JP6452198B2 - 半導体レーザ光源 - Google Patents

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Description

本発明は、電気信号を印加することで発振光強度あるいは光周波数を高速に制御可能な半導体レーザ光源に関するものである。
半導体レーザは、注入電流を直接変調することで出力光強度あるいは発振光周波数を変調できるため、装置の小型化や消費電力の低減に貢献できる光源として期待され、精力的に研究開発が進められてきた。この直接変調による半導体レーザ動作時には、半導体材料の持つ物性定数で決まる共振周波数と呼ばれる周波数での感度増加が観測され、それ以上の周波数領域では応答感度が急激に低下するため、応答帯域は共振周波数で決まっていた。共振周波数frは半導体材料の持つ物性定数で律速され、近似的に以下の(式1)のように表される。ここで、Agは微分利得と呼ばれるキャリア密度増大に伴う利得の増加率を記述するパラメター、τpは光子寿命時間、τsはキャリア寿命時間を表す。
(式1)から分かるように、共振周波数応答帯域を増大するためには、微分利得を大きくし、光子寿命時間τpおよびキャリア寿命時間τsを短くする必要があるが、キャリア寿命時間τsの短縮はレーザしきい値の増大につながり、消費電力の増加が懸念されるため、実用的ではない。
Wataru Kobayashi, Takashi Tadokoro, Takeshi Fujisawa, Naoki Fujiwara, Takayuki Yamanaka and Fumiyoshi Kano, "40-Gbps Direct Modulation of 1.3-・m InGaAlAs DFB Laser in Compact TO-CAN Package", Optical Fiber Communication Conference/National Fiber Optic Engineers Conference 2011, no. OWD2, pp. 1-3, Los Angeles, United States, March. 2011 Jochen Kreissl, Valeria Vercesi, Ute Troppenz, Tom Gaertner, Wolfgang Wenisch, and Martin Schell, "Up to 40-Gb/s Directly Modulated Laser Operating at Low Driving Current: Buried-Heterostructure Passive Feedback Laser (BH-PFL)", IEEE Photon. Technol. Lett., vol. 24, no. 5, pp. 362-364, March 2012 Mindaugas Radziunas, Annegret Glitzky, Uwe Bandelow, Matthias Wolfrum, Ute Troppenz, Jochen Kreissl, and Wolfgang Rehbein, "Improving the Modulation Bandwidth in Semiconductor Lasers by Passive Feedback," IEEE Journal of Selected Topics in Quantum Electronics., vol. 13, no. 1, pp. 136-142, January 2007
光子寿命時間τpの短縮には、半導体レーザ共振器長の短縮が有効である。また、半導体レーザの活性層へ歪みを導入した、上記共振周波数自身を上昇させるような多重量子井戸構造を採用することで微分利得Agの増加が実現できる。これらの技術を導入することで、共振器長100μmの分布帰還型(Distributed Feedback:DFB)半導体レーザで、40Gb/s動作が実現されている(例えば非特許文献1参照)。
しかし、さらなる単共振器化を進めると、共振器内部の光子密度の増大及び発熱の効果により、応答帯域が低減してしまうという問題があった。このため、半導体レーザを構成する材料の物性定数を制御することによっては、これ以上の高速化は望めない状況であった。
