JP5502956B2 - 駆動力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両駆動系に適用され、駆動力の伝達を断接する乾式クラッチがシールにより仕切られたクラッチ室内に配置された駆動力伝達装置に関する。
従来、駆動力の伝達を断接する乾式クラッチがシールにより仕切られたクラッチ室内に配置されたハイブリッド駆動力伝達装置としては、仕切りシール構造として、弾性シール部材と、伝達プレートと、を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
前記弾性シール部材は、クラッチドラムの側壁位置に固定され、ピストンアームのアーム先端部のストローク動作に追従して弾性変形する。前記伝達プレートは、弾性シール部材と一体に設けられ、乾式クラッチの締結時、クラッチプレートに接触してクラッチ締結力を伝達する。
特開2010−151313号公報
しかしながら、従来のハイブリッド駆動力伝達装置にあっては、ピストンアームのアーム先端部の先端面に対し伝達プレートを面接触させ、リターンスプリングによる付勢力をピストンアームのみに与える構成としている。このため、乾式クラッチが締結状態から開放状態へ移行するクラッチ開放過渡期において、伝達プレートとクラッチプレートが密着していると、リターンスプリングによる付勢力でピストンアームが伝達プレートより先に後退ストロークすることがある。この場合、伝達プレートがクラッチプレートから離反するまでクラッチ開放応答が遅れる、という問題があった。
また、乾式クラッチの開放状態において、リターンスプリングによる付勢力がピストンアームのみに与えられ、伝達プレートは弾性シール部材により弾性支持されているだけである。このため、クラッチ開放状態において伝達プレートに振動入力等があると、伝達プレートが入力方向にしたがって振れ、クラッチプレートに当たってプレート隙間を縮め、クラッチプレート間で引き摺りが発生する、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、クラッチ開放過渡期における開放応答性の向上と、クラッチ開放状態におけるクラッチプレートの引き摺り防止と、クラッチ締結/開放動作時における乾式クラッチと弾性シール部材の干渉防止と、を図ることができる駆動力伝達装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の駆動力伝達装置では、乾式クラッチと、ピストンと、ピストンアームと、リターンスプリングと、弾性シール部材と、アーム固定プレートと、を備える手段とした。
前記乾式クラッチは、駆動力伝達系のクラッチハブとクラッチドラムとの間に設けられ、クラッチ開放とクラッチ締結により駆動力を断接する。
前記ピストンは、ハウジング部材に摺動可能に設けられ、前記乾式クラッチの締結時、油圧力にてクラッチ締結方向にストロークする。
前記ピストンアームは、前記クラッチドラムの側壁に形成した貫通孔に摺動可能に設けられ、前記乾式クラッチを収めたクラッチ室に突出するアーム先端部が、前記ピストンのストローク動作に追従してストロークする。
前記リターンスプリングは、前記クラッチドラムの側壁と前記ピストンアームの間に介装され、前記乾式クラッチの開放時、前記ピストンアームに対しクラッチ開放方向の付勢力を与える。
前記弾性シール部材は、前記貫通孔と前記アーム先端部を前記クラッチ室からシールする前記クラッチドラムの側壁位置に固定され、前記アーム先端部のストローク動作に追従して弾性変形する。
前記アーム固定プレートは、前記弾性シール部材と一体に設けられると共に前記アーム先端部に固定され、前記乾式クラッチの締結時、クラッチプレートに接触してクラッチ締結力を伝達する。
そして、前記弾性シール部材の前記アーム固定プレートに対する固定位置を、前記ピストンアームのアーム先端よりも前記ハウジング部材側にオフセットさせた位置とした。
上記のように、アーム固定プレートは、ピストンアームのアーム先端部に固定され、リターンスプリングによる付勢力を、ピストンアームとアーム固定プレートの両方に与える構成とされる。
このため、乾式クラッチが締結状態から開放状態へ移行するクラッチ開放過渡期、ピストンへの油圧力が解除されると、リターンスプリングによる付勢力により、一体のピストンアームとアーム固定プレートが、速やかにクラッチ開放方向にストロークし、クラッチ締結状態からクラッチ開放状態へ移行する。
