JP6450602B2 - スプリンクラーヘッド - Google Patents

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JP6450602B2 JP2015014142A JP2015014142A JP6450602B2 JP 6450602 B2 JP6450602 B2 JP 6450602B2 JP 2015014142 A JP2015014142 A JP 2015014142A JP 2015014142 A JP2015014142 A JP 2015014142A JP 6450602 B2 JP6450602 B2 JP 6450602B2
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Description

本発明は消火用のスプリンクラーヘッドに関するものである。
スプリンクラーヘッドは、一端が消火設備配管と接続されており、他端側に感熱作動部を備えている。消火設備配管に接続される本体には消火液を供給し放出するノズルが設けられ、ノズルの放出側端部は弁体によって閉塞されている。ノズルの放出側端部にはノズルから放出された消火液を周囲に飛散させるデフレクターを備えている。弁体は感熱作動部によってノズルの放出側端部に設けられた弁座に押圧支持されており、感熱作動部は本体に設置されたフレームと係合されている。
消火設備配管には消火液としての水が充填されている。水は配管内で常時0.1MPaから1MPaの範囲で加圧された状態で維持されている。
こうした従来のスプリンクラーヘッドは、火災が発生すると、先ず火災の熱によって感熱作動部が分解作動する。感熱作動部によって押圧支持されていた弁体は、その支持力を失うことでノズルの放出側端部に対する閉止荷重が低下し、配管内の水圧を受けて弁座から離脱し、本体の外部に脱落する。開放したノズルからは配管内の水が放出され、放出された水がデフレクターに衝突して周囲に飛散することで消火を行う。
このように火災を消火するスプリンクラーヘッドは主に建物内の天井面や壁面に設置されるが、これ以外に例えば立体駐車場に感知ヘッドとして設置されることがある(例えば、特開平10−234882号公報参照)。その感知ヘッドとして用いられるのは主にフレームヨーク型のスプリンクラーヘッドである(例えば、特開2000−325492号公報参照)。
特開平10−234882号公報 特開2000−325492号公報
ところで、上記のようなスプリンクラーヘッドは、夏場の異常な気温の上昇によって消火設備配管が加熱され、配管内の水が高温となって圧力が上昇する場合がある。これによりスプリンクラーヘッドのノズル内の水は設計値を超える過剰な圧力となり、弁体を介して感熱作動部に過大な力が加わる。感熱作動部はこの過大な力に押圧されることで、弁体を押圧支持する荷重バランスが変化して、弁体を弁座に押圧して閉塞する力が弱まり、水漏れが発生したり、感熱作動部が誤って分解作動して不要な放水をするおそれがある。
また冬場においては、年に数回訪れる異常な寒波によって、消火設備配管に凍結対策を講じていない地域では配管内の水が凍結することで、スプリンクラーヘッドのノズル内の水が凍結して体積が膨張し、感熱作動部に過大な力が加わって上記と同様の不具合を発生するおそれがある。
以上のような従来技術を背景になされたのが本発明である。その目的は、消火設備配管の内部に充填された消火液が異常昇圧した場合でも、感熱作動部の不具合による意図しない消火液の漏れや放出を防止することができるスプリンクラーヘッドを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下のスプリンクラーヘッドを提供する。
すなわち、本発明は、一端が消火設備配管に接続され、他端に弁座を設けたノズルを有する本体と、弁座に着座して所定の閉止荷重でノズルを閉止する弁体と、火災を感知する感熱作動部と、弁体と感熱作動部との間に設置するホルダーとを備えるスプリンクラーヘッドについて、弁体とホルダーの間に相互の対向部分が当接するまで弁体のホルダー側への変位を許容する可動隙間を有し、弁体とホルダーとの間に設置され、前記配管の内圧が前記閉止荷重より大きくなる異常昇圧時には、前記可動隙間の範囲で弾性変形しつつ弁体の変位を支持してノズルを開き、ノズルの開放により前記内圧が前記閉止荷重より小さく減圧すると、弁体を弾発的に付勢してノズルを閉止する弾性調圧部材を備えることを特徴とするスプリンクラーヘッドを提供する。