半導体レーザに外部共振器構造を付与することで、半導体レーザ光源における半導体レーザ共振器の縦モード間の相互作用により光子共鳴効果を誘起して帯域拡大を図ったパッシブフィードバックレーザと呼ばれるレーザの報告がある(例えば、非特許文献2参照)。
しかし、非特許文献2に記載の構成では、半導体レーザの共振周波数以上の周波数領域で応答感度が急激に劣化してすぐに3dB帯域を下回る。3dB帯域を得るように光子共鳴効果の周波数を設定する必要があるため、非特許文献2に記載の構成では、光子共鳴効果の周波数を十分に高く設定することが出来なかった。また、非特許文献3に記載の構成でも同様に、光子共鳴効果周波数30GHz程度にしか設定できなかった。このような状況のため、半導体レーザ光源の応答速度は、非特許文献1乃至3に記載のいずれの方法を用いても、図1に示すように30〜35GHz程度にとどまっていた。
このように材料の物性定数で制限されていた従来の直接変調レーザの応答帯域を飛躍的に増加する技術の実現および100Gb/s超の信号速度で動作する半導体レーザの実現が大きな課題であった。
このような目的を達成するために、請求項1に記載の半導体レーザ光源は、共振器光損失変調領域及び分布帰還型半導体レーザ領域を含む分布帰還型半導体レーザ部と、前記分布帰還型半導体レーザ部から発振された発振光を反射して帰還光を前記分布帰還型半導体レーザ部に出力する外部共振器部と、を備え、前記共振器光損失変調領域は、前記帰還光の損失変調を行い、前記外部共振器部は、前記帰還光の位相を調整するための帰還光位相調整領域と、前記帰還光の光強度を調整するための帰還光強度調整領域と、を含むことを特徴とする。
請求項に記載の半導体レーザ光源は、請求項1に記載の半導体レーザ光源であって、前記分布帰還型半導体レーザ部及び前記外部共振器部が同一半導体基板上に作製されていることを特徴とする。
請求項に記載の半導体レーザ光源は、請求項1又は2に記載の半導体レーザ光源であって、前記分布帰還型半導体レーザ部と前記外部共振器部とがハイブリッド結合していることを特徴とする。
請求項に記載の半導体レーザ光源は、請求項1乃至のいずれかに記載の半導体レーザ光源であって、前記共振器光損失変調領域の電極と前記分布帰還型半導体レーザ領域の電極が抵抗を介して電気的に接続されていることを特徴とする。
本発明によれば、半導体レーザ共振器のもつ光損失を電気信号で高速変調することにより、注入電流直接変調時に観測された共振周波数以上の領域での応答感度の急速な低下を抑制できるため、例えば、光子共鳴効果の周波数を60GHz以上の高周波数領域に設定することが可能となり、100Gb/sに迫る応答帯域を有する、コンパクトでかつ高速動作可能な電圧制御型半導体レーザ光源を提供することができる。
単体半導体レーザの応答速度を示す図である。 本発明の実施例1に係る半導体レーザ光源の構造を示す図である。 本発明の実施例1に係る半導体レーザ光源の上面図である。 本発明の実施例1に係る半導体レーザ光源の端面方向から見た断面図である。 本発明の実施例1に係る半導体レーザ光源の周波数応答特性を示す図である。 本発明の実施例2に係る半導体レーザ光源の上面図を示す図である。 本発明の実施例2に係る半導体レーザ光源の周波数応答特性を示す図である。 本発明の実施例2に係る半導体レーザ光源の80Gb/sNRZ信号による動作時のアイパターンを示す図である。 本発明の実施例3に係る半導体レーザ光源の構造を示す図である。
(実施例1)
図2は、本発明の実施例1に係る半導体レーザ光源の構造を示す。図2には、外部共振器部105と半導体レーザ共振器部110とで構成される半導体レーザ光源100が示されている。本発明に係る半導体レーザ光源100では、光子共鳴効果を導入するための外部共振器が半導体レーザ共振器に付与された構成において、電気信号によりその光損失を高速制御可能な共振器光損失変調領域を半導体レーザ共振器内に設けたことにより、今まで用いられてきた直接変調レーザと親和性の高い損失変調を利用した簡便な方法で半導体レーザ光源の高速応答を実現した。
図2に示されるように、本発明による半導体レーザ光源100は、DFBレーザ領域101とその間に設置した共振器光損失変調領域102からなる半導体レーザ共振器部110と、帰還光位相調整領域103および帰還光強度調整領域104からなる外部共振器部105と、を含む。
