JP6452334B2 - ターゲット、該ターゲットを備えたx線発生管、x線発生装置、x線撮影システム - Google Patents

ターゲット、該ターゲットを備えたx線発生管、x線発生装置、x線撮影システム Download PDF

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Description

本発明は、医療機器、非破壊検査装置等に適用可能なX線を発生するX線発生装置に関する。
X線発生装置において、X線の出力強度の変動を抑制し、安定性してX線を発生させることが求められている。
X線発生装置の安定性を決定する主たる要因の一つとして、X線の発生源となるターゲットの耐熱性が挙げられる。
電子線をターゲットに照射してX線を発生させるX線発生装置において、ターゲットにおける「X線発生効率」は1%程度であるため、ターゲットに投入されたエネルギーのほとんどが熱に変換される。ターゲットで発生した熱の「放熱」が不十分な場合は、ターゲット自体の溶融、蒸発、熱応力に起因したターゲットの密着性低下等の問題が生じ、ターゲットの耐熱性を制限する。
ターゲットの「X線発生効率」を向上させる方法として、重金属を含有する薄膜形態のターゲット層と、X線を透過するとともにターゲット層を支持する基材とから構成された透過型ターゲットとすることは公知である。特許文献1には、従来の回転陽極型の反射型ターゲットに対して、「X線発生効率」を1.5倍以上増大させた回転陽極型の透過型ターゲットが開示されている。
ターゲットから外部への「放熱」を促進する方法として、透過型ターゲットのターゲット層を支持する基材に、ダイアモンドを適用することが公知である。特許文献2には、ターゲット層を支持しX線を透過する透過基板として単結晶ダイアモンドまたは多結晶ダイアモンドを使用することが開示されている。ダイアモンドは、高い耐熱性と、高い熱伝導性を備えているとともに、高いX線透過性を備えているため、透過型ターゲットの支持基材としては好適な材料である。
特表2009−545840号公報 米国特許6850598号明細書
安定したX線出力を得る目的において、ターゲット層と陽極部材との間に接続電極またはろう材を介在させて電気的接続を確立することが公知である。
しかしながら、前述のように接続電極を備えた構成において、X線の出力変動あるいは放電が発生する場合があり、ターゲット層と陽極部材との間の電気的接続についての信頼性を向上させることが望まれていた。
本発明は、安定したX線出力が得られ、放電が抑制された信頼性の高いX線発生管、X線発生装置、ならびに、X線撮影システムを提供することを目的とする。また、かかるX線発生管に適用可能な透過型ターゲットを提供することを目的とする。
本発明の第一は、電子の照射によりX線を発生するターゲット層と、前記ターゲット層を支持し前記ターゲット層で発生したX線を透過する透過基板と、を有するX線発生管の陽極に適用される透過型のターゲットであって、前記透過基板は、結晶粒界が板厚方向と板面方向とに延在する多結晶ダイアモンドを含有しており、前記結晶粒界が前記ターゲット層を電位規定しており、前記結晶粒の内部は、波数1580cm −1 におけるラマン散乱ピークを有意に有さないことを特徴とする。
また、本発明の第二は、電子の照射によりX線を発生するターゲット層と、前記ターゲット層を支持し前記ターゲット層で発生したX線を透過するX線発生管の陽極に適用される透過基板と、を有する透過型のターゲットであって、前記透過基板は、結晶粒界が板厚方向と板面方向とに延在する多結晶ダイアモンドを含有しており、前記結晶粒界がsp2結合を有しており、前記結晶粒の内部は、波数1580cm −1 におけるラマン散乱ピークを有意に有さないことを特徴とする。
また、本発明の第三は、電子の照射によりX線を発生するターゲット層と、前記ターゲット層を支持し前記ターゲット層で発生したX線を透過する透過基板と、を有するX線発生管の陽極に適用される透過型のターゲットであって、前記透過基板は、複数の結晶粒を有し、結晶粒界が板厚方向と板面方向とに延在する多結晶ダイアモンドを含有しており、前記結晶粒の内部は、波数1580cm −1 におけるラマン散乱ピークを有意に有さず、前記結晶粒界が波数1580cm−1においてラマン散乱ピークを呈することを特徴とする。
さらに、また、本発明の第四は、電子の照射によりX線を発生するターゲット層と、前記ターゲット層を支持し前記ターゲット層で発生したX線を透過する透過基板と、を有するX線発生管の陽極に適用される透過型のターゲットであって、前記透過基板は、結晶粒界が板厚方向と板面方向とに延在する多結晶ダイアモンドを含有しており、前記結晶粒界が前記ターゲット層を電位規定しており、前記結晶粒の内部は、波数1580cm −1 におけるラマン散乱ピークの強度において、前記結晶粒界の1/5以下であることを特徴とする。
さらに、また、本発明の第五は、電子の照射によりX線を発生するターゲット層と、前記ターゲット層を支持し前記ターゲット層で発生したX線を透過する透過基板と、を有するX線発生管の陽極に適用される透過型のターゲットであって、前記透過基板は、結晶粒界が板厚方向と板面方向とに延在する多結晶ダイアモンドを含有しており、前記結晶粒界がsp2結合を有しており、前記結晶粒の内部は、波数1580cm −1 におけるラマン散乱ピークの強度において、前記結晶粒界の1/5以下であることを特徴とする。
さらに、また、本発明の第六は、電子の照射によりX線を発生するターゲット層と、前記ターゲット層を支持し前記ターゲット層で発生したX線を透過する透過基板と、を有するX線発生管の陽極に適用される透過型のターゲットであって、前記透過基板は、複数の結晶粒を有し、結晶粒界が板厚方向と板面方向とに延在する多結晶ダイアモンドを含有しており、前記結晶粒界は波数1580cm −1 においてラマン散乱ピークを呈し、前記結晶粒の内部は、波数1580cm −1 におけるラマン散乱ピークの強度において前記結晶粒界の1/5以下であることを特徴とする。
