JP6445367B2 - 生体試料輸送容器及び輸送方法 - Google Patents

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Description

本発明は、細胞など医療・バイオ分野の生体試料を所定温度(例えば0〜+5℃前後)で維持した状態で輸送可能な生体試料輸送容器及び輸送方法に関する。
再生医療実用化研究が活発化する中、例えば細胞を採取した施設からバンク施設や他研究機関へ細胞を長時間かけて輸送するケースが増えてくると予想される。細胞の生存能力維持や品質管理のため、輸送中は試料が凍結しない温度(例えば0〜+5℃前後)に維持しなければならない。
細胞を凍結させず、保冷した状態で輸送する場合、発泡材等の断熱箱に氷や保冷剤を詰め、この中に生体試料の入った容器(以下、試料容器という)を収める方法が一般的である。
しかし、発泡材等の断熱箱では断熱性が不十分であり、長時間の輸送には保冷機能が十分とは言えない。また、振動・衝撃によって試料がダメージを受けることも考えられる。さらに、氷水を使用する場合、氷水が試料容器に接することによるコンタミのリスクもある。また、さらに断熱箱は使い捨てが原則であるため、コスト高となることがある。
長時間に亘る温度管理を可能にするために、断熱性の箱体内に2種以上の蓄冷材又は蓄熱材を備えた定温保管容器が特許文献1に提案されている。
また、特許文献2には、「断熱性の容器、容器開口を覆う熱伝導性の天板、天板に開いた複数の開口部から容器内にのびる筒状の熱伝導性保持部材、および容器内に充填される蓄冷剤を有する検体試験管冷却・保冷装置」が提案されている。
特開2011−051632 特開2010−043835
しかし、特許文献1のように、複数種の保冷材を使用すると保冷材を入れる断熱性の箱体のサイズが大きくなり、嵩張るという問題がある。
また、特許文献2のものは、試料容器を保持収容する部材が予め筒状に成形されているため、保冷材との密着性が悪く、振動・衝撃によるダメージが起き得る。
また、試料容器の形状や寸法は様々であるため、各種形状サイズの筒状部材を個別に準備しなければならず、汎用性が低いという問題もある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、生体試料への振動や衝撃を極力抑えて長時間の保冷が可能な生体試料輸送容器及び輸送方法を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る生体試料輸送容器は、生体試料を入れた試料容器を収納して輸送に用いる生体試料輸送容器であって、断熱性の容器本体と、該容器本体の開口部を塞ぐ蓋部材と、前記容器本体内に収容された保冷剤と、該保冷剤の上方に配置されて試料容器が挿入可能な径の孔が設けられ、挿入された試料容器を保持する保持プレートと、該保持プレートの前記孔の周縁部に設けられて、挿入された前記試料容器を保持する保持部材とを備えたことを特徴とするものである。
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記保冷剤は、0℃〜+5℃の温度範囲でゲル状であり、前記保持部材は前記孔の周縁に沿って設けられたリング状の軟性樹脂からなり、前記保持プレートと前記容器本体の開口部の縁部との間に前記ゲル状の前記保冷剤が漏れるのを防止するパッキンを設けたことを特徴とするものである。
(3)また、上記(2)に記載のものにおいて、前記保持部材は、その内周側が肉薄に形成されていることを特徴とするものである。
(4)また、上記(1)乃至(3)のいずれかに記載のものにおいて、前記試料容器は、袋状のフィルムに入れられた状態で前記保持プレートの孔に挿入されることを特徴とするものである。
(5)本発明に係る生体試料輸送方法は、生体試料を入れた試料容器を生体試料輸送容器に収納して輸送する生体試料輸送方法であって、前記生体試料輸送容器は、断熱性の容器本体と、該容器本体の開口部を塞ぐ蓋部材と、前記容器本体内に収容された保冷剤と、該保冷剤の上方に配置されて試料容器が挿入可能な径の孔が設けられた保持プレートと、該保持プレートの前記孔の周縁部に設けられて、挿入された前記試料容器を保持する保持部材とを備えてなり、前記試料容器を袋状のフィルムに入れられた状態で、前記保持プレートの孔を介して前記保冷剤に挿入して前記試料容器を保持し、前記蓋部材で蓋をした状態で輸送することを特徴とするものである。
