JP6454129B2 - アクチュエーター、試料位置決め装置、および荷電粒子線装置 - Google Patents

アクチュエーター、試料位置決め装置、および荷電粒子線装置 Download PDF

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Description

本発明は、アクチュエーター、試料位置決め装置、および荷電粒子線装置に関する。
電子顕微鏡の試料位置決め装置(ゴニオメーター)は、試料を所望の位置に移動させて位置決めするために用いられる。このような試料位置決め装置では、通常、試料をX軸方向およびY軸方向に移動させるためのアクチュエーターとして、磁気型モーターを備えたアクチュエーターが用いられる。
このようなアクチュエーターとして、例えば、特許文献1には、ボールねじ溝を形成したねじ軸の外周面に軸方向に延びるボールスプライン溝を設けた複合軸に、この複合軸の荷重作用位置側から順番に、スプライン用外筒、ボールねじナット、および中空モーターを組み込んだアクチュエーターが開示されている。
特許文献1のアクチュエーターでは、中空モーターを回転駆動すると、モーター駆動軸の回転駆動力がボールねじナットを介して複合軸の軸方向推力に変換される。この推力の軸方向反力が中空モーターのベアリングで支持され複合軸が直線運動する。複合軸に作用する軸方向荷重はボールねじナットで負荷され、トルクはスプライン用外筒で支持される。また、全方向のラジアル荷重およびモーメント荷重はスプライン用外筒およびボールねじナットで支持され、アタッチメント取付部に取付けられたフィンガ等のアタッチメントの、X,Y,Z軸方向および各軸回りのモーメントMx,My,Mz方向の位置決めがなされる。
ここで、特許文献1のアクチュエーターでは、スプライン用外筒は、円筒状であり、その内周面には複合軸に形成されたボールスプライン溝に対応するボール転走溝が設けられている。ボールスプライン溝とボール転走溝間に荷重を負荷する多数のボールが転動自在に介装されている。また、該ボールは、ボールスプライン用外筒内周に組み込まれた保持器により整列循環運動するように保持されている。保持器にはボール循環路が複数形成されており、負荷域のボールを保持器外周とスプライン用外筒内周間の無負荷域に循環させるようになっている。
特開平6−300106号公報
ここで、特許文献1に記載のアクチュエーターでは、複合軸に形成されたボールスプライン溝とスプライン用外筒に形成されたボール転走溝との間ではボールに与圧が付与され、保持器に形成されたボール循環路ではボールに与圧が付与されない。そのため、ボールがスプライン溝とボール転走溝との間からボール循環路に移動するときに、ボールは与圧が付与された状態から与圧が付与されていない状態となる。このときに、アクチュエーターには衝撃が加わり、複合軸が振動する。また、ボールがボール循環路からスプライン溝とボール転走溝との間に移動するときには、ボールは与圧が付与されていない状態から与圧が付与された状態となるため、同様に、複合軸が振動する。
複合軸、すなわち、アクチュエーターの出力軸が振動すると、駆動対象も振動してしま
う。例えば、電子顕微鏡の試料位置決め装置において、アクチュエーターの出力軸が振動してしまうと、試料を所定の方向に移動させるときに、試料の所定の方向の移動の他に、試料の振動が生じてしまう。そのため、例えば、ユーザーが観察視野を確認しながら試料の移動を行おうとしても、試料の移動の他に、試料の振動(すなわち観察視野の振動)が生じてしまうため、試料を移動しながら観察視野を確認することが困難になってしまう。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、出力軸に生じる振動を低減することができるアクチュエーターを提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、上記アクチュエーターを含む試料位置決め装置および荷電粒子線装置を提供することにある。
(1)本発明に係るアクチュエーターは、
モーター部と、
軸に沿って移動可能なシャフトを備えた有限ストロークのボールスプラインと、
前記シャフトに形成された雄ねじ山に螺合する雌ねじ山を備え、前記モーター部の回転力を前記シャフトに伝達するナット部と、
を含み、
前記ボールスプラインは、
外筒と、
前記軸に沿って前記シャフトに設けられた第1転動溝と、前記軸に沿って前記外筒に設けられた第2転動溝と、の間に転動可能に配置されている複数のボールと、
複数の前記ボールを前記第1転動溝と前記第2転動溝とに沿って分離して保持し、前記シャフトの移動に伴って移動する保持器と、
を有する
このようなアクチュエーターでは、有限ストロークのボールスプラインを用いている。すなわち、ボールスプラインは、ボールの循環路を有しておらず、ボールに付与される与圧を一定にすることができる。これにより、ボールに付与される与圧が変化することにより発生する振動を生じさせないことができる。したがって、このようなアクチュエーターでは、動作時のシャフト(出力軸)の振動を低減することができ、駆動対象に推進力を与える際に生じる振動を低減することができる。