本発明によれば、ターゲット層と陽極部材との電気的接続を目的に設けられた接続電極に由来する電気的接続の不良を抑制し、安定したX線出力が得られ放電が抑制された信頼性の高い陽極を備えたX線発生管を提供することが可能となる。また、本発明のX線発生管を備えた、信頼性の高いX線発生装置、X線撮影システムを提供することが可能となる。
本発明の透過型ターゲットを備えた陽極の実施形態を説明する断面図(a)、平面図(b)及び、結晶粒界を明示した断面図(c)である。 本発明の透過型ターゲットを備えたX線発生管(a)、X線発生装置(b)、の各実施形態を示す概略構成図である。 本発明の透過型ターゲットを備えたX線撮影システムの実施形態を示す概略構成図である。 グラファイト化処理前(a)後(b)の多結晶ダイアモンドの結晶粒分布を示す図である。 グラファイト化処理前(a)後(b)の多結晶ダイアモンドのラマンスペクトルである。 本発明のX線発生装置の駆動安定性を評価する評価系の実施形態を示す概略構成図である。 電極部材の形状によりターゲット層と陽極部材との接続不良が生じた透過型ターゲットを備えた陽極を示す模式図(a)〜(f)である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。これらの実施形態に記載されている構成部材の寸法、材質、形状、その相対配置などは、この発明の範囲を限定する趣旨のものではない。
まず、本発明の透過型ターゲットを適用可能なX線発生管およびX線発生装置について説明する。図2(a)、図2(b)は、それぞれ、本発明の透過型ターゲット9を備えたX線発生管102、および、X線発生装置101の各実施形態を示す構成図である。以降、本願明細書においては、透過型ターゲット9をターゲット9と称す。
<X線発生管>
図2(a)には、電子放出源3とターゲット9とを備えた透過型のX線発生管102の実施形態が示されている。
X線発生管1は、電子放出源3が備える電子放出部2から放出された電子線束5をターゲット層22に照射することによりX線を発生させるように構成されている。このため、ターゲット層22は透過基板21の電子放出源側に配置され、電子放出部32はターゲット22に対向して配置されている。
また、X線発生管1は、ターゲット層22で発生したX線は、図2(a)に示す通り、必要に応じてターゲット9の前方において開口を有するコリメータにより放出角が制限され、X線束11に成形される。ターゲット9を管の内側で保持する管状の陽極部材42が、コリメータとして機能している。
なお、電子線束5に含まれる電子は、陰極51と陽極52とに挟まれたX線発生管102の内部空間13に形成された加速電界により、ターゲット層22でX線を発生させる為に必要な入射エネルギーまで加速される。
陽極52は、ターゲット9と陽極部材42とを少なくとも備え、X線発生管102の陽極電位を規定する電極として機能している。
陽極部材42は、導電性材料からなりターゲット層22と電気的に接続される。また、陽極部材42は、開孔を有する管状部材であって、図2(a)に示すように、開孔の内面と透過基板21の周囲とにおいて接続され、ターゲット9を機械的に保持する機能を有している。また、陽極部材42は、タングステン、タンタル等の重金属を含有し、図2(a)に示すように、ターゲット9の前方側において開口を残して延長された部分を有する形態とすることでコリメータとして機能する。なお、ターゲット9についての詳細な実施形態については後述する。
X線発生管102の内部空間13は、電子線束5の平均自由行程を確保することを目的として、真空となっている。X線発生管102の内部の真空度は、1E−8Pa以上1E−4Pa以下であることが好ましく、電子放出源3の寿命の観点からは、1E−8Pa以上1E−6Pa以下であることがより一層好ましい。電子放出部2およびターゲット層22は、それぞれ、前記外囲器の内部空間13または内面に配置されている。
X線発生管102の内部空間13は、不図示の排気管および真空ポンプを用いて真空排気した後、かかる排気管を封止することにより真空とすることが可能である。また、X線発生管102の内部空間13には、真空度の維持を目的として、不図示のゲッターを配置しても良い。
X線発生管102は、陰極電位に規定される電子放出源3と、陽極電位に規定されるターゲット層22との間の電気的絶縁を図る目的において、胴部に絶縁管110を備えている。絶縁管110は、ガラス材料やセラミックス材料等の絶縁性材料で構成される。絶縁管110は、図2(a)のように、電子放出部2とターゲット層22との間隔を規定する機能を有す形態としてもよい。
外囲器111は、真空度を維持するための気密性と耐大気圧性有する堅牢性とを備える部材から構成されることが好ましい。外囲器111は、絶縁管110と、電子放出源3を備えた陰極51と、ターゲット9を備えた陽極52とから構成されている。陰極51及び陽極52は、絶縁管110の対向する両端にそれぞれ接続されることにより、外囲器111の部分を構成している。同様にして、透過基板21は、ターゲット層22で発生したX線をX線発生管102の外に取り出す透過窓の役割を担うとともに、外囲器111の部分を構成しているとも言える。
なお、電子放出源3は、ターゲット9が備えるターゲット層22に対向して設けられている。電子放出源3としては、例えばタングステンフィラメント、含浸型カソードのような熱陰極や、カーボンナノチューブ等の冷陰極を用いることができる。電子放出源3は、電子線束5のビーム径および電子電流密度、オン・オフタイミング等の制御を目的として、不図示のグリッド電極、静電レンズ電極を備えることが可能である。
また、陰極51は、導電性の陰極部材41と電子放出源3とを備えている。陰極部材41は、外囲器111の構成部材であるために、絶縁管110と線膨張係数が近い金属材料が選択される。
<X線発生装置>
図2(b)には、X線束11をX線透過窓121の前方に向けて取り出すX線発生装置101の実施形態が示されている。X線発生装置101は、X線透過窓121を有する収納容器120の内部に、X線発生管102、および、X線発生管102を駆動するための駆動回路103を有している。
