JP6445842B2 - 液体検知器、圧縮機及び空気調和機 - Google Patents

液体検知器、圧縮機及び空気調和機 Download PDF

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本発明は、容器に収容された液体の検知に用いられる静電容量式の液体検知器、該液体検知器を備えた圧縮機、及び、該圧縮機を備えた空気調和機に関する。
空気調和機は、室外熱交換器及び室内熱交換器と、これらの間に設けられた膨張弁と圧縮機とを備えている。空気調和機の冷凍サイクルでは、一例として、室外熱交換器を通過した液状の冷媒が、膨張弁でガス状になることにより温度が低下して冷気となり室内熱交換器に導かれる。そして、室内熱交換器に熱(低温)を移したガス状の冷媒は、圧縮機で圧縮されて高温・高圧状態となり、室外熱交換器に熱(高温)を移すことにより再び液状になる。
このような空気調和機に用いられる圧縮機として、ロータリー方式やスクロール方式などを採用したものがある。例えば、特許文献1に開示されたロータリー方式の圧縮機は、作動室が形成されたシリンダと当該作動室に収容された環状ピストンとを有する圧縮部がタンク状の圧縮機筐体内に配設されており、この環状ピストンが外周面の一部を作動室の周壁面に当接しながら回転されることにより、作動室内に導入された冷媒の圧縮が行われる。
特許文献1に開示された圧縮機では、シリンダやピストンなどの摺動部品の潤滑及び微小隙間のシール(封止)などのために圧縮機筐体内に潤滑油が封入されている。そして、この潤滑油が何らかの原因により所定量より少なくなると圧縮機の動作に支障をきたすため、潤滑油の量を監視する必要がある。このような潤滑油の量の監視に用いることができるセンサが、例えば、特許文献2に開示されている。
特許文献2に記載されたセンサでは、一対の電極板同士がスペーサによって固定されることにより、電極板に応力が加わった際に変形しにくくし、電極板間の距離が変動してしまうことによる測定精度の低下を抑制している。
特開2012−207585号公報 特開2013−92491号公報
ところで、圧縮機によって圧縮される冷媒は、筐体内に侵入して潤滑油と混ざり合ってしまうことがある。このような冷媒の混入によって希釈された潤滑油は、潤滑性能やシール性能が低下してしまうため、希釈度が高い(潤滑油の濃度が低い)場合に冷媒を除去する必要がある。そこで、特許文献2に記載の液体検知器において、測定した静電容量に基づいて潤滑油の希釈度を求める構成が考えられるが、静電容量と希釈度との関係は温度に依存するため、このような構成で希釈度を正確に求めることが困難である。
本発明の目的は、容器内の液体の希釈度を正確に算出可能な液体検知器、該液体検知器を備えた圧縮機、及び、該圧縮機を備えた空気調和機を提供することにある。
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、容器に収容された液体の検知に用いられる静電容量式の液体検知器であって、互いに平行でかつ所定方向に間隔を開けて対向するように並設される複数の電極板と、前記複数の電極板間の静電容量を測定する静電容量測定手段と、前記液体の温度を測定する温度測定手段と、前記静電容量測定手段によって測定された静電容量、及び、前記温度測定手段によって測定された前記液体の温度に基づいて他の液体の混入による前記液体の希釈度を算出する希釈度算出手段と、導電端子を介して前記複数の電極板が固定されるとともに前記温度測定手段が固定されるとともに前記容器の側壁に取り付けられるベースと、を備えることを特徴とする液体検知器である。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載の発明において、前記希釈度算出手段が、前記他の液体の種類に基づいて前記希釈度を補正することを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記温度と前記希釈度とに基づいて、前記液体の粘度を算出する粘度算出手段をさらに備えることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明は、請求項3に記載の発明において、前記粘度算出手段が、前記他の液体の種類に基づいて前記粘度を補正することを特徴とするものである。