そして、乾式クラッチが開放状態になってもリターンスプリングによる初期付勢力がピストンアームとアーム固定プレートに与えられている。このため、ピストンアームとアーム固定プレートは、振動入力等があったとしても初期付勢力を超える入力がない限り、クラッチ開放位置で初期付勢力による拘束を受けながら待機している状態が維持される。この待機している位置は、乾式クラッチのクラッチプレートから最も離れたクラッチ開放位置であるため、隣接するクラッチプレート間の隙間が確保される。
さらに、弾性シール部材のアーム固定プレートに対する固定位置を、ピストンアームのアーム先端よりもハウジング部材側にオフセットさせた位置とした。この構成により、弾性シール部材を、S字蛇腹断面形状としても、オフセット分の軸方向余裕寸法により、乾式クラッチの締結/開放動作時、乾式クラッチに弾性シール部材が干渉しない。
この結果、クラッチ開放過渡期における開放応答性の向上と、クラッチ開放状態におけるクラッチプレートの引き摺り防止と、クラッチ締結/開放動作時における乾式クラッチと弾性シール部材の干渉防止と、を図ることができる。
実施例1のハイブリッド駆動力伝達装置(駆動力伝達装置の一例)を示す全体概略図である。 実施例1のハイブリッド駆動力伝達装置におけるモータ&クラッチユニットの多板乾式クラッチの構成を示す要部断面図である。 実施例1のハイブリッド駆動力伝達装置における多板乾式クラッチのピストン組立体を示す分解側面図である。 実施例1のハイブリッド駆動力伝達装置における多板乾式クラッチのピストン組立体を示す分解斜視図である。 比較例のハイブリッド駆動力伝達装置における多板乾式クラッチのクラッチ開放過渡期の作用を示す作用説明図である。 比較例のハイブリッド駆動力伝達装置における多板乾式クラッチのクラッチ開放状態における作用を示す作用説明図である。 実施例1のハイブリッド駆動力伝達装置における多板乾式クラッチのクラッチ締結作用を示す作用説明図である。 実施例1のハイブリッド駆動力伝達装置における多板乾式クラッチのクラッチ開放作用を示す作用説明図である。
以下、本発明の駆動力伝達装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1のハイブリッド駆動力伝達装置(駆動力伝達装置の一例)を示す全体概略図である。以下、図1に基づき装置の全体構成を説明する。
実施例1のハイブリッド駆動力伝達装置は、図1に示すように、エンジンEngと、モータ&クラッチユニットM/Cと、変速機ユニットT/Mと、エンジン出力軸1と、クラッチハブ軸2と、クラッチハブ3と、クラッチドラム軸4と、変速機入力軸5と、クラッチドラム6と、多板乾式クラッチ7(乾式クラッチ)と、スレーブシリンダー8と、モータ/ジェネレータ9と、を備えている。なお、多板乾式クラッチ7の締結・開放を油圧制御するスレーブシリンダー8は、一般に「CSC(Concentric Slave Cylinderの略)」と呼ばれる。
実施例1のハイブリッド駆動力伝達装置は、ノーマルオープンである多板乾式クラッチ7を開放したとき、モータ/ジェネレータ9と変速機入力軸5を、クラッチドラム6とクラッチドラム軸4を介して連結し、「電気自動車走行モード」とする。そして、多板乾式クラッチ7をスレーブシリンダー8により油圧締結したとき、エンジンEngとモータ/ジェネレータ9を、エンジン出力軸1とクラッチハブ軸2を、ダンパー21を介して連結する。そして、クラッチハブ3とクラッチドラム6を締結された多板乾式クラッチ7を介して連結し、「ハイブリッド車走行モード」とする。
前記モータ&クラッチユニットM/Cは、多板乾式クラッチ7と、スレーブシリンダー8と、モータ/ジェネレータ9と、を有する。多板乾式クラッチ7は、エンジンEngに連結接続され、エンジンEngからの駆動力伝達を断接する。スレーブシリンダー8は、多板乾式クラッチ7の締結・開放を油圧制御する。モータ/ジェネレータ9は、多板乾式クラッチ7のクラッチドラム6の外周位置に配置され、変速機入力軸5との間で動力の伝達をする。このモータ&クラッチユニットM/Cには、スレーブシリンダー8への第1クラッチ圧油路85を有するシリンダーハウジング81が、O−リング10によりシール性を保ちながら設けられている。
前記モータ/ジェネレータ9は、同期型交流電動機であり、クラッチドラム6と一体に設けたロータ支持フレーム91と、ロータ支持フレーム91に支持固定され、永久磁石が埋め込まれたロータ92と、を有する。そして、ロータ92にエアギャップ93を介して配置され、シリンダーハウジング81に固定されたステータ94と、ステータ94に巻き付けられたステータコイル95と、を有する。なお、シリンダーハウジング81には、冷却水を流通させるウォータジャケット96が形成されている。