また、このようなアクチュエーターでは、シャフトに形成された雄ねじ山に螺合する雌ねじ山を備えたナット部によって、モーター部の回転力をシャフトに伝達している。これにより、例えばモーター部の回転力をボールねじシャフトの螺旋状の転動溝をボールが循環することで推進力に変換するボールねじを用いた場合と比べて、剛性が高く、さらに振動伝達効率を低くすることができる。そのため、例えば、モーター部の磁気ヒステリシスによる微小(例えばミクロンオーダー)な回転や、サーボノイズによりモーター部が意図せずに励起されることによる微小な振動等が、直接、シャフトに伝わることを抑制することができる。したがって、このようなアクチュエーターでは、シャフトの振動を低減することができ、駆動対象に推進力を与える際に生じる振動を低減することができる。
また、このようなアクチュエーターでは、例えばピエゾ素子を用いて駆動対象に推進力を与える場合と比べて、駆動対象を移動させることができる範囲を大きくすることができる。また、ピエゾ素子の膨張、収縮の過程は時間に対してリニアに応答させることが難しく静定に時間が掛かってしまうが、このようなアクチュエーターでは、モーター部の回転力をナット部とシャフトによって伝達しているため、剛性を高めることができ、静定時間を短くすることができる。
(2)本発明に係るアクチュエーターにおいて、
前記シャフト部および前記ナット部は、前記モーター部の回転運動を直線運動に変換する滑りねじ部を構成していてもよい。
このようなアクチュエーターでは、滑りねじ部によって、モーター部の回転運動を直線運動に変換しているため、例えばモーター部の回転運動をボールねじシャフトの螺旋状の
転動溝をボールが循環することで直線運動に変換するボールねじを用いた場合と比べて、剛性が高く、さらに振動伝達効率を低くすることができる。そのため、例えば、モーター部の磁気ヒステリシスによる微小な回転や、サーボノイズによりモーター部が意図せずに励起されることによる微小な振動等が、直接、シャフトに伝わることを抑制することができる。
(3)本発明に係るアクチュエーターにおいて、
前記ボールスプラインにおいて、前記ボールは前記第1転動溝上のみを転動してもよい。
このようなアクチュエーターでは、ボールは転動溝上のみを転動するため、ボールに付与される与圧を一定にすることができる。これにより、ボールに付与される与圧が変化することにより発生する振動を生じさせないことができる。したがって、このようなアクチュエーターでは、動作時のシャフトの振動を低減することができ、駆動対象に推進力を与える際に生じる振動を低減することができる。
(4)本発明に係るアクチュエーターにおいて、
前記ナット部は、前記モーター部の回転子に固定されていてもよい。
(5)本発明に係る試料位置決め装置は、
荷電粒子線装置の試料室において、試料の位置決めを行う試料位置決め装置であって、
本発明に係るアクチュエーターを含む。
このような試料位置決め装置では、本発明に係るアクチュエーターを含むため、試料の振動を低減することができる。特に、このような試料位置決め装置では、アクチュエーターの動作時のシャフトの振動を低減することができるため、試料を所定の方向に移動させる際の試料の振動を低減できる。したがって、例えば、ユーザーは試料を所定の方向に移動させつつ、高倍率で試料を観察することができる。
また、このような試料位置決め装置では、例えばピエゾ素子を含むアクチュエーターを用いた試料位置決め装置と比べて、試料を移動させることができる範囲を大きくすることができ、かつ、静定時間を短くすることができる。したがって、このような試料位置決め装置では、例えば、試料の全域で微小な移動が可能となり、かつ、試料を移動させた後のドリフトの終息を早めることができる。
(6)本発明に係る荷電粒子線装置は、
本発明に係る試料位置決め装置を含む。
このような荷電粒子線装置では、本発明に係る試料位置決め装置を含むため、試料の振動を低減できる。
(7)本発明に係る荷電粒子線装置は、
本発明に係るアクチュエーターを含む。
このような荷電粒子線装置では、シャフト(出力軸)の振動を低減することができるアクチュエーターを含むことができる。
本実施形態に係るアクチュエーターを模式的に示す断面図。 有限ストロークのボールスプラインを模式的に示す斜視図。 本実施形態に係る試料位置決め装置を模式的に示す図。 本実施形態に係る電子顕微鏡の構成を示す図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. アクチュエーター
まず、本実施形態に係るアクチュエーターについて図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るアクチュエーター100を模式的に示す断面図である。なお、図1では、ボールスプライン20、およびエンコーダー50を簡略化して図示している。
アクチュエーター100は、図1に示すように、モーター部10と、ボールスプライン20と、滑りねじ部30と、ベアリング40,42と、エンコーダー50と、ケース60と、を含む。