(6)また、上記(5)に記載のものにおいて、前記保冷剤は、0℃〜+5℃の温度範囲でゲル状であり、前記保持部材は前記孔の周縁に沿って設けられたリング状の軟性樹脂からなり、前記保持プレートと前記容器本体の開口部の縁部との間に前記ゲル状の前記保冷剤が漏れるのを防止するパッキンを設けたことを特徴とするものである。
(7)また、上記(6)に記載のものにおいて、前記保持部材は、その内周側が肉薄に形成されていることを特徴とするものである。
本発明に係る生体試料輸送容器おいては、断熱性の容器本体と、該容器本体の開口部を塞ぐ蓋部材と、前記容器本体内に収容された保冷剤と、該保冷剤の上方に配置されて試料容器が挿入可能な径の孔が設けられ、挿入された試料容器を保持する保持プレートと、該保持プレートの前記孔の周縁部に設けられて、挿入された前記試料容器を保持する保持部材とを備えたことにより、保持プレートを変えるだけで様々な形状や寸法の試料容器に対応し、試料容器を確実に固定できるため、振動や衝撃による試料へのダメージが小さくなり、生存能力を維持したまま試料を長時間保冷輸送することが可能となる。
本実施の形態に係る生体試料輸送容器を説明する説明図である。 本実施の形態に係る生体試料輸送容器を分解して示した説明図である。 本実施の形態に係る生体試料輸送容器の保持プレートの平面図である。 本実施の形態に係る生体試料輸送容器の保持プレートの断面図である。 本実施の形態に係る生体試料輸送容器の保持プレートを説明する説明図である。 本実施の形態に係る生体試料輸送容器の保持プレートの一部と保持部材を拡大した断面図である。 本実施の形態に係る生体試料輸送容器の保持部材を説明する説明図である。 本発明の他の実施の形態の説明図である。
本発明に係る生体試料輸送容器1は、図1、図2に示すように、有底筒状の断熱性の容器本体3と、容器本体3の開口部を塞ぐ蓋部材5と、容器本体3内に収容された保冷剤7と、保冷剤7の上方に配置されて試料容器9が挿入可能な径の孔13が設けられた保持プレート11と、保持プレート11の孔13の周縁部に設けられて、挿入された試料容器9を保持する保持部材15とを備えたものである。
以下、生体試料輸送容器1の各部を詳細に説明する。
<容器本体>
本発明の一実施の形態に係る容器本体3は、上部が開口した有底筒状の断熱構造の容器であり、後述する保冷剤7、試料容器9、および保持プレート11を収容するものである。
断熱構造としては、真空断熱構造、もしくは断熱材をサンドイッチした断熱二重構造を有するものが望ましい。サンドイッチされる断熱材として、無機繊維(ガラス繊維、ロックウォールなど)、発泡プラスチック(ポリスチレンフォーム、ポリウレタンフォームなど)、天然素材系素材(セルロースなど)、ミクロバルーンなどを用いることができる。
なお、本発明の容器本体3は、断熱二重構造のものに限らず、容器全体が断熱材(発泡スチロール、ポリウレタンなど)で形成されたものや、金属ガラス、プラスチックなどで作製された内箱の底部および側部を断熱材や断熱二重構造体で覆う構造も含む。
容器本体3の上部は、後述する蓋部材5が取り付くためのネジ部が形成されており、このネジ部も断熱構造になっている。そして、蓋部材5が断熱構造となることで、容器全体としての断熱性を保持している。
断熱部分の上端面は、図1に示すように、内方に向かって傾斜する傾斜面となっており、保持プレート11を載置して密閉状態を保持しやすくなっている。
<蓋部材>
本実施の形態に係る蓋部材5は、容器本体3の開口部を塞ぎ、試料容器9を外気から断熱するものである。容器本体3内に、後述する保冷剤7、保持プレート11、および試料容器9を収容した後、開口部を覆うように被せることで容器本体3を密閉する。輸送時には、容器本体3を蓋部材5で塞ぎ、保冷状態を保ちながら輸送する。
<保冷剤>
本実施の形態に係る保冷剤7は、容器本体3内に充填され、試料を保冷状態に保つためのものである。保冷剤7として用いられるものとしては、試料容器9内に注入された試料が凍結しない温度、具体的には0℃〜+5℃の温度範囲でゲル状の物質である。例えば、高吸水性ポリマーを含有する一般的な保冷剤7を用いることができるが、これに限定されるものではない。
