JP6442653B2 - フロート、並びに該フロートを備えた車両。 - Google Patents

フロート、並びに該フロートを備えた車両。 Download PDF

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Description

この発明は津波や洪水時に、車両に乗っている人々を、一人でも多く、生き延びてもらうために為に考えられたものである。
東日本大震災の被災動画には、多くの家屋、車両が津波に流され、衝突し、やがて浸水沈没する映像が、多数放映された。多くの方が亡くなられた。以後、避難方法は、とりあえず高台に逃げる事が定説となった。しかし逃げきれない人も必ず出るだろう。東南海地震が何時来てもおかしく無いと言われる今日、東京、横浜、名古屋、大阪、神戸、太平洋岸主要都市は全て海沿いである。山岳地が国土の7割を占める我が国に於いては、これら水辺の僅かな平地に大半の人々が暮らす。因って高台の遠い所が大半である。東日本大震災から6年が経った今日においても、未だ2554人もの人が行方不明である。何とか命だけは助かる方法が無いものか。一人でも行方不明者が減らせないものか。本件発明はこの様な事の解決策の一つである。
特開2016−196282号公報 浮き袋を装備した乗用車等の開発。 特開2015−143085号公報 自動車水没防止装置。 特開2014−156175号公報 車両用浮き袋。 特開2016−020191号公報 自動車用浮上マット。 特開2015−101118号公報 車両防水カバー。
実用新案登録第3202381号 携帯救命ボート。 実用新案登録第3187662号 水害時用救命具。
津波に流された車両も、最初は浮かんでいる。車内にある空気が浮力を保っているのだろう。しかし時間が経つにつれ、徐々に空気が抜け、やがて水没していく。この時、車外に脱出すれば、生き残れる可能性もあるが、ドアや窓が開かなくなったり、波にのまれたりする。激しく流れる漂流物に当たると、生存できる可能性は小さい。この時、車両が浮かんでいれば、助かる可能性は高い。そして流れる漂流物に、車体が緩衝材を挟んで当たる形態にすると、車両の損傷度合いも小さくて済み、助かる可能性は高くなる。
前記これらの課題を防ぐには、まず車両を水に浮かす事と、流れる漂流物との衝突衝撃力を和らげる事である。フロート(浮き)や緩衝材が車両に付いていると、被害が減少するのは誰にでも考えられる。課題はフロートや緩衝材を、如何に簡単に、平常時には邪魔にならない状態で、車両に取り付けられるか、どうかである。例えば海水浴に使う人間身体を浮かす浮袋を、車両用にして装着出来れば、車両は沈まない。浮袋の素材を丈夫な物にする事や、発泡ウレタン等の物にすれば、パンクもしないし、緩衝材に成って車体の損傷も防げる。しかし、元からその発想の無い車両には、フロートを取り付ける為の、穴やフック等の、取り付ける為の相手が無い。かろうじて有るのはドアミラー、車輪のホイール、牽引用フックぐらいだろう。ドアミラーには引張強度が無いし、車輪のホイールに括れば車両を一歩も進ませられない。牽引用フックは数が少ない。又車両のドア側、外側面にフロートを取り付けると、人が乗り込む際にドアが開けられない課題が出て来る。例えば車両の左右両側外周を一周するベルトでフロートを括り付けた場合等である。人が車内に乗り込んでから、フロートの装着が出来れば、この課題は解決する。しかし平常時には必要が無いので、複雑な仕掛けや、高価な装置では普及しない。実施出来ない普及しない机上の理論では絵に描いた餅である。災害遭遇時には、有効な備えが、どれだけ実施出来ているかの現実事実が被害を防ぐ。この発明は以上の課題を解決すべく、安価簡単で、平常時には邪魔に成り難い、実施され易い思考である。
特許文献1の特開2016−196282号公報 浮き袋を装備した乗用車等の開発は車外の空気袋が膨らみ、浮力を増し、車両の沈没を防ぐものであるが、ガスを充てんする仕掛けや設備タンク等が必要で、この装置は簡単では無く、普及し難いと思われる。
