JP6452894B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

この発明は、複数相の交流と直流との間で電力変換を行う電力変換装置に関するものである。
従来、スイッチング素子とスイッチング素子に逆並列に接続されたダイオードがブリッジ接続された主回路を持つ電力変換装置のPWM(Pulse Width Modulation)制御において、電力変換装置を2相PWM制御する技術が開示されている。
2相PWM制御は、各相の電圧ピーク近傍において当該相のスイッチングを一定期間停止させ、残りの2相でスイッチングを行い、スイッチング損失を低減する制御である。
従来の2相PWM制御では、インバータの各相のスイッチングを制御する各相PWM信号を生成する際、少なくともいずれかの相について、相電圧および線電流を検出し、両者の位相差(力率角)を求める。求めた力率角は、各相PWM信号の発生動作の制御に用い、インバータの各相のスイッチング停止期間を、インバータの負荷に流れる線電流のピーク近傍に追従させる(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の別例による2相PWM制御を用いる電力変換装置では、出力電流および電圧指令値に基づき力率を演算し、力率に応じた周波数のキャリア信号を生成してスイッチング素子を制御するPWM信号を生成する(例えば、特許文献2参照)。
特開平7−46855号公報 特許第5615468号公報
上記特許文献1記載の2相PWM制御では、検出した負荷状態に基づき力率が求められ、力率に基づきスイッチング停止期間の追従制御を行うため、制御が複雑であった。またインバータの各相のスイッチング停止期間が、インバータの負荷に流れる線電流のピーク近傍に限定されるもので、スイッチング損失の低減化には限界があった。
また、上記特許文献2記載の電力変換装置では、高調波の抑制効果を得るものであるが、各相電圧指令値のピーク近傍でのみ各相のスイッチングを停止し、同様にスイッチング損失の低減化には限界があった。
この発明は、上記のような問題点を解消するために成されたものであって、PWM制御を用いて複数相の交流電力を直流電力に変換する電力変換装置において、容易な制御で効果的に高調波を抑制しつつスイッチング損失の低減を図ることを目的とする。
この発明に係る電力変換装置は、それぞれ逆並列にダイオードが接続された複数のスイッチング素子がブリッジ接続されて構成され、複数相の交流電力を直流電力に変換する電力変換器と、上記電力変換器の交流側にそれぞれ設けられて交流電圧および交流電流を検出する交流電圧検出器および交流電流検出器と、上記電力変換器の直流端子の直流電圧を検出する直流電圧検出器と、これらの検出結果に基づいて上記電力変換器をPWM制御により出力制御する制御部とを備える。上記制御部は、上記直流電圧を制御するための各相交流電圧指令を生成して上記スイッチング素子をスイッチング制御する制御信号を生成する制御信号生成部と、該制御信号を各相毎に制限して上記スイッチング素子のスイッチング回数を制限する制限部とを備える。上記制限部は、上記交流電圧における各相電圧の正負のピークを挟む第1期間と、ゼロクロス点を挟む第2期間とを各相の制限期間として決定し、該制限期間において上記制御信号を制限する制限信号を発生する。
この発明に係る電力変換装置によれば、上記交流電圧における各相電圧の正負のピークを挟む第1期間と、ゼロクロス点を挟む第2期間とを各相の制限期間として上記制御信号を制限するため、容易な制御で効果的に高調波を抑制しつつスイッチング損失を低減できる。
この発明の実施の形態1による電力変換装置の概略構成を示す図である。 この発明の実施の形態1による電力変換器を示す回路図である。 この発明の実施の形態1による制御部の一部を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1による制御部の一部を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1による制限信号生成部の一部を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1による制限信号の生成動作を説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態1による制御信号の生成動作を説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態1による電力変換装置の動作を説明する交流電圧波形図である。 この発明の実施の形態1による電力変換装置の動作を説明する各部の波形図である。 この発明の実施の形態1による電力変換装置の別例による動作を説明する各部の波形図である。 この発明の実施の形態2による電力変換装置の概略構成を示す図である。 この発明の実施の形態2による制御部の一部を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2による制御部の一部を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3による電力変換装置の概略構成を示す図である。 この発明の実施の形態3による制御部の一部を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3による制御部の一部を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3による制限信号の生成動作を説明するフローチャートである。 この発明の実施の形態4による電力変換装置の概略構成を示す図である。 この発明の実施の形態4による制御部の一部を示すブロック図である。 この発明の実施の形態4による制御部の一部を示すブロック図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1による電力変換装置を図に基づいて以下に説明する。図1は、この発明の実施の形態1による電力変換装置の概略構成図である。