駆動回路103により、陰極51および陽極52の間に管電圧が印加され、ターゲット層22と電子放出部2との間に加速電界が形成される。ターゲット層22の層厚と金属種とに対応して、管電圧Vaを適宜設定することにより、撮影に必要な線種を選択することができる。
X線発生管102及び駆動回路103を収納する収納容器120は、容器としての十分な強度を有し、かつ放熱性に優れたものが望ましく、その構成材料として、例えば真鍮、鉄、ステンレス等の金属材料が用いられる。
収納容器120内の内部のX線発生管102と駆動回路103以外の余空間43には、絶縁性液体109が充填されている。絶縁性液体109は、電気絶縁性を有する液体で、収納容器120の内部の電気的絶縁性を維持する役割と、X線発生管102の冷却媒体としての役割とを有する。絶縁性液体109としては、鉱油、シリコーン油、パーフロオロ系オイル等の電気絶縁油を用いるのが好ましい。
<X線撮影システム>
次に、図3を用いて、本発明のターゲット9を備えるX線撮影システム60の構成例について説明する。
システム制御ユニット202は、X線発生装置101とX線検出器206とを統合制御する。駆動回路103は、システム制御ユニット202による制御の下に、X線発生管102に各種の制御信号を出力する。駆動回路103は、X線発生装置101が備える、本実施形態においては、収納容器120の内部にX線発生管102とともに収納されているが、収納容器120の外部に配置しても良い。駆動回路103が出力する制御信号により、X線発生装置101から放出されるX線束11の放出状態が制御される。
X線発生装置101から放出されたX線束11は、可動絞りを備えた不図示のコリメータユニットによりその照射範囲を調整されてX線発生装置101の外部に放出され、被検体204を透過して検出器206で検出される。検出器206は、検出したX線を画像信号に変換して信号処理部205に出力する。
信号処理部205は、システム制御ユニット202による制御の下に、画像信号に所定の信号処理を施し、処理された画像信号をシステム制御ユニット202に出力する。
システム制御ユニット202は、処理された画像信号に基づいて、表示装置203に画像を表示させるための表示信号を表示装置203に出力する。
表示装置203は、表示信号に基づく画像を、被検体204の撮影画像としてスクリーンに表示する。
X線撮影システム101は、工業製品の非破壊検査や人体や動物の病理診断に用いることができる。
<ターゲット>
次に、本発明の特徴であるターゲット9の基本的な実施形態を、図1(a)〜(c)を用いて説明する。
図1(a)には、管状の陽極部材42に保持されたターゲット9を備えた陽極52が示されていている。ターゲット9は、ターゲット金属を含有するターゲット層22とターゲット層22を支持する透過基板21とを少なくとも備えた透過型の配置をとっている。ターゲット9は、ターゲット層22において電子照射を受け、ターゲット層22と対向する透過基板21の面からX線が取出されて動作する。従って、陽極部材42の管内のうち、ターゲット層22を臨む一方は電子線通路となっており、陽極部材42の管内のうち他方は、放射線取出し路となっている。図1(b)は、図1(a)に図示した陽極52を、電子線通路の側から見た平面図である。
透過基板21は、基板厚方向と基板面方向において、複数の単結晶ドメインと結晶粒界が分布している多結晶ダイアモンドである。多結晶ダイアモンドからなる透過基板21は、化学的気相堆積法(CVD法)、微結晶ダイアモンドを焼き固めた固相焼結法、または、コバルト等のバインダー金属と微結晶ダイアモンドとを溶解析出作用により焼結する液相焼結法、等が適用される。X線の線質および熱伝導性の観点からは、炭素以外の元素が少ない点及び熱伝導性が高い点において、化学的気相堆積法を用いることが好ましい。
化学的気相堆積法による多結晶ダイアモンドは、種結晶基板上に多結晶ダイアモンドを成膜したのち、種結晶基板を除去することにより、自立した多結晶ダイアモンド層を形成することができる。かかる種結晶基板の除去は、機械的な除去方法及び化学的な除去方法の少なくともいずれかが適用可能である。
透過基板21の外形は、図1(a)に示すように、ターゲット層22を支持する一方の面とそれに対向する他方の面とを有した平板形態とし、例えば、直方体状、ディスク状、円錐台形状が採用される。
ディスク状の透過基板21の一方の面は、2mm以上10mm以下の幅すなわち直径を有することにより、必要な電子線焦点が形成可能なターゲット層22を設けることが可能となる。ディスク状の透過基板21の厚さは、0.3mm以上3mm以下とすることにより、基板面方向の熱伝達特性とX線の透過性とを得ることが可能となる。直方体状のダイアモンド基材とする場合は、前述の直径の範囲を、直方体が有する面の短辺と長辺のそれぞれの長さに置き換えれば良い。
ターゲット層22は、高い原子番号、高融点、高比重の金属元素を、ターゲット金属として含有する。ターゲット金属は、原子番号42以上の金属元素から選択されるが、透過基板21との親和性の観点からは、炭化物の標準生成自由エネルギーが負を呈するタンタル、モリブデン、タングステンの群から選択することがより好ましい。また、ターゲット金属は、ターゲット層22に、単一組成または合金組成の純金属として含有されていても良いし、当該金属の炭化物、窒化物、酸窒化物等の金属化合物として含有されていても良い。
なお、ターゲット層22の層厚は、1μm以上12μm以下の範囲から選択される。ターゲット層22の層厚の下限と上限は、それぞれ、X線出力強度の確保、界面応力の低減の観点から定められ、3μm以上9μm以下の範囲とすることが、より好ましい。
ターゲット9は、X線発生管の陽極52の部分を構成するために、図2(a)に示す実施形態においては、陽極部材42、ろう材48、接続電極47を備えている。接続電極47は、透過基板21の周縁から離間したターゲット層22と陽極部材42との電気的な接続を確立するために設けられる導電性部材である。接続電極47としては、錫、銀、銅等の金属または金属酸化物等が適用される。接続電極47の膜厚は、電気的接続の観点からは100nm以上であることが好ましく、膜応力に起因する剥離、クラック確率を低減する点においては200μm以下であることが好ましい。