特許文献2の特開2015−143085号公報、自動車水没防止装置は室内に設けられた浮袋にガス等を充填し浮力を増し、沈没を防ごうとするものだが、車両が水没しなければ浮力が得られない特徴があり、車内空間が小さくなり、車両の大半も水没するので、長時間の窮屈な姿勢に耐えられるかどうか、障害者等はどうなるのか、漂流物に当たり、ガラスが割れたりした時はどうなるのかとの疑問が湧く。又水害後、車両の再使用が可能かどうかも分らない。そして漂流物が車両を損傷させて、車内にいる生存者を傷つける事も考えられる。
特許文献3の特開2014−156175号公報、車両用浮き袋はバンパーに設置した浮袋にウレタン、あるいは空気を注入し浮袋を膨張させて車両を水面に浮かすと書いてあるが、現在の車両のバンパーは、化粧的な意味合いしかなく、バンパーが独立している物は殆ど無い。そのような所に、その仕掛けをする事は簡単では無く、新車を製作する時から、対応していないと無理であり、既存車両には取り付けられないと思われる。更に車両重量と水圧により作動させるようだが、それも確実に作動さす事は、簡単では無いと想像される。
特許文献4の特開2016−20191号公報、自動車用浮上マットは、仕掛けが大そうであり、現実的で無く、採用される可能性が低い。
特許文献5の特開2015−101118号公報、車両防水カバーは装着が大変だと思う。車両を宙吊りにして装着するのは現実的には難しいし、カバー上を走行して、装着位置に来た時にカバーを引き上げて装着するのだろうが、タイヤで踏んだカバーの上でハンドルを切ると、カバーが破れる確率は高いし、敷いたカバーにピッタリとタイヤの合う位置に、車両を位置付けするのも至難の技だろう、そして重たい車両がカバーの一部を踏んでいれば、位置をずらして合わすのはとても難しい。更に緩衝材としての機能は小さく、水面位置に上部の浮き袋部が当たる処以外は、余り効果は無いだろう。カバーの大きさも丈夫なシートで作る事になると思うが、嵩張る大きな物に成るので、トランク等への収納が出来るのか、他の収納物を収納させないのではないかと思われる。
非特許文献1の実用新案登録第3202381号、携帯救命ボートは車両との関連性が小さい。
実用新案登録第3187662号 水害時用救命具は車両との関連性はない。以上いずれも採用するに必要な、安価、簡単、普段は邪魔に成り難いと言った、実施出来る為の条件を満たしている物がなく、商品化され、実施化される要因、可能性が極めて小さいと思う。
請求項1の発明は車両を水面に浮かす事の出来る、フロート(浮き、以下フロートと言う)(1)を、車両室内外のどちらからでも車両の外に装着出来る手段が設けられた事を特徴とする、フロート並びに該フロートを備えた車両である。図1は車両の底面にフロートを設けた状態の平面図、側面図、断面図である。車両の外にフロートを付けるのは難しい。何故なら平常時にはその必要性が無いので、車両側に紐やロープ等を括り付ける為の相手であるフックや穴が無いからである。そしてフックや穴を設けたとしても車両の左右ドア外側面に膨らんだフロートを装着すると、そのフロート高さの頂点が邪魔になって、ドアが開けられず、車両内に人が入れない課題が出て来る。そこでフロートを膨らました後、車両室内外のどちらからでも、車両外にフロートを取り付ける方法を考えた。
請求項2の発明はフロート(1)を、車両室内外のどちらからでもから車両の外に装着出来る手段が、フロート(1)に繋がったベルト(3)に凸部(2)を設け、ベルト(3)を車両のドア枠内側に位置させ、ドアを閉めた状態の時に、車両室内側のベルト(3)に設けられた凸部(2)がドアとドア枠との隙間に入れないベルト(3)である事を特徴とする請求項1に記載のフロートである。フロートとは、空気やガス等の気体を入れると膨らみ、気体を抜くと縮む袋の事である。図2のドア付近断面図に示す様に、フロート(1)にはベルト(3)が繋がっていて、このベルトの一端を握ってドアの下にベルトを潜らせながら、車内に乗り込み、ベルトを引っ張りながらドアを閉めると、引っ張られたベルトは、フロートをも引っ張りながらドアとドア枠の間を通って室内へとつながる。