JP6441184B2 - 構造物の検査装置及びその検査方法 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、ミュオンの飛行軌跡を用いて構造物内部の欠陥位置を判別する構造物の検査技術に関する。
例えば地震や津波などの災害が生じた場合などでは、構造物内部の健全性や破損の位置などを特定する必要がある。しかし、コンクリート中の鉄筋構造のように構造物の内部を直接測定することができない場合、早期に検査を行うことが困難となる。このため、構造物の外部から内部構造を非破壊で検査する手段が求められる。
構造物内部の情報を得るための方法としては、従来から様々な種類の非破壊検査技術が検討されており、一般的には放射線透過試験や、超音波探傷試験、渦電流探傷試験などが広く知られている。
また、放射線透視技術の一種として、宇宙線ミュオンの飛行軌跡を利用したミュオン透視技術がある。この技術は、人工的な放射線を使用せずに、宇宙から地球に入射する宇宙線の一種であるミュオンの飛行軌跡を測定することで、構造物の内部を画像化する手法であり、大型建築物の透過試験や火山の密度分布の測定に利用されている。
ミュオンによる透視技術では、透視の対象となる構造物にミュオン軌跡検出器が外設される。そして、この検出器によりミュオンの飛行軌跡を検出し、軌跡を解析することで構造物内部における物質の位置、材質が判別されて、構造物内部のイメージングが行われる。
ミュオンを用いて構造物の内部を透視する方法として、ミュオンの粒子束の減衰を測定する透過法やミュオンのクーロン多重散乱角を測定する散乱法が知られている。また、散乱法においては、クーロン多重散乱による軌跡の変化を測定する変位法も知られている。
C.Morris,et al., Nuclear Instruments and Methods in Physics Research Section B:Volume 330,42−46(2014)
ミュオンの飛行軌跡に基づく物質の位置判定精度は、ミュオン検出器の角度分解能やミュオンの飛行エネルギーの変動などの様々な影響により低下する。したがって、単にミュオンの飛行軌跡のみに基づいて構造物内を画像化した場合、その画像には角度分解能などを原因とする測定誤差が含まれたものとなる。このため、構造物内部に、本来あるべき物質が欠落している状態、または本来あるべき物質とは異なる物質が混入している状態などの欠陥が存在する場合に、その欠陥位置を正確に測定することが困難であるという課題があった。
特に、ミュオンの進行方向では、検出器の角度分解能を原因として、得られる画像の不鮮明度が大きくなり、本来の形状とは異なる形状と判定される場合があった。物質の位置判定精度を高めるために不要な信号を取り除く方法も考えられるが、この方法では測定された情報の多くが画像化に利用できなくなるため、統計精度が低下するという課題もある。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、構造物内部の状態を正確に検査できる構造物の検査技術を提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係る構造物の検査装置は、構造物に外設された第1軌跡検出器から前記構造物に入射するミュオンの入射軌跡を受け付ける第1受付部と、前記構造物に外設されるとともに前記第1軌跡検出器に対向して設けられた第2軌跡検出器から前記構造物を通過した後の前記ミュオンの出射軌跡を受け付ける第2受付部と、受け付けた前記ミュオンの入射軌跡及び出射軌跡に基づいて、前記ミュオンの散乱角及び散乱位置を計算する散乱情報計算部と、前記構造物を含む領域にボクセルを積層させて形成したボクセル領域を設定するボクセル領域設定部と、設定された前記ボクセル領域の前記ボクセルのそれぞれについて、前記ミュオンが通過したと仮定した場合の予想散乱角を予め計算し、この予想散乱角を前記ボクセルのそれぞれに設定する予想散乱角設定部と、前記散乱情報計算部で計算された前記ミュオンの前記散乱角を、前記散乱位置が属する前記ボクセルにそれぞれ割り当てるデータ集積部と、前記ボクセルにおける前記予想散乱角と前記散乱角とを比較して当該ボクセルでの欠陥の発生を判定する欠陥評価部と、を備えることを特徴とする。