半導体レーザ共振器部110及び外部共振器部105は、共通のクラッド層119を用いており、共通の半導体基板118上にモノリシック集積した構造となっている。DFBレーザ領域101、共振器光損失変調領域102、帰還光位相調整領域103および帰還光強度調整領域104は、各領域間に設けられた分離抵抗が1MΩ以上の素子分離溝111によって電気的に分離されている。半導体基板118の底面には共通n側電極112が形成されている。また、外部共振器部105において半導体レーザ共振器部110が設けられていない側の端面には高反射膜120が形成されている。
半導体レーザ共振器部110において、DFBレーザ領域101は、半導体基板118とクラッド層119との間に形成された活性層113と、クラッド層119中に設けられた回折格子114と、クラッド層119上に設けられたDFBレーザ電流注入電極106とを含む。共振器光損失変調領域102は、半導体基板118とクラッド層119との間に形成された共振器光吸収量制御層115と、クラッド層119上に設けられた共振器光損失制御電極107と、を含む。
外部共振器部105において、帰還光位相調整領域103は、半導体基板118とクラッド層119との間に形成された帰還光位相調整層116と、クラッド層119上に設けられた帰還光位相調整電極108とを含む。帰還光強度調整領域104は、半導体基板118とクラッド層119との間に形成された可変光減衰器層117と、クラッド層119上に設けられた帰還光強度調整電極109と、を含む。
本実施例1では、各部分の長さはそれぞれ、DFBレーザ領域101の長さLDFB=100μm、共振器光損失変調領域102の長さLLM=50μm、帰還光位相調整領域103の長さLPC=100μm、帰還光強度調整領域104の長さLLC=150μmとした。
半導体レーザ共振器部110では、DFBレーザ領域101内の活性層113がDFBレーザ電流注入電極106から電流注入されることによって発振に必要となる光学利得が発生する。半導体レーザ光源100の発振波長は、回折格子114のピッチを調整することにより制御可能である。
共振器光損失変調領域102の共振器光吸収量制御層115は、活性層113よりわずかに短波長側にバンド短波長を有する組成の半導体材料で形成されており、共振器光損失制御電極107への逆バイアス電圧印加により光吸収量を高速に制御できる構造となっている。光損失が変調されることで、半導体レーザ光源100の出力光強度あるいは発振光周波数が変調される。
半導体レーザ共振器部110で発生して外部共振器部105側に向かう発振光は、外部共振器部105を通過し、外部共振器部105の端面に形成された高反射膜120で反射され、再び半導体レーザ共振器部110へ帰還される。この際、帰還光の位相および強度は、帰還光位相調整領域103および帰還光強度調整領域104で制御される。本実施例1では、帰還光位相調整領域103の帰還光位相調整電極108へ順バイアスをかけることで帰還光位相調整層116にキャリアを注入し、プラズマ効果を用いて帰還光の位相を制御することができる。また、帰還光強度調整領域104の可変光減衰器層117は、活性層113よりわずかに短波長側にバンド短波長を有する組成の半導体材料で形成されており、帰還光強度調整電極109への逆バイアス電圧印加量を調整することにより光吸収量を制御可能な構造とし、そのため帰還光強度を制御することができる。
半導体レーザ共振器部110内では、半導体レーザ共振器部110に帰還した帰還光とDFBレーザ領域101で生じた発振光とが相互作用して光子共鳴効果が生じる。帰還光の位相及び強度を帰還光位相調整領域103および帰還光強度調整領域104によって制御することにより光子共鳴効果周波数を制御することができる。
図3は、本発明の実施例1に係る半導体レーザ光源の表面電極構造を示すための上面図である。図3に示されるように、半導体レーザ光源100の素子表面に、DFBレーザ電流注入電極106と、共振器光損失制御電極107と、帰還光位相調整電極108と、帰還光強度調整電極109とが形成されている。
