JP2018063004A - 変速機の潤滑構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】変速機ケースに油路を容易に形成することができ、かつ、潤滑部に供給されるオイルの流量を適正化することができる変速機の潤滑構造を提供すること。
【解決手段】変速機ケース2に形成された溝11、縦溝および横溝とこれら溝11、縦溝および横溝を塞ぐカバー21、31とによってオイルが流れる第1の油路22、第2の油路および第3の油路が形成されており、第2の油路および第3の油路を通してカウンタ軸およびリバース軸にオイルが供給される。カバー31は、オイルの流量を絞る貫通孔35bが形成された筒状部材32を有し、溝11には筒状部材32が嵌め込まれる仕切部23が形成されている。
【選択図】図4
【解決手段】変速機ケース2に形成された溝11、縦溝および横溝とこれら溝11、縦溝および横溝を塞ぐカバー21、31とによってオイルが流れる第1の油路22、第2の油路および第3の油路が形成されており、第2の油路および第3の油路を通してカウンタ軸およびリバース軸にオイルが供給される。カバー31は、オイルの流量を絞る貫通孔35bが形成された筒状部材32を有し、溝11には筒状部材32が嵌め込まれる仕切部23が形成されている。
【選択図】図4
Description
本発明は、変速機の潤滑構造に関する。
従来、車両に搭載される変速機を潤滑するものとしては、例えば、特許文献1に記載されるオイル潤滑機構が知られている。このオイル潤滑機構は、変速機のケースに油路となる溝や長孔を形成し、溝や長孔をプレートによって閉塞することにより、ボーリング加工によってケースに形成される穴(油路)の数を減らしている。
このような従来の変速機の潤滑機構にあっては、変速機のケースに油路となる溝や長孔を形成し、溝や長孔をプレートによって閉塞しているだけであり、潤滑部に一定量のオイルを供給する構造となっていない。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、変速機ケースに油路を容易に形成することができ、かつ、潤滑部に供給されるオイルの量を適正化することができる変速機の潤滑構造を提供することを目的とするものである。
本発明は、変速機ケースに形成された溝と前記溝を塞ぐカバーとによってオイルが流れる油路が形成され、前記油路を通して潤滑部にオイルを供給する変速機の潤滑構造であって、前記カバーは、オイルの流量を絞る絞り部が形成された筒状部材を有し、前記溝には前記筒状部材が嵌め込まれる仕切部が形成されており、前記絞り部を通して前記筒状部材の内部に導入されるオイルが前記油路を通して前記潤滑部に供給されることを特徴とする。
このように上記の本発明によれば、変速機ケースに油路を容易に形成することができ、かつ、潤滑部に供給されるオイルの流量を適正化することができる。
本発明の一実施の形態に係る変速機の潤滑構造は、変速機ケースに形成された溝と溝を塞ぐカバーとによってオイルが流れる油路が形成され、油路を通して潤滑部にオイルを供給する変速機の潤滑構造であって、カバーは、オイルの流量を絞る絞り部が形成された筒状部材を有し、溝には筒状部材が嵌め込まれる仕切部が形成されており、絞り部を通して筒状部材の内部に導入されるオイルが油路を通して潤滑部に供給される。
これにより、変速機ケースに油路を容易に形成することができ、かつ、潤滑部に供給されるオイルの流量を適正化することができる。
これにより、変速機ケースに油路を容易に形成することができ、かつ、潤滑部に供給されるオイルの流量を適正化することができる。
以下、本発明に係る変速機の潤滑構造の実施例について、図面を用いて説明する。
図1から図16は、本発明に係る一実施例の変速機の潤滑構造を示す図である。図1から図13において、前後左右は、車両に搭乗した運転者から見た方向である。
図1から図16は、本発明に係る一実施例の変速機の潤滑構造を示す図である。図1から図13において、前後左右は、車両に搭乗した運転者から見た方向である。
まず、構成を説明する。
図1において、四輪自動車等の車両には変速機1が搭載されており、変速機1は、例えば、アルミダイキャストによって成形された変速機ケース2を備えている。本実施例の変速機ケース2は、本発明の変速機ケースを構成する。
図1において、四輪自動車等の車両には変速機1が搭載されており、変速機1は、例えば、アルミダイキャストによって成形された変速機ケース2を備えている。本実施例の変速機ケース2は、本発明の変速機ケースを構成する。
