JP6447290B2 - 温度センサの診断装置 - Google Patents

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本発明は、温度センサの故障を診断する診断装置に関する。
従来、車両に搭載された温度センサの診断手法の一つとして、エンジンの熱平衡状態での検出温度を利用したものが知られている。すなわち、長時間停止していたエンジンが始動したときに温度センサで温度を検出し、この検出温度が正常な温度範囲内にあるか否かで、故障の有無を判定するものである(特許文献1参照)。
ここでいう熱平衡状態とは、エンジン各所の温度差がある程度均され、熱の移動がほとんど起こらない状態を意味する。例えば、作動していたエンジンを停止させてからの経過時間(ソーク時間,放置時間,機関停止時間)が数時間から十数時間に達すると、エンジン各所の温度が外気温に近づいて熱平衡状態となる。この熱平衡状態での検出温度は、車両走行時の走行風による冷却やエンジンの発熱の影響を受けない。したがって、検出温度と適正な温度範囲とを比較することで、信頼性の高い診断を行うことができる。
特許第5531776号公報
エンジンの熱平衡状態を判定するための手法としては、エンジンが停止してから始動するまでの経過時間を計測する手法と、エンジン始動時におけるエンジン各所の温度を比較する手法とが挙げられる。
前者は、車両のキーオフ中の経過時間をソークタイマーで実測し、この経過時間が所定時間を超えた場合に、熱平衡状態とみなすものである。例えば、経過時間が八時間以上であれば、熱平衡状態であると判定することが考えられる。しかし、キーオフ中に作動するソークタイマーを搭載しない車両では、経過時間を実測できない。また、仮にソークタイマーを搭載する車両であっても、画一的な基準値を与えるだけでは診断精度を向上させることが難しい。なぜならば、エンジンが熱平衡状態に至るまでの時間は、エンジン停止時の各所の温度(初期温度)やエンジン停止中の外気温(収束温度)に依存して変化するからである。
一方、後者は、エンジン始動時(メインスイッチのキーオン時)に各種温度センサで検出された複数の検出値の差が小さい場合に、熱平衡状態とみなすものである。エンジン冷却水温センサで検出される水温やエンジン油温センサで検出される油温は、何れも熱平衡状態で外気温に漸近した値となる。そこで、水温と油温との差が十分に小さくなった状態のことを、熱平衡状態とみなすことが考えられる。この手法は、ソークタイマーを搭載しない車両でも採用可能である。
しかしながら、例えば寒冷地における悪天候下での駐車中に車両が急冷されたような場合には、エンジンが熱平衡状態に至るよりも前に水温,油温が低下して、これらの差が小さくなってしまう場合がある。つまり、エンジンが停止してからの実際の経過時間が極端に短かった(例えば、数十分程度だった)としても、エンジンが熱平衡状態であると誤判定される可能性がある。このような誤判定に基づいて温度センサの診断が開始されると、温度センサの検出温度からエンジンの発熱の影響を取り除くことができず、診断精度が低下する。
本件は、上記のような課題に鑑み創案されたものであり、故障の診断精度が高い温度センサの診断装置を提供することを目的の一つとする。なおこの目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用効果であって、従来の技術では得られない作用効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
(1)ここで開示する温度センサの診断装置は、車両に搭載されたエンジンに関する温度を検出する温度センサの故障を診断する診断装置である。
本診断装置は、前記温度センサとは別設され、前記車両の燃料タンク内における少なくとも二箇所の燃料温度を検出する燃料温度センサを備える。また、前記燃料温度センサで検出された二箇所の前記燃料温度の差を算出するばらつき算出部を備える。さらに、前記エンジンの始動に際し、前記ばらつき算出部で算出された前記差に基づき、前記温度センサの故障状態が不定であるか否かを判定する診断部を備える。
ここでいう「不定」とは、前記温度センサが正常であるか故障しているかを特定することができない状態を意味する。
また、上記の「エンジンに関する温度」の具体例としては、吸気温度,エンジン冷却水温,エンジン油温,エンジンルーム温度,シリンダーブロック温度,シリンダーヘッド温度等が挙げられる。なお、前記燃料温度センサは、前記診断部での診断対象から除外される。
(2)前記診断部が、前記差が第一所定値以上の場合に前記温度センサの故障状態が不定であると判定し、前記差が前記第一所定値未満の場合に前記故障状態が不定ではないと判定することが好ましい。
