JP2006030144A - 試料管保温トレー及びマルチウエルプレート用保温箱 - Google Patents

試料管保温トレー及びマルチウエルプレート用保温箱 Download PDF

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隆文 梶谷
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Abstract

【課題】 試料管を簡便に保温しながら確実に搬送することができる試料管保温トレー及びマルチウエルプレートを簡便に保温しながら搬送することができるマルチウエルプレート用保温箱を提供する。
【解決手段】 液状の保温剤を封入可能な箱状の保温容器本体2aの上面から内部側へ凹んで一つの試料管を保持して収容するように設けられた少なくとも一つの試料管保持部5aを備える試料管保温トレー1aとする。複数のウエル401が配列されているマルチウエルプレート400の周縁に設けられている側面リブ402の中に収まる液状の保温剤を封入可能な箱状の保温箱本体11が、マルチウエルプレート400のウエル401の外面に熱を伝播する伝熱面を有するマルチウエルプレート用保温箱10とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、創薬、ゲノム、再生医療などに用いられるサンプルを入れる試料管を一定温度に保って搬送する試料管保温トレー等に関する。
創薬、製薬における生体試料分析、ゲノム、再生医療においては、サンプルを入れたスクリュー管、試験管、バイアル、セイフロックチューブなどの試料管を低温に保温しながら搬送したり、あるいは細胞や臓器などのサンプルでは、人体の温度に近い温度で保温しながら搬送する必要が生じる。
従来、このような試料管の低温搬送には、例えば、発泡スチロールなどの断熱材で構成された保温箱の中に粒状のドライアイスを詰め、ドライアイスの中に試料管を差し込んで搬送する方法がある。
また、複数個の試料管を立てる試料管立てに試料管を載置し、この試料管立てを箱の中に収容し、その箱の外側を冷凍しながら搬送する方法がある。
しかしながら、保温箱の中にドライアイスと共に試料管を入れる方法は、ドライアイスが昇華すると、試料管相互を隔てていたドライアイスがなくなり、試料管同士が搬送中にぶつかって壊れてしまうおそれがある。
また、試料管を入れた試料管立てを収容した箱の外側を冷凍しながら搬送する方法では、搬送方法が大がかりになり、搬送コストが上昇してしまうという問題点がある。
また、上記サンプルを保管、搬送する容器として、複数のウエルが規則正しく配置されたマルチウエルプレートも用いられる。マルチウエルプレートの保温搬送にも同様の問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、試料管を簡便に保温しながら確実に搬送することができる試料管保温トレーを提供することを目的とする。
また、本発明は、マルチウエルプレートを簡便に保温しながら搬送することができるマルチウエルプレート用保温箱を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、第1に、液状の保温剤を封入可能な箱状の保温容器本体の上面から内部側へ凹んで一つの試料管を保持して収容するように設けられた少なくとも一つの試料管保持部を備えることを特徴とする試料管保温トレーを提供する。
この試料管保温トレーは、保温容器本体の中に保冷剤等の保温剤を封入し、例えば冷凍庫の中で保冷剤を凍らせた後、冷凍庫から取り出し、試料管保持部にサンプルを入れた試料管を収容し、試料管を試料管保持部で保持させて搬送する。試料管保持部で保持されている試料管はそのままで試料管立てとして搬送することができると共に、保温容器本体の中の保温剤が保温容器本体の中に進入している試料管保持部の中を一定の温度に保つことができる。
そのため、本発明の試料管保温トレーは、各試料管毎に独立して保持しながら保温できるため、試料管を簡便に保温しながら確実に搬送することができる。