請求項5に記載された発明は、筐体と、前記筐体が有する容器に収容された液体としての潤滑油を検知する液体検知部と、前記筐体内に設けられて他の液体としての冷媒を圧縮する圧縮部と、を有する圧縮機であって、前記液体検知部が、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体検知器を含んで構成されていることを特徴とする圧縮機である。
請求項6に記載された発明は、室内熱交換器、室外熱交換器、膨張弁及び圧縮機を含む冷媒回路を備えた空気調和機であって、前記圧縮機が、請求項5に記載の圧縮機で構成されていることを特徴とする空気調和機である。
請求項1、5、6に記載された発明によれば、静電容量測定手段によって静電容量を測定するだけでなく、温度測定手段によって温度を測定することにより、静電容量と温度とに基づいて液体の希釈度を正確に算出することができる。
請求項2に記載された発明によれば、液体に混入する他の液体が既知の場合に、その液体の種類に応じて希釈度を補正することにより、希釈度をより正確に算出することができる。
請求項3に記載された発明によれば、他の液体が混入した液体の粘度を算出することができる。この液体が例えば潤滑油である場合、粘度によって潤滑性能が変化することから、潤滑油が所望の潤滑性能を有するように粘度を監視することができる。
請求項4に記載された発明によれば、液体に混入する他の液体が既知の場合に、その液体の種類に応じて粘度を補正することにより、粘度をより正確に算出することができる。
本発明の一実施形態に係る検知素子部を有する液体検知ユニットの正面図である。 図1のX−X線に沿う断面図である。 図1の液体検知ユニットが有する検知素子部の背面図である。 図1の液体検知ユニットが有する検知制御部の正面図である。 図1の液体検知ユニットが有する検知素子部の電気回路の概略を示す図である。 図1の液体検知ユニットの電気回路の概略を示す図である。 本発明の一実施形態に係る圧縮機の断面図である。 本発明の一実施形態に係る空気調和機の概略構成を示す図である。
(液体検知器の実施形態)
以下に、本発明の一実施形態に係る液体検知器を有する液体検知ユニットについて、図1〜図6を参照して説明する。この液体検知ユニットは、例えば、後述する圧縮機の筐体の側壁に取り付けられて、当該筐体に収容された潤滑油の液面高さを検知するとともに、不純物(冷媒)の混入による潤滑油の希釈度及び粘度を求めるために用いられる。
図1は、本発明の一実施形態に係る検知素子部を有する液体検知ユニットの正面図である。図2は、図1のX−X線に沿う断面図である。図3は、図1の液体検知ユニットが有する検知素子部の背面図である。図4は、図1の液体検知ユニットが有する検知制御部の正面図である。図5は、図1の液体検知ユニットが有する検知素子部の電気回路の概略を示す図である。図6は、図1の液体検知ユニットの電気回路の概略を示す図である。
この液体検知ユニット(図中、符号1で示す)は、図1〜図4に示すように、液体検知器としての検知素子部10と、検知制御部50(図2)とを有している。検知素子部10と検知制御部50とは、一対のコネクタとして互いに嵌合可能に構成されている。
検知素子部10は、ベース20と、複数の導電端子30と、一対の電極板40と、温度検知部90と、を有している。
ベース20は、例えば、ステンレス鋼などの金属を材料として構成されており、ベース本体部21と、円筒部22と、フランジ部23と、を一体に有しており、さらに、後述する複数の導電端子30及び温度検知部90を固定するハーメチックガラス24を有している。
