JP6438314B2 - カラメル色素含有飲料 - Google Patents
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Description
1.カラメル色素の濃度が0.01〜6w/v%、スピラントールの濃度が0.3〜400ppb、そしてクワシン及びネオクワシンの総濃度が0.3〜400ppbである、飲料。
2.アルコール飲料である、1に記載の飲料。
3.アルコール度数が1〜40v/v%である、1又は2に記載の飲料。
4.茶飲料、果汁含有飲料、コーラ飲料、ジンジャーエール、ビアテイスト飲料、リキュール、スピリッツ、チューハイ、ウイスキーハイボール、ノンアルコールカクテル、及びサイダーからなる群から選択される飲料である、1〜3のいずれか1項に記載の飲料。
5.フレーバーを含有する、1〜4のいずれか1項に記載の飲料。
6.炭酸飲料である、1〜5のいずれか1項に記載の飲料。
7.カラメル色素を含有する飲料の製造方法であって、
当該飲料中のカラメル色素の濃度を0.01〜6w/v%に調整する工程、
当該飲料中のスピラントールの濃度を0.3〜400ppbに調整する工程、及び
当該飲料中のクワシン及びネオクワシンの総濃度を0.3〜400ppbに調整する工程
を含む、前記製造方法。
8.カラメル色素を含有する飲料における、カラメル色素の味を改善するための方法であって、
当該飲料中のカラメル色素の濃度を0.01〜6w/v%に調整する工程、
当該飲料中のスピラントールの濃度を0.3〜400ppbに調整する工程、及び
当該飲料中のクワシン及びネオクワシンの総濃度を0.3〜400ppbに調整する工程
を含む、前記方法。
本発明の飲料は、カラメル色素を0.01〜6w/v%、好ましくは0.01〜5w/v%、より好ましくは0.01〜0.8w/v%、より好ましくは0.01〜0.5w/v%の濃度で含有する。カラメル色素の濃度が適切な範囲を逸脱すると、本発明の効果が得られない場合がある。
本発明の飲料は、スピラントールを0.3〜400ppb、好ましくは0.5〜350ppb、より好ましくは1〜350ppb、より好ましくは5〜200ppb、より好ましくは10〜150ppbの濃度で含有する。カラメル色素の味の問題を改善するためには、スピラントールの濃度が適切な範囲にあることが重要である。
本発明の飲料は、クワシン、ネオクワシン、又はその両方を含有する。本発明の飲料におけるクワシン及びネオクワシンの総濃度は、0.3〜400ppb、好ましくは0.5〜350ppb、より好ましくは1〜350ppb、より好ましくは5〜200ppb、より好ましくは10〜150ppbである。カラメル色素の味の問題を改善するためには、クワシン及びネオクワシンの総濃度が適切な範囲にあることが重要である。
カラメル色素の味の問題はアルコール飲料中で現れることが多いため、本発明の飲料の好ましい態様は、アルコール飲料である。
本発明の飲料は、炭酸ガスを含む飲料、即ち炭酸飲料であってもよい。炭酸ガスは、当業者に通常知られる方法を用いて飲料に付与することができ、例えば、これらに限定されないが、二酸化炭素を加圧下で飲料に溶解させてもよいし、ツーヘンハーゲン社のカーボネーター等のミキサーを用いて配管中で二酸化炭素と飲料とを混合してもよいし、また、二酸化炭素が充満したタンク中に飲料を噴霧することにより二酸化炭素を飲料に吸収させてもよいし、飲料と炭酸水とを混合してもよい。これらの手段を適宜用いて炭酸ガス圧を調節する。
本発明の飲料の種類は特に制限されず、例えば、茶飲料、果汁含有飲料、コーラ飲料、ジンジャーエール、ビアテイスト飲料、リキュール、スピリッツ、チューハイ、ウイスキーハイボール、ノンアルコールカクテル、サイダーが挙げられる。これらの飲料は、アルコールを含有してもよく、含有しなくてもよい。また、これらの飲料は、炭酸ガスを含有してもよいし、含有しなくてもよい。
コーラ飲料には、コーラ、及びコーラを含有する飲料、例えばコーラチューハイ、ウイスキーコーラ、が含まれる。本明細書におけるビアテイスト飲料は、ビールの味を有する炭酸飲料を意味し、これには、アルコール飲料もノンアルコール飲料も含まれる。本明細書におけるリキュールは、蒸留酒(スピリッツ)に果実やハーブなどの副材料を加えて香味をスピリッツに移して調製されるアルコール飲料であり、これには、梅酒、アプリコットリキュールなどが含まれる。本明細書におけるスピリッツは、日本の酒税法の分類に制限されることなく、醸造酒を蒸留して作った酒を意味する。
本発明の飲料は、好ましい風味を得るために、フレーバー成分を含有してもよい。本発明において配合するフレーバー成分としては、フルーツ香料や植物香料などから選択される1種又は2種以上を混合して使用することができる。フルーツ香料とは、フルーツを由来とする香料をいう。フルーツ香料としては、レモンフレーバー、オレンジフレーバー、ライムフレーバー、及びグレープフルーツフレーバーを含めたシトラスフレーバー、リンゴフレーバー、ブドウフレーバー、ラズベリーフレーバー、クランベリーフレーバー、チェリーフレーバー、パイナップルフレーバーなどのような様々なフルーツフレーバーが使用できる。これらフルーツ香料は、果実又は香油などの天然源から抽出したものであっても合成したものでもよい。
