JP6449084B2 - 半導体装置製造用工程シート - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置製造用工程シートに関する。
半導体チップは通常、外気からの遮断、保護のため、パッケージと呼ばれる成形品で封止された状態で半導体装置として実装される。半導体チップの封止は一般に、エポキシ樹脂等の封止用の樹脂(以下、「モールド樹脂」ともいう。)を用い、トランスファ成形、プレス成形等のモールド成形により行われている。
半導体装置の製造において、成形品と金型との離型を容易にするために、離型シートが用いられている。離型シートとして、例えば以下のものが提案されている。
(1)少なくとも、一方の面の表面粗さRzが3.0μm以上であることを特徴とする半導体モールド用離型シート(特許文献1)。
(2)基材層と剥離層から構成されるシートであって、剥離層に平均粒子径が1〜30μmである樹脂製粒子を含有する半導体モールド用離型シート(特許文献2)。
上記(1)の離型シートは、表面粗さRzが3.0μm以上である面を、金型表面側に向けて金型内にセットされ、真空吸引により金型内面に密着する。金型に密着する面の表面粗さRzが3.0μm以上であることにより、金型に密着する際、シワの発生が少ないとされている。また、上記(1)の離型シートの製造方法として、特許文献1には、シート表面にサンドブラスト法、エンボスロール転写法、ケミカルエッチング法等によりマット処理加工を施す方法や、樹脂中にフィラを添加して製膜するフィラ充填法があることが記載されている。
上記(2)の離型シートは、剥離層面が成形品に接するように金型に装着することにより、成形後の剥離過程において成形品からのシートの剥離が容易になるとされている。
一方、半導体装置の製造方法として、例えば下記のような、半導体装置製造用工程シートを用いる方法が知られている。
図2(a)に示すように、複数の半導体チップ11が搭載されたリードフレーム12を用意する。次いで、図2(b)に示すように、複数の半導体チップ11を各々、下部金型13の複数の成形用空間部14内に挿合させ、その後、下部金型13の上方に半導体装置製造用工程シート15及び上部金型16を順次位置させる。半導体装置製造用工程シート15は、下部金型13及び上部金型16の両側に配置された複数のリール17によって、成形のサイクル毎に供給巻返されるようになっている。次いで、図2(c)及び図2(d)に示したように、半導体装置製造用工程シート15がリードフレーム12の上面(半導体チップ11が搭載されている側と反対側)に密着するように上部金型16と下部金型13とを所定圧力でクランプさせる。次いで、溶融したモールド樹脂を各成形用空間部14内に注入し、所定時間硬化させて、各成形用空間部14当り1個のパッケージ18を成形する。次いで、図2(e)に示すように、パッケージ18が形成されたリードフレーム12を上部金型16および下部金型13から離型する。その後、複数の半導体チップ11が分割されるようにリードフレーム12を切断することで、複数の半導体装置が得られる。
特開2002−359259号公報 特開2004−200467号公報
しかし、(1)の離型シートを、図2に示すような半導体装置の製造方法の半導体装置製造用工程シートとして、表面粗さRzが3.0μm以上である面を金型側に向けて用いた場合、リードフレーム12と接する面が平滑であるため、リードフレーム12から離型シートが剥離しにくい。表面粗さRzが3.0μm以上である面をリードフレーム12側に向けて用いると、リードフレーム12から剥離性は向上するが、表面の凹凸に起因して、リードフレーム12と離型シートとの間にモールド樹脂が入り込む樹脂漏れ(モールドフラッシュ)が発生しやすい。リードフレーム12と離型シートとの間に入り込んだモールド樹脂は、得られる半導体装置のリードフレーム表面上にバリとして付着する。このバリは、成形後、薬液で除去する必要があり、半導体装置の製品生産性を悪化させる。
(2)の離型シートを、図2に示すような半導体装置の製造方法の半導体装置製造用工程シートとして、剥離層面がリードフレーム12に接するように用いた場合、(1)の離型シートの表面粗さRzが3.0μm以上である面をリードフレーム12側に向けて用いた場合と同様の問題が生じる。
本発明は、半導体チップを樹脂で封止する際の樹脂漏れを抑制して、バリの付着が少ない半導体装置を得ることができ、また、付着したバリが容易に除去できる半導体装置製造用工程シートを提供することを目的とする。
本発明は、以下の[1]〜[2]の構成を有する、半導体装置製造用工程シートを提供する。