ベース本体部21は、円板状に形成されている。円筒部22は、ベース本体部21と同軸となるようにベース本体部21の一方の面21aに突出して設けられている。ベース本体部21における円筒部22の内側の箇所には、一方の面21aと他方の面21bとを貫通する複数の貫通穴21cが形成されている。フランジ部23は、ベース本体部21の半径方向に突出するように、当該ベース本体部21の周面21dの全体にわたって設けられている。フランジ部23におけるベース本体部21の他方の面21bと同一方向を向く取付面23aは、環状の平面であって、後述する圧縮機101の筐体102に取り付ける際に、当該筐体102の側壁部103に設けられた貫通穴103aを囲み当該側壁部103の外面に全体が密に接するように配置される。ハーメチックガラス24は、複数の貫通穴21c内に固着されている。
複数の導電端子30は、例えば、ニッケル合金などの導電性の金属を材料とし構成されており、それぞれが真っ直ぐに伸びる棒状に形成されている。複数の導電端子30のそれぞれは、対応する上記貫通穴21cに挿通されており、ハーメチックガラス24によりベース本体部21と電気的に絶縁された状態で当該ベース本体部21に固定して取り付けられている。なお、導電端子30をベース本体部21に固定するために、ハーメチックガラス24に代えて別の絶縁材を用いてもよい。複数の導電端子30は、それぞれの一部31がベース本体部21の他方の面21bから垂直に突出して配置され、他の一部32が一方の面21aから垂直に突出して配置されている。各導電端子30の他の一部32は、後述する検知制御部50との嵌合時にオス端子として検知制御部50のメス端子と接触される。
本実施形態において、導電端子30を6本有し、2種類の長さのものを含んでいる。具体的には、複数の導電端子のうち3本が長く形成され(図中、符号30Lで示す)、これら3本より残りの3本が短く形成されている(図中、符号30Sで示す)。3本の導電端子30Lと残りの3本の導電端子30Sとは、正面方向から見て、正六角形の各頂点となるように周方向に互い違いに配置されている。複数の導電端子30(30L、30S)は、それぞれの他の一部32の長さが同一となるように、ベース本体部21に固定されており、これにより、3本の導電端子30Lの一部31と、残りの3本の導電端子30Sの一部31は、互いの長さが異なるようにされている。
一対の電極板40は、例えば、ステンレス鋼などの導電性の金属を材料として構成されており、それぞれが同一の円板状に形成されている。一対の電極板40のうちの一方の電極板40Lは、上述した3本の導電端子30Lのそれぞれの一部31の先端に固定して取り付けられており、他方の電極板40Sは、残りの3本の導電端子30Sのそれぞれの一部31の先端に固定して取り付けられている。他方の電極板40Sにおける3本の導電端子30Lに対応する箇所には、これら3本の導電端子30Lを挿通する貫通穴40aが設けられている。各貫通穴40aには、図示しないモールド樹脂等が充填され、導電端子30Lと電極板40Sとが絶縁されている。各電極板40は、例えば、溶接やろう付けなどによって各導電端子30に取り付けられている。このように、長さの異なる導電端子30Lの一部31及び導電端子30Sの一部のそれぞれの先端に、一方の電極板40L及び他方の電極板40Sが取り付けられることにより、これら電極板40L、40Sは、互いに間隔をあけて平行に配置される。また、電極板40L、40Sは、フランジ部23の取付面23aとも平行に配置される。
温度検知部90は、例えば適宜な金属を組み合わせた棒状の熱電対であって、貫通穴21cに挿通されており、ハーメチックガラス24によりベース本体部21と電気的に絶縁された状態で当該ベース本体部21に固定して取り付けられている。温度検知部90は、ベース本体部21の他方の面21bから垂直に突出した検知部91と、一方の面21aから垂直に突出した接続部92と、を有する。接続部92は、後述する検知制御部50との嵌合時にオス端子として検知制御部50のメス端子と接触される。温度検知部90は、検知部91が電極板40の下方に配置されており、液位が電極板40の下端まで到達する際には、液体と必ず接触して温度を測定することができるようになっている。尚、温度検知部90は、熱電対に限定されず、例えば測温抵抗体等のセンサであってもよい。