本発明によれば、消火設備配管の内圧が弁体の閉止荷重を超える異常昇圧が発生すると、弾性調圧部材が、可動隙間の範囲で弾性変形しつつ弁体の変位を支持してノズルを開く。そして、ノズルの開放により前記内圧が閉止荷重よりも小さく減圧すると、弁体を弾発的に付勢してノズルを閉止する。このため配管内に異常昇圧が発生しても、感熱作動部が作動することなく、そのように配管の内圧が自動調圧されて弁体を介して感熱作動部に過大な力が加わることがない。したがって、感熱作動部の荷重バランスが崩れることがなく、ノズルを閉塞する弁体の閉止荷重が低下することを防止できる。この結果、感熱作動部の不具合による消火液の漏れや放出を防ぐことができる。
前記本発明の弁座は、弁体を設置する凹部であり、弁体は凹部に設置した状態でノズルの軸方向に変位可能として構成できる。これによれば、異常昇圧が発生した際に、弁体が凹部をノズルの軸方向で変位することでノズル内部の容積を拡大して配管内の異常昇圧を緩和することができる。
前記本発明の可動隙間については、例えば以下のようなものとすることができる。
第1に、可動隙間は、弁体のホルダーと対向する側に形成された穴部と、ホルダーの弁体と対向する側に形成された凸部の間の空間とすることができる。これによれば、弁体の穴部がホルダーの凸部と当接するまで、弁体をホルダー側へ変位させることができる。
第2に、可動隙間は、弁体における弾性調圧部材が載置される部分よりもノズル側に凹んで形成した空間とすることができる。これによれば、ノズル側に凹んで形成した空間に弾性調圧部材が入り込むことで、弁体を変位させることができる。なお、ノズル側に凹んだ凹面は、弁体に形成することができる。
第3に、可動隙間は、弁体のホルダーと対向する側をすり鉢状に形成した空間である。このようなすり鉢の空間を形成するすり鉢状の凹面の角度は150°〜180°を超えない範囲内であるとすることができる。これによれば、すり鉢状に形成した空間に弾性調圧部材を弾性変形させることで、弁体を変位させることができる。なお、すり鉢状の凹面は弁体に形成することができる。
前記本発明の可動間隙は、その高さが弁座の凹部深さよりも小さくことができる。これによれば可動間隙の限界まで弁体が変位しても、弁体が弁座から外れることがない。
以上のような本発明は、例えば冬場に配管内の消火液が凍結することによる体積膨張への対策としても有効である。即ち、消火液が凍結して体積膨張した場合でも、弁体の変位によりノズル内部の容積を拡大して弁体の変位量を緩和できる。なお、凍結した消火液が溶けて液体に戻った時には、弁体は弾性調圧部材の付勢力により元の弁座位置に着座することができる。
前記本発明は、弁体がホルダー側に変位してノズルが開くと、弁体と弁座との間には前記配管内の消火液を外部に放出する隙間が形成される。したがって、上記隙間からノズル内の消火液を外部に放出できるので、配管内の異常昇圧を緩和することができる。そして、異常昇圧が解消されると弁体は弾性調圧部材の付勢力によって元の弁座位置に着座することができる。
前記本発明の弾性調圧部材は、前記配管内圧力が前記閉止荷重より低下すると、ホルダー側に変位した弁体を弁座に付勢してノズルを閉止する。したがって弾性調圧部材によって配管内圧力と閉止荷重との大小関係に応じて弁体を変位させてノズルを開閉し、配管内圧力を自動的に調整することができる。
前記弾性調圧部材は皿ばねで構成できる。皿ばねはサイズが小さいのでスプリンクラーヘッドに組み込みやすく、また大きな荷重で弾性変形させることができる利点がある。具体的には、弁体の受圧面積を1cm2とした場合、皿ばねが変位する荷重を500N程度に設定すると、ノズル内の水圧が略5MPaに達したときに皿ばねが弾性変形して弁体が弁座から離れてノズル内の消火液を外部に逃すことができる。
前記弁体のノズル側の面には止水部材を弁体と一体に設けることができる。弁体に止水部材を設けることで、弁体がノズル端から離れる際に弁体と一体となった状態で移動させることができる。止水部材は、例えば止水シールとして構成できる。より具体的にはフッ素樹脂シートを接着剤によって弁体の表面に貼り付けて設けることができる。また、弁体の表面にフッ素樹脂成分を含むコーティング材による膜を形成することで設けることも可能である。
