JP6437093B2 - メンブレンを利用した磁力計 - Google Patents

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Description

本明細書で開示される様々な例示的実施形態は、一般に、磁場に対する装置の向きを測定し報告する金属メンブレン(膜)を有する電子装置又は装置構成要素に関する。
複数自由度の慣性計測装置(すなわち、IMU)は、装置の速度、向き及び重力を測定し報告する電子装置又は装置構成要素であり、ナビゲーションと方向付けのための携帯型装置の構成要素でありうる。IMUの一実施形態は、微小電気機械システム(MEMS)に一体化されることが多い加速度計、ジャイロスコープ、高度計、及びコンパス又は磁力計の複数パッケージ又はマルチチップ組み合わせを含む。
IMUの小型化、集積化、標準化及びコスト削減により、スマートフォンや専用ナビゲーション、ロケーションベース装置などの携帯用途におけるコンパス及び磁力計としての使用が広がるが、市販されているIMUは、特別な製造と、場合によっては、高価な材料を必要とし、そのような装置の材料表(BOM)コストを不必要に高める。
小型で低コストで高感度なコンパスの現在の要望の点から見て、様々な例示的実施形態の概要が示される。以下の要約では、様々な例示的実施形態のいくつかの態様を強調し紹介するためのいくつかの単純化と省略が行われることがあるが、それらは発明の範囲を限定しない。後の節では、当業者が発明概念を作成し使用することを可能にするのに適した好ましい例示的実施形態の詳細な説明を行う。
様々な例示的実施形態は、振動周波数を測定する磁力計装置に関し、磁力計装置は、増幅器と金属メンブレンの第1入力に接続された電圧バイアスとを含むフィードスルーループと、メンブレン出力に接続されたメンブレン接地と、増幅器の第2入力に接続された第1の固定板出力を有する固定板であって、固定板が、金属メンブレンから物理的に分離されている一方で、ローレンツ力によって金属メンブレンに接続され、物理的分離が電流の方向に対する磁場の角度によって異なる固定板と、ローレンツ力に敏感な第2の固定板出力と、第2の固定板出力に接続されて、ローレンツ力に基づいて磁力の角度を計算する回路とを含む。代替実施形態では、金属メンブレンは、連続的な金属シートを含む。いくつかの実施形態では、金属メンブレンは、更に、メンブレン入力からメンブレン出力まで平行線で延在する連続金属巻線を含む。更に他の例示的実施形態では、金属メンブレンは、更に、金属巻線が埋め込まれた絶縁体シートを含む。
いくつかの実装では、磁力の角度は、電流の方向に対する磁場の角度によって与えられる。
いくつかの実施形態では、フィードバックループが、金属メンブレンに交流を流すように構成される。
いくつかの実施形態では、電流の方向は、フィードバックループによって金属メンブレンに流される交流の方向によって与えられる。
いくつかの実装では、電流の方向は、金属メンブレンの第1入力とメンブレン出力との間の電流の方向によって与えられる。
いくつかの実施形態では、磁力計装置、詳細には回路は、金属メンブレンの振動周波数及び/又は振動周波数のシフトを測定するように構成される。
いくつかの実装では、振動周波数のシフトは、磁場によって生成される。
いくつかの実装では、磁力計装置、詳細には回路は、振動周波数及び/又は振動周波数のシフトに基づいて磁力の角度を計算するように構成される。
種々の例示的実施形態は、振動周波数を測定する磁力計装置に関し、磁力計装置は、増幅器を含む貫通ループと、金属メンブレンの第1入力に接続された電圧バイアスと、メンブレン出力に接続されたメンブレン接地と、増幅器の第2入力に接続された第1の固定板出力を有する固定板であって、固定板が、金属メンブレンから物理的に分離されている一方で、ローレンツ力によって金属メンブレンに接続され、物理的分離が電流の方向に対する磁場の角度によって異なる固定板と、ローレンツ力に敏感な第2の固定板出力と、第2の固定板出力に接続されて、ローレンツ力に基づいて磁場の角度を計算する回路とを含む。
いくつかの実装では、磁場の角度は、電流の方向に対する磁場の角度によって与えられる。
いくつかの実装では、磁力計装置、詳細には回路は、振動周波数及び/又は振動周波数のシフトに基づいて磁場の角度を計算するように構成される。
いくつかの実施形態では、金属メンブレンは、金属メンブレンの力学的質量に比例した等価電気インダクタンスと、金属メンブレンの機械的剛性に比例した等価静電容量と、金属メンブレンの機械制動に比例した等価電気抵抗とを有する。いくつかの実施形態では、増幅器は、電流制御された電圧源を有する。いくつかの代替実施形態では、電流制御された電圧源は、利得を有する。いくつかの実施形態では、固定板は、金属メンブレンと同一の大きさを有する。代替実施形態では、金属メンブレンは、自立型である。いくつかの実施形態では、固定板は、基板に固定される。いくつかの他の実施形態では、固定板は、ウェハに固定される。
様々な例示的実施形態は、装置の向きを測定する方法に関し、この方法は、金属メンブレンに交流電流を流すステップと、金属メンブレン内の振動周波数のシフトを測定するステップと、振動周波数のシフトと電流方向に基づいて、金属メンブレンに対する外部磁場の角度を計算するステップとを含む。代替実施形態は、更に、金属メンブレンを振動させるフィードバックループを作成するステップを含む。いくつかの実施形態では、振動は、金属メンブレンの機械共振周波数に近い。
いくつかの実装では、金属メンブレンに対する外部磁場の角度が、金属メンブレンに流される交流電流の方向に対する外部磁場の角度に対応する。
いくつかの代替実施形態では、フィードバックループを作成するステップが、容量性変位電流を作成するステップと、容量性変位電流を増幅器に送るステップと、増幅器によって、容量性変位電流を増幅するステップと、増幅された電流を電圧として金属メンブレンに送るステップとを含む。いくつかの代替実施形態では、方法は、更に、金属メンブレンと固定接地板との間でバイアス電圧を生成するステップを含む。いくつかの実施形態では、固定接地板は、金属メンブレンからわずかな距離に位置する。代替実施形態では、固定接地板は、金属メンブレンと同じ比率を有する。