輸送時間が短時間の場合は保冷剤7を非凍結状態で使用し、輸送時間が長時間の場合は保冷剤7を凍結状態としても良い。
試料容器9内の試料を保冷状態に保つために、試料容器9と保冷剤7との密着度が高い方が好ましく、本例の場合には、ゲル状の保冷剤7に試料容器9が突き刺さるように配置されるため、試料容器9と保冷剤7との密着性が高く、保冷効果が高い。
なお、保冷剤7の凝固点が0℃付近である場合、例えば0℃以下に保冷剤7を冷却した保冷剤7が凍結してしまうと試料容器9が挿入できない。このような場合には、試料容器9を挿入したまま保冷剤7を凍結させ、挿入状態の試料容器9に試料を注入する、あるいは、ダミーの試料容器9を挿入して保冷剤7を凍結させ、ダミー容器を除いた空間に試料容器9を挿入するようにすればよい。
このように、いずれの場合でも、試料容器9の形状に関わらず、試料容器9と保冷剤7との密着性を確保でき、保冷機能に優れている。
なお、容器本体3の大きさは、輸送する試料容器9の形状や数量に合わせて設定すればよく、容器本体3、及び蓋部材5は、市販の真空断熱容器を用いてもよい。
市販されている真空断熱容器でも、断熱性能がよく、滅菌処理が可能な製品も存在し、容量についても200ml〜500mlと小型のものがあるので、これらを適宜必要に応じて選択すれば、コストを低減できる。
<保持プレート>
保持プレート11は、容器本体3内で保冷剤7の上方に配置され、試料容器9を保持する機能を有している。
保持プレート11は、図3に示すように、円板状で、試料容器9が挿入可能な径の孔13が複数設けられており、孔13を介して試料容器9を保冷剤7に突き刺し、試料容器9を保持することができる。
保持プレート11は、図4に示すように、周縁部を容器本体3の開口部の周縁に当接するように下方内側に向けて傾斜する傾斜面を設けたテーパ処理が施されている。
なお、保冷剤7が漏れるのを防止するため、テーパ部にパッキン19を設けてもよい(図5参照)。
保持プレート11は、硬性樹脂から成るため、滅菌処理可能であり、かつ安価である。硬化性樹脂としては、例えば高密度ポリエチレンやテフロン(登録商標)であり、厚みは、3mm〜20mm程度である。
保持プレート11における孔13は、保持部材15を設ける必要があるので、試料容器9の径+0.5mm〜3mmであることが望ましい。
なお、図6に示すように、保持プレート11の上面と孔13の縦壁との境界部にアール処理を施すことで、保持部材15の押し込みが円滑なものとなるので好ましい。もっとも、図6に示すように、保持プレート11の下面と孔13の縦壁との境界部にもアール処理を施してもよい。
<保持部材>
本実施の形態に係る保持部材15は、孔13の周縁に沿って設けられたリング状の軟性樹脂からなり、孔13に挿入されたフィルム17および試料容器9の保持と、保持部材15の開口部から保冷剤7が漏れることを防止する機能を有している。
保持部材15は、孔13の周縁部における保持プレート11の表面または裏面、あるいは両面に設ける。
保持部材15に使用する軟性樹脂の種類としては、例えばシリコンゴムなどがあり、厚みは0.1mm〜3mm程度であることが好ましい。
保持部材15の内径は、試料容器9の径−0.1mm〜−1mmとし、試料容器9を挿入した時の圧迫を過度なものとしないように、保持部材15の内周側を肉薄に形成する。
また、試料容器9の挿入を容易にすると共に衝撃吸収作用を持たせるため、保持部材15の内周側が孔13の内方に向けて所定長さLだけ延出しており(図6)、試料容器9を挿入した時に緩衝空間ができるようになっている(図7参照)。
本例では、保持プレート11における孔13の径が試料容器9の径+0.5mm〜3mmで、保持部材15の内径が、試料容器9の径−0.1mm〜−1mmであるから、所定長さLは、0.3mm〜2mmとなっている。
<試料容器>
本実施の形態に係る試料容器9は、試料を収容するためのものであり、生体試料輸送における取り扱い単位となる。具体的には、市販されているポリプロピレン製のバイアルである。バイアルの形状としては、円筒形などがあり、容量も0.1cc〜20ccなど、輸送する試料に合わせ適宜選択が可能である。
<フィルム>
