[0001]本特許は、2013年4月12日に出願された米国特許仮出願公開第61/811,407号の非仮出願である、2013年6月20日に出願された米国特許仮出願公開第13/922,987号の優先権を主張するものであり、両出願はこれによって、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[0042]復旧可能な離脱状況を有する例示的なドアカーテンが本明細書で開示されており、ドアカーテンは、通常の動作中にカーテンの横方向の縁を案内するための第1の手段と、別個の再供給動作中にカーテン縁を案内するための第2の独立した手段とを含んでいる。いくつかの例では、第1の手段は、カーテン上にあるボタンの垂直な列を案内する軌道を含んでいる。第2の手段は、いくつかの例では、軌道の上端近くにあるローラと、カーテンの横方向の縁上にある細長いビードとを含んでいる。いくつかの例では、通常の動作下で、ビードとローラとの間の接触が事実上ない状態でビードがローラを越えて移動しながら、ボタンは軌道に沿って摺動する。いくつかの例では、離脱中にボタンは軌道内から「跳ね」出る。離脱に続いて、いくつかの例では、ローラがビードと嵌合して、まずカーテンを上方に巻き上げ筒へ案内し、次いで下方へ戻してボタンを軌道内に再装着しながら、カーテンが上昇および下降する。加えて、本明細書に開示した例示的な巻き上げ式のドアおよびドア方法は、外れて折り曲げられたドアカーテンを伸ばして、カーテンをその案内軌道内に自動的に再供給するのを支援するための手段を含んでいる。いくつかの例では、カーテンを伸ばすための手段は、ローラの形態の展開器を含んでいる。カーテンの一部がその案内軌道内から抜け出すだけでなく、それ自身に対して折り曲げられるカーテン離脱事象に続いて、電力駆動ユニットが、取り外されたカーテンを上方にその開放位置に上昇させる。カーテンが上昇すると、折り曲げられた部分がローラに対して引き上げられる。ローラは折り曲げられた部分に嵌合して、それを、ここで伸ばされたカーテンを容易にその案内軌道内に戻すことができるように、展開する。
[0043]特に、図1〜図20は、例示的なドア10と、壁17にある戸口12を選択的に封鎖および封鎖解除するための例示的な方法とを示している。通常のドア動作時に、カーテン14が軌道16(例えば、第1の軌道16aおよび第2の軌道16b)に沿って移動して、ドア10を開き、または閉じる。その点で、図1、図12および図16は、ドア10が完全に開いて戸口12を封鎖解除したときに対応する開放位置にある、カーテン14の前縁18を示しており、図2は、ドア10が完全に閉じて戸口12を封鎖したときに対応する閉鎖位置にある、カーテンの前縁18を示している。図1、図2および図13は、通常の状態にあるカーテン14の例を示している。
[0044]ドア10のいくつかの例の有益な特徴には、通常の動作中に軌道16に沿ってカーテン14の横方向の縁19を案内および保持するための手段と、(横方向の縁19が軌道16から離脱した場合の)別個の再供給動作中に縁19を案内するための手段との、分離または独立した機能が含まれる。通常の動作および再供給動作中のカーテン案内手段のこの分離により、2つの案内手段のそれぞれを、1つの目的のためにのみ充てることが可能となる。
[0045]通常の動作時の横方向のカーテン保持およびカーテン移動案内に関し、ドア10のいくつかの例は、カーテンの横方向の縁19に概ね沿って広く離間され取り付けられた、隆起した保持ボタンまたは突起40の列を含んでいる。ボタン40は、いくつかの例では、カーテン14の各面から外方へ突出しており、概ね球面形状の表面を有している。いくつかの例では、保持ボタン40の列は、縁ビード48から内方に離されて、案内軌道16のチャネル46内を移動する。カーテン14の各面に隣接した軌道16の2つの内面で、保持片または主要な保持器34が、通常の動作状況下でボタン40をチャネル46内に収容された状態に保って、カーテンを横方向に張ったままに保つ。いくつかの例では、主要な保持器34は、超高分子量ポリエチレン(UHMW)などの低摩擦材料で形成されている。風圧または障害物がカーテン14に十分な力を与えた場合、ボタン40はチャネル46内から逃避して(例えば、軌道16から押し出されて)、ドア10への損傷を防止することになる。いくつかの例では、軌道16の2つの脚または壁(例えば、カーテン14の対向する面に向いた対向する壁)の少なくとも一方が、(例えば、偏向118によりカーテン14から離れて)外方に撓んで、ボタン40をチャネル46内から逃避させるように設計されている。
[0046]いくつかの例では、縁ビード48は、カーテンの保持ボタン40が軌道16内から外にずれてしまっている場合、カーテンの横方向の縁19を外方に引っ張るように機能する。いくつかの例では、縁ビード48は、カーテン14の実質的に完全な全長に延びている。いくつかの例では、縁ビード48は、カーテン14よりも厚みの大きい連続的な断面プロファイルを有している。ビードの連続的な断面プロファイルには例えば、円形、楕円形、矩形または他の断面形状が含まれる。離脱(例えば、ボタン40が軌道16内から外にずれていること)に続いて、いくつかの例では、軌道16の上方に配置された一式の案内ローラ53が、カーテン14が巻き上げられたときに、カーテンの横方向の縁19を(縁ビード48に対して接触し、かつ転がることにより)その通常の位置に引き戻すことになる。次のドア閉じ周期中に、カーテン14が広げられ、ボタン40が、軌道16のチャネル46に再び入るように、適切に整列される。
[0047]いくつかの例では、ドア10の通常の動作中(ボタン40がチャネル46内に位置しているとき)に、縁ビード48は、(戸口12の中央領域76に関して)案内ローラの外面(径50)の外部に、または案内ローラの外面(径50)を越えて配置され、ローラ53上に乗らない。したがって、いくつかのこのような例では、通常の動作中に、縁ビード48がローラ53を越えて移動し、カーテン14の縁19を案内せず、何らかの保持機能性を示すこともない。これにより、摩耗が低減され、かつ、ビード48に対する潤滑の必要が低減(例えば除去)される。また、いくつかの例では、外力により保持ボタン40がチャネル46内から抜け出した場合に、案内ローラ53は、保持器34を通じてカーテンの縁ビード48をチャネル46内へ押し戻さない。むしろ、次のドア閉じ周期中にボタン40が適切に整列されて保持器34の後ろに(例えば、軌道16のチャネル46内に)下げられるよう、案内ローラ53は、ビード48と相互作用して、カーテン支持構造体30へ巻き上げられたときにカーテン14の横方向の縁19を再配置する。案内軌道のチャネル46は、いくつかの例では、縁ビード48が軌道16と甚だしく接触することがあったとしても稀なように、十分な空間を設けるよう設計されている。
[0048]いくつかの例では、ドア10の別の重要な特徴は、異常なドア動作を検知し、ドアを損傷から保護するのに必要な行動を取る能力である。いくつかの例では、ドアの保持ボタン40が軌道16から抜け出たときに、センサ120(第2のセンサ)が発生を検知することになり、制御器24が自動的にカーテンの駆動ユニット26の速度を減じる。例えば、カーテン14が巻き上げられている速度を減じることにより、カーテンの縁19を(例えば、ビード48と嵌合する案内ローラ53を介して)外方へ、かつ通常の位置に引っ張る可能性が増加し、カーテン損傷の確率が低減される。センサ120は、いくつかの例では、ローラ53の約24インチ下方に配置されている。
[0049]いくつかの例では、縁ビード48が案内ローラ53を通じて(例えば、案内ローラ53から離脱して)カーテン14の中央に向かって引っ張られた場合、別のセンサ64(第1のセンサ)がその発生を検知することになり、制御器24が自動的に駆動ユニット26を停止して、カーテン14を損傷することを防止することになる。センサ64は、いくつかの例では、案内ローラ53の近くに配置されている。センサ64の所在箇所には例えば、ローラ53の直上、ローラ53の直下、および、ローラ53と同じ高度が含まれるが、これに限定されない。いくつかの例では、案内ローラ53からのビード48の離脱が発生して、駆動ユニット26が停止した場合、制御器24は保守警報信号を発する。
