本実施形態の熱線センサ付自動スイッチ10について、図1ないし図15に基づいて説明する。また、本実施形態の熱線センサ付自動スイッチ10と、熱線センサ付自動スイッチ10を遠隔操作可能な操作子器20とを備えた熱線センサ付自動スイッチシステム30について、図1に基づいて説明する。本実施形態における操作子器20については、図1および図16に基づいて説明する。なお、図中において、同じ部材に対しては、同じ番号を付して重複する説明を省略する。以下において、本実施形態の熱線センサ付自動スイッチ10は、スイッチ親器10とも称する。また、熱線センサ付自動スイッチシステム30は、システム30とも称する。
スイッチ親器10は、図1に示すように、熱線センサ部1と、入力判別部2と、制御部4と、開閉器5とを備えている。熱線センサ部1は、人体から発せられる熱線を検出してセンサ信号を出力する。入力判別部2は、手動にて操作される操作スイッチ2aの操作の有無を判別可能な判別信号を出力する。入力判別部2は、第1入力判別部2とも称し、操作スイッチ2aは、第1操作スイッチ2aとも称する。制御部4は、熱線センサ部1からのセンサ信号と入力判別部2からの判別信号とに基づいて照明負荷52の点灯/消灯を制御する制御信号を出力する。開閉器5は、制御部4からの制御信号に基づいて照明負荷52への電力の供給を入切する。
制御部4は、熱線センサ部1からのセンサ信号に応じて照明負荷52を点灯状態にさせ所定の点灯保持時間の経過後に消灯状態となるように開閉器5を制御する。さらに、制御部4は、照明負荷52が点灯状態において、操作スイッチ2aの操作により点灯保持時間を短縮させ、かつ熱線センサ部1からのセンサ信号による開閉器5の制御を所定の期間の間、禁止する。
これにより、スイッチ親器10は、よりユーザビリティを高くすることが可能になる。
以下、スイッチ親器10を詳細に説明する前にシステム30全体について説明する。
システム30は、図1に示すように、スイッチ親器10と、操作子器20とを有している。スイッチ親器10は、操作子器20からの伝達信号を受信する信号受信部3を備えている。信号受信部3は、スイッチ親器10の第1接続端子11c5および第2接続端子11c6を介して、操作子器20からの伝達信号を有線で受信している。信号受信部3は、操作子器20からの伝達信号を有線で受信するだけに限られず、各種波長の電波や赤外線通信などを利用して無線で受信してもよい。スイッチ親器10では、制御部4は、熱線センサ部1からのセンサ信号と第1入力判別部2からの判別信号と信号受信部3が受信した伝達信号とに基づいて照明負荷52の点灯/消灯を制御する制御信号を出力する。スイッチ親器10は、商用電源51と照明負荷52との直列回路を電気的に接続可能に構成している。開閉器5は、商用電源51を接続する第1電源端子11c1と、照明負荷52を接続する第1負荷端子11c4との間に電気的に接続可能に構成している。スイッチ親器10は、スイッチ親器10の第1電源端子11c1および第2電源端子11c2を介して、照明負荷52を点灯するための直流安定化電源4cと商用電源51とを電気的に接続可能に構成している。
操作子器20は、操作子器20から送信する伝達信号により、スイッチ親器10を遠隔操作できるように構成している。操作子器20は、第2入力判別部22と、信号送信部23と、子器制御部24とを備えている。第2入力判別部22は、手動にて操作された第2操作スイッチ22aの操作の有無を判別する。第2入力判別部22は、第2操作スイッチ22aが操作されたか否かが判別できればよい。信号送信部23は、第2入力判別部22からの操作信号に基づいてスイッチ親器10へ伝達信号を送信する。子器制御部24は、第2入力判別部22からの操作信号に基づいて信号送信部23を制御する。システム30では、操作子器20からの伝達信号により、スイッチ親器10が照明負荷52の点灯/消灯を制御する。
以下、スイッチ親器10の具体的な構成について説明する。
スイッチ親器10は、取付枠17に取り付けられ、建築物の壁面などの施工面(図示していない)に設置される。スイッチ親器10は、施工面を構成する造営材に埋込配設される器体11を備えている。
器体11は、外形形状を直方体状としている。器体11は、図6に示すように、有底角筒状のボディ体11aと、有底角筒状のカバー体11bとで構成している。器体11は、ボディ体11aとカバー体11bとを嵌め合わせて内部が空洞な箱体としている。器体11は、熱線センサ部1、第1入力判別部2、制御部4、開閉器5を内部に収納可能に構成している。なお、スイッチ親器10は、器体11の寸法を埋込型配線器具の1個のモジュールの3個分に相当する1連モジュールの大きさとしている。器体11は、正面視が長方形状の器体11の短手方向の寸法を、埋込配線器具用の取付枠17における第1窓孔17aaの短手方向の寸法より若干小さい大きさとしている。
ボディ体11aは、カバー体11bと嵌め合わせるための係合突起部11acを備えている。係合突起部11acは、ボディ体11aの上下(図6の紙面の左右)それぞれの短手方向に沿って2個1組で設けている。ボディ体11aは、電気絶縁性の樹脂材料により形成している。ボディ体11aは、電気絶縁性の樹脂材料として、たとえば、ABS(acrylonitrile butadiene styrene copolymer)樹脂やユリア樹脂などを用いることができる。ボディ体11aは、たとえば、加熱溶融させた電気絶縁性の樹脂材料を金型内に射出注入し、冷却固化させる射出成形により形成することができる。
