JP6444230B2 - 切削ブレードの交換方法 - Google Patents

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Description

本発明は、2つのフランジで挟持するワッシャータイプとなる切削ブレードの交換方法に関する。
ワッシャータイプの切削ブレードを装着して切削する切削装置では、切削ブレードを2つのフランジで挟持している。2つのフランジは、挟持面をそれぞれ備え、これら挟持面が切削ブレードの両側面に接触して切削ブレードを挟持する。切削ブレードの装着は、切削ブレードを回転させる回転軸を切削ブレードの中心に貫通させてから、回転軸の先端に螺合するナットを締め込む。このナットの締め込みを所定のトルクとすることで、切削ブレードは所定の圧力でフランジに挟持される。
切削ブレードの交換の際は、ナットを緩めて2つのフランジを離間させ、交換する切削ブレードを再びフランジで挟持する。かかる交換を行う度に、フランジの挟持面は、切削ブレード側面の凸凹に接触して削られ、平面でなくなる。また、フランジの挟持面は、切削ブレードと擦れることでも平面でなくなる。
このように、挟持面の平面度が低下してくると、挟持面と切削ブレードとの接触面積が小さくなり、フランジの切削ブレードに対する保持力が低下する。また、ナットは所定のトルクで締め込まれるため、切削ブレードには所定の軸心力がかかることから、挟持面と切削ブレードとの接触面積が小さいと、接触部分に局所的に圧力が加わる。そのため、切削ブレードの傾きや振れ、クラックの原因になっている。
そこで、例えば、特許文献1に開示されるように、フランジの挟持面を定期的に端面修正する方法が知られている。かかる端面修正は、例えば、以下に述べる第1のタイミング及び第2のタイミングで実施される。第1のタイミングとしては、フランジの端面修正が必要となると推定される切削ブレードの交換回数を定めておき、定められた回数に切削ブレードの交換回数が達した時である。第2のタイミングとしては、切削ブレードで被加工物の切削を行い、切削加工の結果が不良となる時である。
特開2009−297855号公報
しかしながら、上記第1のタイミングで端面修正を行うと、フランジの切削ブレードを狭持する挟持面の平面度が実際には低下しておらず、不要な端面修正を行ってしまうという問題があった。しかも、不要な端面修正によってフランジが薄くなることから、フランジの寿命が短くなってしまうという問題があった。また、上記第2のタイミングで端面修正を行うと、切削不良の原因が切削ブレードの摩耗、破損等であっても、挟持面の平面度に拘らず不要な端面修正を行ってしまうという問題があった。
ところで、切削ブレードの交換回数に対し、砥粒径が粗い(大きい)切削ブレードは端面修正を行なう頻度は多くなり、砥粒径が細かい切削ブレードは端面修正を行う頻度が少なくなる。つまり、砥粒径の異なる複数の切削ブレードを交換して使用している場合、切削ブレードの交換回数でフランジの端面修正のタイミングを管理することが困難であるという問題があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、フランジにおける挟持面の平面度修正を行うタイミングについて管理の正確性を高めることができる切削ブレードの交換方法を提供することを目的とする。
本発明の切削ブレードの交換方法は、ワッシャータイプ砥石からなる切削ブレードの側面を2つのフランジにそれぞれ備えるリング状の挟持面で挟持し、該切削ブレードの中心を軸に回転させ被加工物を切削する切削装置における該切削ブレードの交換方法であって、該切削ブレードを挟持する時と同じ力で該切削ブレードの代わりに圧力を検知する圧力シートを該フランジに挟持させる圧力シート挟持工程と、該圧力シート挟持工程の後、該圧力シートが検知した圧力状態によって該挟持面の平面度修正の必要性を判断する修正判断工程と、該修正判断工程の判断に応じて、少なくとも一方の該フランジの該挟持面の平面度を修正する平面度修正工程と、該修正判断工程の判断に応じて該平面度修正工程を経て、2つの該フランジで該切削ブレードを挟持する切削ブレード保持工程と、からなることを特徴とする。
