JP6434739B2 - タービンロータ軸、及びタービンロータ軸の製造方法 - Google Patents

タービンロータ軸、及びタービンロータ軸の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、タービンロータ軸、及びタービンロータ軸の製造方法に関する。
従来、この分野の技術として、下記特許文献1に記載のタービンロータ軸が知られている。例えば過給機に適用されるタービンロータ軸は、ロータ軸と、ロータ軸の一端側に接続された翼車と、を備えている。翼車の中心には、タービンロータ軸の軸心方向に張り出すボス部が設けられている。
特開2001−254627号公報
タービンロータ軸を製造する場合には、ロータ軸の外周面に対して旋盤加工を行う。この旋盤加工を行う際には、翼車のボス部の外周面をチャックで把持し、タービンロータ軸を回転させて旋盤加工を行う。この旋盤加工において、チャックで把持して回転させたときの回転中心と、タービンロータ軸の軸心とがずれた状態で、旋盤加工を行うと、軸心からロータ軸の外周面までの長さが周方向において等しくならない。ロータ軸の外周面が、軸心から等しい位置に形成されていない場合には、タービンロータ軸を回転させて使用する際に、振動を発生させる原因となる。
本発明は、タービンロータ軸の外周面をチャックで把持して回転させたときの回転中心と、タービンロータ軸の軸心とのずれを抑えることが可能なタービンロータ軸、及びタービンロータ軸の製造方法を提供することを目的とする。
本発明のタービンロータ軸は、軸心方向の一端側に翼車を備えたタービンロータ軸であって、翼車は、翼車の中心で、軸心方向の一端側に張り出すボス部を備え、ボス部のタービンロータ軸の軸心上にはセンタ穴が形成され、ボス部の外周面には、軸心からの距離が同一となるように捨て加工が施された処理面が形成され、センタ穴の底部は、軸心方向において、捨て加工が施された領域の範囲内に配置されている
このようなタービンロータ軸によれば、タービンロータ軸の軸心上にセンタ穴が形成され、ボス部の外周面には、軸心からの距離が同一となるように捨て加工が施されているので、チャックでボス部の外周面を把持する際には、センタ穴を中心として適切な位置で、タービンロータ軸を把持することができる。また、タービンロータ軸の軸心方向において、捨て加工が施された処理面の位置とセンタ穴の位置とが揃っているので、軸心方向の外側からセンタ穴に押し当てられる支持棒による支持点と、チャックで把持する際の支持点とを、タービンロータ軸の軸心方向において合わせることができる。これにより、支持棒をセンタ穴に押し当ててタービンロータ軸の軸心方向から支持すると共にチャックでボス部の外周面を把持して、タービンロータ軸を回転させて、旋盤加工をする際に、タービンロータ軸に作用するモーメントの発生を抑制することができる。これにより、旋盤加工時において、タービンロータ軸の回転中心と、タービンロータ軸の軸心とのずれを抑制して、加工精度を向上させることができる。
また、ボス部は、処理面が形成された位置よりも一端側に張り出す凸部を備え、ス部には一端側から他端側へ凹む凹部が形成され、凹部内にセンタ穴が形成されていてもよい。凸部の外周面には、複数の平面が形成され、凸部は軸心方向から見て六角形の外形を有していてもよい。この構成によれば、凸部の外周面に、複数の平面が複数形成されているので、整備時において、複数の平面に各々当接する複数の当接面を備えた工具を凸部の外周面の平面に当接させることで、タービンロータ軸の回転を防止して、タービンロータ軸を容易に分解することができる。また、旋盤加工を行う際に、凹部内に支持棒を挿入し、凹部内のセンタ穴に支持棒を押し当てて、タービンロータ軸を支持することができる。
タービンロータ軸を軸心方向の両側から支持する際にセンタ穴に押し当てられる支持棒の外径よりも、凹部の内径が大きい構成でもよい。これにより、タービンロータ軸のボス部の軽量化を図ることができる。