変速機ケース2には軸受部3、4、5が形成されている。軸受部3には図示しない入力軸が回転自在に支持されている。軸受部4には軸受6を介してカウンタ軸7の軸線方向の端部が回転自在に支持されている(図2参照)。軸受部5には図示しないリバース軸が回転自在に支持されている。
カウンタ軸7には車両前進用の複数のカウンタギヤ7A、7Bおよびリバースドリブンギヤ7Cが固定されている。カウンタ軸7には図示しないカウンタギヤが設けられており、カウンタギヤは、カウンタ軸7に回転自在に配置され、スリーブによって選択的にカウンタ軸に連結される。
入力軸には図示しない入力ギヤが設けられており、入力ギヤは、入力軸に固定された入力ギヤと入力軸に回転自在に配置され、スリーブによって選択的に入力軸に連結される入力ギヤとを含んで構成されている。
この入力ギヤは、カウンタギヤと噛み合っており、入力ギヤまたはカウンタギヤの一方をスリーブによって入力軸またはカウンタ軸に連結することにより、所定の変速段を成立させる。
この入力ギヤは、カウンタギヤと噛み合っており、入力ギヤまたはカウンタギヤの一方をスリーブによって入力軸またはカウンタ軸に連結することにより、所定の変速段を成立させる。
リバース軸には図示しないリバースアイドラギヤが設けられており、リバースアイドラギヤは、入力軸に設けられた図示しないリバースドライブギヤおよびリバースドリブンギヤ7Cに噛み合っている。
変速機ケース2の底部には破線で示すように潤滑用のオイルOが貯留されている。変速機ケース2の内部にはオイルストレーナ8およびオイルポンプ9が設けられている。オイルストレーナ8は、オイルOに浸かっており、オイルポンプ9によって吸い上げられるオイルを浄化する。オイルポンプ9は、オイルOを吸い上げ、吸い上げたオイルを金属製のオイル導入管10に導入する。
オイル導入管10は、オイルポンプ9から上方に延び、下流端が軸受部4の上方に位置している(図3参照)。図4、図5において、変速機ケース2には溝11、連通孔12および挿入穴13が形成されており、溝11は、連通孔12を通して挿入穴13に連通している。
図2において、挿入穴13には金属製のシャワーパイプ14の一端部が挿入されており、シャワーパイプ14の他端部は、変速機ケース2に形成された挿入穴15に挿入されている。
シャワーパイプ14は、カウンタ軸7の上方においてカウンタ軸7の軸線方向と同方向に延びている。シャワーパイプ14の下面には開口14Aが形成されており、開口14Aは、カウンタギヤ7A、7Bに向かって開口している。
シャワーパイプ14は、カウンタ軸7の上方においてカウンタ軸7の軸線方向と同方向に延びている。シャワーパイプ14の下面には開口14Aが形成されており、開口14Aは、カウンタギヤ7A、7Bに向かって開口している。
図3、図4において、溝11は、カバー21の一部によって閉塞されており、溝11およびカバー21によって第1の油路22が形成されている。カバー21には開口部21Aが形成されており、開口部21Aにはオイル導入管10の下流端が取付けられている(図4参照)。
図4に示すように、オイルポンプ9によって吸い上げられたオイルO1は、オイル導入管10から第1の油路22に導入された後、第1の油路22から連通孔12、挿入穴13を通してシャワーパイプ14に供給される。
シャワーパイプ14に供給されたオイルO1は、オイルO2で示すように、開口14Aを通してカウンタギヤ7A、7Bに滴下され(図2参照)、カウンタギヤ7A、7Bとカウンタギヤ7A、7Bに噛み合う入力ギヤの噛み合い部が潤滑される。
図5において、変速機ケース2には仕切部23が形成されている。仕切部23は、溝11底壁11aおよび側壁11bの一部によって構成されており(図10、図12参照)、第1の油路22に連通している。
変速機ケース2には縦溝24および横溝25が形成されている。縦溝24は、仕切部23から下方に延び、延びる方向の端部が軸受部4に位置している。横溝25は、仕切部23から横方向に延び、延びる方向の端部が軸受部5に位置している。
縦溝24および横溝25は、溝11の仕切部23からそれぞれ縦方向および横方向に分岐されており、縦溝24および横溝25には溝11を含んで形成される第1の油路22からオイルが供給される。
縦溝24に供給されるオイルは、軸受部4に供給され、横溝25に供給されるオイルは、軸受部5に供給される。本実施の形態の溝11、縦溝24および横溝25は、本発明の溝を構成する。
図6において、カウンタ軸7には貫通孔7aが形成されており、貫通孔7aは、カウンタ軸7の軸線方向に沿って形成されている。カウンタ軸7には放射溝7b、7cが形成されている。放射溝7b、7cは、貫通孔7aからカウンタ軸7の軸線方向と直交する方向に延びており、カウンタ軸7の外周面に開口している。