この構成によれば、圧力シートが検知した圧力状態によってフランジにおける挟持面の平面度が低下していることを把握でき、挟持面の平面度修正の必要性を判断できる。言い換えると、切削ブレードの交換回数や被加工物の切削加工の結果からでなく、圧力シートの検知結果から挟持面の平面度を修正するタイミングを判断することができる。これにより、挟持面の平面度が低い状態で切削ブレードを挟持することを回避しつつ、十分な平面度の挟持面について無駄に端面修正することを防ぐことができ、挟持面の平面度を修正するタイミングを良好に管理することができる。この結果、挟持面の平面度修正が無駄に多くなってフランジの寿命を縮めることを回避することが可能となる。
本発明によれば、フランジの切削ブレードを狭持する挟持面に圧力シートを狭持させ、圧力シートが検知した圧力状態によって挟持面の平面度修正の必要性を判断できるため、平面度修正を行うタイミングについて管理の正確性を高めることができる。
本実施の形態に係る切削装置を構成する切削手段の説明図である。 本実施の形態に係る圧力シート挟持工程の説明図である。 本実施の形態に係る修正判断工程の説明図である。 本実施の形態に係る平面度修正工程の説明図である。 本実施の形態に係る切削ブレード保持工程の説明図である。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態に係る切削ブレードの交換方法について説明する。ここで、本実施の形態に係る切削ブレードの交換方法が適用される切削装置は、モータ等の駆動源を介して回転する切削ブレードを備えている。切削装置は、回転する切削ブレードを被加工物に接触させ、切削ブレードと被加工物を保持するチャックテーブルとを相対移動させることによって被加工物を切削する。切削装置は、被加工物の切削において、チャックテーブルや切削手段を所定方向に移動させる各種の移動手段を備えている。被加工物は、特に限定されないが、例えば半導体ウエーハ等のウエーハ、チップ実装用としてウエーハの裏面に設けられるDAF(Die Attach Film)等の粘着部材、半導体製品のパッケージ、セラミック、ガラス系あるいはシリコン系の基板、μmオーダの精度が要求される各種加工材料等が挙げられる。
まず、本実施の形態に係る切削装置を構成する切削手段について説明する。図1は、本実施の形態に係る切削装置を構成する切削手段の説明図である。図1に示すように、切削手段37は、回転軸を構成するスピンドル40と、スピンドル40を支持するハウジング41と、スピンドル40に装着される切削ブレード55とを含む。切削ブレード55は、ワッシャータイプ砥石であり、例えば、ダイヤモンド等の砥粒をボンド材で結合してリング形状に形成された切削刃からなる。
切削手段37は、切削ブレード55の図1中左右の側面を挟持する2つのフランジとして、固定フランジ59と着脱フランジ66とを更に含む。固定フランジ59は、ハウジング41から突出したスピンドル40の先端部にネジ60を介して装着されている。固定フランジ59は、円筒状のボス部62と、ボス部62の外周面から外方に延出するフランジ形成部63とを有している。ボス部62の外周面にはネジ部62aが形成され、このネジ62aに固定ナット65がねじ結合される。ボス部62には、切削ブレード55、着脱フランジ66が順に挿入される。この挿入された状態から、固定ナット65をネジ部62aに締め付けることにより、切削ブレード55が固定フランジ59と着脱フランジ66により両側から挟持されて、スピンドル40に取り付けられる。
ここで、固定フランジ59のフランジ形成部63及び着脱フランジ66の相対面は、外周側が切削ブレード55側に突出して切削ブレード55の側面に接触する。この接触領域は、固定フランジ59及び着脱フランジ66の挟持面67、68となり、切削ブレード55の中心に直交する面と平行な平滑面にそれぞれ形成されている。また、挟持面67、68は、切削ブレード55の回転軸方向(図1中左右方向)から見たときに、リング状に形成されている。
切削手段37にはモータ(不図示)が連結されており、このモータを駆動することで、スピンドル40を介して切削ブレード55の中心を軸に回転させ、被加工物を切削する。
切削手段37において、切削ブレード55を交換する場合、先ず、固定ナット65をネジ部62aから緩め、2点鎖線に示すように、ボス部62から、固定ナット65とともに着脱フランジ66を取り外した後、切削ブレード55を取り外す。その後、ボス部62に、別の切削ブレードを挿入し、再び着脱フランジ66を挿入して固定ナット65をネジ部62aに締め付ける。この締め付けによって、切削ブレードの側面が各フランジ59、66の挟持面67、68により挟持され、切削ブレードの交換が完了する。
切削ブレード55の交換は、切削ブレード55に摩耗や破損が生じたり、切削ブレード55による切削加工の結果が不良となったりしたタイミングで行うことが例示できる。また、被加工物の種類や加工条件を変更するタイミングで切削ブレード55を交換してもよい。