本発明のタービンロータ軸の製造方法は、軸心方向の一端側に翼車を備えたタービンロータ軸の製造方法であって、翼車と回転軸とを接続した後に実施され、翼車の中心で、軸心方向の一端側に張り出すボス部を加工するボス部加工工程を含み、ボス部加工工程は、ボス部において、タービンロータ軸の軸心上にセンタ穴を形成するセンタ穴加工工程と、軸心からの距離が同一となるようにボス部の外周面に捨て加工を行う捨て加工工程と、を備え、捨て加工工程では、タービンロータ軸の軸心方向において、センタ穴の位置と同じ位置に捨て加工を施す。捨て加工工程は、センタ穴加工工程を実施した後に、実施されてもよい。センタ穴加工工程及び捨て加工工程において、タービンロータ軸の固定を継続してもよい。
このようなタービンロータ軸の製造方法によれば、タービンロータ軸の軸心上にセンタ穴が形成され、ボス部の外周面には、軸心からの距離が同一となるように捨て加工が施されるので、チャックでボス部の外周面を把持する際には、センタ穴を中心として適切な位置でタービンロータ軸を把持することができる。また、タービンロータ軸の軸心方向において、捨て加工が施された処理面の位置とセンタ穴の位置とが揃っているので、軸心方向の外側からセンタ穴に押し当てられる支持棒による支持点と、チャックで把持する際の支持点とを、タービンロータ軸の軸心方向において合わせることができる。これにより、支持棒をセンタ穴に押し当ててタービンロータ軸の軸心方向から支持すると共にチャックでボス部の外周面を把持して、タービンロータ軸を回転させて、旋盤加工を行う際に、タービンロータ軸に作用するモーメントを抑制することができる。これにより、旋盤加工時において、タービンロータ軸の回転中心と、タービンロータ軸の軸心とのずれを抑制して、加工精度を向上させることができる。
ボス部を鋳造によって形成する鋳造工程を含み、ボス部は、捨て加工が施される処理面よりも一端側に張り出す凸部を備え、凸部の外周面には、複数の平面が形成され、鋳造工程において凸部を形成してもよい。これにより、鋳造工程において、外周面に複数の平面を備えた凸部を形成することができるので、凸部の外周面の平面を形成するために、機械加工を施す必要がない。
本発明によれば、タービンロータ軸の外周面をチャックで把持して回転させたときの回転中心と、タービンロータ軸の軸心とのずれを抑えることができる。
本発明のタービンロータ軸を備える過給機の一例を示す断面図である。 第1実施形態のタービンロータ軸を示す部分断面図である。 第1実施形態のタービンロータ軸のボス部を示す正面図である。 研磨加工時において、タービンロータ軸を支持した状態を示す部分断面図である。 第2実施形態のタービンロータ軸のタービン翼車を示す断面図である。 第2実施形態のタービンロータ軸のボス部を示す正面図である。 従来のタービンロータ軸を示す部分断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に示されるように、過給機1は、タービン2とコンプレッサ3(遠心圧縮機)とを備えている。タービン2は、タービンハウジング4と、タービンハウジング4に収納されたタービン翼車6と、を備えている。コンプレッサ3は、コンプレッサハウジング5と、コンプレッサハウジング5に収納されたコンプレッサ翼車7と、を備えている。タービン翼車6は回転軸14の一端に設けられており、コンプレッサ翼車7は回転軸14の他端に設けられている。タービンハウジング4とコンプレッサハウジング5との間には、軸受ハウジング13が設けられている。回転軸(ロータ軸)14は、軸受15を介して軸受ハウジング13に回転可能に支持されている。過給機1は、タービンロータ軸16を備え、このタービンロータ軸16は、回転軸14と、この回転軸14の一端に設けられたタービン翼車6とを備えている。タービンロータ軸16及びコンプレッサ翼車7は一体の回転体として回転する。
タービンハウジング4には、排気ガス流入口8及び排気ガス流出口10が設けられている。内燃機関(図示せず)から排出された排気ガスが、排気ガス流入口8を通じてタービンハウジング4内に流入し、タービン翼車6を回転させ、その後、排気ガス流出口10を通じてタービンハウジング4外に流出する。
