JP6440014B2 - ハイブリッド車両及びハイブリッド車両の制御方法 - Google Patents

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Description

本開示は、エンジン及び電動機を動力源として備えるハイブリッド車両及びその制御方法に関する。
走行用動力源としてエンジンと電動機とを備えるハイブリッド車両が知られている。電動機は、駆動用バッテリに蓄積された電力を用いてモータとして機能することにより、走行用動力を供給可能に構成されている。また、電動機は、減速時には発電機として機能することにより、車両の運動エネルギーを電気エネルギーに変換して回収することで、バッテリに充電する。ハイブリッド車両では、走行状態に応じてエンジン及び電動機を協調制御することでエンジンの運転時間を減少し、良好な燃費性能を得ることができる。
この種のハイブリッド車両では、走行用動力源である電動機とは別に、エンジンの出力軸に発電機を備えることで、エンジンの運転によって発電機を駆動し、バッテリに充電可能に構成されたものがある。特許文献1では、車両が停止している場合であっても、エンジンを始動して発電機を駆動することで、任意のタイミングでバッテリに充電可能に構成したハイブリッド車両の一例が開示されている。
特許第5109490号
上記構成を有するハイブリッド車両において、停車時にエンジンを始動して発電を実施する場合、エンジン及び駆動輪側の駆動軸間に設けられたクラッチに対して切断指示を行うことでクラッチを切断制御し、停車状態を維持する。しかしながら、クラッチに固着が発生した場合、クラッチに対して切断指示がなされているにも関わらず、現実にはクラッチが接続状態にあるおそれがある。この場合、発電のためにエンジンを始動すると、エンジンの動力が発電機だけでなく駆動輪側にも伝達されてしまい、運転手が意図せず発進してしまうおそれがある。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、エンジン及び電動機を走行用動力源として備えるハイブリッド車両において、エンジンと駆動輪側との間に設けられたクラッチの固着を精度よく判定することにより、意図しない車両発進を防止可能なハイブリッド車両及びその制御方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係るハイブリッド車両は、駆動軸と、第1電動機の回転軸が接続された出力軸を有するエンジンと、前記出力軸を前記駆動軸に対して断接可能に構成されたクラッチと、前記クラッチに対し、断接作動制御を行うクラッチ制御部と、前記駆動軸に接続された回転軸を有する第2電動機と、前記第1電動機を制御する第1電動機制御部と、前記第2電動機の回転軸の回転角度を検知する検知部と、前記エンジンを制御するエンジン制御部とを備える車両であって、前記第1電動機制御部は、前記車両の停止時に、前記クラッチ制御部が前記クラッチに対し切断指示を行っている場合に、前記第1電動機をエンジン始動のためではない駆動をするように制御し、前記エンジン制御部は、前記検知部によって検知された回転角度が、予め設定された閾値を超えた場合に、クラッチが切断されていないと判定し、前記エンジンの始動を禁止することを特徴とする。
上記(1)の構成によれば、クラッチ制御部がクラッチに対し切断指示を行っている場合に、まずエンジンの出力軸に回転軸が接続された第1電動機を初期駆動する。ここで回転軸はクラッチを介して、第2電動機の回転軸が接続された駆動軸に接続されている。そのため、クラッチ制御部がクラッチに対し切断指示を行っていても、検知部によって第2電動機の回転軸が影響を受けていることを検知した場合、現実にはクラッチが切断されていない、すなわち固着が発生していると判定される。この場合、エンジン制御部はエンジンの始動を禁止することによって、車両が不意に発進することを防止できる。
尚、上述の第1電動機の初期駆動は、第1電動機を微小量だけ駆動することを意味する。ここで微小量とは、第1電動機を駆動させた際に、仮にクラッチが固着することによって駆動軸側に動力が伝達された場合であっても、車両の移動量が十分少なくなる程度を意味する。例えば、車両の移動量が数cm程度、あるいは、運転手にとって車両が揺れる程度であれば、車両の安全性を十分に確保できる。ただし、その他の要因によって車両自身に生じる振動等と区別して検知可能なように、閾値はある程度十分な大きさを有するように設定されるとよい。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、前記閾値は、前記第2電動機の回転軸の前記第1電動機の回転軸に対する回転比に基づいて予め設定される。