本発明の実施形態に係る構造物の検査方法は、構造物に外設された第1軌跡検出器から前記構造物に入射するミュオンの入射軌跡を受け付けるステップと、前記構造物に外設されるとともに前記第1軌跡検出器に対向して設けられた第2軌跡検出器から前記構造物を通過した後の前記ミュオンの出射軌跡を受け付けるステップと、受け付けた前記ミュオンの入射軌跡及び出射軌跡に基づいて、前記ミュオンの散乱角及び散乱位置を計算するステップと、前記構造物を含む領域にボクセルを積層させて形成したボクセル領域を設定するステップと、設定された前記ボクセル領域の前記ボクセルのそれぞれについて、前記ミュオンが通過したと仮定した場合の予想散乱角を予め計算し、この予想散乱角を前記ボクセルのそれぞれに設定するステップと、計算された前記ミュオンの前記散乱角を、前記散乱位置が属する前記ボクセルにそれぞれ割り当てるステップと、前記ボクセルにおける前記予想散乱角と前記散乱角とを比較して当該ボクセルでの欠陥の発生を判定するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明の実施形態により、構造物内部の状態を正確に検査できる構造物の検査技術が提供される。
第1実施形態に係る構造物の検査装置の構成図。 (A)は構造物を含む領域に設定されるボクセル領域の一例を示す斜視図、(B)は図2(A)で示すボクセル領域のabcd面を示す図。 ミュオンが通過した際に予想される予想散乱角が、構造ボクセル及び空間ボクセルのそれぞれに設定された状態を示す図。 ミュオン軌跡に基づき計算された散乱角を、構造ボクセル及び空間ボクセルのそれぞれに割り当てた状態を示す図。 構造内部の正常位置で散乱するミュオンμの軌跡、欠陥が発生している位置で散乱するミュオンμの軌跡示す図。 設定されたボクセル領域において、欠陥評価部により欠陥と判定されたボクセルを示す図。 (A)は画像出力部で出力される表示画像の一例を示し、欠陥と判定されたボクセルを表示した図、(B)は欠陥と判定されたボクセルを除いた構造ボクセルを表示した図。 第1実施形態に係る構造物の検査手順を示すフローチャート。 第2実施形態に係る構造物の検査装置の構成図。 軌跡検出器の角度分解能を原因とする測定誤差によって散乱位置が空間領域となった場合を示す図。 第2実施形態における散乱位置の補正方法を説明する図。 補正対象外の領域を設定したボクセル領域を示す図。 第2実施形態に係る構造物の検査手順を示すフローチャート。 第2実施形態に係る構造物の検査手順のうち散乱位置の補正手順を示すフローチャート。
(第1実施形態)
以下、本実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、第1実施形態に係る構造物11の検査装置20の構成図を示している。なお、図1では、上空から降り注ぐミュオンのうち1つのミュオンμの飛行軌跡を例示している。
本実施形態では、鋼鉄あるいは鉄筋コンクリートから成る構造物11、原子力プラントで見られるウラン燃料等の重元素物質から構成される構造物11(例えば、原子炉格納容器等)など様々な構造物11を検査の対象とし、構造物11内部の、本来あるべき物質が欠落している状態、または本来あるべき物質とは異なる物質が混入している状態である欠陥の位置を判定することなどで、構造物11内部の状態を検査する。
第1軌跡検出器12及び第2軌跡検出器13は、ミュオンの飛行軌跡を検出するミュオン軌跡検出器である。このミュオン軌跡検出器は、ミュオンの通過を検出可能なドリフトチューブ(図示省略)を複数平行に配列させたものを1層として、複数層(少なくとも3層以上)に配置させたものである。
ミュオン軌跡検出器は、ミュオンの通過が検出された各ドリフトチューブの検出信号に基づいてミュオンの通過軌跡を検出する。なお、ドリフトチューブに代えてミュオンの通過を検出可能なシンチレーション検出器を用いても良い。
また、計測のために使用するミュオンは、宇宙から地球に入射する一次宇宙線が地球の大気と反応する事により生じる二次宇宙線を用いても良いし、加速器等で人工的に発生させたミュオンを使用しても良い。
第1軌跡検出器12及び第2軌跡検出器13の構成として、ミュオンの軌跡を3次元的に高い精度で検出可能となるため、ドリフトチューブを平行に配列させたドリフトチューブの層を、軸方向の向きが交互に直角となるように複数の層に重ねて構成させることが望ましい。
第1軌跡検出器12と第2軌跡検出器13とは、構造物11を挟んで対向する位置に設置される。
第1軌跡検出器12は、構造物11に入射するミュオンの入射軌跡及び通過時間(入射時刻)を検出する。そして、検出した入射軌跡及びミュオンの通過時間を検査装置20に送信する。
