JP6438775B2 - 変速機のブリーザ構造 - Google Patents

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本発明は、変速機のケース内の通気を行う変速機のブリーザ構造に関する。
車両に搭載された変速機(トランスミッション)は、トランスミッションケース(以下、「ケース」と称する)内に回転軸や歯車など変速機構の構成部品が収容されている。このような変速機には、ケース内の温度や圧力を調整するためのブリーザ構造が設けられている。このブリーザ構造は、ケースに貫通孔を設けたり、外部と連通するパイプ(ブリーザパイプ)を設置したりすることで、ケース内の通気を行うように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
変速機のケース内には、変速機構と共にオイル(潤滑油)が収容されている。そして、自然循環式の潤滑構造を有する変速機では、このオイルがギヤなどの回転体によって掻き上げられてケース内の各部に供給される。このため、特に、車両の高速走行時には掻き上げられるオイルの量が増える。この場合、上記のブリーザ構造では、貫通孔やパイプを設置する位置や向きなどの条件によっては、貫通孔やパイプから高温・高圧のオイルがケースの外部に噴出するおそれがある。そのため、ブリーザ構造の貫通孔やパイプは、ケース内で掻き上げられたオイルを噴出させることのないように構成することが必要である。さらに、オイルが劣化すると泡立ちやすくなるため、オイルの泡を消失させるように構成することも必要である。
そこで、オイルを外部に噴出させないように、ケース内に形成されたブリーザ室において、ブリーザ室の内圧が所定値を超えた場合に空気を逃がすブリーザパイプを設置するとともに、当該ブリーザパイプの空気の入口側のブリーザ室においてオイルの泡(油泡)を消失させオイルと空気とを分離する構造がある。具体的には、ブリーザ室内に侵入した油泡を消すためのメッシュ状部材を配置したものがある(例えば、特許文献2参照)。また、ケース上部に配設されたカバー部材の内部を2室に隔てる中間壁を有する構造とすることで、ケース内で飛散したオイル混じりの空気がカバー部材内に入った場合に当該中間壁でオイルを受け止めるような複雑な構造(ラビリンス構造)とし、ブリーザパイプからオイルの噴出を防止したものがある(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、特許文献2のようにメッシュ状部材で油泡を消す構造は、ケース以外の別部材が必要となるため部材点数が多くなるという問題や、メッシュ状部材の孔よりも小さなオイルは通過してしまうおそれがあるという問題がある。また、特許文献3は、ラビリンス構造を形成するためのカバー部材の構造が複雑となり、製造コストがかかるという問題があった。
特開2000−346181号公報 特開2012−154347号公報 特開2013−108596号公報
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、簡単な構成で、ケース内の油泡を消失させ、確実にオイルと空気を分離する変速機のブリーザ構造を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明にかかる変速機のブリーザ構造は、変速機を収納する変速機ケース(1)と、変速機ケース(1)の内外を貫通するブリーザパイプ(51)を具備し変速機ケース(1)の内圧が所定値以上になったときに変速機ケース(1)の外部に空気を開放するためのブリーザプラグ(50)と、を有する変速機のブリーザ構造であって、変速機ケース(1)は、互いの合わせ面(10M,20M)を合わせることにより形成される第一ケース(10)及び第二ケース(20)と、合わせ面(10M,20M)の一部に介在する板部材(30)と、を有し、第一ケース(10)の合わせ面(10M,20M)に隣接する部分には、変速機ケース(1)の内部の空気を導入する導入側ブリーザ室(B1)と、ブリーザプラグ(50)へ空気を導出する導出側ブリーザ室(B3)と、が形成され、第二ケース(20)の合わせ面(10M,20M)に隣接する部分には、導入側ブリーザ室(B1)から導出側ブリーザ室(B3)へと空気を導く中間ブリーザ室(B2)が形成され、板部材(30)は、導入側ブリーザ室(B1)と中間ブリーザ室(B2)とを連通する第一連通路(31)と、中間ブリーザ室(B2)と導出側ブリーザ室(B3)とを連通する第二連通路(32)とが形成される。