[0050]ドア10のいくつかの例には、以下の利点の1つまたは複数が含まれる。いくつかの例では、カーテン14は、通常の案内および保持用(例えばボタン40)ならびに再供給処理用(例えばビード48)の2つの異なる要素を含んでいる。いくつかの例では、2つの異なる別個の要素により、ビード48が、主要な保持器34またはローラ53とわずかしか、または全く接触せずに、受動的な役割を果たすようにされており、それにより、潤滑の低減または除去、摩擦の低減、および、摩耗の著しい低減という結果を得る。いくつかの例では、設計により、ビード48およびローラ53によって達成される再供給動作により、使用されることになる保持ボタン40の数を減じることができる。例えば、ボタンまたは他の突起を使用してドアを再供給する公知のドアのいくつかでは、ボタンは通常、(例えば、おおよそ最大2インチ離れて)互いに近づけて離されており、接触されてもよい。反対に、再供給が別個の縁ビード48により実施される、本明細書に開示した教示によれば、ボタン40は、いくつかの例では、より大きく離間されている(例えば、4インチ、12インチ、2フィートなど)。言い換えれば、ボタン40が約0.5インチ幅であるなどの、本明細書に開示したいくつかの例では、ボタン40の間の距離がボタンの幅の4倍より大きくても(例えば、2インチより大きく離れていても)、ボタン40の幅の少なくとも48倍ほどであっても(例えば、2フィート離れていても)よい。ボタン40の間の空間がより大きくなる結果として、いくつかの例では、巻き上げ筒へ巻き上げられたときに、カーテン14の厚み嵩および皺が少なくなる。加えて、保持ボタンの数が低減することで、ドア10を動作させたときのボタン40と保持器34との間の摩擦も低減される。いくつかの例では、リベット54(または、類似の保持突起留め具)が、剪断ピンとして、比較的高価なカーテンに裂け目または他の損傷を引き起こす前に壊れるよう設計されている。いくつかの例では、保持ボタン40はドア10に交換可能に取り付けられて、ドア10が最初に装着されたあとに、ボタン40の交換を可能にする。いくつかの例では、カーテン速度は、保持ボタン40が案内軌道16から離脱したときに、自動的に低減される。いくつかの例では、駆動ユニット26は、縁ビード48が案内ローラ53から逃避したときに、自動的に停止されて、カーテン14を損傷する可能性を低減する。いくつかの例では、案内ローラ53は、巻き上げ中に縁ビード48を外方に引っ張って、次のドア閉じ周期が開始されたときに軌道のチャネル46内に適切に入るように、保持ボタン40を位置決めする。
[0051]時としてフォークリフト20または他の資材運搬機器がカーテン14に衝突する可能性があり、または、カーテン14が偶発的に障害物上へその進路で閉じたときに衝突が起きる可能性がある。そのような衝突によりカーテン14が損傷するのを防止するために、ドア10は、例示的な離脱機構22を含んでいる。例示的な離脱機構22は、カーテン14を復旧可能に軌道16から離脱させることにより、衝撃に対処する。衝突への反応に際し、離脱機構22はカーテン14を離脱状態へ解除し、その際、カーテン14は軌道16から少なくとも部分的に分離する。離脱状態の例を図3、図4および図14に示している。衝撃の激しさに応じて、離脱状態にあるカーテン14は、図3および図14に示すように、復旧可能な状況にある場合があり、または、カーテン14は、図4に示すように、復旧不能な状況にある場合がある。結果として、いくつかの例では、離脱機構22は2つの水準の離脱をもたらす。
[0052] 軽度および中程度の衝突後の、離脱の第1の水準に関し、図3、図7、図8および図14に示すように、離脱機構22は、単純にドア10に給電して図1、図12、図15および図16に示す開放位置にすることにより、カーテン14が自動的に(復旧可能な状況にある離脱状態から通常の状態へ)通常の動作に復帰することを可能にする。図4、図9および図10に示すもののような重度の衝突後の、離脱の第2の水準に関し、ドア10を手動で補修する、および/または、何らかの特別な仕方で電動動作をすることができるまで、制御器24が通常のドア動作を無効にすることにより、カーテン詰まりを回避する。ドア10を手動で補修することには、いくつかの例では、カーテン14の外れた部分を手動で動かして軌道16a、16b内に戻し、それにより、カーテン14を、復旧不能な状況にある離脱状態から通常の状態へ復帰させることが含まれる。
[0053]図示した例では、制御器24の指揮下にある駆動ユニット26(例えば、電動機、空気圧モータ、ロッドレスシリンダなど)は、カーテン14にその開放位置および閉鎖位置の間で給電し、その間、戸口12全体にわたって掛かるカーテンの重量がカーテン14を張ったままに保つのを支援する。ドア10が開いているときに、カーテン14は、ある種のカーテン支持構造体30を含む頭上区域28に収まっている。カーテン支持構造体30には例えば、カーテン14が巻き付く動力付き回転筒、コイル状の軌道、頭上軌道、垂直軌道、水平軌道、曲線軌道、傾斜軌道、および、それらのさまざまな組み合わせが含まれるが、これに限定されない。
[0054]軌道16は、戸口12全体にわたってカーテン14を支持および案内することを支援する。加えて、軌道16は、カーテン14とともに、離脱機構22を提供する。離脱機構22を提供するために、いくつかの例では、カーテン14は、離脱の第1の水準用に、主要な保持器34と嵌合する主要な突起32(図5〜図12)を含んでいる。離脱の第2の水準(図4および図9)用に、ならびに/または、再供給動作中にカーテン14を案内する(図14〜図16)ために、副次的な突起36が、副次的な保持器または整列ガイド38により、軌道16内に横方向に規制されている。主要な突起32は、いくつかの例では、軌道16の主要な保持器34に沿って摺動する、複数の離間されたボタン40を備えている。図示した例では、主要な保持器34は、隙間44により分離された2つの細長いビード42を備えている。ボタン40が通常のドア動作中に主要な保持器34に沿って移動する際、主要な保持器34は、軌道16の内側チャネル46内にボタン40を維持するのを支援し、カーテンの運動を案内するのを支援する。
[0055]カーテンの副次的な突起36は、いくつかの例では、軌道16の整列ガイド38を越えて移動する細長いビード48である。図示した例では、整列ガイド38はブラケット49に取り付けられており、2つのローラ53を備えている。2つのローラ53のそれぞれは、ドア10が開閉する際に、副次的な突起36に対して軽く転動する外径部50、または、副次的な突起36の近傍にある外径部50を有している。いくつかの例では、ローラ53は、図5に示すように、カーテン14の面に対して傾いた軸線を有している。他の例では、ローラの軸線はカーテン14に対して垂直である。いくつかの例では、副次的な突起36は、カーテン14のシート部55に超音波により溶接され、接着され、または、他の手段で接続された縁処理部52の一体的な部分である。主要な突起32がボタンの形態である、図示した例では、リベット54が、縁処理部52およびシート54がボタン半体40aおよび40bの間でクランプされている状態で、2つのボタン半体40aおよび40bを接続している。いくつかの例では、リベット54または代替的な留め具は、他の、より高価なドア部品が損傷されてしまう前に壊れる、容易に交換可能な剪断ピン、すなわち「きわめて弱いリンク」として機能するよう、強度が制限されている。ボタン40のいくつかの例には、ともにジョージア州マリエッタ所在のYKK Inc.が提供する、24/Nylon Cap w/Burr、Matte Black、YKKパーツナンバーY88B119A01Y、および、24/Nylon Cap、Matte Black、YKKパーツナンバーM77B119A01Yが含まれるが、これに限定されない。
[0056]軽度および中程度の衝突では、図3、図7および図8に示すように、主要な突起32を、隙間44を通ってチャネル46内から強制的に引き出すのに十分なカーテン張力が生じる場合がある。主要な突起32は隙間44よりも大きいが、第1の力56を及ぼすカーテン張力は依然、主要な保持器34、主要な突起32および/または軌道16の側壁などの特定のドア部品の柔軟性のために(図7における軌道偏向118に留意されたい)、隙間44を通って主要な突起32を引っ張る可能性がある。いくつかの例では、主要な突起32が隙間44を通過すると、図8に示すように、カーテン張力は、隙間44を通って副次的な突起36を引っ張る(ゼロに等しい、または、ゼロよりも大きい)低減された第2の力58を及ぼす場合がある。
[0057]主要な突起32を第1の程度だけ外すのに十分な、軽度および中程度の衝突では、図3、図8および図14に示すように、副次的な突起36は、図5、図7および図14に示すように、整列ガイド38ゆえに、ドアの頂部近くで軌道16内に横方向に規制されたままである。いくつかの例では、摩耗および摩擦を低減する(例えば最小化する)ために、副次的な突起36は、図5および図13に示すように、通常の動作中に整列ガイド38からわずかに分離される。副次的な突起36を軌道16内に規制した状態で、ドア10を、再供給動作を用いて、通常の動作に復帰することができる。いくつかの例では、再供給動作には、外れた主要な突起32を軌道16に再整列させている状態で、整列ガイド38が副次的な突起36を使用してカーテン14をカーテン支持構造体30上に戻すときに、ドア10を開くことが含まれる。図12および図15に示すように、駆動ユニット26は、前縁18が主要な保持器の上端60の上方に上昇するまで、ドア10を開き続ける。カーテン14がこの高さにある状態で、主要な保持器34の直上にある再供給開口62が、カーテンの前縁18がチャネル46内のその適切な位置に容易に滑り戻ることを可能にする。続いてカーテン14を下げることで、主要な突起32がチャネル46を通って下げ戻され、その結果、主要な突起32が主要な保持器34の規制内に戻る。