ベルトには凸部(2)がついていて、この凸部の大きさ(嵩)はドアとドア枠との間に出来る隙間より大きくし、ドアを閉めると、凸部が隙間を通り抜け出られない大きさとし、其の事で凸部がドア内側に止められ、ベルトにつながれたフロートが車両外部に装着されるものである。凸部の機能は、ドアとの隙間を通り抜けられない為の物であるので、一個でも良いのだが、引っ張り易いように二個付けている。従って、二個目は引手としてのリングでも良いし、一個目を太いリング状にしても良い。ベルトは帯状なので、凸部は円柱状、丸棒状でも良い。凸部に掛かる引張荷重が大きい事を考えると、凸部とドア隙間両側との接触面積が大きい方が単位面積に掛かる荷重が小さいので、必要に応じた大きい面積の方が安全である。ベルトは引張強度があれば紐でも良く、この場合、凸部はコブ状でも良い。ベルトの材質はシートベルトの様な引張強度があり、且つ柔軟性に富んだ物であれば良い。ドアは乗用室ドアに限らず、トランク、ボンネット等のドア(蓋)にも利用出来、この場合は室外から凸部をトランク、ボンネット等の中に入れ、外からドア(蓋)を閉めると、ベルト凸部を室内に係止させ、フロートを室外に装着させる。この場合、凸部の位置はあらかじめ車両の各所寸法に合わせた位置、物にしておくのは当然である。
請求項3の発明はベルト(3)に設けられた凸部(2)が、ベルト(3)に沿って移動と固定が出来、その手段はバックル、ベルト止め金具等の既存技術手段が、凸部(2)に繋がれているベルト(3)である事を特徴とする請求項2に記載のフロートである。既存技術として衣服のズボンに使用する名称は分らないが、ベルトに設けた穴に、釘を突き刺す物、バックル等ベルトの通る隙間を狭くして固定する金具等があり、これらのベルト止め金具に凸部(2)を繋ぎ、凸部を任意の位置に移動し固定する。
その他の方法として既存技術の他、例えばベルトを二枚重ねにして、ピッチ40mm間隔に、長さ方向に対して直交する方向に縫合する事や、接着、溶着すると、横方向に棒の入る筒状部が形成される。するとその中には直径20mm程度の棒が挿入出来、それが凸部(2)となって、ベルトと共に凸部(2)をドア内部に保留させ、その結果フロート(1)を車外に定着させる。
請求項4の発明は、フロートには鉄板等(9)を入れる事が出来るポケット(7)が設けられている請求項1に記載のフロートである。津波映像では浮いた車両が多くの漂流物に衝突する事が明らかに成った。フロートの材質を一例として、軟質塩化ビニール製に仮定すると、柔らかいので折り畳みはし易いが、突起物に当たると穴が開く。この現象に対処する為、外周にポケット(7)を設けその中に鉄板等を入れて軟質塩化ビニールむき出しの面を少なくする事で穴が開き難くなる。袋部はフロートを製作する際、フロート材の部位のシートを二重にして、入口を除く三方を溶着、接着する事で簡単に出来る。鉄板等とはステンレス板や、ポリカーボネート板でも良く、衝突荷重が受ける面積を広げて小面積に当たる荷重を分散し、単位面積に当たる荷重を小さくする物なら、材種を選ばない。鉄板等をフロートに固定してしまうと折畳み難いので、フロートにポケットを設け、フロートに8割ほど空気が入った時点で鉄板をポケットに入れ、その後空気を満杯にすれば鉄板が固定される。仕舞う時は抜き出す。ポケット入口に、衣服に使われるホック、ボタン、ファスナーを付けると鉄板等が抜け出さない。鉄板の大きさをトランク内に入る寸法以下にする事で、車両にフロートと共に積んでおく事が出来る。使用時は、空気を満杯に入れずに少し緩めにしておく方がパンクし難い。鉄板の厚みは0、3mmでも有効である。鉄板等は面取りをして角部、出っ張り部を無くしておく事も重要である。
又図1に示す様に車両底下面にフロート(1)を設ける場合、車両底の突起物やマフラー等の高熱の部位があるので、ここに当たる部位にポケット(7)を設け、ポケット内に鉄板や、ケイ酸カルシウム板等の断熱材を入れる事により、衝撃や、高熱からフロート(1)の膜体を守る事が出来、穴が開いて気体が逃げ、フロートがパンクする度合いを減少させる事が出来る。ポケットの材料を耐熱温度の高い材料や衝撃に強い材料する事で高強度のフロートが出来る。衝撃や熱を受けても、長時間の場合は損傷するが、水に浸かると高温は下がり、衝撃もポケット(7)全てを壊すまでには相当な時間が稼げる。フロート(1)の膜体材料は私の知らない材料もあるので、高温にも衝撃にも耐える屈曲可能な材料があればそれらも利用する事が出来る。
