JP6436377B2 - ブランク板、ブランク板の製造方法および容器 - Google Patents

ブランク板、ブランク板の製造方法および容器 Download PDF

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Description

本発明は、容器を作製する際に折曲線となる罫線が形成されたブランク板に関する。また本発明は、抜型および受板を含む打抜機を用いてブランク板を製造するブランク板製造方法に関する。また本発明は、ブランク板を折り曲げることによって形成される容器に関する。
従来、内容物を収容するための容器として、紙基材を含むブランク板を折り畳むことにより作製される容器が用いられている。紙基材を含む容器は、軽量であり、かつ廃棄が容易でありながら、高い保形性を有している。このため、液体状の内容物を収容するための容器として好適に用いられている。例えば、牛乳、乳飲料、果実飲料、アルコール類などの飲料食品や、洗剤、モーターオイルなどの工業用液体を収容するために、紙基材を含む容器が用いられている。
紙基材を含むブランク板を折り曲げることにより作製される容器は、その構造および形態から、加工紙製容器、コンポジット缶、インサート成形容器、二重容器、バッグインボックス、バッグインカートン等に分類される。特に加工紙製容器は、使用される部材の数に基づいて、ワンピースタイプ、ツーピースタイプ、スリーピースタイプ等に分類される。ワンピースタイプには、正四面体型、ゲーベルトップ型、フラットトップ型等がある。ツーピースタイプには、紙カップ、円錐型、トレー型カートン等ある。スリーピースタイプには、筒状部材の上下開口端に閉鎖部材を設けた紙缶型、直方体型等がある。
容器を作製するためのブランク板は一般に、紙基材を含む積層体から構成されている。例えば特許文献1においては、容器の内面を構成する第1面側から順に配置されたブレンド樹脂、二軸延伸PETフィルム/アルミニウム箔、エチレン−メタクリル酸共重合体、紙基材および低密度ポリエチレンを含む積層体によってブランク板が構成されている。また、このブランク板を用いて、1リットルサイズのゲーベルトップ型の容器が作製されている。
特開平9−193323号公報
紙基材を含むブランク板は一般に、容器の高い保形性を実現するため、高い剛性を有するよう構成されている。例えば、ブランク板の紙基材として、300g/m以上の坪量を有する紙基材が採用され、これによって十分な剛性が確保されている。
一方、近年は、省資源や省エネルギーの観点から、容器の製造に用いる材料の量の削減や、容器の軽量化が求められている。このため、ブランク板の剛性が従来よりも低くても十分な保形性が確保され得る、小型の、例えば容積が1リットル以下の容器においては、使用する紙基材の坪量を従来よりも低くすることが求められている。
ところで、ブランク板には一般に、ブランク板を折り曲げて容器を作製する際に折曲線となる罫線が形成されている。罫線とは、ブランク板が折れ曲がり易くなるような加工が施された線状の部分のことである。このような罫線がブランク板に設けられていると、ブランク板を曲げようとする力をブランク板に加えたとき、罫線が形成されている部分が、その他の部分に比べて格段に折れ曲がり易くなる。このため、ブランク板自体の剛性が高い場合であっても、罫線に沿って精度良くブランク板を折り曲げることができる。従って、ブランク板自体の剛性によって、容器の保形性を確保しながら、罫線によって、ブランク板の成形性を確保することができる。
一方、従来に比べて紙基材の坪量を低くすると、ブランク板自体の剛性が低下してしまい、この結果、罫線が形成されている部分の、曲げに対する降伏応力よりも、罫線以外の部分の、曲げに対する降伏応力の方が小さくなってしまうことがある。この場合、罫線以外の部分が容易に折れ曲がってしまうようになる。このため、容器の寸法精度や意匠性が低下してしまうことが考えられる。また、罫線以外の部分が折れ曲がったとしても、明確な折れ曲がり線は形成されず、若しくは折れ曲がり線は直線状にならない。このため、容器の保形性が低くなってしまうことも考えられる。これらのことから、ブランク板自体の剛性を低下させる場合、罫線が形成されている部分の曲げに対する降伏応力がより小さくなるように罫線を構成し、これによって、ブランク板が罫線に沿って適切に折れ曲がるようにすることが求められる。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、罫線に沿って精度良く折り曲げることができるブランク板を提供することを目的とする。また本発明は、そのようなブランク板の製造方法を提供することを目的とする。
第1の本発明は、容器を作製するためのブランク板であって、紙基材と、前記容器の内面を構成する第1面と、前記容器の外面を構成する第2面と、前記ブランク板を折り曲げて前記容器を作製する際に折曲線となる罫線と、を備え、前記罫線は、前記第1面に形成された凸部と、前記第1面の前記凸部に対応する位置で前記第2面に形成された凹部と、を含み、前記凸部の断面は、台形状の形状を有する、ブランク板である。
第1の本発明において、前記凸部の断面は、前記罫線が形成されていない場所における前記ブランク板の前記第1面と同一平面上に位置する下底と、前記下底と平行な上底と、前記下底と前記上底との間に位置する一対の脚と、を含む台形状の形状を有していてもよい。この場合、好ましくは、前記上底は前記下底よりも短く、かつ前記下底と前記一対の脚とが成す角はいずれも90度よりも小さくなっている。
第1の本発明において、前記上底の長さを、前記凸部の断面の輪郭のうち、前記下底と平行な一対の直線を20μmの間隔を空けて仮想的に描いた場合に前記一対の直線に挟まれる部分の長さの最大値、として定義する場合、前記上底の長さは、前記下底の長さの30%以上となっていてもよい。
第1の本発明において、前記ブランク板は、前記紙基材の前記第1面側に設けられた中間層をさらに備えていてもよい。この場合、前記中間層は、プラスチックフィルムと、金属箔または蒸着膜と、を含んでいてもよい。
第1の本発明において、前記罫線が形成された前記ブランク板は、抜型および受板を用いてシート材を押圧することによって形成されたものであってもよい。この場合、前記抜型は、前記ブランク板の外形に対応した位置に延在する全切刃が設けられた第1基板と、前記第1基板の面のうち前記受板側の面に取り付けられ、前記ブランク板の前記罫線に対応した位置に延在する罫線刃が設けられた第2基板と、を有し、前記受板は、第3基板と、前記第3基板の面のうち前記抜型側の面に取り付けられ、前記ブランク板の前記罫線に対応した位置に延在する受け溝が設けられた第4基板と、を有し、前記抜型の前記第1基板と前記第2基板との間には、弾性的な第1シムが介在されており、前記罫線刃の断面および前記受け溝の断面はいずれも、台形状の形状を有している。
第2の本発明は、容器を作製するためのブランク板であって、紙基材と、前記容器の内面を構成する第1面と、
前記容器の外面を構成する第2面と、前記ブランク板を折り曲げて前記容器を作製する際に折曲線となる罫線と、を備え、前記罫線が形成された前記ブランク板は、抜型および受板を用いてシート材を押圧することによって形成され、前記抜型は、前記ブランク板の外形に対応した位置に延在する全切刃が設けられた第1基板と、前記第1基板の面のうち前記受板側の面に取り付けられ、前記ブランク板の前記罫線に対応した位置に延在する罫線刃が設けられた第2基板と、を有し、前記受板は、第3基板と、前記第3基板の面のうち前記抜型側の面に取り付けられ、前記ブランク板の前記罫線に対応した位置に延在する受け溝が設けられた第4基板と、を有し、前記抜型の前記第1基板と前記第2基板との間には、弾性的な第1シムが介在されており、前記罫線刃の断面および前記受け溝の断面はいずれも、台形状の形状を有する、ブランク板である。
第3の本発明は、ブランク板を折り曲げることによって形成される容器であって、前記ブランク板は、紙基材と、前記容器の内面を構成する第1面と、前記容器の外面を構成する第2面と、前記ブランク板を折り曲げて前記容器を作製する際に折曲線となる罫線と、を備え、前記罫線に沿って前記ブランク板を折り曲げることによって生じる前記容器の折り曲げ部分は、前記第1面に形成された凸部を含み、前記凸部の断面は、台形状の形状を有する、容器である。
第4の本発明は、罫線が形成されたブランク板を製造するブランク板製造方法であって、抜型および受板を含む打抜機を準備する工程と、前記打抜機の前記抜型と前記受板との間にシート材を配置して、前記抜型および前記受板を用いて前記シート材を押圧する工程と、を備え、前記抜型は、前記ブランク板の外形に対応した位置に延在する全切刃が設けられた第1基板と、前記第1基板の面のうち前記受板側の面に取り付けられ、前記ブランク板の前記罫線に対応した位置に延在する罫線刃が設けられた第2基板と、を有し、前記受板は、第3基板と、前記第3基板の面のうち前記抜型側の面に取り付けられ、前記ブランク板の前記罫線に対応した位置に延在する受け溝が設けられた第4基板と、を有し、前記抜型の前記第1基板と前記第2基板との間には、弾性的な第1シムが介在されており、前記罫線刃の断面および前記受け溝の断面はいずれも、台形状の形状を有する、ブランク板製造方法である。
