JP6447290B2 - 温度センサの診断装置 - Google Patents
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本診断装置は、前記温度センサとは別設され、前記車両の燃料タンク内における少なくとも二箇所の燃料温度を検出する燃料温度センサを備える。また、前記燃料温度センサで検出された二箇所の前記燃料温度の差を算出するばらつき算出部を備える。さらに、前記エンジンの始動に際し、前記ばらつき算出部で算出された前記差に基づき、前記温度センサの故障状態が不定であるか否かを判定する診断部を備える。
また、上記の「エンジンに関する温度」の具体例としては、吸気温度,エンジン冷却水温,エンジン油温,エンジンルーム温度,シリンダーブロック温度,シリンダーヘッド温度等が挙げられる。なお、前記燃料温度センサは、前記診断部での診断対象から除外される。
これにより、前記燃料タンク内の燃料温度のばらつき度合いが定量的に判断される。例えば、前記差が第一所定値以上の場合、前記燃料タンク内の燃料温度のばらつきが比較的大きく、前記車両が急冷状態であるとみなすことができる。また、前記差が第一所定値未満の場合、前記燃料タンク内の燃料温度のばらつきが比較的小さく、前記車両が急冷状態ではないとみなすことができる。
なお、前記エンジンが作動すると前記燃料タンク内で燃料が流動し、前記燃料温度のばらつきが平均化される。一方、前記エンジンの始動直後であれば、前記燃料がまだ十分に攪拌されていないため、前記燃料温度のばらつきを精度よく把握することができる。
例えば、前記エンジンの冷却水温及び前記燃料温度の差が所定範囲外である場合、前記エンジンが停止してからのソーク時間が比較的短いものと考えられる。したがって、前記差の大小に関わらず、前記温度センサの故障状態が不定であると判定してもよい。
(6)また、前記燃料温度センサが、前記燃料タンクの側壁面までの距離が異なる少なくとも二箇所に取り付けられることが好ましい。なお、二箇所に取り付けられた前記燃料温度センサのうち、前記燃料タンク内で下方に位置するものを前記側壁面の近くに配置し、上方に位置するものを前記側壁面から遠くに配置することが好ましい。これにより、前記燃料温度のばらつき度合いの検出精度がさらに向上する。
図1は、車両に搭載されたエンジン10(例えばガソリンエンジン,ディーゼルエンジンなどの内燃機関)を示す図である。このエンジン10には、吸気温センサ11,水温センサ12,油温センサ13等の温度センサが設けられる。吸気温センサ11は吸気通路14内の気温(吸気温AT)を検出し、水温センサ12はエンジン冷却水の温度(水温WT)を検出し、油温センサ13はエンジンオイルの温度(油温OT)を検出する。これらの各種温度センサ11〜13で検出された各種温度情報は、診断装置5に伝達される。なお、これらの温度センサ11〜13は、エンジン10に関する温度(エンジン10の温度に相関するエンジン相関温度)を検出する温度センサであり、診断装置の診断対象となる。
車室内には、車両の主電源の切断,投入,エンジン10の始動操作のトリガーとなる信号(IG信号)の出力などを行うためのイグニッションキースイッチ6(以下、IGスイッチ6と呼ぶ)が設けられる。IGスイッチ6の操作位置としては、オフ位置(OFF),アクセサリ位置(ACC),オン位置(ON),イグニッション位置(IGN)の四種類が用意されている。
ばらつき算出部1は、二つの燃料温度センサ8,9で検出された燃料温度の差を算出するものである。ここでは、第一燃温FT1から第二燃温FT2を減じた値の絶対値が温度差DFFとして算出される(DFF=|FT1-FT2|)。温度差DFFは、燃料温度のばらつきを表す指標となる。ここで算出された温度差DFFの情報は、診断部2に伝達される。
図3(A)は、非急冷状態でエンジン10を停止させた場合の各種温度(油温OT,燃温FT,吸気温AT,外気温)の経時変化を示すグラフである。これに対して、図3(B)は、急冷状態(寒冷地における悪天候下)でエンジン10を停止させた場合の各種温度の経時変化を示すグラフである。図3(A),(B)中の燃温FTは、例えば第一燃温FT1,第二燃温FT2の何れか一方であり、あるいはこれらの平均値である。
そこで本実施形態では、診断部2での診断に際し、エンジン10の始動後における燃料タンク15内の燃料温度のばらつきを参照して、吸気温センサ11の状態を推定する。
条件1:基本実施条件が成立する
条件2:IG-ONからの経過時間TKEYが第一所定時間T1未満