図1に示すように、電力変換装置1は、交流電圧検出器2と、フィルタ3と、交流電流検出器(以下、電流検出器と称す)4と、パワーモジュールにて構成される電力変換器5と、電力変換器5の直流側に接続される平滑コンデンサ6と、直流電圧検出器7と、電力変換器5を制御する制御部8とを備える。
電力変換器5は、複数相交流この場合三相交流(R相、S相、T相)の交流電力から直流電力への電力変換を行うもので、交流側はフィルタ3を介して交流電圧源10に接続され、直流側は平滑コンデンサ6を介して負荷11に接続される。
負荷11は、例えばモータと、直流電力をモータ駆動に必要な交流電力に変換するインバータとで構成される。
なお、この実施の形態では、電力変換装置1の入力側のトランスや配線などによるインピーダンス成分およびリアクタンス成分をも含めて交流電圧源10として取り扱う。
図2に示すように、電力変換器5は、それぞれ逆並列にダイオード51a〜51fが接続された複数(この場合6個)のスイッチング素子52a〜52fがブリッジ接続されて構成される。なお、ダイオード51a〜51fは3相の全波整流回路を構成している。
電力変換器5の接続構成の詳細を以下に示す。ダイオード51aのアノードとダイオード51bのカソードとが、電流検出器4とフィルタ3とを介して、交流電圧源10のR相に接続される。そして、ダイオード51cのアノードとダイオード51dのカソードとが、電流検出器4とフィルタ3とを介して、交流電圧源10のS相に接続される。ダイオード51eのアノードとダイオード51fのカソードとが、電流検出器4とフィルタ3とを介して、交流電圧源10のT相に接続される。
ダイオード51aのアノードとダイオード51bのカソードとの接続点、ダイオード51cのアノードとダイオード51dのカソードとの接続点、およびダイオード51eのアノードとダイオード51fのカソードとの接続点を、電力変換器5の交流端子5aとする。なお、図2では、各接続点からの端子を交流端子5aとして図示している。
スイッチング素子52a〜52fは、それぞれダイオード51a〜51fと逆並列に接続される。ダイオード51aのカソードとダイオード51cのカソードとダイオード51eのカソード、およびこれらに接続されるスイッチング素子52a、52c、52eの端子は、互いに接続されて電力変換器5の直流端子5bの高電位側端子を形成する。
ダイオード51bのアノードとダイオード51dのアノードとダイオード51fのアノード、およびこれらに接続されるスイッチング素子52b、52d、52fの端子とは、互いに接続されて、電力変換器5の直流端子5bの低電位側端子を形成する。
なお、直流端子5bの高電位側端子、低電位側端子とを併せて、単に、直流端子5bと称す。
スイッチング素子52a〜52fは、制御部8が各スイッチング素子52a〜52fに対してそれぞれ出力する制御信号(ゲート信号)Gaによって、オン/オフのいずれかの状態に制御される。なお、スイッチング素子52a〜52fをオンさせる制御信号Gaの状態は、制御信号Gaがオンと称し、スイッチング素子52a〜52fをオフさせる制御信号Gaの状態は、制御信号Gaがオフと称す。
なお、スイッチング素子52a〜52fは、駆動回路(図示省略)を有してオン/オフを切り替える。
フィルタ3は、例えば、各相に2つずつ接続された6つのリアクトルと、各相2つのリアクトルの間にΔ結線、あるいはY結線で接続される3つのコンデンサから構成される。
平滑コンデンサ6は、電力変換器5の直流端子5b間に接続され、直流電圧を平滑する。
交流電圧検出器2は、フィルタ3の交流電圧源10側に配設され、2相間の交流電圧、この場合、S相に対するR相の電圧Vrsと、T相に対するS相の電圧Vstと、R相に対するT相の電圧Vtrとを検出する。検出された交流電圧Vrs、Vst、Vtrの値は制御部8に送られる。なお、交流電圧Vrs、Vst、Vtrの検出値を、便宜上、単に交流電圧Vrs、Vst、Vtrと称す。
この実施の形態では、3つの交流電圧Vrs、Vst、Vtrを検出しているが、2つのみを検出しても良い。
電流検出器4(4R、4S、4T)は、フィルタ3と電力変換器5との間に配設され、電力変換器5の交流端子5aに流れる交流電流としての相電流Ir、Is、Itの値を検出する。この場合、電流検出器4RはR相の相電流Irを検出し、電流検出器4SはS相の相電流Isを検出し、電流検出器4TはT相の相電流Itを検出する。検出された相電流Ir、Is、Itの値は、制御部8に送られる。
なお、相電流Ir、Is、Itの検出値を、便宜上、単に相電流Ir、Is、Itと称す。
直流電圧検出器7は、平滑コンデンサ6の両端子間、即ち、電力変換器5の直流端子5b間に接続され、平滑コンデンサ6の直流電圧Vdcを検出する。そして、直流電圧(検出値)Vdcは制御部8に送られる。
