JP6439609B2 - 駆動力伝達装置 - Google Patents
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Description
乾式クラッチは、駆動力伝達系のクラッチハブとクラッチドラムとの間に設けられる。
ピストンは、ハウジング部材に摺動可能に設けられ、乾式クラッチの締結時、油圧力にてクラッチ締結方向にストロークする。
ピストンアームは、クラッチドラムの縦壁に形成した貫通孔に摺動可能に設けられ、乾式クラッチを収めたクラッチ室に突出するアーム先端部が、ピストンのストローク動作に追従してストロークする。
リターンスプリングは、クラッチドラムの縦壁とピストンアームの間に介装され、乾式クラッチの開放時、ピストンアームに対しクラッチ開放方向の付勢力を与える。
弾性シール部材は、貫通孔とアーム先端部をクラッチ室からシールする位置に固定され、ピストンリテーナのストローク動作に追従して弾性変形する。
弾性シール部材に、ピストンアームのアーム先端部に固定され、乾式クラッチの締結時にクラッチプレートに接触してクラッチ締結力を伝達するピストンリテーナを設ける。
ピストンアームとピストンリテーナとの間に、乾式クラッチの周辺部材に正減衰を与える正減衰付与部材を配置する。
即ち、乾式クラッチの摩擦面を滑らせたとき、μ−V特性が負勾配である領域でクラッチ押し付け力を発生させると、クラッチ押し付け力と負勾配に比例する負減衰が発生する。この負減衰が大きいと、乾式クラッチの周辺部品であるピストンアームに固有モードの自励振動が発生することを知見した。
これに対し、乾式クラッチの摩擦面を滑らせるスリップ締結時、乾式クラッチの摩擦面を滑らせたときの負減衰を、正減衰付与部材により与えられる正減衰によって打ち消すという作用を示す。このため、駆動系から異音が発生する原因となっているピストンアームで発生する固有モードの自励振動そのものが抑制される。
この結果、乾式クラッチの摩擦面を滑らせるスリップ締結時、自励振動による異音の発生を抑制することができる。
図1は、実施例1のFFハイブリッド車に適用されるハイブリッド駆動力伝達装置を示す全体概略図である。以下、図1に基づき、全体システム構成を説明する。
なお、多板乾式クラッチ7の締結・開放を油圧制御するスレーブシリンダー8は、一般に「CSC(Concentric Slave Cylinderの略)」と呼ばれる。
図2は、実施例1のハイブリッド駆動力伝達装置におけるモータ&クラッチユニットのクラッチ構成を示す断面図である。以下、図2に基づき、モータ&クラッチユニットM/Cのクラッチ構成を説明する。
図3は、実施例1のハイブリッド駆動力伝達装置における多板乾式クラッチのピストン組立体を示し、図4は、ピストンアームとピストンリテーナを有する弾性シール部材の組み立て構造を示し、図5は、ピストンリテーナを有する弾性シール部材を示す。以下、図3〜図5に基づき、ピストンアーム83及びその周辺部材によるクラッチ締結構造の詳細構成を説明する。
実施例1のハイブリッド駆動力伝達装置における作用を、「エンジン始動時の異音発生メカニズム」、「エンジン始動時の異音抑制作用」、「クラッチ締結構造の他の特徴作用」に分けて説明する。
実施例1のFFハイブリッド車では、「EVモード」から「HEVモード」へのモード遷移要求があると、モータ/ジェネレータ9をスタータモータとし、多板乾式クラッチ7を介してエンジンEngの始動が行われる。
実施例1では、ピストンアーム83とピストンリテーナ88との間に、多板乾式クラッチ7の周辺部材に正減衰を与えるリング状ゴム部材101を配置する構成とした。
実施例1では、ピストンアーム83とリング状ゴム部材101との間に、耐久性を有するリング状金属プレート部材102を配置する構成とした。
即ち、ピストンアーム83からの押し付け力は、リング状金属プレート部材102で受け止められる。このため、耐久性の低いリング状ゴム部材101が、ピストンアーム83とリング状ゴム部材101との間に配置したリング状金属プレート部材102により保護される。