検知制御部50は、ハウジング60と、ケース70と、制御基板80と、を有している。
ハウジング60は、例えば、合成樹脂を材料として構成されており、ハウジング本体部61と、円柱部62と、基板収容部63と、を一体に有しており、さらに、シール部材64を有している。基板収容部63は、例えば、円筒形状など、その内側に後述する制御基板80を収容できるものであれば、その形状は任意である。
ハウジング本体部61は、円板状に形成されている。円柱部62は、ハウジング本体部61と同軸となるようにハウジング本体部61の一方の面61aに突出して設けられている。円柱部62は、嵌合時に検知素子部10の円筒部22内に収容されるように、その外径が円筒部22の内径と略同一にされ、その高さが円筒部22の深さと略同一にされている。円柱部62には、その端面62aにおける複数の導電端子30に対応する箇所に開口してメス端子(図示なし)を収容する端子孔62bと、温度検知部90に対応する箇所に開口してメス端子(図示なし)を収容する端子孔62cと、が形成されている。基板収容部63は、ハウジング本体部61の他方の面61bに四角筒状に突出して設けられている。基板収容部63は、例えば、円筒形状など、その内側に後述する制御基板80を収容できるものであれば、その形状は任意である。
シール部材64は、例えばシリコーンゴムなどを材料として環状に形成され、ハウジング本体部61の一方の面61aに円筒部22を囲むように一部を露出して埋め込まれている。このシール部材64は、嵌合時に検知素子部10の円筒部22の端面22aによって押しつぶされて、検知素子部10と検知制御部50との間をシール(封止)する。
ケース70は、例えば、合成樹脂を材料として構成されており、円筒状の周壁部71と、周壁部71の一端を塞ぐ底壁部72と、を一体に有している。
周壁部71は、嵌合時に検知素子部10の円筒部22を収容するように、その内径が円筒部22の外径と略同一にされている。また、周壁部71の内周面には、嵌合時に円筒部22の外周面に形成された係止受孔(図示なし)に係止する係止爪(図示なし)が突出して形成されている。底壁部72には、基板収容部63を嵌め込み可能なように当該基板収容部63の平面視形状と略同一形状(本実施形態においては、四角形状)に形成された嵌込孔72aが形成されている。
制御基板80は、一対の電極板40間の静電容量の値に応じた電圧信号を送信する静電容量検知回路と、液体の温度の値に応じた電圧信号を送信する温度検知回路と、これらの電圧信号が入力されるマイクロコンピュータ(以下、μCOMとする)と、を構成する各種電子部品がプリント基板に実装されてなる電子基板である。制御基板80は、基板収容部63内に収容固定されており、リード線85を通じて図示しない上位の制御装置(例えば、後述するオイル分離装置用の制御装置)と接続されている。制御基板80の静電容量検知回路は、端子孔62bに収容されたメス端子(図示なし)と接続されており、このメス端子が導電端子30の他の一部32(即ち、オス端子)と接触した状態において、一対の電極板40間の静電容量に応じた電圧信号をμCOMに送信するように構成されている。制御基板80では、例えば、時定数や共振回路における共振周波数などに基づく静電容量に応じた電圧信号を出力するようになっている。
制御基板80の温度検知回路は、端子孔62cに収容されたメス端子(図示なし)と接続されており、このメス端子が温度検知部90の接続部92(即ち、オス端子)と接触した状態において、温度検知部90の検知部91が接触する液体又は気体の温度に応じた信号をμCOMに送信するように構成されている。μCOMのCPUは、静電容量検知回路から入力された電圧信号に基づいて静電容量を測定することで静電容量測定手段として機能するとともに、温度検知回路から入力された電圧信号に基づいて温度を測定することで温度測定手段として機能する。また、μCOMは、測定した静電容量、並びに、後述するように算出した液体の希釈度及び粘度に応じた信号を、リード線85を通じて出力するように構成されている。