スイッチ親器10は、図示していない電線により、操作子器20、商用電源51や照明負荷52と電気的に接続される。スイッチ親器10は、図6に示すように、電線が接続される端子11cを備えている。ボディ体11aは、端子11cを収納する。端子11cは、電線にばねの力を付与する錠ばね11caと、錠ばね11caを収容する端子板11cbとを備えている。端子11cは、電線が挿入されると、電線と電気的に接続し端子板11cbと錠ばね11caとで電線を固定できるように構成している。錠ばね11caは、金属材料により構成された板材の折り曲げ加工により形成することができる。錠ばね11caの金属材料としては、たとえば、銅や銅合金などを用いることができる。同様に、端子板11cbは、金属材料により構成された板材の折り曲げ加工により形成することができる。端子板11cbの金属材料としては、たとえば、銅や銅合金などを用いることができる。端子11cは、絶縁被覆が剥がされた電線における芯線が挿入されることで、電線との電気的接続および機械的接続が行われる速結端子を構成している。また、ボディ体11aは、電線を速結端子から解放する釦11ccを備えている。スイッチ親器10では、図10に示す器体11の背面から図示していない治具により釦11ccを押し圧することで、釦11ccが錠ばね11caを変形させる。スイッチ親器10では、錠ばね11caの変形により、電線を器体11から抜くことができるように端子11cを構成している。なお、端子11cは、第1電源端子11c1、第2電源端子11c2、第1負荷端子11c4、第2負荷端子11c3、第1接続端子11c5や第2接続端子11c6を構成している。
カバー体11bは、カバー体11bの上下(図6の紙面の左右)それぞれの短手方向に沿って、ボディ体11a側に突出する一対の突出片11bc,11bcを備えている。突出片11bcは、有底角筒状のカバー体11bにおける筒状部位に対して弾性変形が可能な構成としている。カバー体11bは、筒状部位と突出片11bcとを一体成形により形成することができる。突出片11bcは、外形がC字状とし、筒状部位から突出して外部に露出する部位に係合孔11bfを形成している。カバー体11bは、突出片11bcの係合孔11bfと、ボディ体11aの係合突起部11acとを嵌め合わせ可能に構成している。
カバー体11bは、短手方向における側壁11bbに、側壁11bbから突出する取付爪11bdを備えている。カバー体11bは、取付枠17の器具取付孔17abと、取付爪11bdとを嵌め合わせ可能としている。カバー体11bは、側壁11bbにおいて、一対の取付爪11bd,11bdが突設された部位の両側部に、切込溝11bg,11bgを厚み方向に沿って設けている。カバー体11bは、一対の取付爪11bd,11bdの間の部位に、厚み方向に可撓性を有する撓み片11beを設けている。カバー体11bは、撓み片11beを器体11の内部に撓ませることが可能に構成している。カバー体11bは、電気絶縁性の樹脂材料により形成している。カバー体11bは、電気絶縁性の樹脂材料として、たとえば、ABS樹脂やユリア樹脂などを用いて形成することができる。カバー体11bは、たとえば、加熱溶融させた電気絶縁性の樹脂材料を金型内に射出注入し、冷却固化させる射出成形により形成することができる。
取付枠17は、対向する一対の側片17a,17aと、対向する一対の枠片17b,17bとで枠状に形成している。側片17aは、器体11を取り付け可能な複数の器具取付孔17abを備えている。取付枠17は、カバー体11bの取付爪11bdを器具取付孔17abに嵌め合わせることにより、器体11を取付枠17に保持することができる。器体11は、器体11を取付枠17に取り付ける際、たとえば、カバー体11bの一方の側壁11bbの取付爪11bdを、取付枠17の一方の器具取付孔17abに挿入する。次に、器体11は、他方の側壁11bbの取付爪11bdを、器体11の内部に撓むようにして、取付枠17の第1窓孔17aaにカバー体11bを挿入する。器体11は、取付枠17に埋め込まれるように挿入した後、カバー体11bの他方の側壁11bbの取付爪11bdを、取付枠17の他方の器具取付孔17abに挿入する。器体11は、取付爪11bdが器具取付孔17abに挿入されることにより、取付枠17に保持される。また、スイッチ親器10においては、器体11を取付枠17から取り外す場合、撓み片11beを器体11の内部に押し込むようにする。スイッチ親器10は、撓み片11beの撓みにより、取付爪11bdが器具取付孔17abから抜けて取付枠17から器体11を取り外すことができる。