以下、図2〜図5を参照して、本実施の形態に係る切削ブレードの交換方法について詳細に説明する。本実施の形態に係る切削ブレードの交換方法は、圧力シート挟持工程、修正判断工程、平面度修正工程、切削ブレード保持工程からなる。図2は、本実施の形態に係る圧力シート挟持工程の説明図である。
図2に示すように、本実施の形態に係る圧力シート狭持工程は、切削ブレード55(図1参照)を挟持する時と同じ力で、切削ブレード55の代わりに圧力を検知する圧力シート20を各フランジ59、66に挟持させる。
本実施の形態に係る圧力シート20はリング形状の平面形状であり(図3参照)、本実施の形態では、内径が挟持面67、68の内径より小さく、外径が挟持面67、68の外径より大きく又は同一に設定されている。従って、圧力シート20は、挟持面67、68の全面にわたって狭持される。各フランジ59、66での圧力シート20の挟持は、切削ブレード55の交換時と同様、先ず、ボス部62から固定ナット65とともに着脱フランジ66を取り外した後、切削ブレード55を取り外す。次いで、ボス部62に、切削ブレード55の代わりに圧力シート20を挿入した後、着脱フランジ66を挿入して固定ナット65を締め付ける。この締め付けのトルク(力)は、切削ブレード55を各フランジ59、66に挟持させる時と同じトルクとし、各フランジ59、66によって圧力シート20が挟持される。
圧力シート20は、発色剤と顕色剤とを、単一のシート又は別個のシートに備えて構成したものが好ましい。単一のシートの場合、シート上にシートの表面から順に顕色剤層及び発色剤層が設けられて構成されている。別個のシートの場合、第1のシート及び第2のシートからなるシートとする。第1のシート上に顕色剤層が設けられ、第2のシート上に発色剤層が設けられ、第1のシートの顕色剤層と第2のシートの発色剤層とが、互いに向き合うように構成されている。圧力シートを加圧すると、発色剤と顕色剤が反応することによって発色する。このとき、加圧した圧力に対応して発色剤と顕色剤との反応量が変化し、圧力が大きい場合は濃い発色が得られ、圧力が小さい場合は薄い発色が得られる。
従って、圧力シート20が各フランジ59、66に挟持されて挟持面67、68から圧力を受けると、狭持面67、68から加わる圧力の大きさに応じた濃さで発色され、その圧力の大きさと挟持面67、68での圧力の分布とを圧力状態として検知することができる。これにより、上述したトルクで固定ナット65を締め付けて圧力シート20を挟持することで、圧力シート20の発色結果から切削ブレード55を挟持する際の圧力状態を検知することができる。
圧力シート20を構成するシートとしては、紙、プラスチック、合成紙等が挙げられる。発色剤は、無色の電子供与性染料前駆体の少なくとも一種を含有し、感圧複写紙又は感熱記録紙において公知のものを使用することができる。顕色剤は、電子受容性化合物の少なくとも一種を含有する。
次に本実施の形態に係る修正判断工程について説明する。図3は、本実施の形態に係る修正判断工程の説明図である。
修正判断工程では、圧力シート挟持工程の後、図2の状態から、固定ナット65及び着脱フランジ66を取り外し、圧力シート20も固定フランジ59から取り外す。そして、圧力シート20が検知した圧力状態によって各フランジ59、66の挟持面67、68の平面度修正の必要性を判断する。この判断は、取り外した圧力シート20の発色状態をオペレータが観察することにより行われ、以下に具体例を挙げて説明する。
図3Aに示すように、圧力シート20における挟持面67、68に挟持された部分21が均一に発色している場合、挟持面67、68から圧力が偏りなく加わり、圧力の分布が一様となる圧力状態を圧力シート20が検知する。この検出結果から、挟持面67、68の平面度として、切削ブレード55の中心に直交する面と平行な平滑面に対し、傾いたり凹凸があったりする程度を把握でき、図3Aの状態では、十分に良好な平面度に維持されていることがわかる。従って、切削ブレード55が挟持される場合、挟持面67、68と切削ブレード55との接触面積が挟持面67、68の面積と同じになるよう広くなる。
これにより、挟持面67、68は切削ブレード55を良好に挟持していることを把握でき、挟持面67、68の平面度修正は不要であると判断できる。