モーター部10は、マグネット12と、回転子14と、コイル16と、を含んで構成されている。マグネット12は、ケース60の内周面に固定されている。マグネット12は、例えば、永久磁石である。回転子14は、ケース60に対して、ベアリング40,42を介して、回転自在に支持されている。コイル16は、回転子14の外周面に固定されている。コイル16には、制御コントローラー(図示せず)から電流が供給される。モーター部10では、マグネット12で作られる磁界の中でコイル16に流れる電流に作用する力を利用して回転子14を回転させる。
ボールスプライン20は、シャフト22と、ボール24と、軸受部26と、を含んで構成されている。ボールスプライン20は、ストロークが有限である、有限ストロークのボールスプラインである。すなわち、ボールスプライン20には、ボール24を循環させるための機構(ボール循環路)を有していない。
図2は、ボールスプライン20を模式的に示す斜視図である。
シャフト22は、ボールスプライン20において、スプライン軸として機能する。シャフト22は、アクチュエーター100の出力軸である。シャフト22の先端部の外周面には、シャフト22の軸に沿った転動溝(スプライン溝)23が形成されている。転動溝23は、ボール24を転動させるための溝である。転動溝23は複数設けられるが、その数は特に限定されない。
ボール24は、転動溝23を転動可能である。転動溝23には、複数のボール24が配置され、転動溝23に配置されたボール24は、シャフト22の軸方向に並んだボール列を構成している。
軸受部26は、ケース60に固定されている。軸受部26は、ボール24を介して、シャフト22を支持している。軸受部26は、筒状の外筒(スプライン外筒)260と、保持器262と、を有している。外筒260は、ケース60の内周面に固定されている。外筒260には、シャフト22の転動溝23に対応する転動溝(図示せず)が形成されている。シャフト22の転動溝23と外筒260の転動溝との間にボール24が転動可能に介装されている。保持器262は、外筒260の内側に配置されている。保持器262は、ボール24を分離して保持している。
軸受部26では、ボール24が保持器262によって保持されることによりボール24
が互いに接触しない構造を有している。保持器262はボール24を循環させない非循環型の保持器であり、シャフト22の直線運動時に保持器262も移動するため、ストロークは有限となる。すなわち、ボールスプライン20では、ボール24は転動溝23上のみを転動し循環路等を転動しないため、ボール24には常に一定の与圧が付与される。
シャフト22、ボール24、および軸受部26の材質は、例えば、ステンレス鋼である。
ボールスプライン20では、シャフト22はボール24を介して軸受部26で支持されており、シャフト22の軸に沿って設けられた転動溝23をボール24が転動することで、シャフト22の軸回りの回転が抑制され、シャフト22は軸方向に直線運動する。
ボールスプライン20には、回転方向のすきまがなくなるように、与圧が付与されている。これにより、シャフト22の回転と振れの発生をより抑制することができる。したがって、アクチュエーター100では、駆動対象に軸方向の推進力のみを伝えることができる。
滑りねじ部30は、図1に示すように、モーター部10の回転子14の回転運動を、シャフト22の直線運動に変換する機構である。滑りねじ部30は、アクチュエーター100の出力軸(シャフト22)を出し入れする送り機構として機能する。滑りねじ部30は、シャフト22と、ナット部32と、を含んで構成されている。
シャフト22の後端部には、雄ねじ山34が形成されている。ナット部32は、モーター部10の回転子14に固定されている。ナット部32には、シャフト22の雄ねじ山34に螺合する(かみ合う)雌ねじ山33が形成されている。ナット部32は、雌ねじ山33が形成されている部分ともいえる。ナット部32の材質は、例えば、ステンレス鋼である。
ナット部32は、モーター部10の回転子14の回転に伴って回転し、ナット部32の雌ねじ山33とシャフト22の雄ねじ山34が螺合回転することによるねじの回転運動により、シャフト22を直線運動させる。
滑りねじ部30を構成するシャフト22の雄ねじ山34およびナット部32の雌ねじ山33は、ねじ研磨されていることが好ましい。これにより、滑りねじ部30は、より振動の少ないスムーズな挙動を示す。
ベアリング40,42は、ケース60に対して、回転子14を回転可能に支持する。ベアリング40は回転子14の先端側を支持し、ベアリング42は、回転子14の後端側を支持している。ここでは、2つのベアリング40,42で回転子14を回転可能に支持しているが、回転子14を支持するためのベアリング40,42の数や与圧の付与形態は特に限定されない。
エンコーダー50は、モーター部10の回転子14の回転速度や、回転方向、回転位置(角度)等を検出するためのセンサーである。エンコーダー50は、回転子14の回転速度や、回転方向、回転位置(角度)等を検出し、これらの情報を制御コントローラーに出力する。エンコーダー50は、ケース60の内側に配置されている。