ろう材48は、陽極部材42にターゲット9を保持機能とともに、ターゲット層22と陽極部材42との電気的接続の機能を有している。ろう材48は、金、銀、銅、錫等を含有する合金であって、被接合部材に応じて合金組成を適宜選択することにより、透過基材21、接続電極47、陽極部材42等の異種材料間の接着性を担保することができる。
次に、本願発明の課題と透過基板21との関係について、図7(a)〜(f)の各図を用いてより詳細に説明する。
図7(a)〜(f)には、耐久加速試験において、X線出力の変動、陽極電流の低下、放電の発生のいずれかが観測されたX線発生管から取り出された陽極252〜254を参考例として示している。
陽極252は、多結晶ダイアモンドからなる透過基板221とターゲット層222とを備えたターゲット222と、管状の陽極部材242と、ろう材248とにより構成されたものであった。ターゲット層222は透過基板221の周縁にまで形成され、陽極部材242とろう材248を介して電気的に接続されていたものであった。
陽極252を備えたX線発生管は、530回の曝射動作以降にX線の出力強度と線質とにおいて変動が観測されていた。かかるX線発生管を1000回曝射動作させた後に、取り出された陽極252は、図7(a)、(b)に示すように、ターゲット層222の一部において、組成が変化している領域222aが形成されていることが確認された。領域222aは、ろう材248の含有金属成分がターゲット層222に拡散した領域であることが判った。陽極252を備えたX線発生管において観測されたX線の出力強度と線質の変動は、ろう材248が拡散した領域222aに由来するものであると推定された。ろう材は248は、ターゲット層222と親和性の高い成分を含有し、熱物性温度が低い為に流動性が高く、ターゲット層222を汚染する傾向を有していることが、かかる拡散に影響しているものと推定された。
また、陽極253は、多結晶ダイアモンドからなる透過基板221とターゲット層222と接続電極247とを備えたターゲット222と、管状の陽極部材242と、ろう材248とにより構成されてものであった。ターゲット層222は透過基板221の一方の面の中央部に部分的に形成され、陽極部材242とはろう材248と接続電極247とを介して電気的に接続されていた。なお、本参考例の接続電極247は、陽極部材242とターゲット層222とのオーミックな接続を確立する目的により、ターゲット層222よりも層厚が厚く設定されたものであった。
陽極253を備えたX線発生管は、911回の曝射動作以降にX線の出力強度の変動が観測されていた。かかるX線発生管を1000回曝射動作させた後に、取り出された陽極253は、図7(c)、(d)に示すように、接続電極247においてクラック247aが確認された。クラック247aは、接続電極247と透過基板221との線膨張係数の不整合に基づく応力破壊と推定された。陽極253を備えたX線発生管で観測されたX線の出力変動は、クラック247aに由来する接続不良よるものであると推定された。すなわち、本参考例の陽極253において、ターゲット222はクラック247aによって安定して電位規定されてはいなかった。
また、陽極254は、接続電極249をターゲット層222の周縁と環状に重なるように配置した点において、陽極254と相違する透過型のターゲットである。
陽極254を備えたX線発生管は、373回の曝射動作以降にX線の出力強度の変動と放電とが観測されていた。なお、本参考例のX線発生管で観測された放電は、管電圧を持続的に印加可能であるものの陽極電流にスパイク状のノイズが重畳する微小放電でありX線の出力変動と強い相関を有していた。かかるX線発生管を1000回曝射動作させた後に、取り出された陽極254は、図7(e)、(f)に示すように、接続電極249においてクラック249aが確認された。クラック249aは、接続電極249とターゲット層222との線膨張係数の不整合に基づく応力破壊と推定された。陽極254を備えたX線発生管で観測されたX線の出力変動と微小放電は、クラック249aに由来する接続不良よるものであると推定された。すなわち、本参考例の陽極254において、ターゲット222はクラック249aによって安定して電位規定されてはいなかった。
前述の参考例のX線発生管に生じたX線出力に関わる不安定性のメカニズムの詳細は明らかでは無い。しかしながら、少なくとも、ろう材248または接続電極247、249のみにより、ターゲット層222と陽極部材242との電気的接続を確立することは不十分な場合があることが判った。
なお、図7(b)、(d)、(f)は、図7(a)、(c)、(e)に示す各陽極252〜254を、それぞれZ方向から観察した平面図である。
以上のような本願発明者等の考察に基づき、本願発明の透過型ターゲットは、透過基板は結晶粒界が板厚方向と板面方向とに延在する多結晶ダイアモンドを含有しており、かかる結晶粒界がターゲット層を電位規定していることを特徴とするものである。
本願発明の特徴を備えた透過型ターゲットによれば、接続電極にクラックが発生したとしても、ターゲット層を安定して電位規定する機能が発現され、X線発生管の信頼性を向上させることが可能となる。
また、本発明によれば、透過基板がターゲット層を電位規定する経路となっているため、接続電極の層厚や形成範囲を大きくする必要が無い為、接続電極のクラックの発生確率を低下させる効果が得られる。
図1(c)に示すように接続電極47にクラックが発生したターゲット9においても、透過基板21が接続電極47に対して並列接続された導通経路を有することにより、ターゲット層22の陽極電位が安定して電流場で規定される。本実施形態のターゲット9をX線発生管に適用した場合においては、放電の発生ならびにX線出力の変動が低減される。