また、図4は、本発明の実施例1に係る半導体レーザ光源の端面方向から見た断面図である。図4に示すように、共振器光損失制御電極107へ高速電気信号を印加することで高速な損失変調が可能となるように、全領域、特に共振器光損失変調領域102のストライプ幅が2μmとなるように半導体基板118を加工し、ストライプ脇を(benzocyclobutene:BCB)材料を用いたBCB埋込層121によって埋め込んだ埋込導波路形状とした。それにより、図3に示した素子表面上のそれぞれの領域の電極、特に共振器光損失制御電極107のパッド容量の低減を図った。
実施例1に係る半導体レーザ光源100では、DFBレーザ領域101のみにバイアス電流を印加した場合には、1552nmでの単一モード発振が確認できた。その際のしきい値電流Ithは15mAであった。共振器光損失変調領域102に逆バイアス電圧を印加することで、しきい値電流の増加を確認することができ、光損失変調動作の原理確認ができた。共振器光損失変調領域102に逆バイアス電圧1Vを印加したときのしきい値電流は22mAであった。
実施例1に係る半導体レーザ光源100において、DFBレーザ領域101への全注入電流を10*Ith=150mAとし、共振器光損失変調領域102をRF信号で変調することで、素子応答特性の評価を行った。図5は、本発明の実施例1に係る半導体レーザ光源の周波数応答帯域の評価結果を示す。図5中、共振器光損失変調領域102への印加逆バイアス電圧VRをVR=0.2+0.1sin(2πft)[V]とし、変調周波数fを0〜150GHzとし、IPCは帰還光位相調整領域103へのバイアス電流量を示し、VLCは帰還光強度調整領域104への逆バイアス電圧を示す。また、図5の特性501はIPC=0mA、VLC=5.0Vのときの半導体レーザ素子の応答特性を示し、特性502はIPC=15mA、VLC=1.2Vのときの半導体レーザ素子の応答特性を示し、特性503はIPC=10mA、VLC=1.0Vのときの半導体レーザ素子の応答特性を示す。
ここで、図5の特性501では3dB帯域が50GHz程度であり、IPCを増大することにより、光子共鳴効果周波数を大きくすることができる。
また、特性501におけるVLC=5.0VはVLCを非常に大きい値に取った場合を例にしている。VLC=5.0Vでは帰還光強度調整領域104での光吸収量が大きく、共振器光損失変調領域102に帰還光がほぼ到達できないため、VLC=5.0VよりもVLCを大きくしても応答特性はほぼ変化しない。VLCをVLC=5.0Vよりも低く調整することにより、帰還光強度調整領域104での光吸収量を調整してピークを現れやすくすることができる。
図5に示すように、特性501では変調周波数f=50GHz程度で3dB帯域を得ることができ、特性502及び503では光子共鳴効果周波数がより高く設定されているため、より高い変調周波数で3dB帯域を得ることができる。従って、本発明のように損失変調を実行することにより、従来のパッシブフィードバックレーザよりも光子共鳴効果周波数を高く設定することができ、従来の応答速度30〜35GHzよりも高い応答速度を得ることができる。
図5に示すように、帰還光位相調整領域103へのバイアス電流量IPC及び帰還光強度調整領域104への逆バイアス電圧値VLCを最適化することで、応答感度がDCにおける応答感度の値の半分となる3dB帯域を130GHzまで拡大できることが確認できた。
本実施例では、BCBでストライプを埋め込んだ埋め込み構造半導体レーザ光源を示したが、SI−InP埋め込み構造を有する素子、又はリッジ構造やハイメサ構造の素子でも、当該半導体レーザ光源が実現できることは自明である。また、本実施例では、共振器光損失変調領域102を半導体レーザ共振器部110の中央部付近に設置した構成を示したが、共振器光損失変調領域102はDFBレーザ領域101の光出力側(図2の左側)あるいは外部共振器部105が集積された側(図2の右側)に設置した構造でも同様の効果が得られることは、言うまでもない。さらに、本実施例では、半導体レーザ共振器部110と外部共振器部105とを同一の半導体基板上に作製した素子構造に関して記述したが、本領域を光ファイバやガラス導波路、SiN導波路等で作製して半導体レーザ共振器部110にハイブリッド実装することによっても同様の効果が実現できることは、自明である。以下の各実施例でも同様である。