制御部8は、相電圧処理部81と、制限部としての制限信号生成部82と、制御信号生成部83とを備える。制御部8の詳細は、図3および図4に示す。
図3に示すように、相電圧処理部81は、交流電圧検出器2から入力される交流電圧Vrs、Vst、Vtrを用いて、相電圧情報810として相電圧(相電圧値)Vr、Vs、Vtおよび相電圧の正負のピーク値(Vrmax、Vrmin)、(Vsmax、Vsmin)、(Vtmax、Vtmin)を演算し、制限信号生成部82へ出力する。さらに、相電圧処理部81は、相電圧の位相角θを制御信号生成部83へ出力する。なお、相電圧の正負のピーク値は、相電圧の最大電圧値(>0)および最小電圧値(<0)である。
交流電圧検出器2が3つの交流電圧Vrs、Vst、Vtrの内、2つのみを検出する場合は、2つの交流電圧を用いて3相の相電圧Vr、Vs、Vtを演算する。
制限信号生成部82は、第1係数K1を保持する第1格納部21と、第2係数K2を保持する第2格納部22と、R相電圧閾値生成部23rと、S相電圧閾値生成部23sと、T相電圧閾値生成部23tと、R相電圧比較部24rと、S相電圧比較部24sと、T相電圧比較部24tとを備える。そして、制限信号生成部82は、各相の制御信号を制限する制限信号としてのイネーブル信号En(Enr、Ens、Ent)を出力し、イネーブル信号Enは、制御信号生成部83に入力される。
第1係数K1、第2係数K2は、K1>K2≧0、となる任意の値を外部から設定可能とする。
R相電圧閾値生成部23r、S相電圧閾値生成部23sおよびT相電圧閾値生成部23tの詳細は、図5に示す。R相電圧閾値生成部23rの動作について、図5に基づいて以下に説明する。なお、S相電圧閾値生成部23s、T相電圧閾値生成部23tの動作は、R相電圧閾値生成部23rと同様の動作をS相、T相について行うものであり、説明を省略する。
図5に示すように、R相電圧閾値生成部23rには、第1係数K1、第2係数K2およびR相電圧の正負のピーク値(Vrmax、Vrmin)が入力され、正側第1閾値Vra、正側第2閾値Vrb、負側第2閾値Vrc、負側第1閾値Vrdを、相電圧Vrに対する電圧閾値として出力する。
正側ピーク値Vrmaxは、乗算器23aにて第1係数K1が掛けられ、また乗算器23bにて第2係数K2が掛けられる。そして、乗算器23a、23bは、正側第1閾値Vra、正側第2閾値Vrbを生成する。負側ピーク値Vrminは、乗算器23cにて第2係数K2が掛けられ、また乗算器23dにて第1係数K1が掛けられる。そして、乗算器23c、23dは、負側第2閾値Vrc、負側第1閾値Vrdを生成する。
このように、R相電圧閾値生成部23r、S相電圧閾値生成部23sおよびT相電圧閾値生成部23tは、各相に対して4つの電圧閾値を設定し、設定された各相の電圧閾値は、R相電圧比較部24r、S相電圧比較部24sおよびT相電圧比較部24tに入力される。各相の4つの電圧閾値、計12個の電圧閾値は、以下のように設定される。
Vra=K1・Vrmax
Vrb=K2・Vrmax
Vrc=K2・Vrmin
Vrd=K1・Vrmin
Vsa=K1・Vsmax
Vsb=K2・Vsmax
Vsc=K2・Vsmin
Vsd=K1・Vsmin
Vta=K1・Vtmax
Vtb=K2・Vtmax
Vtc=K2・Vtmin
Vtd=K1・Vtmin
次に、R相電圧比較部24rの動作について、図6に基づいて以下に説明する。なお、S相電圧比較部24s、T相電圧比較部24tの動作は、R相電圧比較部24rと同様の動作をS相、T相について行うものであり、説明を省略する。
R相電圧比較部24rは、相電圧処理部81からR相電圧Vrが入力され(ステップS1)、R相電圧Vrの符号を検出する(ステップS2)。
R相電圧Vrが正であれば、R相電圧Vrと正側第1閾値Vraとを比較し(ステップS3)、R相電圧Vrが正側第1閾値Vraを超えていればイネーブル信号Enraをオンさせる。R相電圧Vrが正側第1閾値Vraを超える状態が継続している期間は、イネーブル信号Enraはオン状態を維持する(ステップS4)。
なお、イネーブル信号はオン、オフいずれかの状態を選択する信号であり、制限信号であるイネーブル信号を出力するとは、イネーブル信号をオンする事である。
ステップS3において、R相電圧Vrが正側第1閾値Vra以下であれば、R相電圧Vrと正側第2閾値Vrbとを比較し(ステップS5)、R相電圧Vrが正側第2閾値Vrb未満であればイネーブル信号Enrbをオンさせる。R相電圧Vrが正で、しかも正側第2閾値Vrb未満の状態が継続している期間は、イネーブル信号Enrbはオン状態を維持する(ステップS6)。
ステップS2において、R相電圧Vrが負または0であれば、R相電圧Vrと負側第2閾値Vrcとを比較し(ステップS7)、R相電圧Vrが負側第2閾値Vrcを超えていればイネーブル信号Enrcをオンさせる。R相電圧Vrが負側第2閾値Vrcを超える状態が継続している期間は、イネーブル信号Enrcはオン状態を維持する(ステップS8)。
ステップS7において、R相電圧Vrが負側第2閾値Vrc以下であれば、R相電圧Vrと負側第1閾値Vrdとを比較し(ステップS9)、R相電圧Vrが負側第1閾値Vrd未満であればイネーブル信号Enrdをオンさせる。R相電圧Vrが負で、しかも負側第1閾値Vrd未満の状態が継続している期間は、イネーブル信号Enrdはオン状態を維持する(ステップS10)。