従って、ピストンアーム83からの押し付け力によるリング状ゴム部材101の破断が、耐久性を有するリング状金属プレート部材102により防止される。
例えば、正減衰付与部材と耐久性を有するプレート部材を、ピストンアーム83のアーム先端部83bのみに部分的に配置すると、ピストンアーム83等に振動が入力されたとき、正減衰付与部材やプレート部材が周方向に位置ずれしたり、外れたりすることがある。この位置ずれや外れが生じると、正減衰付与部材の場合は正減衰の付与に支障が出るし、プレート部材の場合は正減衰付与部材の保護に支障が出る。
これに対し、正減衰付与部材と耐久性を有するプレート部材のうち少なくとも一方の部材をリング状部材としたことで、振動入力により、正減衰付与部材とプレート部材のうち、一方の部材がずれても、他方の部材はピストンアーム83とピストンリテーナ88との間から外れることが無くなる。特に、両方の部材を、リング状ゴム部材101及びリング状金属プレート部材102にした場合、両部材が振動入力により周方向に相対的な位置ずれを生じても、ピストンアーム83とピストンリテーナ88との間に両部材101,102が配置された状態をそのまま維持することができる。
即ち、リング状ゴム部材101及びリング状金属プレート部材102の組み付け時には、ピストンリテーナ88のリテーナ内面88bにリング状ゴム部材101とリング状金属プレート部材102を装着する。そして、ピストンアーム83のアーム先端部83bを、ピストンリテーナ88の外径側リテーナ内周面88cと内径側リテーナ内周面88dに圧入固定することでなされる。
従って、対向面スペースに配置することで径方向の位置ずれが抑えられると共に、ピストンリテーナ88に対するリング状ゴム部材101及びリング状金属プレート部材102の組み付け性が容易になる。
実施例1におけるハイブリッド駆動力伝達装置にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
ハウジング部材(モータハウジング81)に摺動可能に設けられ、乾式クラッチ(多板乾式クラッチ7)の締結時、油圧力にてクラッチ締結方向にストロークするピストン82と、
クラッチドラム6の縦壁60に形成した貫通孔61に摺動可能に設けられ、乾式クラッチ(多板乾式クラッチ7)を収めたクラッチ室64に突出するアーム先端部83bが、ピストン82のストローク動作に追従してストロークするピストンアーム83と、
クラッチドラム6の縦壁60とピストンアーム83の間に介装され、乾式クラッチ(多板乾式クラッチ7)の開放時、ピストンアーム83に対しクラッチ開放方向の付勢力を与えるリターンスプリング84と、
貫通孔61とアーム先端部83aをクラッチ室64からシールする位置に固定され、ピストンアーム83のストローク動作に追従して弾性変形する弾性シール部材89,89と、を備え、
弾性シール部材89,89に、ピストンアーム83のアーム先端部83bに固定され、乾式クラッチ(多板乾式クラッチ7)の締結時にクラッチプレート71,72に接触してクラッチ締結力を伝達するピストンリテーナ88を設け、
ピストンアーム83とピストンリテーナ88との間に、乾式クラッチ(多板乾式クラッチ7)の周辺部材に正減衰を与える正減衰付与部材(リング状ゴム部材101)を配置する(図2)。
このため、乾式クラッチ(多板乾式クラッチ7)の摩擦面を滑らせるスリップ締結時、自励振動による異音の発生を抑制することができる。
このため、(1)の効果に加え、ピストンアーム83からの押し付け力による正減衰付与部材(リング状ゴム部材101)の破断を、耐久性を有するプレート部材(リング状金属プレート部材102)により防止することができる。
このため、(2)の効果に加え、振動入力により、正減衰付与部材(リング状ゴム部材101)及びプレート部材(リング状金属プレート部材102)が共にずれてピストンアーム83とピストンリテーナ88との間から外れることを無くすことができる。