軸受部4に供給されたオイルO3の一部は、オイルO4として軸受6に供給されることにより、軸受6が潤滑される。軸受部4に供給された残りのオイルは、オイルO5として貫通孔7aに供給される。貫通孔7aに供給されるオイルO5は、カウンタ軸7の回転による遠心力によって放射溝7b、7cからカウンタ軸7とカウンタ軸7に回転自在に配置されるカウンタギヤとの間に供給され、このカウンタギヤとカウンタ軸7との間が潤滑される。
軸受部5にはリバース軸の軸線方向の端部が回転自在に支持されている。リバース軸には、カウンタ軸7と同一の構成の貫通孔と放射溝が形成されている。軸受部5に供給されたオイルは、貫通孔から放射孔を介してリバースギヤとリバース軸との間に供給され、リバースギヤとリバース軸との間が潤滑される。
本実施例のカウンタ軸7、カウンタギヤ7A、7Bおよびリバース軸、リバースアイドラギヤは本発明の潤滑部を構成する。また、カウンタ軸7およびカウンタギヤ7A、7Bは、本発明の第1の潤滑部を構成し、リバース軸およびリバースアイドラギヤは、本発明の第2の潤滑部を構成する。
図1、図3、図5において、変速機ケース2にはガイド溝36が形成されており、ガイド溝36は、軸受部3と軸受部5とを連通している。これにより、軸受部5に導入されたオイルは、ガイド溝36を通して軸受部3に導入された後、軸受部3を通して入力軸に供給される。
図3、図4において、変速機ケース2には樹脂材料から成形されたカバー31が取付けられている。図7、図8に示すように、カバー31は、筒状部材32と、筒状部材32に取付けられた縦樋部33と、筒状部材32に取付けられた横樋部34とを備えている。
筒状部材32は、一端に開口端35aが形成され、開口端35aから溝11の深さ方向に延びる筒状壁35(図4参照)を有する。筒状壁35は、筒状壁35の深さ方向の端部に円板状の閉止壁35Aを有し、閉止壁35Aには貫通孔35bが形成されている。
図4において、貫通孔35bは、溝11に対向しており、第1の油路22のオイルO1は、貫通孔35bを通して筒状部材32の内部、すなわち、筒状壁35の内部に形成される貯留室28に導入される。
図9において、筒状壁35および縦樋部33には下部オイル取出し口35cが形成されており、筒状壁35および横樋部34には側部オイル取出し口35dが形成されている。
図4に示すように、筒状部材32は、閉止壁35Aが底壁11aに対向し、筒状壁35が側壁11bに対して接触するかもしくは微小な隙間を有するようにして仕切部23に嵌合しており、溝11と閉止壁35Aとの間には第1の油路22を構成する空間が確保される。これにより、オイル導入管10から第1の油路22に導入されるオイルO1が貫通孔35bを通して貯留室28に確実に導入される。
図14において、筒状部材32は、仕切部23に微小な隙間を介して対向しており、仕切部23に対して移動可能である。これにより、筒状部材32を仕切部23に円滑に嵌合することができる。
図10において、下部オイル取出し口35cは、貯留室28と縦溝24とを連通しており、貯留室28に導入されたオイルO6は、縦溝24に供給される。図12において、側部オイル取出し口35dは、貯留室28と横溝25とを連通しており、貯留室28に導入されたオイルO7は、横溝25に供給される。
本実施例の貫通孔35bは、本発明の絞り部を構成し、下部オイル取出し口35cおよび側部オイル取出し口35dは、本発明のオイル取出し口を構成する。
図7、図8において、縦樋部33は、一端部33aが筒状壁35の下部に連結されており、他端部33bが軸受部4に位置するように筒状壁35から下方に延びている(図3参照)。
図7、図8において、縦樋部33は、一端部33aが筒状壁35の下部に連結されており、他端部33bが軸受部4に位置するように筒状壁35から下方に延びている(図3参照)。
図11において、縦樋部33は、縦溝24を覆う天井部33Aと、天井部33Aの両側から縦溝24の底部に延びる一対の側板部33B、33Cとを備えたコの字形状に形成されており、弾性変形可能である。
縦樋部33と縦溝24によって囲まれる空間には第2の油路26が形成されており、第2の油路26は、下部オイル取出し口35cを通して第1の油路22に連通している(図10参照)。
縦樋部33は、一対の側板部33B、33Cが縦溝24に嵌め込まれた状態で、側板部33B、33Cの弾性変形により側板部33B、33Cが縦溝24の内壁24aに押し付けられる。これにより、縦樋部33は、縦溝24に密着され、第2の油路26からオイルが漏出されることを防止できる。