また、本発明は、第2に、第1の試料管保温トレーにおいて、前記試料管保持部を含む前記保温容器本体の上部から構成される保温容器上側部と前記保温容器本体の下部から構成される保温容器下側部とに分離されていることを特徴とする試料管保温トレーを提供する。
保温容器本体を上側部と下側部に分離することにより、試料管保持部を含む複雑な形状の上側部を一体成形で作製し、一体成形した下側部と組み合わせて保温容器本体を構成することが可能となる。
また、本発明は、第3に、第1又は第2記載の試料管保温トレーにおいて、前記保温容器本体に前記保温剤を封入してなることを特徴とする試料管保温トレーを提供する。
保温容器本体の中に保温剤を封入することによって本発明の試料管保温トレーは保温が可能となる。
更に、本発明は、複数のウエルが配列されているマルチウエルプレートの周縁に下方に向かって延伸して設けられている枠状の側面リブの中に収まる液状の保温剤を封入可能な箱状の保温箱本体が、前記マルチウエルプレートの前記ウエルの外面に熱を伝播する伝熱面を有することを特徴とするマルチウエルプレート用保温箱を提供する。
このマルチウエルプレート用保温箱は、マルチウエルプレートの側面リブの中に収まる箱状の形状であるため、小型であり、ウエルの外面に熱を伝播する伝熱面を介して保温剤の熱をウエルに伝えることができるため、ウエルの中を簡便に保温することができる。
本発明の試料管保温トレーは、試料管を簡便に保温しながら確実に搬送することができる。
本発明のマルチウエルプレート用保温箱は、マルチウエルプレートを簡便に保温しながら搬送することができる。
以下、本発明の試料管保温トレー及びマルチウエルプレート用保温箱の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
図1に、本発明の試料管保温トレーの第1実施形態を示す。図1(a)は平面図、図1(b)は分解断面図である。
本発明の試料管保温トレーの保温、搬送の対象となる試料管としては、創薬、製薬における生体試料分析、化学分析、食品分析、ゲノム、再生医療において用いられるサンプルを密封するスクリュー管、試験管、バイアル、セイフロックチューブ、フラスコ、ビーカーなどを例示することができる。スクリュー管は、ガラス製又は樹脂製のサンプル管がパッキン付のスクリューキャップで密封可能になっているものである。バイアルは、ガラス製やポリプロピレン製の円錐形や平底筒型のバイアルビンにセプタムを嵌め込んだバイアルキャップを被せて密封できる構造になっている。セイフロックチューブは、エッペンドルフ株式会社から提供されるものが代表的である。図1(b)に示すように、セイフロックチューブ100は、樹脂製のチューブ101を蓋102で密封できると共に、蓋102に設けられているフック103でチューブ101の縁をホールドすることによる蓋止め機構が設けられている。
第1実施形態の試料管保温トレー1aは、このようなセイフロックチューブ100の保温、搬送に好適である。この試料管保温トレー1aは、液状の保温剤を封入可能な矩形箱状の保温容器本体2aを有し、この保温容器本体2aは保温容器上側部3aと保温容器下側部4aの2つの部材が組み合わされて構成されている。
保温容器上側部3aは、樹脂製の矩形板状の上面板部31aの中央部に上面に開口部が形成されている垂直方向の有底円筒型の試料管保持部5aが一体に複数個設けられている。試料管保持部5aは上面板部31aの上面から保温容器本体2a内部側へ凹んで一つの試料管を保持して収容するように設けられている。各試料管保持部5aは、互いに離間し、所定のピッチで配列されている。試料管保持部5aの内径はセイフロックチューブ100の外径より極わずか大きく、セイフロックチューブ100を試料管保持部5aに挿入すると、セイフロックチューブ100のチューブ101上端縁の膨らみが試料管保持部5aの上端開口縁に当たり、セイフロックチューブ100が試料管保持部5aに保持され、収容されるようになっている。上面板部31aの下面外周部には、中央部の複数個の試料管保持部5aを取り囲んでリング状の突起部32が設けられている。また、上面板部31aの突起部32の外周側の複数箇所にボルト6を通すボルト穴33が穿設されている。