[1]半導体チップを搭載した基板を金型内に配置し、半導体装置製造用工程シートの一方の面を前記金型に、他方の面を前記基板にそれぞれ接触させ、その状態で前記半導体チップを樹脂で封止する工程を含む半導体装置の製造方法における前記半導体装置製造用工程シートであって、
基材と、前記半導体チップを封止する際に前記基板と接触する凹凸層と、を備え、
前記凹凸層が、粒子を含有し、
前記凹凸層を、厚さ方向に沿った方向から観察したときに、複数の粒子が凝集した粒子凝集体の面積と、独立した粒子の面積との比が、1:5〜10:1であることを特徴とする半導体装置製造用工程シート。
[2]前記凹凸層を、厚さ方向に沿った方向から観察したときに、粒子が存在していない面積が、全体の面積の95%以下である、[1]に記載の半導体装置製造用工程シート。
本発明によれば、半導体チップを樹脂で封止する際の樹脂漏れを抑制して、バリの付着が少ない半導体装置を得ることができ、また、付着したバリが容易に除去できる半導体装置製造用工程シートを提供できる。
本発明の半導体装置製造用工程シートの一実施形態を模式的に示す断面図である。 工程シートを用いた半導体装置の製造方法の一例を説明する図である。 実施例1の半導体装置製造用工程シートについて、独立した粒子の面積を計測した際の画像である。 実施例1の半導体装置製造用工程シートについて、粒子凝集体の面積を計測した際の画像である。 比較例1の半導体装置製造用工程シートについて、独立した粒子の面積を計測した際の画像である。 比較例1の半導体装置製造用工程シートについて、粒子凝集体の面積を計測した際の画像である。
以下、本発明の半導体装置製造用工程シートを、添付の図面を参照し、実施形態を示して説明する。
図1は、本発明の半導体装置製造用工程シートの一実施形態を模式的に示す断面図である。
本実施形態の半導体装置製造用工程シート(以下、単に「工程シート」ともいう。)1は、以下の半導体装置の製造方法に用いられるものである。
半導体装置の製造方法:半導体チップを搭載した基板を金型内に配置し、半導体装置製造用工程シートの一方の面を前記金型に、他方の面を前記基板にそれぞれ接触させ、その状態で前記半導体チップを樹脂(モールド樹脂)で封止する工程(以下、「封止工程」ともいう。)を含む半導体装置の製造方法。
工程シート1は、最終的に得られる半導体装置には残らず、封止工程でのみ用いられる。この半導体装置の製造方法については後で詳しく説明する。
工程シート1は、基材3と、半導体チップを封止する際に基板と接触する凹凸層5と、を備える。
〔凹凸層〕
凹凸層5は、表面に凹凸を有する層である。ここで、凹凸層5の表面は、基材3側とは反対側の面である。つまり、半導体チップを封止する際に、半導体チップを搭載した基板(リードフレーム等)と接触する面である。
凹凸層5は、微粘着性樹脂を含むバインダー7と、粒子9とを含有する。
粒子9は、バインダー7に分散している。凹凸層5において、粒子9が存在する部分の厚さは、その粒子9の周囲のバインダー7のみの部分に比べて厚くなっている。これによって、凹凸層5の表面に凹凸が形成されている。
凹凸層5は、バインダー7および粒子9以外の他の成分をさらに含んでもよい。
凹凸層5においては、工程シート1の厚さ方向に沿った方向(図1中の上側)から凹凸層5を観察したときに、複数の粒子9が凝集した粒子凝集体9Aの面積と、独立した粒子9Bの面積との比(以下、単に「面積比」ともいう。)が、1:5〜10:1であり、1:3〜7:1が好ましく、1:1〜10:1がより好ましい。
前記面積比は、次のように求めることができる。
デジタルマイクロスコープ(VHX−500、KEYENCE社製)にて、工程シート1の凹凸層5側の表面から無作為に選択した500μm×400μmの領域を観察し、その画像を電子化し、三谷商事株式会社製の画像解析ソフト(Wim ROOF)に取り込み、前記画像解析ソフトにより、粒子凝集体9Aの面積および独立した粒子9Bの面積をそれぞれ求めてそれらの比を得ることができる。
「粒子凝集体」とは、前記の画像において、粒子9が2個以上接触している塊のことをいう。粒子凝集体9Aが複数存在している場合、粒子凝集体9Aの面積は、複数の粒子凝集体9A各々の面積の合計である。1つの粒子凝集体9Aを構成する粒子の数は、2〜20個が好ましい。
「独立した粒子」とは、前記の画像において、他の粒子9と接触していない粒子9のことをいう。独立した粒子9Bが複数存在している場合、粒子9Bの面積は、複数の粒子9B各々の面積の合計である。
前記面積比は、粒子凝集体9Aを形成している粒子9と、粒子凝集体9Aを形成していない粒子9との比率ともいえる。
前記面積比が前記の範囲内であることは、凹凸層5中の粒子9が、1つ1つが完全に独立している訳でも、全ての粒子9が凝集体を形成している訳でもなく、それらの中間状態、つまり粒子凝集体9Aと独立した粒子9Bとが混在した状態、を構成していることを示す。