ケース60は、モーター部10、ボールスプライン20、滑りねじ部30、ベアリング40,42、エンコーダー50を収容している。また、ケース60は、例えば、モーター部10のマグネット12の磁路を閉じ、磁気回路を構成していてもよい。
次に、アクチュエーター100の動作について説明する。
アクチュエーター100では、制御コントローラーからモーター部10のコイル16に電流が供給されるとモーター部10の回転子14が回転する。モーター部10が回転駆動すると、回転子14の回転力がナット部32を介してシャフト22の軸方向の推進力に変換される。すなわち、モーター部10の回転運動が、ナット部32とシャフト22からなる滑りねじ部30によって直線運動に変換される。シャフト22は、ボールスプライン20によって、軸回りの回転が抑制され、直線運動する。これにより、シャフト22、すなわち、アクチュエーター100の出力軸は、駆動対象にシャフト22の軸方向の推進力を伝える。
アクチュエーター100は、例えば、以下の特徴を有する。
アクチュエーター100では、モーター部10と、転動溝23が形成されたシャフト22を備えた有限ストロークのボールスプライン20と、シャフト22に形成された雄ねじ山34に螺合する雌ねじ山33を備えモーター部10の回転力をシャフト22に伝達するナット部32と、を含む。このようにアクチュエーター100では、ボールスプライン20のシャフト22を出力軸として用いることで、出力軸の出し入れ時にシャフト22の軸方向の推進力のみを駆動対象に伝えることができる。
また、アクチュエーター100では、有限ストロークのボールスプライン20を用いている。すなわち、ボールスプライン20は、ボール24の循環路を有しておらず、ボールに付与される与圧を一定にすることができる。したがって、ボール24に付与される与圧が変化することにより発生する振動を生じさせないことができる。したがって、アクチュエーター100では、動作時のシャフト22の振動を低減することができる。これにより、駆動対象に推進力を与える際に生じる振動を低減することができ、例えば駆動対象に振動を生じさせることなく、推進力を与えることができる。
例えば、ボールスプラインが、ボール循環路を備えた無限循環式のボールスプラインである場合、ボールが循環路と転動溝との間を移動する際にボールに付与される与圧が変化してシャフトが振動してしまう場合がある。これに対して、アクチュエーター100では、上述したように、ボール24の循環路を有していないため、ボール24に付与される与圧を一定にすることができ、シャフト22の振動を低減することができる。
また、アクチュエーター100では、モーター部10の回転力を推進力に変換する機構として、滑りねじ部30を用いている。滑りねじ部30は、例えば、モーター部の回転力をボールねじシャフトの螺旋状の転動溝をボールが循環することで推進力に変換するボールねじを用いた場合と比べて、剛性が高く、さらに振動伝達効率が低い。また、ボールねじの動力伝達効率は、例えば90%以上である。そのため、アクチュエーター100では、モーター部10の磁気ヒステリシスによる微小な回転や、モーター部10を制御する制御コントローラーのサーボノイズによりモーター部10が意図せずに励起されることで発生する微小な振動等が、直接、シャフト22に伝わることを抑制することができる。
サーボノイズとは、位置偏差が無く、静定制御が完了している状態にも関わらず、アクチュエーターの電源ラインやエンコーダー制御ラインに電源やコンバーターからのリップルノイズや制御回路の駆動周波数成分等が混入し、コイルを意図せず励起、もしくは共振させ、モーター部を極微小に震えさせてしまうことである。
また、アクチュエーター100では、モーター部10の回転力をボールねじと比較して
ねじ部の送りピッチ(リード)を小さくできる滑りねじ部30で軸方向の推進力に変換しているため、シャフト22のストロークの全域で超微細な移動(例えばオングストロームオーダー)が可能である。さらに、アクチュエーター100では、例えばピエゾ素子を用いて駆動対象に推進力を与える場合と比べて、駆動対象を移動させることができる範囲を大きくすることができる。また、ピエゾ素子の膨張、収縮の過程は時間に対してリニアに応答させることが難しく静定に時間が掛かってしまうが、アクチュエーター100では、モーター部10の回転力をナット部32とシャフト22によって伝達しているため、剛性を高めることができ、静定時間を短くすることができる。
また、アクチュエーター100では、減速機を必要としないため、減速機特有のバッククラッシュによる不感帯や部材のヒステリシスによる不安定な動作を招くことがなく、アクチュエーター100の最小駆動分解能付近での駆動を安定させることができる。
アクチュエーター100では、ボールスプライン20において、ボール24は転動溝23上のみを転動する。すなわち、ボールスプライン20は、ボール24を循環させる循環路を有しておらず、ボールに一定の与圧を付与することができる。したがって、アクチュエーター100では、上述したように、ボール24に付与される与圧が変化することにより発生する振動を生じさせないことができる。したがって、アクチュエーター100では、動作時のシャフト22の振動を低減することができる。これにより、駆動対象に推進力を与える際に生じる振動を低減することができ、例えば駆動対象に振動を生じさせることなく、推進力を与えることができる。