このため、(3)の効果に加え、正減衰付与部材(リング状ゴム部材101)及びプレート部材(リング状金属プレート部材102)の径方向の位置ずれを抑えることができると共に、ピストンリテーナ88に対する正減衰付与部材(リング状ゴム部材101)及びプレート部材(リング状金属プレート部材102)の組み付け性を容易にすることができる。
多板乾式クラッチ7は、エンジンEngの始動時、モータ(モータ/ジェネレータ9)をスタータモータとし、多板乾式クラッチ7の摩擦面を滑らせながら押し付け力を増すスリップ締結制御によりエンジンクランキングを行う(図1)。
このため、(1)〜(4)の効果に加え、「EVモード」から「HEVモード」へのモード遷移要求にしたがって乾式クラッチ(多板乾式クラッチ7)をスリップ締結制御するエンジン始動時、静粛な「EVモード」での自励振動による異音の発生を抑制することができる。
3 クラッチハブ
6 クラッチドラム
60 縦壁
61 貫通孔
64 クラッチ室
7 多板乾式クラッチ(乾式クラッチ)
71,72 クラッチプレート
81 モータハウジング(ハウジング部材)
82 ピストン
83 ピストンアーム
83a アームボディ
83b アーム先端部
83c アーム先端面
84 リターンスプリング
88 ピストンリテーナ
88b リテーナ内面
89 弾性シール部材
9 モータ/ジェネレータ(モータ)
101 リング状ゴム部材(正減衰付与部材)
102 リング状金属プレート部材(耐久性を有するプレート部材)
Claims (5)
- 駆動力伝達系のクラッチハブとクラッチドラムとの間に設けられる乾式クラッチと、
ハウジング部材に摺動可能に設けられ、前記乾式クラッチの締結時、油圧力にてクラッチ締結方向にストロークするピストンと、
前記クラッチドラムの縦壁に形成した貫通孔に摺動可能に設けられ、前記乾式クラッチを収めたクラッチ室に突出するアーム先端部が、前記ピストンのストローク動作に追従してストロークするピストンアームと、
前記クラッチドラムの縦壁と前記ピストンアームの間に介装され、前記乾式クラッチの開放時、前記ピストンアームに対しクラッチ開放方向の付勢力を与えるリターンスプリングと、
前記貫通孔と前記アーム先端部をクラッチ室からシールする位置に固定され、前記ピストンアームのストローク動作に追従して弾性変形する弾性シール部材と、を備え、
前記弾性シール部材に、前記ピストンアームのアーム先端部に固定され、前記乾式クラッチの締結時にクラッチプレートに接触してクラッチ締結力を伝達するピストンリテーナを設け、
前記ピストンアームと前記ピストンリテーナとの間に、前記乾式クラッチの周辺部材に正減衰を与える正減衰付与部材を配置する
ことを特徴とする駆動力伝達装置。 - 請求項1に記載された駆動力伝達装置において、
前記ピストンアームと前記正減衰付与部材との間に、耐久性を有するプレート部材を配置する
ことを特徴とする駆動力伝達装置。 - 請求項2に記載された駆動力伝達装置において、
前記正減衰付与部材と前記耐久性を有するプレート部材のうち、少なくとも一方の部材を、前記ピストンアームのアームボディから複数箇所で突設させたアーム先端部を円周上に繋ぐ全領域に配置されるリング状部材とする
ことを特徴とする駆動力伝達装置。 - 請求項3に記載された駆動力伝達装置において、
前記正減衰付与部材及び前記耐久性を有するプレート部材を、互いに重ね合わせた2層構造とし、前記ピストンアームのアーム先端面と前記ピストンリテーナのリテーナ内面との対向面スペースに配置する
ことを特徴とする駆動力伝達装置。 - 請求項1から請求項4までの何れか一項に記載された駆動力伝達装置において、
前記乾式クラッチは、ハイブリッド駆動系のエンジンとモータの間に介装された多板乾式クラッチであり、
前記多板乾式クラッチは、前記エンジンの始動時、前記モータをスタータモータとし、前記多板乾式クラッチの摩擦面を滑らせながら押し付け力を増すスリップ締結制御によりエンジンクランキングを行う
ことを特徴とする駆動力伝達装置。
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