな頭部を有するものを採用し、前記貫通孔の径を前記貫通穴の最大径部の径より大きいものとし、前記軸を前記貫通穴へ通し前記頭部を前記貫通孔へ嵌め合わせる接地用端子台の製造方法を提供する。
更にまた本発明では、前記ロウ材を略環状に形成し、個々の前記貫通孔の開口部へ略環状の前記ロウ材の中空部分が対応するように前記ロウ材を前記板部の上面に配置するものであり、前記ロウ付け後少なくとも一部の前記貫通穴に雌ネジを形成し、当該貫通穴を、接地用端子台の製造後アース端子接続用の前記ネジ穴として使用する接地用端子台の製造方法を提供できた。
上記ロウ材は完全な環状体即ちリングとして形成されたものに限定するものではなく、一部が切欠したC状のものであってもよく、このようなC字状のロウ材もここでは略環状に形成されたものとする。
また、本発明では、アース端子接続用のネジ穴を少なくとも2つ有し、配電盤等の電気設備を収容する筐体に取り付けられて前記電気設備に帯電した電気を前記筐体へ逃がすのに使用されるものであって、主に電流を受ける金属製の接続板と、前記筐体へ取り付けられて主に電流を前記筐体へ流す金属製の基板とを備え、前記接続板は前記基板へロウ付けされたものである接地用端子台において、前記基板と前記接続板との間に、ロウ付けされたロウ付け部分を有し、前記接続板と前記基板の双方を上下に貫通する、2つ以上の貫通部を備え、前記貫通部の少なくとも前記接続板内の区間が前記ネジ穴をなすものであり、前記ロウ付け部分が、少なくとも前記両貫通部間へ備えられた接地用端子台を提供する。
また、本発明は、ロウ材を用いて、接続板を基板へより強固に固定できるものとした。
特に環状に形成されたロウ材を用いることにより、製造時に位置合わせ用の固定治具を通すための、或いは、使用時にアース端子固定用のボルトを受けるため後にネジ穴とされる貫通部の周囲へ、ロウ材を簡単に配置でき、偏りの少ない強固なロウ付けを簡単に行うことができる。
即ち本発明は、上記接続板と基板の間全体をロウ付けできるものとしたのである。特に、上記接続板と基板の間において、前記貫通部同士の間もロウ材にてロウ付けされた接地用端子台を提供できるものとした。
また、従来のようにバーナーで炙ってロウ付けを行わないことで、接地用端子台表面の焼き焦げを無くし、接地用端子台表面へメッキを施す必要性を無くした。このため、需要者のニーズによってメッキ処理を施さない製品を生産することができる。またメッキ処理を不要とすることで、貫通部(上記貫通穴や貫通孔)の再度のドリル加工やタップ加工を不要とした。
また上記焼き焦げによるメッキの必要性以外に、従来ロウ材として用いた銀ロウに代えてリン青銅をロウ材として用いることで錆の発生を抑え、錆を抑える面でのメッキの必要性も無くすことができた。
更に、上記の通り製造時に接続板を基板へより強固に固定できるものとしたことで、ロウ付け後貫通部の接続板側と基板側との間のずれを修正するために、接続板を基板へ固定するための手段を必要とせずに、ドリルにて貫通部を浚うことができ更に浚った貫通部の接続板側と基板側の夫々にタップ加工を施すことができる。
また、接続板を基板へより強固に固定できるものとしたため、端子接続用のネジ穴形成において、接続板側にのみタップ加工を施して雌ネジを形成し、基板側にはタップ加工せずに即ち雌ネジを設けずに済ますことができ、当該タップ加工の工程を省略できる。
上記のドリル加工やタップ加工の省略により、本発明では、工程の簡略化を図ることができ、コストダウンを可能とした。
(接地用端子台tの基本構成)
この接地用端子台kは、配電盤等の電気設備を収容する筐体(図示しない。)内側へ取り付けられる。接地用端子台tは、主として筐体の底へ、溶接にて取り付けられるのである。接地用端子台tに接地線の端子(図示しない)が接続されて、筐体へ収容された上記電気設備をアースする。