請求項5の発明は、フロート(1)の表面に網(ネット)(8)が設けられている事を特徴とする請求項1に記載のフロートである。フロート表面に網(ネット)(8)が設けられていると、漂流物がフロートに当たる際、網に当たって、フロートの破損率を減少さす。フロート(1)の表面に紐を溶着等して設けておき、その紐で網を括ったり、フロート(1)が筒状だと、その筒を包み込む事で、フロート(1)の表面に網(ネット)(8)が設けられる。そして、網も折り畳みが出来るのでトランク内に収納できる。網には網目が有り、隙間もあるので、フロート表面を覆っている何処からでも紐やベルトを取り付ける事が容易で、車両への取り付け位置、方法も多種多様になる。そして津波に流される漂流者がこの網を掴めば、人命救助手段にもなる。漂流者が網を掴む際、フロートがクッションになって、勢いよく手を突っ込んでも、突き指等をする可能性少なく、網を握る事が出来るので、波に翻弄されながら、流される車両と漂流者であっても、網を掴み易い。
請求項6の発明はフロート(1)の気室(14)が複数に分けられ、その外周にあるフロート(1A)は内側に隣接するフロート(1)と上下方向屈曲自在に繋がれている事を特徴とする請求項1に記載のフロートである。図7はその様子を表す平面図と側面図である。車両底に、フロート(1)を設けているが、タイヤ位置には設けられない。フロートは9室に分けられている。因って気体注入口も9個要る。フロートの気室を分けると、一つのフロートに穴が開きパンクしても残りのフロートが浮力を保つ。外周のフロート(1A)と内側に隣接するフロート(1)とは、フロートの膜材でつながっている。従って膜材の部分は屈曲自在である。車両下の地盤面までの高さ寸法は約15cm前後が多い。車両底面積に15cmをかけた体積のフロート(1)の浮力だけでは、乗車人員を含めた車両総重量に匹敵する浮力が得られない。因って外周部に、フロート(1A)を繋いでいる。その位置の上部は車両が居ない空間なので、フロート(1A)は水面に向かって曲がり浮かぶ。すると浮力により自動的に車両側面に位置する事になる。この事で車両の外周を漂流物の衝突から守るクッション材をも兼ねる。フロート(1A)は製作時にフロート生地の幅を大きく取る事で、大きい筒が出来るので車両を水面に浮かす、必要浮力の物が出来る。フロート(1)とフロート(1A)との接合を接着、溶着の他、紐穴と紐、ファスナー、面ファスナー等で接続する事で、装着し易い物も出来る。
この発明は以上の様に、発明が解決しようとする課題を解決したものである。すなわち従来に無かった、車両へのフロートの装着が出来るので、普及実施化され易く、浮力、緩衝性能もあり、気体を抜くことでフロートの嵩を小さく出来、トランク等に収納が出来る。図1は車両底面にフロートを設けた事例を示すが、図6に示す様に車両前後、左右側面にフロートを設ける事も出来る。左右両側のドア、トランクルーム、エンジンルーム蓋等の外、ドアの上下、左右にベルトを引き込む事で車両底面や側面にフロートを装着出来る、車両前後面に付いている牽引用フックをも利用する事で取り付け方法が増える。これらによって前記発明が解決しようとする課題を解消できる。更に接合面(16)に面ファスナーを設ける事に因って、周囲4面が一体となって車両周囲を守る脱落し難い緩衝部位が出来る。この事態を想定して、車両の前後面下端に、あらかじめ、フロート装着用のバー、(横棒)材を設けておく事で、災害時にはいち早く装着出来る。