前記本体については、ノズルの消火液の放出方向に伸びるアームを備えるものとして構成できる。これによれば、本発明を例えばフレームヨーク型のスプリンクラーヘッドとして実現できる。
前記本発明はより具体的には、前記感熱作動部をグラスバルブで構成したり、金属薄板を低融点合金で貼り合わせてなるリンクで構成したスプリンクラーヘッドとして構成することが可能である。
本発明によれば、消火設備配管に充填された消火液がノズルを閉塞する弁体の閉止荷重を超えて異常昇圧した場合でも、感熱作動部が作動することなく、弾性調圧部材が弁体の変位を許容してノズルを開閉することで自動調圧する。このため感熱作動部には弁体の変位による過大な力が作用せず、感熱作動部の不具合による消火液の異常な漏れや放出を防止することができる信頼性の高いスプリンクラーヘッドを実現することができる。
第1実施形態によるスプリンクラーヘッドの正面図。 図1のX−X断面図。 弁体、ホルダー、弾性調圧部材の分解断面図。 配管内の消火水の温度上昇により配管内圧力が異常昇圧した際の弁体の変位状態を示す動作説明図。 配管内の消火水の凍結により配管内圧力が異常昇圧した際の弁体の変位状態を示す動作説明図。 感熱作動部としてグラスバルブを用いた変形例の断面図。 感熱作動部としてリンクを用いた変形例の断面図。 凍結時の配管およびスプリンクラーヘッドの断面図。 弁体の変形例であり、分図(a)は段部をすり鉢状にした弁体の断面図、分図(b)は段部の内側に凹部を設けた弁体の断面図。 図9の弁体が設置されたスプリンクラーヘッドの異常昇圧時の動作説明図。
以下、本発明のスプリンクラーヘッドの実施形態について図面を参照しつつ説明する。
第1実施形態〔図1〜図5〕
本発明のスプリンクラーヘッド100は、本体1、弁体2、感熱作動部3、ホルダー4、弾性調圧部材5から構成される。
本体1は筒状であり内部にノズル11を有する。本体1の外部は牡ネジ12が形成されており、牡ネジ12は消火設備配管Pの牝ネジと螺合する(図4参照)。ノズル11の放出側端部11aには弁座13が形成されている。弁座13はノズル11側に凹んだ凹部13として形成されており、底面13aと内周面13bとで構成されている。
本体1には、弁座13の近傍からノズル11から放出される「消火液」としての水の放出方向に伸びる2本のアーム14、14が設置されている。アーム14、14は弁座13の近傍から湾曲して伸長してノズル11の中心軸の延長上で連結しており、連結部分はボス15となっている。ボス15はノズル11の中心軸上に形成された牝ネジ16を有する。牝ネジ16にはネジ頭の無い止めネジ17が螺合される。
ボス15の先端には、円盤状のデフレクター18が設置されている。デフレクター18の周縁部18aには波状に連続する爪が形成されている。
弁体2は円盤状であり、ノズル11側の面はシール材21によって覆われている。本実施形態ではフッ素樹脂シートでなるシール材21を接着剤で弁体2に貼り付けて弁体2と一体に構成している。
シール材21が設置された面の反対側には、段部22および穴部23が形成されている。段部22には弾性調圧部材5が載置されている。段部22の表面には穴部23が穿設されており、穴部23には後述するホルダー4の凸部42が挿通される。
感熱作動部3は、熱により分解作動するユニット品である。感熱作動部3には、はんだ等の低融点合金が組み込まれており、低融点合金が火災の熱によって溶融することで感熱作動部3が分解作動する。そのため感熱作動部3の構成部品には低融点合金が溶融したときに分解動作を行うための荷重が印加されている。感熱作動部3は公知のものを使用することができ、その詳細な構造については例えば特開平11−123250号公報、特開2010−263929号公報に記載されている。
ホルダー4は円盤形状をしており、弁体2と感熱作動部3の間に設置される。ホルダー4の外周径は、弾性調圧部材5の外周径よりも小さい。ホルダー4の一面側(図中上面)には、感熱作動部3の一端側を支持する凹部41が形成されている。凹部41が形成された面と反対側の面には、弁体2の穴部23に挿通される凸部42が形成されている。図中において凸部42は穴部23内に挿通されており、凸部42の先端と穴部23の底面との間には弁座13から離れる弁体2の変位を許容する可動隙間6が設けられている。即ち、可動隙間6とは、配管Pの管内の異常昇圧時に弾性調圧部材5の変形によって弁体2のホルダー4の側への移動を許容可能な空間を指す。