前記半導体装置の製造方法により半導体装置を製造する場合、金型の成型精度や封止工程時の金型の圧力の微妙な違いにより、工程シートと基板との間にモールド樹脂が入り込む樹脂漏れ(モールドフラッシュ)が発生し、得られる半導体装置の基板表面には、樹脂漏れによるバリが少なからず発生する。このバリは、封止工程の後工程で、薬液による洗浄等を行って除去する必要がある。この時に、いかに簡単にバリを除去できるかによって半導体装置の生産性(不良品の歩留まり)が決まる。
工程シート1を用いて封止工程を行うと、バリの表層に、凹凸層5に含まれる粒子9に起因する凹凸が刻まれる。つまり工程シート1の凹凸層5の表面において、個々の粒子9の部分は突出し、粒子9と粒子9との間は凹んでおり、突出した部分と基板との間は、凹んだ部分と基板との間に比べて、基板との強く密着し、バリが形成されないか、形成されても凹んだ部分よりはバリの厚さが薄くなる。このようにバリの表層に凹凸が刻まれていると、薬液の接触面積が増え、薬液が浸透しやすい。そのため洗浄効率が高まり、例えばバリの付着した表面に、薬液を含浸したウエスを往復させたときに、弱い圧力で短時間の間にバリを除去できる。
粒子9が適度に凝集した粒子凝集体9Aは、封止工程で金型をクランプさせた際、金型からかかる圧力により凹凸層5内に沈み込む、あるいは応力を逃がすために横方向へずれることで、凹凸層5の表面に適度な凹凸を作る。これにより、バリの表層が、凹凸層5の表面に対応して、適度な凹凸を有する形状となって洗浄効率が向上すると考えられる。例えば、粒子凝集体9Aにおける個々の粒子9間の距離は、独立した粒子9B間の距離よりも狭いため、の粒子9間のその狭い間にモールド樹脂がはいって、バリの表層に刻まれたそのモールド樹脂の形状は細い樹脂の塊となる。そのような細い樹脂の塊は容易に薬液によって取り除くことができる。
また、極度に突出した部分があると、その周囲に厚いバリが形成されやすいが、上記のように粒子凝集体9Aが凹凸層5内に沈み込んだり横方向へずれることで、極度に突出した部分がなくなり、粒子9を含有することによる樹脂漏れも抑制できると考えられる。
つまり工程シート1にあっては、粒子凝集体9Aの面積と独立した粒子9Bの面積との比によって、バリの表層に刻まれる凹凸を制御しており、これによって、樹脂漏れの低減と、洗浄効率の向上とを両立できる。
前記面積比が1:5未満では、独立した粒子9Bが多いために、粒子凝集体9Aからなる大きな凸部として基板に凹凸層5が接触できず、モールド樹脂の樹脂漏れ(モールドフラッシュ)から生じたバリが大きくなり、後工程におけるバリの除去に多大な労力を要することになる。
前記面積比が10:1を超えた場合は、粒子凝集体9Aが多いために、封止後、基板等の表面から工程シートが剥離しにくくなる。
凹凸層5は、凹凸層5を厚さ方向に沿った方向から観察したときに、粒子9が存在していない面積が、全体の面積の95%以下であることが好ましく、92%以下であることがより好ましい。粒子9が存在していない面積が全体の95%より多い場合は、微粘着性樹脂を含むバインダー7の基板への接触面積が多いために、封止後、基板等の表面から工程シートが剥離しにくくなるおそれがある。
粒子9が存在しない部分の面積の下限は特に限定されないが、凹凸層5から極度に突出した凝集体を形成させない点では、60%以上が好ましい。
粒子凝集体9Aの面積と、独立した粒子9Bの面積と、粒子9が存在していない面積との合計が画像全体の面積(100%)である。そのため、粒子9が存在していない面積は、粒子凝集体9Aの面積と独立した粒子9Bの面積との比とを求める際に得た、粒子凝集体9Aの面積と、独立した粒子9Bの面積とを、画像全体の面積(100%)から減じることで求められる。
(バインダー)
バインダー7は、微粘着性樹脂を含む。
バインダー7は、微粘着性樹脂以外の他の成分をさらに含んでもよい。
「微粘着性樹脂」
微粘着性樹脂とは、封止後、金型を開いたとき、前記基板から容易に剥離する樹脂を意味する。
微粘着性樹脂としては、例えば、天然ゴム、合成ゴム、アクリル樹脂、オレフィン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。
合成ゴムとしては、例えば、スチレン−ブタジエン系ゴム、ポリイソブチレン系ゴム、イソプレン系ゴム等が挙げられる。
アクリル樹脂としては、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート−ブチルアクリレート−エチルアクリレート重合体等が挙げられる。
オレフィン樹脂としては、例えば、ポリスチレン−エチレン−ブチレン共重合体、ポリエチレン、ポリスチレン−エチレン−プロピレン共重合体等が挙げられる。