(実施例2)
実施例1で示した半導体レーザ光源100では、図5に示されるように、周波数応答特性の10〜30GHzの領域に感度の異常に高い領域が存在するが、これは半導体レーザの共振器損失変調に起因して発生する感度増大ピークであり、デジタル信号での動作時には波形を乱す要因となる。このため、この強い感度ピークを低減する必要がある。本実施例2は、この感度調整を実現するものである。
図6は、本発明の実施例2に係る半導体レーザ光源の上面図を示す。図6には、素子表面に、2つのDFBレーザ電流注入電極106と、共振器光損失制御電極107と、帰還光位相調整電極108と、帰還光強度調整電極109とが形成された半導体レーザ光源200において、DFBレーザ電流注入電極106および共振器光損失制御電極107を電気的に結合する電極結合用抵抗122が設けられた半導体レーザ光源200が示されている。本実施例2における表面電極構造以外の素子構造は実施例1と同じである。図6に示されるように、本実施例2では、DFBレーザ電流注入電極106および共振器光損失制御電極107を、電極プロセス時に同時に形成した高速抵抗薄膜による電極結合用抵抗122で電気的に結合した構造となっている。
上述のように、DFBレーザ電流注入電極106には電流を注入するための順方向電圧が印加され、共振器光損失制御電極107には光損失を制御するための逆バイアス電圧が印加される。DFBレーザ電流注入電極106と共振器光損失制御電極107との間に電極結合用抵抗122を付与することで、共振器光損失制御電極107への逆バイアス電圧信号印加時に、DFBレーザ領域101に注入される電流の一部が電極結合用抵抗122を通して共振器光損失制御電極107に接続した電源(不図示)に流れ込み、結果としてDFBレーザ領域101に注入される電流量が共振器光損失制御電極107に印加した逆バイアス電圧に比例した量だけ減少することとなる。つまり、共振器内損失変調と注入電流変調とを合成したハイブリッド変調が可能となる。共振器損失変調と注入電流変調との比率は、電極結合用抵抗122の抵抗値の大小で調整することが可能である。
図7は、電極結合用抵抗122を200Ωに設定した際の素子の周波数応答特性を示す。図7に示されるように、上記で説明した図5において20〜30GHzの領域に観測された感度増大ピークが抑制され、DCから〜70GHz程度の領域で比較的平坦な周波数応答特性が実現できた。
図8は、本発明の実施例2に係る半導体レーザ光源の80Gb/sNRZ信号による動作時のアイパターンを示す。本素子をデジタル80Gb/sNRZ信号で動作させることで、図8に示されるように、良好なアイ開口アイパターンが観測され、本素子の実システムへの適用性が確認できた。
本実施例では、DFBレーザ電流注入電極106および共振器光損失制御電極107を電極結合用抵抗122で電気的に結合した構造を示したが、素子分離溝111の深さや広さ等を制御して素子分離抵抗の抵抗値を制御することで同様の効果を得られることは、自明である。
(実施例3)
図9は、本発明の実施例3に係る半導体レーザ光源の構造を示す。図9には、DFBレーザ領域101と、共振器光損失変調領域102と、帰還光位相調整領域103と、からなる半導体レーザ共振器部310を含む半導体レーザ光源300が示されている。本実施例3では、DFBレーザ領域101と共振器光損失変調領域102との間に帰還光位相調整領域103が設けられている。DFBレーザ領域101、共振器光損失変調領域102及び帰還光位相調整領域103の構造は、実施例1の場合と同様である。各々の領域は、素子分離溝111によって電気的に分離されており、その分離抵抗は1MΩ以上とした。
本実施例3に係る半導体レーザ光源300は、DFBレーザ領域101の後端面に設置した共振器光損失変調領域102によって半導体レーザ共振器部310を構成した構造となっている。
半導体レーザ共振器部110では、DFBレーザ領域101内の活性層113がDFBレーザ電流注入電極106から電流注入されることによって発振に必要となる光学利得が発生する。半導体レーザ光源100の発振波長は、回折格子114のピッチを調整することにより制御可能である。
