JP6440120B2 - プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 - Google Patents
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Description
図1(a)は、本発明の一実施形態に係る搬送キャリア10を概略的に示す上面図であり、図1(b)は、無負荷状態における搬送キャリア10の図1(a)に示すB−B線での断面図である。なお、図1では、フレーム2および基板1が共に円形である場合について図示するが、これに限定されるものではない。
第一のケースは、フレーム2の歪みに起因して、保持シート3に撓みが発生する場合である。フレーム2は、本来平坦になるよう設計されるが、フレーム2を製造する際のばらつきや公差、あるいは、生産工程における繰り返し使用などにより、平坦度が低い場合がある。平坦度の低いフレーム2を用いると、フレーム2に固定されている保持シート3に撓みが発生する。
まず、図2を参照しながら、本発明の一実施形態に係るプラズマ処理装置100を説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係るプラズマ処理装置100の断面を概略的に示している。
フレーム2は、基板1の全体と同じかそれ以上の面積の開口を有した枠体であり、所定の幅および略一定の薄い厚みを有している。フレーム2は、保持シート3および基板1を保持し、搬送できる程度の剛性を有している。
保持シート3は、例えば、粘着剤を有する面(粘着面3a)と粘着剤を有しない面(非粘着面3b)とを備えている。外周部3cの粘着面3a側は、フレーム2の一方の面に貼着している。また、粘着面3aのフレーム2の開口から露出した部分には、基板1が貼着される。粘着面3aは、紫外線の照射によって粘着力が減少する粘着成分からなることが好ましい。ダイシング後に紫外線照射を行うことにより、個片化された基板(チップ)が、粘着面3aから容易に剥離され、ピックアップしやすいためである。例えば、保持シート3は、UV硬化型アクリル粘着剤(粘着面3a)とポリオレフィン製の基材(非粘着面3b)とから構成されていてもよい。この場合、UV硬化型アクリル粘着剤の厚さは5〜20μm、ポリオレフィン製の基材の厚さは50〜150μmであることが好ましい。
基板1は、プラズマ処理の対象物であり、特に限定されるものではない。基板1の材質は、特に限定されない。例えば、半導体でもよいし、誘電体でもよいし、金属でもよいし、あるいはこれらの積層体でもよい。半導体としては、シリコン(Si)、ガリウム砒素(GaAs)、窒化ガリウム(GaN)、炭化ケイ素(SiC)などが例示できる。また、誘電体としては、二酸化ケイ素(SiO2)、窒化ケイ素(Si3N4)、ポリイミド、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)などが例示できる。その大きさも特に限定されるものではなく、例えば、最大径50mm〜300mm程度、厚み25〜150μm程度である。また、基板1の形状も特に限定されるものではなく、例えば、円形、角型である。基板1には、オリエンテーションフラット(オリフラ)、ノッチ等の切欠き(いずれも図示せず)が設けられていてもよい。
静電吸着機構は、ステージ111(電極層115)の内部に配置されたESC型電極119に直流電源126から電圧を印加し、ステージ111と搬送キャリア10との間に働くクーロン力やジョンソン・ラーベック力によって、ステージ111に搬送キャリア10を吸着させる。ESC電極119は、その中心とステージ111の中心とがほぼ一致するように配置されている。なお、ESC電極119の中心は、ESC電極119の全体が収まる最小の正円を描いたとき、当該正円の中心であるとみなすことができる。
本実施形態では、保持シート3の撓み部がステージ111に接触する前に、電圧印加を開始する。図4に、支持部122が降下を開始してからの時間を横軸、ESC電極119にかけられる電圧を縦軸にとった概念的なグラフを示す。図4において、降下開始は、搬送キャリア10を支持した支持部122が降下し始めた時点である。着地開始は、搬送キャリア10に保持された保持シート3の撓み部が、ステージ111に接触し始めた時点である。着地完了は、支持部122の上端面がステージ111と同じレベル以下にまで降下し、保持シート3の外周部3c(の少なくとも一部)がステージ111に接触した時点である。