シリコーン樹脂としては、例えば、ビニルポリジメチルシロキサンの共重合体、ビニルトリクロロシラン−アルコキシシラン共重合体等が挙げられる。
ウレタン樹脂としては、例えば、ポリイソシアネートと下記のポリオールとの反応により得られるものが挙げられる。
ポリオール:ポリエステルポリオール、ポリエステルポリオール・ポリラクトンポリオール等。
ポリエステル樹脂としては、飽和ポリエステル、不飽和ポリエステル等が挙げられる。
これら微粘着性樹脂の中では、アクリル樹脂が好ましい。アクリル樹脂は、リードフレーム等との間で好ましい密着性及び剥離性を得ることができる。
アクリル樹脂は、アルキル(メタ)アクリレートに基づく構成単位を少なくとも有するアクリル系ポリマーを含有することが好ましい。
アルキル(メタ)アクリレート{(メタ)アクリル酸アルキルエステル}は、アルキルアクリレート及びアルキルメタクリレートの総称である。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、特に制限されないが、アルキル基の炭素数が4〜12のアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、例えば、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのアルキル(メタ)アクリレートはいずれか1種を単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、上記の中でも、n−ブチル(メタ)アクリレートが好ましい。アクリル系ポリマー中のアルキル(メタ)アクリレートに基づく構成単位は、全てn−ブチル(メタ)アクリレートに基づく構成単位であることが好ましい。
前記アクリル系ポリマー中、アルキル(メタ)アクリレートに基づく構成単位の含有量は、アクリル系ポリマー100質量部中、1〜100質量%が好ましく、50〜99質量%がより好ましく、70〜98質量%が更に好ましい。
前記アクリル系ポリマーは、アルキル(メタ)アクリレート単位に加えて、官能基含有モノマーに基づく構成単位をさらに有することが好ましい。
官能基含有モノマーは、カルボキシル基含有モノマー、水酸基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、アミド基含有モノマー及びエポキシ基含有モノマーからなる群から選択される少なくとも一種である。
カルボキシル基含有モノマーとしては、特に限定されないが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸等が挙げられる。また、これらのうち、カルボキシ基を2以上含有するカルボキシル基含有モノマーの無水物も、カルボキシル基含有モノマーとして用いることができる。
水酸基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル等が挙げられる。
アミノ基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等が挙げられる。
アミド基含有モノマーとしては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等が挙げられる。
エポキシ基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸グリシジルエーテル、メタクリル酸グリシジルエーテル、アクリル酸−2−エチルグリシジルエーテル、メタクリル酸−2−グリシジルエーテル等が挙げられる。
前記官能基含有モノマーが有する官能基(カルボキシル基、水酸基、アミノ基、アミド基、エポキシ基)は、架橋剤との架橋点として作用する。
前記アクリル系ポリマー中、官能基含有モノマーに基づく構成単位の含有量は、アクリル系ポリマー100質量部中、0.1〜15質量%が好ましい。
前記アクリル系ポリマーは、アルキル(メタ)アクリレートおよび官能基含有モノマー以外の他のモノマーに基づく構成単位を有していてもよい。
前記アクリル系ポリマーとしては、アルキル(メタ)アクリレートに基づく構成単位と、官能基含有モノマーに基づく構成単位とを有するものが好ましく、アルキル基の炭素数が4〜12のアルキル(メタ)アクリレートに基づく構成単位と、水酸基含有モノマーに基づく構成単位とを有するものがより好ましい。
前記アクリル系ポリマーは、公知の重合方法により製造することができる。重合方法としては、例えば、溶液重合法、乳化重合法、塊状重合方法、紫外線照射による重合方法等が挙げられる。また、重合に際しては、重合開始剤、連鎖移動剤等を用いることができる。用いられる重合開始剤、連鎖移動剤等は、公知のものを適宜用いることができる。