前記変速機ユニットT/Mは、モータ&クラッチユニットM/Cに連結接続され、変速機ハウジング41と、Vベルト式無段変速機機構42と、オイルポンプO/Pと、を有する。Vベルト式無段変速機機構42は、変速機ハウジング41に内蔵され、2つのプーリ間にVベルトを掛け渡し、ベルト接触径を変化させることにより無段階の変速比を得る。オイルポンプO/Pは、必要部位への油圧を作る油圧源であり、オイルポンプ圧を元圧とし、プーリ室への変速油圧やクラッチ・ブレーキ油圧、等を調圧する図外のコントロールバルブからの油圧を必要部位へ導く。この変速機ユニットT/Mには、さらに前後進切換機構43と、オイルタンク44と、エンドプレート45と、が設けられている。エンドプレート45は、第2クラッチ圧油路47(図2)を有する。
前記オイルポンプO/Pは、変速機入力軸5の回転駆動トルクを、チェーン駆動機構を介して伝達することでポンプ駆動する。チェーン駆動機構は、変速機入力軸5の回転駆動に伴って回転する駆動側スプロケット51と、ポンプ軸57を回転駆動させる被動側スプロケット52と、両スプロケット51,52に掛け渡されたチェーン53と、を有する。駆動側スプロケット51は、変速機入力軸5とエンドプレート45との間に介装され、変速機ハウジング41に固定されたステータシャフト54に対し、ブッシュ55を介して回転可能に支持されている。そして、変速機入力軸5にスプライン嵌合すると共に、駆動側スプロケット51に対して爪嵌合する第1アダプタ56を介し、変速機入力軸5からの回転駆動トルクを伝達する。
図2は、実施例1のハイブリッド駆動力伝達装置におけるモータ&クラッチユニットの多板乾式クラッチ7の構成を示す要部断面図である。図3〜図6は、多板乾式クラッチ7の各構成部材を示す図である。以下、図2〜図6に基づき、モータ&クラッチユニットM/Cの多板乾式クラッチ7とスレーブシリンダー8の構成を説明する。
前記クラッチハブ3は、エンジンEngのエンジン出力軸1に連結される。このクラッチハブ3には、図2に示すように、多板乾式クラッチ7のドライブプレート71(クラッチプレート)がスプライン結合により保持される。
前記クラッチドラム6は、変速機ユニットT/Mの変速機入力軸5に連結される。このクラッチドラム6には、図2に示すように、多板乾式クラッチ7のドリブンプレート72(クラッチプレート)がスプライン結合により保持される。
前記多板乾式クラッチ7は、クラッチハブ3とクラッチドラム6の間に、両面に摩擦フェーシング73,73を貼り付けたドライブプレート71と、ドリブンプレート72と、を交互に複数枚配列することで介装される。つまり、多板乾式クラッチ7を締結することで、クラッチハブ3とクラッチドラム6の間でトルク伝達可能とし、多板乾式クラッチ7を開放することで、クラッチハブ3とクラッチドラム6の間でのトルク伝達を遮断する。
前記スレーブシリンダー8は、多板乾式クラッチ7の締結・開放を制御する油圧アクチュエータであり、変速機ユニットT/M側とクラッチドラム6の間の位置に配置される。このスレーブシリンダー8は、図2に示すように、シリンダーハウジング81(ハウジング部材)のシリンダー孔80に摺動可能に設けたピストン82と、シリンダーハウジング81に形成し、変速機ユニットT/Mにより作り出したクラッチ圧を導く第1クラッチ圧油路85と、第1クラッチ圧油路85に連通するシリンダー油室86と、を有する。ピストン82と多板乾式クラッチ7との間には、図2に示すように、ニードルベアリング87と、ピストンアーム83と、リターンスプリング84と、アーム固定プレート88と、が介装されている。
前記ピストンアーム83は、スレーブシリンダー8からの押圧力により多板乾式クラッチ7の押し付け力を発生させるもので、クラッチドラム6に形成した貫通孔61に摺動可能に設けている。リターンスプリング84は、ピストンアーム83とクラッチドラム6の間に介装されている。ニードルベアリング87は、ピストン82とピストンアーム83との間に介装され、ピストン82がピストンアーム83の回転に伴って連れ回るのを抑えている。アーム固定プレート88は、蛇腹弾性シール部材89,89(弾性シール部材)と一体に設けられ、蛇腹弾性シール部材89,89の内周部と外周部がクラッチドラム6に圧入固定されている。このアーム固定プレート88と蛇腹弾性シール部材89,89により、ピストンアーム83側からのリーク油が多板乾式クラッチ7へ流れ込むのを遮断する。つまり、クラッチドラム6のピストンアーム取り付け位置に密封固定されたアーム固定プレート88および蛇腹弾性シール部材89により、スレーブシリンダー8を配置したウェット空間と、多板乾式クラッチ7を配置したドライ空間を分ける仕切り機能を持たせている。