[0058]図13〜図16は、例示的な再供給動作を模式的に示している。図13は、カーテン14が通常の状態にあるときの、通常の動作中のドア10を示している。通常の動作中に、主要な突起32は主要な保持器34により保持および案内され、副次的な突起36および整列ガイド38は全体として受動的な役割を果たす。通常の動作中に、カーテンの前縁18は、最大の(例えば通常の)加速度および速度(第1の速度)の制限内で移動する。
[0059]図14は、復旧可能な状況にある離脱状態へ外れたカーテン14を示している。図示した例では、離脱状態は、ボタン40の少なくともいくつかが軌道16内から押し出されていることを意味しており、復旧可能な状況は、ローラ53がビード48を軌道16内に横方向に規制している(例えば、整列ガイドにより横方向に規制している)ことを意味している。ボタン40が軌道16内から主要な保持器34の逆の側に押し出されることによって生じるカーテンひずみにより、図14に示すように、ビード48がローラ53に接した状態で押し上げられる。ボタン40は隙間44を通って軌道16から逃避する(図12)ことで、カーテン14を損傷から保護することを支援する。いくつかの例では、さらに損傷を回避するために、軽度の離脱中であっても、カーテン14が離脱状態へ動くのを検知するために、カーテン/縁処理部センサ120(第2のセンサ)が、主要な保持器の上端60の下方に装着されている。いくつかの例では、センサ120は、ローラ53の約24インチ下方に装着されている。離脱を知らせるセンサ120からの信号122(図1)に応答して、制御器24は、カーテンの前縁18を、通常の動作における通常の速度(第1の速度)よりもかなり減じられた速度(第2の速度)へ、制限または減速する。軽度の離脱が起きた、いくつかの例では、ドア10の前縁18の近くに配置されたボタン40のみが、(例えば、ドア10の底部に向かって)外れている場合がある。こうした例では、(戸口12の頂部に向かって)整列ガイド38の近くに配置されたセンサ120が、外れてしまっているドア10の一部がセンサにより検知されて、この時点で速度が減じられるまで、ドアの移動の大部分の間、ドア10が通常の速度で閉じることを可能にする。このようにして、ドア10は、損傷の危険を低減する速度で再配置されるが、依然として比較的速い比率で開く。
[0060]図14に示す位置から外れた後に、カーテンの前縁18が、減じられた速度で図15に示す位置に移動して、例示的な再供給動作が開始される。カーテンの前縁18が図14に示す位置から図15に示す位置に上昇すると、ビード48に嵌合したローラ53が、(図1に模式的に描かれた)カーテン支持構造体30上またはカーテン支持構造体30内にカーテン14を案内し戻す。
[0061]カーテン14が図15に示す高度に達すると、主要な保持器34の上方の再供給開口62は、図16に示すように、カーテンの前縁18が、チャネル46内のその適切な位置に容易に滑り戻ることを可能にする。続いて、主要な突起32が主要な保持器34の規制内に戻って、それによりカーテン14をその通常の状態に戻すように、下降するカーテン14が、主要な突起32を、チャネル46を通して下に戻す。カーテン14が通常の状態に戻ると、いくつかの例では、ビード48が、もう一度ローラ53からわずかに離間して、摩耗および摩擦を低減する。ゆえに、いくつかの例では、整列ガイド38および副次的な突起36は、再供給動作中に能動的な役割を果たすが、通常の動作中には非能動的な役割を有している。
[0062]図4、図9および図10に示すように、重度の衝突により、主要な突起32が主要な保持器34から、第1の程度よりも大きい、副次的な突起36を整列ガイド38からさらに外れさせる第2の程度まで、外れる場合がある。このような状況では、駆動ユニット26により電気機械的にドア10を給電して開閉させることにより、カーテンの前縁18を、再供給開口62を通って自動的に復帰させようと試みると、軌道16内および/またはカーテン支持構造体30内でカーテン14をひどく詰まらせる可能性がある。このような詰まりは、解除するのが困難な場合があり、恒久的にドア10を損傷する場合がある。結果として、制御器24のいくつかの例では、副次的な突起36が手動または他の手段で再配置されて整列ガイド38と適切に嵌合するまで、通常のドア動作を抑制または阻止する。
[0063]重度の衝突によりカーテン14が復旧不能な状況で離脱状態に置かれていないか検知するために、ドア10のいくつかの例は、軌道16内の、特に整列ガイド38の区域における、カーテンの位置を感知するために、カーテン14の感知近傍にカーテン/縁処理部センサ64(第1のセンサ)を含んでいる。図示した例のセンサ64はカーテン14の中央に、より接近して示されているが、いくつかの例では、センサ64は、カーテン14の中央から実質的に同じ距離(例えば整列ガイド38の真下)に配置されている。いくつかの例では、縁処理部52が整列ガイド38の近くに適切に位置していることをセンサ64が検知するとき、センサ64は第1の状態(例えば、一式の電気接点が閉じられていることを信号66が知らせている)にあり、縁処理部52が整列ガイド38の近くにあることをセンサ64が検知しないとき、センサ64は第2の状態(例えば、一式の電気接点が開いていることを信号66が知らせている)にある。センサ120、64のいくつかの例には、光電子眼および電気機械的なリミットスイッチが含まれるが、これに限定されない。センサ120、64のより詳しい例には、イリノイ州パラタイン所在のSchneider Electric (Telemecanique)が提供するパーツナンバーXUVR0303PANL2光電フォークセンサ、および、オハイオ州トウィンズバーグ所在のPepperl and Fuchsが提供するOBT15−R2−E2型、パーツナンバー225916バックグラウンド抑制センサが含まれる。いくつかの例では、第2のセンサ120は、センサ120、64が復旧可能な離脱、復旧不能な離脱および通常の状態を識別できるよう、第1のセンサ64の下方に装着されている。
[0064] センサ64が第1の状態にあることを知らせる信号66に応答して、制御器24は通常のドア動作を可能にする。センサ64が第1の状態にあると、カーテン14は、通常の状態にあっても、または、復旧可能な状況で離脱状態にあってもよい。いずれの場合でも、制御器24はドア10が開くのを可能にする。ゆえに、いくつかの例では、センサ64は、カーテン14が通常の状態から復旧可能な状況にある離脱状態へ動いても、無視し、看過し、または他のやり方で反応しない。
[0065] センサ64が第2の状態にあることを知らせる信号66に応答して、制御器24は、カーテン14が復旧不能な状況で離脱状態にあると判定する。この状況で、制御器24はドア10の動作を阻止または抑制する。例として、いくつかの例では、カーテン14が、その通常の状態、または、復旧可能な状況にあるその離脱状態に手動で復帰されるまで、制御器24はドア10の電気機械的な動作を無効にする。
[0066]カーテン14、縁処理部52、突起32、36、および保持器34、38の設計および材料特性は変化してもよいが、カーテン14のいくつかの例は、ビニールまたはポリウレタンの、しなやかなシートを備えている。「カーテン」という用語は、材料の組み立て品、パネルまたはシートが著しい恒久的な損傷を被ることなく、その案内軌道から復旧可能に離脱するのに十分に柔軟な、いずれかの、材料の組み立て品、パネルまたはシートに言及している。カーテン14のいくつかの例は、複数のシートの組み立て品を備えている。いくつかの例では、主要な突起32は、その硬さおよび耐久性ゆえに、ナイロンで形成されている。いくつかの例では、摩耗した主要な保持器34の方が一連の摩耗した主要な突起32よりも交換するのが容易であることを利用するために、主要な突起32は、主要な保持器34よりも硬くて耐久性がある。いくつかの例では、主要な保持器34は、ナイロンおよび他の材料との、その摩擦係数の低さゆえに、UHMW(超高分子量ポリエチレン)で形成されている。いくつかの例では、副次的な突起36は、低温での、その耐久性および柔軟性ゆえに、ウレタンで形成されている。いくつかの例では、ドア10が開いたときに副次的な突起36が容易に巻き付くことができるように、主要な突起32は副次的な突起36よりも硬くされており、相対的に硬い主要な突起32は、隙間44を通じて一定の引き出し力を維持するために、最小の寸法ゆがみを有している。