一方、図3Bに示すように、圧力シート20における挟持面67、68に挟持された部分22がムラになって発色している場合、圧力シート20は、挟持面67、68からの圧力分布が不均一となる圧力状態を検知する。図3Bの場合、圧力シート20の発色がリング形状の内側に偏っているため、挟持面67、68の内側の方が膨らむように平面度が低下した状態となる。圧力シート20の検知結果から、挟持面67、68の内側に偏って圧力が掛かり、かかる圧力が偏った部分で局所的に切削ブレード55を挟持していることがわかる。従って、挟持面67、68の面積に対し、挟持面67、68と切削ブレード55との接触面積が狭くなり、挟持面67、68の全面でなく局所的な領域で切削ブレード55を挟持していることが把握できる。これにより、各フランジ59、66の切削ブレード55に対する保持力が低下し、挟持面67、68の平面度を修正することが必要であると判断できる。
また、図3Cに示すように、圧力シート20における挟持面67、68に挟持された部分23がリング形状の外側に偏って発色している場合も、挟持面67、68からの圧力分布が不均一となる圧力状態を検知する。図3Cの場合、挟持面67、68の外側に偏った部分で切削ブレード55を局所的に挟持し、切削ブレード55に対する保持力が低下していることがわかり、挟持面67、68の平面度修正が必要であると判断できる。
このように、修正判断工程においては、圧力シート20が検知した圧力状態によって、挟持面67、68の平面度を把握でき、挟持面67、68の平面度修正の必要性を判断することができる。この判断は、圧力シート20全体に対する発色した領域の割合を閾値としたり、発色した色の最も濃い部分と最も薄い部分との濃度差を閾値としたりすることができる。更に、圧力シート20の各フランジ59、66の端面修正が必要となる発色面積に、所定の発色濃さを乗じた値を閾値として設定してもよい。この場合、圧力シート20を挟持面67、68に挟持させ、発色面積に発色濃さを乗じた値が閾値を下回った場合に、挟持面67、68の平面度が低下していると把握する構成としてもよい。
次に本実施の形態に係る平面度修正工程について説明する。図4は、本実施の形態に係る平面度修正工程の説明図である。
図4に示すように、平面度修正工程では、修正判断工程の判断に応じて、固定フランジ59の挟持面67の平面度を修正する。
平面度修正工程は、修正判断工程において、挟持面67、68の平面度が低下していないことがわかり、挟持面67、68の平面度修正が不要であると判断された場合は行われず、後述する切削ブレード保持工程が行われる。一方、修正判断工程において、挟持面67、68の平面度が低下していることがわかり、挟持面67、68の平面度修正が必要であると判断された場合、以下に述べるように平面度修正工程において挟持面67に対して端面修正が行われる。
端面修正は、端面修正治具70によって行われる。端面修正治具70は、挟持面67の平面度を修正する砥石71と、砥石71を固定する固定部72と、固定部72を支持する基台部73とを有している。砥石71は、ダイヤモンド等の砥粒をボンド材で結合して板状に形成され、固定部72と基台部73によって固定されている。固定部72は、固定部71にボルト74を挿通して基台部73に形成される雌ねじ部(不図示)に螺着することにより基台部73に取り付けられている。
端面修正を行うにあたり、図4に示すように、固定フランジ59の挟持面67を露出させ、端面修正の可能な状態にする。この状態で、固定フランジ59を回転させつつ、砥石71に挟持面67を直角に接触させる。このとき、切削装置を構成する移動手段等を介して挟持面67と砥石71との相対位置を調整し、砥石71により挟持面67を端面修正する。
次に本実施の形態に係る切削ブレード保持工程について説明する。図5は、本実施の形態に係る切削ブレード保持工程の説明図である。
図5に示すように、修正判断工程の判断に応じて平面度修正工程を経て、固定フランジ59、着脱フランジ66で切削ブレード56を挟持する。
切削ブレード保持工程では、切削ブレード56をボス部62に挿入し、着脱フランジ66を挿入して固定ナット65をネジ部62aに締め付ける。これにより、切削ブレード56の側面が各フランジ59、66の挟持面67、68によって挟持され、切削ブレード56が取り付けられる。
修正判断工程において、挟持面67、68の平面度修正が不要であると判断された場合、平面度修正工程は行わずに切削ブレード保持工程により切削ブレード56が取り付けられる。これにより、十分な平面度の挟持面67、68について無駄に端面修正することを防ぐことができる。