前記アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、10万〜200万が好ましく、30万〜150万がより好ましく、40万〜120万が更に好ましい。
アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される、標準ポリスチレン換算の値である。
微粘着性樹脂中の前記アクリル系ポリマーの含有量は、微粘着性樹脂(固形分)の100質量部に対し、50質量部以上が好ましく、60〜99.9質量部がより好ましい。
前記アクリル系ポリマーは、架橋剤で架橋されることが好ましい。この場合、アクリル系ポリマーとしては、アルキル(メタ)アクリレートに基づく構成単位と、官能基含有モノマーに基づく構成単位とを有するものが用いられる。アクリル系ポリマーを架橋剤で架橋させることで、凹凸層5と基材3との密着性や、凹凸層5の耐久性が向上する。
架橋剤としては、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、イミン系架橋剤、過酸化物系架橋剤等が挙げられる。これらの中でも、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤が好ましい。
エポキシ系架橋剤は、エポキシ基を2以上有するエポキシ化合物を含有する。エポキシ化合物としては、例えば、グリセリンジグリシジルエーテル等が挙げられる。
エポキシ系架橋剤の含有量は、アクリル系ポリマー100質量部に対して、0.001〜2質量部が好ましく、0.01〜1質量部がより好ましく、0.02〜0.5質量部がさらに好ましい。エポキシ系架橋剤の含有量が0.001質量部以上であれば、凹凸層5と基材3との密着性や、凹凸層5の耐久性が優れる。
イソシアネート系架橋剤は、イソシアネート基を2以上有するイソシアネート化合物を含有する。イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、クロルフェニレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、テトラメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添されたジフェニルメタンジイソシアネート等のイソシアネートモノマー、これらイソシアネートモノマーをトリメチロールプロパン等の多価アルコールと付加したアダクト系イソシアネート化合物、イソシアヌレート化合物、ビュレット型化合物、さらには公知のポリエーテルポリオールやポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等を付加反応させたウレタンプレポリマー型のイソシアネートなどが挙げられる。これらイソシアネート系化合物のなかでも、基材3との密着性向上の面からは、キシリレンジイソシアネート等を多価アルコールと付加したアダクト系イソシアネート化合物が好ましい。
イソシアネート系架橋剤の含有量は、アクリル系ポリマー100質量部に対して、0.001〜5質量部が好ましく、0.01〜3質量部がより好ましく、0.02〜2.5質量部がさらに好ましい。イソシアネート系架橋剤の含有量が0.001質量部以上であれば、凹凸層5と基材3との密着性や、凹凸層5の耐久性が優れる。
「他の成分」
微粘着性樹脂以外の他の成分としては、たとえば、凹凸層5の接着力及び剥離力を調整するためのフッ素樹脂等の助剤、酸化防止剤、分散剤等が挙げられる。
分散剤は、粒子9を微粘着性樹脂中に均一に分散させるために用いられる。分散剤としては、例えば、アルミネート系分散剤、チタネート系分散剤、カルボキシル基または無水カルボン酸基含有ポリマー、界面活性剤等が挙げられる。
分散剤の含有量は、微粘着性樹脂の100質量部に対して、5質量部以下が好ましく、0.001〜5質量部がより好ましい。
(粒子)
粒子9としては、有機粒子、無機粒子等が挙げられる。
有機粒子としては、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合体、ポリエチレン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオルエチレン、ジビニルベンゼン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、酢酸セルロース、ナイロン、セルロース、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。