なお、取付枠17は、図4や図5で示すように、長孔17acを枠片17bに備えている。長孔17acには、図示していない固定螺子が挿通される。取付枠17は、長孔17acに挿通された固定螺子が、たとえば、施工面に埋設された埋込ボックス(図示していない)のねじ部に螺合されることにより、施工面側に固定される。また、取付枠17は、図4や図5で示すように、枠片17bにプレート螺子用のねじ孔17adを備えている。取付枠17は、図示していないが、取付枠17の表面側で、矩形枠状のプレート枠(図示していない)と、プレート螺子(図示していない)を用いてねじ止めすることができる。取付枠17は、器体11を取り付けることができれば、種々の形状とすることができる。取付枠17は、たとえば、樹脂体や金属体で構成することができる。
スイッチ親器10は、照明負荷52の点灯と消灯とを制御可能な回路部16を器体11の内部に収納している。回路部16は、第1の回路基板16aと、第2の回路基板16cとを備えている。第1の回路基板16aは、外形形状を矩形の平板状としている。第1の回路基板16aは、プリント配線板により形成することができる。回路部16は、平板状の絶縁板16bを介して、第1の回路基板16aと、第2の回路基板16cとを対向して配置している。回路部16は、第1の回路基板16aと第2の回路基板16cとを図示していない導体などにより電気的に接続している。第2の回路基板16cは、外形形状を矩形の平板状としている。第2の回路基板16cは、プリント配線板などにより形成することができる。
回路部16は、たとえば、熱線センサ部1、第1入力判別部2、信号受信部3や制御部4を第1の回路基板16aに備えた構成とすることができる。第1の回路基板16aは、信号受信部3を構成する電子部品16aaを実装している。また、第1の回路基板16aは、制御部4を構成する電子部品16aaを実装している。第1の回路基板16aは、複数個(ここでは、3個)の発光ダイオード6aを実装している。第1の回路基板16aは、手動操作部2a1で押駆動される操作子2acを有するスイッチ本体2aaを実装している。第1の回路基板16aは、明るさセンサ1sを構成するフォトダイオードを実装している。さらに、第1の回路基板16aは、たとえば、異常発熱抑制のための温度ヒューズや漏電防止用のリレーなどの各種の電子部品16aaを実装してもよい。第1の回路基板16aには、図示していない所定形状の配線を形成しており、各種の電子部品16aaと電気的に接続できるように構成している。また、回路部16は、たとえば、直流安定化電源4cや開閉器5を第2の回路基板16cに備えた構成とすることができる。直流安定化電源4cは、照明負荷52を点灯するために設けられていることが好ましい。第2の回路基板16cは、直流安定化電源4cを構成する電子部品16aaを実装している。第2の回路基板16cには、図示していない所定形状の配線を形成している。第2の回路基板16cは、開閉器5として、主スイッチ素子を構成する開閉素子5aと、開閉素子5aの駆動を制御する開閉駆動部5bとを実装している。開閉素子5aは、双方向3端子サイリスタを用いて構成することができる。開閉駆動部5bは、制御信号により開閉素子5aのオンオフ制御が可能に構成している。開閉器5は、主スイッチ素子を半導体スイッチ素子とする電子スイッチの他、可動接点および固定接点を備えた機械スイッチなどにより構成してもよい。
熱線センサ部1は、赤外線センサ1aを用いて構成することができる。赤外線センサ1aは、第1の回路基板16aに実装している。赤外線センサ1aは、たとえば、人体から発せられる赤外線を検出する。なお、熱線は、赤外領域の電磁波である赤外線である。赤外線センサ1aは、焦電素子などを有する構成とすればよい。熱線センサ部1は、随時に赤外線を検出する構成でもよいし、予め設定した時間間隔ごとに赤外線を検出する構成としてもよい。言い換えれば、熱線センサ部1は、人体の存在の有無を検知可能な人感センサを構成している。熱線センサ部1は、たとえば、フォトダイオードなどの明るさセンサ1sと一体に構成し、明るさセンサ1sによって周囲の明るさを検知可能に構成してもよい。
熱線センサ部1は、所定の視野角を確保するために第1操作スイッチ2aの正面よりも突出した突出部位1kを備えている。熱線センサ部1は、円筒状の光学部材1rを備えている。光学部材1rは、図示していないが、赤外線センサ1aの検知エリアを広げるためのミラーを有している。熱線センサ部1は、赤外線センサ1aと光学部材1rとを、センサカバー1aaで覆っている。センサカバー1aaは、外形が半円筒状としている。赤外線センサ1aは、センサカバー1aaを介して、人体から発せられる熱線を検出する。センサカバー1aaは、赤外線を集光するフレネルレンズを有している。センサカバー1aaは、たとえば、ポリエチレン樹脂を用いて形成することができる。スイッチ親器10は、器体11のカバー体11bと第1の回路基板16aとの間で、センサカバー1aaを挟持し器体11の内部にセンサカバー1aaを収納している。
熱線センサ部1は、器体11のカバー体11bとセンサカバー1aaとの間に一対のシャッター1b,1bを備えている。各シャッター1bは、外形が弧状の基部1baと、基部1baの一端から立設する取手部位1bbとを一体に備えている。各シャッター1bは、センサカバー1aaの表面に沿って可動自在に構成している。各シャッター1bは、センサカバー1aaの一部を覆うことができる。各シャッター1bは、取手部位1bbを操作することによって、基部1baを移動させることができる。シャッター1bは、たとえば、ポリカーボネート樹脂を用いて形成することができる。熱線センサ部1は、各シャッター1bの基部1baを移動させることにより、熱線センサ部1が人体を検出する検出領域を調整することができる。スイッチ親器10は、熱線センサ部1の検出領域を調整して、人体の検知エリアの調整を行うことが可能となる。