これにより、前記燃料タンク内の燃料温度のばらつき度合いが定量的に判断される。例えば、前記差が第一所定値以上の場合、前記燃料タンク内の燃料温度のばらつきが比較的大きく、前記車両が急冷状態であるとみなすことができる。また、前記差が第一所定値未満の場合、前記燃料タンク内の燃料温度のばらつきが比較的小さく、前記車両が急冷状態ではないとみなすことができる。
(3)前記診断部が、前記エンジンの始動直後における前記燃料温度の差を算出することが好ましい。
なお、前記エンジンが作動すると前記燃料タンク内で燃料が流動し、前記燃料温度のばらつきが平均化される。一方、前記エンジンの始動直後であれば、前記燃料がまだ十分に攪拌されていないため、前記燃料温度のばらつきを精度よく把握することができる。
(4)前記診断部が、前記エンジンの冷却水温及び前記燃料温度の差が所定範囲内である場合に、前記燃料温度の差に基づく判定を行うことが好ましい。
例えば、前記エンジンの冷却水温及び前記燃料温度の差が所定範囲外である場合、前記エンジンが停止してからのソーク時間が比較的短いものと考えられる。したがって、前記差の大小に関わらず、前記温度センサの故障状態が不定であると判定してもよい。
(5)前記燃料温度センサが、前記燃料タンク内で高さが異なる少なくとも二箇所に取り付けられることが好ましい。
(6)また、前記燃料温度センサが、前記燃料タンクの側壁面までの距離が異なる少なくとも二箇所に取り付けられることが好ましい。なお、二箇所に取り付けられた前記燃料温度センサのうち、前記燃料タンク内で下方に位置するものを前記側壁面の近くに配置し、上方に位置するものを前記側壁面から遠くに配置することが好ましい。これにより、前記燃料温度のばらつき度合いの検出精度がさらに向上する。
開示の温度センサの診断装置によれば、温度センサの故障診断精度を向上させることができる。
実施形態としての診断装置が適用されたエンジンの模式図である。 燃料温度センサの取付位置を説明するための模式図である。 エンジン停止後における各種温度の経時変化を示すグラフであり、(A)は非急冷状態、(B)は急冷状態に対応するものである。 ソーク判定に関するフローチャートである。 偏差大判定に関するフローチャートである。
図面を参照して、実施形態としての温度センサの診断装置について説明する。以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができ、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
[1.装置構成]
図1は、車両に搭載されたエンジン10(例えばガソリンエンジン,ディーゼルエンジンなどの内燃機関)を示す図である。このエンジン10には、吸気温センサ11,水温センサ12,油温センサ13等の温度センサが設けられる。吸気温センサ11は吸気通路14内の気温(吸気温AT)を検出し、水温センサ12はエンジン冷却水の温度(水温WT)を検出し、油温センサ13はエンジンオイルの温度(油温OT)を検出する。これらの各種温度センサ11〜13で検出された各種温度情報は、診断装置5に伝達される。なお、これらの温度センサ11〜13は、エンジン10に関する温度(エンジン10の温度に相関するエンジン相関温度)を検出する温度センサであり、診断装置の診断対象となる。
エンジン10の燃料タンク15には、燃料温度(燃温)を検出する二つの燃料温度センサ8,9が設けられる。これらの燃料温度センサ8,9は、燃料タンク15内の異なる位置に取り付けられ、それぞれの位置での燃料温度を検出する。本実施形態の燃料温度センサ8,9の取付位置を図2中に点B,点Cで示し、それぞれを第一燃料温度センサ8,第二燃料温度センサ9と呼ぶ。また、第一燃料温度センサ8で検出された燃料温度を第一燃温FT1と呼び、第二燃料温度センサ9で検出された燃料温度を第二燃温FT2と呼ぶ。なお、これらを区別する必要がない場合には、単に燃温FTと呼ぶ。燃温FTの情報は、診断装置5に伝達される。
第一燃料温度センサ8は、燃料タンク15の底面16付近で、側壁面17に近い位置に配置される。一方、第二燃料温度センサ9は、燃料タンク15の高さ方向における中央付近で、側壁面17から離れた位置に配置される。底面16から第一燃料温度センサ8までの高さはH2であり、底面16から第二燃料温度センサ9までの高さはH1である(H2<H1)。また、側壁面17から第一燃料温度センサ8までの最短水平距離はL2であり、側壁面17から第二燃料温度センサ9までの最短水平距離はL1である(L2<L1)。
この車両には、バッテリの電圧Vを検出する電圧センサ7が設けられる。電圧センサ7は、例えばバッテリに付設され、あるいはバッテリに接続された回路上に介装される。電圧センサ7で検出された電圧Vの情報も、診断装置5に伝達される。