一方、第2軌跡検出器13は、構造物11を通過後のミュオンの出射軌跡及び通過時間(出射時刻)を検出する。そして、検出した出射軌跡及びミュオンの通過時間を検査装置20に送信する。
第1実施形態に係る検査装置20は、第1受付部21と、第2受付部22と、同時計数部23と、散乱情報計算部24と、ボクセル領域設定部25と、予想散乱角設定部26と、データ集積部27と、欠陥評価部28と、画像出力部29と、を備えている。
なお、検査装置20を構成する各ユニットの機能は、所定のプログラムコードを、プロセッサを用いて実行することによって実現しても良く、このようなソフトウェア処理に限らず、例えば、ASIC等を用いたハードウェア処理で実現しても良いし、ソフトウェア処理とハードウェア処理とを組み合わせて実現しても良い。
第1受付部21は、第1軌跡検出器12から送信されたミュオンの入射軌跡及び入射時間を受け付ける。そして、第1受付部21は、受け付けた入射軌跡及び入射時間を同時計数部23に出力する。
第2受付部22は、第2軌跡検出器13から構造物11を通過した後のミュオンの出射軌跡及び通過時間を受け付ける。そして、第2受付部22は、入力した出射軌跡及び出射時間を同時計数部23に出力する。
同時計数部23は、入射時間及び出射時間のデータを用いて、一定時間内に第1軌跡検出器12及び第2軌跡検出器13のそれぞれで検出された入射軌跡と出射軌跡とを同一のミュオンによる軌跡データとして選別する。なお、一定時間とは、同一のミュオンに関する軌跡であることが判定可能な時間を意味し、例えばミュオンが構造物11の通過に要する時間として想定される時間のうち最大の時間等が考えられる。
同時計数部23により、第1軌跡検出器12及び第2軌跡検出器13において大量に検出されるミュオンの軌跡について、同一のミュオンに関する入射軌跡と出射軌跡とが選別される。なお、同一のミュオンに関する入射軌跡と出射軌跡を十分に判別できる程度に検査装置20側で軌跡の入力を制限した場合は、同時計数部23を省略する構成としても良い。
散乱情報計算部24は、ミュオンの入射軌跡及び出射軌跡に基づいて、ミュオンの散乱角度及び散乱位置を計算する。
散乱角は、入射軌跡が散乱により変化しないと仮定した場合の予想軌跡と出射軌跡とのなす角により計算する。そして、入射軌跡が変化した点を散乱位置として求める。なお、散乱位置は、ミュオンの入射軌跡及び出射軌跡との交点から求めて良い。
例えばミュオンμの場合、散乱角θは、入射軌跡Tinが散乱により変化しないと仮定した場合の予想軌跡Tin’と出射軌跡Toutとのなす角により計算される。また、入射軌跡Tinが変化した点を散乱位置Aとして求める。
散乱情報計算部24は、同時計数部23から入力される全てのミュオンの軌跡データについて散乱角及び散乱位置をそれぞれ計算する。そして、計算した散乱角及び散乱位置のデータをデータ集積部27に出力する。
ボクセル領域設定部25は、構造物11を含む領域にボクセルを積層させて形成したボクセル領域14を設定する。ボクセルとは、3次元の空間上に模擬的に設定されるもので、任意の体積を有するデータ領域である。
ボクセル領域14は、ボクセルを平面上に配列させたボクセルの層を1層として、構造物11が含まれるようにボクセルの層を多層にして形成されたものである。各ボクセルは、相互に識別するための識別子が与えられている。
さらに、ボクセル領域設定部25は、設定したボクセル領域14内の各ボクセルを、構造物11の内部に位置する構造ボクセルと、構造物11の外部に位置するボクセルを空間ボクセルとに区別して設定する。なお、ボクセル領域14の設定は、ユーザにより予め設定される。
図2(A)は、構造物11を含む領域に設定されるボクセル領域14の一例を示す斜視図である。ボクセル領域14は、単位体積を有するボクセル15がXY平面上に配列されて1層のボクセルの層が形成され、このボクセルの層が構造物11の領域が含まれるようにZ方向に積層されて形成される。
図2(B)は、図2(A)で示すボクセル領域14のabcd面を示している。ボクセル領域14は、構造物11の内部に位置する構造ボクセルと構造物11の外部に位置する空間ボクセルとに区別して設定される。
予想散乱角設定部26は、ミュオンが通過したと仮定した場合に、ボクセルの位置及びボクセルが位置する内部の物質(材質)に基づいて予想される散乱角(予想散乱角)を予め計算する。