[0067]主要な突起32が複数の離間された突起(例えばボタン40)を備えている例では、突起の間の空間は、カーテン14が自身を、より密に巻き上げることを可能にする。そのうえ、概ね線形の主要な保持器34に沿って摺動する複数の離間された突起を備える主要な突起32は、ドア10が作動すると動く主要な突起32上に点接点68(図6および図11)を形成し、かつ、主要な保持器34上に実質的に固定の線接点70(図11)を形成する。線に沿っている主要な保持器34上の接点は、摩耗を、相対的に柔らかい主要な保持器34上に広く均一に分散し、点接点68は、相対的に硬くて耐久性のある主要な突起32上に集中される。
[0068]副次的な突起36が、ローラ53に隣接し、かつローラ53と時に接触する近傍の移動線72(図11)を有する細長いビード(例えばビード48)である例では、相対的に柔らかいビード48に沿った摩耗が、線72に沿って広く均一に分散され、例えば、ローラ53上の点接点74が、非常に硬くて耐久性のある整列ガイド38上に集中される。このようにして、整列ガイド38よりも長くされている副次的な突起36が戦略的に、これらの間の摩耗を釣り合わせる。同様に、主要な突起32よりも長くされている主要な保持器34が、類似の利点をもたらす。
[0069]さまざまなドア部品の物理的な方位および相対的な所在箇所は変化してもよいが、いくつかの例では、整列ガイド38は主要な保持器34の上方にあり、戸口12の中央領域76は、副次的な突起36よりも主要な突起32に接近している。これにより、副次的な突起36が必ずしも主要な突起32とともに離脱することなく、主要な突起32が離脱することが可能となる。いくつかの例では、センサ64は、閉鎖位置(図2)にあるときの前縁よりも開いた位置(図1)にあるときの前縁18に接近していて、センサ64を不必要に作動させることなく、部分的に開いたカーテン14が復旧可能な状況へ離脱することを可能にする。突起32、36および保持器34、38の分離および相対的な所在箇所により、復旧可能な状況を復旧不能な状況から識別することが支援される。より詳しくは、いくつかの例では、整列ガイド38は、主要な保持器34に対して垂直方向および水平方向の両方にオフセットされており、整列ガイド38は、主要な保持器34よりも高くされている。いくつかの例では、図12に示すように、主要な突起32は、カーテンの前縁18が開放位置にあるときに、主要な保持器34から離間されており、それにより、カーテン14が、それ自身を軌道16のチャネル46内に復帰させることを可能にしている。
[0070]図17は、センサ64、120からのフィードバック信号66、122に基づいて判定された、カーテンの例示的な状態を示す真理値表1700である。図17の図示した例に示すように、信号66が作動状態(例えば、信号66=真)にあり、縁処理部52が整列ガイド38の近くにあることをセンサ64が検知していないときに、カーテン14は、第2の信号122の状態にかかわりなく(例えば、第2の信号は真であっても偽であってもよい)、復旧不能な状況に関連付けられた離脱状態にあると判定される場合がある。しかし、いくつかの例では、信号66が非作動状態(例えば、信号66=偽)にあるときに、カーテン14の状態は信号122に基づいて判定される。特に、図示した例に示すように、信号122が、縁処理部52が軌道16内に適切に位置決めされていることと関連付けられた非作動状態(例えば、信号122=偽)にあるときに、カーテン14は通常の状態にあるものと確認される。いくつかの例では、信号122が作動状態(例えば、信号122=真)にあるときに、カーテン14は、(信号66は偽であると仮定して)復旧可能な状況に関連付けられた離脱状態にあるものと確認される。真理値表1700に基づいて、いくつかの例では、縁処理部52が軌道16内に適切に位置していたとしても、信号122は、カーテン14の前縁18が第2のセンサ120の上方に上昇するたびに作動されて、結果として、離脱状態を不正確に知らせることになる。したがって、いくつかのこのような例では、制御器24が、(例えば、追加のセンサにより、または、駆動ユニット26の回転を数えることにより)前縁18の位置を監視し、前縁がセンサ120の上方にあるときに信号122を無視する。いくつかの例では、開いているときのドア10の速度は、カーテン14が離脱状態にあるかにかかわりなく、ドア10が完全な開放位置に達すると、減速するよう構成されている。したがって、いくつかの例では、第2のセンサ120の辺りまで上昇したカーテンの前縁18を、ドア10がほぼ完全に開いていることの指標として使用している。いくつかの例では、制御器24が、ドア10の各側からの信号66、122を独立して分析して、離脱状態にあるときにカーテン14のどの側が外れているか(または、カーテン14の両側が外れているか)を確認する。いくつかの例では、カーテン14の状態を監視するのに、追加のセンサが使用される。例として、いくつかの例では、複数のセンサ120が、軌道16に沿ってさまざまな高さに配置されて、カーテン14の縁が軌道から外れた高さを検知する。
[0071]上述したように、いくつかの例では、縁ビード48または副次的な突起36が、カーテン14よりも厚みの大きい連続的な断面プロファイルを有している。いくつかの例では、ドア10を開くためにカーテン14が巻き上げ筒の周りに巻かれているときに、カーテン14は、筒上で前後に進み、または移って、縁ビード48の厚みによりカーテン14の巻きが局所的に嵩張ることを回避する。いくつかのこのような例では、巻き上げ筒に沿ったカーテン14によるこの運動により、ドア10の開閉に問題が生じる場合がある。例として、カーテン14が巻き上げ筒に沿って余り遠くまで移ると、整列ガイド38または案内ローラ53からカーテン14に過剰な負荷が加わって、それにより、場合によっては縁ビード48に疲労および/または過度の摩耗が生じる可能性がある。この問題に対する例示的な解決策を、図18〜図22に関連して示し、説明する。
[0072] 図18は、図1の例示的なドア10とともに使用するための補強材1802を有する例示的なカーテン14を示している。図19は、図18の円A内の例示的なカーテン14の一部の拡大図である。図示した例では、複数の補強材1802が、カーテン14に沿ってさまざまな高さでカーテン14に取り付けられて、対向する横方向の縁19の間にカーテン14にわたって実質的に延びている。いくつかの例では、補強材1802は、カーテン14のいずれの側でも、縁処理部52へ延びている。カーテン14が巻き上げ筒の周りに巻かれたときにカーテン14の縁19を中心から外れた方へ押されたままに保って、縁ビード48が整列ガイド38にきつく押し付けられる危険を低減するために、図示した例における補強材1802は、カーテン14の材料よりも剛性である、いずれかの適切な材料(例えばガラス繊維)で形成されていてもよい。しかし、いくつかの例では、カーテン14が依然として衝撃を吸収して、ドア10を恒久的に損傷することなく主要な突起32またはボタン40を軌道16から外すことができるように、補強材1802の材料(例えばガラス繊維)は、いくらかの柔軟性をも有している。一方でこのような柔軟性が、他方で剛性が可能とされているのは、ドアが開かれているときにカーテン14が自身を巻き上げ筒上に巻き付けて、それにより、補強材1802の、曲がり、または、撓んで、カーテン14の縁19に中心から外れた方への所望の力を加える能力を制限するからである。
[0073]図19に示すように、図示した例の補強材1802は、布地片1806で形成されたポケット1804を介して、カーテン14に取り付けられている。詳しくは、ポケット1804は、いずれか適切な技術(例えば、縫製、超音波による溶接、接着など)を介して、各布地片1806の上側部分および下側部分をカーテンに接続することにより形成されており、それにより、補強材1802を挿入することのできる隙間が残される。いくつかの例では、補強材1802がポケット1804内に挿入されたのちに、布地片1806の各端もカーテン14に接続されて、補強材1802を包囲し、かつ所定の位置に固定する。