いくつかの実施形態では、磁力の角度を計算するステップが、更に、振動周波数を離調させる可能性のある影響を打ち消すステップを含む。代替実施形態では、影響を打ち消すステップは、1つ又は複数の電流方向の振動周波数を減算するステップを含む。方法の代替実施形態は、更に、金属メンブレンの振動からの干渉をフィルタリングするステップを含む。いくつかの実施形態では、干渉をフィルタリングするステップは、発振器の周波数を十分な期間測定するステップを含む。
様々な例示的実施形態は、装置の向きを測定する磁力計装置に関し、磁力計装置は、金属メンブレンとフィードバックループを含む発振器と、金属メンブレンに交流電流を流し、金属メンブレンを振動させるように構成されたフィードバックループと、フィードバックループと金属メンブレンによって生成された振動周波数のシフトを測定し、振動周波数のシフトと電流方向に基づいて、電流の方向に対する外部磁場の角度を計算するように構成されたプロセッサとを有する。いくつかの代替実施形態では、振動は、金属メンブレンの機械共振周波数に近い。代替実施形態では、フィードバックループは、更に、増幅器を含み、更に、容量性変位電流を作成し、容量性変位電流を増幅器に送り、増幅器によって、容量性変位電流を増幅し、増幅された電流を電圧として金属メンブレンに送るように構成される。
いくつかの代替実施形態では、磁力計装置は、更に、固定接地板を有し、装置は、更に、金属メンブレンと固定接地板との間にバイアス電圧を生成するように構成される。他の実施形態では、固定接地板は、金属メンブレンからわずかな距離に位置する。いくつかの形態施形態では、固定接地板は、金属メンブレンと同じ比率を有する。代替実施形態では、外部磁力の角度を計算する際に、プロセッサは、更に、振動周波数離調作用を打ち消すように構成される。いくつかの代替実施形態では、プロセッサは、更に、振動周波数離調作用を打ち消すときに、1つ又は複数の電流方向の振動周波数を減算するように構成される。
磁力計装置の代替実施形態では、プロセッサは、更に、金属メンブレンの振動から干渉をフィルタリングするように構成される。他の実施形態では、プロセッサは、更に、発振器の周波数を十分な期間測定するように構成される。
いくつかの実施形態では、プロセッサは、振動周波数のシフトを測定するために固定接地板に接続される。
このように、様々な例示的実施形態が、詳細には、磁場の影響によって生成された力を受ける金属メンブレンの変位を測定することによって、磁場の角度に対して高感度で小型でコスト効率の高い装置を可能にすることは明らかである。
様々な例示的実施形態をより良く理解するために、添付図面を参照する。
機械的共振されたときの例示的な自立金属メンブレンの挙動を示す図である。 図1のメンブレンの例示的代替実施形態を示す図である。 図1のメンブレンの断面を示す図である。 例示的磁場に対する例示的電流の方向の振動周波数への影響を示す図である。 図1によって示された発振器と電気的に等価な例示的回路を示す図である。 虚数平面内の共振器メンブレンのアドミタンスのプロットを示す図である。 金属メンブレンと基板に埋め込まれた巻線の断面を示す図である。 メンブレンの断面図と、センサ読取り値を出力してメンブレンの変位に基づいて磁場を計算する回路の図である。 図7のメンブレンと回路に等価な例示的回路を示す図である。
以上のことを考慮して、安価でより小さい形状係数に適合するとともに様々な状態を測定する複数のセンサを実装するために使用されうる材料を使用して、磁場に対する装置の向きを測定することが望ましい。
ホール効果センサや異方性磁気抵抗(AMR)センサなどの当該技術分野で知られたローレンツ力を利用したMEMSセンサは、磁場内の通電導体に働くローレンツ力によるMEMS構造の機械的な動きを電子的に検出する(既知のローレンツ力センサの導体が、半導体材料から構成されることに注意されたい)。換言すると、これらのセンサは、機械的変位を測定する。様々な用途では、最大出力信号を得るために機械的構造が共振されることが多い。磁場の向きを電子的に検出するために圧電抵抗及び静電変換が使用されることがある。圧電抵抗効果は、機械的歪みが加えられたときの半導体又は金属の電気抵抗の変化である。
より低コストで製造し易い磁力計が求められている状況から、標準的で非磁性的な相補型金属酸化物半導体(CMOS)適合材料を使用して地球磁場の面内方位を測定するためのシステム及び方法について述べる。例えば、本明細書で述べるシステムは、振動金属メンブレンの機械的振動周波数シフト測定に基づいてもよい。これは、ホール効果又はAMRセンサを使用する現在既知の磁力計応用とは異なり、これらのセンサは、その要求される機械的特性(例えば、物理的変位の測定と半導体による製造を含む)により、他のセンサと別に組み立てられる。更に、自立型メンブレンを有する磁力計が、CMOS上に取り付けられた現在既存のMEMSセンサ(圧力センサなど)と同じ材料を使用して製造されうるので、磁気センサは、プロセスの複雑さ又は関連コストを高めることなく、慣性計測装置の一部を構成する単一CMOSチップ上に組み合わされてもよい。これは、携帯機器又は他の手持ち式装置、ナビゲーション機器又は車両に含まれることがあるような、複数の機能(例えば、三次元位置決定を行うために組み合わされることがある気圧(例えば、高度計内)と物理的方位を検出する)を有するセンサのパッケージ内の1つの構成要素などの様々な用途に役立つ。
自立型金属メンブレンでは、ローレンツ力と静電力の組み合わせを使用して機械的振動が引き起こされうる。周波数は高精度に測定できる。ローレンツ力は、面内磁場と金属メンブレンに流される電流との角度に依存する。角度の変化は、ローレンツ力の変化を生じるので、振動周波数のわずかであるが検出可能な離調を引き起こす。振動周波数のシフトを測定することによって、磁力計に対する地球磁場の向きを決定することが可能である。
金属メンブレンが、大気圧などの他の物理的周囲状態の検出に使用されるメンブレンと同じ寸法及び物理的性質を有する場合は、同じメンブレンを使用して両方の状態を検出してもよい。例えば、時間多重化を使用して高度計及び磁力計と同じ物理センサを使用してもよい。単一構造上で機能を組み合わせることによって、製造及び材料コストを節約し製造工程を単純化するだけでなく、形状係数を小さくできる。
更に、インダクタや他の磁場生成要素を、基礎となるCMOS上に容易に一体化してもよく、電気的刺激を使って磁力計を現場で較正し微調整可能である。必要な構成要素を一体化できるので、較正手順を現場で繰り返してもよく、それにより、経年劣化や他の要因によって生じるセンサドリフトが補償される。更に、圧力及び温度測定を磁力計のすぐ近くで行いうるので、大気圧や温度などの磁場以外の力に対する磁力計横感度を正確に知り、較正で抑制できる。