ステップS5においてR相電圧Vrが正側第2閾値Vrb以上である、或いは、ステップS9においてR相電圧Vrが負側第1閾値Vrd以上であれば、R相の全てのイネーブル信号Enr(Enra、Enrb、Enrc、Enrd)をオフさせる(ステップS11)。
このようにR相電圧比較部24rは、R相電圧Vrの値と電圧閾値Vra〜Vrdとを用いて、R相のイネーブル信号Enr(Enra、Enrb、Enrc、Enrd)のいずれか1つをオンさせるか、或いは全てをオフさせる。
図4に示すように、制御信号生成部83は、直流電圧Vdcの指令値Vdc*を保持する指令値格納部31と、電圧指令生成部32と、PWM信号を用いた制御信号Gaを生成するPWM信号生成部33とキャリア波発生部34とを備える。
電圧指令生成部32には、相電圧処理部81からの位相角θと、電流検出器4からの相電流Ir、Is、Itと、直流電圧検出器7からの直流電圧Vdcと、指令値格納部31からの指令値Vdc*とが入力される。そして、電圧指令生成部32は、直流電圧Vdcを指令値Vdc*に制御するための各相交流電圧指令Vr*、Vs*、Vt*を生成し、各相交流電圧指令Vr*、Vs*、Vt*に基づいて、電力変換器5に対する各相変調波Mr*、Ms*、Mt*を演算する。
キャリア波発生部34はPWM制御の為のキャリア波を発生してPWM信号生成部33に出力する。キャリア波は一般的に高周波数の三角波またはのこぎり波である。
PWM信号生成部33は、R相PWM信号生成部33r、S相PWM信号生成部33s、T相PWM信号生成部33tとを備える。R相PWM信号生成部33rには、電圧指令生成部32からR相変調波Mr*が入力され、さらに制限信号生成部82からR相のイネーブル信号Enrが入力される。同様に、S相PWM信号生成部33sには、S相変調波Ms*とS相のイネーブル信号Ensとが入力され、T相PWM信号生成部33tには、T相変調波Mt*とT相のイネーブル信号Entとが入力される。
各相のPWM信号生成部33r、33s、33tは、各相の変調波Mr*、Ms*、Mt*とキャリア波とをそれぞれ比較して、基本制御信号となる各相のPWM信号G、即ち、Gr(Gpr、Gnr)、Gs(Gps、Gns)、Gt(Gpt、Gnt)を生成する。なお、PWM信号Gpr、Gps、Gptは、電力変換器5内の高電位側のスイッチング素子52a、52c、52eに対し生成され、PWM信号Gnr、Gns、Gntは、電力変換器5内の低電位側のスイッチング素子52b、52d、52fに対し生成される。そして、各相のPWM信号生成部33r、33s、33tは、生成されたPWM信号Gr、Gs、Gtを、各相のイネーブル信号Enr、Ens、Entによりオンオフ切り替えを制限して制御信号Ga、即ち、Gra(Gpra、Gnra)、Gsa(Gpsa、Gnsa)、Gta(Gpta、Gnta)を生成する。
PWM信号Gr(Gpr、Gnr)とイネーブル信号Enrとに基づいて制御信号Gra(Gpra、Gnra)を生成するR相PWM信号生成部33rの動作について、図7に基づいて以下に説明する。なお、S相PWM信号生成部33s、T相PWM信号生成部33tの動作は、R相PWM信号生成部33rと同様の動作をS相、T相について行うものであり、説明を省略する。
R相PWM信号生成部33rには、R相電圧比較部24rからイネーブル信号Enr(Enra、Enrb、Enrc、Enrd)が入力され(ステップSS1)、イネーブル信号Enraがオンのとき(ステップSS2)、制御信号Gpraは強制的にオンに設定され、制御信号Gnraは強制的にオフに設定される(ステップSS3)。イネーブル信号Enrbがオンのとき(ステップSS4)、制御信号Gpraは強制的にオフに設定され、制御信号Gnraは強制的にオフに設定される(ステップSS5)。イネーブル信号Enrcがオンのとき(ステップSS6)、制御信号Gpraは強制的にオフに設定され、制御信号Gnraは強制的にオフに設定される(ステップSS7)。イネーブル信号Enrdがオンのとき(ステップSS8)、制御信号Gpraは強制的にオフに設定され、制御信号Gnraは強制的にオンに設定される(ステップSS9)。イネーブル信号Enr(Enra、Enrb、Enrc、Enrd)が全てオフの時、制御信号GpraはPWM信号Gprに設定され、制御信号GnraはPWM信号Gnrに設定される(ステップSS10)。
このように、R相PWM信号生成部33rは、イネーブル信号Enrが入力されない期間(イネーブル信号Enrのオフ期間)は、変調波Mr*とキャリア波との比較結果であるR相のPWM信号GrをR相の制御信号Graとして用いる。そしてイネーブル信号Enrが入力される期間(イネーブル信号Enrのオン期間)である制限期間は、制御信号Graはオンまたはオフに固定されて切り替えを停止する。制御信号Gra(Gpra、Gnra)は電力変換器5に出力されてR相のスイッチング素子52a、52bをスイッチングする。このため、R相PWM信号生成部33rにイネーブル信号Enrが入力される期間(制限期間)は、R相のスイッチング素子52a、52bのオンオフの切り替えが停止される。
図8は、R相電圧Vrと、R相電圧Vrに対する4つの電圧閾値(Vra、Vrb、Vrc、Vrd)と、イネーブル信号Enrが出力される期間との関係を示した波形図である。正側第1期間であるA領域は、イネーブル信号Enraが出力され、制御信号Gpraがオン、制御信号Gnraがオフに固定される。正側第2期間できるB領域は、イネーブル信号Enrbが出力され、制御信号Gpra、Gnraが共にオフに固定される。負側第2期間であるC領域は、イネーブル信号Enrcが出力され、制御信号Gpra、Gnraが共にオフに固定される。負側第1期間であるD領域は、イネーブル信号Enrdが出力され、制御信号Gpraがオフ、制御信号Gnraがオンに固定される。