このように、変速機ケース(1)のブリーザ構造として、第一ケース(10)と第二ケース(20)の合わせ面(10M,20M)を利用し、第一ケース(10)と第二ケース(20)に振り分けるように複数のブリーザ室(B1,B2,B3)を設け、空気がブリーザプラグ(50)に到達するまでの過程で、互いに対向する第一ケース(10)と第二ケース(20)との間を交互に流れるように、板部材(30)の第一連通路(31)と第二連通路(32)を形成すると、オイルが混入した空気を受け止める複雑な構造(ラビリンス構造)を構成することができる。この場合、導入された空気がブリーザプラグ(50)に到達するまでの間に当該空気を第一ケース(10)と第二ケース(20)の間を往復させることとなる。すると、空気をブリーザ室(B1,B2,B3)において往復させる過程で、油泡を効果的に弾けさせることができる。ここで、導入側ブリーザ室(B1)、中間ブリーザ室(B2)、導出側ブリーザ室(B3)のそれぞれの構造は、複雑な構造である必要はないため、簡単な構成で変速機ケース(1)を形成することができる。この結果、簡単な構成で、ケース内の油泡を消失させ、確実にオイルと空気を分離することができる。
また、導入側ブリーザ室(B1)、中間ブリーザ室(B2)及び導出側ブリーザ室(B3)を、変速機ケース(1)の上部に設け、少なくとも板部材(30)の下部を、導入側ブリーザ室(B1)、中間ブリーザ室(B2)及び導出側ブリーザ室(B3)の下部に対して気密されずに当接するように構成してもよい。このように、ブリーザ室(B1,B2,B3)を変速機ケース(1)の高い位置に設けることにより、各ブリーザ室(B1,B2,B3)の壁面に付着したオイルが自重で滴下することとなる。さらに、板部材(30)の下部は、ブリーザ室(B1,B2,B3)の下部に対して当接するのみで気密されないので、上記のように壁面から滴下したオイルは、ブリーザ室(B1,B2,B3)の下部から変速機ケース(1)内に落下し、ブリーザ室(B1,B2,B3)内に溜まることはない。これにより、ブリーザ室(B1,B2,B3)におけるオイルと空気の分離性能を維持することができる。
また、板部材(30)を、第一ケース(10)の外周と第二ケース(20)の外周との間をシールするパッキン(P)の一部としてもよい。これにより、パッキン(P)の成形工程において板部材(30)を形成することができ、部材点数を抑えることができる。
また、第一連通路(31)または第二連通路(32)に、細い孔(S)が複数形成されることとしてもよい。このように、第一連通路(31)または第二連通路(32)に細い孔(S)を形成することとすると、油泡状態のオイルが混入した空気が孔(S)を通過する場合、細い孔(S)よりも大きい油泡が当該細い孔(S)を通過できずに弾けるため、油泡を効果的に消滅させ、より確実にオイルと空気を分離することができる。さらに、孔(S)を複数とすることにより、例えば、1つの孔(S)が滴下中のオイルが表面張力により塞がれたとしても、他の孔(S)から空気の導通が行われるため、ブリーザ構造のオイルと空気の分離性能を低下させることがない。
また、第一連通路(31)または第二連通路(32)が、空気の入口側の上部に突出して形成される傘状部(U)を有する構成としてもよい。このように、空気の入口側の上部に傘状部(U)が突出して形成されることで、オイルが板部材(30)側の壁面を滴下しても、当該滴下するオイルは空気の入口の上部から入ることはできず、傘状部(U)によって入口の下部まで導かれ、ブリーザ室(B1,B2,B3)の下方へ落下する。また、傘状部(U)があることにより、第一連通路(31)または第二連通路(32)の開口方向が下向きになるため、壁面を滴下するオイルが入口に吸い込まれることを防止する。これにより、より上流側に位置するブリーザ室(B1,B2,B3)においてオイルと空気とを分離するため、より確実にオイルと空気とを分離することができる。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態の対応する構成要素の符号を本発明の一例として示したものである。
本発明にかかる変速機のブリーザ構造によれば、簡単な構成で、ケース内の油泡を消失させ、オイルと空気を分離することができる。