検知素子部10と検知制御部50とは、図2に示す状態からさらに互いを近づけて嵌合させることにより、検知素子部10の導電端子30(オス端子)と検知制御部50のハウジング60内のメス端子とが接触して電気的に接続されるとともに、検知素子部10の温度検知部90(オス端子)と検知制御部50のハウジング60内のメス端子とが接触して電気的に接続され、一対の電極板40間の静電容量、液体の希釈度、及び、液体の粘度に応じた検知信号を出力する液体検知ユニット1を構成する。
図5に示すように、検知素子部10は、一対の電極板40間に電荷を蓄えるキャパシタとみなすことができる。そして、図6に示すように、液体検知ユニット1は、この一対の電極板40間の静電容量を測定して、測定した静電容量に応じた検知信号を出力する。この検知信号に基づいて、検知素子部10が取り付けられた高さにおける液体の有無、即ち、液面高さを検出することができる。
次に、静電容量検知回路及び温度検知回路を有する制御基板80が液体の希釈度及び粘度を算出する手順について説明する。
μCOMのCPUは、測定した静電容量に基づいて液体を検知した場合、測定した温度と静電容量とに基づいて、液体の希釈度(即ち、液体と他の液体との混合液体における他の液体の濃度)を算出し、希釈度算出手段として機能する。このとき、μCOMの記憶領域には、例えば希釈度の静電容量及び温度への依存性がテーブルとして記憶されており、μCOMのCPUは、測定した静電容量と温度とをこのテーブルに当てはめることで希釈度を算出する。さらに、CPUは、他の液体の種類が既知の場合、算出した希釈度に対して他の液体の種類に応じた係数を乗じて補正する。また、温度が所定値以上の場合、他の液体が気化していると判断し、希釈度を0とする。
さらに、μCOMのCPUは、上記のように算出した希釈度と測定した温度とに基づいて、液体の粘度を算出し、粘度算出手段として機能する。このとき、μCOMの記憶領域には、例えば粘度の希釈度及び温度への依存性がテーブルとして記憶されており、μCOMのCPUは、測定した温度と算出した希釈度とをこのテーブルに当てはめることで粘度を算出する。さらに、CPUは、他の液体の種類が既知の場合、算出した粘度に対して他の液体の種類に応じた係数を乗じて補正する。
以上より、本実施形態によれば、静電容量を測定するだけでなく温度を測定することにより、静電容量と温度とに基づいて液体の希釈度を正確に算出することができる。このとき、他の液体の種類に応じて希釈度を補正することにより、希釈度をより正確に算出することができる。
上述した実施形態では、テーブルに静電容量と温度とを当てはめることで希釈度を算出し、テーブルに希釈度と温度とを当てはめることで粘度を算出するものとしたが、静電容量に基づいて希釈度を算出するとともに温度に基づいて希釈度を補正してもよいし、希釈度に基づいて粘度を算出するとともに温度に基づいて粘度を補正してもよい。また、μCOMのCPUが他の液体の種類に応じた係数を乗じて希釈度及び粘度を補正するものとしたが、μCOMの記憶領域に、他の液体の種類ごとに希釈度及び粘度を算出するためのテーブルが記憶され、CPUが混入する液体に応じてテーブルを選択して希釈度及び粘度を算出してもよい。また、他の液体の種類による希釈度や粘度への影響が小さい場合には、他の液体の種類に応じた補正を行わなくてもよい。
また、上述した実施形態では、静電容量検知回路が粘度を算出するものとしたが、例えば、液体としての燃料が収容された容器に液体検知ユニット1が取り付けられる場合等、液体の粘度の測定を必要としない場合には、静電容量検知回路が粘度を算出しない構成であってもよい。
(圧縮機の実施形態)
以下に、本発明の一実施形態に係る圧縮機について、図7を参照して説明する。図7は、本発明の一実施形態に係る圧縮機の断面図である。この圧縮機は、例えば、空気調和機の冷媒回路に設けられて、冷媒回路内の冷媒の循環等のために用いられる。