各相電圧の正負のピークを挟む正側、負側の第1期間(A領域、D領域)は、相電圧の大きさと電力変換器5の直流電圧Vdcとの差分が小さく、スイッチングの切り替えを停止しても電圧変化が少ない。また、各相電圧のゼロクロス点を挟む正側、負側の第2期間(B領域、C領域)は、電流変移が小さく、スイッチングの切り替えを停止しても波形変化が少ない。なお、ゼロクロス点を挟む第2期間は、正側第2期間(B領域)と負側第2期間(C領域)とを合わせた期間で構成される。
このため、スイッチング回数を低減できると共に、高調波歪みを抑制できる。また、相電圧の正負のピーク値を用いて生成した電圧閾値に基づいて生成するイネーブル信号Enを用いて制御信号Gaの切り替えを停止させる。このため、容易な制御で効果的に高調波を抑制しつつスイッチング損失を低減できる。
図9、図10は、電力変換器5の動作を説明する各部の波形図であり、各相電圧Vr、Vs、Vtと、各相電流Ir、Is、Itと、R相に対する制御信号Gpra、Gnraと、R相に対するイネーブル信号Enra、Enrb、Enrc、Enrdとを示す。図9は、第1係数K1=0.85、第2係数K2=0.1に設定した場合を示し、図10は、第1係数K1=0.75、第2係数K2=0.2に設定した場合を示す。
図9の場合は、図10の場合に比べて、イネーブル信号Enが出力される期間を短く設定した。図9の場合、スイッチング回数は1周期に46回、各相電流Ir、Is、Itの高調波歪率(THD)は5.5%である。また、図10の場合、スイッチング回数は1周期に34回、各相電流Ir、Is、Itの高調波歪率(THD)は12.9%である。
このように、第1係数K1、第2係数K2を調整して設定することによりイネーブル信号Enが出力される期間、即ち制御信号Gaの切り替えを停止させる制限期間をコントロールできる。イネーブル信号Enが出力される期間を長く設定した場合、スイッチング素子52a〜52fのスイッチング回数を低減し、スイッチング損失の低減効果を大きくできる。イネーブル信号Enが出力される期間を短く設定した場合、スイッチング損失の低減効果は小さくなるが、高調波の抑制効果を大きくできる。
このため、電力変換器5に要求される特性に応じて、スイッチング回数および高調波歪率を容易に最適化できる。
また、第1係数K1を低くすると正負のピークを挟む第1期間が大きくなり、第2係数K2を高くするとゼロクロス点を挟む第2期間が大きくなり、それぞれ個別に調整できる。
なお、2相PWM制御を確実に実施して効果を得るためには、第1係数K1の値は0.86以下であることが望ましい。
また、ゼロクロス点を挟む第2期間は実質0でも良く、その場合、第2係数K2=0に設定する。
また、上記実施の形態においてイネーブル信号Enが出力される期間では、制御信号Gaの切り替えを停止させるとしたが、これに限るものではない。例えば、イネーブル信号Enが出力される期間において、スイッチング回数を低減させるように制限しても良い。
また、制御部8内で各相4つの電圧閾値を生成したが、負側の電圧閾値は正側の電圧閾値の極性を反転させて生成しても良い。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2による電力変換装置を説明する。図11は、この発明の実施の形態2による電力変換装置1Aの概略構成図である。
図11に示すように、電力変換装置1Aは、交流電圧検出器2と、フィルタ3と、交流電流検出器(以下、電流検出器と称す)4と、パワーモジュールにて構成される電力変換器5と、電力変換器5の直流側に接続される平滑コンデンサ6と、直流電圧検出器7と、電力変換器5を制御する制御部8Aとを備える。制御部8A以外の構成は、上記実施の形態1と同様である。
制御部8Aは、相電圧処理部81Aと、制限部としての制限信号生成部82Aと、制御信号生成部83Aとを備える。制御部8Aの詳細は、図12および図13に示す。
相電圧処理部81Aは、交流電圧検出器2から入力される交流電圧Vrs、Vst、Vtrを用いて、相電圧の位相角θを制御信号生成部83Aへ出力する。
制御信号生成部83Aは、直流電圧Vdcの指令値Vdc*を保持する指令値格納部31と、電圧指令生成部32Aと、PWM信号を用いた制御信号Gaを生成するPWM信号生成部33とキャリア波発生部34とを備える。キャリア波発生部34およびPWM信号生成部33は、上記実施の形態1と同様である。
電圧指令生成部32Aには、相電圧処理部81Aからの位相角θと、電流検出器4からの相電流Ir、Is、Itと、直流電圧検出器7からの直流電圧Vdcと、指令値格納部31からの指令値Vdc*とが入力される。そして、電圧指令生成部32Aは、直流電圧Vdcを指令値Vdc*に制御するための各相交流電圧指令Vr*、Vs*、Vt*を生成し、各相交流電圧指令Vr*、Vs*、Vt*に基づいて、電力変換器5に対する各相変調波Mr*、Ms*、Mt*を演算する。そして、各相交流電圧指令Vr*、Vs*、Vt*の正負のピーク値(Vr*max、Vr*min)、(Vs*max、Vs*min)、(Vt*max、Vt*min)を演算し、各相交流電圧指令Vr*、Vs*、Vt*と共に相電圧指令情報830として制限信号生成部82Aへ出力する。