前記ピストンアーム83は、図3および図4に示すように、リング状に形成したアームボディ83aと、該アームボディ83aから4箇所で突設させたアーム突条83bと、によって構成されている。
前記リターンスプリング84は、図3および図4に示すように、リング状に形成したスプリング支持プレート84aと、該スプリング支持プレート84aに固定した複数個(実施例1では28個)のコイルスプリング84bと、により構成されている。
前記アーム固定プレート88は、図2に示すように、ピストンアーム83のアーム突条83bに圧入固定される。そして、図3および図4に示すように、アーム固定プレート88の内側と外側に蛇腹弾性シール部材89,89を一体に有する。
実施例1のリーク油回収油路は、図2に示すように、第1ベアリング12と、第1シール部材31と、リーク油路32と、第1回収油路33と、第2回収油路34と、を備えている。すなわち、ピストン82の摺動部からのリーク油を、第1シール部材31により密封された第1回収油路33および第2回収油路34を経過し、変速機ユニットT/Mに戻す回路である。これに加えて、ピストンアーム83の摺動部からのリーク油を、仕切りシール構造(アーム固定プレート88、蛇腹弾性シール部材89,89)により密封されたリーク油路32と、第1シール部材31により密封された第1回収油路33および第2回収油路34を経過し、変速機ユニットT/Mに戻す回路である。
実施例1のベアリング潤滑油路は、図2に示すように、ニードルベアリング20と、第2シール部材14と、第1軸心油路19と、第2軸心油路18と、潤滑油路16と、隙間17と、を備えている。このベアリング潤滑油路は、変速機ユニットT/Mからのベアリング潤滑油を、ニードルベアリング20と、シリンダーハウジング81に対しクラッチドラム6を回転可能に支持する第1ベアリング12と、ピストン82とピストンアーム83との間に介装されたニードルベアリング87と、を通過し、変速機ユニットT/Mへ戻す経路によりベアリング潤滑を行う。
前記第2シール部材14は、図2に示すように、クラッチハブ3とクラッチドラム6の間に介装している。この第2シール部材14により、スレーブシリンダー8を配置したウェット空間から、多板乾式クラッチ7を配置したドライ空間へとベアリング潤滑油が流れ込むのをシールしている。
次に、図2〜図4に基づき、モータ&クラッチユニットM/Cに設定されたクラッチ断接動作系の詳しい構成を説明する。
実施例1のクラッチ断接動作系は、図2に示すように、多板乾式クラッチ7と、ピストン82と、ピストンアーム83と、リターンスプリング84と、蛇腹弾性シール部材89,89と、アーム固定プレート88と、を備えている。
前記多板乾式クラッチ7は、図2に示すように、駆動力伝達系のクラッチハブ3とクラッチドラム6との間に設けられ、クラッチ開放とクラッチ締結により駆動力を断接する。
前記ピストン82は、図2に示すように、シリンダーハウジング81に摺動可能に設けられ、多板乾式クラッチ7の締結時、油圧力にてクラッチ締結方向(図2の右方向)にストロークする。
前記ピストンアーム83は、クラッチドラム6の側壁に形成した貫通孔61に摺動可能に設けられ、多板乾式クラッチを収めたクラッチ室64に突出するアーム突条83b(アーム先端部)が、ピストン82のストローク動作に追従してストロークする(図3,図4)。このピストンアーム83は、アルミ合金素材により製造される。なお、ドライ室は、シール部材62により、クラッチ室64とモータ室65に画成される。
前記リターンスプリング84は、クラッチドラム6の側壁とピストンアーム83の間に介装され、多板乾式クラッチ7の開放時、ピストンアーム83に対しクラッチ開放方向の付勢力を与える(図3,図4)。
前記蛇腹弾性シール部材89,89は、図2に示すように、貫通孔61とアーム突条83bをクラッチ室64からシールするクラッチドラム6の側壁位置に圧入固定され、アーム突条83bのストローク動作に追従して弾性変形する。この蛇腹弾性シール部材89,89は、素材がゴム系素材であり、多板乾式クラッチ7の開放時、クラッチ開放側に戻す弾性復元力をアーム固定プレート88に与えるS字蛇腹断面形状を有する。そして、蛇腹弾性シール部材89,89のアーム固定プレート88に対する固定位置は、図2に示すように、アーム先端よりもシリンダーハウジング81側にオフセットさせた位置としている。つまり、アーム突条83bのクラッチ室64への突出量の中程位置を、蛇腹弾性シール部材89,89の固定位置とし、蛇腹弾性シール部材89,89が、クラッチドラム6の側壁面とアーム先端との間の軸方向領域に収まる設定としている。この構成により、蛇腹弾性シール部材89,89を、S字蛇腹断面形状としても、乾式多板クラッチ7の締結/開放動作時、乾式多板クラッチ7に蛇腹弾性シール部材89,89が干渉しないようにすることができる。