具体的には浮力が付加されるので車両が水没しない。漂流物と衝突した時に緩衝材になるので車両の損傷が起きにくい。フロートを下部に付ける事で窓ガラスを下げ、窓からの出入りが出来、室内外への出入りが可能になり、水圧でドアが開かなく成っても、窓から脱出出来る。現代の車両は前輪駆動車が多いので、前輪タイヤに水掻きを持ったタイヤ外周材を装着する事に因り、車輪を回し水上走行する事も可能になる。水位が車輪中心位置以下に来るようフロートの大きさを設計すると、車輪が回転し、放射状の水掻きであっても、下半分だけが水を掻くので、車両が推進する。バックも可能である。この時はマフラーを水上に上げる補助管を付け足しておく必要がある。図6に示す前輪とフロートとの間に空間(18)が空く形にフロートを製作する事でハンドルも回り、進行方向も変えられ、水上走行も出来る。この場合、マフラーには補助管を足して、水上に排気させる必要がある。 水没しないで長く浮いていると救出出来る機会に巡り合う事もできる、例えば津波に耐えられた工作物や建物に遭遇し、そこに窓等の出入り口があった所に出会った場合、フック棒や縄の付いたフックを用意して置いて、そのフックを窓等に引っ掛け、それを引っ張り伝って逃げられるかも知れない。以上の様に助かるチャンスが増える。
更にフロートは避難生活時の就寝用マットとして、又、空気の代りに水を入れる事で水タンクにも利用出来、渇水時の大容量の水タンクとしても利用出来る。大容量の水タンクは一般には無いので、この利用方法で普及すると、色んな事にも利用できる。例えば竜巻時の車両を巻き上げられない為の重りとしても利用できる。この利用方法を知る事で普及が促進出来れば、普通では実施され難い、災害対策が促進される。
本発明のフロート(1)を車両下に装着した一例を示す平面図、側面図、断面図。 フロート(1)につながったベルト(3)がドアとドア枠との間に入り込んで凸部(2)がドア内側に係止され、フロート(1)が車外に装着された様子を示す断面図。 形状が直方体であるフロート(1)にポケット(7)を設けた事例を表す斜視図。 フロート(1)に網(8)を被せた状態を表す斜視図。 ベルト通し(19)をフロート(1)の外周に設け、その中に ベルト(3)を通し、ベルト(3)の一端にフック(12)をベルト(3)に繋いで設けフック付きベルト(4)とし、フック(12)がシャーシ出っ張り(13)に引っかかっている様子を示す断面図。 本発明のフロート(1)を車両外周側面に装着した一例を示す平面図とその側面図。 車両底にフロート(1)が、車両前後面、側面にフロート(1A)が装着された状態の平面図、側面図。 車両左右側面にフロート(1)が装着された状態の左側面斜視図。
図1は車両底に本発明のフロート(1)が備えられた平面図、側面図、断面図である。側面図内に描かれている逆三角形の記号はベルト(3)がドア下端から室内に入り込んでいる位置を示す。車両前後はボンネット、トランクとその蓋との間にベルトを差し入れ、蓋を閉めるとベルトが凸部(2)よって車両に装着出来る。底面から浮力を受けるので転覆の度合いを減らすため、フロート面積を左右、前後に広げて浮力の範囲を広げている。詳細は実施例にて順次説明する
まず車両に積んである、折り畳まれたフロート(1)を取り出し広げ、車両下に引きずり込む。所定の位置に置くと、次に気体(空気)を入れる。現代は車両のシガーソケットから電源を取れる電動空気入れが5千円程度で市販されているので、これを利用すると早い。圧縮気体ボンベから取る方法だともっと早い。フロート(1)に気体が入るとドアを開け、ベルト(3)を車内に入れ、凸部(2)が車内に残る様にドアを閉める。車両の前後はトランクルーム、エンジンルームも同様にして凸部(2)をトランクルーム、エンジンルームである車内に入れ、蓋(ドア)を閉めてフロート(1)を車両外に装着する。ここまでは車両の外から作業が出来る。最後に自分が車内運転席等に乗り込み、凸部(2)を引っ張りながらドアを閉めると、ベルト(3)はドアとドア枠の間から車外のフロート(1)と車内の凸部(2)とを繋ぐのでフロート(1)の車両への装着作業が完了する。津波が引き、安全な状態に成れば、窓ガラスを開けて脱出しても良いし、陸地に着地出来ていれば、ドアを開けると自然に凸部(2)の引っ掛かりが解除されるので、車外に出て全てのベルト(3)を外し、フロート(1)の損傷を確認し、乾かした後、折り畳んでしまう事で平常時に戻る。フロート(1)の平面積は必要浮力の得られる面積にする。その事で車両側面よりはみ出るので緩衝材としての役割も果たす。