図7、図8において、横樋部34は、一端部34aが筒状壁35の側部に連結されており、他端部34bが軸受部5に位置するように筒状壁35から横方向に延びている(図3参照)。
図13において、横樋部34は、横溝25を覆う天井部34Aと、天井部34Aの両側から横溝25の底部に延びる一対の側板部34B、34Cとを備えたコの字形状に形成されており、弾性変形可能である。
横樋部34と横溝25によって囲まれる空間には第3の油路27が形成されており、第3の油路27は、側部オイル取出し口35dを通して第1の油路22に連通している(図12参照)。本実施の形態の第1の油路22、第2の油路26および第3の油路27は、本発明の油路を構成する。
図13において、横樋部34は、一対の側板部34B、34Cが横溝25に嵌め込まれた状態で、側板部34B、34Cの弾性変形により側板部34B、34Cが横溝25の内壁25aに押し付けられる。これにより、横樋部34は、横溝25に密着され、第3の油路27からオイルが漏出されることを防止できる。
図7、図8において、横樋部34の上側の側板部34Bには複数の突起34cが形成されている。突起34cは、側板部34Bから上方に突出しており、横溝25の上側の内壁25aに接触している(図15参照)。
図14に示すように、仕切部23に対する筒状部材32の移動範囲をL1(換言すれば、仕切部23と筒状部材32との隙間をL1)とし、図15に示すように、突起34cと横溝25の内壁25aとの干渉範囲をL2とした場合に、移動範囲L1および干渉範囲L2は、横溝25の幅(内壁25aの距離)の寸法公差L3と同じ程度に設定されている。
これにより、筒状部材32が仕切部23に対してL1の範囲で移動した場合に、突起34cを横溝25の上側の内壁25aに常に接触させることができ、側板部34Bと内壁25aとを密着させることができる。このため、第2の油路26からオイルが漏出されることをより効果的に防止できる。
図3、図4において、カバー31の外側面には、カバー21が接触している。カバー21は、筒状壁35の開口端35a(図4、図10、図12参照)と縦樋部33および横樋部34の外周面とを覆うようにして変速機ケース2に固定されている。
これにより、筒状部材32、縦樋部33および横樋部34からなるカバー31は、カバー21を介して変速機ケース2に固定される。本実施例の縦樋部33および横樋部34は、本発明の一方のカバー部を構成し、カバー21は、本発明の他方のカバー部を構成する。
図9において、閉止壁35Aにはガイドリブ35Bが設けられている。ガイドリブ35Bは、閉止壁35Aに沿って貫通孔35bの下方から側部オイル取出し口35dの下方に延びている。
貫通孔35bと側部オイル取出し口35dは、上下方向において同一の高さに形成されており、ガイドリブ35Bは、貫通孔35bの下方から側部オイル取出し口35dの下方に向かって略水平方向に延びている。
これにより、貫通孔35bから貯留室28に導入されたオイルは、ガイドリブ35Bに沿って側部オイル取出し口35dに流れる。筒状壁35の内周面とガイドリブ35Bとの間には隙間が形成されており、貫通孔35bと下部オイル取出し口35cとは隙間を介して連通している。これにより、貫通孔35bから貯留室28に導入されたオイルは、筒状壁35の内周面とガイドリブ35Bとの間を通って下部オイル取出し口35cに流れる。
図8において、横樋部34の下方側の側板部34Cには鍔部34dが形成されており、鍔部34dは、側板部34Cから外方である下方に延びている。図13において、横溝25の下部には段差25bが形成されており、段差25bは、横溝25の深さよりも浅く形成されている。横樋部34が横溝25に取付けられた状態において、鍔部34dは、段差25bに接触している。
次に、作用を説明する。
オイルポンプ9によって吸い上げられたオイルは、オイル導入管10を通して第1の油路22に導入され、第1の油路22に導入されたオイルは、連通孔12、挿入穴13を通してシャワーパイプ14に供給される。
オイルポンプ9によって吸い上げられたオイルは、オイル導入管10を通して第1の油路22に導入され、第1の油路22に導入されたオイルは、連通孔12、挿入穴13を通してシャワーパイプ14に供給される。
シャワーパイプ14に供給されるオイルO1は、シャワーパイプ14からカウンタギヤ7A、7Bに滴下され(オイルO2)、カウンタギヤ7A、7Bとカウンタギヤ7A、7Bに噛み合う入力ギヤの噛み合い部が潤滑される。