本実施形態では、ESC電極119に印加される電圧を、支持部の降下に伴って増加させること以外、第1実施形態と同様である。なお、印加電圧が負の電圧である場合、支持部の降下に伴って、印加電圧を負の方向に増加させる。
本実施形態では、保持シート3の撓み部がステージ111に接触した後、保持シート3の外周部3cがステージ111に接触する前に、ESC電極119に電圧印加を開始すること以外、第1実施形態と同様である。
Claims (6)
- 搬送キャリアに保持された基板にプラズマ処理を行うプラズマ処理装置であって、
前記搬送キャリアは、保持シートと前記保持シートの外周部に配置されるフレームとを備え、
前記基板は、前記保持シートに保持されており、
前記プラズマ処理装置は、
反応室と、
前記反応室の内部に配置され、前記搬送キャリアを搭載するためのステージと、
前記ステージ内部に設けられた電極部を備える静電吸着機構と、
前記搬送キャリアを、前記ステージ上の搭載位置と前記ステージから上方に離れた受け渡し位置との間で支持する支持部と、
前記支持部を前記ステージに対して昇降させる昇降機構と、を具備し、
前記支持部を降下させて、前記搬送キャリアを前記ステージに搭載する場合、
前記保持シートの前記外周部が前記ステージに接触する前に、前記静電吸着機構が前記電極部への電圧の印加を開始し、
前記静電吸着機構が、前記支持部の降下に伴って、前記電極部に印加する電圧の絶対値を増加させる、プラズマ処理装置。 - 前記保持シートが前記ステージに接触する前に、前記静電吸着機構が前記電極部への電圧の印加を開始する、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
- 搬送キャリアに保持された基板にプラズマ処理を行うプラズマ処理装置であって、
前記搬送キャリアは、保持シートと前記保持シートの外周部に配置されるフレームとを備え、
前記基板は、前記保持シートに保持されており、
前記プラズマ処理装置は、
反応室と、
前記反応室の内部に配置され、前記搬送キャリアを搭載するためのステージと、
前記ステージ内部に設けられた電極部を備える静電吸着機構と、
前記搬送キャリアを、前記ステージ上の搭載位置と前記ステージから上方に離れた受け渡し位置との間で支持する支持部と、
前記支持部を前記ステージに対して昇降させる昇降機構と、を具備し、
前記支持部を降下させて、前記搬送キャリアを前記ステージに搭載する場合、
前記保持シートが前記ステージに接触した後、前記外周部が前記ステージに接触する前に、前記静電吸着機構が前記電極部への電圧の印加を開始する、プラズマ処理装置。 - 基板が保持された搬送キャリアを、プラズマ処理装置に備えられたステージに搭載して、前記基板にプラズマ処理を行うプラズマ処理方法であって、
前記搬送キャリアは、保持シートと前記保持シートの外周部に配置されるフレームとを備え、
前記基板は、前記保持シートに保持されており、
前記搬送キャリアを、前記ステージから上方に離れた受け渡し位置で、前記ステージに対して昇降可能な支持部に支持させる工程と、
前記支持部を降下させて、前記ステージ上の搭載位置に前記搬送キャリアを搭載する工程と、
前記ステージの内部に設けられる静電吸着機構の電極部に電圧を印加する工程と、を具備し、
前記保持シートの前記外周部が前記ステージに接触する前に、前記電極部への電圧の印加を開始し、
前記支持部の降下に伴って、前記電極部に印加される電圧の絶対値を増加させる、プラズマ処理方法。 - 前記保持シートが前記ステージに接触する前に、前記電極部への電圧の印加を開始する、請求項4に記載のプラズマ処理方法。
- 基板が保持された搬送キャリアを、プラズマ処理装置に備えられたステージに搭載して、前記基板にプラズマ処理を行うプラズマ処理方法であって、
前記搬送キャリアは、保持シートと前記保持シートの外周部に配置されるフレームとを備え、
前記基板は、前記保持シートに保持されており、
前記搬送キャリアを、前記ステージから上方に離れた受け渡し位置で、前記ステージに対して昇降可能な支持部に支持させる工程と、
前記支持部を降下させて、前記ステージ上の搭載位置に前記搬送キャリアを搭載する工程と、
前記ステージの内部に設けられる静電吸着機構の電極部に電圧を印加する工程と、を具備し、
前記保持シートが前記ステージに接触した後、前記外周部が前記ステージに接触する前に、前記電極部への電圧の印加を開始する、プラズマ処理方法。
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