基板1は、鉄又はステンレスなどの鉄合金で形成されたものであり、板部4と板部4の側部から下方へ伸びる一対の脚部5とからなる。板部4は上面が平らに形成されている。脚部5の夫々は、基板1と一体に形成され、基板1の側端から下方へ伸びる。脚部5の先端が上記筐体へ溶接にて取り付けられる取り付け部をなす。
上記接続板2が、基板1の板部4の上に、ロウ材としてリン青銅を用いロウ付けされたロウ付け部分6を介して設けられている。
接地用端子台tには、夫々板部4を上下に貫通すると共に板部4と連続して接続板2を上下に貫通する、2本の貫通部30が設けられている。図4(B)へ示す例では、貫通部30はネジ穴3である。即ち、貫通部30の接続板2の区間(接続穴32)と基板1の区間(貫通孔31)とに雌ネジが連続して設けられている。雌ネジを備える上記ネジ穴3には、接地線の端子即ちアース端子を固定するボルトの軸を螺合することができる(図示しない)。
ロウ付け部分6は、接地用端子台tの平面視において、両ネジ穴3を取り囲むと共に、両ネジ穴3の間にも配置されている。このため、ロウ付け部分6は、基板1へ接続板2を強固に固定する。
この例でロウ付け部分6は、図4(B)へ暗色で示す通り、接続板2の下面のほぼ全面と板部4上面との間に設けられ、基板1へ接続板2をより強固に固定している。
次に上記接地用端子台tの製造方法を例示する。
この方法は、基板形成工程aと、接続板形成工程bと、ロウ材配置工程cと、ロウ付け部分形成工程dと、ずれ修正工程eと、タップ加工工程fとを遂行する。また、長期の材料管理などの必要に応じて、上記工程後、メッキ処理工程gを遂行するものとしても実施できる。
基板形成工程aにおいて、プレス加工装置(図示しない。)にて鉄又はステンレス製の金属板をプレス加工し、上記基板1を形成する。プレス加工する鉄又はステンレス製の金属板には、予め当該金属板を表裏に貫通する貫通孔31を設けておき、プレス加工によって、図1(A)〜(C)へ示す通り、上記板部4と脚部5を備えた基板1を形成する。上記プレス加工において、貫通孔31は板部4に備えられるよう加工する。即ち貫通孔31は板部4をその上面から下面へかけて貫通するように配置される。
貫通孔31の径は、従来の貫通孔31より1mm前後大きくするのが好ましい。
また、この例では、板部4を平面視矩形状に形成し、上記脚部5を当該矩形の対向する一対の辺の夫々から下方へ向けて伸びるように形成している。図1(B)(C)へ示す通り、2つの脚部5は、板部4の左右の夫々に1つ設けられている。但し板部5には4つの脚部5が設けられるものとし、板部4の左右の夫々に2つ設けられるものとしても実施できる。脚部4を板部4の左右に2つ設ける場合、図1(D)へ示す通り、板部4の左側の2つの脚部4同士は前後に間隔をあけ、板部4の右側の2つの脚部4同士も前後に間隔をあけて配置されるものとするのが好ましい。
後に説明するロウ材配置工程cにおいて、融解したロウ材60が板部5上を偏って流れないように、平らな面へ基板1を乗せた際板部4が水平となるよう脚部4の夫々を形成しておく。但し、ロウ付け部分形成工程dにおいて、融解したロウ材が毛細管現象により、基板1と接続板2との間の隅々まで行き渡るのであれば、特に上記の水平とすることに限定するものではない。
接続板形成工程bにおいて、プレス加工装置(図示しない。)にて銅又は銅合金製の金属板をプレス加工し、図1(E)へ示す通り平面視矩形状に上記接続板2を形成する。プレス加工する銅又は銅合金製の金属板には予め当該金属板を表裏に貫通する貫通穴32を設けておき、図1(E)(F)へ示す通り、接続板2に貫通穴32が備えられるよう当該プレス加工を行う。即ち貫通穴32は接続板2をその上面から下面にかけて貫通する。
接続板形成工程bは、基板形成工程aと並行して遂行するものとする。但し、接続板形成工程bは、基板形成工程aに続いて、或いは基板形成工程aより先に遂行するものとしてもよい。