無機粒子としては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、窒化ホウ素等の金属塩、カオリン、クレー、タルク、亜鉛華、鉛白、ジークライト、石英、ケイソウ土、パーライト、ベントナイト、雲母、合成雲母等が挙げられる。
これらの粒子は、いずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を組合わせて用いてもよい。
粒子9の形状としては、特に限定されず、球形、不定形等が挙げられる。半導体チップを樹脂で封止したとき、樹脂漏れを抑止する効果が高いため、球形のものが好ましい。
粒子9の平均一次粒子径は、0.5μm〜10μmが好ましい。粒子9の平均一次粒子径が0.5μm以上であれば、凹凸層5の表面に十分な大きさの凹凸が形成され、付着したバリをより容易に取り除くことができる。また、基板との十分な剥離性が得られやすい。平均一次粒子径が10μm以下であれば、封止の際、金型によって押圧された粒子9が凹凸層5の表面に、基板との密着性を阻害するような凸部を生じさせにくく、バリ発生がより抑制される。
粒子9の平均一次粒子径は、コールターカウンター等で測定することができる。
粒子9の含有量は、凹凸層5の全質量の3〜85質量%であることが好ましく、5〜70質量%であることがより好ましい。
(凹凸層の厚さ)
凹凸層5の厚さとしては、ハンドリング性を考慮すると、3〜50μmが好ましく、3〜30μmがより好ましい。
凹凸層5の厚さは、底面がフラットでφ5mmの測定子を持ち、測定荷重1.85N以下の接触式厚さ計により測定される値である。
(凹凸層の表面粗さ)
凹凸層5の表面(凹凸を有する面)の算術平均粗さRaは0.2〜2.5μmであることが好ましく、0.2〜2.0μmがより好ましく、0.3〜1.8μmが特に好ましい。算術平均粗さRaが0.2μm以上であれば、封止後、半導体装置からの良好な離型性を得られやすい。2.5μm以下であれば、凹凸層5の厚さが不均一になることによるモールド樹脂の樹脂漏れが発生しにくい。
算術平均粗さRaは、JIS B 0601:2001の規定に従って測定される。粗さ曲線用のカットオフ値λcは0.8mmとする。
〔基材〕
基材3としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、シクロオレフィンコポリマー(COC)、含ノルボルネン樹脂、ポリエーテルスルホン、セロファン、芳香族ポリアミド等の各種の樹脂フィルムを好適に使用することができる。
基材3の厚さは、5〜100μmが好ましく、20μm〜50μmがより好ましい。工程シート1の軽量化の観点からは薄い方が好ましい。基材3の厚さが前記下限値以上であれば、ハンドリング性が良好である。
(工程シートの製造方法)
工程シート1は、例えば、基材3上に、微粘着性樹脂と粒子9と有機溶剤とを含む凹凸層形成用の塗料を塗工し、乾燥させることにより製造することができる。
塗料は、必要に応じて、架橋剤、他の成分等をさらに含むことができる。
微粘着性樹脂の種類や含有量、有機溶剤の種類や含有量、塗料の粘度等を調整することによって、粒子凝集体9Aの面積と独立した粒子9Bの面積との比や、粒子9が存在しない部分の面積の割合を調整できる。例えば、塗料粘度を高くすることで、粒子凝集体9Aの割合を多くすることができ、塗料粘度を低くすることで粒子凝集体9Aの割合を少なくすることができる。また、粒子凝集体9Aの割合を多くする場合は、粒子9の含有量を増やすことが効果的である。
基材3上に塗料を塗工する方法としては、通常の塗工方式や印刷方式が適用できる。具体的には、エアドクターコーティング、バーコーティング、ブレードコーティング、ナイフコーティング、リバースコーティング、トランスファロールコーティング、グラビアロールコーティング、キスコーティング、キャストコーティング、スプレーコーティング、スロットオリフィスコーティング、カレンダーコーティング、ダムコーティング、ディップコーティング、ダイコーティング等のコーティング法や、グラビア印刷等の凹版印刷法、スクリーン印刷等の孔版印刷法等の印刷法等が使用できる。
(工程シートの用途)
工程シート1は、以下の半導体装置の製造方法において、半導体装置製造用工程シートとして用いられる。
半導体装置の製造方法:半導体チップを搭載した基板を金型内に配置し、半導体装置製造用工程シートの一方の面を前記金型に、他方の面を前記基板にそれぞれ接触させ、その状態で前記半導体チップを樹脂(モールド樹脂)で封止する工程を含む半導体装置の製造方法。
上記半導体装置の製造方法の一例を、図2を用いて説明する。