2. 試料位置決め装置
次に、本実施形態に係る試料位置決め装置について図面を参照しながら説明する。図3は本実施形態に係る試料位置決め装置1を模式的に示す図である。なお、図3では、試料ホルダー120をシフター110に装着した状態を示している。また、図3には、互いに直交する軸としてX軸、Y軸、Z軸を図示している。以下、試料位置決め装置1の使用状態について説明する。なお、本実施形態では、試料位置決め装置1は、透過型電子顕微鏡(TEM)の試料位置決め装置である。
試料位置決め装置1は、図3に示すように、管状部材(以下「シフター」ともいう)110と、試料ホルダー120と、シフター支持部材130と、X駆動機構140と、Y駆動機構150と、を含む。
試料位置決め装置1は、試料Sを試料室101の所望の位置へ移動および静止させることができる。具体的には、試料位置決め装置1は、試料ホルダー120によって試料Sを支持し、駆動機構140,150によってX,Y軸方向に対して、試料Sを直線的に移動させることができる。また、試料位置決め装置1は、Z駆動機構(図示しない)によって、Z軸方向に対して、試料Sを直線的に移動させてもよいし、傾斜機構(図示しない)によって、試料SをX軸周りに傾斜させてもよい。なお、図示の例において、Z軸方向は、試料室101を通過する電子線(図示しない)の進行方向である。
試料位置決め装置1では、シフター110は、壁部102を貫通するように設けられたシフター支持部材130によって支持されている。シフター110は、試料室101に連通する孔112を有しており、試料ホルダー120は、この孔112に移動可能に装着されている。試料ホルダー120は、試料Sが装着された先端部が試料室101に配置されている。そして、X駆動機構140は、試料ホルダー120を移動させることにより試料SをX軸方向に沿って移動させ、Y駆動機構150は、シフター110を回動させることにより試料SをY軸方向に沿って移動させる。
以下、試料位置決め装置1を構成する各部材について説明する。
試料室101は、減圧状態に維持可能である。試料室101は、公知のポンプ(図示せず)によって真空排気されることにより減圧状態に維持される。試料室101には、試料ホルダー120によって試料Sが導入される。そして、試料室101において、試料Sに電子線が照射される。
シフター支持部材130は、壁部102を貫通する円筒状の部材である。シフター支持部材130には、シフター110が挿入されている。シフター支持部材130の試料室101側には、球面軸受部132が設けられている。球面軸受部132は、その内面が球面状に形成されている。
シフター110は、管状の部材であり、試料室101に連通する孔112を有している。図示の例では、孔112は、X軸方向に貫通している。孔112には、試料ホルダー120が装着される。これにより、試料ホルダー120は、Y軸方向およびZ軸方向の移動が規制され、X軸方向に直線的に移動可能となる。シフター110の内側には、試料ホルダー120を支持するベアリング114が設けられている。図示の例では、ベアリング114は、シフター110の両端部(孔112の開口付近)に設けられている。ベアリング114は、試料ホルダー120のX軸方向への移動を円滑にすることができる。
シフター110は、試料室101側の端部に、球面部116を有する。球面部116の表面は、中心が孔112の中心軸上にある球面状に形成されている。球面部116は、球面軸受部132により支持される。球面軸受部132は、その内面が球面部116の表面に接するように形成されている。これにより、球面部116は、球面軸受部132に摺動可能に支持される。そのため、シフター110は、球面部116の中心を回動中心として、回動することができる。球面部116と球面軸受部132との間には、試料室101を気密に封止するためのOリング119が設けられている。
試料ホルダー120は、シフター110の孔112に移動可能に装着される。試料ホルダー120の先端部には、試料Sを保持するための試料保持部123が設けられている。試料ホルダー120にはOリング122が装着され、試料ホルダー120とシフター110との間が気密に封止されている。Oリング122は、試料ホルダー120の移動に伴って、シフター110の孔112内を摺動する。
駆動機構140,150は、試料室101における試料ホルダー120の位置を変えることができる。具体的には、駆動機構140,150は、試料Sを試料室101の所望の位置へ移動および静止させるように、試料ホルダー120を動作させる。
X駆動機構140は、試料SをX軸方向に沿って移動させる。X駆動機構140は、本発明に係るアクチュエーター(図示の例ではアクチュエーター100)を含んで構成されている。X駆動機構140は、さらに、レバー142を含んで構成されている。