本実施の形態に係るフィルム17は、試料容器9を挿入可能な袋状であり、試料容器9を挿入することで、試料容器9と保冷剤7が接触するのを防止する機能を有している。
試料容器9を容器本体3に収容する際は、試料容器9をフィルム17に包んだ状態で、保持プレート11における孔13を介し、保冷剤7に挿入して試料容器9を保持させる。
フィルム17の袋部分の径は試料容器9の径+0.5mm〜+5mm、長さは試料容器9の径−30mm〜+30mmであることが好ましい。使用する材質としては、滅菌処理が可能であり、かつ柔軟性または伸縮性を有する材質であること、例えば、ポリプロピレン等形状に柔軟性のある材質、あるいはポリウレタンなど伸縮性を有する材質を用いることができる。
なお、本実施の形態における生体試料輸送容器1では、蓋部材5と試料容器9の間に空間がある例を示したが、図8のように試料容器9の上部を断熱効果の多孔質材からなるクッション材21などで覆うのが好ましい。これにより、蓋部材5からの侵入熱が少なくなり、温度変動をより抑えると共に試料容器9の上方への移動を抑制して、試料容器9への衝撃が加わるのを防止できる。
以上のように、本発明における生体試料輸送容器1によれば、保持プレート11を試料容器9に対応させるだけで、様々な形状や寸法の試料容器9に対して保冷剤7との密着性を確保することができ、保持部材15による保持と相俟って試料容器9を確実に固定でき、振動や衝撃による試料へのダメージを小さくしつつ保冷効果を維持することが可能となり、試料を適正な状態で保冷輸送することが可能となる。
上記のように構成された生体試料輸送容器1を用いた生体試料の輸送方法について説明する。
(1)保冷剤を非凍結状態で輸送する場合
A)保冷剤冷却工程
生体試料輸送容器1の容器本体3にゲル状の保冷剤7を入れた状態で、約0℃まで冷却する。あるいは、冷却した保冷剤7を生体試料輸送容器1の容器本体3に入れるようにしてもよい。なお、容器本体3に入れる保冷剤7の量は、試料容器9を保冷剤7に差し込んだ状態で、保冷剤7が保持プレート11から溢れ出ない量とする。
B)試料容器設置工程
次に、生体試料を入れた試料容器9を袋状のフィルム17に包んだ状態で保持プレート11の孔13を介して保冷剤7に差し込む。試料容器9を差し込む際に、保持部材15が図7に示すように保冷剤7側に撓むので、円滑に差し込み操作を行うことができる。また、試料容器9をフィルム17に包むことで、試料容器9がゲル状の保冷剤7に直接触れることがなく、コンタミを防止できる。
試料容器9は保冷剤7に差し込まれた状態で、保持部材15によって上部を保持され、かつ下部はゲル状の保冷剤7によって緩やかに保持されているので、試料容器9に作用する衝撃等を効果的に防止できる。
全ての試料容器9を設置した状態で、図8に示したクッション材21を保持プレート11の上部に配置して、蓋部材5を設置する。
C)輸送工程
この状態で、生体試料輸送容器1は、例えば輸送業者などによって指定された輸送先に輸送される。
D)試料容器取出し工程
輸送先で試料容器9を取り出す際には、蓋部材5を外して、試料容器9を抜き出すようにする。この時、フィルム17を残した状態で試料容器9のみを抜き出すようにすることで、試料容器9に保冷剤7が付着するのを確実に防止でき、コンタミの防止をより確実にできる。なお、試料容器9を抜き出す際に、フィルム17が試料容器9についてこないようにするため、フィルム17の上縁を保持プレート11に留めるようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態の輸送方法によれば、試料容器9に対して保冷剤7との密着性を確保しつつ、試料容器9を確実に固定でき、振動や衝撃による試料へのダメージを小さくしつつ、試料を適正な状態で保冷輸送することが可能となる。
(2)保冷剤を凍結状態で輸送する場合
A)保冷剤冷却工程
生体試料輸送容器1の容器本体3にゲル状の保冷剤7を入れた状態で、試料容器9と同形のダミー容器を保持プレート11の孔13を介して保冷剤7に差し込む。この状態で、容器本体3を冷却して保冷剤7を例えば−5℃の凍結状態にする。
ダミー容器を取り出すことで、凍結した保冷剤7に試料容器9を挿入できる空間が形成される。
B)試料容器設置工程