この製造方法では、まず、図2(a)に示すように、複数の半導体チップ11が搭載されたリードフレーム12を用意する。次いで、図2(b)に示すように、複数の半導体チップ11を各々、下部金型13の複数の成形用空間部14内に挿合させ、その後、下部金型13の上方に半導体装置製造用工程シート15及び上部金型16を順次位置させる。半導体装置製造用工程シート15は、下部金型13及び上部金型16の両側に配置された複数のリール17によって、成形のサイクル毎に供給巻返されるようになっている。次いで、図2(c)及び図2(d)に示したように、半導体装置製造用工程シート15がリードフレーム12の上面(半導体チップ11が搭載されている側と反対側)に密着するように上部金型16と下部金型13とを所定圧力でクランプさせる。次いで、溶融したモールド樹脂を各成形用空間部14内に注入し、所定時間硬化させて、各成形用空間部14当り1個のパッケージ18を成形する。次いで、図2(e)に示すように、パッケージ18が形成されたリードフレーム12を上部金型16および下部金型13から離型する。その後、複数の半導体チップ11が分割されるようにリードフレーム12を切断することで、複数の半導体装置が得られる。
本実施形態の工程シート1は、上記製造方法の半導体装置製造用工程シート15として用いることができる。この場合、工程シート1は、凹凸層5側の表面をリードフレーム12側に向けて配置される。
以上、本発明の工程シートについて、実施形態を示して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。上記実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
例えば、本発明の工程シートにおいては、基材と凹凸層とを十分に接着するため、基材と凹凸層との間に易接着層を有してもよい。
易接着層の材料としては、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂等を好適に用いることができる。特に、接着性の点から、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂を用いることがより好ましい。ポリエステル樹脂とアクリル樹脂、ポリエステル樹脂とウレタン樹脂、アクリル樹脂とウレタン樹脂を組み合わせて用いてもよい。
本発明の工程シートが用いられる半導体装置の製造方法は、図2に示すものに限定されない。
例えば、半導体チップを搭載する基板はリードフレーム12に限定されず、銅張積層板等であってもよい。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。
(実施例1)
下記配合からなる原料を混合し、凹凸層形成用の塗料を調製した。得られた塗料を、表面に易接着層を備えるポリエチレンテレフタレート製の基材(商品名:A4300、東洋紡社製、厚さ:38μm)上に、乾燥後の厚さが12μmとなるように塗工し、100℃で2分間乾燥して溶剤を揮発させて凹凸層を形成した。これにより半導体装置製造用工程シートを得た。この半導体装置製造用工程シートの凹凸層側の表面のRaは1.1μmであった。
[配合]
・微粘着性樹脂(商品名:コーポニール N−4901、日本合成化学工業社製、アルキル(メタ)アクリレート樹脂) 100質量部。
・球形の有機微粒子(商品名:テクポリマー SSX−110、積水化成社製、アクリル樹脂、平均一次粒子径10μm) 11質量部。
・エポキシ系架橋剤(商品名:TETRAD−C、三菱ガス化学社製) 4.5質量部。
・酸化防止剤 1質量部。
・メチルエチルケトン 10質量部。
デジタルマイクロスコープ(VHX−500、KEYENCE社製)にて、上記半導体装置製造用工程シートにおける凹凸層側の面の画像(500μm×400μm、倍率1200倍)を得た。次にこの画像を電子化し、三谷商事株式会社製の画像解析ソフト(Wim ROOF)に取り込み、粒子凝集体の面積と、独立した粒子の面積を計測した。
図3は、上記で得た画像について、独立した粒子の面積を計測した際の画像であり、図4は、上記で得た画像について、粒子凝集体の面積を計測した際の画像であり、いずれも同じ画像に基づくものである。図3においては、画像解析によって独立した粒子のみを囲みで示し、その面積を「計測結果」として表に数値化している。図4においては、画像解析によって粒子凝集体のみを囲みで示し、その面積を「計測結果」として表に数値化している。
上記の計測結果から計算したところ、粒子凝集体の面積と独立した粒子の面積との比は4.8:1であり、粒子の存在していない面積は全体の74%であった。
(比較例1)
実施例1において、球形の有機微粒子の含有量を3質量部に変更し、メチルエチルケトンの含有量を20質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、半導体装置製造用工程シートを得た。この半導体装置製造用工程シートの凹凸層側の表面のRaは0.2μmであった。