本発明の飲料には、他にも、本発明の効果を損なわない限り、飲料に通常配合する添加剤、例えば、香料、ビタミン、色素類、酸化防止剤、乳化剤、保存料、調味料、エキス類、pH調整剤、品質安定剤等を配合することができる。
本発明は、別の側面では、カラメル色素を含有する飲料の製造方法である。当該方法は、以下の工程を含む:
当該飲料中のカラメル色素の濃度を0.01〜6w/v%に調整する工程、
当該飲料中のスピラントールの濃度を0.3〜400ppbに調整する工程、及び
当該飲料中のクワシン及びネオクワシンの総濃度を0.3〜400ppbに調整する工程。
本発明の飲料は、必要に応じて、容器詰めの形態とすることができる。容器の形態には、缶等の金属容器、ペットボトル、紙パック、瓶、パウチなどが含まれるが、これらに限定されない。例えば、本発明の飲料を容器に充填した後にレトルト殺菌等の加熱殺菌を行う方法や、飲料を殺菌して容器に充填する方法を通じて、殺菌された容器詰め製品を製造することができる。
明確化のために記載すると、本明細書において下限値と上限値によって表されている数値範囲、即ち「下限値〜上限値」は、それら下限値及び上限値を含む。例えば、「1〜2」により表される範囲は、1及び2を含む。
本実験では、カラメル色素の濃度と、好ましくない味との関係を検討した。
5:強く感じられる
4:やや強く感じられる
3:感じられる
2:余り感じられない
1:感じられない
また、5名のパネリストが、以下の評価基準に従って総合評価を行い、平均点を求めた。点数が4点以上であると、味が好ましいと考えられる。
5:後口がスッキリして飲みやすい
4:やや後口がスッキリして飲みやすい
3:どちらともいえない
2:やや後口が悪く飲みづらい
1:後口が悪く飲みづらい
評価結果を、カラメル色素の濃度と共に以下に示す。
本実験では、カラメル色素の味に対する、スピラントールの効果を検討した。
本実験では、カラメル色素の味に対する、クワシン及びネオクワシンの効果を検討した。
本実験では、カラメル色素の味に対する、スピラントールとクワシンの組合せの効果を検討した。
本実験では、スピラントールとクワシンの含有量の比率の影響を検討した。
本実験では、アルコール濃度の影響を検討した。
本実験では、カラメル色素の濃度の影響を検討した。
本実験では、様々なフレーバーを有する飲料において、本発明が効果を奏することを確認した。
(評点)
6:香味バランスに優れ非常に飲み口がすっきりしており美味しい
5:後口がスッキリして飲みやすい
4:やや後口がスッキリして飲みやすい
3:どちらともいえない
2:やや後口が悪く飲みづらい
1:後口が悪く飲みづらい
以下の表に示す通り、アルコールや炭酸の有無に拘わらず、様々なフレーバーを有する飲料で、本発明の効果が得られた。
Claims (8)
- カラメル色素の濃度が0.01〜6w/v%、スピラントールの濃度が0.3〜400ppb、そしてクワシン及びネオクワシンの総濃度が0.3〜400ppbである、飲料。
- アルコール飲料である、請求項1に記載の飲料。
- アルコール度数が1〜40v/v%である、請求項1又は2に記載の飲料。
- 茶飲料、果汁含有飲料、コーラ飲料、ジンジャーエール、ビアテイスト飲料、リキュール、スピリッツ、チューハイ、ウイスキーハイボール、ノンアルコールカクテル、及びサイダーからなる群から選択される飲料である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の飲料。
- フレーバーを含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の飲料。
- 炭酸飲料である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の飲料。
- カラメル色素を含有する飲料の製造方法であって、
当該飲料中のカラメル色素の濃度を0.01〜6w/v%に調整する工程、
当該飲料中のスピラントールの濃度を0.3〜400ppbに調整する工程、及び
当該飲料中のクワシン及びネオクワシンの総濃度を0.3〜400ppbに調整する工程
を含む、前記製造方法。 - カラメル色素を含有する飲料における、カラメル色素の味を改善するための方法であって、
当該飲料中のカラメル色素の濃度を0.01〜6w/v%に調整する工程、
当該飲料中のスピラントールの濃度を0.3〜400ppbに調整する工程、及び
当該飲料中のクワシン及びネオクワシンの総濃度を0.3〜400ppbに調整する工程
を含む、前記方法。
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Family Applications (1)
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