次に、図4、図5を用いて、本発明に適用されるターゲット9の透過基板21についてより詳細に説明する。
図4(a)に示す多結晶ダイアモンド部材117は、XZ平面に沿った断面において電子線後方散乱回折法で観察された多結晶像が模式的に示され、板厚方向と板面方向とに結晶粒界117bが延在し、結晶粒117dが複数存在していることが判る。結晶粒117dは、結晶方位が内部で揃っている単結晶ドメインである。
結晶粒117dは、sp3結合が単結晶ダイアモンドのドメインとして長距離秩序を有しており、フォノン振動を伝搬しやすく、ダイアモンド基板117の高い熱伝導性を担っている。一方、結晶粒界117bは、sp3結合が支配的に含有しているが、結晶性が低い為、熱伝導性に関する寄与は結晶粒117dに対して小さなものとなっている。
また、結晶粒117dは、sp3結合の炭素一重結合を含有する領域であり、電気的に絶縁性である。結晶粒界117bは、隣接する結晶粒間の構造上の不整合を緩和する境界領域であって結晶性は低い。かかる構造上の不整合には、結晶方位の不整合が含まれる。結晶粒界117bは、sp3結合が支配的に含有され電気的に絶縁性である。
このような多結晶ダイアモンド部材117を透過基板とした透過型ターゲットは、図7(c)−(f)に示すように、接続電極247、249にクラックが生じた場合に、ターゲット層222を電位規定する電流経路が無い為に、X線の出力変動や放電が生じる。
図4(b)に示すターゲット9は、結晶粒21dと結晶粒界21bが板厚方向と板面方向に分布している点において、図4(a)に示した態様と同様であるが、透過基板21の結晶粒界21bがsp2結合に由来する導電性を有する点において相違する。
ダイアモンドとグラファイトとの間には、sp2結合の濃度において相違する複数の炭素の同素体が存在する。これらの同素体は、ダイアモンド、ダイアモンドライクカーボン、アモルファスカーボン、グラファイトライクカーボン、位ファイト等と呼ばれる。これらの単層同素体は、sp2結合の濃度に対応してπ電子共役系二重結合を含有し、導電性の傾向が決定される。
本願発明は、透過基板21の導電性を、sp2結合に由来する導通経路(π電子共役系二重結合)の濃度を指標とすることにより評価する。より具体的には、Gピークと呼ばれる波数1580cm−1におけるラマン散乱ピークの半値幅を用いて評価する。本願明細書において、これ以降、ラマン散乱ピークをラマンシフトと称する。波数1580cm−1におけるラマンシフトの半値幅が小さいほど、sp2結合に関する導通経路のネットワークが発達していることを利用するものである。
波数1580cm−1のラマンシフトの半値幅が200cm−1以下を呈する結晶粒界を有する場合は、sp2結合に由来する導通経路を透過基板が有しているものと判定する。また、波数1580cm−1のラマンシフトの半値幅が120cm−1以下を呈する結晶粒界を有する場合は、π共役系電子軌道に関わる導通経路がより一層発達した構成となり、かかる導通経路によりターゲット層が電流場で電位規定されているものとなる。
次に、透過基板21の導通経路の指標となる導電率について説明する。透過基板21の導電率は、10μSm−1以上であることにより、接続電極47またはターゲット層22に間隙がμm程度のクラックが生じた際、クラックにおける電位降下を数ボルトに程度に抑制することが可能となる。さらに、透過基板21の導電率を100μSm−1以上とすることにより、間隙が十μm程度のクラックが発生した際に、クラックにおける電位降下を数ボルトに抑制することが可能となり、クラック部における放電をより一層抑制することが可能となる。なお、図4(b)に示すように、透過基板21は、板厚方向と板面方向のいずれにおいても、結晶粒21dより大きな外形を有している場合は、結晶粒界21bが板厚方向と板面方向とのいずれにおいても等価に導通経路として機能する。従って、図4(b)のように、結晶粒サイズに対して透過基板のサイズが十分大きい場合は、導電率の測定は、異方性が無いものとして、板厚方向及び板面方向のいずれかの導電率の測定結果で代表することが可能である。
結晶粒界にsp2結合を含有する透過基板21は、多結晶ダイアモンド部材を還元減圧雰囲気下で加熱することにより得られる。例えば、不活性ガスで希釈された水素ガスを用いてパージ真空チャンバー内に、多結晶ダイアモンド部材を配置し、800℃〜1600℃程度で10分〜60分で加熱することにより得られる。加熱条件の上限は、結晶粒をグラファイト化させずに、結晶粒界を選択的にグラファイト化させる条件で設定される。
透過基板21は、sp2結合を結晶粒界に選択的に含有することが熱伝導率の観点で望ましいが、加熱処理を過剰に行った場合には、結晶粒内にもsp2結合が支配的に含有するようになり、透過基板の放熱性が低下する場合がある。従って、透過基板21の熱伝導率として1000W/(mK)以上を満たす範囲において、sp3結合をsp2結合に変性させる加熱処理を行うことが好ましい。具体的には、還元減圧雰囲気下で1700℃以下の温度で加熱条件とすることが望ましく、1350℃以下の加熱条件とすることがより一層好ましい。
なお、接続電極47は、100nm以上200μm以下の膜厚とすることにより、ターゲット層22または透過基板21との接続部の接続不良を抑制することが可能である。
また、電子線後方散乱回折法は、結晶性材料からなる検体に電子線を照射し検体から後方散乱した電子線がEBSDパターンを呈することと、かかるEBSDパターンには結晶形や結晶方位に関する情報が含まれていることと、を利用している。なお、EBSDパターンは、菊池線回折図形とも呼ばれる。さらに、電子線後方散乱回折法では、走査型電子顕微鏡(SEM)と組み合わせて、電子線照射を検体に対して走査しEBSDパターンを測定、解析することにより、微小領域の結晶形や結晶方位に関する情報が得られるものである。
なお、結晶粒の分布を同定する手法は、前述の電子線後方散乱回折法に限定されず、次に示す(1)〜(4)の方法が適用できる。