次に類似の参照番号が類似の構成要素又はステップを示す図面を参照することで、様々な例示的実施形態の幅広い態様を開示する。
図1は、ローレンツ力Florと静電力Felの組み合わせによって機械的共振が引き起こされたときの例示的な自立型金属メンブレン110の挙動を示す。メンブレンを利用した磁力計100は、発振器ループ(iin、Cft、V、メンブレン110、接地150、iout、トランスインピーダンス増幅器TIA及び接地140を含む)内にメンブレン110を含むことがある。ローレンツ力Florは、地球磁場Bと組み合わされた、交流電流iin120などの電流をメンブレン110に流すことによって生成されることがある。ローレンツ力が電流密度に対して線形性を有するので、低抵抗とより大きい電流密度を有する金属メンブレン110を使用して、(例えば、より高い抵抗を有する半導体と比較して)より大きいローレンツ力を生成しうる。
メンブレン110などの例示的な金属メンブレンは、当該技術分野で既知の半導体を利用したローレンツ力センサより優れたいくつかの利点を持つ。最も単純な言い方をすると(より詳細な計算は後述される)、ローレンツ力Florは、メンブレン110の長さlと、磁場Bと、磁場の方向と電流の方向の角度αの正弦との積(Flor=l×iin×B×sinα)であるが、メンブレンが機械系なので、ランダムな機械的ノイズは、メンブレン110の動きに影響を及ぼす。このランダムノイズは、以下の力Fnoiseによって表すことがある。
Figure 0006437093
ここで、kbはボルツマン定数であり、Tはメンブレン110の周囲の絶対温度であり、γはメンブレン110の減衰係数(まわりの空気と相互作用するとき)であり、これらに、測定が行われた帯域幅Δfを掛けたものであり(ホワイトノイズ現象と同様に帯域幅が係数である)、これはセンサ計算に考慮されうる。信号対雑音比が大きいほど磁気計の感度が高くなる。信号対雑音比は、システムの機械的ノイズFnoiseに対して大きいローレンツ力Florを生成することによって最大化されることがあり、できるだけ小さくなければならない。Fnoiseは、減衰係数γを最小にすることによって最小化でき、これは、メンブレン110の品質係数Qを最大化することによって達成されうる。ローレンツ力Florを生成するのに必要な電力Pは、メンブレン110の上で送られる電流iinの関数であり、メンブレンの電気抵抗R(P=iin×R)であり、金属の抵抗が半導体の抵抗より小さいので、金属メンブレン110に大きいローレンツ力Florを生成するために必要な電力が少なくなる。更に、長さlを大きくするとローレンツ力Florが大きくなる。メンブレン110の寸法を大きくせずに長さlを大きくすることは、図2Aに示された例示的な代替実施形態で達成されてもよい。
図2Aは、メンブレン110の例示的な代替実施形態210を示す。いくつかの実施形態では、金属メンブレン210は、連続金属シートから成るメンブレン110の代わりに、図2Bに示されたようにメンブレン110に埋め込まれうる金属トレーサ220を含んでもよい。トレーサ220は、出力vinの側から出力接地150まで直列に伸びる金属線/巻線として実施され(メンブレンのまわりに1回連続的に伸びてコイルを構成する)、一緒にメンブレン210を構成してもよい。
前述のように、電流が大きいほどローレンツ力が大きくなり、ワット損が小さくなるので、電気抵抗を低く維持するには電線が長いことが重要であり、Rを低く維持しながらlを延長するために金属巻線が使用されてもよい。ローレンツ力を利用するセンサのほとんどは、約1μΩ・cm(マイクロオームセンチメートル)の金属巻線の1000倍の約1mΩ・cmの固有抵抗を有するドープトシリコンを使用しており、したがって、金属メンブレンは、信号対雑音比とワット損の点でより効率的になる。更に、単一シートではなく複数のトレーサ巻線を使用することによって、電線長が最大になり、その結果、トレーサ線の組み合わせ総抵抗が大きくなり、供給電圧(メンブレン210がCMOSに接続されているので1〜3ボルトでよい)とのインピーダンス整合が良好になり、低い抵抗(例えば、0.1Ω)を有するシートよりも高い抵抗(例えば、>1キロオーム)を有する多数のトレーサ線全体にわたって1ボルト未満の供給電圧から1ミリワットの例示的な入力電流を消費しやすくなる。あるいは、vコンバータを使用して、メンブレンシート上の電流を減少させうるが、この構成は、回避されうる複雑さとコストを高めることになる。
例示的なメンブレン210では、トレース幅wtは、2μmでよく、隣接トレーサの間隔は0.5μmでよく、トレース数Nは90でよく、メンブレンの幅wと長さlは220μmでよい。ローレンツ力Florは、トレーサ巻線220に対して垂直になるように示されており、この場合、磁力Bは、巻線220に対して垂直になる。金属巻線220は、メンブレン210を構成するために絶縁体シート230に埋め込まれてもよい。トレーサ数Nが90なので、ローレンツ力Florを作成するために使用される有効長lwireは、メンブレンの幅のN倍であり(すなわち、90×220μm)、(図1の単純なメンブレンで、Flor=l×iin×B×sinαとして表されたような)ローレンツ力の計算がN倍になり、それにより、Flor=N×l×iin×B×sinαとなるため、金属巻線を使用するメンブレン内のローレンツ力は、単一金属メンブレンより高くなる。ここで、lはメンブレンシートの長さによって制限される。
図1、図2A及び図2Bに示されたものと類似の測定値を有し、0.5μmで離間された2μmの線を有する例示的な金属メンブレンは、878.956kHzの共振周波数、223.8の品質係数Q、6.26−10kgの質量m、1.91N/mのばね定数k、及び1.53−5Ns/mの減衰係数γ(ここで、Q=sqrt(k・m)/γのため、Q、m及びkから計算された)を有することが予想されうる。連続的な金属メンブレンと、絶縁体によって覆われてトレーサ巻線を構成するエッチトイレンチを有するメンブレンとが、比較的類似した機械的性質を有すると予想されうることに注意されたい。前述のように、シート抵抗は0.1Ωでよく、電線の全抵抗は1kΩである。