レバー142は、軸143を回転中心とするてこ式のレバーである。レバー142の試料室101側の端部には、ベアリング144が設けられ、ベアリング144を介して試料ホルダー120を支持している。ベアリング144は、YZ平面内を転動することができる。そのため、試料SのY軸方向への移動が円滑になる。試料ホルダー120には、−X軸方向の力が働いているため、試料ホルダー120は、レバー142(ベアリング144)に押しつけられている。レバー142の試料室101側とは反対側の端部には、アクチュエーター100のシャフト22(出力軸)が接している。
アクチュエーター100がシャフト22をX軸方向に直線的に移動させることにより、レバー142は、軸143を回転中心として回転し、試料ホルダー120(試料S)をX軸方向に直線的に移動させる。ベローズ146は、試料室101を減圧状態に保ちつつ、レバー142の移動を円滑にすることができる。
Y駆動機構150は、試料SをY軸方向に移動させる。Y駆動機構150は、本発明に係るアクチュエーター(図示の例ではアクチュエーター100)を含んで構成されている。Y駆動機構150は、さらに、戻しばね152を含んで構成されている。アクチュエーター100のシャフト22の先端は、シフター110の+Y軸方向側の外周面に接している。シフター110の−Y軸方向側の外周面には、戻しばね152が設けられている。シフター110は、戻しばね152によって、+Y軸方向に付勢されている。アクチュエーター100がシャフト22をY軸方向に直線的に移動させることにより、シフター110は、球面部116の中心を回動中心として回動する。これにより、試料SをY軸方向に直線的に移動させることができる。
なお、試料位置決め装置1は、試料SをZ軸方向に移動させるZ駆動機構(図示せず)をさらに有していてもよい。Z駆動機構は、Y駆動機構150と同様の構成であってもよい。また、試料位置決め装置1は、試料SをX軸まわりに傾斜させる機構(図示しない)を有していてもよい。
次に、試料位置決め装置1の動作について説明する。
試料位置決め装置1では、X駆動機構140によって試料ホルダー120をX軸方向に移動させることにより、試料SをX軸方向に移動させる。具体的には、X駆動機構140を構成しているアクチュエーター100のシャフト22を出し入れすることでレバー142を回転させることにより、試料ホルダー120がX軸方向に直線的に移動し、試料SがX軸方向に移動する。
また、試料位置決め装置1では、Y駆動機構150によってシフター110を移動させることにより、試料ホルダー120を移動させて、試料SをY軸方向に移動させる。具体的には、Y駆動機構150を構成しているアクチュエーター100のシャフト22を出し入れすることにより、シフター110を球面部116の中心を回動中心として回動させる。このシフター110の回動に伴って試料ホルダー120も回動し、試料SがY軸方向に移動する。
試料位置決め装置1は、例えば、以下の特徴を有する。
試料位置決め装置1では、アクチュエーター100を含む。アクチュエーター100は、上述したように、アクチュエーター100の動作時のシャフト22の振動を低減することができる。そのため、試料位置決め装置1では、試料Sを移動させる際の試料Sの振動を低減することができる。したがって、例えば、試料位置決め装置1では、ユーザーは試料SをX軸方向(またはY軸方向)に移動させつつ、高倍率で試料Sを観察することができる。
また、試料位置決め装置1では、アクチュエーター100を含むため、上述したように、シャフト22のストロークの全域で超微細な移動(例えばオングストロームオーダー)が可能であり、例えばピエゾ素子を用いて駆動対象に推進力を与える場合と比べて、駆動対象を移動させることができる範囲を大きくすることができる。したがって、試料位置決め装置1では、例えば、φ2mmの試料Sの全域で超微細な移動(例えばオングストロームオーダー)が可能となる。これにより、例えば、試料Sの全域でのドリフト補正が可能
となる。
したがって、試料位置決め装置1では、長時間のドリフト補正を必要とする元素マッピング、スペクトル解析、原子分析等の分析や、長距離でのドリフト補正を必要とする、加熱、冷却、トモグラフ等のその場観察において、ドリフト補正のストローク切れ(ドリフト補正が可能な範囲から外れること)を無くすことができる。
また、試料位置決め装置1では、アクチュエーター100を含むため、上述したように、例えばピエゾ素子を用いて駆動対象に推進力を与える場合と比べて、静定時間を短くすることができ、試料Sのドリフトの終息を早めることができる。
3. 電子顕微鏡
次に、本実施形態に係る電子顕微鏡について図面を参照しながら説明する。図4は、本実施形態に係る電子顕微鏡1000の構成を示す図である。図4は、試料Sが試料室101に導入された状態を図示している。
電子顕微鏡1000は、例えば、透過電子顕微鏡(TEM)の構成を有している。電子顕微鏡1000は、本発明に係る試料位置決め装置(図示の例では試料位置決め装置1)を含む。