第1の本発明によれば、ブランク板に形成される罫線の凸部の断面が、台形状の形状を有している。このため、罫線に沿って精度良くブランク板を折り曲げることができる。このことにより、高い寸法精度および意匠性を有する容器を作製することができる。
第2および第4の本発明によれば、抜型は、ブランク板の外縁に対応した形状を有する全切刃が設けられた第1基板と、第1基板の面のうち受板側の面に取り付けられ、ブランク板の罫線に対応した形状を有する罫線刃が設けられた第2基板と、を有している。そして、第1基板と第2基板との間には、弾性的な第1シムが介在されている。このため、罫線刃の位置を全切刃とは独立に調整することができる。このことにより、紙基材の坪量が低い、薄いシート材が用いられる場合であっても、シート材に正確に罫線を形成することができる。また罫線刃の断面、並びに罫線刃を受け入れるよう受板に形成された受け溝の断面はいずれも、台形状の形状を有している。このため、紙基材の坪量が低い場合であっても罫線に沿って精度良く折り曲げることができるブランク板を作製することができる。
第3の本発明によれば、罫線に沿ってブランク板を折り曲げることによって生じる容器の折り曲げ部分は、第1面に形成された凸部を含んでおり、この凸部の断面は、台形状の形状を有している。このため、折り曲げ部分の凸部が弧状や楕円状の形状を有している場合に比べて、折り曲げ部分の凸部の位置が変化し難くなっている。すなわち、折り曲げ部分の保形性が高くなっている。従って、容器に及ぼされる力に起因して容器の折り曲げ部分が変形してしまうことを抑制することができる。
図1は、本実施の形態によるブランク板を折り曲げて製函することにより得られる容器の一例を示す斜視図。 図2は、本実施の形態によるブランク板を示す平面図。 図3は、ブランク板の層構成の一例を示す断面図。 図4は、ブランク板の罫線を拡大して示す断面図。 図5は、罫線に沿ってブランク板を折り曲げることによって得られた容器の折り曲げ部分を拡大して示す図。 図6は、本発明の実施の形態による打抜機の抜型を示す平面図。 図7は、本発明の実施の形態による打抜機の受板を示す平面図。 図8は、本発明の実施の形態による打抜機を示す断面図。 図9は、図8に示す打抜機の抜型の罫線刃および受板の受け溝を拡大して示す断面図。 図10は、本発明の実施の形態による打抜機の抜型を準備する工程を示す図。 図11(a)〜(c)は、図5に示す打抜機を用いてシート材を打ち抜いてブランクを製造する工程を示す図。 図12は、実施例1によるブランク板の罫線の断面を観察した結果を示す図。 図13は、実施例1によるブランク板を罫線に沿って折り曲げることによって得られた容器の折り曲げ部分を観察した結果を示す図。 図14は、ブランク板の罫線の降伏応力を測定する方法を説明するための図。 図15は、試験機を用いて罫線に沿って実施例1によるブランク板を折り曲げた際の、ブランク板の回転角と、折り曲げの際に試験機が受けた抵抗値との関係を示す図。 図16は、実施例2によるブランク板の罫線の断面を観察した結果を示す図。 図17は、実施例2によるブランク板を罫線に沿って折り曲げることによって得られた容器の折り曲げ部分を観察した結果を示す図。 図18は、実施例3によるブランク板の罫線の断面を観察した結果を示す図。 図19は、実施例3によるブランク板を罫線に沿って折り曲げることによって得られた容器の折り曲げ部分を観察した結果を示す図。 図20は、実施例4によるブランク板の罫線の断面を観察した結果を示す図。 図21は、実施例4によるブランク板を罫線に沿って折り曲げることによって得られた容器の折り曲げ部分を観察した結果を示す図。 図22は、実施例5によるブランク板の罫線の断面を観察した結果を示す図。 図23は、実施例5によるブランク板を罫線に沿って折り曲げることによって得られた容器の折り曲げ部分を観察した結果を示す図。 図24は、実施例6によるブランク板の罫線の断面を観察した結果を示す図。 図25は、実施例6によるブランク板を罫線に沿って折り曲げることによって得られた容器の折り曲げ部分を観察した結果を示す図。 図26は、比較例1による打抜機を示す断面図。 図27は、比較例1によるブランク板の罫線の断面を観察した結果を示す図。 図28は、比較例1によるブランク板を罫線に沿って折り曲げることによって得られた容器の折り曲げ部分を観察した結果を示す図。 図29は、試験機を用いて罫線に沿って比較例1によるブランク板を折り曲げた際の、ブランク板の回転角と、折り曲げの際に試験機が受けた抵抗値との関係を示す図。
以下、図1乃至図11(a)〜(c)を参照して、本発明の実施の形態について説明する。まず図1を参照して、本発明の実施の形態によるブランク板20を折り曲げて製函することにより形成される容器10について説明する。ここでは、容器10がゲーベルトップ型の容器である場合について説明する。なお、本実施の形態によるブランク板20によって作製され得る容器のタイプが特に限定されることはない。例えば、図示はしないが、本実施の形態によるブランク板20を用いて、上述のフラットトップ型など様々なタイプの容器を作製することができる。
(容器)
図1に示すように、容器10は、四角筒状の胴部14と、四角板状の底部16と、ゲーベルトップ型の上部12とを有している。このうち上部12は、対向する一対の傾斜パネル12aと、一対の傾斜パネル12a間に位置するとともに一対の傾斜パネル12a間に折り込まれる一対の折込パネル12bと、を有している。一対の傾斜パネル12aの上端にはそれぞれ、のりしろ12eが設けられている。一対ののりしろ12eを互いに接着することにより、容器10の上部12が閉鎖されている。このようなゲーベルトップ型の容器10においては、一対ののりしろ12eを互いに引き離して上部12を開封することにより、容器10内から飲料等の内容物を取り出すことができる。
なお図1に示すように、容器10の上部12の傾斜パネル12aには、内容物を注出するための口部18aが取り付けられていてもよい。この場合、一対ののりしろ12eを互いに引き離すことなく、容器10内から飲料等の内容物を取り出すことができる。口部18aには、口部18aを閉鎖するためのキャップ18bが着脱可能に取り付けられていてもよい。
(ブランク板)
次に図2を参照して、容器10を作製するためのブランク板20について説明する。図2に示すように、ブランク板20は、容器10の胴部14を構成する胴部パネル14a〜14dと、容器10の底部16を構成する底部パネル16a〜16dと、容器10の上部12を構成する一対の傾斜パネル12aおよび折込パネル12bと、を有している。各パネルは、罫線25を介して連接されている。なお図2においては、ブランク板20に形成されている罫線25が一点鎖線で表されている。各パネルには、のりしろパネル12f,14f,16fが罫線25を介してさらに連接されていてもよい。
図2において、容器10の胴部14を構成する胴部パネルの長さおよび幅がそれぞれ符号T1およびT2で表されている。本実施の形態によるブランク板20は、特に、容積が1リットル以下(例えば70角)の小型の容器10を作製するために好適に用いられ得る。なお「xx角」における「xx」は、容器10の胴部14のT2幅の寸法(mm)を表している。例えば70角は、容器10の胴部14の幅T2が70mmであることを表している。
次に図3を参照して、ブランク板20の層構成の一例について説明する。なお図3において、ブランク板20の面のうち容器10の内面を構成するようになる面(第1面)が符号21で表され、容器10の外面を構成するようになる面(第2面)が符号22で表されている。図3に示す例において、ブランク板20は、少なくとも、第1面21側から順に配置された第1熱可塑性樹脂層31および紙基材34を含んでいる。
〔第1熱可塑性樹脂層〕
第1熱可塑性樹脂層31は、一対ののりしろ12e、一対の折込パネル12bの一部や底部パネル16a〜16dなど、容器10を密封するためのパネルを互いに接着させるために設けられる層である。また、図2に示すのりしろパネル12f,14f,16fの第2面22に、ブランク板20の端部のうちのりしろパネル12f,14f,16fとは反対側に位置する端部の第1面21を接着させる際にも、第1熱可塑性樹脂層31が作用する。なお第1熱可塑性樹脂層31は、飲料等の内容物が容器10から漏洩することを防止するという役割を果たしてもよい。第1熱可塑性樹脂層31を構成する材料としては、低密度ポリエチレン(LLDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)などを用いることができる。第1熱可塑性樹脂層31の厚みは、例えば10〜120μmの範囲内になっている。