保温容器下側部4aは、上部が開放された矩形箱状であり、上端縁に沿って外方に張り出した厚みのあるリング状のフランジ部41が一体に設けられている。フランジ部41の平面形状は上面板部31aとほぼ同一である。フランジ部41には上面板部31aの下面外周部に設けられている突起部32が収まるリング状の溝部42が設けられ、溝部42の内底面にはリング状のパッキン7が配設されている。フランジ部41の外周部には、上面板部31aのボルト穴33に対応する位置にボルト6がねじ込まれるねじ穴43が設けられている。図面では10箇所のボルト穴33とねじ穴43が設けられている。保温容器上側部3aと保温容器下側部4aとを組み合わせると、それぞれのボルト穴33とねじ穴43の位置が一致し、溝部42の中のパッキン6に突起部32の先端が当接するようになっている。ボルト6をボルト穴33を通してねじ穴43にねじ込むことにより、突起部32の先端がパッキン7に向かって前進し、突起部32の先端がパッキン7へ圧接し、保温容器下側部4aの空間が蓋のように機能する保温容器上側部3aによって密封されると共に、保温容器上側部3aと保温容器下側部4aが組み合わされて保温容器本体2aが構成されるようになっている。
また、保温容器下側部4aには、図1(b)に示すように、内部に液状の保温剤を注入したり排出するための注入口44が設けられている。注入口44は樹脂製の密栓45によって閉塞される。
保温容器上側部3aと保温容器下側部4aはそれぞれ樹脂の一体成形で形成され、それぞれの壁の厚さは0.5〜5mm程度である。保温容器本体2aを保温容器上側部3aと保温容器下側部4aの2つの部材に分離することにより、それぞれを一体成形することが可能となる。試料管保持部5aの内径は収容するセイフロックチューブ100の外径に応じて5〜15mm程度、深さは10〜50mm程度、試料管保持部の数は10〜40個程度とすることができる。上面板部31aの大きさは、幅が50〜200mm程度、長さは70〜250mm程度とする。全体の高さは30〜100mm程度とすることが好ましい。
図1に示した試料管保温トレー1aの具体的な寸法を示すと、試料管保持部5aの内径は約10mm、深さは約18mmで24個が設けられ、全体の高さは約40mm、幅は約80mm、長さは105mm、厚さは約2mm、保温剤が充填される空隙の容積は約86mlである。
試料管保温トレー1aを構成する樹脂の種類に制限はなく、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等を例示することができる。また、保温容器上側部3aと保温容器下側部4aの材質を異ならしめることも可能である。
試料管保温トレー1aの中に封入される保温剤としては、液状で、一定の温度で固体から液体に変化し、一定の温度を保つものであれば、保冷剤、蓄熱剤のいずれも使用可能である。近年、高性能な保冷剤が開発されており、本発明の試料管保温トレーはこのような高性能な保冷剤の開発があって初めて可能になったといえる。保冷剤として、例えば、株式会社川合技研が開発した恒温氷結体といわれる商品名ネオアイスを好適に用いることができる。この恒温氷結体は家庭用冷凍庫で氷結体となることによって例えば−13℃〜−18℃という固有の冷凍温度を長時間保つとされている。例えば、内径が縦22cm、横30cm、厚み2.5cmの発泡スチロールにネオアイス550mlを入れた場合に、−13℃を約15時間保持できるといわれている。ネオアイスは、主成分が塩化カリウム、塩化ナトリウム、増粘剤であり、凍結しても容積が変化しないという特徴も有する。ネオアイスには恒温温度が−5℃、−13℃、−16℃、−26℃の種類があり、目的によって選択することができる。ドライアイスの−76℃という極低温は人体が触れると危険であるが、ネオアイスは人体に安全な温度である。
また、細胞や臓器のサンプルを例えば37℃という人体の温度に近い温度に保温して搬送する場合は、株式会社フタバ化学製の商品名エッカという蓄熱剤を用いることが好ましい。この蓄熱剤は、冷却すると固体(ゲル状)から液体になり、更に冷却すると液体から固体へと可逆的に変わる性質を有し、0〜70℃の生活温度範囲でこれらの2点の融点(凝固点)の温度を変更設定することが可能であるという特徴がある。また、保冷、保温力が水の3倍強であり、蓄冷、蓄熱媒体として有用である。