上記(2)の構成によれば、第1電動機及び第2の電動機の回転軸は、クラッチが接続状態にある場合に、互いに所定の回転比を有することが一般的である。本実施形態では、回転比に基づいた閾値を用いることで、クラッチの固着の有無を精度よく判定することができる。
尚、本実施形態には、回転比は「1(すなわち、第1電動機及び第2電動機の回転軸の回転速度が同じ場合)」の場合も含まれることは、言うまでもない。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、前記車両は、前記エンジンが停止した状態で停車しており、前記第1電動機制御部は、前記ハイブリッド車両の始動時に、前記第1電動機を制御する。
上記(3)の構成によれば、この実施形態によれば、上述した第1電動機の駆動制御と検知部で検知された第2電動機の回転角度に基づくエンジン制御を、ハイブリッド車両の始動時に実施する。これにより、始動時にクラッチが固着している場合であっても、エンジンの始動による車両の意図しない発進(例えば、車両の飛び出しなど)を効果的に防止できる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、前記第1電動機制御部は、前記第1電動機に対する発電要求があった場合に、前記第1電動機を制御する。
上記(4)の構成によれば、上述した第1電動機の駆動制御と検知部で検知された第2電動機の回転角度に基づくエンジン制御を、第1電動機に対する発電要求があった場合に実施する。これにより、クラッチに固着があると判定された場合には、第1電動機を発電するためにエンジンを始動することを禁止することで、エンジン始動に伴う車両の意図しない発進(例えば、車両の飛び出しなど)を効果的に防止できる。
(5)本発明の少なくとも一実施形態に係るハイブリッド車両の制御方法は、駆動軸と、第1電動機の回転軸が接続された出力軸を有するエンジンと、前記出力軸を前記駆動軸に対して断接可能に構成されたクラッチと、前記クラッチに対し、断接作動制御を行うクラッチ制御部と、前記駆動軸に接続された回転軸を有する第2電動機とを備えるハイブリッド車両の制御方法であって、前記車両の停止時に、前記クラッチ制御部前記クラッチに対し切断指示を行っている場合に、前記第1電動機をエンジン始動のためではない駆動をするように制御する工程と、前記第2電動機の回転軸の回転角度を検知する工程と、前記検知された回転角度が、予め設定された閾値を超えた場合に、クラッチが切断されていないと判定し、前記エンジンの始動を禁止する工程とを備えることを特徴とする。
上記(5)の構成によれば、本発明の幾つかの実施形態に係るハイブリッド車両の制御方法、上記ハイブリッド車両によって好適に実施することができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、エンジン及び電動機を走行用動力源として備えるハイブリッド車両において、エンジンと駆動輪側との間に設けられたクラッチの固着を精度よく判定することにより、意図しない車両発進を防止可能なハイブリッド車両及びその制御方法を提供できる。
本発明の一実施形態に係るハイブリッド車両の構成を概略的に示す模式図である。 図1のトランスアクスル内に形成される動力伝達経路の模式図である。 図1に示すハイブリッド車両のパワートレインの骨子図である。 図1のECUの内部構成を示すブロック図である。 図1のECUで実行される制御内容を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係るハイブリッド車両のECUの内部構成を示すブロック図である。 図6のECUによって実施される制御内容を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
また例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は本発明の一実施形態に係るハイブリッド車両(以下、適宜「車両」と称する)10の構成を概略的に示す模式図である。図2は図1のトランスアクスル内に形成される動力伝達経路の模式図である。図3は図1に示す車両10のパワートレインの骨子図である。図4は図1のECUの内部構成を示すブロック図である。図5は図1のECUで実行される制御内容を示すフローチャートである。