車室内には、車両の主電源の切断,投入,エンジン10の始動操作のトリガーとなる信号(IG信号)の出力などを行うためのイグニッションキースイッチ6(以下、IGスイッチ6と呼ぶ)が設けられる。IGスイッチ6の操作位置としては、オフ位置(OFF),アクセサリ位置(ACC),オン位置(ON),イグニッション位置(IGN)の四種類が用意されている。
オフ位置では車両の主電源が切断され、アクセサリ位置ではエンジン10の駆動用電装品以外の車載電装品に通電される。これらの操作位置では、エンジン10が停止状態に制御される。また、イグニッション位置ではIG信号がエンジン制御装置に出力されてエンジン10の始動用スターターに通電がなされる。その後、操作位置はイグニッション位置からオン位置へと自動的に復帰し、エンジン10の作動中は全ての電装品が通電された状態となる。本実施形態では、上記のIG信号が診断装置5にも伝達される。
診断装置5は、温度を検出するセンサの故障を診断する電子制御装置である。診断装置5の診断対象となる温度センサは、少なくともエンジン10に関する温度を検出する温度センサであり、少なくとも上記の各種温度センサ11〜13の各々が診断対象となりうる。診断装置5は、エンジン10の始動に際して、エンジン10が始動するたびに故障診断を実施する。本実施形態では、IGスイッチ6の操作によるエンジン10の始動に際して、吸気温センサ11の故障診断を実施する制御について詳述する。
診断装置5は、例えばCPU(Central Processing Unit),MPU(Micro Processing Unit)等のマイクロプロセッサやROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory),不揮発メモリ等を集積した電子デバイスである。マイクロプロセッサは、制御ユニット(制御回路)や演算ユニット(演算回路),キャッシュメモリ(レジスタ群)等を内蔵する処理装置(プロセッサ)である。また、ROM,RAM及び不揮発メモリは、プログラムや作業中のデータが格納されるメモリ装置である。
図1中に、診断装置5のマイクロプロセッサで実行される故障診断制御(故障診断プログラム)の処理内容を説明するためのブロック図を示す。この処理内容は、例えばアプリケーションプログラムとしてROM,RAM,不揮発メモリ,リムーバブルメディア内に記録される。また、プログラムの実行時には、プログラムの内容がRAM内のメモリ空間内に展開され、マイクロプロセッサで実行される。診断装置5には、吸気温センサ11の故障診断を実施するための要素として、ばらつき算出部1,診断部2が設けられ、診断部2には熱平衡推定部3,偏差判定部4が設けられる。
[2.制御構成]
ばらつき算出部1は、二つの燃料温度センサ8,9で検出された燃料温度の差を算出するものである。ここでは、第一燃温FT1から第二燃温FT2を減じた値の絶対値が温度差DFFとして算出される(DFF=|FT1-FT2|)。温度差DFFは、燃料温度のばらつきを表す指標となる。ここで算出された温度差DFFの情報は、診断部2に伝達される。
診断部2は、エンジン10の始動に際し、各々の温度センサ11〜13の故障を診断するものである。ここでは、IGスイッチ6がイグニッション位置に操作されたこと(IG-ON操作がなされたこと)を契機として故障診断制御が開始される。したがって、故障診断制御は、車両の乗員がIGスイッチ6でエンジン10を始動させるたびに実施される。以下の説明において、診断部2での診断対象は吸気温センサ11とする。
吸気温センサ11の故障診断で故障が発生していないと判断するための条件は、エンジン10が熱平衡状態であって、吸気温ATと他の温度(例えば、水温WT,油温OT,燃温FTの何れか)との温度差が所定温度差未満であること(偏差が小さいこと)である。ここで、エンジン10が熱平衡状態であるための条件のことを「ソーク判定条件」と呼ぶ。また、偏差が大きいと判定するための条件のことを「偏差大判定条件」と呼び、偏差が小さいと判定するための条件のことを「偏差小判定条件」と呼ぶ。
ソーク判定条件は熱平衡推定部3で判定され、偏差大判定条件(偏差小判定条件)は偏差判定部4で判定される。診断部2は、ソーク判定条件が成立し、かつ、偏差小判定条件が成立する場合(偏差大判定条件が成立しない場合)に、吸気温センサ11が正常である(故障していない)と判定する。また、ソーク判定条件が不成立の場合、吸気温ATと他の温度とが互いに十分に近づいていないと考えられるため、吸気温センサ11の状態は不定である(正常であるか故障しているかを特定することができない状態である)と判定する。
一方、寒冷地における悪天候下での駐車中に車両が急冷されたような場合には、吸気温ATと他の温度との温度差が所定温度差未満であっても、エンジン10が熱平衡状態に至っていない場合がある。つまり、極低温環境ではソーク判定条件を正しく判定できないことがあり、その結果、吸気温センサ11の状態を精度よく推定することができない。