デジタルマイクロスコープ(VHX−500、KEYENCE社製)にて、上記半導体装置製造用工程シートにおける凹凸層側の面の画像(500μm×400μm、倍率1200倍)を得た。次にこの画像を電子化し、三谷商事株式会社製の画像解析ソフト(Wim ROOF)に取り込み、粒子凝集体の面積と、独立した粒子の面積を計測した。
図5は、上記で得た画像について、独立した粒子の面積を計測した際の画像であり、図6は、上記で得た画像について、粒子凝集体の面積を計測した際の画像であり、いずれも同じ画像に基づくものである。図5においては、画像解析によって独立した粒子のみを囲みで示し、その面積を「計測結果」として表に数値化している。図6においては、画像解析によって粒子凝集体のみを囲みで示し、その面積を「計測結果」として表に数値化している。
上記の計測結果から計算したところ、粒子凝集体の面積と独立した粒子の面積との比は1:6.2であり、粒子の存在していない面積は全体の92%であった。
(評価)
前記図2の(a)〜(e)に示す手順で、上記の実施例1または比較例1の半導体装置製造用工程シートを用いて、モールド成形を行った。モールドプレス機は、アピックヤマダ製 G−Line manual pressを用いた。成形条件は、金型温度は175℃、プレス時間は120秒、クランプ力は30t、モールド樹脂はエポキシ樹脂、リードフレームは銅製で160個の半導体装置を得ることができるものを使用し、半導体チップはダミーのものを用いた。
パッケージが形成されたリードフレームを上部金型および下部金型から離型した後、半導体装置製造用工程シートに接触していた面(リードフレーム面)を観察し、160個の半導体装置のうち、リードフレーム面にバリが発生していた半導体装置の数を数えた。
その後、バリが発生していた半導体装置について、薬液(塩化第二鉄溶液)を浸透させたウェスでリードフレーム面を3往復させた。このとき、バリが除去されてリードフレームの端子を露出することができた半導体装置の個数を数えた。結果を表1に示す。
上記結果から明らかなように、実施例1の半導体装置製造用工程シートを用いて製造された半導体装置は、薬液を浸透させたウエスでリードフレーム面を3往復させたときに、発生したバリを全ての半導体装置で除去することができた。つまり、全ての半導体装置のリードフレームの端子を露出することができた。また、バリが発生していた半導体装置の個数も充分に少なかった。
一方、比較例1の半導体装置製造用工程シートを用いて製造された半導体装置は、薬液を浸透させたウエスでリードフレーム面を3往復させたときに、発生したバリを一部の半導体装置で除去することができなかった。つまり、全ての半導体装置のリードフレームの端子を露出することができなかった。
この結果から、本発明の半導体装置製造用工程シートを用いて製造された半導体装置に発生したバリは短時間の間に容易に除去することができることが確認された。
また、一般に、凹凸層側の表面のRaが大きいとバリが発生しやすいと考えられるが、実施例1の半導体装置製造用工程シートにあっては、比較例1の半導体装置製造用工程シートに比べて凹凸層側の表面のRaが大きいにもかかわらず、バリが発生していた半導体装置の個数が比較例1と同じであった。これらの結果から、本発明の半導体装置製造用工程シートにあっては、樹脂漏れの低減と、洗浄効率の向上とを両立できることが確認された。
1 半導体装置製造用工程シート
3 基材
5 凹凸層
7 バインダー
9 粒子
9A 粒子凝集体
9B 独立した粒子
11 半導体チップ
12 リードフレーム(基板)
13 下部金型
14 成形用空間部
15 半導体装置製造用工程シート
16 上部金型
17 リール
18 パッケージ

Claims (2)

  1. 半導体チップを搭載した基板を金型内に配置し、半導体装置製造用工程シートの一方の面を前記金型に、他方の面を前記基板にそれぞれ接触させ、その状態で前記半導体チップを樹脂で封止する工程を含む半導体装置の製造方法における前記半導体装置製造用工程シートであって、
    基材と、前記半導体チップを封止する際に前記基板と接触する凹凸層と、を備え、
    前記凹凸層が、粒子を含有し、
    前記凹凸層を、厚さ方向に沿った方向から観察したときに、複数の粒子が凝集した粒子凝集体の面積と、独立した粒子の面積との比が、1:5〜10:1であることを特徴とする半導体装置製造用工程シート。
  2. 前記凹凸層を、厚さ方向に沿った方向から観察したときに、粒子が存在していない面積が、全体の面積の95%以下である、請求項1に記載の半導体装置製造用工程シート。
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