〔紙基材〕
紙基材34は、十分な剛性をブランク板20に付与するよう構成されている。例えば紙基材34の坪量は、100g/m以上となっている。なお、省資源や省エネルギーの観点からは、紙基材34の坪量が300g/m未満であることが好ましい。上述のように容器10の容積が1リットル以下である場合、紙基材34の坪量が300g/m未満の場合であっても、容器10の保形性を十分に確保することができる。紙基材34としては、純白ロール紙、クラフト紙、板紙、加工紙、ミルク厚紙等の各種紙材を用いることができる。紙基材34は、これらの紙材を複数重ねたものであってもよい。
〔中間層〕
図3に示すように、ブランク板20は、第1熱可塑性樹脂層31と紙基材34との間に設けられる中間層32をさらに含んでいてもよい。中間層32は、バリア性などの所望の特性をブランク板20に付与するために設けられる層である。例えば中間層32は、プラスチックフィルム32aおよび金属箔32bを含んでいてもよい。この場合、水や酸素などに対する高いバリア性が、金属箔32bによってブランク板20に付与される。金属箔32bとしては、バリア性を有する金属からなる箔が用いられ、例えばアルミニウム箔が用いられる。金属箔32bの厚みは、例えば5〜50μmの範囲内になっている。なお図示はしないが、プラスチックフィルム32aと金属箔32bとの間には接着層が介在されていてもよい。なお図3においては、金属箔32bがプラスチックフィルム32aの第2面22側に設けられる例が示されているが、これに限られることはなく、金属箔32bをプラスチックフィルム32aの第1面21側に設けてもよい。
プラスチックフィルム32aとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ナイロン(Ny)などを用いることができる。また、プラスチックフィルム32aは、延伸されていることが好ましい。プラスチックフィルム32aの厚みは、例えば5〜25μmの範囲内になっている。
なお所望のバリア性を発揮することができる中間層32の構成が、図3に示す構成に限られることはない。例えば中間層32として、蒸着膜が形成されたプラスチックフィルム32aが用いられてもよい。蒸着膜としては、例えばアルミニウム、酸化アルミニウム、酸化珪素などからなる膜を挙げることができる。
〔接着樹脂層〕
図3に示すように、ブランク板20は、中間層32と紙基材34との間に設けられる接着樹脂層33をさらに含んでいてもよい。接着樹脂層としては、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−マレイン酸共重合体、線状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、アイオノマー樹脂、ポリエチレンをアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、無水マレイン酸などが用いられ得る。なお図示はしないが、接着樹脂層33に代えて接着剤層が用いられてもよい。接着剤層を構成する接着剤としては、ウレタン系接着剤、ビニル系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤などが用いられ得る。
〔第2熱可塑性樹脂層〕
また図3に示すように、ブランク板20は、紙基材34の第2面22側に設けられた第2熱可塑性樹脂層35をさらに含んでいてもよい。すなわち、ブランク板20の第2面22が第2熱可塑性樹脂層35によって構成されていてもよい。第2熱可塑性樹脂層35を構成する材料としては、第1熱可塑性樹脂層31を構成する材料と同一または同様の材料を用いることができる。第2熱可塑性樹脂層35の厚みは、例えば10〜50μmの範囲内になっている。
なお、各層31〜35の間には、図示されていない接着樹脂層、接着剤層やその他の層が、必要に応じてさらに設けられていてもよい。
(罫線の断面)
次に図4を参照して、ブランク板20の罫線25の断面の形状について説明する。図4に示すように、罫線25は、第2面22側から第1面21側に向かって突出するエンボス部として構成されている。具体的には、罫線25は、第1面21に形成された凸部26と、第1面21の凸部26に対応する位置で、すなわち凸部26の裏側で第2面22に形成された凹部27と、を含んでいる。
ところで本実施の形態においては、上述のように、ブランク板20の紙基材34として、坪量が300g/m未満である紙基材34が用いられる場合がある。この場合、ブランク板20においては、罫線25が形成されている部分の、曲げに対する降伏応力と、その他の部分の、曲げに対する降伏応力との差が、従来のブランク板に比べて小さくなっている。このため、罫線25以外の部分においてブランク板20が折れ曲がり易くなっている。また、上述のようにブランク板20が中間層32をさらに含む場合、罫線25が形成されている部分における曲げに対する降伏応力が一般に大きくなるので、罫線25とそれ以外の部分での曲げに対する降伏応力の差がより小さくなり、この結果、罫線25以外の部分においてブランク板20がより折れ曲がり易くなる。このことは、中間層32のプラスチックフィルム32aの厚みが大きくなるにつれて、さらに顕著になる。
このような課題を考慮し、本実施の形態においては、図4に示すように、罫線25の凸部26の断面の形状を台形状にすることを提案する。台形状を採用することの利点については後に詳細に説明する。ここではまず、「台形状」という用語によって表される具体的な形状について説明する。
図4に示すように、凸部26の断面は、罫線25が形成されていない場所におけるブランク板20の第1面21と同一平面上に位置する下底26aを有している。この下底26aは、罫線25が形成されていない場所における第1面21を延長して凸部26を切断することによって形成される切断面として、仮想的に画定される。図4においては、下底26aと第1面21とが接する点が符号P1,P2でそれぞれ表されている。
また凸部26の断面は、下底26aと平行な上底26bと、下底26aと上底26bとの間に位置する一対の脚26cと、を有している。上底26bおよび脚26cはそれぞれ、凸部26の上面および側面を構成するものである。図4においては、上底26bと一対の脚26cとの間の点が符号P3,P4でそれぞれ表されている。
上述の下底26aおよび上底26bは、互いに略平行になっている。また上底26bは、下底26aよりも短くなっている。さらに、下底26aと一対の脚26cとが成す角は、いずれも90度よりも小さくなっている。また、脚26cの高さh(下底26aに直交する方向における、点P1〜点P3間または点P2〜点P4間の距離)は、少なくとも50μm以上、より好ましくは80μm以上になっている。また、脚26cの幅k(罫線25が形成されていない場所におけるブランク板20の第1面21と平行な方向における、点P1〜点P3間または点P2〜点P4間の距離)は、200〜500μmの範囲内になっている。
なお「略平行」とは、例えば以下のように定義される。
図4において、下底26aの長さが符号L1で表されている。また、下底26aと平行な方向における上底26bの長さが符号L2で表されている。図4においては、上底26bの範囲が、下底26aと平行な一対の直線26fを20μm以下(例えば20μm)の間隔Sを空けて仮想的に描いた場合に一対の直線26fによって挟まれ得る最大の範囲として定義されている。すなわち、上底26bの長さL2が、凸部26の断面の輪郭のうち、下底26aと平行な一対の直線26fに挟まれる部分の長さの最大値、として定義されている。この場合、上底26bの長さL2が下底26aの長さL1の少なくとも30%以上、より好ましくは50%以上である場合に、「下底26aと上底26bとが略平行である」と言うことができる。
好ましくは、凸部26の一対の脚26cの高さは等しくなっている。すなわち、凸部26の断面は、等脚台形状の形状を有している。
なお図4に示すように、罫線25の凹部27の断面も、凸部26と同様の台形状の形状を有していてもよい。
以下、上述のように凸部26を構成することの利点について、図5を参照して説明する。図5は、罫線25に沿ってブランク板20を90度に折り曲げた部分の断面の一例を拡大して示す図である。
紙基材34を含むブランク板20を折り曲げる場合、折り曲げ部分には、第1面(内面)21側での曲率半径が第2面(外面)22側での曲率半径よりも小さいことに起因して、第1面21側に膨らみが形成される。この膨らみは、「たまり」とも称されるものである。「たまり」が形成される際、折り曲げ部分の第1面21は、「たまり」からの大きな圧力を受ける。従って、仮に第1面21に形成されている凸部26の保形性が不十分である場合、「たまり」からの圧力に耐え切れずに凸部26の形状が崩れ、この結果、「たまり」が形成される位置が不安定になってしまう。