電子顕微鏡1000は、さらに、電子線源1011と、集束レンズ1012と、対物レンズ1013と、中間レンズ1015と、投影レンズ1016と、撮像部1017と、コンデンサー絞り1020と、コンデンサー絞り位置決め装置1022と、対物絞り1030と、対物絞り位置決め装置1032と、制限視野絞り1040と、制限視野絞り位置決め装置1042と、を含む。
電子線源1011は、電子線EBを発生させる。電子線源1011は、陰極から放出された電子を陽極で加速し電子線EBを放出する。電子線源1011としては、例えば、電子銃を用いることができる。電子線源1011として用いられる電子銃は特に限定されず、例えば熱電子放出型や、熱電界放出型、冷陰極電界放出型などの電子銃を用いることができる。
集束レンズ(コンデンサーレンズ)1012は、電子線源1011の後段(電子線EBの下流側)に配置されている。集束レンズ1012は、電子線源1011で発生した電子線EBを集束して試料Sに照射するためのレンズである。集束レンズ1012は、図示はしないが、複数のレンズを含んで構成されていてもよい。
対物レンズ1013は、集束レンズ1012の後段に配置されている。対物レンズ1013は、試料Sを透過した電子線EBで結像するための初段のレンズである。対物レンズ1013は、図示はしないが、上部磁極(ポールピースの上極)、および下部磁極(ポールピースの下極)を有している。対物レンズ1013では、上部磁極と下部磁極との間に磁場を発生させて電子線EBを集束させる。
試料位置決め装置1は、試料ホルダー120が保持している試料Sを対物レンズ1013の上部磁極と下部磁極との間に位置させる。試料位置決め装置1は、上述したように、試料室101において試料ホルダー120に保持された試料Sの位置決めを行う。試料位置決め装置1は、アクチュエーター100を備えた駆動機構140,150によって試料Sを水平方向(電子線EBの進行方向に対して直交する方向)に移動させることができる。
中間レンズ1015は、対物レンズ1013の後段に配置されている。中間レンズ1015は、図示はしないが、複数のレンズを含んで構成されていてもよい。投影レンズ1016は、中間レンズ1015の後段に配置されている。中間レンズ1015および投影レンズ1016は、対物レンズ1013によって結像された像をさらに拡大し、撮像部1017に結像させる。電子顕微鏡1000では、対物レンズ1013、中間レンズ1015、および投影レンズ1016によって、結像系が構成されている。
撮像部1017は、結像系によって結像された透過電子顕微鏡像を撮影する。撮像部1017は、例えば、CCDカメラやCMOSカメラ等のデジタルカメラである。
コンデンサー絞り1020は、例えば、集束レンズ1012と対物レンズ1013との間に配置されている。コンデンサー絞り1020は、例えば、試料Sに照射される電子線EBの照射角(開き角)や照射量を調整することができる。コンデンサー絞り1020は、真空外から絞りの穴径の選択や位置の調整ができる可動絞りである。
コンデンサー絞り位置決め装置1022は、コンデンサー絞り1020を移動させて、絞りの穴径の選択や位置の調整を行うための装置である。コンデンサー絞り位置決め装置1022は、駆動源として、本発明に係るアクチュエーター(図示の例ではアクチュエーター100)を備えている。これにより、コンデンサー絞り1020に振動を生じさせることなく、微細に移動させることができる。したがって、コンデンサー絞り1020を正確に位置決めすることができる。さらに、例えば、コンデンサー絞り1020を移動させた後のドリフトの終息を早めることができる。
対物絞り1030は、対物レンズ1013の後焦点面に配置されている。対物絞り1030は、明視野像や暗視野像を得るための透過波や回折波を取り込むための絞りである。対物絞り1030は、真空外から絞りの穴径の選択や位置の調整ができる可動絞りである。
対物絞り位置決め装置1032は、対物絞り1030を移動させて、絞りの穴径の選択や位置の調整を行うための装置である。対物絞り位置決め装置1032は、駆動源として、本発明に係るアクチュエーター(図示の例ではアクチュエーター100)を備えている。これにより、対物絞り1030に振動を生じさせることなく、微細に移動させることができる。したがって、対物絞り1030を正確に位置決めすることができる。さらに、例えば、対物絞り1030を移動させた後のドリフトの終息を早めることができる。
制限視野絞り1040は、対物レンズ1013の像面(中間レンズ1015の物面)に配置されている。制限視野絞り1040は、制限視野回折を行う際に、回折図形を得る試料Sの領域を制限する絞りである。制限視野絞り1040は、真空外から絞りの穴径の選択や位置の調整ができる可動絞りである。
制限視野絞り位置決め装置1042は、制限視野絞り1040を移動させて、絞りの穴径の選択や位置の調整を行うための装置である。制限視野絞り位置決め装置1042は、駆動源として、本発明に係るアクチュエーター(図示の例ではアクチュエーター100)を備えている。これにより、制限視野絞り1040に振動を生じさせることなく、微細に移動させることができる。したがって、制限視野絞り1040を正確に位置決めすることができる。さらに、例えば、制限視野絞り1040を移動させた後のドリフトの終息を早めることができる。