[0074]図20〜図22は、図1〜図4の例示的なドア10用の例示的な浮動整列案内ブラケットシステム2000の断面図である。図示した例では、ブラケットシステム2000は、(図5のブラケット49に類似の)固定のブラケット2002と、固定のブラケット2002に対してカーテン14の平面内を平行移動できる摺動ブラケット2004とを含んでいる。加えて、いくつかの例では、摺動ブラケット2004を固定のブラケット2002に対して既定または通常の位置(図20)に付勢するために、ブラケットシステム2000は、1つまたは複数のばね2006をも含んでいる。いくつかの例では、ブラケットシステム2000は、摺動ブラケット2004が、固定のブラケット2002に対し戸口12の中央領域76に向かって内方へ動く(図21)ことを可能にするよう構成されている。追加的に、または代替的に、いくつかの例では、ブラケットシステム2000は、摺動ブラケット2004が、固定のブラケット2002に対し戸口12の中央領域76から離れて外方へ動く(図22)ことを可能にするよう構成されている。
[0075]図20〜図22の図示した例では、副次的な突起36または縁ビード48の厚みを理由としてカーテン14が巻き上げ筒に沿って動くときに、整列ガイド38が浮動できるように、または、カーテン14の縁19の運動に追従できるように、整列ガイド38が摺動ブラケット2004に取り付けられている。いくつかの例では、図20に示すように、カーテン14が通常通り動作している場合、および/または、カーテン14が巻き上げ筒上で中央に整列されている場合、摺動ブラケット2004の既定の位置は、縁ビード48が整列ガイド38を接触せずに通り、それにより、縁ビード48に対する摩耗の量を低減するようにされている。しかし、いくつかの例では、カーテン14が筒の周りで巻かれ、または広げられているときに、カーテンの縁19が内方へずれ始めると、図21に示すように、摺動ブラケット2004も内方へ動いて、整列ガイド38が縁19に追従して縁ビード48に対する整列ガイド38からの負荷を低減することを可能にするよう、ばね2006が圧縮することになる。反対に、いくつかの例では、図22に示すように、摺動ブラケット2004も外方へ動いて、ここでも整列ガイド38が縁ビード48に追従することを可能にするよう、ばね2006は、カーテン14の縁19が外方へ動いたときに膨張する。
[0076]図23は、図1〜図4の例示的な制御器24の例示的な実施態様のブロック図である。図示した例に示すように、制御器24は、例示的な駆動ユニット制御器2302、例示的なセンサインターフェース2304、例示的なアナライザ2306、および、例示的なオペレータインターフェース2308を備えている。いくつかの例では、駆動ユニット制御器2302は、例示的なドア10の駆動ユニット26(例えば、速度および方向)を制御する。いくつかの例では、駆動ユニット制御器2302は、ドア10が開く、または閉じる範囲を追跡するために、カーテン14の前縁18の位置をも監視する。
[0077]図示した例では、センサ64、120と通信し、かつ、カーテン14の離脱状態を知らせる対応するフィードバック信号66、122を受信するために、例示的なセンサインターフェース2304が制御器24に設けられている。例示的なアナライザ2306は、図示した例において、信号66、122を分析して、復旧不能な状況にある離脱状態を復旧可能な状況から識別するため、かつ、カーテン14が通常の動作状態にあるときを判定するために設けられている。例示的な制御器24には、オペレータと通信するために、例示的なオペレータインターフェース2308が設けられている。例えば、カーテン14が復旧不能な離脱状態にあることを、アナライザ2306が検知した場合、制御器24は、オペレータインターフェース2308を介して、オペレータに警報を送ることができる。いくつかの例では、オペレータは、オペレータインターフェースを介して、制御器24に命令を送る(例えば、駆動ユニット制御器2302に与えられることになる速度調整)。
[0078]図1〜図4の例示的な制御器24を実施する例示的な仕方を図23に示しているが、図23に示す1つまたは複数の要素、処理および/または装置を組み合わせ、分割し、再配置し、省略し、除去し、かつ/または、他のやり方で実施してもよい。さらに、例示的な駆動ユニット制御器2302、例示的なセンサインターフェース2304、例示的なアナライザ2306、例示的なオペレータインターフェース2308、および/または、より一般的には、図23の例示的な制御器24は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ならびに/または、ハードウェア、ソフトウェアおよび/もしくはファームウェアのいずれかの組み合わせにより実施されてもよい。ゆえに、例えば、例示的な駆動ユニット制御器2302、例示的なセンサインターフェース2304、例示的なアナライザ2306、例示的なオペレータインターフェース2308、および/または、より一般的には、例示的な制御器24はいずれも、1つまたは複数のアナログもしくはデジタル回路、論理回路、プログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラム可能論理回路(PLD)、および/または、フィールドプログラム可能論理回路(FPLD)により実施されてもよい。純粋にソフトウェアおよび/またはファームウェア実施態様を包含する、本特許の、いずれかの機器またはシステム請求項を読む際、例の少なくとも1つ、X、例示的な駆動ユニット制御器2302、例示的なセンサインターフェース2304、例示的なアナライザ2306および/または例示的なオペレータインターフェース2308が本明細書において、ソフトウェアおよび/またはファームウェアを保存する、メモリ、デジタル多用途ディスク(DVD)、コンパクトディスク(CD)、ブルーレイディスクなどの有体のコンピュータ可読記憶装置または保存ディスクを含むように明示的に定義されている。さらにそのうえ、図1〜図4の例示的な制御器24は、図23に示すものに加えて、もしくは代えて、1つまたは複数の要素、処理および/もしくは装置を含んでいてもよく、かつ/または、図示した要素、処理および装置の1つよりも多く、もしくは全てを含んでいてもよい。
[0079]図1〜図4の制御器24を実施するための例示的な機械可読命令を表すフローチャートを、図24〜図26および図35に示す。これらの例では、機械可読命令は、図27に関連して以下に説明する例示的なプロセッサプラットフォーム2700に示すプロセッサ2712などのプロセッサにより実行するためのプログラムを備えている。プログラムは、CD−ROM、フロッピーディスク、ハードドライブ、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイディスク、または、プロセッサ2712に関連付けられたメモリなどの有体のコンピュータ可読記憶媒体に保存されたソフトウェアにおいて実現されてもよいが、代わりに、プログラム全体、および/または、その一部を、プロセッサ2712ではない装置により実行しても、かつ/または、ファームウェアもしくは専用のハードウェアにおいて実現してもよい。さらに、例示的なプログラムは、図24〜図26および/または図35に示すフローチャートを参照して説明されるが、例示的な制御器24を実施する他の多くの方法を代わりに使用してもよい。例えば、ブロックを実施する順序を変更してもよく、かつ/または、説明したブロックのいくつかを変更し、除去し、もしくは組み合わせてもよい。
[0080]上述したように、図24〜図26および/または図35の例示的な処理は、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ(ROM)、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、キャッシュ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ならびに/または、ある継続期間(例えば、長期間、恒久的に、短い瞬間、一時的なバッファリング用に、および/もしくは、情報のキャッシュ用に)情報が保存される他のいずれかの記憶装置もしくは保存ディスクなどの、有体のコンピュータ可読記憶媒体に保存されたコード化された命令(例えば、コンピュータおよび/または機械可読命令)を使用して実施されてもよい。本明細書中で使用する際、有体のコンピュータ可読記憶媒体という用語は、あらゆる種類のコンピュータ可読記憶装置および/または保存ディスクを含み、かつ、伝播信号を除くよう、明示的に定義されている。本明細書中で使用する際、「有体のコンピュータ可読記憶媒体」および「有体の機械可読記憶媒体」は交換可能に使用される。加えて、または、あるいは、図24〜図26および/または図35に示す例示的な処理は、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、キャッシュ、ランダムアクセスメモリ、ならびに/または、ある継続期間(例えば、長期間、恒久的に、短い瞬間、一時的なバッファリング用に、および/もしくは情報のキャッシュ用に)情報が保存される他のいずれかの記憶装置もしくは保存ディスクなどの、非一時的なコンピュータおよび/または機械可読媒体に保存されたコード化された命令(例えば、コンピュータおよび/または機械可読命令)を使用して実施されてもよい。本明細書中で使用する際、非一時的なコンピュータ可読媒体という用語は、あらゆる種類のコンピュータ可読装置またはディスクを含み、かつ、伝播信号を除くよう、明示的に定義されている。本明細書中で使用する際、「少なくとも」という表現は、請求項のプリアンブルで移行句として使用される場合、「備える」という用語がオープンエンドであるのと同じ仕方でオープンエンドである。