条件3:IG-ONからの経過時間TKEYが第二所定時間T2以上、または
エンジン始動後の経過時間TRUNが第二所定時間T2以上
条件4:温度差DWFが所定範囲R1内である(第一熱平衡条件)
条件5:温度差DFFが所定値Z未満である(第二熱平衡条件)
条件1の基本実施条件とは、十分な精度の故障判定が可能である程度に車両が整備された状態であるか否かを判断するための基本的な条件である。例えば、車載通信網に断線が生じていないことや、各種温度センサ8,9,11〜13での検出情報が診断装置5に届いていること等が挙げられる。また、各種温度センサ8,9,11〜13の仮故障コード(ダイアグコード)が車載電子制御装置に記録されていないこと、前回のキーオフ時(IGスイッチ6がオフ位置に操作されたとき)における水温WTが基準水温以上だったこと等を基本実施条件に含めてもよい。
また、条件2,3に関して、第一所定時間T1の値は、第二所定時間T2の値よりも大きい値である。例えば、T1は数十秒程度(30秒程度)とされ、T2は数秒程度(2秒程度)とされる。
条件6:基本実施条件が成立する
条件7:電圧Vが所定電圧V0以上である
条件8:IG-ONからの経過時間TKEYが第一所定時間T1未満
条件9:IG-ONからの経過時間TKEYが第二所定時間T2以上
エンジン始動後の経過時間TRUNが第二所定時間T2以上
条件10:温度差DWAが第二所定範囲R2外である
条件11:条件10が成立してからの経過時間TVERが第三所定時間T3以上
この判定結果は、診断装置5の内部に自己診断データ(ダイアグ情報,ダイアグコード)として記録されるとともに、車室内のインストルメントパネル上に設けられたディスプレイ,表示ランプ等の報知装置を介して乗員に報知される。
[3−1.ソーク判定]
図4は、おもに熱平衡推定部3での制御内容(ソーク判定)に対応するフローチャートである。このフローは、例えばIGスイッチ6がオン位置やイグニッション位置に操作されて、診断装置5が通電されたときに開始される。
ステップA1では、IGスイッチ6がイグニッション位置に操作された時刻を起点とした経過時間TKEYの計測と、エンジン10が始動した時刻を起点とした経過時間TRUNの計測とが開始される。これらの経過時間TKEY,TRUNは、診断装置5に内蔵されるタイマー,カウンター等を利用して計測可能である。
ステップA3では、経過時間TRUNが第二所定時間T2以上であるか否かが判定される。このステップは、条件3の判定に関するステップである。ここでTRUN≧T2が成立する場合にはステップA4に進み、成立しない場合にはステップA2に戻る。これにより、少なくともエンジン10が始動してから第二所定時間T2が経過するまでの間は、故障診断が開始されなくなる。
ステップA5では、その時点での第一燃温FT1,第二燃温FT2の情報が第一初期値FT01,第二初期値FT02として記憶,保存される。また、続くステップA6では、基本実施条件が成立するか否かが判定される。このステップは、条件1の判定に関するステップである。ここで基本実施条件が成立すればステップA7に進み、成立しなければステップA12に進む。
一方、ステップA7では、水温WTから第一燃温FT1を減じた値である温度差DWFが算出される。そしてステップA8では、温度差DWFが所定範囲R1内にあるか否かが判定される(条件4)。例えば、温度差DWFが不等式-10≦DWF≦+10を成立させる場合にはステップA9に進み、そうでない場合にはステップA12に進む。ステップA9では、第一熱平衡条件が成立すると推定される。
ステップA11では、第二熱平衡条件も成立すると推定され、エンジン10が熱平衡状態であってソーク判定条件が成立すると推定される。この場合、偏差判定部4において、図5に示す制御が開始される。
図5は、おもに偏差判定部4での制御内容(偏差大判定)に対応するフローチャートである。このフローは、熱平衡推定部3でソーク判定条件が成立した場合(図4のフローでステップA11に進んだ場合)に実施される。
ステップB1では、基本実施条件が成立するか否かが判定される。このステップは、条件6の判定に関するステップである。ここで基本実施条件が成立すればステップB2に進み、成立しなければステップB8に進む。
ステップB4では、バッテリの電圧Vが所定電圧V0以上であるか否かが判定される。このステップは、条件7の判定に関するステップである。ここでV≧V0が成立する場合にはステップB5に進み、成立しない場合にはステップB1に戻る。