電子顕微鏡1000は、図示の例では、除振機1018を介して架台1019上に設置されている。
4. 変形例
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、上述した実施形態では、図1に示すように、アクチュエーター100のモーター部10は、マグネット12と、回転子14と、コイル16と、を含んで構成されていたが、モーター部10の構成はこの例に限定されない。モーター部10は、ACサーボモーター、DCサーボモーター、ステッピングモーター等の磁気型モーターであってもよい。すなわち、アクチュエーター100は、磁気型のモーター部10の回転力を、推進力に変換するリニアアクチュエーターに適用することができる。
例えば、上述した実施形態では、図3に示すように、アクチュエーター100を電子顕微鏡の試料位置決め装置1や、図4に示すように、絞り位置決め装置1022,1032,1042に適用した例について説明したが、アクチュエーター100を電子顕微鏡の検出器(例えばEDS検出器、暗視野検出器等)を移動させて位置決めを行うための検出器位置決め装置として用いてもよい。
また、例えば、上述した実施形態では、試料位置決め装置1を透過電子顕微鏡(TEM)に適用した場合について説明したが、試料位置決め装置1は、透過電子顕微鏡(TEM)に限らず、その他の荷電粒子線装置に適用することができる。このような荷電粒子線装置としては、例えば、走査電子顕微鏡(SEM)、透過電子顕微鏡(TEM)、および走査透過電子顕微鏡(STEM)等を含む電子顕微鏡や、集束イオンビーム装置(FIB装置)、電子ビーム露光装置等が挙げられる。
なお、上述した実施形態及び変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば各実施形態及び各変形例は、適宜組み合わせることが可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…試料位置決め装置、10…モーター部、12…マグネット、14…回転子、16…コイル、20…ボールスプライン、22…シャフト、23…転動溝、24…ボール、26…軸受部、30…滑りねじ部、32…ナット部、33…雌ねじ山、34…雄ねじ山、40…ベアリング、42…ベアリング、50…エンコーダー、60…ケース、100…アクチュエーター、101…試料室、102…壁部、110…シフター、112…孔、114…ベアリング、116…球面部、119…Oリング、120…試料ホルダー、122…Oリング、123…試料保持部、130…シフター支持部材、132…球面軸受部、140…X駆動機構、142…レバー、143…軸、144…ベアリング、146…ベローズ、150…Y駆動機構、152…戻しばね、260…外筒、262…保持器、1000…電子顕微鏡、1011…電子線源、1012…集束レンズ、1013…対物レンズ、1015…中間レンズ、1016…投影レンズ、1017…撮像部、1018…除振機、1019…架台、1020…コンデンサー絞り、1022…コンデンサー絞り位置決め装置、1030…対物絞り、1032…対物絞り位置決め装置、1040…制限視野絞り、1042…制限視野絞り位置決め装置

Claims (7)

  1. モーター部と、
    軸に沿って移動可能なシャフトを備えた有限ストロークのボールスプラインと、
    前記シャフトに形成された雄ねじ山に螺合する雌ねじ山を備え、前記モーター部の回転力を前記シャフトに伝達するナット部と、
    を含み、
    前記ボールスプラインは、
    外筒と、
    前記軸に沿って前記シャフトに設けられた第1転動溝と、前記軸に沿って前記外筒に設けられた第2転動溝と、の間に転動可能に配置されている複数のボールと、
    複数の前記ボールを前記第1転動溝と前記第2転動溝に沿って分離して保持し、前記シャフトの移動に伴って移動する保持器と、
    を有する、アクチュエーター。
  2. 請求項1において、
    前記シャフトおよび前記ナット部は、前記モーター部の回転運動を直線運動に変換する滑りねじ部を構成している、アクチュエーター。
  3. 請求項1または2において、
    前記ボールスプラインにおいて、前記ボールは前記第1転動溝上のみを転動する、アクチュエーター。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、
    前記ナット部は、前記モーター部の回転子に固定されている、アクチュエーター。
  5. 荷電粒子線装置の試料室において、試料の位置決めを行う試料位置決め装置であって、
    請求項1ないし4のいずれか1項に記載のアクチュエーターを含む、試料位置決め装置。
  6. 請求項5に記載の試料位置決め装置を含む、荷電粒子線装置。
  7. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載のアクチュエーターを含む、荷電粒子線装置。
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