弾性調圧部材5は、皿ばねであり弁体2をノズル11側へ押圧するとともに、ホルダー4を感熱作動部3側に押圧する作用を有する。弾性調圧部材5は止めネジ17により荷重が印加される。つまり止めネジ17をノズル11の方向に螺入させると、止めネジ17の先端から感熱作動部3およびホルダー4を介して弾性調圧部材5が押圧されて、弾性調圧部材5が弾性変形により完全には潰れていないが可動隙間6が残る所定の圧力で潰された状態となる。弾性調圧部材5がこのように潰された状態となることで、弁体2に閉止荷重を与えて弁体2によってノズル11の放出側端部11aが閉止された状態を得ることができる。そして、異常昇圧が発生した際には、可動隙間6の範囲(ノズル11の軸方向に沿う穴部23の底面と凸部42の先端との距離)で弾性変形しつつ弁体2の変位を支持してノズル11を開いてノズル11や消火設備配管Pの内圧を自動調圧するようになっている。
なお、弾性調圧部材5を構成する皿ばねはサイズが小さいのでスプリンクラーヘッド100に組み込みやすく、また大きな荷重で弾性変形させることができる利点がある。具体的には、弁体2の受圧面積を1cm2とした場合、皿ばね5が変位する荷重を500N程度に設定すると、ノズル11内の水圧が略5MPaに達したときに皿ばね5が弾性変形して弁体2が弁座13から離れてノズル11内の消火液を外部に逃すことができる。
スプリンクラーヘッドの動作説明〔図4、図5〕
続いて、第1実施形態のスプリンクラーヘッド100において消火設備配管Pに充填された水が水温上昇により異常昇圧した場合の動作を説明する。
スプリンクラーヘッド100は、消火設備配管Pと牡ネジ12によって接続しており、消火設備配管Pの内部には圧力が0.1MPa〜1MPaに加圧された水が充填されている。夏場の異常な気温の上昇の影響により消火設備配管Pに直射日光が当たる等して消火設備配管Pに充填された水の温度が上昇すると、それに伴い配管内の圧力も上昇する。
したがって消火設備配管Pと接続しているスプリンクラーヘッド100のノズル11内の水圧も上昇して、弁体2を閉止する力(閉止荷重)よりも水の圧力が弁体2をノズル11から引き離す力が上回ると、弁体2は弾性調圧部材5としての皿ばねを圧縮変形させながらホルダー4側に移動し、これによりノズル11が開放する。即ち、弁体2のシール材21が弁座13の底面13aから離れて変位し、シール材21と底面13aとの隙間と、弁体2の外周面と弁座13の内周面13bとの隙間とを通じて配管P内の水が放出される(図4)。このとき感熱作動部3は作動していない。
その弁体2が変位する際、弁体2は、弾性調圧部材5を圧縮変形させながら、弁体2の穴部23の底面が可動隙間6を通じてホルダー4の凸部42の先端と接触する方向へと変位する。弁体2の変位量は、配管Pの異常昇圧の程度によって異なるが、可動隙間6の範囲を超えることはない。即ち、穴部23の底面が凸部42の先端に当接したときが最大変位量となり、それ以上は変位できずに停止する。そうした弁体2の変位は、弾性調圧部材5の皿ばねの弾性変形によって吸収され、弁体2を介して感熱作動部3に対して配管P内の異常昇圧による過大な力が加わることがない。したがって、感熱作動部3の荷重バランスが崩れることがなく、ノズル11の放出側端部11aを閉塞する弁体2の閉止荷重が低下することを防止できる。この結果、配管内の水圧が異常昇圧した場合でも水が漏出したり放出したりする不具合を解消することができる。なお、弁体2が前述した最大変位量まで変位しても、弾性調圧部材5の皿ばねは完全に潰れた状態ではなく、圧縮変形できる余裕を残した状態である。つまり、穴部23の底面が凸部42の先端に当接するストッパー構造によって、弁体2をノズル11側へ押し返す付勢力を残した状態である。
また、弁体2が移動してノズル11内の水が放出される際に、弁体2にシール材21が一体に設置されているので、シール材21が脱落したりずれたりすることを防止できる。ノズル11の開放により、ノズル11の内部の水が外部に放出されると配管P内の圧力が下がる。水の圧力が下がったことで弾性調圧部材5である皿ばねの閉止荷重が配管Pの内圧よりも大きくなると、その弾発力の作用により弁体2はノズル11の弁座13に着座して弁体2は元の状態に戻りノズル11を閉塞して止水する。