(1)ノマルスキー顕微鏡(2)走査型電子顕微鏡(SEM)で、二次電子像により結晶粒間に存在する微細な凹凸を観察する。(3)顕微カソードルミネッセンス像、結晶粒界付近の発光強度が低いことを利用して結晶粒界を検出する。(4)観察面と平行に集束イオンビーム(FIB)により加工したスライス検体を用意し、走査型透過電子顕微鏡(TEM)で環状明視野像にて結晶粒を強調させて像コントラストから特定する。
(実施例1)
本実施例で作成したターゲット9の構成を図1(a)に示す。本実施例のターゲット9は、まず、直径5mm、厚さ1mmのディスク状の多結晶ダイアモンド部材117を2個準備した。多結晶ダイアモンド部材117は、化学的気相堆積法で作成した自立型の多結晶ダイアモンドである。次に、多結晶ダイアモンド部材117のそれぞれを、UVオゾンアッシャ装置にて、表面に存在する残留有機物を洗浄処理した。
多結晶ダイアモンド部材117のうち一方に対して、対向する直径5mmの面の中心を通る断面を研磨により得た。得られた研磨面に対して、UVオゾンアッシャ装置にて洗浄を行い洗浄された多結晶ダイアモンド部材117の断面検体を得た。
この多結晶ダイアモンド部材117の断面検体を、電子線後方散乱回折法で分析した結果、図4(a)のように、板厚方向(Z方向)と板面方向(X方向)に結晶粒界が連なった多結晶構造を呈していた。
次に、多結晶ダイアモンド部材のラマンスペクトルを得る複数の評価点を図4(a)のように定めた。多結晶ダイアモンド部材117の直径方向において周縁から中央に向かう方向に沿って、結晶粒界を評価する評価点131、141、151を定め、結晶粒内を評価する評価点132、142、152を定めた。なお、評価点131、132は、周縁から中央に向かって約0.3mm内側の領域に位置している。同様にして、評価点141,142は、周縁から中央に向かって約1.3mm内側の領域に位置し.評価点151,162は、周縁から中央に向かって約2.3mm内側の領域に位置している。
図5(a)に、評価点131、132のそれぞれのラマンスペクトルを示している。図5(a)に示される評価点131、132のラマンスペクトルからは、いずれもsp3結合が支配的に含有され、導電性に寄与するsp2結合はほとんど含まれていないことが読み取られる。他の評価点141、142、151、152においても、評価点131、132と同様に、導電性に寄与するsp2結合はほとんど含まれていないラマンスペクトを呈していた。
次に、多結晶ダイアモンド部材117の他方を透過基板21の前駆体として用意した。この多結晶ダイアモンド部材117に対して、全圧1.1E−6Pa、水素分圧1E−6Paの減圧雰囲気下で、1200℃60分間の加熱処理を行った。水素は、かかる加熱処理中に多結晶ダイアモンドの結晶構造の変化以外に不必要な酸化を抑制する為に導入した還元性ガスである。
次に、透過基板21の一方の面に対して、キャリアガスとしてアルゴンガスを用い、スパッタターゲットとしてタングステンの焼結体を用いて、タングステンからなるターゲット層22を6μmの層厚で堆積させ、ターゲット9を作成した。
得られたターゲット9を多結晶ダイアモンド部材117と同様にして研磨と洗浄処理を行いターゲット9の断面検体を得た。
このターゲット9の断面検体を、電子線後方散乱回折法で分析した結果、図4(b)のように、透過基板21は板厚方向(Z方向)と板面方向(X方向)に結晶粒界が連なった多結晶構造を呈していることを確認した。
次に、ターゲット9の断面検体に対しても、ラマン分光評価用の評価点を、周縁部から中央部に向かう方向に沿って、結晶粒界を評価する評価点161、171、181を定め、結晶粒内を評価する評価点162、172、182と定めた。なお、評価点161、162は、周縁から中央に向かって約0.3mm内側の領域に位置している。同様にして、評価点171,172は、周縁から中央に向かって約1.3mm内側の領域に位置し.評価点181,182は、周縁から中央に向かって約2.3mm内側の領域に位置している。
評価点161、162のラマンスペクトルを図5(b)に示した。結晶粒界に位置する評価点161は、半値幅が60.8cm−1と狭く、sp2結合が支配的に含有されていることが読み取られる。一方、結晶粒内に位置する評価点162は、ピーク強度も、結晶粒界の1/5以下と低く、半値幅は202.3cm−1と広く、sp2結合が導電性を発現する程度に有意に含有されていないことが判った。
他の評価点171、172、181、182においても、評価点161、162と同様に、ラマン分光法の評価を行った。各評価点161、162、171、172、181、182における1580cm−1のラマンシフトのピーク強度と半値幅とを表1に示す。
Figure 0006452334
表1からは、透過基板21内の位置に依存せずに、1580cm−1におけるピーク強度において、結晶界面が結晶粒内の5倍以上の強度を有していることが確認された。従って、sp3結合からsp2結合への変性は、結晶粒内よりも結晶粒界が優先して生じていることが判る。また、透過基板21の板面方向全域に亘って、π電子共役系の導通経路が発達したsp2結合が含有されているものと判断された。
(実施例2)
次に、実施例1と同様の方法にて、減圧還元性雰囲気下の加熱処理を行った多結晶ダイアモンド部材171とターゲット9を用意した。
多結晶ダイアモンド部材171に対しては、対向する直径5mmの面のそれぞれに、実施例1のターゲット層22と同様に、直径3mm層厚6μmのタングステンからなる不図示の金属層を形成し、導電率用検体を作成した。得られた導電率用検体から導電率を評価したところ、室温300Kで0.22pSm−1であった。なお、導電率の測定は、ソーラトロン社製インピーダンスアナラザ1260と誘電率測定インターフェイス1296を組み合わせて行った。
次に、ターゲット9に対しては、ターゲット層22と対向する直径5mmの面に、ターゲット層22と同様に、直径3mm層厚6μmのタングステンからなる不図示の金属層を形成し、導電率用検体を作成した。得られた導電率用検体から導電率を評価したところ、室温300Kで13μSm−1であった。
(実施例3)