図2に示すドア付近断面図には車両底のフロート(1)が凸部(2)の付いたベルト(3)によってドア下を潜り車内から車外に繋がれている様子を表す。ベルトはフロートの膜材と一体でも良いが、図面ではフロートの外周を回したベルトをフロート膜に溶着させている。外周させたベルトから分岐したベルト先には凸部(2)が設けられていて、車内に乗りこむ際、この凸部(2)を引っ張りながら、ドアを閉めると凸部(2)がドア内部に係止され、これに繋がったフロートが車外に装着される。ベルトは身体固定用のシートベルトに使われている物と同じ材質でも良いし、伸縮するシリコンゴム等の樹脂材でも良く、引張強度がフロートを車両に装着するのに必要な強度があれば他の物でもかまわない。少し伸縮する材の方が扱い易い事もある。
又、フロート(1)が車両底だけだと漂流物が車両側面に当たる事を避けられない。そこで図7には車両の周囲側面にフロート(1A)が装着する事例を示す。二枚のシート材を重ねて間隔をあけ接着、溶着し、その周辺端部を線上に接着、溶着すると袋部が出来る。平面図に描いている斜線を描いてある部分(17)が溶着部である。気室(14)を9室に分けている。断面形状は略円筒形である、小口には蓋となる膜を溶着している。歯磨き剤の入っているチューブ容器尻の様に円筒形の端を、接着溶着して出来る形でもかまわない。従って、気体注入口も9カ所要る。車両タイヤの部分は避けている。車両の左右両端と前後のフロート(1A)は溶着部(17)であるフロート膜材により他のフロート(1)と繋がっているので、屈曲自在であり、上下に動き水面の動きに追随し浮き上がる、従って車両側面に位置し、浮力の足らない車両底フロート(1)の浮力を付加し引き上げる。これによって車両側面に当たる漂流物からの衝撃も和らげる。
又図(8)に示す様にフロート(1)を車両左右側面にだけ設ける場合、ドアの閉鎖強度が車両を浮かす引張強度に満たない事も考えられる。よって図(5)に示す、車両シャーシ(5)下端のシャーシ出っ張り(13)にベルトの先にフックを設けたフック付きベルト(4)のフックを引っ掛ける方法を採用する事で確実に車両を浮かす事が出来る。多くの車両には車両をジャッキアップする為にシャーシ出っ張り(13)が付いている。これはパンク修理の際、ジャッキを噛ます為に使われる所である。車両構造体に繋がっているので強度は十分である。仮に車両重量が1200kg、乗員重量が300kgとするとフロートの浮力は1500kg必要となる。左右のフロート(1)だけで浮かす場合、ベルトは8本なので一本当たりのベルト引張力は188kgが必要となる。ドアの閉鎖強度がこれに満たない場合は、この車両シャーシ(5)にベルトを引っ掛ける方法は有効である。図面にはベルトがドア下を通っているが、ドア側面、ドア上部から室内に入れても良い。この時フック(12)が外れないよう、フック(12)に磁力吸着力を持たす事や、ボルト締め固定出来る、蝶ネジ締めボルトを付けておく事で確実性が上がる。このフロートが左右側面だけの場合、浮力を満たしても、車両前後面にはフロート(1)が無いのでクッション材が無い、そこで図5に示す様にフック付きベルト(4)をバンパ―下の出っ張りに引っ掛け、上部はトランクルーム、エンジンルームに凸部(2)を入れ、蓋(ドア)を閉めてフロート(1)を車両外に装着すると左右のフロートで浮力を負担し、前後面のフロートはクッション吸収だけを負担するので、フック(12)が引っかかる相手部材には小さな荷重しか掛からないので、バンパー下のような強度の小さな部位、物でも構わない。浮力をも負担さすのであれば、あらかじめ車両前後面下端にバー材(横棒)を設けておき、バー材(横棒)にフック付きベルト(4)を引っ掛ける事で外周全てに緩衝材とフロートが装着出来る。
請求項4の発明は、フロートには鉄板等(9)を入れる事が出来るポケット(7)が設けられている請求項1に記載のフロートである。津波映像では浮いた車両が多くの漂流物に衝突する事が明らかに成った。フロートの材質を一例として、軟質塩化ビニール製にすると、柔らかいので折り畳みはし易いが、突起物に当たると穴が開く。この現象に対処する為、外周に鉄板等を設けて軟質塩化ビニールむき出しの面を少なくする事で穴が開き難くなる。袋部はフロートを製作する際、シートを二重にして、入口を除く三方を溶着、接着する事で簡単に出来る。鉄板等とはステンレス板や、ポリカーボネート板でも良く、衝突荷重が受ける面積を広げて単位面積に当たる荷重を分散し、小さくする物なら、材種を選ばない。鉄板等をフロートに固定してしまうと畳み難いので、フロートにポケットを設け、フロートに9割ほど空気が入った時点で鉄板をポケットに入れ、その後空気を満杯にすれば鉄板が固定される。鉄板の大きさをトランク内に入る程度にする事で、車両にフロートと共に積んでおく事が出来る。鉄板には面取りを施し、フロート膜を傷付けないよう、突起や角の立たない様にしておく。