本実施形態の変速機ケースの側面図である。 本実施形態の変速機ケースの構成部品を分解した状態の平面図である。 板部材を有するパッキンの構造を示す図である。 板部材の拡大斜視図であり、(a)は板部材の全体斜視図、(b)は傘状部の拡大斜視図である。 第二ケースを省略した状態のブリーザ構造の斜視図である。 ブリーザ構造の平面図であり、図5におけるA−A断面図である。 板部材の壁面を滴下するオイルの様子を示した図であり、図6におけるC−C断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施形態の変速機ケースの側面図である。図2は、本実施形態の変速機ケースの構成部品を分解した状態の平面図である。図1に示すように、本実施形態において、変速機を収納する変速機ケース1は、上部にブリーザプラグ50を付帯する。ブリーザプラグ50は、変速機ケース1の内外を貫通するブリーザパイプ51を具備し、変速機ケース1の内圧が所定値以上になったときに変速機ケース1の外部に空気を開放する。図2に示すように、変速機ケース1は、その外観が第一ケース10及び第二ケース20により構成され、第一ケース10の合わせ面10Mと第二ケース20の合わせ面20Mを、互いに合わせることにより形成される。また、変速機ケース1は後述の板部材30を具備するパッキンPを有し、パッキンPが第一ケース10と第二ケース20の間に介在することで、ケースの内外のシールを行う。なお、図1及び図2における破線部分の内部に本実施形態における変速機のブリーザ構造である。
図3は、板部材30を有するパッキンPの構造を示す図である。図4は、板部材30の拡大斜視図であり、(a)は板部材30の全体斜視図、(b)は傘状部の拡大斜視図である。本実施形態のパッキンPは、金属部材により構成されるメタルパッキンである。図3に示すように、パッキンPは、変速機ケース1を形成する第一ケース10及び第二ケース20の合わせ面10M,20Mの外周に沿って形成される。パッキンPの外周は、変速機ケース1の外周との間で気密性を保つため、肉厚に形成され、いわゆるビード形状となっている。これにより、第一ケース10と第二ケース20との合わせ面10M,20Mにおけるシール性を高めている。
また、本実施形態においては、図4(a)に示すように、ブリーザプラグ50の近傍に位置する部分のパッキンPの内側に、板部材30が一体的に形成される。板部材30には、板部材30の表裏を貫通する2つの連通路が形成される。具体的には、ブリーザプラグ50のブリーザパイプ51から遠い方に配設される第一連通路31と、ブリーザプラグ50のブリーザパイプ51に近い方の第二連通路32とが形成される。第一連通路31及び第二連通路32には、複数のスリットS(細い孔)が形成される。
第一連通路31の第二連通路32の開口である各スリットSの上部には、図4(a)及び(b)に示すように、スリットSのある面から突出して形成される傘状部Uが形成される。傘状部Uは、図4(b)に示すように、スリットSの上部よりも下部が突出した構造であり、この結果、スリットSを下側にのみ開口させ、スリットSの上方や側方からの空気の流入を防ぐことができる。なお、図4(a)においては、第二連通路32のスリットSのみに傘状部Uが視認されるが、第一連通路31のスリットSの裏面側にも傘状部Uが形成される。傘状部Uが形成される方向は、後述するように、第一連通路31及び第二連通路32において、空気の入口となる側面である。
次に、変速機のブリーザ構造を説明する。図5は、第二ケース20を省略した状態のブリーザ構造の斜視図である。図6は、ブリーザ構造の平面図であり、図5におけるA−A断面図である。図5のパッキンPで隠れた第一ケース10の外周に形成される合わせ面10Mに隣接する部分のうち、板部材30の第一ケース10側に隣接する部分には、変速機ケース1の内部の空気を導入する導入側ブリーザ室B1と、ブリーザプラグ50へ空気を導出する導出側ブリーザ室B3とが形成される。また、第二ケース20の外周に形成される合わせ面20Mに隣接する部分のうち、板部材30の第二ケース20側に隣接する部分には、中間ブリーザ室B2が形成されている。中間ブリーザ室B2は、図6に示すように、導入側ブリーザ室B1から導出側ブリーザ室B3へと空気を導くために、導入側ブリーザ室B1の一部と導出側ブリーザ室B3の全部に対向している。このように、導入側ブリーザ室B1、中間ブリーザ室B2及び導出側ブリーザ室B3は、変速機ケース1の上部に設けられている。