第1操作スイッチ2aは、手動操作部2a1が手動にて押され、スイッチ本体2aaのスイッチ動作を行うことができるように構成している。すなわち、手動操作部2a1は、手動にて押される第1操作スイッチ2aの一部を構成している。第1入力判別部2は、第1操作スイッチ2aが操作されたか否かが判別できればよい。手動操作部2a1は、化粧蓋部2g、ハンドル部2f、カバー体11bを用いて構成している。化粧蓋部2gは、押し圧操作される一表面2ab側に設けられた透光性部材2g1と、カバー体11b側に設けられたベース板2g2とを備えている。手動操作部2a1は、熱線センサ部1の突出部位1kと重なるように設けられた取手部2a2を備えている。取手部2a2は、指を引き掛けて化粧蓋部2gの取り外しを行い易いように引掛凹所2a3を設けている。ハンドル部2fは、化粧蓋部2gを取り外し可能に保持する。スイッチ親器10は、化粧蓋部2gをハンドル部2fから取り外すことで、器体11の第1表面11bpが外部に露出するように、ハンドル部2fに開口部2f1を形成している。また、ハンドル部2fは、ハンドル部2fの厚み方向に貫通する貫通孔2f3を有している。
透光性部材2g1は、矩形板状の外形形状としている。透光性部材2g1は、透光性の樹脂材料により形成することができる。透光性部材2g1は、透光性の樹脂材料として、たとえば、ポリカーボネート樹脂を用いることができる。化粧蓋部2gは、図11ないし図15に示すように、透光性部材2g1のハンドル部2f側に光拡散層2g5を有している。光拡散層2g5は、白色顔料を含有させた樹脂を透光性部材2g1にスクリーン印刷することで形成されている。白色顔料としては、たとえば、二酸化ケイ素やチタン酸バリウムなどを用いることができる。光拡散層2g5は、スクリーン印刷により透光性部材2g1に塗布して形成することができる。化粧蓋部2gは、スクリーン印刷により光拡散層2g5を形成するだけでなく、予め形成された光拡散層2g5を構成するシートを透光性部材2g1に貼り付けた構成としてもよい。化粧蓋部2gは、両面テープなどにより、透光性部材2g1をベース板2g2に貼り付けて保持させている。ベース板2g2は、ハンドル部2fの貫通孔2f3に対応して設けられた透孔2gcを有している。
手動操作部2a1は、図6、図12および図15に示すように、化粧蓋部2gの四隅に爪部位2g3を備えている。手動操作部2a1は、ベース板2g2の爪部位2g3と対応するハンドル部2fの位置に係止孔2f2を備えている。化粧蓋部2gは、ベース板2g2の爪部位2g3を、ハンドル部2fの係止孔2f2に引っ掛けて止められるように、着脱自在に構成している。
カバー体11bは、カバー体11bの上側(図6の紙面の左側)において、平面視が円形状の第3窓孔11bhおよび第4窓孔11biを備えている。カバー体11bは、カバー体11bの中央部において、カバー体11bの短手方向に沿って、平面視が矩形状の第1の筒状突起11bsを3個備えている。スイッチ親器10は、第1の筒状突起11bsの第5窓孔11bjから発光ダイオード6aの光を出射する。第1の筒状突起11bsから出射された発光ダイオード6aの光は、化粧蓋部2gを介して、スイッチ親器10の外部に放射される。カバー体11bは、カバー体11bの下側(図6の紙面の右側)において、カバー体11bにおける第1表面11bpから外方に突出する突台部11bkを備えている。カバー体11bは、突台部11bkに開口11bmを備えている。
さらに、カバー体11bは、手動操作部2a1のハンドル部2fを回転可能に取り付けるため、カバー体11bにおける第1表面11bpの一方の側壁側(図6の紙面の下側)で突出した軸部11bnを備えている。軸部11bnは、カバー体11bの長手方向に沿って円柱状に形成している。カバー体11bは、図6、図13および図14に示すように、カバー体11bの軸部11bnが金属製の板ばね2dにより手動操作部2a1のハンドル部2f側に押し圧される。言い換えれば、手動操作部2a1は、ハンドル部2fと板ばね2dとでカバー体11bの軸部11bnを狭持して、器体11に保持されている。また、カバー体11bは、平面視において、カバー体11bの第1表面11bpにおける中央部で端部が保持され、他端(図6の紙面の上)がT字状となるように周部が切り欠かれた撓み部11brを備えている。撓み部11brは、ハンドル部2fからの押し圧により、器体11の内部に撓むように構成している。
第1操作スイッチ2aは、手動操作部2a1におけるハンドル部2fの一端部が器体11に支持され他端部が回転自在に押操作可能なピアノハンドルとなっている。すなわち、第1操作スイッチ2aは、ピアノハンドル式のスイッチを構成している。ピアノハンドル式のスイッチは、スイッチ本体2aaの前面側に取り付けられたピアノハンドルを、ピアノハンドルの一方側を支点にして他方側が押圧して回転される構成としている。ピアノハンドルは、スイッチ本体2aaの操作子2acを押圧作動可能なスイッチの一部を構成している。ピアノハンドル式のスイッチは、ピアノハンドルへのピアノタッチでスイッチ操作を行うことができる。