図1に示すように、車両10は、エンジン6及び走行用電動機(本発明の第2電動機に相当)4を動力源として有するハイブリッド車両であり、例えばストロングハイブリッド方式を採用している。パワートレイン7は、エンジン6及び走行用電動機4に加えて、トランスアクスル1、ポンプ2、クラッチ3、電動機(本発明の第1電動機に相当)5、及び、ECU100を備える。車両10の走行は、走行用電動機4及びエンジン6の出力がトランスアクスル1を介して駆動輪8に連結されたドライブシャフト(本発明の駆動軸に相当)9に伝達されることにより実現される。
尚、車両10は前輪を駆動輪8としたFF方式を例示したが、他の駆動方式でもよい。
エンジン6は、ガソリンや軽油を燃焼とする内燃機関であり、ガソリンエンジンであってもよいし、ディーゼルエンジンであってもよい。エンジン6は、クランクシャフト6aの向きが車両10の車幅方向に一致するように横向きに配置されており、トランスアクスル1の右側面に対して固定されている。クランクシャフト6aは、駆動輪8に連結されたドライブシャフト9に対して平行に配置されている。
走行用電動機4は、例えば高出力の永久磁石式同期電動機である。走行用電動機4は、不図示の駆動用バッテリに蓄えられた電力を用いて力行駆動されることでモータとして機能可能な一方で、減速時に回生駆動されることで発電機として機能可能に構成されている。走行用電動機4の回生時に発電された電力は、駆動用バッテリに充電される。
尚、駆動用バッテリは、例えばリチウムイオン電池やニッケル水素電池であり、数百ボルトの高電圧直流電流を走行用電動機4に供給可能なものを使用している。
走行用電動機4は不図示のインバータを介して駆動用バッテリに接続されている。インバータは、駆動用バッテリから供給される直流電流を交流電流に変換して走行用電動機4に供給する。インバータはECU100から受信する制御信号によって変換周波数を可変に制御することにより、走行用電動機4の回転速度を制御する。
電動機5もまた走行用電動機4と同様に、モータ又は発電機として機能可能に構成されている。例えば、電動機5は、エンジン6の始動時にモータとして機能することでスタータとしての役割を果たす。また電力要求時には、電動機5は発電機として機能することで、電力要求先に発電した電力を供給可能に構成されている。
尚、電動機5の電力供給先は、走行用電動機4の駆動用バッテリであってもよい。
トランスアクスル1は、例えばディファレンシャルギヤ(差動装置)を含むファイナルドライブ(終減速機)と、トランスミッション(減速機)とを一体に構成した動力伝達装置であり、動力源(エンジン6及び電動機4)と被駆動装置(駆動輪8)との間に複数の動力伝達経路を形成可能に構成されている。
図2に示すように、トランスアクスル1は、その内部に、少なくとも次の三つの動力伝達経路が形成可能に構成されている。これらの動力伝達経路には、エンジン6から駆動輪8に動力を伝達する第一経路31と、電動機4から駆動輪8に動力を伝達する第二経路32と、エンジン6から電動機5に動力を伝達する第三経路33とを含む。
第一経路31は、エンジン6のクランクシャフト6aとドライブシャフト9との間を接続することにより、エンジン6稼働時における動力を伝達する役割を有する。第一経路31には、その動力伝達を断接可能に構成されたクラッチ3が介装されている。
クラッチ3は、エンジン6の動力の断接状態を制御可能な連軸器であり、例えば多板式クラッチである。クラッチ3は、エンジン6からの駆動力が入力される駆動側の係合要素3aと、駆動輪8側に駆動力を出力する被駆動側の係合要素3bとを備える(図3を参照)。係合要素3a,3bは、ポンプ2から与えられる油圧に応じて、切断又は係合するように駆動される。
ポンプ2は、駆動輪8側の駆動力を利用して、作動油を油圧回路に圧送する油圧発生装置であり、例えばギヤポンプ、ベーンポンプ、ピストンポンプである。ポンプ2は、トランスアクスル1の左側面のうち、クラッチ3に隣接する位置に配置されている。ポンプ2で発生した油圧は、クラッチ3の係合要素3a、3bを互いに接近する方向に駆動するように作用する。つまり、ポンプ2で発生する油圧が係合要素3a,3bを係合させるために十分上昇すると、クラッチ3が接続されるように構成されている。
車両10では、走行速度が所定車速以上になるとクラッチ3が接続されるように、ポンプ2の能力や係合要素3a,3bの係合特性が設定されている。エンジン6はクラッチ3の係合時に駆動され、その駆動力が第一経路31を介して駆動輪8に伝達される。一方、車両10の走行速度が所定車速未満のときにはクラッチ3は切断され、エンジン6が停止するように制御される。このように、クラッチ3の断接状態は車両10の走行状態に応じて制御される。