ここで本実施の形態によれば、上述のように、凸部26の断面が台形状の形状を有している。このことは、凸部26の断面の輪郭が延びる方向が、上述の点P1〜P4の各々を境として急激に変化しており、このため凸部26が高い保形性を有していることを意味している。従って、折り曲げの際に「たまり」からの圧力を受けたとしても、図5に示すように、第1面21に形成されている凸部26の形状が崩れることが抑制されている。このため、凸部26の位置に「たまり」を安定に形成することができる。すなわち、罫線25に沿って精度良くブランク板20を折り曲げることができる。このことにより、高い寸法精度および意匠性を有する容器10を作製することができる。
また本実施の形態によれば、上述のように、ブランク板20の凸部26の下底26aと一対の脚26cとが成す角が、いずれも90度よりも小さくなっている。すなわち、凸部26の断面の形状が、外側に向かうにつれて先細になっている。このため、曲率半径の差に起因して折り曲げの際に移動する紙基材34の構成材料が、一対の脚26cの中間位置付近(上底26bの中央付近)に導かれ易くなる。このことは、上述の「たまり」が上底26bの中央付近に形成されること、すなわち、ブランク板20の折れ曲がりが上底26bの中央付近で精度良く生じることを意味する。この点でも、本実施の形態によれば、高い寸法精度および意匠性を有する容器10を作製することができる。
また本実施の形態によれば、ブランク板20を折り曲げて容器10を形成した後にも、台形状の断面形状が維持されている。すなわち、図5に示すように、罫線25に沿ってブランク板20を折り曲げることによって生じる容器10の折り曲げ部分は、第1面21に形成された凸部26を含んでおり、この凸部26の断面は、台形状の形状を有している。このため、折り曲げ部分の凸部26が弧状や楕円状の形状を有している場合に比べて、折り曲げ部分の凸部26の位置が変化し難くなっている。すなわち、折り曲げ部分の保形性が高くなっている。従って、容器10に及ぼされる力に起因して容器10の折り曲げ部分が変形してしまうことを抑制することができる。例えば、牛乳パックなどの容器10が横向きの状態で陳列されている場合を考える。この場合、立設している胴部パネルの内面は、容器10に収容されている液体からの圧力を受ける。従って、立設している胴部パネルと載置されている胴部パネルとの間の折り曲げ部分は、液体からの圧力のために広がり易くなっている。この場合であっても、本実施の形態によれば、折り曲げ部分の保形性が高くなっているため、容器10が変形してしまうことを抑制することができる。
なお図5においては、図4に示すブランク板20の罫線25の凸部26の場合と同様に、折り曲げ部分における凸部26の下底26aの長さが符号L1’で表され、下底26aと平行な方向における上底26bの長さが符号L2’で表されている。また、凸部26の断面が「台形状」であることは、ブランク板20の罫線25の凸部26の場合と同様に、上底26bの長さL2’が下底26aL1’の長さの少なくとも30%以上、より好ましくは50%以上であることを基準にして判定され得る。上底26bの範囲は、図4に示すブランク板20の罫線25の凸部26の場合と同様に、下底26aと平行な一対の直線26fを100μm以下(例えば100μm)の間隔S’を空けて仮想的に描いた場合に一対の直線26fによって挟まれ得る最大の範囲として定義される。また、折り曲げ部分における凸部26の脚26cの高さh’(下底26aに直交する方向における、点P1〜点P3間または点P2〜点P4間の距離)は、少なくとも200μm以上、より好ましくは350μm以上になっている。また、脚26cの幅k’(下底26aに平行な方向における、点P1〜点P3間または点P2〜点P4間の距離)は、150〜350μmの範囲内になっている。
次に図6乃至図9を参照して、シート材を打ち抜いて図1に示すブランク板20を作製するための打抜機について説明する。ここでは、打抜機が平板状の抜型および受板を含む例について説明する。抜型は、打ち抜きの際にシート材の第1面側に配置されるものであり、受板は、打ち抜きの際にシート材の第2面側に配置されるものである。
(抜型)
はじめに抜型41について、図6を参照して説明する。図6は、抜型41を、抜型41の面のうち受板と対向する側の面から見た場合を示す平面図である。図6に示すように、抜型41は、第1基板50と、第1基板50の面のうち受板側の面(すなわちシート材と対向する面)に取り付けられた第2基板60と、を有している。第1基板50には、ブランク板20を打ち抜くため、ブランク板20の外形20aに対応した位置に延在する全切刃51が設けられている。また第2基板60には、ブランク板20の罫線25を形成するため、罫線25に対応した位置に延在する罫線刃61が設けられている。
第1基板50および第2基板60を構成する材料は特には限られないが、第1基板50は例えばエポキシ樹脂から構成されており、第2基板60は例えばアルミニウムや黄銅などの金属から構成されている。
(受板)
次に受板42について、図7を参照して説明する。図7は、受板42を、受板42の面のうち抜型41と対向する側の面から見た場合を示す平面図である。受板42は、後述する第3基板70と、第3基板70の面のうち抜型41側の面(すなわちシート材と対向する面)に取り付けられた第4基板80と、を有している。第4基板80には、図7に示すように、上述した抜型41の第2基板60の罫線刃61に対応した位置に延在する受け溝81が設けられている。
第3基板70および第4基板80を構成する材料は特には限られないが、例えば鉄(鉄板)を用いることができる。なお第4基板80が鉄板から構成されている場合、第4基板80の表面にはクロムメッキなどの表面処理が施されていてもよい。
次に図8に示す抜型41および受板42の断面図を参照して、抜型41および受板42についてさらに説明する。図8は、図6に示す抜型41および図7に示す受板42をそれぞれVIII−VIII線に沿って切断した場合を示すものである。
図8に示すように、各罫線刃61は、第2基板60に一体的に形成されている。同様に、各受け溝81は、第4基板80に一体的に形成されている。しかしながら、これに限られることはなく、各罫線刃61は、第2基板60から着脱可能に構成されていてもよい。同様に、各受け溝81は、第4基板80から着脱可能に構成されていてもよい。
(シム)
以下、打抜機40の各構成要素の位置を調整するために設けられるシムについて説明する。図8に示すように、抜型41の第1基板50と第2基板60との間には第1シム52が介在されている。第1シム52は、図8の上下方向における第2基板60の位置を調整するために設けられているものである。この場合、抜型41と受板42の間にシート材が存在しない状態で抜型41と受板42とを最近接させたときに罫線刃61の先端が受け溝81の最深部に達するように設定した打抜機40を用いて、シート材を成形する場合であっても、第1シム52が弾性を有することにより、シート材が破損することがない。なぜなら、第1シム52が適切に撓むことにより、罫線刃61の先端がシート材を過度に押圧することが防がれるからである。このため、シート材が破損することを確実に防ぎながら、罫線刃61の先端がシート材を押圧する力を従来よりも高めることができる。従って、所望の断面形状を有する罫線25をシート材に形成することができる。また、各罫線刃61におけるシート材への押し込み深さをより均一にすることができる。
第1シム52の材料は、その弾性に基づいて第2基板60の位置を調整することができるよう、選択される。例えば第1シム52として、シリコンラバー、ゴム(例えばバルコラム)など、適度な弾性を有する材料を用いることができる。このような弾性を有する材料を用いて第1シム52を用いることにより、第2基板60の位置を調整するだけでなく、弾性体の弾性力を利用することによって、罫線刃61の押し込み深さを調整することもできる。これらの点を考慮すると、例えば第1シム52として、0.5mm〜3.0mmの厚みのものを用いることができる。また第1シム52は、弾性を有する複数の部材を積層させることにより構成されていてもよい。また、罫線刃61の押し込み深さを微細に調整するために、抜型41の第1基板50と第2基板60との間に、第1シム52に加えて、第1シム52に比べて弾性変形しにくい材料(剛性が高い材料)をさらに介在させてもよい。例えば、変形しにくい材料として、熱可塑性樹脂フィルム(例えばPETフィルム)、金属(例えばアルミニウム)、紙、木などを用いることができ、その中でも、熱可塑性樹脂フィルムや金属が好ましい。また、変形しにくい材料は、複数の部材を積層させることにより構成されていてもよく、厚みの異なるものを複数準備しておき、これらを適切に組み合わせることによって、所望の厚みを有するようにしてもよい。例えば厚みの異なる熱可塑性樹脂フィルムを複数枚準備しておき、これらを適切に組み合わせることができる。