図1に示した試料管保温トレー1aの使用方法は、準備段階として、保温容器上側部3aと保温容器下側部4aとをボルト6で組み立てて保温箱本体2aを作製する。次に、注入口44から保冷剤を内部に注入し、内部空間を保冷剤で全て充填し、密栓45で注入口44を塞ぎ、保冷剤を封入する。保冷剤を封入した試料管保温トレー1aを例えば冷凍庫に入れ、保冷剤を凍結させる。そして、使用時に冷凍庫から取り出し、冷凍して搬送するべきサンプルを封入したセイフロックチューブ100を各試料管保持部5aに挿入すると、セイフロックチューブ100は各試料管保持部5aで垂直方向に立ったまま保持される。各々の試料管保持部5aの周りが凍結した保冷剤で囲まれ、試料管保持部5aの中は、凍結した保冷剤によって一定の温度に保たれる。試料管保温トレー1aは、例えば発泡スチロール等の断熱材で構成される保温箱の中に収容して搬送することが好ましい。試料管保持部5aの中に収容されたセイフロックチューブ100を長時間冷凍しつつ、安定に保持しながら搬送することができる。
保温剤として、蓄熱剤を用いる場合も、蓄熱剤を封入した試料管保温トレー1aを加熱炉の中に入れて蓄熱剤を一定の温度に加熱した後、取りだして、セイフロックチューブ100を各試料管保持部5aに挿入し、保温箱の中に試料管保温トレー1aを収容して搬送することができる。
このように、第1実施形態の試料管保温トレー1aは、箱状のコンパクトな保温容器本体2aの試料管保持部5a毎に試料管100をそれぞれ保持すると共に保温しながら搬送することができるため、試料管を簡便に保温しながら確実に搬送することができる。
また、図2は、第2実施形態の試料管保温トレーを示すもので、図2(a)は平面図、図2(b)は分解断面図である。第2実施形態の試料管保温トレーは例えば試験管の保温、搬送に用いられる。
第2実施形態の試料管保温トレー1bは、第1実施形態の試料管保温トレー1aとほぼ同じ構造を有し、保温容器本体2bは保温容器上側部3bと保温容器下側部4bとの2つの部材に分離されている。保温容器下側部4bの上端縁の周縁部から外方に全周にわたって張り出したフランジ部41と保温容器上側部3bのほぼ正方形板状の上面板部31bとを相互に固定する8本のボルト6によって一体化されて保温容器本体2bが形成されていると共に、フランジ部41に設けられた全周に亘る溝部42に収まっているパッキン7に保温容器上側部3bの上面板部31bの下面から全周に亘って突出している突起部32の先端が圧接していることにより、保温容器本体2bの内部空間が密封されている。保温容器上側部3bの上面板部31bから内部側へ凹んで一つの試験管を収容するような形状の垂直方向の有底筒状の試料管保持部5bが保温容器本体2bの上面中央部に図面では4個互いに離間して設けられている。保温容器下側部4bには液状の保温剤を注入するための注入口44が設けられ、樹脂製の密栓45によって栓ができるようになっている。
第2実施形態の試験管用の試料管保温トレー1bの寸法は、例えば試料管保持部5bの内径は30±20mm、深さは100±50mm、試料管保持部の数は4〜10個程度、全体の幅は100±100mm、長さは100±100mm、高さは120±50mm程度である。図2に示す試料管保温トレー1bの具体的な寸法は、試料管保持部5bの内径は約30mm、深さは約100mm、個数は4個であり、全体の幅と長さが123mm、深さが130mm程度である。
図2に示す第2実施形態の試料管保温トレー1bは、4本の試験管200をそれぞれ試料管保持部5bに収容して試験管立ての如く試験管200を保持できると共に、保温容器本体2b内に充填された保温剤が各々の試料管保持部5bの周囲を覆っているため試験管200内部を保温剤の保温作用により一定温度に保つことができる。そのため、簡易でコンパクトな構造でありながら試験管200の破損を防止して保温、搬送することができる。