手動操作部2a1は、図13に示すように、T字状の撓み部11brと、操作子2acとが当接可能に構成されている。手動操作部2a1は、器体11に支持された状態で、手動操作部2a1の背面側がカバー体11bの撓み部11brと当接可能としている。スイッチ親器10は、ユーザが手動操作部2a1を押操作すると、手動操作部2a1がカバー体11b側に押される。スイッチ親器10は、手動操作部2a1への押操作により、撓み部11brを介して、手動操作部2a1が器体11の内部の操作子2acを押す。スイッチ親器10は、操作子2acが押されると第1操作スイッチ2aがオンとなる。スイッチ親器10は、押圧する力が手動操作部2a1からなくなると、手動操作部2a1が操作子2acの反力などを受けて元の位置に復帰する構成とすることができる。スイッチ親器10は、手動操作部2a1が元の位置に復帰すると、第1操作スイッチ2aがオフとなる。第1操作スイッチ2aは、たとえば、タクタイルスイッチを用いることができる。
スイッチ親器10は、図5に示すように、化粧蓋部2gの表面に突条部2g4を設けている。突条部2g4は、ユーザが手動操作部2a1を操作するときの目印とすることができる。
スイッチ親器10は、第1の筒状突起11bsの少なくとも一部がハンドル部2fの貫通孔2f3に挿入されていることで、発光ダイオード6aからの光を外部に効率よく照射させることができる。また、スイッチ親器10は、外部からの光が器体11の内部に導入され吸収されることを抑制することができる。また、ハンドル部2fは、図11に示すように、器体11側に突出し第1の筒状突起11bsを囲む第2の筒状突起2fsを備えている。スイッチ親器10は、手動操作部2a1の操作にかかわらず、第2の筒状突起2fsにより第1の筒状突起11bsからの光が手動操作部2a1とカバー体11bとの間に漏えいすることを抑制することが可能となる。さらに、器体11は、発光ダイオード6aを囲むように内部に突出する第3の筒状突起11btを備えている。これにより、スイッチ親器10は、器体11の内部において、発光ダイオード6aからの光の拡散を抑制し、効率よく器体11の外部に発光ダイオード6aの光を出射させることが可能となる。
制御部4は、照明負荷52が点灯する点灯保持時間を計時するためのタイマ部(図示していない)を内蔵している。制御部4は、点灯保持時間の計時中に熱線センサ部1からセンサ信号が再入力されると、センサ信号が再入力された時点から所定の点灯保持時間後に照明負荷52を消灯状態にさせるように構成されている。したがって、タイマ部は、センサ信号が再入力された時点から所定の点灯保持時間を計時できるように、リトリガブル・タイマにより構成している。
制御部4は、基本的な動作として、明るさセンサ1sの検出した明るさが予め設定された明るさの閾値よりも暗い状態で、熱線センサ部1に入射した熱線の変化に基づいて人体の検知を示すセンサ信号が入力されると、照明負荷52を点灯させる。なお、明るさの閾値は、たとえば、制御部4のメモリ(図示していない)に記憶させておけばよい。制御部4は、タイマ部が計時する所定の点灯保持時間の間、照明負荷52の点灯状態を維持するように開閉器5を制御する。
制御部4は、熱線センサ部1の出力であるセンサ信号が入力される。制御部4は、第1入力判別部2の出力が入力される。制御部4は、信号受信部3の出力が入力される。制御部4は、熱線センサ部1からのセンサ信号に基づいて、予め設定された検知エリア内における人体の存否を検知し、開閉器5を制御する制御信号を出力することができる。制御部4は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)を備えたマイクロコンピュータなどを用いて構成することができる。
制御部4は、熱線センサ部1からのセンサ信号に応じて照明負荷52を自動的に点灯状態にさせ、所定の点灯保持時間の経過後に照明負荷52を消灯させる自動点灯消灯モードを有している。制御部4は、熱線センサ部1からのセンサ信号の有無にかかわらず、照明負荷52を連続的に点灯させる連続点灯モードを有している。制御部4は、熱線センサ部1からのセンサ信号の有無にかかわらず、照明負荷52を強制的に消灯させる強制消灯モードを有している。
制御部4は、手動操作部2a1への押操作により、連続点灯モード、自動点灯消灯モード、強制消灯モードの各モードを切り替える。制御部4は、各発光ダイオード6aそれぞれと電気的に接続している。制御部4は、複数個の発光ダイオード6aの点灯を各モードそれぞれに対応して各別に制御する。発光ダイオード6aは、たとえば、発光色や点灯状態によって、スイッチ親器10の各モードを表示可能なモード表示部6を構成している。制御部4は、切り替えられた各モードを手動操作部2a1に設けたモード表示部6に表示することができる。なお、図5に示すスイッチ親器10では、連続点灯モードを「連続入」と表示している。また、図5に示すスイッチ親器10では、自動点灯消灯モードを「自動」と表示している。さらに、図5に示すスイッチ親器10では、強制消灯モードを「切」と表示している。