ミュオンが物質を通過する際のクーロン多重散乱による散乱角は、通過する物質の原子番号に対応する放射長X、密度d、物質の厚さtに依存して下記式(1)のように示すことができる。
予想散乱角設定部26は、この式(1)を用いて、ボクセルの位置及びボクセルが位置する内部の物質(材質)に基づき、構造ボクセル及び空間ボクセルのそれぞれにおける予想散乱角を計算する。なお、各ボクセルに対応する物質(材質)はユーザにより予め設定され、予想散乱角は検査装置20上あるいは別の計算機上において計算される。
Figure 0006441184
式(1)中のvとpはミュオンの速度と運動量であるため、vpは入射ミュオンのエネルギーに対応している。ここでは、vpは入射するミュオンのエネルギースペクトルの平均値として仮定する。なお、ミュオンは飛行するにつれてエネルギーが減衰するため、散乱角を計算する際のエネルギーは、ミュオンの初期エネルギーEから飛行距離、及び測定領域の平均密度及び測定領域の平均エネルギー減衰率の積の分だけ減衰しているものとする。
なお、空間ボクセルにおいて、その内部に設定される物質が大気の場合、散乱角は0となるが、設定可能な物質は大気に限定されるものでは無く、水などの液体、コンクリートなどの固体を設定しても良い。
そして、予想散乱角設定部26は、全てのボクセルに対して計算した予想散乱角を各ボクセルに設定して保存する。
図3は、構造ボクセル及び空間ボクセルのそれぞれに、ミュオンが通過した際に予想される予想散乱角が設定された状態を示す図である。ここでは、図2(A)で示したボクセル領域14のabcd面を例示している。
構造ボクセルには、ボクセル内の物質を考慮して、式(1)を用いて計算されたθが予想想散乱角として設定されている。一方、空間ボクセルには、ボクセル内の物質を考慮して、式(1)を用いて計算されたθが予想想散乱角として設定されている。
データ集積部27は、予想散乱角が設定されたボクセル領域14を入力する。そして、散乱情報計算部24で計算されたミュオンの散乱角を、ミュオンの散乱位置が属するボクセルに割り当てる。
データ集積部27は、散乱情報計算部24で計算される全てのミュオンの散乱角を、散乱位置に対応させてボクセルに割り当て、ボクセル領域14に散乱角のデータを集積させる。そして、散乱角のデータを集積させたボクセル領域14のデータを欠陥評価部28に出力する。
なお、ボクセル領域14の各ボクセルには、予想散乱及び散乱角のデータとともに、ミュオンの入射軌跡、出射軌跡、散乱角、散乱位置のデータも合わせて保存される。
図4は、実際の軌跡検出に基づき計算された散乱角のそれぞれが、散乱位置に対応させてボクセルに割り当てられた状態を示している。ここでは、図2(A)で示したボクセル領域14のabcd面を例示している。
ここで、図5を用いて、本実施形態におけるミュオンの軌跡を用いた欠陥判定の方法を説明する。ここでは、ミュオンμ、μの飛行軌跡を用いて具体的に説明する。なお、構造物11内での予想散乱角は一様にθであるものと仮定する。
ミュオンμにおいて計算された散乱角、散乱位置は、それぞれθ、Aと計算され、ミュオンμにおいて計算された散乱角、散乱位置は、それぞれθ、Bと計算される。
構造物11内に欠陥が無い場合は、物質中のあらゆる位置で、予想散乱角に一致する散乱角が検出されるため、構造物11が正常であると判定できる。一方、構造物11内に空間(または異物)がある場合、空間が存在する位置での散乱角は予想散乱角とは異なる値となる。
このため、散乱位置Aでは、計算された散乱角θが予想散乱角θと一致するため、正常であると判定できる一方、散乱位置Bでは、計算された散乱角θが予想散乱角θと一致しないため、欠陥が生じていると判断できる。
なお、ここでの欠陥とは、本来あるべき物質が欠落している状態、または本来あるべき物質とは異なる物質が混入している状態を意味する。
本実施形態では、欠陥が発生している位置での散乱角が、予想散乱角と異なる値となる性質を利用して、実際のミュオンの軌跡から計算される散乱角と予想散乱角と比較することで欠陥発生の有無の判定、すなわち欠陥判定をする。
欠陥評価部28は、データ集積部27から入力したボクセル領域14のデータについて、同じ位置のボクセルにおける予想散乱角と散乱角とを比較する。そして、角度が一致しない場合は、このボクセルにおいて欠陥が発生しているものと判定する。