板部材30の第一連通路31は、導入側ブリーザ室B1と中間ブリーザ室B2とを連通する位置に配設され、板部材30第二連通路32は、中間ブリーザ室B2と導出側ブリーザ室B3とを連通する。また、少なくとも板部材30の下部は、導入側ブリーザ室B1、中間ブリーザ室B2及び導出側ブリーザ室B3の下部に対して当接するのみであり、気密はされていない。このため、板部材30に沿ってオイルが滴下する場合、当該オイルは、板部材30の下部を通って変速機ケース1内部に落下することが可能である。なお、本実施形態の板部材30は、第一ケース10の外周と第二ケース20の外周との間をシールするパッキンPの一部である。
以上の構成のブリーザ構造により、変速機ケース1内部からブリーザプラグ50に至る空気の流れを図5及び図6を用いて説明する。図における矢印F1乃至F6が、本実施形態のブリーザ構造における空気が流れる方向及び順番である。まず、変速機ケース1の内部で板部材30に隣接する部分から、第一ケース10の導入側ブリーザ室B1へ空気が流入する(矢印F1)。そして、空気は導入側ブリーザ室B1内で第一連通路31側に導かれ(矢印F2)、第一連通路31を通過して第二ケース20の中間ブリーザ室B2へ流入する(矢印F3)。さらに、空気は、中間ブリーザ室B2内で第二連通路32側へ導かれ(矢印F4)、第二連通路32を通過して第一ケース10の導出側ブリーザ室B3へ流入する(矢印F5)。最後に、空気は導出側ブリーザ室B3内に挿入されているブリーザパイプ51を有するブリーザプラグ50を通過して、変速機ケース1の外部へと導かれる(矢印F6)。
以上のように、本実施形態の変速機のブリーザ構造によれば、第一ケース10と第二ケース20の合わせ面10M,20Mを利用し、第一ケース10と第二ケース20に振り分けるように複数のブリーザ室B1,B2,B3を設け、空気がブリーザプラグ50に到達するまでの過程で、互いに対向する第一ケース10と第二ケース20との間を交互に流れるように、板部材30の第一連通路31と第二連通路32を形成する。すると、オイルが混入した空気を受け止める複雑な構造(ラビリンス構造)を構成することができる。この場合、導入された空気がブリーザプラグ50に到達するまでの間に当該空気を第一ケース10と第二ケース20の間を往復させることとなる。すると、空気をブリーザ室(B1,B2,B3)内において往復させる過程で、油泡を効果的に弾けさせることができる。ここで、導入側ブリーザ室B1、中間ブリーザ室B2、導出側ブリーザ室B3のそれぞれの構造は、複雑な構造である必要はないため、簡単な構成で変速機ケース1を形成することができる。この結果、簡単な構成で、ケース内の油泡を消失させ、オイルと空気を分離することができる。
また、導入側ブリーザ室B1、中間ブリーザ室B2及び導出側ブリーザ室B3を、変速機ケース1の上部に設け、少なくとも板部材30の下部を、導入側ブリーザ室B1、中間ブリーザ室B2及び導出側ブリーザ室B3の下部に対して気密されずに当接するように構成してもよい。図7は、板部材30の壁面を滴下するオイルの様子を示した図であり、図6におけるC−C断面図である。ブリーザ室B1,B2,B3を変速機ケース1の高い位置に設けることにより、図7に示すように、各ブリーザ室B1,B2,B3の壁面に付着したオイルが自重で滴下することとなる。さらに、板部材30の下部は、ブリーザ室B1,B2,B3の下部に対して当接するのみで気密されないので、図7に示すように、壁面から滴下したオイルは、ブリーザ室B1,B2,B3の下部から変速機ケース1内に落下し、ブリーザ室B1,B2,B3内に溜まることはない。これにより、ブリーザ室B1,B2,B3におけるオイルと空気の分離性能を維持することができる。
また、板部材30を、第一ケース10の外周と第二ケース20の外周との間をシールするパッキンPの一部としてもよい。これにより、パッキンPの成形工程において板部材30を形成することができ、部材点数を抑えることができる。
また、第一連通路31または第二連通路32に、細いスリットSが複数形成されることとしてもよい。このように、第一連通路31または第二連通路32に細いスリットSを形成することとすると、油泡状態のオイルが混入した空気がスリットSを通過する場合、細いスリットSよりも大きい油泡が当該細いスリットSを通過できずに弾けるため、油泡を効果的に消滅させ、より確実にオイルと空気を分離することができる。さらに、スリットSを複数とすることにより、例えば、1つのスリットSが滴下中のオイルが表面張力により塞がれたとしても、他のスリットSから空気の導通が行われるため、ブリーザ構造のオイルと空気の分離性能を低下させることがない。