制限信号生成部82Aは、第1係数K1を保持する第1格納部21と、第2係数K2を保持する第2格納部22と、R相電圧閾値生成部23rと、S相電圧閾値生成部23sと、T相電圧閾値生成部23tと、R相電圧比較部24rと、S相電圧比較部24sと、T相電圧比較部24tとを備える。そして、制限信号生成部82Aは、制御信号生成部83Aから相電圧指令情報830を入力して、各相のイネーブル信号En(Enr、Ens、Ent)を出力する。イネーブル信号Enは、制御信号生成部83Aに入力される。
この場合、各相の電圧閾値生成部23r、23s、23tと、各相の電圧比較部24r、24s、24tとは、それぞれ上記実施の形態1と同様の構成であるが、相電圧指令情報830に基づいて、各相交流電圧指令Vr*、Vs*、Vt*に対する電圧閾値を生成して比較する。即ち、各相の電圧閾値生成部23r、23s、23tにおいて、K1>K2≧0、となる第1係数K1、第2係数K2と各相交流電圧指令Vr*、Vs*、Vt*の正負のピーク値とを用いて、各相4個の電圧閾値(正側第1閾値、正側第2閾値、負側第2閾値、負側第1閾値)を演算する。そして、各相の電圧比較部24r、24s、24tにおいて、各相交流電圧指令Vr*、Vs*、Vt*と電圧閾値(正側第1閾値、正側第2閾値、負側第2閾値、負側第1閾値)とを比較することで、イネーブル信号Enを出力する。
この実施の形態2においても、各相電圧の正負のピークを挟む第1期間およびゼロクロス点を挟む第2期間で、スイッチングの切り替えを停止あるいは回数を低減させ、上記実施の形態1と同様に容易な制御で効果的に高調波を抑制しつつスイッチング損失を低減できる。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3による電力変換装置を説明する。図14は、この発明の実施の形態3による電力変換装置1Bの概略構成図である。
図14に示すように、電力変換装置1Bは、交流電圧検出器2と、フィルタ3と、交流電流検出器(以下、電流検出器と称す)4と、パワーモジュールにて構成される電力変換器5と、電力変換器5の直流側に接続される平滑コンデンサ6と、直流電圧検出器7と、電力変換器5を制御する制御部8Bとを備える。制御部8B以外の構成は、上記実施の形態1と同様である。
制御部8Bは、相電圧処理部81Bと、制限部としての制限信号生成部82Bと、制御信号生成部83とを備える。制御部8Bの詳細は、図15および図16に示す。なお、図16に示す制御信号生成部83は、上記実施の形態1と同様の構成である。
図15に示すように、相電圧処理部81Bは、交流電圧検出器2から入力される交流電圧Vrs、Vst、Vtrを用いて、相電圧Vr、Vs、Vtを演算し、それぞれの位相角θr、θs、θtを検出して相電圧情報811として制限信号生成部82Bへ出力する。また、相電圧処理部81Bは、位相角θr、θs、θtのいずれか1つを相電圧の位相角θとして制御信号生成部83へ出力する。位相角θr、θs、θtの範囲は0°から360°までとし、360°以上になると、その位相角から360°を減算した値を用いる。
なお、上記実施の形態1と同様に、交流電圧検出器2が3つの交流電圧Vrs、Vst、Vtrの内、2つのみを検出する場合は、2つの交流電圧を用いて3相の相電圧Vr、Vs、Vtを演算する。
制限信号生成部82Bは、第1基準位相θ1を保持する第1格納部26と、第2基準位相θ2を保持する第2格納部27と、R相電圧位相比較部28rと、S相電圧位相比較部28sと、T相電圧位相比較部28tとを備える。そして、制限信号生成部82Bは、各相のイネーブル信号En(Enr、Ens、Ent)を出力し、イネーブル信号Enは、制御信号生成部83に入力される。
第1基準位相θ1、第2基準位相θ2は、0°≦θ2<θ1<90°、となる任意の位相角の値を外部から設定可能とする。
各相において、第1基準位相θ1、第2基準位相θ2に基づいて、加算器でそれぞれ180°加算し、各相4個の位相角閾値θ1、θ2、(180°+θ1)、(180°+θ2)が生成され、各相の電圧位相比較部28r、28s、28tに入力される。
なお、各相4個の位相角閾値は、正側第1閾値θ1、正側第2閾値θ2、負側第1閾値(180°+θ1)、負側第2閾値(180°+θ2)であり、上記実施の形態1で生成した各相4個の電圧閾値(Vra、Vrb、Vrd、Vrc)の電圧値に対応する位相角である。図8を参照すると、正側第1期間であるA領域は、位相角範囲がθ1〜(180°−θ1)の範囲であり、正側第2期間であるB領域は、位相角範囲が0°〜θ2、および(180°−θ2)〜180°の範囲である。負側第2期間であるC領域は、位相角範囲が180°〜(180°+θ2)、および(360°−θ2)〜360°の範囲である。負側第1期間であるD領域は、位相角範囲が(180°+θ1)〜(360°−θ1)の範囲である。
次に、R相電圧位相比較部28rの動作について、図17に基づいて、また図8の波形図を参照して以下に説明する。なお、S相電圧位相比較部28s、T相電圧位相比較部28tの動作は、R相電圧位相比較部28rと同様の動作をS相、T相について行うものであり、説明を省略する。
R相電圧位相比較部28rは、相電圧処理部81BからR相電圧Vrの位相角θrが入力され(ステップS1)、位相角θrが、0°<θr<θ2、を満たすと(ステップS2)、イネーブル信号Enrbをオンさせる。0°<θr<θ2、を満たす状態が継続している期間は、イネーブル信号Enrbはオン状態を維持する(ステップS3)。