前記アーム固定プレート88は、図2に示すように、加硫接着により蛇腹弾性シール部材89,89と一体に設けられると共にアーム突条83bの先端部に圧入固定され、多板乾式クラッチ7の締結時、ドリブンプレート72に接触してクラッチ締結力を伝達する。このアーム固定プレート88は、素材として鋼板に比べて熱伝導率が低い金属素材(例えば、ステンレス材)が用いられる。
次に、作用を説明する。
まず、「比較例の課題」を説明する。続いて、実施例1のハイブリッド駆動力伝達装置における作用を、「スレーブシリンダーによるクラッチ締結/開放作用」と「多板乾式クラッチの開放応答作用」に分けて説明する。
[比較例の課題]
図5および図6は、比較例のハイブリッド駆動力伝達装置における多板乾式クラッチのクラッチ開放過渡期における作用およびクラッチ開放状態における作用を示す作用説明図である。以下、図5および図6に基づき、比較例の課題を説明する。
比較例は、クラッチドラムの側壁位置に固定され、ピストンアームのアーム先端部のストローク動作に追従して弾性変形する弾性シール部材と、弾性シール部材と一体に設けられ、多板乾式クラッチの締結時、クラッチプレートに接触してクラッチ締結力を伝達する伝達プレートと、を有するものとする。
この比較例では、図5および図6に示すように、ピストンアームのアーム先端部の先端面に対し伝達プレートを面接触させ、リターンスプリングによる付勢力をピストンアームのみに与える構成としている。
このため、多板乾式クラッチが締結状態から開放状態へ移行するクラッチ開放過渡期において、伝達プレートとクラッチプレートが密着していると、図5の矢印に示すように、リターンスプリングによる付勢力でピストンアームが伝達プレートより先に後退ストロークすることがある。この場合、伝達プレートがクラッチプレートから離反するまでクラッチ開放応答が遅れる。
また、図6に示す多板乾式クラッチの開放状態において、リターンスプリングによる付勢力がピストンアームのみに与えられ、伝達プレートは弾性シール部材により弾性支持されているだけである。このため、クラッチ開放状態において伝達プレートに振動入力等があると、図6の矢印に示すように、伝達プレートが入力方向にしたがって振れ、多板乾式クラッチのクラッチプレートに当たってプレート隙間を縮め、クラッチプレート間で引き摺りが発生する。なお、伝達プレートとピストンアームの接触や伝達プレートとクラッチプレートの接触がメタル接触となる場合には、打音が発生するという問題も生じる。
そして、特にハイブリッド駆動系の場合、「ハイブリッド車走行モード」から「電気自動車走行モード」へとモード遷移する場合に締結されている多板乾式クラッチが開放される。したがって、クラッチ開放応答が遅れて引き摺りトルクが発生したり、クラッチ開放状態で引き摺りトルクが発生したりすると、この引き摺りトルク分が駆動力損失となり、燃費の悪化を招く。
[スレーブシリンダーによるクラッチ締結/開放作用]
以下、図2を用いてスレーブシリンダー8により多板乾式クラッチ7を締結・開放するクラッチ締結/開放作用を説明する。
スレーブシリンダー8による多板乾式クラッチ7を締結するときには、変速機ユニットT/Mにて作り出したクラッチ油圧を、シリンダーハウジング81に形成した第1クラッチ圧油路85を経過してシリンダー油室86に供給する。これにより、油圧と受圧面積を掛け合わせた油圧力がピストン82に作用し、ピストンアーム83とクラッチドラム6の間に介装されたリターンスプリング84による付勢力に抗して、ピストン82を図2の右方向にストロークさせる。そして、油圧力と付勢力の差による締結力は、ピストン82→ニードルベアリング87→ピストンアーム83→アーム固定プレート88へと伝達され、ドライブプレート71とドリブンプレート72を押し付け、多板乾式クラッチ7が締結される。
締結状態の多板乾式クラッチ7を開放するときは、シリンダー油室86に供給されている作動油を、クラッチ圧油路85を経過して変速機ユニットT/Mへ抜き、ピストン82に作用する油圧力を低下させると、リターンスプリング84による付勢力が油圧力を上回り、一体に構成されたピストンアーム83とアーム固定プレート88を図2の左方向にストロークさせる。これによりアーム固定プレート88へ伝達されていた締結力が解除され、多板乾式クラッチ7が開放される。