図3(A)は、非急冷状態でエンジン10を停止させた場合の各種温度(油温OT,燃温FT,吸気温AT,外気温)の経時変化を示すグラフである。これに対して、図3(B)は、急冷状態(寒冷地における悪天候下)でエンジン10を停止させた場合の各種温度の経時変化を示すグラフである。図3(A),(B)中の燃温FTは、例えば第一燃温FT1,第二燃温FT2の何れか一方であり、あるいはこれらの平均値である。
非急冷状態では、各種温度の低下勾配が各々の初期温度に応じたものとなり、ある程度のソーク時間が経過した時刻t0付近でおおむね全ての温度が外気温に近い温度となる。そのため、図3(A)に示すように、例えば水温WTと燃温FTとの温度差DWFがある程度小さくなっている状態では、水温WTと吸気温ATとの温度差DWAも小さくなっており、吸気温センサ11の適切な故障判定が可能である。
一方、急冷状態では、吸気温AT,水温WT,油温OTが短時間で低下するのに対し、燃温FTは時間をかけてゆっくりと低下する。そのため、図3(B)に示すように、水温WTと燃温FTとの温度差DWFがある程度小さくなっている時刻t1の状態であっても、水温WTと吸気温ATとの温度差DWAが大きくなり、吸気温センサ11が正常であるのか故障しているのかを正しく判別することが難しい。
そこで本実施形態では、診断部2での診断に際し、エンジン10の始動後における燃料タンク15内の燃料温度のばらつきを参照して、吸気温センサ11の状態を推定する。
燃料温度の値は、燃料タンク15内におけるセンサの取付位置によって相違する。例えば、第一燃料温度センサ8で検出される第一燃温FT1は、エンジン10の停止後、比較的短時間で低下する。これに対し、第二燃料温度センサ9で検出される第二燃温FT2は第一燃温FT1と比較して温度が低下しにくく、エンジン10の停止後、ある程度の時間が経過するまでは比較的高温となる。つまり、燃料タンク15内で燃料温度の異なる温度層が形成され、燃料タンク15内での燃料温度のばらつきが大きくなる。
したがって、エンジン10の始動前や始動直後における燃料温度のばらつきが大きい場合には、エンジン10が短時間のあいだに急冷されたと判断することができ、エンジン10が熱平衡状態には至っていないとみなすことができる。また、図3(B)中の時刻t2の状態のように、燃料温度のばらつきが小さくなっていれば、エンジン10が急冷状態を経験したのちに十分な時間が経過しており、熱平衡状態に至っているとみなすことができる。
なお、エンジン10の始動後には、燃料タンク15内の燃料が流動して攪拌されるため、燃料タンク15内における燃料温度の分布が均一化される。また、車両が走行を開始した場合には、燃料がより攪拌されやすくなり、燃料温度の均一化が促進される。したがって、燃料温度のばらつきを精度よく観察するためには、エンジン10の始動前や始動直後,車両の走行前に温度差DFFを参照することが好ましい。
熱平衡推定部3は、少なくとも二種類の条件がともに成立することを以て、エンジン10が熱平衡状態であるか否かを推定するものである。第一の条件(第一熱平衡条件)は、水温WTと燃温FTとの差である温度差DWFが所定範囲内に入っていることである。ここでいう燃温FTとは、例えば第一燃温FT1,第二燃温FT2の何れか一方であってもよいし、これらの平均値であってもよい。第二の条件(第二熱平衡条件)は、ばらつき算出部1で算出された温度差DFFが所定値Z(第一所定値)未満であることである。熱平衡推定部3は、少なくともこれらの条件がともに成立する場合に、エンジン10が熱平衡状態であるとみなす。ただし、これらの条件に加えて、他の条件も併せて判定してもよい。
熱平衡推定部3では、水温WTと燃温FTとの差である温度差DWFが算出されるとともに、その値が所定範囲内に入っているか否かが判定される。あるいは、温度差DWFの絶対値が所定温度差未満であるか否かが判定される。本実施形態では、水温WTから第一燃温FT1を減じた値のことを温度差DWFと呼び(DWF=WT-FT1)、この温度差DWFが所定範囲R1内に入っているか否かを判定する。所定範囲R1は、温度差DWFが比較的小さい状態であることを確認するための範囲であり、ゼロを含むように設定される。
例えば、所定範囲R1を-10℃から+10℃の範囲として、温度差DWFがこの所定範囲R1内に入っている場合、第一熱平衡条件が成立する。また、所定値Zを5℃として、ばらつき算出部1で算出された温度差DFFが5℃未満である場合、第二熱平衡条件が成立する。第一熱平衡条件,第二熱平衡条件がともに成立すると、熱平衡推定部3は「エンジン10が熱平衡状態である(ソーク判定条件が成立する)」と判断する。