ステップB7では、水温WT及び吸気温ATの「偏差が小さい(偏差小判定が成立する)」と判定される。つまり、ソーク判定条件が成立し、かつ、偏差小判定も成立する。したがって、診断部2は吸気温センサ11が正常である(故障していない)と診断し、制御を終了する。
続くステップB11では、経過時間TVERが第三所定時間T3以上であるか否かが判定される(条件11)。第三所定時間T3は、例えば数秒程度の時間である。
(1)本診断装置5のばらつき算出部1では、二つの燃料温度センサ8,9で検出された燃料温度の温度差DFFが算出される。このように、燃料タンク15内における燃料温度のばらつきの大小に応じて、吸気温センサ11の故障状態が不定であるか否かを判定することで、エンジン10が急冷状態を経験したか否かを精度よく判別することができ、故障の診断精度を向上させることができる。
(6)また、これらの燃料温度センサ8,9は、図2に示すように、底面16からの高さだけでなく、側壁面17までの距離も異なる位置に取り付けられている。これにより、燃料タンク15内における燃料温度のばらつきを精度よく検出することができる。
なお、第一燃温FT1が検出される第一燃料温度センサ8の位置を側壁面17に近い位置にすることで、第一燃温FT1がより低い値で検出されやすくなる。一方、第二燃温FT2が検出される第二燃料温度センサ9の位置を側壁面17から遠く、燃料タンク15の中心部近傍に設定することで、第二燃温FT2がより高い値で検出されやすくなる。したがって、温度差DFFの検出精度を高めることができ、ひいては故障の診断精度を向上させることができる。
上述した実施形態に関わらず、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態の各構成は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。例えば、上述の実施形態における燃温FT(燃料温度)は、燃料温度センサ8,9で検出された実測値であってもよいし、各種温度情報に基づいて推定された演算値であってもよい。燃温FTの推定値を使用する場合には、燃料温度センサ8,9を省略することができる。なお、燃温FTの具体的な推定手法としては、外気温や水温WT,燃料圧力,燃料噴射量,エンジンの燃焼状態に基づく公知の手法を採用することができる。
2 診断部
3 熱平衡推定部
4 偏差判定部
5 診断装置
6 IGスイッチ
7 電圧センサ
8 第一燃料温度センサ
9 第二燃料温度センサ
10 エンジン
11 吸気温センサ(温度センサ)
12 水温センサ(温度センサ)
13 油温センサ(温度センサ)
14 吸気通路
15 燃料タンク
Claims (6)
- 車両に搭載されたエンジンに関する温度を検出する温度センサの故障を診断する診断装置において、
前記温度センサとは別設され、前記車両の燃料タンク内における少なくとも二箇所の燃料温度を検出する燃料温度センサと、
前記燃料温度センサで検出された二箇所の前記燃料温度の差を算出するばらつき算出部と、
前記エンジンの始動に際し、前記ばらつき算出部で算出された前記差に基づき、前記温度センサの故障状態が不定であるか否かを判定する診断部と、
を備えたことを特徴とする、温度センサの診断装置。 - 前記診断部が、前記差が第一所定値以上の場合に前記温度センサの故障状態が不定であると判定し、前記差が前記第一所定値未満の場合に前記故障状態が不定ではないと判定する
ことを特徴とする、請求項1記載の温度センサの診断装置。 - 前記診断部が、前記エンジンの始動直後における前記燃料温度の差を算出する
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の温度センサの診断装置。 - 前記診断部が、前記エンジンの冷却水温及び前記燃料温度の差が所定範囲内である場合に、前記燃料温度の差に基づく判定を行う
ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の温度センサの診断装置。 - 前記燃料温度センサが、前記燃料タンク内で高さが異なる少なくとも二箇所に取り付けられる
ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の温度センサの診断装置。 - 前記燃料温度センサが、前記燃料タンクの側壁面までの距離が異なる少なくとも二箇所に取り付けられる
ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の温度センサの診断装置。
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