第1の油路22に導入されたオイルO1は、貫通孔35bを通して筒状部材32の貯留室28に導入される。貯留室28に導入されたオイルO1は、下部オイル取出し口35cから縦溝24と縦樋部33とによって形成される第2の油路26を流れた後(オイルO6)、カウンタ軸7の貫通孔7aに供給される(オイルO5)。これにより、オイルがカウンタ軸7とカウンタ軸7に回転自在に配置されるカウンタギヤとの間に供給され、これら両者が潤滑される。
一方、貫通孔35bを通して貯留室28に導入されたオイルO1は、ガイドリブ35Bに沿って側部オイル取出し口35dに導かれた後、側部オイル取出し口35dから横溝25と横樋部34とによって形成される第3の油路27を通して(オイルO7)、リバース軸の貫通孔に供給される。これにより、オイルがリバース軸とリバースギヤとの間に供給され、リバース軸とリバースギヤとの間が潤滑される。
このように本実施例の変速機1の潤滑構造は、変速機ケース2に形成された溝11、縦溝24および横溝25と、溝11、縦溝24および横溝25を塞ぐカバー21、31とによってオイルが流れる第1の油路22、第2の油路26および第3の油路27が形成されている。
カバー31は、オイルの流量を絞る貫通孔35bが形成された筒状部材32を有し、溝11には筒状部材32が嵌め込まれる仕切部23が形成されている。本実施例の変速機1の潤滑構造は、貫通孔35bを通して貯留室28に導入されるオイルが第2の油路26および第3の油路27を介してカウンタ軸7およびリバース軸に供給される。
このため、第1の油路22、第2の油路26および第3の油路27を、鋳抜きや機械加工によって成形される穴に比べて容易に構成することができる。
このため、第1の油路22、第2の油路26および第3の油路27を、鋳抜きや機械加工によって成形される穴に比べて容易に構成することができる。
また、筒状部材32を仕切部23に嵌合することで、筒状部材32と仕切部23とを密着あるいは微小な隙間を介して対向させることができるので、貫通孔35bを通して貯留室28に導入されたオイルを第2の油路26および第2の油路27に確実に導くことができる。
また、貫通孔35bの開口面積を調整することで貯留室28に導入されるオイルの流量を調整することができ、第1の油路22からシャワーパイプ14と第2の油路26および第3の油路27とに分配されるオイルの流量を適正化することができる。
また、本実施例の変速機1の潤滑構造によれば、筒状部材32をカバー31と一体に設けているので、筒状部材32を仕切部23に嵌合しつつ、筒状部材32とカバー31とを一体で変速機ケース2に取付けることができる。
これにより、筒状部材32を変速機ケース2に位置決めするための構造を簡素化することができる。これに加えて、カバー31と筒状部材32とを別々に変速機ケース2に組み付ける場合に比べて、カバー31と筒状部材32との位置ずれが発生することを防止することができ、カバー31と筒状部材32との組み付け精度を向上できる。
この結果、本実施例の変速機1の潤滑構造は、変速機ケース2に第1の油路22、第2の油路26および第3の油路27を容易に形成することができ、かつ、カウンタ軸7およびリバース軸に供給されるオイルの流量を適正化することができる。
また、本実施例の変速機1の潤滑構造によれば、筒状部材32は、一端に開口端35aが形成され、開口端35aから溝11の深さ方向に延びる筒状壁35を有し、筒状壁35には貯留室28と縦溝24および横溝25とを連通する下部オイル取出し口35cおよびオイル取出し口35dがそれぞれ形成されている。
さらに、カバー31は、筒状壁35から延びて縦溝24および横溝25を覆う縦樋部33および横樋部34と、筒状壁35の開口端35aと縦樋部33および横樋部34の外周面とを覆い、変速機ケース2に固定されるカバー21とを含んで構成される。
これにより、筒状壁35の周方向の自由な位置に下部オイル取出し口35cおよび側部オイル取出し口35dを形成することができる。このため、貫通孔35bが形成される筒状部材32の下流側において異なる方向に分岐される縦溝24および横溝25を形成し、縦溝24および横溝25に縦樋部33および横樋部34を嵌合させることで、第2の油路26および第3の油路27を容易に形成することができる。したがって、カウンタ軸7およびリバース軸に最適な流量のオイルを供給することができる。
さらに、カバー21によって筒状壁35の開口端35aを塞ぎ、かつ、縦溝24および横溝25に縦樋部33および横樋部34を嵌合させて変速機ケース2に固定することができるので、縦樋部33および横樋部34が縦溝24および横溝25から脱落することを防止できる。