図1に示されたように、電流iinが磁場Bに垂直な成分120を有し、電流iinと磁場Bの両方がメンブレン110の平面内で向けられているとき、ローレンツ力Florは、メンブレン110に対して直角又は垂直に向けられる。静電力Felは、交流電圧Vinと、更に金属メンブレン110と金属メンブレン110からわずかな距離に位置する固定接地板130との間の直流バイアス電圧Vとによって生成されてもよい(ここで、電流がない状態で、接地板130とメンブレン110が僅かな距離だけ離間していることに注意されたい)。金属メンブレン110が有限電気抵抗を有するので、交流電流iinがメンブレン110に流されたとき生じる電圧降下によって交流電圧vinが生じる。例示的なコンパス100では、メンブレン110の一方が接地150されるので、メンブレン110の両側の電圧降下がvinになることに注意されたい。
更に、固定接地板130(基板又はウェハに固定されてもよい)に対して動く金属板を含むことがある自由運動メンブレン110に交流電流iin120が流されるので、それにより、トランスインピーダンス増幅器TIAに送られる容量性変位電流ioutによって信号が印加され、その信号が電圧vinとして自立型金属メンブレンにフィードバックされ、その結果フィードバックループが作成されて機械共振周波数に近い周波数で自立型メンブレンを振動させる。電流iinが、メンブレン110の共振周波数に一致した周波数を有する交流電流の場合、直流磁場では、メンブレン110の機械的共振で交流ローレンツ力Florが生成される。周波数シフトは、ローレンツ力Florと静電力Felの相互作用によって生じ、静電力は、メンブレン110と接地板130の間の静電力によって生成される。
振動周波数は、ローレンツ力の大きさに依存するループ位相に依存するので、振動周波数は、測定されている磁場に依存する。したがって、発振周波数を測定することによって、交流駆動電流に対する磁場の方向を得ることができ、地球磁場の方向を決定できる。
図3は、図1のメンブレン110などの例示的な自立型メンブレンの平面図に関して、地球磁場Bに対する例示的電流iinの方向120の振動周波数への影響を示す。図3で分かるように、全360°の角度識別iy、ixy、ix、iyxなど(ぐるっと回ってiyに戻る)は、電流iinがメンブレン110内で様々な方向に流されるときに確立されうる。地球磁場Bが、地球表面上の所定の領域内で比較的一定の大きさを有するので、装置が回転するときに変化する変数は角度αだけであることに注意されたい。x方向120に流れる電流iinは、y方向に流れる電流とは異なる振動周波数の離調を引き起こし、これは、ローレンツ力の大きさが2つの電流で異なるからである。同様に、x=y対角線に流れる電流120による周波数離調は、x=−y対角線に流れる電流120とは異なる。基準周波数を決定し、それらの周波数を様々な電流方向で比較し、そのような様々な離調周波数の差を測定することによって、角度αが360°にわたって解決され、磁場が完全に識別される。したがって、周波数測定に基づく磁場の決定は、機械的測定に基づく決定よりも高い分解能と精度を達成することが期待される。更に、例えば、経年劣化材料、温度、及び変化するバイアス電圧によって生じる周波数シフトなど、振動周波数の離調を引き起こすことがある望ましくない影響を打ち消すために、様々な電流方向の振動周波数を減算してもよい。
電界によって引き起こされた干渉は、入力電圧vin又は出力電流ioutに加わり、発振振幅又は位相のノイズの形で発振器にノイズを加える。このノイズがランダムな場合、後述するように、ノイズは、発振器の周波数を十分な期間測定することによってフィルタリングされうる。振動周波数又は位相の永久的なシフトは、ランダムな干渉より可能性が低いが、較正技術によってフィルタリングされうる。いくつかの実施形態では、電磁障害(EMI)のフィルタリング方法は、外界に面している板を接地することでよい。図1では、接地板130は仮想接地140に接続されているが、図1の構成はメンブレン110がEMIを抑制するために(TIAを介して)接地接続されるよう変更されてもよいことに注意されたい。磁力計100を含むCMOSチップは、接地板又は他の方法を使用してEMIから分離遮蔽されてもよいことに注意されたい。
また、磁力計100がデューティサイクルされた(周期的又は必要に応じてのみオンにされた)場合、メンブレンの機械的慣性により、読み取りを高い信頼性で行う前に短い「ウォームアップ」遅延が必要であることに注意されたい。この遅延は、例示的実施形態では、1ミリ秒(例えば、品質係数Q×周期、ここで、例えばQ=100、周波数=100kHZ)のことがあるのでユーザが検出できないことがあるが、いくつかの用途は、周波数読み取り値を必要とすることがある。したがって、もっと長い期間(例えば、1秒)にわたる測定期間を必要とする場合は、装置がデューティサイクルされてもよいが、1ミリ秒ごとの測定が要求又は必要とされる場合、装置は、測定が必要とされる間ずっとオンでよい(そうでない場合、メカニズムが、遅すぎてデューティサイクルに対応できず、更に正確な必要な測定を行うことができないので)。
地球磁場の面内方位を計算するために、例示的メンブレン110などのメンブレンの振動周波数と基準周波数との関係を磁場方向の関数として記述するモデルが決定されうる。前述のように、ローレンツ力は、電流と磁場の外積と等しい。
例示的メンブレン110に働く時間交番ローレンツ力Florは、次式(1)として記述されてもよい。
Figure 0006437093
ここで、lがメンブレンの長さ、Bが磁場の大きさ、αが磁場と電流iinの方向の間の角度である。したがって、ローレンツ力Florは、電流iinが流されるメンブレン110の長さlと、電流iinと磁場Bの間の角度Bsinαとに比例し、ここで、電流iinは、周波数jωtを有する交流電流であり、磁場Bは、直流磁場である(交流電流と直流磁場の積が交流ローレンツ力を生成する)。メンブレン110が、連続金属シートの代わりに、メンブレン110を構成する埋め込み金属トレーサを含む実施形態では、式(1)は、メンブレン110を通る金属線の数に対応する整数Nが掛けられる。したがって、前述のように、連続金属シートではなく複数のトレーサNを使用することによって、ローレンツ力FlorはN倍になり、センサ感度がN倍になる。
メンブレン110内の電圧vinと電流iinは、オームの法則によって関連付けられる(次式(2)参照)。