コンプレッサハウジング5には、吸入口9及び吐出口11が設けられている。上記のようにタービン翼車6が回転すると、タービンロータ軸16及びコンプレッサ翼車7が回転する。回転するコンプレッサ翼車7は、吸入口9を通じて外部の空気を吸入し、圧縮して吐出口11から吐出する。吐出口11から吐出された圧縮空気は、前述の内燃機関に供給される。
続いて、図2及び図3を参照しながら、第1実施形態のタービンロータ軸16について説明する。タービン翼車6の一端側の中心にはボス部17が設けられている。ボス部17は円形の外形を有し、ボス部17の一端側には、凹部18が形成されている。
凹部18は、図3に示されるように、六角レンチが嵌められる六角穴として形成されている。凹部18の中心には、凹部18の底面18aから軸心A方向の一端側に張り出す段部19が形成されている。段部19の先端面19aは、タービンロータ軸16の軸心A方向において、凹部18の底面18aよりも外側に形成され、ボス部17の先端面17aよりも内側に形成されている。
段部19は、タービンロータ軸16の軸心A方向から見た場合に、円形を成すように形成されている。段部19にはセンタ穴20が形成され、センタ穴20はタービンロータ軸16の軸心A上に配置されている。タービンロータ軸16の回転軸14の外周面の領域14a,14bを機械加工する際には、軸心A方向の両側から支持棒21が押し当てられ、タービンロータ軸16が支持される。このとき、センタ穴20の底部に支持棒21の先端が押し当てられる。
ボス部17の外周面17bには、軸心Aからの距離が同一となるように捨て加工が施されている。外周面17bは、センタ穴20と同芯となるように加工されている。外周面17b及びセンタ穴20を加工する際には、タービンロータ軸16を工作機械に対して固定し、この固定を維持した状態で、タービンロータ軸16の配置を変えることなく、センタ穴20の加工、及び外周面17bの捨て加工を続けて行う。
タービン翼車6は鋳造によって形成されている。ボス部17の外周面17bは、捨て加工が施される前は鋳肌面となっている。この鋳肌面に対して、センタ穴20と同芯となるように、捨て加工を施して、処理面を形成する。タービンロータ軸16に対して旋盤加工を行う際には、チャック22によってボス部17が把持される。このとき、ボス部17の外周面17bとチャック22とが当接している。すなわち、センタ穴20と同芯となるように捨て加工が施された処理面と、チャック22とが当接する。
また、ボス部17は、タービンロータ軸16の軸心A方向において、捨て加工が施された処理面の位置と、センタ穴20の底部の位置とが揃っている。ボス部17の外周面17bにおいて、捨て加工が施される領域は、ボス部17の先端からセンタ穴20の底部の位置に対応する位置まで形成されている。換言すれば、センタ穴20の底部は、タービンロータ軸16の軸心A方向において、捨て加工が施された領域の範囲内に配置されている。なお、処理面は、外周面17bの全周において形成されていてもよく、周方向において部分的に形成されていてもよい。また、軸心A方向において、ボス部17の外周面17bの全長に処理面が形成されていてもよく、部分的に処理面が形成されていてもよい。
回転軸14の外周面の領域14aは、旋盤加工が施された旋盤加工面である。軸心A方向において、回転軸14の外周面の領域14aの両側に配置された領域14bは、研磨加工が施された研磨加工面である。
次に、タービンロータ軸16の製造方法について説明する。
タービンロータ軸の製造方法は、ボス部17を加工するボス部加工工程を含む。ボス部加工工程では、センタ穴20を形成するセンタ穴加工工程と、ボス部17の外周面17bに捨て加工を行う捨て加工工程と、を行う。タービンロータ軸16のタービン翼車6は、鋳造によって製造され、ボス部加工工程を行う前に、タービン翼車6と回転軸14とが例えば溶接によって接続されている。タービン翼車6のボス部17の凹部18は、鋳造によって形成されている。ボス部加工工程を行う前において、ボス部17の外周面17bは、鋳肌面のままである。