さらに、弁体2が弁座13から離れて再び着座する動作を行うとき、弁体2は弁座13の内周面13bとホルダー4の凸部42によってガイドされながら移動する。さらに弁座13の凹部の深さ寸法は、可動隙間6の高さ寸法よりも大きいので、弁体2が弁座13の凹部よりも外に移動することがなく、弁座13から離れた弁体2が再び元の位置に確実に着座できるようにされている。
以上の動作説明は、配管内の水温上昇により異常昇圧が発生した場合であるが、図5では、例えば消火設備配管Pに凍結対策を施しておらず、配管内の水が凍結することで異常昇圧が発生した場合のスプリンクラーヘッド100の動作を示している。
消火設備配管Pとノズル11の内部の水が凍結して体積が膨張し、弁体2を閉止する力(閉止荷重)よりもノズル11内で膨張した氷の圧力(配管内圧)が弁体2をノズル11から引き離す力が上回ると、弁体2は弾性調圧部材5としての皿ばねを圧縮変形させつつホルダー4側に変位することでノズル11の容積を拡大して異常昇圧が緩和される。また、弾性調圧部材5の圧縮変形によって弁体2の変位が吸収され、弁体2を介して感熱作動部3に対して配管内の異常昇圧による過大な力が加わることがない。したがって、配管とノズル11内の水の凍結による体積膨張により異常昇圧が発生しても、感熱作動部3の不具合の発生を防止することができる。
なお、配管Pとノズル11内の氷が溶けて配管内の圧力が弁体2の閉止荷重よりも低下すると、弾性調圧部材5の弾発力によって弁体2はノズル11の弁座13に着座して弁体2は元の状態に戻りノズル11を閉塞して止水することとなる。
凍結による別のケースとして、図8に示すように天井Cの裏側に敷設された消火設備配管Pから室内側に垂下して接続された配管P1の末端に、スプリンクラーヘッド100が接続されている場合について説明する。
図8において冬季の夜間等では天井裏の温度が氷点下になり、天井裏に敷設された配管内の水が凍結するケースがある。配管の内部の水が凍結すると比重が小さくなるので屋根に近い上側の消火設備配管Pから凍結が始まり、スプリンクラーヘッド100が設置された配管P1の内部の水も次第に凍結してくる。図8においてはスプリンクラーヘッド100が設置された配管P1の途中まで内部の水が凍結すると、凍結による体積膨張により凍結箇所とスプリンクラーヘッド100の間の水Wが圧縮されて、夏季の異常昇圧と同様な状態になる場合がある。その際は異常昇圧時と同様な動作によりノズル11の内部の水を放出することができる。
本実施形態の変形例〔図6,7〕
前記実施形態では、弁体2の外周面の下半分を挿入できる深さの弁座13を形成したが、弁体2の外周面を挿入できる深さの弁座13を形成してもよい。また、前記実施形態では、弁体2が穴部23を有し、ホルダー4が凸部42を有する例を示したが、弁体2が凸部を有し、ホルダー4が穴部を有するものとしても良い。
前記実施形態のスプリンクラーヘッド100については、感熱作動部3の代わりにグラスバルブ31を使用することもできる(図6)。グラスバルブ31は、ガラス管の内部に熱によって膨脹するアルコール等の熱膨張液体を封入してあり、火災熱の温度が一定温度以上になると熱膨張液体が膨張して破壊するようになっている。
また、図7で示すように、金属の薄板32a,32aを低融点合金で貼り合わせて構成したリンク32を含む感熱作動部の構造を本実施形態の感熱作動部3の代わりに用いることができる。
本実施形態の変形例2〔図9〕
図9(a)(b)に示す弁体2は、段部22において弾性調圧部材5である皿ばねの外周部が載置される部分を超えて皿ばねの内周側がノズル側11に変形可能に構成したものである。これによれば、弾性調圧部材5である皿ばねの内周側の板厚が段部22に入り込むように反転して変形するため、弁体2の変位量を大きくすることができる。
具体的な構造として図9(a)では段部22をすり鉢状の凹面として形成しており、すり鉢の角度θは150°〜180°の範囲内とする。同様に図9(b)では皿ばねが載置している段部22の内側にノズル11側に凹んだ凹部25を設けている。凹部25の内周径は穴23の内周径よりも大きい。