Figure 0006437093
ここで、係数1/2は、メンブレン110の長さ全体にわたって電圧が降下することを考慮し(前述のように接地150により)、平均電圧は、全電圧降下の2分の1になる(換言すると、計算は、電圧がメンブレン110の中心の電圧と等しいと仮定する)。
ローレンツ力Florは、電圧vinに関して次式(3)として表されてもよい。
Figure 0006437093
この式は、前の2つの式(1),(2)から導き出される。メンブレン110と接地板130の間の静電力Felは、電圧に関して表されるため、メンブレン110上の平均交流電圧は、次式(4)によって表されるような静電引力を引き起こす。
Figure 0006437093
ここで、Vが静的バイアス電圧、ε0が誘電率、A=lwがメンブレン110の面積、及びgがメンブレン110と接地板130の隙間の距離である。
出力電流ioutは、メンブレン110の速度と関連付けられる。これは、多くのMEMで標準表現であり、ここで、バイアス電圧下でキャパシタンスが変化すると、変位電流ioutが生じる。メンブレンのたわみは、キャパシタンス変化と、次式(5)として表されることがある変位電流を引き起こす。
Figure 0006437093
ここで、以下式は、メンブレンの面から外向きの速度である。
Figure 0006437093
更に、自立型メンブレン110は、運動方程式(メンブレン110の質量mと加速度を掛けたものと、メンブレン110の減衰γと速度を掛けたものを加え、更にメンブレン110のばね力kと変位xを掛けたものを加える)(次式(6))によって決定されるマススプリング系と見なしてもよい。
Figure 0006437093
また、この式(6)は、メンブレンに加わる力、ローレンツ力Flor及び静電力Felと釣り合い、式(3)、(4)、(5)及び(6)を組み合わせることによってインピーダンスとして電気的条件で書き換えてもよく(入力電圧vinと出力電流ioutとの関係)、その結果、次式(7)が得られる(換言すると、入力電圧vinは、インダクタンスによって生じるインピーダンス、抵抗によって生じるインピーダンス、及びキャパシタンスによって生じるインピーダンスと等価である)。
Figure 0006437093
B、CB及びRB(力学的質量、剛性及び減衰)は、次式(8)(インダクタンスが質量mに比例する)、次式(9)(抵抗が減衰γに比例する)、及び次式(10)(キャパシタンスがばね力kに反比例する)として表されてもよい。
Figure 0006437093
Figure 0006437093
Figure 0006437093
ここで、静電結合係数ηと磁気離調係数δは、次式(11)と次式(12)として表されてもよい。
Figure 0006437093
Figure 0006437093
δが磁場の関数であり、したがって、磁場B=0、δ=0、ならびにLB、CB及びRBが一定値の場合、したがって、磁場B≠0でsinα≠0の場合(電流iinと磁力Bが平行の場合、ローレンツ力Florがなくなるので)、LB、CB及びRBの値が磁場の関数として変化することを理解されよう。したがって、メンブレン200がコンパスとして使用される場合、次式(13)は、地球磁場Bと、前述のように装置が回転するときに変化する変数αとに基づくことがあるので適切になり、したがって、振動周波数δのシフト値の変化を測定することによって、値αの変化を使用して方向を決定できる。他の磁場Bの測定も可能である。
Figure 0006437093
図4は、図1に示された発振器ループと類似の発振器の完全電気回路の電気的等価物である例示的回路400を示す。式(7)に示されたように、機械的共振器(共振メンブレン110など)の共振は、図4では、電気要素抵抗器RB、キャパシタCB及びインダクタLBによって表される等価なインダクタンス、キャパシタンス及び抵抗に関して記述されてもよく、ここで、RBは、メンブレン110の機械的減衰に比例し、CBは、メンブレン110の機械的剛性に比例し、LBはシステムの力学的質量に比例する。直列RLC接続は、前述のような運動方程式によって表されてもよく、メンブレン110の下の平面(例えば、接地板130)との組み合わせでメンブレンによって構成されたフィードスルーキャパシタンスCftと並列である。トランスインピーダンス増幅器TIAは、利得Mを有する電流制御電圧源(CCVS)と見なされうる。したがって、TIA/CCVSは、入ってくる電流を電圧vinに変換し、この電流は、共振回路RB、CB及びLBと、並列の寄生フィードスルーCftとに流れ、キャパシタCftは、機械的共振とは別にメンブレン110と接地板130との間に容量性クロストークがあるので必要とされる。CCVSの位相シフトは、一定であると仮定され、Cft//RB−CB−LB分岐にわたる位相シフトは、振動条件(バルクハウゼン安定判別による)を満たすために一定でもよい。位相シフトが一定なので、これは、RB−CB−LBの値と振動周波数との関係に従う。したがって、磁場が回路400(メンブレンを利用したコンパス100を表わす)に加えられたとき、磁場が等価抵抗RBを変化させ、その結果、発振器ループ400内の位相シフトがずれるので振動周波数が比例変化する。例えば、RB、CB及びLBが、割合Δだけ変化した場合、例示的回路400の振動周波数が変化し(磁場と振動周波数との関係により)、それにより、フィードスルーキャパシタCftとRB、CB及びLBとの相互作用が生じる。振動周波数は、本明細書で述べる計算を使用して磁場を決定するために、出力として測定されてもよい。
図5は、虚数平面内の共振器110のアドミタンス(1/インピーダンスである)のプロットを示す。共振器のアドミタンスは、次式(14)によって表される。
Figure 0006437093
次に、ωが次式(15)として定義される。
Figure 0006437093
また、Qが次式(16)として定義される。
Figure 0006437093
ωがω=ω+Δω(式(17))として定義される場合、Δω≪ωと仮定すると、アドミタンス(式(14))は、次式(18)として書き換えられうる。
Figure 0006437093
アドミタンスの位相は、実数項と虚数項の比が一定になるように一定でよい(式(19))。
Figure 0006437093
ここで、Q≪1と仮定すると、式(19)は、更に、RBに対する微分(次式(21))をとる次式(20)として単純化されてもよく、Δωは、RBの変化を振動周波数の変化に関連付けられる。