第二経路32は、走行用電動機4の回転軸4aとドライブシャフト9との間を接続する動力伝達経路であり、走行用電動機4の動力伝達を行う。走行用電動機4は、エンジン6の駆動力をアシストする機能と純粋な電力走行機能とを兼ね備えている。例えば、車両10の発進時やクラッチ3が切断されている低速走行時には、走行用電動機4の駆動力のみで車両10が走行する。一方、走行速度が所定車速以上になると、走行状態に応じて走行用電動機4の駆動力がエンジン6の駆動力に加えられ、或いは、走行用電動機4が非駆動の状態に制御される。
第三経路33は、エンジン6のクランクシャフト6aと電動機5の回転軸5aとの間を接続する動力伝達経路であり、エンジン始動時の動力及びエンジン6による発電時の動力伝達を行う。駆動輪8側から第三経路33を介して電動機5に入力される駆動力は電力に変換され、駆動用バッテリ等に充電される。
続いて、トランスアクスル1の具体的な内部構成について図3を参照して説明する。
エンジン6の回転軸6aに同軸に接続された入力軸11は、二つのギヤ11b,11cを備える。ギヤ11bは電動機軸14に固定されたギヤ14bと歯合し、電動機軸14に動力を伝達する。電動機軸14は、電動機5のロータ5bに結合された回転軸5aと同軸に(同一直線上に位置するように)接続されている。
尚、電動機5のステータ5cは、電動機5のケーシングに固定されている。
ギヤ11cは、クラッチ3の駆動側の係合要素3aに接続されたギヤ15bと歯合する。被駆動側の係合要素3bは、係合要素3aに対向して配置されており、クラッチ軸15に固定されている。クラッチ軸15には出力軸12側に動力を伝達するギヤ15cが設けられる。ギヤ15cは、出力軸12に固定されたディファレンシャルギヤ12bに噛み合う。
クラッチ軸15の一端には、ポンプ2に内蔵された回転体2aのポンプ軸16が同軸に接続されている。例えばポンプ2がベーンポンプである場合、回転体2aはロータに相当し、ピストンポンプの場合、回転体2aはピストンに相当する。回転体2aは、クラッチ軸15側から伝達される回転駆動力を受けて油圧を発生させ、作動油を油圧回路2bに圧送する。発生した油圧はクラッチ3に伝達され、係合要素3a,3bの駆動圧として利用される。
電動機軸13にはギヤ13bが設けられており、カウンタ軸17には二つのギヤ17b、17cが設けられている。ギヤ13bは、カウンタ軸17のギヤ17bと歯合する。ギヤ17cは、出力軸12に固定されたディファレンシャルギヤ12bに噛合する。電動機軸13は、電動機4のロータ4bに結合された回転軸4aと同軸に接続されている。
尚、電動機4のステータ4cは、電動機4のケーシングに固定されている。
ECU100はハイブリッド車両10の制御を実施するためのコントロールユニットである。図4に示すように、ECU100は、車両10の始動要求の有無を判定する始動判定部102と、電動機5の動作状態を制御する電動機制御部(本発明の第1電動機制御部に相当)104と、クラッチ3に対し断接制御を行うクラッチ制御部105と、走行用電動機4の回転軸4aの回転角度を検知する検知部106と、クラッチ3の固着判定用の閾値を予め記憶する記憶部108と、クラッチ3に固着が発生しているか否かを判定する判定部110と、エンジン6を制御するエンジン制御部112とを備える。
また図1では図示を省略していたが、図3に示すように車両10は運転手に対してクラッチ3の固着の有無を報知するための警告灯114を更に備える。
続いて図4及び図5を参照して、ハイブリッド車両10の制御内容について詳細に説明する。この実施例では車両10の初期状態として、エンジン6が停止した状態で停車している場合を前提に説明する。
まず始動判定部102は、車両10に始動要求があったか否かを判定する(ステップS10)。具体的には、始動判定部102はシステムを暖機するためのエンジン始動要求があるか否かを判定する。
エンジン始動要求があった場合(ステップS10:YES)、クラッチ制御部105はクラッチ3に対して切断指示を行うと共に、電動機制御部104は回転軸5aが微小駆動(初期駆動)するように電動機5を制御する(ステップS11)。ここで回転軸5aの駆動量は、電動機5を駆動させた際に、仮にクラッチ3の係合要素3a、3bが固着することによって出力軸12側に動力が伝達されて駆動輪8が回転した場合であっても、車両10の移動量が十分少なくなるように設定される。例えば、車両10の移動量が数cm程度、あるいは、運転手にとって車両10が揺れたと感じる程度が好ましい。