ロウ材配置工程cにおいて、図2(A)へ示す環状に形成されたリン青銅製のロウ材60を、図2(B)(C)へ示す通り、基板形成工程aにて形成された基板1の板部4の上に乗せる。図2(B)へ示す通り、平面視において、環状のロウ材60の中空部分61が貫通孔31と対応し貫通孔31の開口部と重なるように、ロウ材60を板部4上面に配置する。環状の上記ロウ材60を用いることによって、板部4上面にて貫通孔31の開口部を取り囲むようにロウ材60を簡単に配置することができる。この例では、基板1は貫通孔31を2つ備えるので、ロウ材60を2つ用意し、貫通孔31の上記開口部の夫々を取り囲むように各ロウ材60を配置している。
板部4上面へ図2(B)(C)へ示す通りロウ材60を配置した後、図2(D)へ示す通り、貫通穴32が環状のロウ材60の中空部分61と板部4の貫通孔31と重なるように、接続板2をロウ材60の上に乗せる。
以下説明の便宜上、図2(D)へ示すロウ付け前の、基板1へロウ材60と接続板2を重ねたものを組上品kと呼ぶ。
固定治具jには、ロウ材60にてロウ付けできない素材にて形成されたものを採用する。この例では、固定治具jにはセラミックを採用する。但し、次のロウ付け部分形成工程dでロウ付けされることがないものであれば、セラミック以外の素材でできた固定治具jを用いるのを制限するものではない。
固定治具jの軸部j1は、ロウ材60の融解により接続板2が自重で基板1側へ下がるのを阻害するものではない。即ち上記軸部j1の径は貫通孔31及び貫通穴32の径の夫々よりも若干小さい。
ロウ付け部分形成工程dにおいて、図3(D)へ示す通り、コンベアnを備えた加熱炉m内へ、固定治具jが取り付けられた上記組上品kを順次移動させる。加熱炉mには水素雰囲気内で組上品kを加熱する水素炉を採用する。
上記コンベアnへ組上品kを乗せ、加熱炉mの入り口側から出口側へ向け加熱炉m内で組上品kを順次移動させる。加熱炉mはヒーター(図示しない。)による加熱にて、加熱炉m内の水素雰囲気中組上品kのロウ材60を融解させる。加熱炉mは、基板1及び接続板2の融解温度より低い温度であることを前提に、ロウ材60の融解温度以上に組上品kを加熱することができる。ロウ材60をリン青銅とするこの例では、加熱炉mで摂氏1100度に加熱することでロウ材60を融解させる。但し、このような温度設定は、ロウ材60の材料に応じて変更することができる。
加熱炉m内において、上記の通りコンベアnにて組上品kを移動させる。組上品kが上記ヒーターのある加熱区間を通過することにて、ロウ材60は上記の通り融解する。組上品kがコンベアnにて上記過加熱区間を通過した後、周囲の温度の低下によりロウ材60が凝固し、凝固後基板1と接続板2との間にロウ付けされた上記ロウ付け部分6が形成される。ロウ付け部分6において、上記融解したロウ材(リン青銅)の拡散層が形成されており、基板1へ接続板2が固着される。ロウ付け部分6は、接続板2を基板1へ確実に固着できるものであればよく、ロウ付け部分6全体が拡散層として形成されたものの他、ロウ付け部分6の一部のみ拡散層とされ他の部分はロウ材(リン青銅)がそのまま凝固した状態となっているもの、或いは拡散層は形成されずにロウ材が凝固してロウ材層を形成するものであってもよい。
基板1への接続板2の固着後、組上品kであったものを加熱炉mから取り出し、固定冶具jを外す。組上品kであったものは、ロウ付け部分形成工程dを経て、図4(A)へ示す一体品pとされる。一体品pにおいて、接続板2の貫通穴32へ基板1の貫通孔31が連続し、貫通穴32と貫通孔31とが1本の貫通部30を構成する。
ずれ修正工程eにおいて、ボール盤などのドリル加工装置(図示しない。)により、一体品pの上記貫通部30をドリルで浚い、貫通穴32と貫通孔31との間の位置ずれを修正する。修正により、貫通部30における貫通穴32の区間と貫通孔31の区間とを同心とする。
ずれ修正工程eにてずれを修正した貫通部30へ、タップ加工装置(図示しない。)にてタップ加工を行い、貫通部30をボルト(図示しない)を取り付ける上記ネジ穴3とする。