又図2に示す様に車両底面にフロート(1)を設ける場合、車両底の突起物やマフラー等の高熱の部位があるので、ここに当たる部位にポケット(7)を設けポケット内に鉄板や、ケイ酸カルシウム板等を入れる事により、衝撃や、高熱からフロート(1)の膜体を守る事が出来、穴が開いて気体が逃げパンクする度合いが減少する。衝撃や熱を受けても、長時間の場合は損傷するが、水に浸かると高温は下がり、衝撃もポケット(7)全てを壊すまでには相当な時間が稼げる。
又図(8)に示す様にフロート(1)を左右側面にだけ設ける場合、ドアの開閉が出来なくなって、乗車するのに窓から入らなければならない事になる。この様な時、ベルト(3)を長くしておき、フロート(1)の外周に設けたベルト通し(19)にベルト(3)を通してフロート(1)を車両に装着する方法を採る。車両とフロートとの間に人間が通れドアが開く程度にフロート(1)を離し、その隙間から車両に乗り込み、ドアを閉める際に、ベルト(3)を引っ張りながらドアを閉める。長いベルトはベルト通し(19)の中を潜りながら、ドア外に引っ張られ、ドアを閉めると、フロート(1)がドア外に装着される。この場合は凸部(2)が、ベルト(3)に沿って移動、固定が出来る物を採用する。図5に示す、シャーシ出っ張り(13)にフック付きベルト(4)を先に装着して置き、その時フロート(1)は車両から40cm程度離れた地盤上の位置に転がっており、その離れた間からドアを開け、乗り込んだ後、ベルト(3)を引っ張り、凸部(2)を車内側に入れ、スライドさせ、しまったドアの内側に接触した位置でベルト(3)に固定さす。
現代は不況である、一見、好況にも見えるが格差社会が広がっただけで、低賃金のアルバイトや非正規雇用の人々によって企業が支えられている。東日本大震災や熊本地震の影響は大きく、未だ回復の見通しが立たない。東南海地震もいつ起きてもおかしく無いと言われる時期である。津波が起これば高台の無い人は逃げようが無い。この様な時、乗っている車両が沈まなければ多くの人の命が救われる。価格競争に晒されない、環境負荷の無い産業雇用の創出が必要だと思う。莫大な国債、地方債を抱えていても、未だ債権を発行し続けなければ、国の運営が出来ない、成り立たない。原子力発電所の廃炉費用も気の遠くなるような額である。何とか環境負荷の小さい、人々の生き甲斐である、産業、雇用の創出が望まれる。世が必要としているものであれば、採用企業は出て来ると思う。人々の生命や雇用を守る産業が生まれる事を願うものである。
1、フロート
1A、フロート
2、凸部
3、ベルト
4、フック付きベルト
5、シャーシ
6、車両ドア
7、ポケット
8、網(ネット)
9、鉄板等
10、溶着部分
11、気体注入口
12、フック
13、シャーシ出っ張り
14、気室
15、内部ベルト補強材
16、接合面
17、フロート溶着部
18、空間
19、ベルト通し







Claims (2)

  1. 車両を水面に浮かす、車両の外部に装着できるフロート(1)であって、フロート(1)に凸部(2)を備えたベルト(3)を設け、ベルト(3)を車両のドア枠内側に位置させ、ドアを閉めた状態の時に、車両室内側のベルト(3)に設けられた凸部(2)が
    ドアとドア枠との隙間に入れないベルト(3)に繋がれるとともに、ベルト(3)の先が車両シャーシ(5)下端のシャーシ出っ張り(13)に引っ掛けられる事を特徴とする、フロート(1)
  2. 請求項1記載のフロート(1)を備えた車両。
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