スイッチ親器10は、第1操作スイッチ2aが操作される度に、連続点灯モードと、自動点灯消灯モードと、強制消灯モードとを切り替えることができる。モード表示部6は、連続点灯モードで「連続入」を表示する。モード表示部6は、自動点灯消灯モードで「自動」を表示する。モード表示部6は、強制消灯モードで「切」を表示する。スイッチ親器10は、第1操作スイッチ2aの操作に応じて、「切」、「自動」、「連続入」の順で各モードを遷移させることを繰り返す。
より具体的には、スイッチ親器10は、強制消灯モードの場合、たとえば、3つの発光ダイオード6aのうち、短手方向の一方側(図5の紙面の左側)に設けた発光ダイオード6aが点灯する。スイッチ親器10は、たとえば、3つの発光ダイオード6aのうち、短手方向の一方側に設けた発光ダイオード6aを赤色に点灯させればよい。スイッチ親器10は、自動点灯消灯モードの場合、たとえば、短手方向の中央部に設けた発光ダイオード6aが点灯する。スイッチ親器10は、たとえば、3つの発光ダイオード6aのうち、短手方向の中央部に設けた発光ダイオード6aを緑色に点灯させればよい。スイッチ親器10は、所定の点灯保持時間の間、中央部に設けた発光ダイオード6aを緑色に点滅させてもよい。スイッチ親器10は、所定の点灯保持時間の残存時間が少なくなるにつれ、中央部に設けた発光ダイオード6aの点滅間隔を短くさせてもよい。スイッチ親器10は、連続点灯モードの場合、たとえば、3つの発光ダイオード6aのうち、短手方向の他方側(図5の紙面の右側)に設けた発光ダイオード6aが点灯する。スイッチ親器10は、たとえば、3つの発光ダイオード6aのうち、短手方向の他方側の発光ダイオード6aを青色に点灯させればよい。すなわち、発光ダイオード6aは、たとえば、発光ダイオード6aの点灯、消灯、点滅や発光色の区別により、連続点灯モード、自動点灯消灯モード、強制消灯モードをモード表示部6で表示することができる。
さらに、スイッチ親器10では、第1操作スイッチ2aの操作時間の長さに対応して、制御部4が開閉器5を異なる制御できるように構成している。スイッチ親器10は、操作時間として、たとえば、第1操作スイッチ2aを1秒以上連続して長押し操作した場合と、第1操作スイッチ2aを1秒未満で押し操作した場合とを制御部4が判別して、開閉器5の制御を切り替えることができるように構成している。制御部4は、第1操作スイッチ2aの操作時間が予め設定した設定時間よりも長い長押し操作の場合、点灯保持時間を短縮させ、熱線センサ部1からのセンサ信号による開閉器5の制御を所定時間の間、禁止する第1制御を行う。制御部4は、第1操作スイッチ2aの操作時間が1秒未満の場合、第1操作スイッチ2aが操作される度に、連続点灯モードと、自動点灯消灯モードと、強制消灯モードとを切り替える。言い換えれば、制御部4は、第1操作スイッチ2aの操作時間が1秒未満の場合、開閉器5を切り制御する強制消灯モードとなる第2制御を行う。なお、スイッチ親器10は、第1操作スイッチ2aが長押しされた場合、たとえば、短手方向の中央部に設けた発光ダイオード6aと、短手方向の一方側に設けた発光ダイオード6aとを交互に発光させるように構成してもよい。
スイッチ親器10は、手動操作部2a1の下側に化粧カバー1dを備えている。化粧カバー1dは、カバー体11bの開口11bmに対向する位置に開口窓部1dbを備えている。化粧カバー1dは、開口窓部1dbに開口11bmが対応するように、突台部11bkが挿通される。化粧カバー1dは、手動操作部2a1の一表面2abよりも突出する突部1dkを備えている。突部1dkは、突台部11bkを保護するように、円弧状の形状をしている。
スイッチ親器10は、熱線センサ部1の検出感度を設定可能な設定操作部7を備えている。設定操作部7は、熱線センサ部1の検出感度を設定可能な機能以外を持たせてもよい。設定操作部7は、自動点灯消灯モードにおける点灯保持時間を設定することができる操作部を備えていてもよい。設定操作部7は、設定操作部7の一部を器体11の第1表面11bpに露出させている。器体11の第1表面11bpに露出する設定操作部7は、手動操作部2a1により覆われている。設定操作部7は、第1設定部7aと、第2設定部7bとを備えている。
第1設定部7aは、第1設定部7aを構成するボリュームなどが、第1の回路基板16aに実装されている。第1設定部7aは、たとえば、ボリュームの操作軸を回転できるように第1摘み7a1を備えている。第1設定部7aは、器体11の第3窓孔11bhを介して、第1設定部7aの第1摘み7a1を器体11の第1表面11bpから突出させている。第1設定部7aは、自動点灯消灯モードにおいて、照明負荷52を点灯させる点灯保持時間を設定可能に構成している。スイッチ親器10は、たとえば、30秒から30分までの範囲で点灯保持時間を適宜に設定することができる。