[0081]特に、図24は、例示的なドア10を使用する例示的な方法2400を示している。図24に示す方法ブロックは、必ずしも何らかの特定の順番となっているわけではない。いくつかの例では、図24に示す1つまたは複数の動作を、省略し、他のブロックと同時に実施し、かつ/または、異なる順序で実施してもよい。例示的な方法は、例示的なセンサインターフェース2304が、ドア10のカーテン14の離脱状態を知らせる信号を(例えばセンサ64、120を介して)受信する、ブロック2402で開始する。ブロック2404で、例示的なアナライザ2306は、カーテン14が離脱状態へ動いてしまっているかを判定する。いくつかの例では、カーテン14は、復旧可能な位置または復旧不能な状況と関連付けられた離脱状態へ動いている場合がある。復旧可能な状況は、いくつかの例では、主要な突起32が主要な保持器34から外れ、または除かれているが、副次的な突起36は整列ガイド38により規制されたままであることに対応している。例えば、図3の矢印84および図14の矢印132は、(例えば、主要な突起32を主要な保持器34から抜くのに十分な力を生じさせる、カーテン14に対する衝撃により)カーテン14が復旧可能な状況と関連付けられた離脱状態へ動いていることを表している。復旧不能な状況は、いくつかの例では、主要な突起32が主要な保持器34から外れていることに加えて、副次的な突起36が、整列ガイド38による横方向の規制から外れている、または、ずれていることに対応している。例えば、図4の矢印88は、(例えば、主要な突起32を主要な保持器34から、かつ、副次的な突起36を整列ガイド38から抜くのに十分な力を生じさせる、カーテン14に対する衝撃により)カーテン14が復旧不能な状況と関連付けられた離脱状態へ動いていることを表している。例示的なアナライザ2306は、第1のセンサ64および/または第2のセンサ120からの信号に基づいて、カーテン14が復旧可能または復旧不能な状況にある離脱状態へ動いてしまっているかを判定する。アナライザ2306が(ブロック2404で)、カーテン14は離脱状態へ動いてしまっていない(すなわち、カーテンは通常の状態のままに留まっている)と判定すると、例示的な方法はブロック2402に復帰して、カーテン14の離脱状態を知らせる信号66、122を監視し続ける。例示的なアナライザ2306が、カーテン14は離脱状態へ動いてしまっていると判定すると、例示的な方法はブロック2406に進む。
[0082]ブロック2406で、例示的なアナライザ2306は、カーテン14が復旧可能な状況と関連付けられた離脱状態にある(または、復旧不能な状況と関連付けられている)かを判定する。いくつかの例では、整列ガイド38による横方向に規制から副次的な突起36がずれたことを検知した(例えば、図9の矢印112は、カーテン14が復旧不能な状況にある離脱状態へ動いたことをセンサ64が検知したことを表す)第1のセンサ64からの信号(例えば、図1の信号66)に基づいて、例示的なアナライザ2306は、カーテン14が復旧不能な状況と関連付けられた離脱状態にあると判定する。いくつかの例では、副次的な突起36が整列ガイド38の後方に配置されたままであることを第1のセンサ64からの信号66が知らせている状態で、(例えば、主要な突起32が主要な保持器34から外れたときに)カーテン14の縁19が軌道16の外側にずれたことを検知した第2のセンサ120からの信号(例えば、図1の信号122)に基づき、例示的なアナライザ2306は、カーテン14が復旧可能な状況と関連付けられた離脱状態にあると判定する。
[0083]カーテンは復旧可能な状況にある離脱状態へ動いてしまっていると、例示的なアナライザ2306が判定した場合(ブロック2406)、制御は、例示的な制御器24が再供給動作を実施するブロック2408に進む。ブロック2408の再供給動作の例示的な実施を、図20に関連して、以下に示し、説明する。カーテン14は復旧可能な状況にある離脱状態へ動いてしまっていない(すなわち、カーテン14は復旧不能な状況にある離脱状態へ動いてしまっている)と、例示的なアナライザ2306が(ブロック2406で)判定した場合、制御は、例示的な制御器24が復旧不能なカーテン動作を実施するブロック2410に進む。ブロック2410の復旧不能なカーテン動作の例示的な実施態様を、図21に関連して、以下に示し、説明する。ブロック2412で、例示的なアナライザ2306は、カーテン14を監視し続けるかを判定する。例示的なアナライザ2306が、カーテン14を監視し続けると判定すると、制御はブロック2402に復帰する。例示的なアナライザ2306が、カーテン14を監視し続けないと判定すると、図24の例示的な方法は終了する。
[0084]図25は、再供給動作を実施するための、図24の例示的な方法2400のブロック2408に対応する例示的な方法を示している。図25に示す方法ブロックは、必ずしも何らかの特定の順番となっているわけではない。いくつかの例では、図25に示す1つまたは複数のブロックは、省略し、他のブロックと同時に実施し、かつ/または、異なる順序で実施してもよい。例示的な方法は、例示的な駆動ユニット制御器2302がカーテン14の速度を減じるブロック2502で開始する。例えば、カーテン14が通常の状態にある通常の動作中に、カーテン14は通常の速度(全速力で)駆動される(例えば、図13の矢印160により示す)。反対に、(例えば、カーテン14の復旧可能な状況を検知したあとの)再供給動作中に、カーテン14は低減された(より遅い)速度で駆動される(例えば、図13の矢印160よりも短い図14の矢印164により示す)。このような例におけるカーテン14の減じられた速度により、以下に説明する主要な突起32の再供給の際の、より大きな制御が可能になる。ブロック2504で、例示的な駆動ユニット制御器2302は、カーテン14を実質的に完全に開いた位置に上昇させる。例えば、例示的な駆動ユニット制御器2302は、カーテン14の前縁18が主要な保持器34の上端60の上方に来るまで、電気機械的にカーテン14を上昇させる(例えば、図3の矢印104および短い図14の矢印136により示す)。ブロック2506で、整列ガイド38は、カーテン14が上昇して主要な突起を再整列すると、カーテン14を(例えば、副次的な突起36を嵌合することにより)カーテン支持構造体30上に案内する。このような例では、カーテン14をカーテン支持構造体30上に案内しながら、カーテンを主要な保持器34の上端60の上方に上昇させる(ブロック2504)ことにより、カーテン14上の主要な突起32が、主要な保持器34の上端60を片付けて、主要な保持器34の後ろでの整列へ(例えば、図15および図16の矢印138、140により示すようにカーテン14が実質的に下がったときに、軌道16内に)戻されるようにすることになる。ブロック2508で、例示的な駆動ユニット制御器2302は、カーテン14を(例えば、通常の速度での動作を含む)通常の動作状態に復旧させ、この時点で、図25の例示的な方法は終了する。
[0085]図26は、図24の例示的な方法2400のブロック2410を実施する例示的な方法を示している。図26に示す方法ブロックは、必ずしも何らかの特定の順番となっているわけではない。いくつかの例では、図26に示す1つまたは複数のブロックは、省略し、他のブロックと同時に実施し、かつ/または、異なる順序で実施してもよい。例示的な方法は、例示的な駆動ユニット制御器2302がドア10の動作を停止する(例えば、図4の記号168により示すように、カーテン14の運動を阻止する)ブロック2602で開始する。このようにしてカーテン14の動きを停止することにより、カーテン14および/またはドア10への著しい損傷を避け、かつ/または、軽減する。しかし、復旧不能な状況で離脱状態にあるカーテン14の容易ならぬ性質により、(図20に関連して上述した)再供給動作が効果のない場合があり、通常の状態へのカーテン14の手動の復旧が必要な場合がある。したがって、ブロック2604で、例示的なオペレータインターフェース2308は保守警報信号を生成する。このようにして、保守作業員に、カーテン14の離脱状態の復旧不能な状況を通知し、それにより、適切な対応(例えば、図4の矢印108により示すドア10のカーテン14の手動の修復または再配置)を実施してもよい。