図3は第3実施形態の試料管保温トレーを示すもので、図3(a)は平面図、図3(b)は縦断面図である。この試料管保温トレー1cは小型なセイフロックチューブ300を保温しながら搬送する用途に用いられる。図3の試料管保温トレー1cは保温容器本体を2つの部材で構成せずに一体化している構造としている。保温容器本体2cの上面から内部側へ凹んで一つのセイフロックチューブを収容するような形状の有底筒状の試料管保持部5cが保温容器本体2cの上面に図面では35個設けられている。試料管保持部5cは、互いに離間し、所定のピッチで配列されている。試料管保持部5cの内径は約8.5mm、深さは約38mmである。全体の幅が約80mm、長さが約125mm、高さが約42mmである。
図3に示す第3実施形態の試料管保温トレー1cは、簡易な構造でありながら、35個の小型のセイフロックチューブ300を試料管保持部5cで安定に保持しながら、各々の試料管保持部5cを取り囲む保温剤の保温作用で保温搬送することができる。
図4は、本発明のマルチウエルプレート用保温箱の一実施形態を示すもので、図4(a)は平面図、図4(b)は縦断面図である。このマルチウエルプレート用保温箱は、図4の破線で示すような複数のウエルが規則正しく配置されたマルチウエルプレート400の保温を行うものである。
創薬開発研究、DNA解析、タンパク解析などでは、複数のウエルが規則正しく配置されたマルチウエルプレートが用いられる。マルチウエルプレートを使用することにより、一枚のプレートで多くのサンプルを扱い、実験の効率化を図ることができる。マルチウエルプレートの大きさ及び形は世界的にほぼ統一されており、形状は同じであるが、ウエルの大きさにより、4ウエル、12ウエル、24ウエル、48ウエル、96ウエル、384ウエルなどのバリエーションがあり、使用目的によって使い分けされる。本発明のマルチウエルプレート用保温箱は、いずれのマルチウエルプレートにも適用することができる。
図4の破線で示したマルチウエルプレート400は、横12列、縦8行の合計96のウエル401が設けられている96ウエルである。透明なポリスチレン樹脂で一体成形され、ウエル401の底面が平板状になっている。マルチウエルプレート400の各ウエル401の開口部の周縁は、上面からやや突き出たリブ状になっている。また、マルチウエルプレートの周縁には、マルチウエルプレートを平板上に安定して載置するための下方に向かって延伸して設けられている枠状の側面リブ402を有する。また、マルチウエルプレート400の一角に位置決めのための切り欠き部403が設けられている。マルチウエルプレート400の側面リブ402には外方に突出した段差部404が設けられ、この段差部404にマルチウエルプレートの上面全体を覆う図示しない蓋の下端縁を載置して蓋を被せることができるようになっている。
マルチウエルプレート400においてもウエル401の中のサンプルを保温しながら搬送することが要求される場合がある。そのような場合に、本発明のマルチウエルプレート用保温箱を用いることができる。
このマルチウエルプレート用保温箱10は、マルチウエルプレート400の側面リブ402の中に上部が収まる矩形箱形状の保温容器本体11を有する。保温容器本体11は液状の保温剤を封入可能になっている。保温容器本体11の上面には、上面から突出し、マルチウエルプレート400のウエル401の平坦な外底面に近接する上面が平らな矩形状の突出部12が、ウエル401が存在する領域全体に亘り、マルチウエルプレート400の切り欠き部403や側面リブ402を補強する図示しないリブなどを避けて保温容器本体11の外周縁から少し中心側に距離を置いて設けられている。
図4に示したマルチウエルプレート400のウエル401の外底面は連続して一枚の平板状になっているため、ウエル401を保温剤で囲んでウエル401毎に保温することはできない。そのため、ウエル401全部の外底面に亘る矩形板状の突出部12を設け、この突出部12をウエル401の外底面に近接する伝熱面とし、ウエル401の外底面を介して保温容器本体11内の保温剤との温度差による伝熱を行う構造となっている。
図4に示すマルチウエルプレート用保温箱10の具体的な寸法は、突出部12が幅が約73±3mm、長さが約110±5mm、高さが約5±4mm、保温容器本体11の幅が約80±5mm、長さが約123±5mm、高さが約44±20mmである。