第2設定部7bは、第2設定部7bを構成するロータリボリュームなどが、第1の回路基板16aに実装されている。第2設定部7bは、たとえば、ロータリボリュームの操作軸を回転できるように第2摘み7b1を備えている。第2設定部7bは、器体11の第4窓孔11biを介して、第2設定部7bの第2摘み7b1を器体11の第1表面11bpから突出させている。第2設定部7bは、たとえば、明るさセンサ1sの明るさ感度レベルを「暗め」から「明るめ」までの範囲で設定することができる。明るさ感度レベルの「暗め」としては、たとえば、5ルクス以下とすることができる。明るさ感度レベルの「明るめ」としては、たとえば、100ルクス以上とすることができる。
スイッチ親器10は、たとえば、第2設定部7bを「切」に設定すると、明るさセンサ1sの機能を停止させることができる。スイッチ親器10は、第2設定部7bを「切」に設定した場合、スイッチ親器10の周囲が明るいときに宅内の照明負荷52を点灯させることを防止することが可能となる。スイッチ親器10は、周囲が明るいときに宅内の照明負荷52を点灯させることを防止し、省エネルギ化を図ることが可能となる。スイッチ親器10は、たとえば、第2設定部7bで、明るさのしきい値を調整することにより、結果として、熱線センサ部1が人の存在の有無を検知する検出感度が設定されたのと同様の効果を得ることができる。すなわち、第2設定部7bは、熱線センサ部1の検出感度を設定する設定操作部7を構成する。なお、スイッチ親器10は、熱線センサ部1の検出感度を直接的に調整して設定する設定操作部7を備えていてもよい。スイッチ親器10は、たとえば、設定操作部7に基づいて熱線センサ部1で検出した熱線の変化量を増幅する際の増幅度を調整することで、熱線センサ部1の検出感度を直接的に調整することができる。
以下では、操作子器20の構成について簡単に説明する。
操作子器20は、図16に示すように、取付枠17に取り付けられる。取付枠17に取り付けられた操作子器20は、建築物の壁面などの施工面(図示していない)に設置される。操作子器20は、スイッチ親器10の熱線センサ部1の検知エリア外に設けることができる。操作子器20は、施工面を構成する造営材に埋込配設される箱体21を備えている。操作子器20は、たとえば、第2入力判別部22と、信号送信部23と、子器制御部24とを内部に収納可能な箱体21を備えた構成とすることができる。箱体21は、スイッチ親器10の器体11の取付爪11bdと同様の構造とし、取付枠17に取り付けられるように構成することができる。操作子器20は、箱体21の前面を被覆する覆部22gを備えている。覆部22gは、ピアノハンドル式のスイッチを構成する第2操作スイッチ22aのピアノハンドルとして用いることができる。なお、操作子器20は、第2操作スイッチ22aをスイッチ親器10における第1操作スイッチ2aと同様の構造で形成することができる。また、操作子器20は、第2入力判別部22をスイッチ親器10における第1入力判別部2と同様の構造で形成することができる。
次に、システム30におけるスイッチ親器10の動作について、図2を用いて詳述する。
スイッチ親器10は、自動点灯消灯モードの場合、熱線センサ部1が熱線の変化を時刻t1で検出すると、熱線センサ部1がセンサ信号を出力する。制御部4は、熱線センサ部1からのセンサ信号に基づいて、開閉器5を制御して照明負荷52を点灯状態にさせる。制御部4のタイマ部は、熱線センサ部1からのセンサ信号を受信してから所定の時間が経過するまでタイマ部のカウンタの値を徐々に少なくする。図2では、時刻t1から時刻t2までの時間を、所定の時間としている。制御部4は、タイマ部のカウンタの値が「0」になる時刻t2後、開閉器5を制御して照明負荷52を消灯状態にする。言い換えれば、スイッチ親器10は、予め設定した点灯保持時間が経過するまで、照明負荷52を点灯させる。
次に、スイッチ親器10では、自動点灯消灯モードにおいて、時刻t1と同様に、熱線センサ部1が熱線の変化を時刻t3で検出すると、熱線センサ部1がセンサ信号を出力する。制御部4は、熱線センサ部1からのセンサ信号に基づいて、開閉器5を制御して照明負荷52を点灯状態にさせる。ここで、手動にて第1操作スイッチ2aが時刻t4で操作されると、第1入力判別部2は、判別信号を出力する。第1入力判別部2は、たとえば、第1操作スイッチ2aが時刻t4から時刻t5まで操作された操作時間中、判別信号を制御部4に出力し続ける。制御部4は、第1操作スイッチ2aの操作時間が予め制御部4に記憶された設定時間以上だった場合、設定時間経過後の時刻t5で開閉器5に対し第1制御を行う。設定時間は、たとえば、1秒とすることができる。制御部4は、時刻t5からタイマ部のカウンタ値を徐々に小さくする。制御部4は、時刻t5からタイマ部のカウント値が「0」になる時刻t7後、第1制御として、開閉器5を制御し照明負荷52を消灯状態にする。すなわち、制御部4は、自動点灯消灯モードで照明負荷52が点灯状態において、判別信号がオフになったことをトリガとして、点灯保持時間を再度設定している。制御部4は、たとえば、時刻t3から時刻t8までの30秒の点灯保持時間を、時刻t5から時刻t7までの5秒に短縮させることができる。以下では、熱線センサ部1からのセンサ信号に応じ時刻t3から時刻t8まで照明負荷52を点灯させる点灯保持時間を第1点灯保持時間とも称し、判別信号に応じて時刻t5から時刻t7まで照明負荷52を点灯させる点灯保持時間を第2点灯保持時間とも称する。