一方、一致する場合は、正常と判定する。なお、予想散乱角と散乱角との比較は、ボクセルが位置する内部の物質(材質)を考慮して、予め想定される予想散乱角の誤差の範囲内に散乱角が入っていれば一致と判定すると良い。
そして、欠陥評価部28は、ボクセル領域内の全てのボクセルについて欠陥判定を行い、各ボクセルに正常または欠陥の判定情報をボクセルに記録する。なお、欠陥評価部28は、構造ボクセルのみに対して欠陥判定を行う構成としても良い。
図6は、ボクセル領域14において、欠陥評価部28により欠陥と判定されたボクセルを示す図である。ここでは、図2(A)で示したボクセル領域14のabcd面を例示している。
欠陥評価部28は、図4で示したミュオン軌跡から計算した散乱角のデータを、図3で示した予想散乱角と比較して、欠陥判定を行っている。予想散乱角θと一致しないため、散乱角θを有する構造ボクセルにおいて欠陥の発生と判定される。
画像出力部29は、欠陥評価部28で欠陥と判定されたボクセル、あるいは欠陥と判定されたボクセルを除いた構造ボクセルを3次元的に画像出力するものである。これにより、構造物11内での欠陥位置が3次元上で正確に把握することができる。
また、上述の式(1)を用いることで、欠陥と判定されたボクセルにおける散乱角の情報から、構造物11内で欠落、または異物の混入、異物の場合は当該物質の原子番号などの情報を特定することができる。このため、画像出力部29において、構造物11内の欠落、異物、変形等の詳細情報を表示しても良い。
図7は、画像出力部29で出力される表示画像の一例を示している。図7(A)は、欠陥と判定されたボクセルを表示した図であり、図7(B)は、欠陥と判定されたボクセルを除いた構造ボクセルを表示した図である。
図8は、第1実施形態に係る構造物11の検査手順を示すフローチャートである(適宜、図1参照)。
ボクセル領域設定部25は、構造物11を含む領域にボクセルを積層させて形成したボクセル領域14を設定する(S10)。さらに、設定したボクセル領域14内の各ボクセルを、構造ボクセルと空間ボクセルとに区別して設定する。
ボクセル領域14の構造ボクセル及び空間ボクセルのそれぞれについて、ミュオンが通過したと仮定した場合の予想散乱角を予め計算して、この予想散乱角をボクセルのそれぞれに設定する(S11)。
第1受付部21は、第1軌跡検出器12から送信されたミュオンの入射軌跡及び入射時刻を受け付ける(S12)。
第2受付部22は、第2軌跡検出器13から構造物11を通過した後のミュオンの出射軌跡及び通過時間を受け付ける(S13)。
同時計数部23は、一定時間内に検出された入射軌跡と出射軌跡とを同一のミュオンに関する軌跡として選別する(S14)。
散乱情報計算部24は、入射軌跡及び出射軌跡に基づいて、各ミュオンの散乱角及び散乱位置を計算する(S15)。
データ集積部27は、計算された散乱角のそれぞれを、散乱位置に対応するボクセルに割り当てる(S16)。
欠陥評価部28は、同じ位置のボクセルにおいて、計算された散乱角と予想散乱角とが一致するかを判定する(S17)。一致しない場合は、当該ボクセルで欠陥の発生と判定する(S17:NO、S18)。一致する場合は、正常と判定する(S17:YES)。
欠陥評価部28は、全てのボクセルで欠陥判定を行う(S19:NO、S17〜S18)。
そして、画像出力部29は、全てのボクセルでの欠陥判定後、欠陥と判定されたボクセルを表示する(S19:YES、S20)。
このように、構造ボクセルと空間ボクセルとに区別し、各ボクセルのそれぞれに予想散乱角を設定して、ミュオンの軌跡に基づいて計算される散乱角と比較して欠陥判定を行うことにより、ミュオンの軌跡のみで欠陥位置を判定する方法と比較して、高い精度で構造物11内の欠陥位置を測定することができる。
なお、上記の実施例では、測定対象を空間と構造物11の2種類の領域のみで欠陥判定を行っていたが、構造物11が複数の材質からなる場合は、複数の材質に応じて予想散乱角を予め計算し、実際の散乱角と予想散乱角を比較することで、各材質の位置での欠陥判定を行うことができる。
(第2実施形態)
まず、第2実施形態で補正対象となるミュオンの軌跡について説明する。
図10は、軌跡検出器の角度分解能を原因とする測定誤差によってミュオンの散乱位置が空間領域となった場合を示した図である。ここでは、構造物11の外部の空間領域は空気であると仮定し、ミュオンμの入射軌跡及び出射軌跡が、それぞれTin3、Tout3であったとする。
入射軌跡及び出射軌跡に基づいて散乱角、散乱位置をそれぞれ求めると、θ、Dとなる。この散乱位置Cは、本来は散乱角が0となる空間領域に属する。