ステップS2において位相角θrが与えられた条件を満たさず、θ1<θr<(180°−θ1)を満たすと(ステップS4)、イネーブル信号Enraをオンさせる。θ1<θr<(180°−θ1)、を満たす状態が継続している期間は、イネーブル信号Enraはオン状態を維持する(ステップS5)。
ステップS4において位相角θrが与えられた条件を満たさず、(180°−θ2)<θr<180°、を満たすと(ステップS6)、イネーブル信号Enrbをオンさせる。(180°−θ2)<θr<180°、を満たす状態が継続している期間は、イネーブル信号Enrbはオン状態を維持する(ステップS7)。
ステップS6において位相角θrが与えられた条件を満たさず、180°≦θr<(180°+θ2)、を満たすと(ステップS8)、イネーブル信号Enrcをオンさせる。180°≦θr<(180°+θ2)、を満たす状態が継続している期間は、イネーブル信号Enrcはオン状態を維持する(ステップS9)。
ステップS8において位相角θrが与えられた条件を満たさず、(180°+θ1)<θr<(360°−θ1)、を満たすと(ステップS10)、イネーブル信号Enrdをオンさせる。(180°+θ1)<θr<(360°−θ1)、を満たす状態が継続している期間は、イネーブル信号Enrdはオン状態を維持する(ステップS11)。
ステップS10において位相角θrが与えられた条件を満たさず、(360°−θ2)<θr≦360°、を満たすと(ステップS12)、イネーブル信号Enrcをオンさせる。(360°−θ2)<θr≦360°、を満たす状態が継続している期間は、イネーブル信号Enrcはオン状態を維持する(ステップS13)。
ステップS12において位相角θrが与えられた条件を満たさない場合は、R相の全てのイネーブル信号Enr(Enra、Enrb、Enrc、Enrd)をオフさせる(ステップS14)。
この場合、R相電圧の位相角θrに対する4個の位相角閾値θ1、θ2、(180°+θ1)、(180°+θ2)がR相電圧位相比較部28rに入力され、さらに(180°−θ1)、(180°−θ2)、(360°−θ1)、(360°−θ2)が位相角閾値としてR相電圧位相比較部28rで演算されて用いられる。なお、第1基準位相θ1、第2基準位相θ2をそのまま使用できる位相角閾値θ1、θ2のみR相電圧位相比較部28rに入力して、残りの位相角閾値をR相電圧位相比較部28r内で演算して用いても良い。
この実施の形態3においても、各相電圧の正負のピークを挟む第1期間およびゼロクロス点を挟む第2期間で、スイッチングの切り替えを停止させ、上記実施の形態1と同様に効果的に高調波を抑制しつつスイッチング損失を低減できる。
また、第1基準位相θ1、第2基準位相θ2から生成した位相角閾値に基づいて生成するイネーブル信号Enを用いて制御信号Gaの切り替えを停止する。このため、容易な制御で効果的に高調波を抑制しつつスイッチング損失を低減できる。
また、第1基準位相θ1、第2基準位相θ2を調整して設定することによりイネーブル信号Enが出力される期間、即ち制御信号Gaの切り替えを停止させる制限期間をコントロールできる。イネーブル信号Enが出力される期間を長く設定した場合、スイッチング素子52a〜52fのスイッチング回数を低減し、スイッチング損失の低減効果を大きくできる。イネーブル信号Enが出力される期間を短く設定した場合、スイッチング損失の低減効果は小さくなるが、高調波の抑制効果を大きくできる。
このため、電力変換器5に要求される特性に応じて、スイッチング回数および高調波歪率を容易に最適化できる。
また、第1基準位相θ1を小さくすると正負のピークを挟む第1期間が大きくなり、第2基準位相θ2を大きくするとゼロクロス点を挟む第2期間が大きくなり、それぞれ個別に調整できる。
なお、2相PWM制御を確実に実施して効果を得るためには、第1基準位相θ1の値は60°より小さくすることが望ましい。
また、ゼロクロス点を挟む第2期間は実質0でも良く、その場合、第2基準位相θ2を0°に設定する。
また、上記実施の形態3においても、イネーブル信号Enが出力される期間において、スイッチングを停止するのではなく、スイッチング回数を低減させるように制限しても良い。
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4による電力変換装置を説明する。図18は、この発明の実施の形態4による電力変換装置1Cの概略構成図である。
図18に示すように、電力変換装置1Cは、交流電圧検出器2と、フィルタ3と、交流電流検出器(以下、電流検出器と称す)4と、パワーモジュールにて構成される電力変換器5と、電力変換器5の直流側に接続される平滑コンデンサ6と、直流電圧検出器7と、電力変換器5を制御する制御部8Cとを備える。制御部8C以外の構成は、上記実施の形態1と同様である。
制御部8Cは、相電圧処理部81Aと、制限部としての制限信号生成部82Cと、制御信号生成部83Cとを備える。制御部8Cの詳細は、図19および図20に示す。
相電圧処理部81Aは、上記実施の形態2と同様の構成であり、交流電圧検出器2から入力される交流電圧Vrs、Vst、Vtrを用いて、相電圧の位相角θを制御信号生成部83Cへ出力する。
制御信号生成部83Cは、直流電圧Vdcの指令値Vdc*を保持する指令値格納部31と、電圧指令生成部32Cと、PWM信号を用いた制御信号Gaを生成するPWM信号生成部33とキャリア波発生部34とを備える。キャリア波発生部34およびPWM信号生成部33は、上記実施の形態1と同様である。