[0086]ブロック2606で、例示的な駆動ユニット制御器2302は、カーテンが通常の状態に再配置されるのを待つかを判定する。例示的な駆動ユニット制御器2302が、カーテンが再配置されるのを待たないと判定した場合、図26の例示的な方法は終了する。しかし、例示的な駆動ユニット制御器2302が、カーテンが通常の状態に再配置されるのを待つと判定した場合、制御は、カーテン14が通常の状態に再配置されてしまっているかを例示的なオペレータインターフェース2308が判定するブロック2608に進む。いくつかの例では、通常の動作を再開してもよいことを知らせる、保守作業員がドア10を手動で修復することにより供給されるフィードバックに基づいて、例示的なオペレータインターフェース2308は、カーテン14が再配置されてしまっているときを判定する。例示的なオペレータインターフェース2308が、カーテン14は通常の状態に再配置されてしまっていないと判定した場合、制御はブロック2606に復帰する。例示的なオペレータインターフェース2308が、カーテン14は通常の状態に再配置されてしまっていると判定した場合、制御は、例示的な駆動ユニット制御器2302がカーテンを通常の動作状態に復旧するブロック2610に進み、この時点で、図26の例示的な方法は終了する。
[0087]図27は、図1〜図4の例示的なドア10を実施するために、図24〜図26の命令を実行することのできる、例示的なプロセッサプラットフォーム2700のブロック図である。プロセッサプラットフォーム2700は、例えば、サーバ、パーソナルコンピュータ、モバイル機器(例えば、携帯電話、スマートフォン、iPad(登録商標)などのタブレット)、または、他のいずれかの種類のコンピューティングデバイスであってもよい。
[0088] 図示した例のプロセッサプラットフォーム2700は、プロセッサ2712を含んでいる。図示した例のプロセッサ2712はハードウェアである。例えば、プロセッサ2712は、いずれかの所望の系統または製造業者の、1つまたは複数の集積回路、論理回路、マイクロプロセッサまたは制御器により実施してもよい。
[0089] 図示した例のプロセッサ2712は、ローカルメモリ2713(例えばキャッシュ)を含んでいる。図示した例のプロセッサ2712は、揮発性メモリ2714および不揮発性メモリ2716を含むメインメモリと、バス2718を介して通信している。揮発性メモリ2714は、同期型ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、RAMBUSダイナミックランダムアクセスメモリ(RDRAM)、および/または、他のいずれかの種類のランダムアクセスメモリ装置により実施してもよい。不揮発性メモリ2716は、フラッシュメモリおよび/または他のいずれかの所望の種類のメモリ装置により実施してもよい。メインメモリ2714、2716へのアクセスは、メモリ制御器により制御される。
[0090]図示した例のプロセッサプラットフォーム2700はインターフェース回路2720をも含んでいる。インターフェース回路2720は、イーサネット(登録商標)インターフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)および/またはPCIエクスプレスインターフェースなどの、いずれかの種類のインターフェース規格により実施してもよい。
[0091]図示した例では、1つまたは複数の入力装置2722がインターフェース回路2720に接続されている。入力装置2722はユーザに、プロセッサ2712へのデータおよびコマンドの入力を許可する。入力装置は、例えば、音声センサ、マイクロフォン、カメラ(スチールもしくはビデオ)、キーボード、ボタン、マウス、タッチスクリーン、トラックパッド、トラックボール、イソポイント(isopoint)および/または音声認識システムにより実施してもよい。
[0092]1つまたは複数の出力装置2724も、図示した例のインターフェース回路2720に接続されている。出力装置2724は、例えば、ディスプレイ装置(例えば、発光ダイオード(LED)、有機発光ダイオード(OLED)、液晶ディスプレイ、ブラウン管ディスプレイ(CRT)、タッチスクリーン、触覚出力装置、発光ダイオード(LED)および/またはスピーカー)により実施してもよい。このように、図示した例のインターフェース回路2720は通常、グラフィックドライバカード、グラフィックドライバチップまたはグラフィックドライバプロセッサを含んでいる。
[0093]ネットワーク2726(例えば、イーサネット(登録商標)接続、デジタル加入者線(DSL)、電話回線、同軸ケーブル、携帯電話システムなど)を介して、外部の機械(例えば、いずれかの種類のコンピューティングデバイス)とのデータの交換を容易にするために、図示した例のインターフェース回路2720は、送信器、受信器、トランシーバ、モデムおよび/またはネットワークインターフェースカードをも含んでいる。
[0094] 図示した例のプロセッサプラットフォーム2700は、ソフトウェアおよび/またはデータを保存するための、1つまたは複数の大容量記憶装置2728をも含んでいる。このような大容量記憶装置2728には例えば、フロッピーディスクドライブ、ハードディスクドライブ、コンパクトディスクドライブ、ブルーレイディスクドライブ、RAIDシステムおよびデジタル多用途ディスク(DVD)ドライブが含まれる。
[0095]図24〜図26のコード化された命令2732は、大容量記憶装置2728、揮発性メモリ2714、不揮発性メモリ2716、および/または、CDもしくはDVDなどの取り外し可能な有体のコンピュータ可読記憶媒体に保存してもよい。
[0096] さらに明瞭にするために、復旧可能な状況は、ドア10を動作させることによりカーテン14を通常の状態に自動的に復旧できる離脱状態に言及する。復旧不能な状況は、単にドア10を動作させるだけでは、カーテン14を通常の状態に復帰させるのに不十分である離脱状態に言及している。復旧不能な状況は必ずしも、カーテン14を通常の状態に復帰させるのが不可能であることを意味しているわけではなく、むしろ、復旧不能な状況は、平常通り単にドア10を動作させることを超えた作業を含んでいる。いくつかの例では、人間がカーテン14を手動で操作して、カーテン14をその通常の状態に復旧させる。加えて、または、あるいは、いくつかの例では、ドア10を非標準的または特別な仕方で動作させて、カーテン14をその通常の状態に(例えば、より緩やかな速さ、および/または、より緩やかな加速度で)復旧させる。ドア10が戸口12を封鎖および封鎖解除することに関連して使用する「封鎖する」および「封鎖解除する」という用語は必ずしも、戸口12が完全に遮断され、または完全に遮断解除されたことを意味しておらず、むしろ、ドア10が戸口12を封鎖解除しているときよりも、ドア10が戸口12を封鎖しているときに、戸口12がより多く遮断されていることを意味している。制御器24は模式的に図示されて、入力(例えば、センサ64、120からの信号66、122)に応答して出力(例えば、駆動ユニット26へのコマンドまたは電力出力116)を供給する、いずれかの装置を表している。制御器24は例えば、リレー回路、コンピュータ、プログラム可能論理制御装置(PLC)、および、それらのさまざまな組み合わせを含んでいるが、これに限定されない。ある品目が「第1の軌道に関連付けられ」ているという表現および類似の表現は、その品目が別の軌道と対向して第1の軌道に関係または関連することを意味しており、その品目が第1の軌道に取り付けられ、または結合されていることを必ずしも意味しない。
[0097]加えて、または、あるいは、ドア10のいくつかの例には、外れて折り曲げられたドアカーテンを、その通常の動作状況に復旧するための手段が含まれる。図28〜図33は、例として、例示的な再供給機構202(例えば、ローラ53を有するブラケット2004)の直下、戸口12の上側の隅の近くに装着された例示的な展開器200を有する例示的なドア10’を示している。図33に示すように、カーテン14’が軌道16内から外に外れ、かつ、カーテン14’の部分204が折れ曲がって、折り曲げられた部分206を形成すると、再供給機構202がカーテン14’を軌道16へ案内し戻している間に駆動ユニット26がカーテン14’を上昇させることに応答して、展開器200が折り曲げられた部分206を自動的に展開する。