このような現象が起こる原因としては、軌跡検出器の角度分解能の影響により散乱点の推定精度が低下することが挙げられる。特に、ミュオンの進行方向においては、検出器の角度分解能の影響により、空間領域でのミュオン散乱角が数多く発生する傾向にある。なお、軌跡検出器の角度分解能は、おおむね数mrad(一般的には、2〜3mrad)である。
本来散乱を起こさない空間領域での散乱が多数測定された場合は、測定結果の精度が著しく低下し、物質の外形を正しく測定することができない。このため、構造物11の健全性の確認への応用は困難となる。第2実施形態では、このようなミュオンの散乱位置を補正することを目的とする。
図9は、第2実施形態に係る検査装置20の構成図である。なお、第1実施形態(図1)と対応する構成および部分については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
第2実施形態の検査装置20が第1実施形態と異なる点は、補正対象特定部30と、散乱位置補正部31と、をさらに備える点にある。
ここでは、データ集積部27において、ミュオンの散乱角を各ボクセルに割り当てた後から説明を行う。
補正対象特定部30は、ボクセル領域14内で定義された空間ボクセルにおいて、散乱角と予想散乱角とが一致しない空間ボクセルを探索して特定する。
散乱位置補正部31は、特定された空間ボクセルの散乱角に対応するミュオンの出射軌跡に係るデータをボクセルから取り出す。
そして、この出射軌跡を、第2軌跡検出器13での通過位置を基準に、第2軌跡検出器13の角度分解能に応じた角度分を変化させる。なお、角度を変化させる基準位置は、第2軌跡検出器13は一定の幅を有するため、幅方向における第2軌跡検出器13の中心をミュオンが通過する位置、あるいは検出器の表面(構造物11側)を通過する位置とすることが望ましい。
そして、散乱位置補正部31は、変化させた出射軌跡の延長線がボクセル領域14で定義された構造ボクセルと交わるとき、空間ボクセルの散乱角をこの構造ボクセルに割り当て、ミュオンの散乱位置を補正する。
一方、構造物ボクセルと交わらない場合は、測定体系中にランダムに表れるノイズであると判定して、空間ボクセルの散乱角のデータを削除する。
また、変化させた出射軌跡の延長線が、複数の構造ボクセルと交わる場合は、最初に出射軌跡の延長線と交わる構造物ボクセルに、空間ボクセルの散乱角を割り当てる。これは、散乱位置の正しい位置の存在確率は、出射軌跡を基準に正規分布的な広がり有しており、出射軌跡からより近い位置に散乱位置の正しい位置が存在する確率が高いためである。
なお、上流側の第1軌跡検出器12では無く、下流側の第2軌跡検出器13から導出されるミュオンの軌跡を拡大して補正する理由は、下流側ほどミュオンのエネルギーが低下し、分解能への影響が第1軌跡検出器12よりも大きくなる傾向があるためである。
さらに、第2軌跡検出器13と構造物11との距離(xy平面での距離)が分解能への影響を与えることが想定されるため、散乱位置補正部31は、第2軌跡検出器13と構造物11との距離に基づいて、変化させる角度分を調整する構成としても良い。例えば、第2軌跡検出器13と構造物11との距離が狭い場合は、ミュオンのエネルギー低下が小さくなるため、変化させる角度分を小さく調整する。
そして、欠陥評価部28は、散乱位置の補正処理が終了した後に、同じ位置のボクセルにおける予想散乱角と散乱角とを比較して欠陥評価を行う。以降の処理は、第1実施形態と同じとなるため記載を省略する。
次に、図11を用いて、第2実施形態における散乱位置の補正方法により、検出器の角度分解能の影響を低減する方法について具体例を挙げて説明する(適宜、図9参照)。
ここでは、図10で示したミュオンμの散乱位置を補正する方法について検討する。なお、第2軌跡検出器13の角度分解能をθとする。
補正対象特定部30は、散乱角θと予想散乱角(ここでは空間領域が空気のため0)とが一致しない散乱位置Cが属する空間ボクセルを特定する。
散乱位置補正部31は、この空間ボクセルに割り当てられた散乱角θに対応するミュオンの出射軌跡Tout3のデータをボクセルから取り出す。そして、この出射軌跡Tout3を、第2軌跡検出器13での通過位置Xを基準に、第2軌跡検出器13の角度分解能θに応じた角度分を変化させる。