次に本願発明のターゲットを備えるX線発生装置を、以下に示す手順で作成し、かかるX線発生装置を動作させ、放電耐性、X線出力強度と陽極電流の安定性を評価した。
実施例1と同様な方法により、図1(a)、(b)に示すターゲット9を作成した。次に、ターゲット層22の周縁と透過基板21の側面との間の領域に接続電極47を形成し、透過基板21の側面に錫―銀合金からなるろう材48を配置した。さらに、接続電極47を備えたターゲット9と管状の陽極部材42とをろう材48を介して接合された陽極52を作成した。陽極52は、図1(a)、(b)に示すように、ターゲット9の周縁と、管状の陽極部材42の管内面とが環状に接続されていた。
さらに、本実施例の陽極52を用いて、図2(a)に示すX線発生管102を作成した。X線発生管102の静耐圧を試験したところ、連続10分間、管電圧150kVを無放電で維持することができた。静耐圧試験は、本実施例においては、X線発生管102の電子放出源3から電子線束を発生させずに、陽極52と陰極51間に管電圧を印加し放電耐圧を評価するものである。
次に、陰極51と陽極52に対して管電圧を出力する管電圧出力部を有する駆動回路103をX線発生管102に接続し、さらに、収納容器120の内部43に収納して、図2(b)に示すX線発生装置101を作成した。
次に、X線発生装置101の耐放電性能と陽極電流の安定性を評価するために、図6に示す評価系70を準備した。評価系70は、X線発生装置101のX線放出窓121の1m前方の位置に線量計26が配置されている。線量計26は、測定制御装置203を介して駆動回路103に接続されることにより、X線発生装置101の放射出力強度を測定可能となっている。
本実施例のX線発生装置101に対する駆動条件は、X線発生管102の管電圧を+110kVとし、ターゲット層22に照射される電子線の電流密度を20mA/mm、電子照射期間を3秒と非照射期間を57秒とを交互に繰り返すパルス駆動とした。陽極電流は、ターゲット層22から接地電極16に流れる管電流を陽極電流として計測し、電子照射パルス幅期間の中央1秒間の平均値を採用した。また、電子照射のパルスの立ち上がり時間および立ち下がり時間をどちらも0.1秒とした。
陽極電流の安定性評価は、X線出力開始から10時間経過後の陽極電流を、初期の陽極電流で規格化した保持率で評価した。また、本実施例のX線発生管102は陽極接地とした。
なお、陽極電流の安定性評価に際し、電子放出部2と不図示のゲート電極との間に流れるゲート電流を不図示の負帰還回路で変動が1%以内となるように安定化させた。
また、放電耐性に関する試験は、X線発生装置101の陽極電流の安定性評価中に、放電せずに安定して駆動されていることを、放電カウンタ76によって確認した。
本実施例のX線発生装置101の陽極電流の保持率は、0.99であった。本実施例のターゲット9を備えたX線発生装置101は、1000回の曝射動作後においても、顕著なX線出力の変動も認められず、安定したX線出力強度が得られることが確認された。また、陽極電流の安定性を評価した後のX線発生装置101を分解して、陽極52を取出したところ、図1(c)のように、接続電極47に間隙が2μmのクラック47cが確認されたが、陽極52に、放電の痕跡は認められなかった。
なお、図1(c)においては、理解の為に、透過基板21にsp2結合を支配的に含有する結晶粒界21bと結晶粒21dを示している。結晶粒界21bは、接続電極47とは電気的に並列に配置された導通経路となっており、ターゲット層22を電流場で電位規定しているものと推定された。
(実施例4)
本実施例においては、実施例3に記載のX線発生装置101を用いて、図3に記載のX線撮影システム60を作成した。
本実施例のX線撮影システム60においては、放電が抑制され、陽極電流の変動が低減されたX線発生装置101を備えることにより、撮影毎の撮影品質にバラツキが無く、SN比が高いX線撮影画像を取得することができた。
(実施例5)
接続電極47を設けなかった点以外においては、実施例3と同様な方法にて、図2(a)に示すX線発生管102、ならびに、図2(b)に示すX線発生装置101を作成した。得られたX線発生装置101を、実施例3と同様に、放電耐性、X線出力強度と陽極電流の安定性を評価した。
本実施例のX線発生装置101の陽極電流の保持率は、0.97であった。本実施例のターゲット9を備えたX線発生装置101は、1000回の曝射動作後においても、顕著なX線出力の変動も認められず、安定したX線出力強度が得られることが確認された。また、陽極電流の安定性を評価した後のX線発生装置101を分解して、陽極52を取出したところ、陽極52に、放電の痕跡は認められなかった。本実施例のターゲットのターゲット層は透過基板により電流場で電位規定されていた。
9 透過型ターゲット
21 透過基板
22 ターゲット層
21b 結晶粒界

Claims (24)

  1. 電子の照射によりX線を発生するターゲット層と、前記ターゲット層を支持し前記ターゲット層で発生したX線を透過する透過基板と、を有するX線発生管の陽極に適用される透過型のターゲットであって、前記透過基板は、結晶粒界が板厚方向と板面方向とに延在する多結晶ダイアモンドを含有しており、前記結晶粒界が前記ターゲット層を電位規定しており、前記結晶粒の内部は、波数1580cm −1 におけるラマン散乱ピークを有意に有さないことを特徴とするターゲット。
  2. 電子の照射によりX線を発生するターゲット層と、前記ターゲット層を支持し前記ターゲット層で発生したX線を透過する透過基板と、を有するX線発生管の陽極に適用される透過型のターゲットであって、前記透過基板は、結晶粒界が板厚方向と板面方向とに延在する多結晶ダイアモンドを含有しており、前記結晶粒界がsp2結合を有しており、前記結晶粒の内部は、波数1580cm −1 におけるラマン散乱ピークを有意に有さないことを特徴とするターゲット。