上下方向における第2基板60の位置を適切に調整することができる限りにおいて、第1基板50の面上における第1シム52の延在範囲が特に限られることはない。例えば第1シム52は、第1基板50の面のうち第2基板60と重なる部分の全域にわたって設けられていてもよい。若しくは、第1基板50と第2基板60との間に部分的に設けられていてもよい。例えば第2基板60の外縁に沿った部分に設けられていてもよい。
また、第1基板50と第2基板60との間だけでなく、その他の場所にも、打抜機40の各構成要素の上下方向における位置を調整するためのシムが介在されていてもよい。例えば図示はしないが、第3基板70と第4基板80との間にシムが介在されていてもよい。
次に図9を参照して、罫線刃61および受け溝81の断面の形状について詳細に説明する。図9に示すように、罫線刃61の断面および受け溝81の断面はいずれも、台形状の形状を有している。このことにより、上述のように、ブランク板20に、台形状の断面形状を有する凸部26および凹部27を含む罫線25を形成することができる。
図9に示す罫線刃61において、台形の下底および上底に対応する部分の幅がそれぞれ符号t1およびt2で表されており、また台形の脚に対応する部分の高さが符号t3で表されている。また受け溝81において、台形の下底および上底に対応する部分の幅がそれぞれ符号t4およびt5で表されており、また台形の脚に対応する部分の高さが符号t6で表されている。罫線刃61および受け溝81の形状は、上述の凸部26および凹部27を形成することができるよう、適切に設定されている。例えば、罫線刃61の上底の幅t2は下底の幅t1よりも小さくなっている。同様に、受け溝81の上底の幅t5は下底の幅t4よりも小さくなっている。また、罫線刃61の上底と一対の脚とが成す角φ1は90度よりも大きくなっている。同様に、受け溝81の上底と一対の脚とが成す角φ2は90度よりも大きくなっている。具体的な寸法について挙げれば、例えば罫線刃61の幅t1およびt2並びに高さt3は、それぞれ1.0〜5.0mmおよび0.3〜1.5mm並びに0.3〜1.5mmに設定され得る。また受け溝81の幅t4およびt5並びに高さt6は、それぞれ0.5〜3.5mmおよび0.2〜1.5mm並びに0.1〜1.0mmに設定され得る。また上底と一対の脚とが成す角φ1およびφ2は、いずれも、95〜170度の範囲内、より好ましくは100〜140度の範囲内になっている。
なお図9に示す例においては、第2基板60に形成される罫線刃61の全体が台形状の断面を有するよう罫線刃61が構成されているが、これに限られることはない。例えば罫線刃61は、シート材を押圧する先端部においてのみ台形状の断面を有していてもよい。
以下、打抜機40のその他の特徴についてさらに説明する。
図8に示すように、抜型41は、全切刃51の周囲に設けられた弾性部材53をさらに含んでいてもよい。弾性部材53は、全切刃51の先端よりも下方にまで達するように構成されている。弾性部材53としては、例えばスポンジなどが用いられ得る。このような弾性部材53を設けることにより、全切刃51によりシート材を打ち抜く際にシート材の位置ズレが生じてしまうことを抑制することができる。
図8に示すように、全切刃51は、第1基板50に形成された貫通孔58に嵌めこまれたものであってもよい。また図5に示すように、第1基板50の上面が組み付けベース54によって囲われていてもよい。また組み付けベース54の上面のうち第1基板50の法線方向から見た場合に全切刃51と重なる位置には、テープ56が貼り付けられていてもよい。この場合、設けられるテープ56の枚数や厚みを調整することにより、シート材に対する全切刃51の押し込み圧を微調整することが可能になる。なお組み付けベース54の上面に台紙55が設けられ、そして、テープ56が台紙55の上面に貼り付けられていてもよい。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用および効果について説明する。ここでは、上述の打抜機40を用いてシート材を打ち抜き、これによってブランク板20を製造する方法について説明する。
抜型の準備
はじめに図10を参照して、打抜機40の抜型41を準備する工程について説明する。まず図10に示すように、全切刃51が設けられた第1基板50を準備する。なお図示はしないが、第1基板50と第2基板60との間に介在される上述の第1シム52が第1基板50に固定されていてもよい。次に、第1基板50と第2基板60との間に第1シム52を介在させた状態で、第1基板50に第2基板60を取り付ける。これによって、図6に示す抜型41を得ることができる。
図示はしないが、抜型41の場合と同様にして、第3基板70および第4基板80を組み合わせることにより、受板42を得ることができる。
ブランク板の製造方法
次に図11(a)〜(c)を参照して、シート材90を打ち抜いてブランク板20を作製する工程について説明する。はじめに、抜型41と受板42の間にシート材90が存在しない状態で、抜型41に設けられた罫線刃61の先端が受板42に設けられた受け溝81の最深部に達するように設定する。次に図11(a)に示すように、所定の間隔を空けて配置された抜型41と受板42との間にシート材90を配置する。次に図11(b)に示すように、抜型41と受板42との間の間隔を縮め、抜型41および受板42を用いてシート材90を押圧する。これによって、図11(c)に示すように、シート材90が全切刃51によって打ち抜かれてブランク板20が得られる。また罫線刃61がシート材を押圧してシート材90を部分的に受け溝81の内部に押し込むことにより、ブランク板20に罫線25が形成される。このようにして、多数の罫線25が形成されたブランク板20を得ることができる。なお上述の工程において、抜型41および受板42のいずれが可動部材となっていてもよい。例えば、受板42を固定した状態で、抜型41を受板42に向けて動かしてもよい。若しくは、抜型41を固定した状態で、受板42を抜型41に向けて動かしてもよい。なおブランク板20の離型性を考慮すると、一般に、抜型41を固定した状態で受板42を動かすことが好ましい。
ここで本実施の形態によれば、第1基板50と第2基板60との間には第1シム52が介在されている。このため、第1シム52が弾性を有することにより、第2基板60に設けられた罫線刃61の上下方向における位置を、全切刃51とは独立に調整することができる。従って、全切刃51を用いてシート材90を打ち抜くことと、罫線刃61を用いてシート材90に罫線25を形成することとをそれぞれ最適な条件で実施することができる。このため、シート材90の厚みが小さい場合であっても、シート材90に正確に罫線25を形成することができる。また、各罫線刃61におけるシート材への押し込み深さをより均一にすることができるので、ブランク板20に形成される各罫線25の形状の均一性を高めることができる。
また本実施の形態によれば、罫線刃61の断面および受け溝81の断面はいずれも、台形状の形状を有している。このため、ブランク板20に、台形状の断面形状を有する罫線25を形成することができる。このことにより、紙基材34の坪量が低い場合であっても、罫線25に沿って精度良くブランク板20を折り曲げることができるようになる。従って、高い寸法精度および意匠性を有する容器10を作製することができる。
また本実施の形態によれば、罫線刃61の台形状の断面において、上底の幅t2は下底の幅t1よりも小さくなっており、かつ上底と一対の脚とが成す角は90度よりも大きくなっている。このため、台形状の罫線刃61の上底と一対の脚とが成す角が90度または90度よりも小さくなっている場合に比べて、罫線刃61の上底と一対の脚との間の角部によってブランク板20が傷ついてしまうことを抑制することができる。
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
(実施例1)
はじめに、以下の表1に示す層構成を有するシート材を準備した。表1に示す各層のうち、紙基材を構成する紙の坪量および厚みは230g/mおよび250μmであり、中間層の金属箔を構成するアルミニウム箔の厚みは6μmであった。また、表1に示す層構成を有するシート材全体の厚みは0.41mmであった。