[多板乾式クラッチの開放応答作用]
図7および図8は、実施例1のハイブリッド駆動力伝達装置における多板乾式クラッチ7のクラッチ締結作用およびクラッチ開放作用を示す作用説明図である。以下、図7および図8に基づいて、多板乾式クラッチ7の開放応答作用を説明する。
多板乾式クラッチ7が図7に示す締結状態から図8に示す開放状態へ移行するクラッチ開放過渡期の作用を説明する。実施例1のアーム固定プレート88は、ピストンアーム83のアーム突条83bの先端部に固定され、リターンスプリング84による付勢力を、ピストンアーム83とアーム固定プレート88の両方に与える構成とされる。このため、図7に示す締結状態からピストン82への油圧力が解除されると、リターンスプリング84による付勢力により、多板摩擦クラッチ7のクラッチプレートからアーム固定プレート88が素早く引き離され、一体のピストンアーム83とアーム固定プレート88が、速やかにクラッチ開放方向にストロークする。したがって、図7に示すクラッチ締結状態から図8に示すクラッチ開放状態へ短時間にて応答良く移行する。
このとき、弾性シール部材を蛇腹弾性シール部材89,89としているため、リターンスプリング84による付勢力に、蛇腹弾性シール部材89,89の弾性復元力が加わり、付勢力のみによる場合に比べ、さらなるクラッチ開放応答性の向上が期待できる。
次に、多板乾式クラッチ7が図8に示すように開放状態のときの作用を説明する。実施例1では、多板乾式クラッチ7が開放状態になってもリターンスプリング84による初期付勢力がピストンアーム83とアーム固定プレート88に与えられている。このため、ピストンアーム83とアーム固定プレート88は、振動入力等があったとしても初期付勢力を超える入力がない限り、図8に示すクラッチ開放位置で初期付勢力による拘束を受けながら待機している状態が維持される。このピストンアーム83とアーム固定プレート88が待機している位置は、多板乾式クラッチ7のクラッチプレートから最も離れたクラッチ開放位置である。つまり、締結時の多板乾式クラッチ7の軸方向長さをL1としたとき、この軸方向長さL1に開放ストローク長さΔLを加えた軸方向長さL2の位置にピストンアーム83とアーム固定プレート88が待機している。このため、開放ストローク長さΔLが、隣接するクラッチプレート間の隙間余裕として使える長さとなり、引き摺りのない多板乾式クラッチ7の開放状態が確保される。
このように、実施例1では、アーム固定プレート88を、ピストンアーム83のアーム突条83bの先端部に固定し、リターンスプリング84による付勢力を、ピストンアーム83とアーム固定プレート88の両方に与える構成を採用した。
したがって、クラッチ開放過渡期における開放応答性の向上と、クラッチ開放状態におけるクラッチプレートの引き摺り防止と、が図られる。
実施例1では、弾性シール部材を、多板乾式クラッチ7の開放時、クラッチ開放側に戻す弾性復元力をアーム固定プレート88に与える蛇腹断面形状を有する蛇腹弾性シール部材89,89とした。
したがって、リターンスプリング84による付勢力のみで多板乾式クラッチ7を開放する場合に比べ、さらなるクラッチ開放過渡期における開放応答性の向上が期待される。
実施例1では、蛇腹弾性シール部材89,89の素材をゴム系素材とし、アーム固定プレート88の素材を、鋼板に比べて熱伝導率が低い金属素材とした。
すなわち、多板乾式クラッチ7のような摩擦クラッチの場合、クラッチスリップ等により摩擦熱が発生する。このときアーム固定プレートの素材を熱伝導率が高い素材にすると、アーム固定プレートが摩擦クラッチから受けた摩擦熱を弾性シール部材に伝え、弾性シール部材の熱劣化を促すことになる。
これに対し、アーム固定プレート88に熱伝導率が低い金属素材を用いたことで、多板乾式クラッチ7から受けた摩擦熱を蛇腹弾性シール部材89,89に伝えるのが抑えられ、蛇腹弾性シール部材89,89の耐久信頼性の向上が図られる。
次に、効果を説明する。
実施例1のハイブリッド駆動力伝達装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 駆動力伝達系のクラッチハブ3とクラッチドラム6との間に設けられ、クラッチ開放とクラッチ締結により駆動力を断接する乾式クラッチ(多板乾式クラッチ7)と、
ハウジング部材(シリンダーハウジング81)に摺動可能に設けられ、前記乾式クラッチ(多板乾式クラッチ7)の締結時、油圧力にてクラッチ締結方向にストロークするピストン82と、