上記構造により、段部22の皿ばねの外周部が載置される部分と穴23の間には空間26が形成される。この空間26は前述の可動隙間6として作用する。つまり、異常昇圧時には皿ばねの内周側が段部22による空間26に入り込むようにノズル11側に変形することを許容して、弁体2がホルダー4側へ移動可能としている。
具体的に説明すると、前記実施形態のスプリンクラーヘッド100に組み込まれた皿ばね(弾性調圧部材5)が、荷重印加状態で外周縁と内周縁の高低差がほとんどない場合において、消火設備配管Pに充填された水が異常昇圧したときに皿ばねの内周側が瞬間的に弁体2との載置部分(皿ばねの外周面が当接している箇所)を超えてノズル側11に変形してノズル11内部の水を外部に放出させることができる。
100 スプリンクラーヘッド
1 本体
11 ノズル
11a 放出側端部
12 牡ネジ
13 弁座(凹部)
13a 底面
13b 内周面
14 アーム
15 ボス
16 牝ネジ
17 止めネジ
18 デフレクター
18a 周縁部
2 弁体
21 シール材
22 段部
23 穴部
25 凹部
26 空間
3 感熱作動部
31 グラスバルブ
32 リンク
32a 薄板
4 ホルダー
41 凹部
42 凸部
5 弾性調圧部材
6 可動隙間
P 消火設備配管

Claims (11)

  1. 一端が消火設備配管に接続され、他端に弁座を設けたノズルを有する本体と、
    前記弁座に着座して所定の閉止荷重で前記ノズルを閉止する弁体と、
    火災を感知する感熱作動部と、
    前記弁体と前記感熱作動部との間に設置するホルダーとを備えるスプリンクラーヘッドにおいて、
    前記弁体と前記ホルダーの間に相互の対向部分が当接するまで前記弁体の前記ホルダー側への変位を許容する可動隙間を有し、
    前記弁体と前記ホルダーとの間に設置され、前記ホルダーに対して前記弁体を前記ノズルに向けて付勢する弾性調圧部材を備えており
    前記弾性調圧部材は、前記配管の内圧が前記閉止荷重より大きくなる異常昇圧時には、前記可動隙間の範囲で弾性変形しつつ前記弁体の前記弁座から離れる変位を支持して前記ノズルを開くことで前記ノズル中の消火液を放出し、前記ノズルの開放により前記内圧が前記閉止荷重より小さく減圧すると、前記弁体を弾発的に付勢して前記弁座に着座させて前記ノズルを閉止するものであることを特徴とするスプリンクラーヘッド。
  2. 前記弾性調圧部材が皿ばねである請求項1記載のスプリンクラーヘッド。
  3. 前記弁体の前記ノズルの側の面に止水部材が前記弁体と一体に設けられている請求項1又は請求項2記載のスプリンクラーヘッド。
  4. 前記本体が、前記ノズルから放出する前記消火液の放出方向に伸びるアームを有する請求項1〜請求項3何れか1項記載のスプリンクラーヘッド。
  5. 前記感熱作動部がグラスバルブである請求項1〜請求項4何れか1項記載のスプリンクラーヘッド。
  6. 前記感熱作動部が金属薄板を低融点合金で貼り合わせたリンクである請求項1〜請求項4何れか1項記載のスプリンクラーヘッド。
  7. 前記可動隙間が、前記弁体の前記ホルダーと対向する側に形成された穴部と、前記ホルダーの前記弁体と対向する側に形成された凸部の間の空間である請求項1〜請求項6何れか1項記載のスプリンクラーヘッド。
  8. 前記可動隙間が、前記弁体における前記弾性調圧部材が載置される部分よりも前記ノズル側に凹んで形成した空間である請求項1〜請求項6何れか1項記載のスプリンクラーヘッド。
  9. 前記可動隙間が、前記弁体の前記ホルダーと対向する側をすり鉢状に形成した空間である請求項1〜請求項6何れか1項記載のスプリンクラーヘッド。
  10. 前記すり鉢の空間を形成するすり鉢状の凹面の角度が150°〜180°を超えない範囲内である請求項9記載のスプリンクラーヘッド。
  11. 前記可動隙間の高さが前記弁座の凹部深さよりも小さい請求項1〜請求項10の何れか1項記載のスプリンクラーヘッド。
JP2015014142A 2014-03-20 2015-01-28 スプリンクラーヘッド Active JP6450602B2 (ja)

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