圧縮機101は、ロータリー方式を採用しており、筐体102内に、モータ固定子111及びモータ回転子112を有するモータ部110と、シリンダ121及びシリンダ121に形成された作動室122に収容された環状ピストン125を有する圧縮部120と、が配設されている。モータ回転子112と環状ピストン125とは、クランク軸130によって連結されている。また、筐体102の下部には、圧縮部120等の潤滑等のための潤滑油Kが収容され、筐体102のうち潤滑油Kが収容される部分が容器102aとして機能し、容器102aは、筐体102の側壁部103をその側壁とする。
圧縮機101は、モータ部110によってクランク軸130が回転されると、環状ピストン125が、その外周面の一部を作動室122の周壁面に接しながら回転される。環状ピストン125の回転に応じて、吸入管141から吸入マフラ142、導入管143を通じて、作動室122内に冷媒が導入される。そして、この冷媒が作動室122内において環状ピストン125によって圧縮されて、吐出マフラ144、筐体102、吐出管145を通じて圧縮機101外部に導出される。
また、圧縮機101は、上述した液体検知ユニット1を有している。液体検知ユニット1の検知素子部10は、筐体102における鉛直方向に沿う側壁部103に取り付けられている。具体的には、検知素子部10は、側壁部103に設けられた貫通穴103aに複数の導電端子30の一部31及び一対の電極板40が挿入されるとともに、ベース20のフランジ部23の取付面23a全体が貫通穴103aの周囲において側壁部103の外面に接した状態で、当該フランジ部23が溶接により固定されている。
また、冷媒回路には、リード線85によって制御基板80に接続された図示しない制御装置と、冷媒回路を循環する冷媒から潤滑油Kを分離して圧縮機101の容器102aに戻す図示しないオイル分離装置と、が設けられている。制御装置は、オイル分離装置を制御可能に構成され、潤滑油Kを液体とするとともに冷媒を他の液体として、冷媒の混入による潤滑油Kの希釈度についての信号、及び、潤滑油Kの粘度の信号を受信する。潤滑油Kの希釈度が所定値よりも高くなった場合(即ち、冷媒の混入量が多くなった場合)、冷媒回路中にも潤滑油Kが流出しているものと考えられることから、制御装置はオイル分離装置を動作させ、冷媒から潤滑油Kを分離して容器102aに戻す。さらに、制御装置は、潤滑油Kが所定の潤滑性能やシール性能を満たさないような粘度となった場合に、警報を発生するなどして潤滑油Kの交換やメンテナンスを促す。なお、容器102a内の潤滑油Kから冷媒を除去する装置が設けられるとともに、制御手段が希釈度や粘度に応じてこの装置を動作させる構成であってもよい。
検知素子部10の一対の電極板40は、容器102aにおいて鉛直方向に沿って互いに平行に配置されている。検知素子部10は、潤滑油Kが適量となる正常状態において一対の電極板40の全体が液面下に沈み、潤滑油Kが不足している異常状態において一対の電極板40の一部又は全体が液面上に露出するように配置されている。
以上より、本実施形態によれば、潤滑油Kの希釈度に応じてオイル分離装置を動作させることから、容器102a内の潤滑油Kを所定量以上に保つことができる。また、希釈度を測定せずに定期的に除去装置を動作させる構成と比較して、必要のない場合にオイル分離装置を動作させることがない。
また、潤滑油Kの粘度に応じて交換やメンテナンスを促すことで、潤滑性能やシール性能を維持することができる。このとき、他の液体の種類に応じて粘度を補正することにより、粘度をより正確に算出することができる。
上述した実施形態では、ロータリー方式を採用した構成であったが、これに限定されるものではなく、例えば、スクロール方式など他の方式を採用した構成のものであってもよい。
(空気調和機の実施形態)
以下に、本発明の一実施形態に係る空気調和機について、図8を参照して説明する。図8は、本発明の一実施形態に係る空気調和機の概略構成を示す図である。この空気調和機は、例えば、家屋や商業施設などに設けられるエアコン等として用いられる。
空気調和機201は、室内熱交換器211と、室外熱交換器212と、膨張弁213と、上述した圧縮機101と、流路切換弁215とを含む冷媒回路210を備えている。