そして、散乱位置補正部31は、変化させた出射軌跡Tout3の延長線がボクセル領域14の構造ボクセルと交わるときは、空間ボクセルの散乱角θをこの構造ボクセル(交点Yが属するボクセル)に割り当て、ミュオンμの散乱位置を補正する。
このような補正を行うことにより、検出器の角度分解能を起因とする本来の位置とは異なる位置で測定された散乱情報を補正することが可能になる。また、物質周辺に現れるノイズを除去することができる。
また、空間領域での散乱情報を活用可能となるため、測定時間に対する統計量を向上させることができる。さらに、空間領域での散乱情報の増加が予想される、水中にある構造物11やコンクリート中にある鉄骨等の測定に本技術を応用することが可能になる。
また、ボクセル領域設定部25は、ボクセル領域14において補正対象外の領域を設定する構成としても良い。このとき、散乱位置補正部31は、この補正対象外領域に設定されたボクセルに対しては散乱位置の補正は実行しないものとする。
図12は、ボクセル領域14において補正対象外の領域を設定する状態を示す図である。この領域は、散乱位置補正部31で実行される散乱位置の補正対象から除外される。
補正対象外の領域を設定することで、測定領域の中に測定対象となる構造物11とは別の不要な構造物が存在する場合、不要な構造物によって生じた散乱角を構造物11のボクセル領域に補正されることが抑制される。これにより、不要な構造物によるノイズ情報が遮断されて、対象とする構造物11に関する散乱情報のみで補正を実行することが可能となる。
図13は、第2実施形態に係る検査手順を示すフローチャートである(適宜、図9参照)。第1実施形態に係る検査手順のフロー(図8)と同一の工程には同一の符号を付して、説明を省略する。
データ集積部27により、計算された散乱角を、各ボクセルに割り当てた後に(S16)、散乱位置の補正手順(S30)を実行する。
図14は、第2実施形態に係る検査手順のうち散乱位置の補正手順を示すフローチャートである。
補正対象特定部30は、ボクセル領域14内の空間ボクセルにおいて、散乱角と予想散乱角とが一致しない空間ボクセルを探索して特定する(S31:YES)。その他のボクセルは補正対象から除外する(S31:NO)。
散乱位置補正部31は、特定された空間ボクセルに割り当てられた散乱角に対応するミュオンの出射軌跡を、第2軌跡検出器13の角度分解能に応じた角度分を変化させたときに、出射軌跡の延長線がボクセル領域14の構造ボクセルと交わるかを判定する(S32)。
そして、散乱位置補正部31は、構造ボクセルと交わる場合、空間ボクセルの散乱角野データをこの構造ボクセルに割り当てて、ミュオンの散乱位置を補正する(S32:YES、S33)。
一方、構造物ボクセルと交わらない場合は、測定体系中にランダムに表れるノイズであると判定して、空間ボクセルの散乱角のデータを削除する(S32:NO、S34)。
そして、図13に戻って、欠陥評価部28は、同じ位置のボクセルにおいて、計算された散乱角と予想散乱角とが一致するかを判定する(S17)。以降の工程は、第1実施形態と同じとなるため記載を省略する。
以上述べた各実施形態の構造物の検査装置によれば、構造物を含む領域に設定したボクセル領域の各ボクセルを構造ボクセルと空間ボクセルとに区別し、各ボクセルのそれぞれに予想散乱角を設定して、ミュオンの軌跡に基づいて計算される散乱角と比較して欠陥判定を行うことにより、高い精度で構造物内の欠陥位置を測定することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…構造物、12…第1軌跡検出器、13…第2軌跡検出器、14…ボクセル領域、15…ボクセル、20…構造物の検査装置、21…第1受付部、22…第2受付部、23…同時計数部、24…ボクセル領域設定部、25…予想散乱角設定部、26…散乱情報計算部、27…データ集積部、28…欠陥評価部、29…画像出力部、30…補正対象特定部、31…散乱位置補正部、ミュオン…μ、μ、μ、μ、ミュオンの散乱角…θ、θ、θ、ミュオンの散乱位置…A、B、C、ミュオンの入射軌跡…Tin1、Tin2、Tin3、ミュオンの出射軌跡…Tout1、Tout2、Tout3、散乱しないと仮定した場合の予想軌跡…Tin1’、Tin2’、Tin3’、第2軌跡検出器での通過位置…X、出射軌跡の延長線と構造ボクセルとの交点…Y。

Claims (8)

  1. 構造物に外設された第1軌跡検出器から前記構造物に入射するミュオンの入射軌跡を受け付ける第1受付部と、