次に、上述の打抜機40および製造方法を用いてシート材を打ち抜き、ブランク板20を作製した。ブランク板20の胴部パネルの幅T2は、40mmに設定した。すなわち、いわゆる40角のサイズの容器用のブランク板20を作製した。打抜機40の抜型41の第2基板60としては、下底の幅t1が2mmであり、上底の幅t2が0.6mmであり、脚の高さt3が0.64mmである罫線刃61が形成されたものを用いた。また、打抜機40の受板42の第4基板80としては、下底の幅t4が1.3mmであり、上底の幅t5が0.6mmであり、脚の高さt6が0.20mmである受け溝81が形成されたものを用いた。なお打抜機40の抜型41および受板42は、全切刃51によってシート材が切断されるよりも先に、罫線刃61によって押圧されたシート材の部分が受板42の受け溝81に接触するよう、設定されていた。
作製されたブランク板20を折り曲げることによって容器10を製造した。その後、得られた容器10を目視で観察して、罫線25に沿ってブランク板20が折り曲げられているかどうかを確認した。結果、ブランク板20は罫線25に沿って正確に折り曲げられていた。
また、上述のブランク板20とは別に準備したブランク板20を、その第1面21側および第2面22側の両方から、合成樹脂で挟んで固定した。次に、合成樹脂で固定されたブランク板20を、罫線25に直交する方向に沿って切断して、顕微鏡観察用のサンプルを作製した。切断用の器具としては、大和光機工業株式会社製のミクロトーム ROM−380を用いた。
その後、切断面が上を向くように平板上にサンプルを固定して、切断面を観察および撮影した。観察用の顕微鏡としては、オリンパス株式会社製の工業用顕微鏡 BX51を用いた。倍率は5倍に設定した。撮影された切断面の画像を図12に示す。また図13には、折り曲げられた後のブランク板20の罫線25の切断面を撮影した結果を示す。
図12に示すように、罫線25の凸部26の断面は、台形状の形状を有していた。また図13に示すように、ブランク板20が折り曲げられた後であっても、罫線25においては、凸部26の形状が台形状に保たれていた。すなわち、折り曲げの際に生じる「たまり」が、上底26bの中央付近で、一対の脚26cの間に均等に形成されていた。このことから、本実施例においては、ブランク板20の折れ曲がりが、上底26bの中央付近で精度良く生じたと言える。
なお図12に示す例において、長さL1は1285μmであった。また、一対の直線26fの間の間隔Sを14μmに設定して長さL2を算出したところ、長さL2は731μmであった。このとき、高さhは93μmであり、幅kは、紙面左側で376μmであり、紙面右側で234μmであった。
また図13に示す例において、長さL1‘は923μmであった。また、一対の直線26fの間の間隔S‘を57μmに設定して長さL2‘を算出したところ、長さL2‘は462μmであった。このとき、高さh‘は355μmであり、幅k‘は、紙面左下側で249μmであり、紙面右上側で199μmであった。
また、実施例1によるブランク板20を罫線25に沿って折り曲げることに要する力を測定した。具体的には、はじめに、実施例1によるブランク板20を所定の寸法に切り出して試験片を作成し、次に、この試験片を罫線に沿って0〜135度の範囲で折り曲げ、この折り曲げに要する力を測定した。図14(a)(b)に、測定方法の概略を示す。測定機としては、株式会社小泉測機製作所製の曲げ剛さ測定機 BST−150Mを用いた。
以下、測定方法について説明する。はじめに図14(a)に示すように、ブランク板20を所定の寸法に切り出して試験片200を準備した。試験片200の幅(図14の紙面奥行方向における試験片200の長さ)は50mmとした。次に、試験片200の端部から罫線25までの部分を、挟持手段201を用いて挟持した。また、試験片200のうち挟持手段201によって挟持されている部分とは罫線25を介して反対側にある部分を、図14の紙面奥行方向に延びる支持部202上に載置した。支持部202の下方には、図14に示すように、試験片200を折り曲げる際に支持部202が試験片200から受ける抵抗力を測定するためのロードセル203が配置されている。試験片200を折り曲げる際にロードセル203によって測定される抵抗力が、試験片200を折り曲げることに要する力に対応している。なお、試験片200のうち挟持手段201によって挟持されている部分の長さr1は20mmとした。また、罫線25から支持部202までの距離は18mmとした。また、測定対象となる罫線25としては、ブランク板20の紙目方向と交差する方向に延びる罫線25を選択した。ブランク板20の紙目方向と罫線25とが成す角は、85〜95度の範囲内、例えば90度であることが好ましい。
次に図14(b)に示すように、罫線25が位置する箇所を軸として挟持手段201を回転させ、その際に支持部材202が受ける抵抗力を、ロードセル203を用いて測定した。測定結果を図15に示す。図15においては、挟持手段201の回転角θを横軸として、ロードセル203によって測定された抵抗力(gf)が縦軸に示されている。図15に示すように、抵抗力(抵抗値)が約200gfであり、回転角が約30度のところにピークが現れ、ピークが現れた後は、抵抗値の増加が終了するまたは緩やかになることが見て取れる。なお図15には、実施例1によるブランク板20から得られた3枚の試験片200に対して実施した測定の結果がそれぞれ示されている。
3枚の試験片200における抵抗値のピーク値の平均値を、実施例1によるブランク板20の抵抗値として算出した結果、抵抗値は186.2gfであった。また、得られた抵抗値を、用いた試験片200の断面積で割ることにより算出される、実施例1によるブランク板20の降伏応力は、9.08gf/mmであった。なお断面積は、試験片200幅(50mm)および厚み(0.41mm)の積として算出される。
(実施例2)
厚みが異なる点を除いて、上述の実施例1の場合と同様の層構成を有するシート材を準備した。具体的には、紙基材を構成する紙の坪量および厚みは260g/mおよび340μmであり、シート材全体の厚みは0.46mmであった。次に、実施例1の場合と同一の打抜機40を用いてシート材を打ち抜き、ブランク板20を作製した。ブランク板20の胴部パネルの幅T2は、50mmに設定した。すなわち、いわゆる50角のサイズの容器用のブランク板20を作製した。
実施例1の場合と同様にして、罫線25に沿ってブランク板20が折り曲げられ得るかどうかを確認した。結果、ブランク板20は罫線25に沿って正確に折り曲げられていた。また実施例1の場合と同様の断面観察を行った。図16に、折り曲げられる前のブランク板20の罫線25の切断面を観察した結果を示し、図17に、折り曲げられた後のブランク板20の罫線25の切断面を撮影した結果を示す。本実施例においても、凸部26の断面は、台形状の形状を有していた。
また実施例1の場合と同様にして、本実施例によるブランク板20から作製された試験片200の抵抗値のピーク値を測定し、その結果に基づいて、本実施例によるブランク板20の降伏応力を算出した。結果、抵抗値のピーク値は238.7gfであり、降伏応力は10.38gf/mmであった。
(実施例3)
厚みが異なる点を除いて、上述の実施例1の場合と同様の層構成を有するシート材を準備した。具体的には、紙基材を構成する紙の坪量および厚みは290g/mおよび380μmであり、シート材全体の厚みは0.51mmであった。次に、実施例1の場合と同一の打抜機40を用いてシート材を打ち抜き、ブランク板20を作製した。ブランク板20の胴部パネルの幅T2は、60mmに設定した。すなわち、いわゆる60角のサイズの容器用のブランク板20を作製した。
実施例1の場合と同様にして、罫線25に沿ってブランク板20が折り曲げられ得るかどうかを確認した。結果、ブランク板20は罫線25に沿って正確に折り曲げられていた。また実施例1の場合と同様の断面観察を行った。図18に、折り曲げられる前のブランク板20の罫線25の切断面を観察した結果を示し、図19に、折り曲げられた後のブランク板20の罫線25の切断面を撮影した結果を示す。本実施例においても、凸部26の断面は、台形状の形状を有していた。
また実施例1の場合と同様にして、本実施例によるブランク板20から作製された試験片200の抵抗値のピーク値を測定し、その結果に基づいて、本実施例によるブランク板20の降伏応力を算出した。結果、抵抗値のピーク値は263.6gfであり、降伏応力は10.34gf/mmであった。
(実施例4)
厚みが異なる点を除いて、上述の実施例1の場合と同様の層構成を有するシート材を準備した。具体的には、紙基材を構成する紙の坪量および厚みは340g/mおよび420μmであり、シート材全体の厚みは0.54mmであった。次に、実施例1の場合と同一の打抜機40を用いてシート材を打ち抜き、ブランク板20を作製した。ブランク板20の胴部パネルの幅T2は、70mmに設定した。すなわち、いわゆる70角のサイズの容器用のブランク板20を作製した。