  3. 電子の照射によりX線を発生するターゲット層と、前記ターゲット層を支持し前記ターゲット層で発生したX線を透過する透過基板と、を有するX線発生管の陽極に適用される透過型のターゲットであって、前記透過基板は、複数の結晶粒を有し、結晶粒界が板厚方向と板面方向とに延在する多結晶ダイアモンドを含有しており、前記結晶粒の内部は、波数1580cm −1 におけるラマン散乱ピークを有意に有さず、前記結晶粒界が波数1580cm−1においてラマン散乱ピークを呈することを特徴とするターゲット。
  4. 波数1580cm −1 におけるラマン散乱ピークの強度において、前記結晶粒内は、前記結晶粒界の1/5以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のターゲット。
  5. 波数1580cm −1 におけるラマン散乱ピークの半値幅において、前記結晶粒内は、200cm −1 より大きいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のターゲット。
  6. 前記結晶粒界は、前記ターゲット層の電位を電流場で電位規定していることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のターゲット。
  7. 前記結晶粒界は、sp2結合を有していることを特徴とする請求項1または3に記載のターゲット。
  8. 前記結晶粒界は、波数1580cm−1においてラマン散乱ピークを呈することを特徴とする請求項1または2に記載のターゲット。
  9. 前記ラマン散乱ピークは、半値幅が200cm−1以下であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のターゲット。
  10. 前記ラマン散乱ピークは、半値幅が120cm−1以下であることを特徴とする請求項に記載のターゲット。
  11. 波数1580cm−1におけるラマン散乱ピークにおいて、前記結晶粒界の半値幅は、前記結晶粒の内部の半値幅よりも狭いことを特徴とする請求項3及び乃至10のいずれか1項に記載のターゲット。
  12. 前記透過基板は、1000W/(mK)以上の熱伝導率を有することを特徴とする請求項1乃至11いずれか1項に記載のターゲット。
  13. 前記透過基板は、10μSm−1以上の導電率を有することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のターゲット。
  14. 前記ターゲット層は、原子番号が42以上の金属を含有することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載のターゲット。
  15. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載のターゲットと、
    前記透過基板の周縁において電気的に接続される陽極部材と、
    を有する陽極と、
    前記ターゲット層に電子を照射する電子放出源と、前記電子放出源と電気的に接続される陰極部材と、を有する陰極と、
    前記陽極部材と前記陰極部材とに接続される絶縁管と、
    を有することを特徴とするX線発生管。
  16. 前記陽極部材は管状であって、前記ターゲットの周縁と前記陽極部材の管内面とが環状に接続されていることを特徴とする請求項15に記載のX線発生管。
  17. 前記ターゲットは、ろう材を介して前記陽極部材と接続されていることを特徴とする請求項15または16に記載のX線発生管。
  18. 前記ターゲット層は、前記透過基板の周縁と離間しており、前記ターゲットは、前記ろう材と前記ターゲット層と電気的に接続する接続電極をさらに有していることを特徴とする請求項17に記載のX線発生管。
  19. 前記接続電極は、100nm以上200μm以下の膜厚であることを特徴とする請求項18に記載のX線発生管。
  20. 請求項15乃至19のいずれか1項に記載のX線発生管と、
    前記陽極と前記陰極との間に管電圧を印加する駆動回路と、を備えることを特徴とするX線発生装置。
  21. 請求項20に記載のX線発生装置と、
    前記X線発生装置から発生し検体を透過したX線を検出するX線検出器と、
    前記X線発生装置と前記X線検出器とを統合して制御するシステム制御ユニットと、
    を有することを特徴とするX線撮影システム。
  22. 電子の照射によりX線を発生するターゲット層と、前記ターゲット層を支持し前記ターゲット層で発生したX線を透過する透過基板と、を有するX線発生管の陽極に適用される透過型のターゲットであって、前記透過基板は、結晶粒界が板厚方向と板面方向とに延在する多結晶ダイアモンドを含有しており、前記結晶粒界が前記ターゲット層を電位規定しており、前記結晶粒の内部は、波数1580cm −1 におけるラマン散乱ピークの強度において、前記結晶粒界の1/5以下であることを特徴とするターゲット。
  23. 電子の照射によりX線を発生するターゲット層と、前記ターゲット層を支持し前記ターゲット層で発生したX線を透過する透過基板と、を有するX線発生管の陽極に適用される透過型のターゲットであって、前記透過基板は、結晶粒界が板厚方向と板面方向とに延在する多結晶ダイアモンドを含有しており、前記結晶粒界がsp2結合を有しており、前記結晶粒の内部は、波数1580cm −1 におけるラマン散乱ピークの強度において、前記結晶粒界の1/5以下であることを特徴とするターゲット。
  24. 電子の照射によりX線を発生するターゲット層と、前記ターゲット層を支持し前記ターゲット層で発生したX線を透過する透過基板と、を有するX線発生管の陽極に適用される透過型のターゲットであって、前記透過基板は、複数の結晶粒を有し、結晶粒界が板厚方向と板面方向とに延在する多結晶ダイアモンドを含有しており、前記結晶粒界は波数1580cm −1 においてラマン散乱ピークを呈し、前記結晶粒の内部は、波数1580cm −1 におけるラマン散乱ピークの強度において前記結晶粒界の1/5以下であることを特徴とするターゲット。
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