一方、温度差DWFが-10℃未満である場合や+10℃を超える場合には第一熱平衡条件が成立しないため、熱平衡推定部3は「エンジン10が熱平衡状態でない(ソーク判定条件が成立しない)」と判断する。同様に、ばらつき算出部1で算出された温度差DFFが5℃以上である場合には第二熱平衡条件が成立しないため、熱平衡推定部3は「エンジン10が熱平衡状態でない(ソーク判定条件が成立しない)」と判断する。所定範囲R1の上限値,下限値,所定値Zは予め設定された固定値であってもよいし、エンジン10の運転状態に応じて設定される可変値であってもよい。熱平衡推定部3での推定結果は、偏差判定部4に伝達される。
具体的なソーク判定条件を以下に列挙する。
条件1:基本実施条件が成立する
条件2:IG-ONからの経過時間TKEYが第一所定時間T1未満
条件3:IG-ONからの経過時間TKEYが第二所定時間T2以上、または
エンジン始動後の経過時間TRUNが第二所定時間T2以上
条件4:温度差DWFが所定範囲R1内である(第一熱平衡条件)
条件5:温度差DFFが所定値Z未満である(第二熱平衡条件)
上記の条件1〜5のうち、条件1〜3は適宜省略することができる。
条件1の基本実施条件とは、十分な精度の故障判定が可能である程度に車両が整備された状態であるか否かを判断するための基本的な条件である。例えば、車載通信網に断線が生じていないことや、各種温度センサ8,9,11〜13での検出情報が診断装置5に届いていること等が挙げられる。また、各種温度センサ8,9,11〜13の仮故障コード(ダイアグコード)が車載電子制御装置に記録されていないこと、前回のキーオフ時(IGスイッチ6がオフ位置に操作されたとき)における水温WTが基準水温以上だったこと等を基本実施条件に含めてもよい。
また、条件2,3に関して、第一所定時間T1の値は、第二所定時間T2の値よりも大きい値である。例えば、T1は数十秒程度(30秒程度)とされ、T2は数秒程度(2秒程度)とされる。
偏差判定部4は、各種温度センサ8,9,11〜13で検出された各種温度情報に基づき、診断対象となるセンサの温度と他の温度との偏差(温度差)の大小を判定するものである。この判定は、少なくとも熱平衡推定部3でソーク判定条件が成立した場合に実施される。診断対象となるセンサが吸気温センサ11であるとき、吸気温ATとこれ以外の温度(例えば、水温WT,油温OT,第一燃温FT1,第二燃温FT2の何れか)との温度差が上記の偏差として算出される。
吸気温ATと水温WTとの偏差を用いる場合、偏差判定部4はまず、水温WTから吸気温ATを減じた温度差DWAを算出する(DWA=WT-AT)。また、この温度差DWAの値が第二所定範囲R2内に入っているか否かを判定する。第二所定範囲R2は、温度差DWAが小さい状態であること(二つの値が近いこと)を確認するための範囲であり、ゼロを含むように(例えば-15℃から+15℃の範囲として)設定される。
温度差DWAの値が第二所定範囲R2外にある場合、すなわち、温度差DWAが所定温度差(所定偏差)以上である場合に、偏差判定部4は「偏差が大きい(偏差大判定条件が成立する,偏差小判定条件が成立しない)」と判定する。一方、温度差DWAの値が第二所定範囲R2内にある場合、すなわち、温度差DWAが所定温度差未満である場合には「偏差が小さい(偏差大判定条件が成立しない,偏差小判定条件が成立する)」と判定する。第二所定範囲R2の上限値,下限値は、予め設定された固定値であってもよいし、エンジン10の運転状態に応じて設定される可変値であってもよい。
具体的な偏差大判定条件を以下に列挙する。
条件6:基本実施条件が成立する
条件7:電圧Vが所定電圧V0以上である
条件8:IG-ONからの経過時間TKEYが第一所定時間T1未満
条件9:IG-ONからの経過時間TKEYが第二所定時間T2以上
エンジン始動後の経過時間TRUNが第二所定時間T2以上
条件10:温度差DWAが第二所定範囲R2外である
条件11:条件10が成立してからの経過時間TVERが第三所定時間T3以上
上記の条件6〜11のうち、条件6〜9,11は適宜省略することができる。条件6は、上記の条件1と同じものである。また、条件8,9において、経過時間TKEY,TRUNの代わりに、電圧Vが所定電圧V0以上になった時点を基準とした経過時間を使用してもよい。これにより、低温環境における電圧Vの立ち上がり遅れを考慮した偏差大判定が可能となる。第三所定時間T3は、数秒程度(2秒程度)とされる。
ソーク判定条件が成立し、かつ、偏差小判定条件が成立した場合、診断部2は吸気温センサ11が故障していないと判定する。一方、ソーク判定条件が成立し、かつ、偏差大判定条件が成立した場合、診断部2は吸気温センサ11が故障していると判定する。
この判定結果は、診断装置5の内部に自己診断データ(ダイアグ情報,ダイアグコード)として記録されるとともに、車室内のインストルメントパネル上に設けられたディスプレイ,表示ランプ等の報知装置を介して乗員に報知される。
[3.フローチャート]