前記クラッチドラム6の側壁に形成した貫通孔61に摺動可能に設けられ、前記乾式クラッチ(多板乾式クラッチ7)を収めたクラッチ室64に突出するアーム先端部(アーム突条83b)が、前記ピストン82のストローク動作に追従してストロークするピストンアーム83と、
前記クラッチドラム6の側壁と前記ピストンアーム83の間に介装され、前記乾式クラッチ(多板乾式クラッチ7)の開放時、前記ピストンアーム83に対しクラッチ開放方向の付勢力を与えるリターンスプリング84と、
前記貫通孔61と前記アーム先端部(アーム突条83b)を前記クラッチ室64からシールする前記クラッチドラム6の側壁位置に固定され、前記アーム先端部(アーム突条83b)のストローク動作に追従して弾性変形する弾性シール部材(蛇腹弾性シール部材89,89)と、
前記弾性シール部材(蛇腹弾性シール部材89,89)と一体に設けられると共に前記アーム先端部(アーム突条83b)に固定され、前記乾式クラッチ(多板乾式クラッチ7)の締結時、クラッチプレート(ドライブプレート71、ドリブンプレート72)に接触してクラッチ締結力を伝達するアーム固定プレート88と、
を備え、
前記弾性シール部材(蛇腹弾性シール部材89,89)の前記アーム固定プレート88に対する固定位置を、前記ピストンアーム83のアーム先端よりも前記ハウジング部材(シリンダーハウジング81)側にオフセットさせた位置とした。
このため、クラッチ開放過渡期における開放応答性の向上と、クラッチ開放状態におけるクラッチプレート(ドライブプレート71、ドリブンプレート72)の引き摺り防止と、クラッチ締結/開放動作時における乾式クラッチ(多板乾式クラッチ7)と弾性シール部材(蛇腹弾性シール部材89,89)の干渉防止と、を図ることができる。
(2) 前記ピストンアーム83に、前記乾式クラッチ(多板乾式クラッチ7)を収めたクラッチ室64に突出するアーム突条83bを形成し、
前記弾性シール部材(蛇腹弾性シール部材89,89)の前記アーム固定プレート88に対する固定位置を、前記アーム突条83bの前記クラッチ室64への突出量の中程位置であって、前記弾性シール部材(蛇腹弾性シール部材89,89)が、前記クラッチドラム6の側壁面とアーム先端との間の軸方向領域に収まる設定とした。
このため、上記(1)の効果に加え、弾性シール部材をS字蛇腹断面形状としても、クラッチ締結/開放動作時における乾式クラッチ(多板乾式クラッチ7)と弾性シール部材(蛇腹弾性シール部材89,89)の干渉を確実に防止することができる。
(3) 前記弾性シール部材は、前記乾式クラッチ(多板乾式クラッチ7)の開放時、クラッチ開放側に戻す弾性復元力を前記アーム固定プレート88に与える蛇腹断面形状を有する蛇腹弾性シール部材89,89である。
このため、上記(1)又は(2)の効果に加え、リターンスプリング84による付勢力のみで多板乾式クラッチ7を開放する場合に比べ、さらなるクラッチ開放過渡期における開放応答性の向上を期待することができる。
(4) 前記弾性シール部材(蛇腹弾性シール部材89,89)は、素材がゴム系素材であり、
前記アーム固定プレート88は、素材が鋼板に比べて熱伝導率が低い金属素材である。
このため、上記(1)〜(3)の効果に加え、多板乾式クラッチ7から受けた摩擦熱を蛇腹弾性シール部材89,89に伝えるのを抑えることで、蛇腹弾性シール部材89,89の耐久信頼性の向上を図ることができる。
(5) 前記乾式クラッチは、ハイブリッド駆動系のエンジンEngとモータ(モータ/ジェネレータ9)の間に介装された多板乾式クラッチ7であり、
前記多板乾式クラッチ7は、クラッチ締結による走行モード(ハイブリッド車走行モード)のとき、前記エンジンEngと前記モータ(モータ/ジェネレータ9)を動力源とし、クラッチ開放による走行モード(電気自動車走行モード)のとき、前記モータ(モータ/ジェネレータ9)を動力源とする。
このため、上記(1)〜(4)の効果に加え、走行モード遷移に伴い多板乾式クラッチ7を開放するとき、引き摺りトルクの発生を抑えることで、燃費の向上を図ることができる。
以上、本発明の駆動力伝達装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、乾式クラッチとして、多板乾式クラッチを用いた例を示したが、単板乾式クラッチ等を用いた例であっても良い。
実施例1では、ドライブプレート71をクラッチハブ3にスプライン結合し、ドリブンプレート72をクラッチドラム6にスプライン結合する例を示した。しかし、ドライブプレートをクラッチドラムにスプライン結合し、ドリブンプレートをクラッチハブにスプライン結合するような例としても良い。