Figure 0006437093
Figure 0006437093
共振周波数ω0に近い周波数に関してx軸上のアドミタンスの実数部(1/RB,α1,1/RB,α2)をy軸上のRLC分岐の虚数部(ωα1ft,ωα2ft)に対してプロットするとき、共振点ωα1,ωα2と交差する円のプロットができる。ωα1,ωα2と交差する円の各点は、周波数ωに対応し、ωが増えるとき円は時計回り方向になるので、周波数が掃引された場合、プロットは円になる。円は、全アドミタンスをプロットするときにフィードスルーアドミタンスjωCftに等しい量だけ虚数軸に沿って移動されることがある。発振器ループでは、アドミタンスの位相は、図5で原点と交差する直線510によって示されるように、増幅器利得Mの位相によって固定される。共振回路400が磁場中に配置された場合、要素RB、CB及びLBの値が変化し、円は拡大する(例えば、円がωα2と交差する)か、収縮する(例えば、円がωα1と交差する)。線がx軸と交差する角度は、Mの位相シフトと等しい。固定位相線510と円の交点ωα1,ωα2が、振動周波数を設定する。発振器は、固定位相にある円上の点に対応する周波数でロックしてもよい。固定位相線510は、共振周波数を示す(固定位相線と円プロットの交点ωα1,ωα2が共振周波数を示す)。円プロットが拡大又は収縮するとき、交点ωα1,ωα2は、各プロット円に対して移動して、振動の周波数シフトを表わす。離調係数δが円の直径520を変化させる。このように、離調係数δが振動周波数をシフトさせるので、固定位相線がアドミタンス円交点ωα1,ωα2と異なるように交差する。
したがって、要約するに、磁力計100に対する磁場の向きの変化によって、メンブレン110に働くローレンツ力Florが変化し、それにより、等価インピーダンスRBが変化し、振動周波数が変化する(式(21)参照)。
以下に示す表1は、現在いくつかの圧力センサ用途で使用されているような例示的メンブレンの特性を示す。これらのメンブレンパラメータは、単なる例であるが、これらのパラメータ値は、振動周波数のシフトの大きさを示すために使用されうる。メンブレンを実現するために様々なパラメータが使用されることがあり、値は、単純なスケーリング則によって互いに変化し、たとえば、メンブレンの大きさが2倍になると、共振周波数が2分の1になり、質量が2倍になり、剛性が2分の1になる。金属メンブレンのサイズと製造には多少ばらつきがあることがあるが、表1の例示的メンブレンは、低コスト、製造の単純さ及びCMOSとの一体化のための例示的なサイズである。
表1の例示的メンブレンの振動周波数の変化は、前述のようなアドミタンス円を計算することにより導出されうる。例えば、交流電流が、磁場(ωα1と交差する円)と平行に流れ、地球磁場(ωα2と交差する円)に垂直なときのアドミタンスが計算される場合、直径の変化は、約1%になるように計算される。増幅器位相は、例えば60度の値に固定されてもよく、これにより、振動周波数が固定され、円直径520の変化の結果として周波数シフトの計算が可能になる。したがって、地球磁場の90度の回転によって、振動周波数が50ppmシフトし、これは、ほとんどの周波数測定システムの分解能の範囲内にある。
Figure 0006437093
固定位相線510と円の交点は、振動周波数を示し、磁場向きが変化する結果として円径が変化するときにずれる。
以上のことを鑑みて、磁場の方向の測定は、磁場、バイアス電圧及び電流によって生成されたローレンツ力Florに応答するメンブレン110の動作、変位又は運動と関連して理解されうる。図6は、金属の機械メンブレン610(開放式)に埋め込まれることがあるコイル620の1つの巻線の断面を示し、コイルは、基板630に埋め込まれて示されている。供給電流iは、基板630内の電流源640で始まり、メンブレン610に埋め込まれた電線の塊m内に流れ、基板630内の抵抗Rを通った後で電線コイルループに流れ続ける。当業者によって理解されるように、メンブレン610は、ばね/質量系600であるので、メンブレン610は、質量m、剛性k及び減衰係数γを有する。ウェハの表面に従うメンブレン610の平面内に磁場Bがあると仮定すると、ローレンツ力Florは、図示されたようにメンブレン610を平面から下方に引っ張る。更に、メンブレンは、前述されたように機械的ノイズのブラウン(ランダム)力Fnoiseを受けることになる。
いくつかの実施形態では、必要な測定値が地球磁場の場合に、コイル自体によって生成された磁場も考慮されてもよいことに注意されたい。メンブレン610に影響を及ぼす全磁場Bは、地球磁場B0とコイルの磁場である下記式の両方によって生成されることがある。
Figure 0006437093
この結果、次式(22)が得られる。
Figure 0006437093
地球磁場B0を測定するために、全磁場Bを生じるコイルによって引き起こされる磁場の影響をなくすように計算が行われる。したがって、図2Aに関してN×l×iin×Bとして前述したローレンツ力Florは、次式(23)又は次式(24)として表されることがある。
Figure 0006437093
Figure 0006437093

外力Flor及びFnoiseを受ける質量/ばね系600において、運動方程式xは、次式(25)として得られる(系に与えられることがある周波数である、電流iに与えられる周波数ωと共に変化する項だけを検討する)。
Figure 0006437093

式(25)で分かるように、運動方程式は、地球の磁気力Boだけに関して導られることがあるので、コイルの磁場は、メンブレン610の変位xを測定することによって考慮されうる。コイルによって自己生成された磁場の周波数が、地球磁場によって生成された磁場の周波数と異なっており、したがって、図示されたようなB0の測定値と無関係になりうることに注意されたい。
前述のように、ローレンツ力Florの大きさは、磁場と、メンブレンに埋め込まれたメンブレンシート又は電線との角度に依存し、その結果、x方向に流れる電流が、y方向に流れる電流とは異なる振動周波数の離調を引き起こすので、Florは、メンブレンの角度αに対する磁場の角度により異なる。電線又はメンブレンの610の変位は、その共振周波数で最大になる。共振周波数ω0におけるメンブレン610の最大変位xpkは、次式(26)として表されてもよい(Qと力を掛けたものをばね定数kで割るか、Qと電線数N、メンブレン(及び、したがって電線の各コイル)の長さl、地球磁場B0、及び電線iに流れる電流を掛けたものを、メンブレンのばね定数kで割る)。