[3−1.ソーク判定]
図4は、おもに熱平衡推定部3での制御内容(ソーク判定)に対応するフローチャートである。このフローは、例えばIGスイッチ6がオン位置やイグニッション位置に操作されて、診断装置5が通電されたときに開始される。
ステップA1では、IGスイッチ6がイグニッション位置に操作された時刻を起点とした経過時間TKEYの計測と、エンジン10が始動した時刻を起点とした経過時間TRUNの計測とが開始される。これらの経過時間TKEY,TRUNは、診断装置5に内蔵されるタイマー,カウンター等を利用して計測可能である。
ステップA2では、経過時間TKEYが第一所定時間T1未満であるか否かが判定される。このステップは、条件2の判定に関するステップである。ここでTKEY<T1が成立する場合にはステップA3に進み、成立しない場合にはそのままこのフローを終了する。これにより、第一所定時間T1を経過した後に故障診断が開始されるような事態が防止される。
ステップA3では、経過時間TRUNが第二所定時間T2以上であるか否かが判定される。このステップは、条件3の判定に関するステップである。ここでTRUN≧T2が成立する場合にはステップA4に進み、成立しない場合にはステップA2に戻る。これにより、少なくともエンジン10が始動してから第二所定時間T2が経過するまでの間は、故障診断が開始されなくなる。
ステップA4では、各種温度センサ8,9,11〜13での検出情報が取得される。ここでは、第一燃温FT1,第二燃温FT2の情報が取得されるとともに、診断対象である吸気温センサ11で検出された吸気温ATの情報と、診断対象ではない水温センサ12,油温センサ13で検出された水温WT,油温OT(第二温度)の情報とが取得される。
ステップA5では、その時点での第一燃温FT1,第二燃温FT2の情報が第一初期値FT01,第二初期値FT02として記憶,保存される。また、続くステップA6では、基本実施条件が成立するか否かが判定される。このステップは、条件1の判定に関するステップである。ここで基本実施条件が成立すればステップA7に進み、成立しなければステップA12に進む。
ステップA12では、ソーク判定条件が不成立であると判断される。ここでは、エンジン10が熱平衡状態であることが確認できないため、吸気温センサ11の状態は不定である(正常であるか故障しているかを特定することができない状態である)と判断されて、診断制御が終了する。この場合、IGスイッチ6がオフ操作された後、再びエンジン10が始動するまでの間は診断制御が開始されることはない。
一方、ステップA7では、水温WTから第一燃温FT1を減じた値である温度差DWFが算出される。そしてステップA8では、温度差DWFが所定範囲R1内にあるか否かが判定される(条件4)。例えば、温度差DWFが不等式-10≦DWF≦+10を成立させる場合にはステップA9に進み、そうでない場合にはステップA12に進む。ステップA9では、第一熱平衡条件が成立すると推定される。
ステップA9では、第一燃温FT1から第二燃温FT2を減じた値の絶対値である温度差DFFが算出される。そしてステップA10では、温度差DFFが所定値Z未満であるか否かが判定される(条件5)。例えば、温度差DFFが5℃未満である場合にはステップA11に進み、温度差DFFが5℃以上の場合にはステップA12に進む。
ステップA11では、第二熱平衡条件も成立すると推定され、エンジン10が熱平衡状態であってソーク判定条件が成立すると推定される。この場合、偏差判定部4において、図5に示す制御が開始される。
[3−2.偏差大判定]
図5は、おもに偏差判定部4での制御内容(偏差大判定)に対応するフローチャートである。このフローは、熱平衡推定部3でソーク判定条件が成立した場合(図4のフローでステップA11に進んだ場合)に実施される。
ステップB1では、基本実施条件が成立するか否かが判定される。このステップは、条件6の判定に関するステップである。ここで基本実施条件が成立すればステップB2に進み、成立しなければステップB8に進む。
ステップB8では、図4のフローのステップA9で判定されたソーク判定が取り消され、ソーク判定条件が不成立であると判定されて制御が終了する。この場合、エンジン10が熱平衡状態であることが確認できないため、吸気温センサ11の状態は不定であると判断される。一方、ステップB2では、経過時間TKEYが第一所定時間T1未満であるか否かが判定される。このステップは、条件8の判定に関するステップである。ここでTKEY<T1が成立する場合にはステップB3に進み、成立しない場合にはそのままこのフローを終了する。これにより、第一所定時間T1を経過した後に故障診断が開始されるような事態が防止される。
ステップB3では、経過時間TRUNが第二所定時間T2以上であるか否かが判定される。このステップは、条件9の判定に関するステップである。ここでTRUN≧T2が成立する場合にはステップB4に進み、成立しない場合にはステップB1に戻る。