共振器光損失変調領域102の共振器光吸収量制御層115は、活性層113よりわずかに短波長側にバンド短波長を有する組成の半導体材料で形成されており、共振器光損失制御電極107への逆バイアス電圧印加により光吸収量を高速に制御できる構造となっている。共振器の発振光の光損失が変調されることで、本発明に係る半導体レーザ光源100の出力光強度あるいは発振光周波数が変調される。
半導体レーザ共振器部310の右方向の光は端面に形成された高反射膜120で反射され、再び半導体レーザ共振器部310へ帰還される。この際、帰還光の位相および強度は帰還光位相調整領域103で制御される。ここでは帰還光位相調整領域103の帰還光位相調整電極108へ順バイアスをかけることで帰還光位相調整層116へキャリアを注入し、プラズマ効果を用いて帰還光の位相を制御する。
各部分の長さはそれぞれ、DFBレーザ領域101の長さLDFB=100μm、共振器光損失変調領域102の長さLLM=50μm、帰還光位相調整領域103の長さLPC=100μmとした。また、実施例1と同様に、ストライプ脇を(benzocyclobutene:BCB)材料を用いたBCB埋込層121によって埋め込んだ埋込導波路形状とした。
本実施例3に係る半導体レーザ光源300では、DFBレーザ領域101のみにバイアス電流を印加した場合には、1552nmでの単一モード発振が確認できた。その際のしきい値電流Ithは、実施例1と同様に15mAであった。共振器光損失変調領域102に逆バイアス電圧を印加することで、しきい値電流の増加を確認することができ、光損失変調動作の原理確認ができた。共振器光損失変調領域102へ逆バイアス電圧1Vを印加したときのしきい値電流は22mAであった。
本実施例3に係る半導体レーザ光源300において、DFBレーザ領域101への全注入電流を10*Ith=150mAとし、共振器光損失変調領域102をRF信号で変調することで、素子応答特性の評価を行った。共振器光損失変調領域102への印加逆バイアス電圧VRをVR=0.2+0.1sin(2πft)[V]とし、変調周波数を0〜150GHzとした際の小信号応答帯域の評価結果を評価した。応答感度がDCでの値の半分となる3dB帯域を60GHzまで拡大できることが確認できた。
半導体レーザ光源 100、200、300
DFBレーザ領域 101
共振器光損失変調領域 102
帰還光位相調整領域 103
帰還光強度調整領域 104
外部共振器部 105
DFBレーザ電流注入電極 106
共振器光損失制御電極 107
帰還光位相調整電極 108
帰還光強度調整電極 109
半導体レーザ共振器部 110
素子分離溝 111
共通n側電極 112
活性層 113
回折格子 114
共振器光吸収量制御層 115
帰還光位相調整層 116
可変光減衰器層 117
半導体基板 118
クラッド層 119
高反射膜 120
BCB埋込層 121
電極結合用抵抗 121

Claims (4)

  1. 共振器光損失変調領域及び分布帰還型半導体レーザ領域を含む分布帰還型半導体レーザ部と、
    前記分布帰還型半導体レーザ部から発振された発振光を反射して帰還光を前記分布帰還型半導体レーザ部に出力する外部共振器部と、
    を備え、
    前記共振器光損失変調領域は、前記帰還光の損失変調を行い、
    前記外部共振器部は、前記帰還光の位相を調整するための帰還光位相調整領域と、前記帰還光の光強度を調整するための帰還光強度調整領域と、を含む
    ことを特徴とする半導体レーザ光源。
  2. 前記分布帰還型半導体レーザ部及び前記外部共振器部が同一半導体基板上に作製されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ光源。
  3. 前記分布帰還型半導体レーザ部と前記外部共振器部とがハイブリッド結合していることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体レーザ光源。
  4. 前記共振器光損失変調領域の電極と前記分布帰還型半導体レーザ領域の電極が抵抗を介して電気的に接続されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体レーザ光源。
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