また、第一連通路31または第二連通路32が、空気の入口側の上部に突出して形成される傘状部Uを有する構成としてもよい。このように、空気の入口側の上部に傘状部Uが突出して形成されることで、オイルが板部材30側の壁面を滴下しても、当該滴下するオイルは空気の入口の上部から入ることはできず、傘状部Uによって入口の下部まで導かれ、ブリーザ室B1,B2,B3の下方へ落下する。また、傘状部Uがあることにより、第一連通路31または第二連通路32の開口方向が下向きになるため、壁面を滴下するオイルが入口に吸い込まれることを防止する。これにより、より上流側に位置するブリーザ室B1,B2,B3においてオイルと空気とを分離するため、より確実にオイルと空気とを分離することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、本実施形態では、部材点数削減のために、板部材30を第一ケース10の外周と第二ケース20の外周との間をシールするパッキンPの一部としたが、必ずしもこれに限るものではない。パッキンPと板部材30とを別部材としても、板部材30が互いの合わせ面10M,20Mに構成されることとすれば、容易にラビリンス構造を形成することは可能であるからである。
また、上述の実施形態では、第一ケース10と第二ケース20が具体的に何のケースかは限定していないが、例えば、内容積の小さい第一ケース10をトルクコンバータや摩擦クラッチのケースとし、内容積の大きい第二ケース20を変速機のケースとしてもよい。
1 …変速機ケース
10 …第一ケース
10M,20M …合わせ面
20 …第二ケース
30 …板部材
31 …第一連通路
32 …第二連通路
50 …ブリーザプラグ
51 …ブリーザパイプ
B1 …導入側ブリーザ室
B2 …中間ブリーザ室
B3 …導出側ブリーザ室
P …パッキン
S …スリット
U …傘状部

Claims (4)

  1. 変速機を収納する変速機ケースと、
    前記変速機ケースの内外を貫通するブリーザパイプを具備し前記変速機ケースの内圧が所定値以上になったときに前記変速機ケースの外部に空気を開放するためのブリーザプラグと、
    を有する変速機のブリーザ構造であって、
    前記変速機ケースは、互いの合わせ面を合わせることにより形成される第一ケース及び第二ケースと、前記合わせ面の一部に介在する板部材と、を有し、
    前記第一ケースの前記合わせ面に隣接する部分には、前記変速機ケースの内部の空気を導入する導入側ブリーザ室と、前記ブリーザプラグへ空気を導出する導出側ブリーザ室と、が形成され、
    前記第二ケースの前記合わせ面に隣接する部分には、前記導入側ブリーザ室から前記導出側ブリーザ室へと空気を導く中間ブリーザ室が形成され、
    前記板部材は、前記導入側ブリーザ室と前記中間ブリーザ室とを連通する第一連通路と、前記中間ブリーザ室と前記導出側ブリーザ室とを連通する第二連通路とが形成され
    前記導入側ブリーザ室、前記中間ブリーザ室及び前記導出側ブリーザ室は、前記変速機ケースの上部に設けられており、
    少なくとも前記板部材の下部は、前記導入側ブリーザ室、前記中間ブリーザ室及び前記導出側ブリーザ室の下部に対して気密されずに当接する
    ことを特徴とする変速機のブリーザ構造。
  2. 前記板部材は、前記第一ケースの外周と前記第二ケースの外周との間をシールするパッキンの一部である
    ことを特徴とする請求項に記載の変速機のブリーザ構造。
  3. 前記第一連通路または前記第二連通路には、細い孔が複数形成される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の変速機のブリーザ構造。
  4. 前記第一連通路または前記第二連通路は、空気の入口側の上部に突出して形成される傘状部を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の変速機のブリーザ構造。
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