上記一体品pがタップ加工工程fを経ることにて、図4(B)へ示す接地用端子台tが完成する。
メッキ処理工程gにおいて、完成した接地用端子台tについて、更に外観を良くするために接地用端子台t表面へメッキ処理を施す。但し、筐体へ接地用端子台tへ固定した後、塗装を施す場合など、需要者によってはメッキを不要とする場合もあるので、メッキ処理工程gは、需要者のニーズにより実施すれば良い。
特に、基板1は、電流を流す目的の他、筐体に溶接された後塗装される目的となる場合もある。
本発明の製造方法の実施によって、接続板2を基板1へ確実に固定することができるので、図4(A)へ示す一体品pにおいて、接続板2の貫通穴32にのみタップ加工を施し、図4(C)へ示す通り、設置用端子台tにおいて、基板1の貫通孔31をネジ穴としない即ち雌ネジを形成しないものとしても良い。
更に、図3(C)へ示す通り、固定治具jは、複数の軸部j1に対し共通の頭部j2を1つ有するものとすることにより、より確実に基板1に対する接続板2の位置決めを行うものとすることができる。図3(C)へ示す例では、頭部j2を平面視矩形の板状に形成しているが、脚部5間に配置できるものであれば、他の形状を採用してもよい。図3(C)の例において、固定治具jの頭部j2の厚みを基板1の脚部5の突出幅と同じか当該突出幅よりも大きなもとすることにより、固定治具jの上に基板1、ロウ材60、接続板2を順に乗せてゆくことにより、簡単に組上品kを形成することができる。
また、ロウ材60を平面視略8の字を呈するように形成し、1つのロウ材60で2つの貫通孔31の周囲を取り囲むものとしても実施できる。また、基板1の貫通孔31を3つ以上とした場合、ロウ材60は、3つ以上のリングを連ねて一体とした形状としても実施できる。
ロウ材60には、リン青銅が適するが、錆に対してメッキを施すなどの対策を採る場合は、銀ロウを採用してもよく、或いは、基板1や接続板2に用いた金属よりも融点が低く水素炉で融解することができる他の溶接材料を用いるものとしても実施できる。
また基板1の脚部4についても図1(B)や図1(D)へ示すように2つや4つ備えたものに限定するものではなく、2つ以上の他の個数備えるものとしても実施できる。
図1(B)(D)へ示す脚部5は真っすぐ基板1の下方に伸びるものであるが、上記筐体への固定面を大きくするため脚部5の先端側が屈曲するものとしてもよい(図示しない)。
この接地用端子台tは、帯電した電流を逃がす目的として使用されるものである。使用において、接地用端子台tは、上記筐体内側にて主に上記筐体の底に溶接にて固定される。
銅製の接続板2の役割は電流を受けることであり、足即ち基板1の役割は電流を流すことであるが、基板1は筐体に溶接された後、必要に応じて塗装される役割もある。
本発明を実施することにより、特に次の各メリットがある。
即ち、ロウ材のリングが全周に溶けるため確実に溶着される。また、焼け焦げないため接続板2及び鉄製の基板1の形状に変化なく形状が安定する。更に水素炉で溶接することによって、生産数が大幅にアップする。
尚、メッキ加工については、需要者のニーズに対応したり、長期で在庫管理する目的で実施すればよい。メッキ加工を行った場合、必要に応じて、再度タップ加工を行えばよい。
また本発明の実施により、従来のロウ付けで必要とされたタップ加工やメッキの工程を減らすことができるので、大きなコストダウンも図れる。
2 接続板
3 ネジ穴
4 板部
5 脚部
6 ロウ付け部分
30 貫通部
31 貫通孔
32 貫通穴
60 ロウ材
61 (ロウ材60の)中空部分
j 固定治具
j1 (固定治具jの)軸部
j2 (固定治具jの)頭部
k 組上品
m 加熱炉
n コンベア
p 一体品
t 接地用端子台
Claims (6)