尚、回転軸5aの初期駆動量を小さくしすぎてしまうと、例えば車両10自身に生じる振動のような他の要因に起因する回転軸5aへの影響と区別することが困難になってしまう。そのため、回転軸5aの初期駆動量は、このような影響と区別可能な程度にある程度の大きさを有するように設定することが好ましい。
続いて検知部106は、走行用電動機4の回転軸4aの回転角度を検知する(ステップS12)。仮にクラッチ3に固着が発生していると、ステップS11で電動機5の回転軸5aを駆動することによって発生した動力が、クラッチ3を介して、走行用電動機4の回転軸4aに伝達される。つまり、クラッチ制御部105からクラッチ3に対して切断指示を行っているにも関わらず、現実にはクラッチ3が接続されているため、第1経路31(図2を参照)を介して、走行用電動機4の回転軸4aが回転する。このように検知部106は、走行用電動機4の回転軸4aの回転角度を検知することで、電動機5の駆動に伴って走行用電動機4に影響があるか否かをモニタする。
続いて判定部108は、ステップS12で検知された走行用電動機4の回転軸4aの回転角度が、予め設定された閾値を超えたか否かを判定する(ステップS13)。閾値は、判定部108が記憶部110にアクセスすることによって、該記憶部110に予め記憶されているものを取得する。
記憶部110に記憶されている閾値は、走行用電動機4及び電動機5間の回転比に基づいて予め規定されている。上述したように、電動機5の回転軸5aは、クラッチ3が接続状態にある場合、トランスアクスル1内のクラッチ3を含む第1経路31を介して、走行用電動機4の回転軸4aに接続される。そのため、クラッチ3に固着が発生した場合、電動機5の回転軸5aの動力は、走行用電動機4の回転軸4aに対して、減速又は増速を伴って伝達される。従って、閾値は、ステップS11における電動機5の回転軸5aの駆動量に、上記回転比を乗算することによって求めた値を採用するとよい。この場合、クラッチ3に固着が発生した場合に想定される走行用電動機4の回転軸4aの移動量に対応する閾値を得ることができる。
判定部108によって検知値が閾値を超えたと判定された場合(ステップS13:YES)、エンジン制御部112はエンジン6の始動を禁止する(ステップS14)。この場合、クラッチ制御部105からクラッチ3に対して切断指示を行っているにも関わらず、電動機5の動力が電動機4に伝達されており、クラッチ3に固着が発生している可能性が高い。仮にこの状態でエンジン6を始動させてしまうと、エンジン6の動力が駆動輪8側に伝達されることにより、車両10が意図せず発進してしまうおそれがある。そこで、エンジン制御部112は、エンジン6の始動を禁止することにより、車両10の意図しない発進を防止することができる。
この場合、エンジン制御部112は警告灯114を点灯させることによって、運転手に対してクラッチ3に固着が発生していることを報知する(ステップS15)。クラッチ3の固着は、運転手のようなユーザ自身では修復することが困難であるため、警告灯114を点灯することで、ユーザに対して修復作業の実施を促す。
尚、警告灯114に代えて、ユーザの五感に認識可能な他の形態で実施してもよいことは言うまでもない。
尚、ステップS14でエンジン6の始動を禁止した場合には、エンジン6の制御モードを、通常モードから電動機4の動力のみで走行可能とする臨時モードに移行することで、専門家によるメンテナンスを受けなければ通常モードに復帰できないようにすることで、ユーザに対して修復作業の実施を促してもよい。
一方、判定部108によって検知値が閾値を超えないと判定された場合には(ステップS13:NO)、クラッチ3に固着が発生していないことが明確となる。この場合、エンジン制御部112はエンジン6の始動を禁止することなく、通常の制御モードに従ってエンジン制御を実施する。
続いて図6及び図7を参照して他の実施形態について説明する。図6は本発明の他の実施形態に係るハイブリッド車両1のECU100‘の内部構成を示すブロック図であり、図7は図6のECU100‘によって実施される制御内容を示すフローチャートである。この実施例では車両10の初期状態として、エンジン6が停止した状態で停車している場合であるか否かを問わない。
図6に示すように、本実施形態のECU100‘は図3に示すECU100と比較して、始動判定部102に代えて発電要求判定部116を備える。発電要求判定部116は、車両10で電動機5による発電が要求されるか否かを判定する機能ブロックである。発電要求は、例えば、駆動用バッテリの充電残量SOCが減少して電力が不足した場合に、例えば駆動用バッテリの充電残量を監視するユニットで電気信号として生成されたものを受信することにより取得される。またバッテリ残量に関わらず、ユーザの必要に応じて発電を行うための専用スイッチを車両10に搭載されている場合には、当該専用スイッチのON信号を受信することにより取得してもよい。