実施例1では、ドライブプレート71に摩擦フェーシング73を有する例を示した。しかし、ドリブンプレートに摩擦フェーシングを有する例としても良い。
実施例1では、ピストンアーム83として、アーム突条83bを有する例を示した。しかし、例えば、先行技術文献に記載されているように、アームピンを有するような例であっても良い。
実施例1では、リターンスプリング84として、複数のコイルスプリング84bを用いた例を示した。しかし、例えば、先行技術文献に記載されているように、皿バネを用いるような例としても良い。
実施例1では、エンジンとモータ/ジェネレータを搭載し、乾式クラッチを走行モード遷移クラッチとするハイブリッド駆動力伝達装置への適用例を示した。しかし、エンジン車のように、駆動源としてエンジンのみを搭載し、乾式クラッチを発進クラッチとするエンジン駆動力伝達装置に対しても適用することができる。さらに、電気自動車や燃料電池車、等のように、駆動源としてモータ/ジェネレータのみを搭載し、乾式クラッチを発進クラッチとするモータ駆動力伝達装置に対しても適用することができる。
Eng エンジン
3 クラッチハブ
6 クラッチドラム
61 貫通孔
64 クラッチ室
9 モータ/ジェネレータ(モータ)
7 多板乾式クラッチ(乾式クラッチ)
71 ドライブプレート(クラッチプレート)
72 ドリブンプレート(クラッチプレート)
81 シリンダーハウジング(ハウジング部材)
82 ピストン
83 ピストンアーム
83b アーム突条(アーム先端部)
84 リターンスプリング
88 アーム固定プレート
89,89 蛇腹弾性シール部材(弾性シール部材)

Claims (5)

  1. 駆動力伝達系のクラッチハブとクラッチドラムとの間に設けられ、クラッチ開放とクラッチ締結により駆動力を断接する乾式クラッチと、
    ハウジング部材に摺動可能に設けられ、前記乾式クラッチの締結時、油圧力にてクラッチ締結方向にストロークするピストンと、
    前記クラッチドラムの側壁に形成した貫通孔に摺動可能に設けられ、前記乾式クラッチを収めたクラッチ室に突出するアーム先端部が、前記ピストンのストローク動作に追従してストロークするピストンアームと、
    前記クラッチドラムの側壁と前記ピストンアームの間に介装され、前記乾式クラッチの開放時、前記ピストンアームに対しクラッチ開放方向の付勢力を与えるリターンスプリングと、
    前記貫通孔と前記アーム先端部を前記クラッチ室からシールする前記クラッチドラムの側壁位置に固定され、前記アーム先端部のストローク動作に追従して弾性変形する弾性シール部材と、
    前記弾性シール部材と一体に設けられると共に前記アーム先端部に固定され、前記乾式クラッチの締結時、クラッチプレートに接触してクラッチ締結力を伝達するアーム固定プレートと、
    を備え、
    前記弾性シール部材の前記アーム固定プレートに対する固定位置を、前記ピストンアームのアーム先端よりも前記ハウジング部材側にオフセットさせた位置とした
    ことを特徴とする駆動力伝達装置。
  2. 請求項1に記載された駆動力伝達装置において、
    前記ピストンアームに、前記乾式クラッチを収めたクラッチ室に突出するアーム突条を形成し、
    前記弾性シール部材の前記アーム固定プレートに対する固定位置を、前記アーム突条の前記クラッチ室への突出量の中程位置であって、前記弾性シール部材が、前記クラッチドラムの側壁面とアーム先端との間の軸方向領域に収まる設定とした
    ことを特徴とする駆動力伝達装置。
  3. 請求項1又は2に記載された駆動力伝達装置において、
    前記弾性シール部材は、前記乾式クラッチの開放時、クラッチ開放側に戻す弾性復元力を前記アーム固定プレートに与える蛇腹断面形状を有する蛇腹弾性シール部材であることを特徴とする駆動力伝達装置。
  4. 請求項1から3までの何れか1項に記載された駆動力伝達装置において、
    前記弾性シール部材は、素材がゴム系素材であり、
    前記アーム固定プレートは、素材が鋼板に比べて熱伝導率が低い金属素材であることを特徴とする駆動力伝達装置。
  5. 請求項1から4までの何れか1項に記載された駆動力伝達装置において、
    前記乾式クラッチは、ハイブリッド駆動系のエンジンとモータの間に介装された多板乾式クラッチであり、
    前記多板乾式クラッチは、クラッチ締結による走行モードのとき、前記エンジンと前記モータを動力源とし、クラッチ開放による走行モードのとき、前記モータを動力源とすることを特徴とする駆動力伝達装置。
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