次に、生体試料を入れた試料容器9を袋状のフィルム17に包んだ状態で保持プレート11の孔13を介して保冷剤7に形成された空間に差し込む。保冷剤7に形成された空間は、試料容器9と同形のダミー容器によって形成されており、試料容器9を設置した状態で試料容器9と保冷剤7との密着性が優れており、上述した保冷剤7を非凍結状態で輸送する場合と同様に、冷却効果と衝撃防止効果に優れている。
C)輸送工程、D)試料容器取出し工程については、上述した保冷剤7を非凍結状態で輸送する場合と同様である。
本発明の生体輸送方法における、市販の真空断熱容器を使用した場合の保冷効果について確認するため、具体的な実験を行ったので、その結果について以下の実施例で説明する。
容器本体3及び蓋部材5として、市販の真空断熱容器を使用し、容器本体3には一般的な保冷剤を満たした。
保冷剤を−5℃に凍結した状態で(保冷剤量:300g)、室温25℃の際、約7日間+5℃以下を保持することが可能であった。他方、同容量の発泡スチロール容器では約1日であった。
保冷剤を0℃とした非凍結状態(保冷剤量:300g)では、室温25℃の際、約10時間+5℃以下を保持することが可能であった。他方、同容量の発泡スチロール容器では約1.5時間であった。
上記のように、市販されている真空断熱容器を容器本体及び蓋部材に用いても、試料を保冷状態に保つことができることが確認された。このような市販の容器を転用することで、輸送容器を小型化でき、かつ輸送時におけるコストを削減することも可能である。
1 生体試料輸送容器
3 容器本体
5 蓋部材
7 保冷剤
9 試料容器
11 保持プレート
13 孔
15 保持部材
17 フィルム
19 パッキン
21 クッション材

Claims (7)

  1. 生体試料を入れた試料容器を収納して輸送に用いる生体試料輸送容器であって、
    断熱性の容器本体と、該容器本体の開口部を塞ぐ蓋部材と、前記容器本体内に収容された保冷剤と、該保冷剤の上方に配置されて試料容器が挿入可能な径の孔が設けられ、挿入された試料容器を保持する保持プレートと、該保持プレートの前記孔の周縁部に設けられて、挿入された前記試料容器を保持する保持部材とを備えたことを特徴とする生体試料輸送容器。
  2. 前記保冷剤は、0℃〜+5℃の温度範囲でゲル状であり、前記保持部材は前記孔の周縁に沿って設けられたリング状の軟性樹脂からなり、前記保持プレートと前記容器本体の開口部の縁部との間に前記ゲル状の前記保冷剤が漏れるのを防止するパッキンを設けたことを特徴とする請求項1記載の生体試料輸送容器。
  3. 前記保持部材は、その内周側が肉薄に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の生体試料輸送容器。
  4. 前記試料容器は、袋状のフィルムに入れられた状態で前記保持プレートの孔に挿入されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の生体試料輸送容器。
  5. 生体試料を入れた試料容器を生体試料輸送容器に収納して輸送する生体試料輸送方法であって、
    前記生体試料輸送容器は、断熱性の容器本体と、該容器本体の開口部を塞ぐ蓋部材と、前記容器本体内に収容された保冷剤と、該保冷剤の上方に配置されて試料容器が挿入可能な径の孔が設けられた保持プレートと、該保持プレートの前記孔の周縁部に設けられて、挿入された前記試料容器を保持する保持部材とを備えてなり、
    前記試料容器を袋状のフィルムに入れられた状態で、前記保持プレートの孔を介して前記保冷剤に挿入して前記試料容器を保持し、前記蓋部材で蓋をした状態で輸送することを特徴とする生体試料輸送方法。
  6. 前記保冷剤は、0℃〜+5℃の温度範囲でゲル状であり、前記保持部材は前記孔の周縁に沿って設けられたリング状の軟性樹脂からなり、前記保持プレートと前記容器本体の開口部の縁部との間に前記ゲル状の前記保冷剤が漏れるのを防止するパッキンを設けたことを特徴とする請求項5記載の生体試料輸送方法。
  7. 前記保持部材は、その内周側が肉薄に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の生体試料輸送方法。
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