Figure 0006437093
最後に、Fnoise(以下式)によって提供される追加の変位が、前述のような信号対雑音比を提供することに注意されたい。したがって、ローレンツ力Florを計算しFnoiseを考慮することによって、地球磁場B0の角度αを決定できる。
Figure 0006437093
図2Aと図6に関して示された例示的なメンブレン210,610によって検出されうる最小ローレンツ力Florは、ランダムノイズの大きさがローレンツ力を上回る場合に、質量/ばね系600の機械的検出限界によって決定される。換言すると、ランダムノイズがローレンツ力と等しいとき、センサは検出限界である。特定の例として、例示的メンブレン210,610の機械的検出限界が示され、ここで、巻線数Nが90、ループ深さdが5μm、メンブレン210,610の長さlが220μm、電流iが1mA二乗平均平方根(rms)、抵抗Rが1kΩ、帯域幅Δfが4Hz、ローレンツ力Florが8.4×10−10N、ノイズ力Fnoiseが1.0×10−12N、変位xが9.9×10−12m(約10ピコメートル)、機械的検出限界が25nT/Hz1/2(平方根Hz当たり25ナノ−テスラ)でよい。これと比較して、ホールコンパスセンサは、100nT/Hz1/2のノイズフロアを有し、したがって、本明細書に記載された金属メンブレンを使用するコンパスほど高感度ではない。
前述のようにメンブレン610の変位と、したがって磁力B0を測定するために、変位xは、電気的に測定されてもよい。図7は、基板740の上にありかつメンブレン610の下にある電極720に関するメンブレン610の断面を示す。電極720は、メンブレン610から間隙距離gで、電位Vbiasに保持された板でよく、板720とメンブレン610を、測定できる変位電流を生成するキャパシタンスCによって容量結合させる(互いに近いことと電圧Vbiasによる)。
図8は、図7のシステムと電気的に等価な例示的回路を示す。図7と図8で分かるように、2つの変位電流源であるisense(メンブレン変位によって生成される出力電流)とinoiseが、メンブレン610を距離x変位させるローレンツ力FlorとランダムノイズFnoiseによって生成されることがあり、これらの2つの電流isenseとinoiseが、バイアス抵抗Rbiasに流され、メンブレン610の板と電極720の板によってキャパシタンスCが生じる。ローレンツ力Florの変位によって生成された電流と、したがってキャパシタンスCは、以下式として表わされることがある。
Figure 0006437093
ノイズ電流inoiseは、電流の帯域幅、メンブレンの剛性及びバイアス抵抗RBiasの大きさに依存し、以下式として表されうる。
Figure 0006437093
ノイズの影響を最小にするために、以下式として表されることがある抵抗RBiasを最大にすることが望ましい。
Figure 0006437093
電流が、RBiasとCのインピーダンスに通されるとき、これらのインピーダンスは、本明細書で述べるようなB0を決定するために測定されうる出力信号vsense(メンブレンの変位によって生成される出力電圧)を生成する。本明細書で述べたように、メンブレンサイズl、ギャップのサイズg及びローレンツ力FlorのキャパシタンスCは既知なので、値x(変位)とC(キャパシタンス)の出力読取り値vsenseが計算されうる。RBiasがきわめて大きいことがあり、従って、バイアス電圧と、キャパシタンスの変位導関数と、キャパシタンスに正規化された変位とを掛けたものに等しいvsenseは、以下式として表されることがある。
Figure 0006437093
検出のために、vsenseが、増幅器730によって増幅されてもよく、これにより、回路によって生成される電気ノイズvniseに加えて、電気ノイズvnoise ampが導入されることに注意されたい。しかしながら、例示的な計算から、電気ノイズの効果が、機械的ノイズと比較してセンサの検出限界を無視できることが分かる。増幅器ノイズは、ランダムなシステムノイズよりも大きいことが予想されることがある。220μmの長さl、500nmの間隙g、10vのバイアス電圧Vbias、4Hzの帯域幅Δf、及び約20nVrmsのvnoise,ampの例示的増幅器の増幅器ノイズを有する例示的メンブレン610では、キャパシタンスCは860fF、抵抗Rbias>>200kOhm、及びピークセンサ電圧vsense,peak=200Vであり、電気的検出限界は、2nT/Hz1/2(平方根Hz当たり2ナノ−テスラ)になる。前述したように、機械的検出限界は、25nT/Hz1/2であり、組み合わせは、以下式に示すように機械的ノイズのみとほとんど違わない。
Figure 0006437093
以上によれば、様々な例示的実施形態は、詳細には、メンブレンを含む発振器の位相シフトを検出するCMOS利用磁力計に実装される金属メンブレンを実現することによって、安価かつ多目的の形状係数で製造された磁力計を提供する。
以上の説明から、本発明の様々な例示的実施形態が、ハードウェア及び/又はファームウェアで実現されてもよいことは明かである。更に、様々な例示的実施形態は、本明細書に詳述された操作を行うために少なくとも1つのプロセッサによって読み取られ実行されうる、機械可読記憶媒体上に記憶された命令として実現されてもよい。機械可読記憶媒体は、パーソナル若しくはラップトップコンピュータ、サーバ又は他のコンピューティング装置などの機械によって読取り可能な形態で情報を記憶するための任意の機構も含みうる。したがって、機械可読記憶媒体には、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリ装置及び類似の記憶媒体が挙げられうる。
当業者は、本明細書のブロック図が、本発明の原理を実施する説明的回路の概念図を表わすことを理解されたい。同様に、任意のフローチャート、流れ図、状態遷移図、擬似コードなどが、実質的に機械可読媒体で表現されしたがってコンピュータ又はプロセッサによって実行される様々なプロセスを、そのようなコンピュータ又はプロセッサが明示されているかどうかに関わらず、表すことを理解されよう。