このマルチウエルプレート用保温箱10の使用方法は、保温容器本体11内に図示しない注入口から保温剤を充填し、全体を冷凍庫又は加熱炉に入れ、保温剤を固有の相変化を起こす所定の温度を超える温度に冷凍又は加熱する。マルチウエルプレート用保温箱10を冷凍庫又は加熱炉から取り出し、保温が必要なマルチウエルプレート400をマルチウエルプレート用保温箱10の上面に載置する。これにより、マルチウエルプレート400の側面リブ402がマルチウエルプレート用保温箱10の上面の外周面に嵌り、位置が固定されると共に、ウエル401の外底面が伝熱面としての突出部12と接触又は近接してウエル401の保温が開始される。この状態のまま、あるいは発泡スチロールなどの保温箱の中に収容して搬送することができる。
このように本実施形態のマルチウエルプレート用保温箱10は、マルチウエルプレート400を搬送する際に、マルチウエルプレートとほぼ同じ投影面積で小型でありながら、ウエルを簡便に保温しながら搬送することができる。
この実施形態のマルチウエルプレート用保温箱10では、平坦な突出部12を設けてウエル401の外底面を介して伝熱するようにしていたが、ウエル401が独立して形成されている場合には、ウエル毎の保温容器本体11に内部側に凹む穴を形成し、ウエル毎に保温する構造とすることができる。
上記試料管保温トレーの説明では、試料管保持部を有底円筒状として説明しているが、試料管の形状に応じて変更可能であり、例えば円錐型としても良い。また、例えばフラスコを保温搬送する場合には、試料管保温トレーの試料管保持部をフラスコの膨らんだ胴部を挿入可能な大きな内径とし、フラスコの円筒状の口の周りの試料管保持部の空隙を閉塞するような部材を設置して搬送することができる。
本発明の試料管保温トレーは、創薬、製薬における生体試料分析、化学分析、食品分析、ゲノム、再生医療において用いられるサンプルを密封した試料管を保温しながら搬送することができるため、これらの産業に利用することができる。
また、本発明のマルチウエルプレート用保温箱は、創薬開発研究、DNA解析、タンパク解析を行うサンプルを入れて試験を行うマルチウエルプレートを保温することができるため、特にバイオ産業に利用可能である。
本発明の試料管保温トレーの第1実施形態を示すもので、(a)は平面図、(b)は分解断面図である。 本発明の試料管保温トレーの第2実施形態を示すもので、(a)は平面図、(b)は分解断面図である。 本発明の試料管保温トレーの第3実施形態を示すもので、(a)は平面図、(b)は縦断面図である。 本発明のマルチウエルプレート用保温箱の一実施形態を示すもので、(a)は平面図、(b)は縦断面図である。
符号の説明
1a、1b、1c: 試料管保温トレー
2a、2b、2c: 保温容器本体
3a、3b: 保温容器上側部
4a、4b: 保温容器下側部
5a、5b、5c: 試料保持部
6: ボルト
7: パッキン
10: マルチウエルプレート用保温箱
11: 保温容器本体
12: 突出部
31a、31b: 上面板部
32: 突起部
41: フランジ部
42: 溝部
43: ねじ穴
44: 注入口
45: 密栓
100: セイフロックチューブ
200: 試験管
300: セイフロックチューブ
400: マルチウエルプレート
402: 側面リブ

Claims (4)

  1. 液状の保温剤を封入可能な箱状の保温容器本体の上面から内部側へ凹んで一つの試料管を保持して収容するように設けられた少なくとも一つの試料管保持部を備えることを特徴とする試料管保温トレー。
  2. 請求項1記載の試料管保温トレーにおいて、
    前記試料管保持部を含む前記保温容器本体の上部から構成される保温容器上側部と前記保温容器本体の下部から構成される保温容器下側部とに分離されていることを特徴とする試料管保温トレー。
  3. 請求項1又は2記載の試料管保温トレーにおいて、
    前記保温容器本体に前記保温剤を封入してなることを特徴とする試料管保温トレー。
  4. 複数のウエルが配列されているマルチウエルプレートの周縁に下方に向かって延伸して設けられている枠状の側面リブの中に収まる液状の保温剤を封入可能な箱状の保温箱本体が、前記マルチウエルプレートの前記ウエルの外面に熱を伝播する伝熱面を有することを特徴とするマルチウエルプレート用保温箱。
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