実施例1の場合と同様にして、罫線25に沿ってブランク板20が折り曲げられ得るかどうかを確認した。結果、ブランク板20は罫線25に沿って正確に折り曲げられていた。また実施例1の場合と同様の断面観察を行った。図20に、折り曲げられる前のブランク板20の罫線25の切断面を観察した結果を示し、図21に、折り曲げられた後のブランク板20の罫線25の切断面を撮影した結果を示す。本実施例においても、凸部26の断面は、台形状の形状を有していた。
また実施例1の場合と同様にして、本実施例によるブランク板20から作製された試験片200の抵抗値のピーク値を測定し、その結果に基づいて、本実施例によるブランク板20の降伏応力を算出した。結果、抵抗値のピーク値は300.6gfであり、降伏応力は11.13gf/mmであった。
(実施例5)
厚みが異なる点を除いて、上述の実施例1の場合と同様の層構成を有するシート材を準備した。具体的には、紙基材を構成する紙の坪量および厚みは400g/mおよび470μmであり、シート材全体の厚みは0.60mmであった。次に、実施例1の場合と同一の打抜機40を用いてシート材を打ち抜き、ブランク板20を作製した。ブランク板20の胴部パネルの幅T2は、85mmに設定した。すなわち、いわゆる85角のサイズの容器用のブランク板20を作製した。
実施例1の場合と同様にして、罫線25に沿ってブランク板20が折り曲げられ得るかどうかを確認した。結果、ブランク板20は罫線25に沿って正確に折り曲げられていた。また実施例1の場合と同様の断面観察を行った。図22に、折り曲げられる前のブランク板20の罫線25の切断面を観察した結果を示し、図23に、折り曲げられた後のブランク板20の罫線25の切断面を撮影した結果を示す。本実施例においても、凸部26の断面は、台形状の形状を有していた。
また実施例1の場合と同様にして、本実施例によるブランク板20から作製された試験片200の抵抗値のピーク値を測定し、その結果に基づいて、本実施例によるブランク板20の降伏応力を算出した。結果、抵抗値のピーク値は313.1gfであり、降伏応力は10.44gf/mmであった。
(実施例6)
はじめに、以下の表2に示す層構成を有するシート材を準備した。表2に示す各層のうち、紙基材を構成する紙の坪量および厚みは260g/mおよび340μmであり、中間層の金属箔を構成するアルミニウム箔の厚みは6μmであった。また、表2に示す層構成を有するシート材全体の厚みは0.47mmであった。
次に、上述の実施例1の場合と同様にして、上述の打抜機40を用いてシート材を打ち抜いてブランク板20を作製した。また、作製されたブランク板20を折り曲げることによって容器10を製造した。その後、得られた容器10を目視で観察して、罫線25に沿ってブランク板20が折り曲げられているかどうかを確認した。結果、ブランク板20は罫線25に沿って正確に折り曲げられていた。
また実施例1の場合と同様の断面観察を行った。図24に、折り曲げられる前のブランク板20の罫線25の切断面を観察した結果を示し、図25に、折り曲げられた後のブランク板20の罫線25の切断面を撮影した結果を示す。本実施例においても、凸部26の断面は、台形状の形状を有していた。
また実施例1の場合と同様にして、本実施例によるブランク板20から作製された試験片200の抵抗値のピーク値を測定し、その結果に基づいて、本実施例によるブランク板20の降伏応力を算出した。結果、抵抗値のピーク値は257.2gfであり、降伏応力は10.94gf/mmであった。
(実施例7)
はじめに、以下の表3に示す層構成を有するシート材を準備した。表3に示す各層のうち、紙基材を構成する紙の坪量および厚みは150g/mおよび200μmであった。また、表3に示す層構成を有するシート材全体の厚みは0.23mmであった。
次に、上述の実施例1の場合と同様にして、シート材を打ち抜いてブランク板20を作製した。また、作製されたブランク板20を折り曲げることによって容器10を製造した。その後、得られた容器10を目視で観察して、罫線25に沿ってブランク板20が折り曲げられているかどうかを確認した。結果、ブランク板20は罫線25に沿って正確に折り曲げられていた。
また実施例1の場合と同様にして、本実施例によるブランク板20から作製された試験片200の抵抗値のピーク値を測定し、その結果に基づいて、本実施例によるブランク板20の降伏応力を算出した。結果、抵抗値のピーク値は91.8gfであり、降伏応力は7.98gf/mmであった。
(比較例1)
打抜機として図26に示す打抜機140を用いたこと以外は、実施例1の場合と同様にして、シート材を打ち抜いてブランク板を作製した。図26に示す比較例1による打抜機140においては、抜型141の罫線刃として、矩形状の断面を有する罫線刃161が用いられている。また受板142の受け溝として、矩形状の断面を有する受け溝181が用いられている。また、全切刃51および罫線刃161のいずれもが、第1基板50に直接的に取り付けられている。すなわち、上述の本実施の形態の場合とは異なり、第1基板50と罫線刃161との間にシムが介在されていない。また、抜型141および受板142は、全切刃51および罫線刃61の長さは、全切刃51によってシート材が切断される位置において、罫線刃161によって押圧されたシート材の部分が受板142の受け溝181に接触しないよう、設定されていた。より具体的には、本比較例においては、上述の各実施例の場合とは異なり、抜型141と受板142の間にシート材が存在しない状態で抜型141と受板142とを最近接させたとしても、罫線刃161が受け溝181の最深部に達しないよう、打抜機140が設定されていた。他の構成は、上述の本実施の形態における打抜機40と略同一である。図26に示す比較例1の打抜機140において、上述の本実施の形態の打抜機40と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図26に示す打抜機140を用いることによって得られたブランク板を折り曲げることによって、容器を製造した。その後、得られた容器を目視で観察して、罫線に沿ってブランク板が折り曲げられているかどうかを確認した。結果、容器は、罫線からずれた場所において折り曲げられたり、折り曲げ線が蛇行したりしていた。
また実施例1の場合と同様にして、顕微鏡を用いて罫線の切断面を観察した。図27に、ブランク板の罫線の切断面の画像を示す。また図28に、折り曲げられた後のブランク板の罫線の切断面の画像を示す。
図27に示すように、ブランク板の罫線125には、その他の場所における第1面21に比べて若干盛り上がった湾曲面126bを含む凸部126が形成されていた。しかしながら、上述の実施例1の場合に観察されたような、凸部の断面の輪郭が延びる方向が急激に変化する点P1〜P4は存在していなかった。
図28において、折り曲げの際に上述の「たまり」が形成される場所のふもとの点が符号P11およびP12で表されている。本比較例においては、折り曲げられる前のブランク板に点P11およびP12が明確には画定されていないので、図28に示す点P11およびP12は必ずしも所望の位置には現れていないと考えられる。すなわち、罫線125からずれた場所においてもブランク板が折れ曲がってしまうことがあると考えられる。
また図28に示すように、ブランク板を折り曲げる際に生じる「たまり」は、点P11およびP12の中間位置付近ではなく、中間位置よりも点P11側の位置に形成されていた。このような「たまり」の偏りも、ブランク板20の折れ曲がりが罫線125からずれた場所において生じることを助長すると考えられる。
また実施例1の場合と同様にして、本変形例によるブランク板から作製された試験片の抵抗値のピーク値を測定し、その結果に基づいて、本変形例によるブランク板の降伏応力を算出した。結果、抵抗値のピーク値は291.3gfであり、降伏応力は14.21gf/mmであった。
(比較例2)
上述の実施例2の場合と同一のシート材を準備した。また、上述の比較例1の場合と同様にして、図26に示す打抜機140を用いてシート材を打ち抜いてブランク板を作製した。また実施例1の場合と同様にして、本変形例によるブランク板から作製された試験片の抵抗値のピーク値を測定した。結果を図29に示す。また、抵抗値のピーク値に基づいて、本変形例によるブランク板の降伏応力を算出した。抵抗値のピーク値は318.6gfであり、降伏応力は13.85gf/mmであった。
また、打抜機140を用いることによって得られたブランク板を折り曲げることによって、容器を製造した。その後、得られた容器を目視で観察して、罫線に沿ってブランク板が折り曲げられているかどうかを確認した。結果、容器は、罫線からずれた場所において折り曲げられたり、折り曲げ線が蛇行したりしていた。
(比較例3)