[0098] 展開器200を有することに加えて、ドア10’のいくつかの例は、カーテン14’の前側232の前に、戸口12のリンテル210とおおよそ同じ高さに設けられたフロントバー208(例えば、回転可能な、または、固定の(例えば回転可能でない)鋼管)をも有している。本明細書中で使用する際、前側232(図34)は、戸口12を区画する壁217の前面212と反対に向いたカーテン14’の側に対応し、カーテン14’の後側234(図34)は、壁217の前面212の方に向いたカーテンの側に対応する。いくつかの例では、重度の前方への衝撃(例えば、カーテン14’の後側234への衝撃)がカーテン14’を壁17の前面212から遠ざけるように押す場合に、フロントバー208は、ドアのカーテン14’を保持するのを支援する。逆に、いくつかの例では、重度の後方への衝撃(例えば、カーテン14’の前側232への衝撃)の場合、壁の前面212は、リンテル210の上方で、後方方向(例えば、カーテン14’の通常の位置から壁17に向かって動く方向)へのカーテンのずれを制限する。
[0099] カーテン14’は模式的に図示されて、さまざまなカーテン構造体を表している。さまざまなカーテン構造体には例えば、(シート部55に接続された縁処理部52を有する)カーテン14、他の種類の縁処理部を有するカーテン、ビード48がシート部55の一体の部品であるカーテン、ボタン40がシート部55の一体の部品であるカーテン、ボタン40が縁処理部52なしでシート部55に直接取り付けられているカーテン、ビード48が縁処理部52なしでシート部55に直接取り付けられているカーテン、ビード48のないカーテン、および、ボタン40のないカーテンが含まれる。図示した例では、カーテン14’は、第1の軌道16a内に延びる第1の横方向の部分214、第2の軌道16b内に延びる第2の横方向の部分216、横方向の部分214および216の間の主部分218、ならびに、カーテンの前縁18に沿った前部分220を備えている。第1および第2の横方向の部分214および216はそれぞれ、対応する横方向の縁19を含んでおり、前部分220は、カーテン14’の前縁18を含んでいる。
[0100] カーテンの前部分220は、閉鎖位置(例えば図2および図28)と開放位置(例えば図1)との間で可動とされている。図示した例では、カーテン14’は、通常の状態(例えば図28〜図31)、および、さまざまな離脱状態(図32および図33)であってもよい。離脱状態では、カーテン14’は、曲げられた状況(図33)であっても、または、展開された状況(図32)であってもよく、それらは両方とも、上述したように、復旧可能な状況に関連付けられている。図32および図33は、展開された状況および曲げられた状況にある第1の横方向の部分214を示しているが、同じ状況(例えば、曲げられた、および、展開された)がカーテン14’の第2の横方向の部分に沿って生じる場合もある。そのように、第1の横方向の部分214に関する以下の説明は、第2の横方向の部分216に等しく当てはまる。いくつかの例では、カーテン14’が、曲げられた状況で離脱状態にあるときに、第1の横方向の部分214は、図33に示すように、第1の軌道16a内から外に外れている。さらに、カーテン14’が、図33の図示した例の曲げられた状況にあるときに、(前部分220の近くの区域222にある)第1の横方向の部分214は、第1の軌道16a内から外に外れているだけでなく、主部分218に向かって折り曲げられてもいる。すなわち、いくつかの例では、カーテン14’の部分204の前側232は、カーテン14’の残部の前側232に向くように曲げられている。他の例では、カーテン14’は、カーテン14’の部分204の後側234がカーテン14’の残部の後側234を向いて曲げられるように、反対方向に曲げられていてもよい。いくつかの例では、カーテン14’の(部分204で形成される)折り曲げられた部分206の第1の横方向の部分216は、主部分218に触れている。他の例では、部分204は折り曲げられて、主部分218に必ずしも触れずに、主部分218に向いている。いくつかの例では、折り曲げられた部分206は、図33に示すように、軌道16内に延びている。図示した例に示すように、折り曲げられた部分206は、第1の横方向の部分214と主部分218との間に、空洞または折り込まれた空間224を形成する。曲げられた状況と反対に、カーテン14’が展開された状況にあるときに、(前部分220の近くの区域222にある)第1の横方向の部分214は、第1の軌道から外れているが、主部分218に向かって折り曲げられていない。
[0101]カーテン14’が曲げられた状況で離脱状態になると、駆動ユニット26はドア10’を開いて、カーテン14’をその通常の動作状況へ復帰させる。図示した例では、ドア10’が開き続けると、第1の横方向の部分214は展開器200に対して引き上げられる。前縁18が上昇し続けると、展開器200は、再供給機構202が第1の横方向の部分214を軌道16a内のその適切な位置に導き戻せるように、第1の横方向の部分214を展開された状況へ押し戻す。
[0102]展開器の特定の構造、および、ドア10’の他の部品に対するその所在箇所は、変化してもよい。例として、いくつかの例では、展開器200は、折り込まれた空間224内に延び、そしてそれにより、折り込まれた空間224に嵌合するように位置決めされて、より効果的にカーテン14’を展開する。いくつかの例では、展開器200は、摩耗、特にカーテン14’に対する摩耗を低減するために、ローラ226の形態とされている。いくつかの例では、展開器200は、摩耗をさらに低減するために、通常の状況下で動作させているときに、カーテン14’からわずかに離間するよう位置決めされている。例えば図30は、展開器200とカーテン14’との間の間隙228を示している。しかし、いくつかの例では、カーテン14’の柔軟性、および/または、カーテン14’とビード48との間の間隙により、通常のドア動作中に、展開器200とカーテン14’との間で、時折またはいくらかの接触が可能となっていてもよい。
[0103]いくつかの例では、折り曲げられた部分206をより効果的に展開するため、かつ、可動部品の短所を回避するために、展開器200は、折り込まれた空間224内に達する固定の部材とされている。いくつかの例では、しっかりと間隔230内にある折り曲げられた部分206をより効果的に捕捉するために、展開器200は、軌道16a、16bの間の間隔230内に横方向に位置決めされている。展開器200が間隔230内に位置決めされている、いくつかの例では、展開器200は、戸口12を遮断しないように、戸口12よりも高くされている。いくつかの例では、カーテン14’は、展開器200が前方への離脱状況を修正できるよう、壁17と展開器200との間に存在し、壁17は、後方への離脱状況を封鎖することを支援できる。いくつかの例では、重度の離脱によりカーテン14’が展開器200から完全に押しやられるのを防止することを、フロントバー208が支援できるように、展開器200はフロントバー208の上方にある。
[0104]ドア10’のいくつかの例には、図34に示すように、第1の展開器200aおよび類似の第2の展開器200bが含まれており、第1の展開器200aおよび類似の第2の展開器200bはそれぞれ、カーテンの前側232および後側234で装着されている。いくつかの例では、第1の展開器200aは、図33に示すように、戸口12から離れる方向に外れて折り曲げられたカーテン14’を展開し、第2の展開器200bは、戸口12内に向かう、反対の方向に外れて折り曲げられたカーテン14’を展開することができる。摩耗を低減するために、いくつかの例では、展開器200a、200bの間の分離距離236が、カーテン14’の材料厚み238よりも大きくされている。
[0105]図35は、本明細書に開示した1つまたは複数のドア例を使用した例示的なドア方法240を示している。いくつかの例では、図35の方法は、図24および図25に関連して上述した再供給動作の一部として実施される。他の例では、図35の方法は、上述した対応する再供給機構202なしで実施される。図35の例示的な方法は、駆動ユニット26がカーテン14’を、曲げられた状況に関連付けられた離脱状態にある間に、完全に開いた位置に向かって上昇させる、ブロック242で開始する。ブロック244で、展開器200は、カーテンの曲げられた部分206を展開する。すなわち、カーテン14’が上昇されて展開器200に対して押し上げられると、展開器200は、折り曲げられた部分206により区画された折り込まれた空間224に嵌合して、折り曲げられた部分206に力を及ぼす。いくつかの例では、展開器200が及ぼした力により、折り曲げられた部分206が展開し、次いで、上述したようにカーテン14’が再供給されることを可能にすることになる。したがって、折り曲げられた部分206が展開されると、(例えば、図24の例示的な方法の残りへ復帰して)図35の例示的な方法は終了する。
[0106]特定の例示的な方法、機器および製造品を本明細書で説明したが、本特許の及ぶ範囲はそれらに限定されない。それどころか、本特許は、文字通りに、または、均等論の下で、添付の特許請求の範囲に正当に該当する全ての方法、機器および製造品に及ぶ。