    前記構造物に外設されるとともに前記第1軌跡検出器に対向して設けられた第2軌跡検出器から前記構造物を通過した後の前記ミュオンの出射軌跡を受け付ける第2受付部と、
    受け付けた前記ミュオンの入射軌跡及び出射軌跡に基づいて、前記ミュオンの散乱角及び散乱位置を計算する散乱情報計算部と、
    前記構造物を含む領域にボクセルを積層させて形成したボクセル領域を設定するボクセル領域設定部と、
    設定された前記ボクセル領域の前記ボクセルのそれぞれについて、前記ミュオンが通過したと仮定した場合の予想散乱角を予め計算し、この予想散乱角を前記ボクセルのそれぞれに設定する予想散乱角設定部と、
    前記散乱情報計算部で計算された前記ミュオンの前記散乱角を、前記散乱位置が属する前記ボクセルにそれぞれ割り当てるデータ集積部と、
    前記ボクセルにおける前記予想散乱角と前記散乱角とを比較して当該ボクセルでの欠陥の発生を判定する欠陥評価部と、を備えることを特徴とする構造物の検査装置。
  2. 前記ボクセル領域設定部は、前記ボクセル領域の前記ボクセルを前記構造物内に位置する構造ボクセルと前記構造物外に位置する空間ボクセルに区別して設定することを特徴とする請求項1に記載の構造物の検査装置。
  3. 前記欠陥評価部において欠陥と判定された前記ボクセル、または欠陥と判定された前記ボクセルを除いた前記構造ボクセルを画像出力する画像出力部をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の構造物の検査装置。
  4. 前記散乱角が割り当てられた前記空間ボクセルにおいて、前記散乱角と前記予想散乱角とが一致しない前記空間ボクセルを探索して特定する補正対象特定部と、
    特定された前記空間ボクセルに割り当てられた前記散乱角に対応する前記ミュオンの前記出射軌跡を、前記第2軌跡検出器での通過位置を基準にして、前記第2軌跡検出器の角度分解能に応じた角度分を変化させた際に、前記出射軌跡の延長線が前記構造ボクセルと交わるときは、この構造ボクセルに前記空間ボクセルの前記散乱角を割り当てて、前記ミュオンの前記散乱位置を補正する散乱位置補正部と、をさらに備えることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の構造物の検査装置。
  5. 前記散乱位置補正部は、前記出射軌跡の延長線が前記構造ボクセルと交わらないきは、前記空間ボクセルに割り当てられている前記散乱角のデータを削除することを特徴とする請求項4に記載の構造物の検査装置。
  6. 前記ボクセル領域設定部は、設定する前記ボクセル領域において補正対象外領域を設定して、
    前記散乱位置補正部は、前記補正対象外領域に設定された前記ボクセルに対しては前記散乱位置の補正は実行しないことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の構造物の検査装置。
  7. 前記散乱位置補正部は、前記第2軌跡検出器と前記構造物との距離に基づいて変化させる前記角度分を調整することを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の構造物の検査装置。
  8. 構造物に外設された第1軌跡検出器から前記構造物に入射するミュオンの入射軌跡を受け付けるステップと、
    前記構造物に外設されるとともに前記第1軌跡検出器に対向して設けられた第2軌跡検出器から前記構造物を通過した後の前記ミュオンの出射軌跡を受け付けるステップと、
    受け付けた前記ミュオンの入射軌跡及び出射軌跡に基づいて、前記ミュオンの散乱角及び散乱位置を計算するステップと、
    前記構造物を含む領域にボクセルを積層させて形成したボクセル領域を設定するステップと、
    設定された前記ボクセル領域の前記ボクセルのそれぞれについて、前記ミュオンが通過したと仮定した場合の予想散乱角を予め計算し、この予想散乱角を前記ボクセルのそれぞれに設定するステップと、
    計算された前記ミュオンの前記散乱角を、前記散乱位置が属する前記ボクセルにそれぞれ割り当てるステップと、
    前記ボクセルにおける前記予想散乱角と前記散乱角とを比較して当該ボクセルでの欠陥の発生を判定するステップと、を含むことを特徴とする構造物の検査方法。
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