様々な例示的実施形態を、特にその特定の例示的態様を参照して詳細に述べてきたが、本発明が他の実施形態を可能にし、その詳細が様々な明らかな点で修正可能であることを理解されたい。当業者に容易に明らかなように、本発明の趣旨と範囲内で変形と修正を行うことが可能である。従って、以上の開示、説明及び図は、単に説明のためのものであり、請求項によってのみ定義される発明を限定することはない。
100 磁力計装置
110 金属メンブレン
130 固定板
150 メンブレン接地

Claims (21)

  1. 金属メンブレンと、前記金属メンブレンを振動させるように構成されたフィードバックループであって、増幅器と、前記金属メンブレン(110)の第1入力に接続された電圧バイアスとを含むフィードバックループと、
    メンブレン出力に接続されたメンブレン接地(150)と、
    前記増幅器の第2入力に接続された第1の固定板出力を含む固定板(130)と、ここで、前記固定板(130)は、前記金属メンブレン(110)から物理的に分離されている一方で、前記金属メンブレン(110)に容量結合され、前記物理的分離は、電流の方向に対する磁界(B)の角度により異なり、
    ーレンツ力(Flor)に敏感な第2の固定板出力と、
    前記第2の固定板出力に接続され、前記ローレンツ力(Flor)と、前記金属メンブレンの振動周波数のシフトに基づいて磁力の角度を計算する回路と、を備える、磁力計装置(100)。
  2. 前記金属メンブレンは、連続金属シートをさらに含む、請求項1に記載の磁力計装置。
  3. 前記金属メンブレンは、前記メンブレン入力から前記メンブレン出力まで平行線で延在する連続金属巻線をさらに含む、請求項1に記載の磁力計装置。
  4. 前記金属メンブレンは、前記金属巻線が埋め込まれた絶縁体シートをさらに含む、請求項3に記載の磁力計装置。
  5. 前記金属メンブレンは、
    前記金属メンブレンの力学的質量に比例する等価電気インダクタンスと、
    前記金属メンブレンの機械的剛性に比例する等価静電容量と、
    前記金属メンブレンの機械制動に比例する等価電気抵抗と、
    を有する、請求項1に記載の磁力計装置。
  6. 前記増幅器は、電流制御電圧源を含む、請求項1に記載の磁力計装置。
  7. 前記電流制御電圧源は、利得を有する、請求項6に記載の磁力計装置。
  8. 前記金属メンブレンは、自立型である、請求項1に記載の磁力計装置。
  9. 前記固定板は、基板に固定されている、請求項1に記載の磁力計装置。
  10. 前記固定板は、ウェハに固定されている、請求項1に記載の磁力計装置。
  11. 装置の向きを測定する磁力計装置(100)であって、
    金属メンブレン(110)とフィードバックループを含む発振器と、
    プロセッサと、
    を備え、
    前記フィードバックループは、
    前記金属メンブレン(110)に交流電流を流し、前記金属メンブレン(110)を振動させ、
    容量性変位電流を生成し、
    前記容量性変位電流を前記フィードバックループの増幅器に送り、
    前記増幅器によって、前記容量性変位電流を増幅し、
    前記増幅した電流を電圧として前記金属メンブレンに送る
    ように構成され、
    前記プロセッサは、
    前記フィードバックループと前記金属メンブレン(110)によって引き起こされた振動周波数シフトを測定し、
    前記振動周波数シフトと電流方向に基づいて、前記電流方向に対する外部磁界の角度を計算するように構成されている、磁力計装置(100)。
  12. 前記振動周波数は、前記金属メンブレンの機械共振周波数である、請求項11に記載の磁力計装置。
  13. 固定接地板をさらに備え、
    前記金属メンブレンと前記固定接地板の間にバイアス電圧を生成するように構成された、請求項11に記載の磁力計装置。
  14. 前記プロセッサは、前記振動周波数のシフトを測定するために前記固定接地板に接続された、請求項13に記載の磁力計装置。
  15. 前記固定接地板は、前記金属メンブレンから離間している、請求項13に記載の磁力計装置。
  16. 前記外部磁力角度を計算する際に、前記プロセッサは、振動周波数離調作用を打ち消すようにさらに構成されている、請求項11に記載の磁力計装置。
  17. 前記プロセッサは、振動周波数離調作用を打ち消すときに、1以上の電流方向の振動周波数を減算するようにさらに構成されている、請求項16に記載の磁力計装置。
  18. 前記プロセッサは、前記金属メンブレンの振動から干渉をフィルタリングするようにさらに構成されている、請求項11に記載の磁力計装置。
  19. 前記プロセッサは、前記発振器の周波数を十分な期間測定するようにさらに構成された、請求項18に記載の磁力計装置。
  20. 装置の向きを測定する磁力計装置(100)であって、
    前記金属メンブレン(110)とフィードバックループとを含む発振器と、
    プロセッサと、
    を備え、
    前記フィードバックループは、
    前記金属メンブレン(110)に交流電流を流し、前記金属メンブレン(110)を振動させるように構成され、
    前記プロセッサは、
    前記フィードバックループと前記金属メンブレン(110)とによって引き起こされた振動周波数シフトを測定し、
    前記振動周波数シフトと電流方向とに基づいて、前記電流方向に対する外部磁場の角度を計算し、
    前記外部磁場の角度を計算するときに、1以上の電流方向の前記振動周波数を減算することによって振動周波数離調作用を打ち消す、ように構成された、磁力計装置(100)。
  21. 装置の向きを測定する方法であって、
    交流電流を金属メンブレン(110)に流すステップと、
    容量性変位電流を生成するステップと、
    前記容量性変位電流を増幅器に送るステップと、
    前記増幅器によって、前記容量性変位電流を増幅するステップと、
    前記増幅した電流を電圧として前記金属メンブレンに送るステップと、
    前記金属メンブレン(110)内の振動周波数シフトを測定するステップと、
    前記振動周波数シフトと電流方向とに基づいて、前記金属メンブレン(110)に対する外部磁界の角度を計算するステップと、を含む方法。
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