図7に示すように、発電要求判定部116は、発電要求の有無を監視する(ステップS20)。その結果、発電要求があった場合(ステップS20:YES)、クラッチ制御部105はクラッチ3に対して切断指示を行うと共に、電動機制御部102は電動機制御部104は、回転軸5aが微小駆動するように電動機5を制御する(ステップS21)。ここで図7のステップS21−S25は、図5のステップS11−S15と同様である。
以上説明したように、本実施形態によれば、エンジン6が停止した状態で停車しているときに、電動機5の回転軸5aを初期駆動(微小駆動)した際の走行用電動機4の回転軸4aの様子を監視することによって、クラッチ3が固着しているか否かを精度よく判定可能である。そして、クラッチ3に固着が発生していると判定した場合には、エンジン6の始動を禁止することにより、車両10が不意に発進してしまうことを防止できる。
尚、このような車両10においてクラッチ6の固着判定手法としては、例えば、車両10の高速走行時にクラッチ3を接続し、その後、減速時にクラッチ3を切断した際に、エンジン6の回転数が適切に減少するか否かによっても可能ではある。しかしながら、この手法は、車両10がクラッチ3を接続した走行状態を経た後でしか実施できない。そのため、車両10の始動時や、充電要求時にエンジン6を始動させる必要が生じた場合には、クラッチ3の固着を判定することができない。このような観点からも本実施形態に係る車両10はメリットがある。
本開示は、エンジン及び電動機を動力源として備えるハイブリッド車両及びその制御方法に利用可能である。
1 トランスアクスル
2 ポンプ
3 クラッチ
4 電動機
5 電動機
6 エンジン
7 パワートレイン
8 駆動輪
9 ドライブシャフト(出力軸)
10 車両
11 入力軸
12 出力軸
13 電動機軸
14 電動機軸
15 クラッチ軸
16 ポンプ軸
17 カウンタ軸
100 ECU
102 始動判定部
104 電動機制御部
105 クラッチ制御部
106 検知部
108 記憶部
110 判定部
112 エンジン制御部
114 警告灯
116 発電要求部

Claims (3)

  1. 駆動軸と、
    第1電動機の回転軸が接続された出力軸を有するエンジンと、
    前記出力軸を前記駆動軸に対して断接可能に構成されたクラッチと、
    前記クラッチに対し、断接作動制御を行うクラッチ制御部と、
    前記駆動軸に接続された回転軸を有する第2電動機と、
    前記第1電動機を制御する第1電動機制御部と、
    前記第2電動機の回転軸の回転角度を検知する検知部と、
    前記エンジンを制御するエンジン制御部と
    を備える車両であって
    前記第1電動機制御部は、前記車両の停止時に、前記クラッチ制御部が前記クラッチに対し切断指示を行っている場合に、前記第1電動機をエンジン始動のためではない駆動をするように制御し、
    前記エンジン制御部は、前記検知部によって検知された回転角度が、予め設定された閾値を超えた場合に、クラッチが切断されていないと判定し、前記エンジンの始動を禁止することを特徴とするハイブリッド車両。
  2. 前記閾値は、前記第2電動機の回転軸の前記第1電動機の回転軸に対する回転比に基づいて予め設定されることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両。
  3. 駆動軸と、
    第1電動機の回転軸が接続された出力軸を有するエンジンと、
    前記出力軸を前記駆動軸に対して断接可能に構成されたクラッチと、
    前記クラッチに対し、断接作動制御を行うクラッチ制御部と、
    前記駆動軸に接続された回転軸を有する第2電動機と
    を備えるハイブリッド車両の制御方法であって、
    前記車両の停止時に、前記クラッチ制御部前記クラッチに対し切断指示を行っている場合に、前記第1電動機をエンジン始動のためではない駆動をするように制御する工程と、
    前記第2電動機の回転軸の回転角度を検知する工程と、
    前記検知された回転角度が、予め設定された閾値を超えた場合に、クラッチが切断されていないと判定し、前記エンジンの始動を禁止する工程と
    を備えることを特徴とするハイブリッド車両の制御方法。
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