空気調和機201の冷凍サイクルの流路は流路切換弁215により「冷房モード」および「暖房モード」の2通りの流路に切換えられる。冷房モードでは、図8に実線の矢印で示すように、圧縮機101で圧縮された冷媒は流路切換弁215から室外熱交換器212に流入され、膨張弁213に流入される。そして、この膨張弁213で冷媒が膨張され、室内熱交換器211に流入される。この室内熱交換器211に流入された冷媒は、流路切換弁215を介して圧縮機101に流入される。一方、暖房モードでは、図8に破線の矢印で示すように、圧縮機101で圧縮された冷媒は流路切換弁215から室内熱交換器211に流入され、膨張弁213に流入される。そして、この膨張弁213で冷媒が膨張され、室外熱交換器212、流路切換弁215、圧縮機101の順に循環される。
冷房モードでは、室外熱交換器212が凝縮器として機能し、室内熱交換器211が蒸発器として機能し、室内の冷房がなされる。また、暖房モードでは、室外熱交換器212が蒸発器として機能し、室内熱交換器211が凝縮器として機能し、室内の暖房がなされる。
以上より、本実施形態によれば、上述のように潤滑油Kの希釈度及び粘度を算出可能な液体検知ユニット1を有する圧縮機101を備えているので、圧縮機101の不具合を抑制することによって空気調和機201全体の不具合を抑制し、安定した運転を可能にすることができる。
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の液体検知器、圧縮機及び空気調和機の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
1 液体検知ユニット
10、10A、10B 検知素子部(液体検知器)
20 ベース
23a 取付面
40 電極板
50 検知制御部
90 温度検知部
101 圧縮機
102 筐体
102a 容器
103 側壁部
103a 貫通穴
201 空気調和機
210 冷媒回路
211 室内熱交換器
212 室外熱交換器
213 膨張弁
215 流路切換弁
K 潤滑油

Claims (6)

  1. 容器に収容された液体の検知に用いられる静電容量式の液体検知器であって、
    互いに平行でかつ所定方向に間隔を開けて対向するように並設される複数の電極板と、
    前記複数の電極板間の静電容量を測定する静電容量測定手段と、
    前記液体の温度を測定する温度測定手段と、
    前記静電容量測定手段によって測定された静電容量、及び、前記温度測定手段によって測定された前記液体の温度に基づいて他の液体の混入による前記液体の希釈度を算出する希釈度算出手段と、
    導電端子を介して前記複数の電極板が固定されるとともに前記温度測定手段が固定されるとともに前記容器の側壁に取り付けられるベースと、を備えることを特徴とする液体検知器。
  2. 前記希釈度算出手段が、前記他の液体の種類に基づいて前記希釈度を補正することを特徴とする請求項1に記載の液体検知器。
  3. 前記温度と前記希釈度とに基づいて、前記液体の粘度を算出する粘度算出手段をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体検知器。
  4. 前記粘度算出手段が、前記他の液体の種類に基づいて前記粘度を補正することを特徴とする請求項3に記載の液体検知器。
  5. 筐体と、前記筐体が有する容器に収容された液体としての潤滑油を検知する液体検知部と、前記筐体内に設けられて他の液体としての冷媒を圧縮する圧縮部と、を有する圧縮機であって、
    前記液体検知部が、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体検知器を含んで構成されていることを特徴とする圧縮機。
  6. 室内熱交換器、室外熱交換器、膨張弁及び圧縮機を含む冷媒回路を備えた空気調和機であって、前記圧縮機が、請求項5に記載の圧縮機で構成されていることを特徴とする空気調和機。
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