ステップB4では、バッテリの電圧Vが所定電圧V0以上であるか否かが判定される。このステップは、条件7の判定に関するステップである。ここでV≧V0が成立する場合にはステップB5に進み、成立しない場合にはステップB1に戻る。
ステップB5では、水温WTから吸気温ATを減じた値である温度差DWAが算出される。そしてステップB6では、温度差DWAが第二所定範囲R2内にあるか否かが判定される(条件10)。例えば、温度差DWAが不等式-15≦DWA≦+15を成立させる場合にはステップB7に進み、そうでない場合にはステップB10に進む。
ステップB7では、水温WT及び吸気温ATの「偏差が小さい(偏差小判定が成立する)」と判定される。つまり、ソーク判定条件が成立し、かつ、偏差小判定も成立する。したがって、診断部2は吸気温センサ11が正常である(故障していない)と診断し、制御を終了する。
ステップB10では、温度差DWAが第二所定範囲R2外に存在し続けていることを確認するために、経過時間TVERの計測が開始される。経過時間TVERは、診断装置5に内蔵されるタイマー,カウンター等を利用して計測可能である。
続くステップB11では、経過時間TVERが第三所定時間T3以上であるか否かが判定される(条件11)。第三所定時間T3は、例えば数秒程度の時間である。
ここで、TVER≧T3が成立する場合にはステップB12に進み、水温WT及び吸気温ATの「偏差が大きい(偏差大判定が成立する)」と判定される。つまり、ソーク判定条件,偏差大判定がともに成立する。したがって、続くステップB13では診断部2において、吸気温センサ11が故障していると判定される。一方、ステップB11でTVER≧T3が成立しない場合にはステップB1に戻る。したがって、第三所定時間T3が経過する前に、温度差DWAが第二所定範囲R2内に入れば、吸気温センサ11が正常であると診断される。
[4.作用,効果]
(1)本診断装置5のばらつき算出部1では、二つの燃料温度センサ8,9で検出された燃料温度の温度差DFFが算出される。このように、燃料タンク15内における燃料温度のばらつきの大小に応じて、吸気温センサ11の故障状態が不定であるか否かを判定することで、エンジン10が急冷状態を経験したか否かを精度よく判別することができ、故障の診断精度を向上させることができる。
(2)上記の診断装置5では、温度差DFFが所定値Z未満であれば、第二熱平衡条件が成立するものとみなされ、温度差DFFが所定値Z以上であれば、第二熱平衡条件が不成立であるとみなされる。また、第二熱平衡条件が不成立の場合には、吸気温センサ11の故障状態は不定であると判定される。このように、温度差DFFを所定値Z(第一所定値)と比較することで、燃料温度のばらつきを定量的に評価することができ、故障の診断精度を向上させることができる。
(3)上記の診断装置5では、条件2,3(ステップA2〜A3)に示すように、エンジン10の始動直後における温度差DFFが算出される。つまり、燃料タンク15内での燃料の攪拌の影響が比較的小さい状態で、温度差DFFが算出される。したがって、燃料温度のばらつきを精度よく把握することができ、故障の診断精度を向上させることができる。
(4)上記の熱平衡推定部3では、水温WTと第一燃温FT1との温度差DWFが所定範囲R1内に入っている場合に、第一熱平衡条件が成立すると推定される。また、第二熱平衡条件は、第一熱平衡条件の成立が確認された後に判定される。つまり、温度差DWFが所定範囲R1外となるような状況では、吸気温センサ11の故障状態が不定であると判断される。これにより、故障状態の誤判定を防止することができ、診断精度を向上させることができる。また、車両のキーオフ中の経過時間をソークタイマーで実測する必要がなく、装置構成を簡素化することができる。
(5)上記の診断装置5は、燃料タンク15内で高さが異なる二箇所に取り付けられた燃料温度センサ8,9での検出情報を用いて温度差DFFを算出している。これにより、燃料タンク15内における燃料温度のばらつきを精度よく検出することができる。
(6)また、これらの燃料温度センサ8,9は、図2に示すように、底面16からの高さだけでなく、側壁面17までの距離も異なる位置に取り付けられている。これにより、燃料タンク15内における燃料温度のばらつきを精度よく検出することができる。
なお、第一燃温FT1が検出される第一燃料温度センサ8の位置を側壁面17に近い位置にすることで、第一燃温FT1がより低い値で検出されやすくなる。一方、第二燃温FT2が検出される第二燃料温度センサ9の位置を側壁面17から遠く、燃料タンク15の中心部近傍に設定することで、第二燃温FT2がより高い値で検出されやすくなる。したがって、温度差DFFの検出精度を高めることができ、ひいては故障の診断精度を向上させることができる。