また、制御部4は、第1制御において、熱線センサ部1からのセンサ信号による開閉器5の制御を所定の期間の間、禁止するマスク期間1Mを設けている。スイッチ親器10は、所定の期間として、たとえば、第2点灯保持時間と同じ5秒のマスク期間1Mを制御部4に設定することができる。制御部4は、たとえば、マスク期間1M中において、時刻t6で熱線センサ部1からセンサ信号を受けても照明負荷52を点灯させない。スイッチ親器10は、時刻t7でマスク期間1Mの経過後、熱線センサ部1からのセンサ信号に応じて照明負荷52を点灯可能なように自動点灯消灯モードに復帰するように構成してもよい。
スイッチ親器10は、たとえば、人が第1操作スイッチ2aを設定時間よりも長押しすることで、第1点灯保持時間よりも時間間隔が短い第2点灯保持時間の経過後、照明負荷52を消灯させる。スイッチ親器10は、一般に玄関ポーチと廊下の境目に設置されることが多い。スイッチ親器10は、第1操作スイッチ2aの操作により強制消灯モードに切り替えて照明負荷52を消灯させる第2制御だけでなく、第1点灯保持時間を第2保持時間に短縮する第1制御を行うことができる。スイッチ親器10では、制御部4が第1制御を行うことにより、ユーザが玄関ポーチで靴を履いてから、玄関のドアを開けるというスムーズな行動を照明負荷52の点灯状態で行うことが可能となる。また、スイッチ親器10は、第1制御により第1点灯保持時間を第2点灯保持時間に短くさせ、更なる省エネルギ化を図ることが可能となる。なお、制御部4は、第1操作スイッチ2aを連続的に押し圧する操作時間の時間長で、第1制御と第2制御とを選択可能に行う構成だけには限られない。制御部4は、たとえば、人が第1操作スイッチ2aを押し圧する回数が設定した規定回数以上か、規定回数未満かで、第1制御と第2制御とを選択できるように構成してもよい。
次に、システム30における操作子器20からの伝達信号に基づいて制御されるスイッチ親器10の動作について図3を用いて説明する。
システム30におけるスイッチ親器10は、時刻t21から時刻t22まで、上述のスイッチ親器10の時刻t1から時刻t2の動作と同様に機能している。
スイッチ親器10では、自動点灯消灯モードにおいて、時刻t21と同様に、熱線センサ部1が熱線の変化を時刻t23で検出すると、熱線センサ部1がセンサ信号を出力する。制御部4は、熱線センサ部1からのセンサ信号に基づいて、開閉器5を制御して照明負荷52を点灯状態にさせる。制御部4は、時刻t23から時刻t29までの第1点灯保持時間の間、照明負荷52を点灯状態にするように開閉器5の制御を行おうとする。第1入力判別部2は、手動にて第1操作スイッチ2aが時刻t24で操作されると、判別信号を出力する。制御部4は、第1操作スイッチ2aの操作時間が設定時間以上の場合、設定時間経過後の時刻t25で開閉器5に対し第1制御を行う。制御部4は、第1制御として、時刻t25から時刻t28までの第2点灯保持時間の間、照明負荷52を点灯状態となるように制御を行う。制御部4は、第1制御において、熱線センサ部1からのセンサ信号による開閉器5の制御を、所定の期間としてマスク期間1Mと同様にマスク期間2Mの間、禁止する。すなわち、制御部4は、たとえば、マスク期間2M中において、時刻t27で熱線センサ部1からセンサ信号を受けても照明負荷52を点灯させない。ここで、スイッチ親器10は、自動点灯消灯モードの場合、照明負荷52が点灯状態において、操作子器20から伝達信号を時刻t26で信号受信部3が受信すると、第1点灯保持時間や第2点灯保持時間にかかわらず照明負荷52を消灯状態にする。制御部4は、判別信号に基づいて照明負荷52を点灯状態にする時刻t25から時刻t28よりも前の時刻t26で、操作子器20からの伝達信号により開閉器5を直ちに制御して照明負荷52を消灯状態にする。
すなわち、制御部4は、開閉器5の制御を所定の期間の間、禁止するマスク期間2M中であっても、操作子器20からの伝達信号に基づいて開閉器5を制御する。なお、スイッチ親器10では、操作子器20による照明負荷52の消灯後において、熱線センサ部1からのセンサ信号に応じて照明負荷52を点灯可能なように自動点灯消灯モードに復帰する。制御部4は、マスク期間2M中であっても操作子器20からの伝達信号を、熱線センサ部1からのセンサ信号や第1入力判別部2からの判別信号に優先させて照明負荷52の点灯/消灯の制御に利用している。
システム30では、自動点灯消灯モードにおいて、熱線センサ部1の検知エリア外に設けた操作子器20により、スイッチ親器10における熱線センサ部1の人の検知の有無にかかわらず、照明負荷52を第2点灯保持時間であっても、消灯させることが可能となる。システム30は、たとえば、玄関にスイッチ親器10が設置されている場合、人が外出するつもりで第1操作スイッチ2aを長押しさせた後でも、操作子器20により玄関に人が居ない状態で第2点灯保持期間の間、照明負荷52が点灯状態のままとなることもない。したがって、システム30は、より省エネルギ化を図ることが可能となる。なお、システム30では、玄関付近にスイッチ親器10が設置されているときでも、玄関と反対側の廊下の端に設けた操作子器20で照明負荷52を点灯させることもできる。