なお、本実施例の変速機1の潤滑構造は、筒状部材32の下流側を2つの縦溝24および横溝25に分岐しているが、3つ以上に分岐し、3つ以上の潤滑部にオイルを供給してもよい。
また、本実施例の変速機1の潤滑構造によれば、仕切部23から下方に延び、カウンタ軸7にオイルを供給する縦溝24と、仕切部23から横方向に延び、リバース軸にオイルを導入する横溝25とを備え、オイル取出し口が、貯留室28と縦溝24とを連通する下部オイル取出し口35cと、貯留室28と横溝25とを連通する側部オイル取出し口35dとを含んで構成されている。
筒状壁35は、溝11の深さ方向の先端、すなわち、開口端35aの反対方向の他端部に閉止壁35Aを有し、閉止壁35Aに貫通孔35bが形成されている。これに加えて、閉止壁35Aにガイドリブ35Bが形成されており、ガイドリブ35Bは、閉止壁35Aに沿って貫通孔35bの下方から側部オイル取出し口35dの下方に延びている。
これにより、貫通孔35bに対して横方向に側部オイル取出し口35dが形成された場合であっても、貫通孔35bから筒状壁35に導入されたオイルをガイドリブ35Bに沿って側部オイル取出し口35dに導くことができる。この結果、側部オイル取出し口35dから第3の油路27を通してリバース軸にオイルを確実に供給することができる。
また、本実施例の変速機1の潤滑構造によれば、カバー31の縦樋部33および横樋部34は、縦溝24および横溝25の開口を塞ぐ天井部33A、34Aと、天井部33A、34Aの両側から縦溝24および横溝25の底部に延びる一対の側板部33B、33C、34B、34Cとを備えて弾性変形可能に構成されている。
これに加えて、側板部33B、33C、34B、34Cは、側板部33B、33C、34B、34Cの弾性力によって縦溝24および横溝25の内壁24a、25aに押し付けられている。
これにより、クリップ等の固定具を用いずに、縦樋部33および横樋部34のそれぞれを縦溝24および横溝25に取付けることができ、カバー21を変速機ケース2に取付けるための部品点数を低減できる。
また、側板部33B、33C、34B、34Cが縦溝24および横溝25の内壁24a、25aに押し付けられることで、縦樋部33および横樋部34を密閉することができ、第2の油路26および第3の油路27からオイルが漏出することを防止できる。
また、本実施例の変速機1の潤滑構造によれば、カバー31の横樋部34は、側板部34Cよりも下方に延びる鍔部34dを有する。これにより、鍔部34dを段差25bに接触させることにより、横溝25の内壁25aと側板部34Cの隙間を鍔部34dによって覆うことができる。
このため、オイルが自重によって横溝25の内壁25aと側板部34Cの隙間を通して第3の油路27から漏出することを防止できる。
このため、オイルが自重によって横溝25の内壁25aと側板部34Cの隙間を通して第3の油路27から漏出することを防止できる。
なお、図16に模式的に示すように、上下方向において第2の油路26と第3の油路27との間に他の潤滑部にオイルを供給するための第4の油路29を形成し、側部オイル取出し口35eを介して貯留室28と第4の油路29とを連通してもよい。
この場合には、閉止壁35Aにガイドリブ35Dを設けてもよい。このガイドリブ35Dは、側部オイル取出し口35dが形成される筒状壁35の内壁側から側部オイル取出し口35eの下方まで略水平に延びている。
これにより、筒状壁35の内壁とガイドリブ35Bとの間の隙間を通して流れるオイルO1をガイドリブ35Dに沿って側部オイル取出し口35eに流すことができる(オイルO8)。
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
1...変速機、2...変速機ケース、7...カウンタ軸(第1の潤滑部)、11...溝、21...カバー(他方のカバー部)、22...第1の油路(油路)、23...仕切部、24...縦溝(溝)、24a...内壁(溝の内壁)、25...横溝(溝)、25a...内壁(溝の内壁)、26...第2の油路(油路)、27...第3の油路(油路)、32...筒状部材、33...縦樋部(一方のカバー部)、33A,34A...天井部、33B,33C,34B,34C...側板部、34...横樋部(一方のカバー部)、34d...鍔部、35...筒状壁、35A...閉止壁、35B...ガイドリブ、35a...開口端(筒状壁の開口端)、35b...貫通孔(絞り部)、35c...下部オイル取出し口(オイル取出し口)、35d...側部オイル取出し口(オイル取出し口)