[5.変形例]
上述した実施形態に関わらず、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態の各構成は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。例えば、上述の実施形態における燃温FT(燃料温度)は、燃料温度センサ8,9で検出された実測値であってもよいし、各種温度情報に基づいて推定された演算値であってもよい。燃温FTの推定値を使用する場合には、燃料温度センサ8,9を省略することができる。なお、燃温FTの具体的な推定手法としては、外気温や水温WT,燃料圧力,燃料噴射量,エンジンの燃焼状態に基づく公知の手法を採用することができる。
燃料温度センサ8,9の取付位置は、図2中の点B,点C以外の位置に設定することが可能である。例えば、第一燃料温度センサ8を点Aの位置に取り付け、第二燃料温度センサ9を点Cの位置に取り付けてもよい。あるいは、第一燃料温度センサ8を点Bの位置に取り付け、第二燃料温度センサ9を点Dの位置に取り付けてもよい。燃料温度センサ8,9のレイアウトは、少なくとも燃料タンク15内における燃料温度のばらつきを検出できるものであればよい。
上述の実施形態では、吸気温センサ11を診断装置5の診断対象とした場合の制御について詳述したが、診断対象となる温度センサはこれに限定されない。例えば、水温センサ12や油温センサ13は、診断装置5の診断対象となる。少なくとも、燃料温度センサ8,9以外のセンサであって、エンジン10に関する温度を検出するセンサであれば、診断装置5の診断対象となる。上記の「エンジン10に関する温度」の具体例としては、吸気温度,エンジン冷却水温,エンジン油温,エンジンルーム温度,シリンダーブロック温度,シリンダーヘッド温度等が挙げられる。
また、上述の実施形態では、おもに吸気温AT,燃温FT,水温WTの三種類の温度を用いて吸気温センサ11の故障を判定しているが、水温WTの代わりに油温OTを用いてもよい。例えば、診断対象が水温センサ12である場合、油温OTから燃温FTを減じた温度差DOFが所定範囲R1内に入っていることや、吸気温ATから燃温FTを減じた温度差DAFが所定範囲R1内に入っていることをソーク判定条件とすることができる。
1 ばらつき算出部
2 診断部
3 熱平衡推定部
4 偏差判定部
5 診断装置
6 IGスイッチ
7 電圧センサ
8 第一燃料温度センサ
9 第二燃料温度センサ
10 エンジン
11 吸気温センサ(温度センサ)
12 水温センサ(温度センサ)
13 油温センサ(温度センサ)
14 吸気通路
15 燃料タンク

Claims (6)

  1. 車両に搭載されたエンジンに関する温度を検出する温度センサの故障を診断する診断装置において、
    前記温度センサとは別設され、前記車両の燃料タンク内における少なくとも二箇所の燃料温度を検出する燃料温度センサと、
    前記燃料温度センサで検出された二箇所の前記燃料温度の差を算出するばらつき算出部と、
    前記エンジンの始動に際し、前記ばらつき算出部で算出された前記差に基づき、前記温度センサの故障状態が不定であるか否かを判定する診断部と、
    を備えたことを特徴とする、温度センサの診断装置。
  2. 前記診断部が、前記差が第一所定値以上の場合に前記温度センサの故障状態が不定であると判定し、前記差が前記第一所定値未満の場合に前記故障状態が不定ではないと判定する
    ことを特徴とする、請求項1記載の温度センサの診断装置。
  3. 前記診断部が、前記エンジンの始動直後における前記燃料温度の差を算出する
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の温度センサの診断装置。
  4. 前記診断部が、前記エンジンの冷却水温及び前記燃料温度の差が所定範囲内である場合に、前記燃料温度の差に基づく判定を行う
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の温度センサの診断装置。
  5. 前記燃料温度センサが、前記燃料タンク内で高さが異なる少なくとも二箇所に取り付けられる
    ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の温度センサの診断装置。
  6. 前記燃料温度センサが、前記燃料タンクの側壁面までの距離が異なる少なくとも二箇所に取り付けられる
    ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の温度センサの診断装置。
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