電圧指令生成部32Cには、相電圧処理部81Aからの位相角θと、電流検出器4からの相電流Ir、Is、Itと、直流電圧検出器7からの直流電圧Vdcと、指令値格納部31からの指令値Vdc*とが入力される。そして、電圧指令生成部32Cは、直流電圧Vdcを指令値Vdc*に制御するための各相交流電圧指令Vr*、Vs*、Vt*を生成し、各相交流電圧指令Vr*、Vs*、Vt*に基づいて、電力変換器5に対する各相変調波Mr*、Ms*、Mt*を演算する。そして、各相交流電圧指令Vr*、Vs*、Vt*の位相角θr*、θs*、θt*を検出して相電圧指令情報831として制限信号生成部82Cへ出力する。
制限信号生成部82Cは、第1基準位相θ1を保持する第1格納部26と、第2基準位相θ2を保持する第2格納部27と、R相電圧位相比較部28rと、S相電圧位相比較部28sと、T相電圧位相比較部28tとを備える。そして、制限信号生成部82Cは、
制御信号生成部83Cから相電圧指令情報831である位相角θr*、θs*、θt*を入力して、各相のイネーブル信号En(Enr、Ens、Ent)を出力する。イネーブル信号Enは、制御信号生成部83Cに入力される。
この場合、各相の電圧位相比較部28r、28s、28tは、それぞれ上記実施の形態3と同様の構成であるが、各相交流電圧指令Vr*、Vs*、Vt*の位相角θr*、θs*、θt*に対する位相角閾値を生成して比較する。即ち、第1基準位相θ1、第2基準位相θ2を用いて、各相4個の位相角閾値(正側第1閾値、正側第2閾値、負側第1閾値、負側第2閾値)を演算する。そして、各相の電圧位相比較部28r、28s、28tにおいて、各相電圧の位相角θr*、θs*、θt*と各位相角閾値とを、上記実施の形態3と同様に比較することで、イネーブル信号Enを出力する。
この実施の形態4においても、各相電圧の正負のピークを挟む第1期間およびゼロクロス点を挟む第2期間で、スイッチングの切り替えを停止あるいは回数を低減させ、上記実施の形態3と同様に容易な制御で効果的に高調波を抑制しつつスイッチング損失を低減できる。
なお、上記各実施の形態で用いる物理量の単位は、各実施の形態で記載された単位に限定されるものではない。
またこの発明は、発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。

Claims (9)

  1. それぞれ逆並列にダイオードが接続された複数のスイッチング素子がブリッジ接続されて構成され、複数相の交流電力を直流電力に変換する電力変換器と、上記電力変換器の交流側にそれぞれ設けられて交流電圧および交流電流を検出する交流電圧検出器および交流電流検出器と、上記電力変換器の直流端子の直流電圧を検出する直流電圧検出器と、これらの検出結果に基づいて上記電力変換器をPWM制御により出力制御する制御部とを備え、
    上記制御部は、
    上記直流電圧を制御するための各相交流電圧指令を生成して上記スイッチング素子をスイッチング制御する制御信号を生成する制御信号生成部と、該制御信号を各相毎に制限して上記スイッチング素子のスイッチング回数を制限する制限部とを備え、
    上記制限部は、上記交流電圧における各相電圧の正負のピークを挟む第1期間と、ゼロクロス点を挟む第2期間とを各相の制限期間として決定し、該制限期間において上記制御信号を制限する制限信号を発生する、
    電力変換装置。
  2. 上記制御部は、上記第1期間および上記第2期間において、上記制御信号のオンオフ切り替えを停止する、
    請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 上記制御部は、上記第1期間において上記各相電圧の極性に応じて上記制御信号のオンオフを固定し、上記第2期間において上記制御信号をオフに固定する、
    請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 上記制限部は、上記第1期間および上記第2期間に対応する第1閾値および第2閾値を設定して上記制限期間を決定する、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  5. 上記制限部は、上記第2期間が実質0となるように上記第2閾値を設定する、
    請求項4に記載の電力変換装置。
  6. 上記制限部は、上記各相電圧あるいは上記各相交流電圧指令の電圧値に対して上記第1閾値および上記第2閾値を設定する、
    請求項4または請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 上記制限部は、上記各相電圧あるいは上記各相交流電圧指令の位相に対して上記第1閾値および上記第2閾値を設定する、
    請求項4または請求項5に記載の電力変換装置。
  8. 上記制限部は、外部から設定可能な第1係数および第2係数を保持し、上記各相電圧あるいは上記各相交流電圧指令のピーク値と上記第1係数および上記第2係数とに基づいて上記第1閾値および上記第2閾値を演算する、
    請求項6に記載の電力変換装置。
  9. 上記制限部は、外部から設定可能な第1基準位相および第2基準位相を保持し、該第1基準位相および上記第2基準位相に基づいて上記第1閾値および上記第2閾値を演算する、
    請求項7に記載の電力変換装置。
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