Claims (5)
- 変速機ケースに形成された溝と前記溝を塞ぐカバーとによってオイルが流れる油路が形成され、前記油路を通して潤滑部にオイルを供給する変速機の潤滑構造であって、
前記カバーは、オイルの流量を絞る絞り部が形成された筒状部材を有し、
前記溝には前記筒状部材が嵌め込まれる仕切部が形成されており、
前記絞り部を通して前記筒状部材の内部に導入されるオイルが前記油路を通して前記潤滑部に供給されることを特徴とする変速機の潤滑構造。 - 前記筒状部材は、一端に開口端が形成され、前記開口端から前記溝の深さ方向に延びる筒状壁を有し、前記筒状壁には前記筒状壁の内部と前記油路とを連通するオイル取出し口が形成されており、
前記カバーは、前記筒状壁から延びて前記溝を覆う一方のカバー部と、前記筒状壁の開口端と前記一方のカバー部の外周面とを覆い、前記変速機ケースに固定される他方のカバー部とを含んで構成されることを特徴とする請求項1に記載の変速機の潤滑構造。 - 前記潤滑部が第1の潤滑部と第2の潤滑部とを有し、
前記溝は、前記仕切部から下方に延び、前記第1の潤滑部にオイルを供給する縦溝と、前記仕切部から横方向に延び、前記第2の潤滑部にオイルを導入する横溝とを含んで構成されており、
前記オイル取出し口は、前記筒状壁の内部と前記縦溝とを連通する下部オイル取出し口と、前記筒状壁の内部と前記横溝とを連通する側部オイル取出し口とを含んで構成されており、
前記筒状壁は、前記開口端と反対側の他端部に閉止壁を有し、前記絞り部は、前記閉止壁に形成された貫通孔から構成されており、
前記閉止壁にガイドリブが形成され、前記ガイドリブは、前記閉止壁に沿って前記貫通孔の下方から前記側部オイル取出し口の下方に延びていることを特徴とする請求項2に記載の変速機の潤滑構造。 - 前記一方のカバー部は、前記溝の開口を塞ぐ天井部と、前記天井部の両側から前記溝の底部に延びる一対の側板部とを備えて弾性変形可能に構成されており、
前記側板部は、前記側板部の弾性力によって前記溝の内壁に押し付けられていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の変速機の潤滑構造。 - 前記一方のカバー部は、前記側板部よりも外方に延びる鍔部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の変速機の潤滑構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016201935A JP2018063004A (ja) | 2016-10-13 | 2016-10-13 | 変速機の潤滑構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2018063004A true JP2018063004A (ja) | 2018-04-19 |
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ID=61966619
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JP2016201935A Pending JP2018063004A (ja) | 2016-10-13 | 2016-10-13 | 変速機の潤滑構造 |
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JP (1) | JP2018063004A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111422055A (zh) * | 2018-12-21 | 2020-07-17 | 铃木株式会社 | 混合动力车辆用驱动装置 |
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2016
- 2016-10-13 JP JP2016201935A patent/JP2018063004A/ja active Pending
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CN111422055A (zh) * | 2018-12-21 | 2020-07-17 | 铃木株式会社 | 混合动力车辆用驱动装置 |
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