上述の実施例3の場合と同一のシート材を準備した。また、上述の比較例1の場合と同様にして、図26に示す打抜機140を用いてシート材を打ち抜いてブランク板を作製した。また実施例1の場合と同様にして、本変形例によるブランク板から作製された試験片の抵抗値のピーク値を測定し、その結果に基づいて、本変形例によるブランク板の降伏応力を算出した。結果、抵抗値のピーク値は369.3gfであり、降伏応力は14.48gf/mmであった。
また、打抜機140を用いることによって得られたブランク板を折り曲げることによって、容器を製造した。その後、得られた容器を目視で観察して、罫線に沿ってブランク板が折り曲げられているかどうかを確認した。結果、容器は、罫線からずれた場所において折り曲げられたり、折り曲げ線が蛇行したりしていた。
(比較例4)
上述の実施例4の場合と同一のシート材を準備した。また、上述の比較例1の場合と同様にして、図26に示す打抜機140を用いてシート材を打ち抜いてブランク板を作製した。また実施例1の場合と同様にして、本変形例によるブランク板から作製された試験片の抵抗値のピーク値を測定し、その結果に基づいて、本変形例によるブランク板の降伏応力を算出した。結果、抵抗値のピーク値は387.0gfであり、降伏応力は14.33gf/mmであった。
また、打抜機140を用いることによって得られたブランク板を折り曲げることによって、容器を製造した。その後、得られた容器を目視で観察して、罫線に沿ってブランク板が折り曲げられているかどうかを確認した。結果、容器においては、折り曲げ線が蛇行していた。
(比較例5)
上述の実施例5の場合と同一のシート材を準備した。また、上述の比較例1の場合と同様にして、図26に示す打抜機140を用いてシート材を打ち抜いてブランク板を作製した。また実施例1の場合と同様にして、本変形例によるブランク板から作製された試験片の抵抗値のピーク値を測定し、その結果に基づいて、本変形例によるブランク板の降伏応力を算出した。結果、抵抗値のピーク値は437.9gfであり、降伏応力は14.60gf/mmであった。
また、打抜機140を用いることによって得られたブランク板を折り曲げることによって、容器を製造した。その後、得られた容器を目視で観察して、罫線に沿ってブランク板が折り曲げられているかどうかを確認した。結果、容器においては、折り曲げ線が蛇行していた。
(比較例6)
上述の実施例6の場合と同一のシート材を準備した。また、上述の比較例1の場合と同様にして、図26に示す打抜機140を用いてシート材を打ち抜いてブランク板を作製した。また実施例1の場合と同様にして、本変形例によるブランク板から作製された試験片の抵抗値のピーク値を測定し、その結果に基づいて、本変形例によるブランク板の降伏応力を算出した。結果、抵抗値のピーク値は332.3gfであり、降伏応力は14.14gf/mmであった。
また、打抜機140を用いることによって得られたブランク板を折り曲げることによって、容器を製造した。その後、得られた容器を目視で観察して、罫線に沿ってブランク板が折り曲げられているかどうかを確認した。結果、容器は、罫線からずれた場所において折り曲げられたり、折り曲げ線が蛇行したりしていた。
(比較例7)
上述の実施例7の場合と同一のシート材を準備した。また、上述の比較例1の場合と同様にして、図26に示す打抜機140を用いてシート材を打ち抜いてブランク板を作製した。また実施例1の場合と同様にして、本変形例によるブランク板から作製された試験片の抵抗値のピーク値を測定し、その結果に基づいて、本変形例によるブランク板の降伏応力を算出した。結果、抵抗値のピーク値は111.7gfであり、降伏応力は9.71gf/mmであった。
また、打抜機140を用いることによって得られたブランク板を折り曲げることによって、容器を製造した。その後、得られた容器を目視で観察して、罫線に沿ってブランク板が折り曲げられているかどうかを確認した。結果、容器は、罫線からずれた場所において折り曲げられたり、折り曲げ線が蛇行したりしていた。
実施例1〜7によるブランク板20の抵抗値のピーク値の測定結果および降伏応力の算出結果を表4に示す。また、比較例1〜7によるブランク板の抵抗値のピーク値の測定結果および降伏応力の算出結果を表5に示す。表4および表5から明らかなように、同一のシート材が用いられた場合の評価結果を比較すると、実施例1〜7の場合の方が、比較例1〜7の場合に比べて、抵抗値および降伏応力のいずれもが低い値になっていた。本実施の形態による打抜機40を用いて、台形状の断面形状を有する罫線25を備えたブランク板20を作成することにより、罫線25における折れ曲がり易さを高めることができたと言える。
10 容器
20 ブランク板
21 第1面
22 第2面
25 罫線
26 凸部
26a 下底
26b 上底
26c 脚
27 凹部
31 第1熱可塑性樹脂層
32 中間層
32a プラスチックフィルム
32b アルミニウム箔
33 接着樹脂層
34 紙基材
35 第2熱可塑性樹脂層
40 打抜機
41 抜型
42 受板
50 第1基板
51 全切刃
52 第1シム
60 第2基板
61 罫線刃
70 第3基板
80 第4基板
81 受け溝

Claims (6)

  1. 容器を作製するためのブランク板であって、
    紙基材と、
    前記容器の内面を構成する第1面と、
    前記容器の外面を構成する第2面と、
    前記ブランク板を折り曲げて前記容器を作製する際に折曲線となる罫線と、を備え、
    前記罫線は、前記第1面に形成された凸部と、前記第1面の前記凸部に対応する位置で前記第2面に形成された凹部と、を含み、
    前記凸部の断面は、台形状の形状を有し、
    前記凹部の断面は、上底、下底及び一対の脚を含む台形状の形状を有し、前記凹部の前記上底の長さL3が前記凹部の前記脚の長さL4より長い、ブランク板。
  2. 前記凸部の断面は、前記罫線が形成されていない場所における前記ブランク板の前記第1面と同一平面上に位置する下底と、前記下底と平行な上底と、前記下底と前記上底との間に位置する一対の脚と、を含む台形状の形状を有し、
    前記上底は前記下底よりも短く、かつ前記下底と前記一対の脚とが成す角はいずれも90度よりも小さい、請求項1に記載のブランク板。
  3. 前記凸部の前記上底の、前記下底と平行な方向における長さを、前記凸部の断面の輪郭のうち、前記下底と平行な一対の直線を20μmの間隔を空けて仮想的に描いた場合に前記一対の直線に挟まれる部分の、前記下底と平行な方向における長さの最大値、として定義する場合、前記上底の、前記下底と平行な方向における長さは、前記下底の長さの30%以上となっている、請求項2に記載のブランク板。
  4. 前記ブランク板は、前記紙基材の前記第1面側に設けられた中間層をさらに備え、
    前記中間層は、プラスチックフィルムと、金属箔または蒸着膜と、を含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のブランク板。
  5. 前記罫線が形成された前記ブランク板は、抜型および受板を用いてシート材を押圧することによって形成され、
    前記抜型は、前記ブランク板の外形に対応した位置に延在する全切刃が設けられた第1基板と、前記第1基板の面のうち前記受板側の面に取り付けられ、前記ブランク板の前記罫線に対応した位置に延在する罫線刃が設けられた第2基板と、を有し、
    前記受板は、第3基板と、前記第3基板の面のうち前記抜型側の面に取り付けられ、前記ブランク板の前記罫線に対応した位置に延在する受け溝が設けられた第4基板と、を有し、
    前記抜型の前記第1基板と前記第2基板との間には、弾性的な第1シムが介在されており、
    前記罫線刃の断面および前記受け溝の断面はいずれも、台形状の形状を有する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のブランク板。
  6. ブランク板を折り曲げることによって形成される容器であって、
    前記ブランク板は、
    紙基材と、
    前記容器の内面を構成する第1面と、
    前記容器の外面を構成する第2面と、
    前記ブランク板を折り曲げて前記容器を作製する際に折曲線となる罫線と、を備え、
    前記罫線に沿って前記ブランク板を折り曲げることによって生じる前記容器の折り曲げ部分は、前記第1面に形成された凸部を含み、
    前記凸部の断面は、上底、下底及び一対の脚を含む台形状の形状を有し、
    前記凸部の前記上底の、前記下底と平行な方向における長さを、前記凸部の断面の輪郭のうち、前記下底と平行な一対の直線を100μmの間隔を空けて仮想的に描いた場合に前記上底が前記一対の直線に挟まれる部分の、前記下底と平行な方向における長さの最大値、として定義する場合、前記上底の、前記下底と平行な方向における長さは、前記下底の長さの30%以上となっている、容器。
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