- アース端子接続用のネジ穴を1つ又は複数有し、配電盤等の電気設備を収容する筐体に取り付けられて前記電気設備に帯電した電気を前記筐体へ逃がすのに使用されるものであって、主に電流を受ける金属製の接続板と、前記筐体へ取り付けられて主に電流を前記筐体へ流す金属製の基板とを備え、前記接続板は前記基板へロウ付けされたものである接地用端子台において、
前記基板の上に前記接続板が備えられ、
前記基板上面と前記接続板下面との間に、ロウ付けされたロウ付け部分を有し、
前記接続板と前記基板の双方を上下に貫通する、1つ又は複数の貫通部を備え、
前記貫通部の少なくとも前記接続板内の区間が前記ネジ穴をなすものであり、
前記ロウ付け部分は前記基板と前記接続板との間において少なくとも前記ネジ穴を取り囲むように備えられたものであり、
前記貫通部について、前記基板内の区間の内径は前記接続板内の内径よりも大きなものであり、
前記接続板下面が前記貫通穴の前記基板内の区間と前記接続板内の区間の内径差により備える、前記貫通穴の前記基板内の区間を臨む部位は、前記貫通部の前記基板内の区間側へ突出しないものである接地用端子台。
- 前記貫通部の前記基板内の区間は、雌ネジを備えず、ネジ穴をなさないものである請求項1記載の接地用端子台。
- 前記基板の上に1つ又は複数のロウ材を乗せた後前記ロウ材の上に前記接続板を置くことにて、前記基板と前記接続板との間にロウ材を挟んだ状態に配置し、加熱することにより前記ロウ材を融解させ、前記基板へ前記接続板をロウ付けする前記ロウ付け部分を形成するものであり、
前記接続板に、前記貫通部の前記接続板内の区間となる、前記接続板を上下に貫通する1つ又は複数の前記貫通穴を設け、
前記基板に、前記貫通部の前記基板内の区間となる、前記基板を上下に貫通する1つまたは複数の貫通孔を設け、
前記基板の上面における前記貫通孔の開口部を取り囲むよう、前記基板上に前記ロウ材を配置し、
基板の上に乗せられた前記ロウ材の上に前記接続板を乗せて前記貫通穴と前記貫通孔とへ、固定治具としてロウ付けできない素材で形成された軸を通すことにより、前記ロウ付け中前記基板に対し前記接続板の位置がずれることを抑制するものであり、
前記固定治具には前記軸の一端に前記軸より径の大きな頭部を有するものを採用し、
前記貫通孔の径を前記貫通穴の最大径部の径より大きいものとし、
前記軸を前記貫通穴へ通し前記頭部を前記貫通孔へ嵌め合わせる請求項1又は2記載の接地用端子台の製造方法。
- 前記ロウ材を略環状に形成し、個々の前記貫通孔の開口部へ略環状の前記ロウ材の中空部分が対応するように前記ロウ材を前記基板の上面に配置するものであり、
少なくとも一部の前記貫通穴に前記雌ネジを形成し、当該貫通穴を、接地用端子台の製造後アース端子接続用の前記ネジ穴として使用するものである請求項3に記載の接地用端子台の製造方法。
- 前記基板の上に1つ又は複数のロウ材を乗せた後前記ロウ材の上に前記接続板を置くことにて、前記基板と前記接続板との間にロウ材を挟んだ状態に配置し、加熱することにより前記ロウ材を融解させ、前記基板へ前記接続板をロウ付けする前記ロウ付け部分を形成するものであり、
前記接続板に、前記貫通部の前記接続板内の区間となる、前記接続板を上下に貫通する1つ又は複数の前記貫通穴を設け、
前記基板に、前記貫通部の前記基板内の区間となる、前記基板を上下に貫通する1つまたは複数の貫通孔を設け、
前記基板の上面における前記貫通孔の開口部を取り囲むよう、前記基板上に前記ロウ材を配置し、
少なくとも一部の前記貫通穴に前記雌ネジを形成し、当該貫通穴を、接地用端子台の製造後アース端子接続用の前記ネジ穴として使用するものである請求項1又は2記載の接地用端子台の製造方法。
- 前記ロウ材にリン青銅を採用する請求項3乃至5の何れかに記載の接地用端子台の製造方法。
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JP2018039020A (ja) | 2018-03-15 |
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