一方、修正判断工程において、挟持面67、68の平面度修正が必要であると判断された場合、平面度修正工程において端面修正が行われた後に切削ブレード保持工程により切削ブレード56が取り付けられる。従って、端面修正前に比べ、挟持面67と切削ブレード56との接触面積を拡大して、切削ブレード56の保持力を上昇でき、切削ブレード56を良好に挟持することができる。
上記切削ブレードの交換方法は各フランジ59、66で挟持する切削ブレード55、56を変更するときに行うことができ、圧力シート20の検知結果から平面度修正工程を行うタイミングを判断することができる。その結果、挟持面67、68の平面度が実際に低下しているか否かで平面度修正工程の必要性が判断でき、従来のように切削ブレードの交換回数や切削加工の結果を判断要素とする場合に比べ、平面度修正を行うタイミングについて管理の正確性を高めることができる。
これにより、挟持面67、68の平面度修正が無駄に多くなり、不要な端面修正によって各フランジ59、66が薄くなって各フランジ59、66の寿命を縮めることを回避することが可能となる。また、砥粒径の異なる複数の切削ブレードを交換して使用しても、挟持面67、68の平面度に応じて平面度修正を行うことができるので、そのタイミングの管理の正確性を良好にすることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状、方向などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
圧力シート20は、各フランジ59、66の挟持面67、68の圧力を検知るできるものであればよく、上述した構成に限定されない。例えば、圧力シート20は、圧力に応じて電気抵抗値が変化する圧力センサシート用いてもよい。圧力センサシートには、感圧導電性インクにより被覆された電極が配置され、電極を介して印加された圧力に応じて電気抵抗値が変化する。電気抵抗値はデジタル電気信号に変換されてパソコンに送られ、測定結果がオペレータに報知される。オペレータはディスプレイ上で圧力センサシートの圧力分布を確認することができ、各フランジ59、66の狭持面67、68の圧力状態を検知することができる。
圧力センサシートにおいても、所定の圧力に所定の面積を乗じた値を、各フランジ59、66の端面修正が必要になる閾値として設定することができる。この際、圧力センサシートを挟持面67、68に挟持させ、圧力分布から圧力と面積を乗じた値を計測し、その値が閾値を下回った場合に挟持面67、68の平面度が低下していると把握する構成としてもよい。
また、上記の修正判断工程において、オペレータによる判断に代えて判断部を設け、この判断部によって圧力シート20の発色状態、圧力センサシートの圧力分布等を読み取り、閾値を下回った場合にオペレータに報知する構成としてもよい。判断部としては、スキャナ、カメラ等と、それらの出力を制御する制御機器とを備えた構成が例示できる。
また、平面度修正工程において、着脱フランジ66の狭持面68に対しても端面修正を行ってもよいし、着脱フランジ66の狭持面68に対してのみ端面修正を行ってもよい。かかる端面修正は、本実施の形態の切削装置とは他の装置となる研削装置を用いて行ったり、着脱フランジ66自体を交換したりすることが例示できる。
以上説明したように、本発明は、平面度修正を行うタイミングについて管理の正確性を高める効果を有し、特に、2つのフランジで挟持するワッシャータイプとなる切削ブレードの交換方法において有用である。
20 圧力シート
55、56 切削ブレード
59 固定フランジ
66 着脱フランジ
67、68 挟持面

Claims (1)

  1. ワッシャータイプ砥石からなる切削ブレードの側面を2つのフランジにそれぞれ備えるリング状の挟持面で挟持し、該切削ブレードの中心を軸に回転させ被加工物を切削する切削装置における該切削ブレードの交換方法であって、
    該切削ブレードを挟持する時と同じ力で該切削ブレードの代わりに圧力を検知する圧力シートを該フランジに挟持させる圧力シート挟持工程と、
    該圧力シート挟持工程の後、該圧力シートが検知した圧力状態によって該挟持面の平面度修正の必要性を判断する修正判断工程と、
    該修正判断工程の判断に応じて、少なくとも一方の該フランジの該挟持面の平面度を修正する平面度修正工程と、
    該修正判断工程の判断に応じて該平面度修正工程を経て、2つの該フランジで該切削ブレードを挟持する切削ブレード保持工程と、
    からなる切削ブレードの交換方法。
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