ボス部加工工程では、例えば、タービンロータ軸16の軸心A方向が上下方向に沿うようにして、ボス部17を上に向けて、工作機械に対して固定する。ここで使用される工作機械は、自動工具交換機能を備えた工作機械であり、複数の工具を自動で交換して異なる加工を同一行程で連続して行うことができるものである。タービンロータ軸16を固定した後、ボス部17の先端面17aにおいて、軸心A上にセンタ穴20を加工し(センタ穴加工工程)、続いて、ボス部17の外周面17bに対して、捨て加工を行い処理面を形成する(捨て加工工程)。このとき上下方向に延在する軸線周りに回転するセンタ穴加工用ドリルを、上方からボス部17の先端面17aに接近させて、センタ穴20を加工する。センタ穴20を加工したあと、センタ穴加工用ドリルを上方に引き上げて、先端面17aから離間させる。次に、センタ穴加工用ドリルからエンドミルに自動で工具を交換して、エンドミルをボス部17の径方向の外側に、外周面17bに対応する位置に移動させたあと、エンドミルを下降させてボス部17の外周面17bに沿って移動させながら鋳肌面を切削(捨て加工)して、処理面を形成する。この処理面は、全周において、軸心Aからの距離が同一となるように形成される。また、センタ穴20の加工と捨て加工とを行う際に、タービンロータ軸16の固定を継続し、タービンロータ軸16の固定状態を変化させない。ボス部加工工程では、タービンロータ軸16の軸心A方向において、センタ穴20の底部の位置と、外周面17bにおいて捨て加工が施された処理面の位置を一致させる。
そして、ボス部加工工程を実行した後に、回転軸14の外周面の領域14aに対して、旋盤加工を行う(旋盤加工工程)。ここでは、タービンロータ軸16を水平に配置して、軸心A方向の両側から、支持棒21をタービンロータ軸16の両端部に押し当てる。これにより、タービンロータ軸16を軸心A方向の両側から支持する。さらに、旋盤のチャック22によって、タービン翼車6のボス部17を把持する。このとき、ボス部17の外周面17bにおいて捨て加工が施された処理面に、チャック22が当接するようにする。このようにチャック22でボス部17を把持して、タービンロータ軸16を軸心A周りに回転させながら、回転軸14の外周面の領域14aについて旋盤加工を行う。タービンロータ軸16の軸心A方向において、支持棒21による支持点Pと、チャック22でボス部17を把持したときの支持点Pとが一致している。この状態で、タービンロータ軸16を回転させるので、ボス部17において、タービンロータ軸16のモーメントの発生を抑制することができる。
旋盤加工を行う際には、支持棒21によってタービンロータ軸16を支持すると共に、チャック22によってボス部17を把持する。回転軸14の外周面の領域14aを旋盤加工する際の切削抵抗は、外周面の領域14bを研磨加工する際の切削抵抗よりも大きく、チャック22によってボス部17を強く掴む必要がある。チャック22を回転させて回転駆動力を伝達し、タービンロータ軸16を回転させながら旋盤加工を行う。
旋盤加工後、回転軸14の外周面の領域14bに研磨加工を施す。研磨加工ではチャック22を使用せず、図4に示されるように、タービン翼車6の翼部に回転駆動用棒29を挿入して、この回転駆動用棒29によってタービン翼車6に回転力を作用させて、タービンロータ軸16を回転させながら研磨加工を行う。このとき、タービンロータ軸16は、支持棒21によって軸心A方向の両側から支持されている。
図7は、従来のタービンロータ軸31を、旋盤加工の際に支持した状態を示している。図7に示されるように、タービンロータ軸31のタービン翼車32のボス部33の外周面33aは、チャック22によって、把持されている。また、タービンロータ軸31は、軸心A方向の両側から支持棒21によって支持されている。支持棒21は、ボス部33から突出する凸部34の先端面34aに形成されたセンタ穴35に押し当てられている。このとき、支持棒21による支持点Pと、チャック22でボス部33を保持したときの支持点Pとが、タービンロータ軸31の軸心A方向において、ずれている。そのため、この状態でタービンロータ軸31を回転させると、ボス部17において、タービンロータ軸31の径方向にモーメントを生じることになる。そのため、旋盤加工において、回転軸14の軸心がずれてしまい、加工精度が低下することになる。
本実施形態のタービンロータ軸16では、ボス部17の外周面17bには、軸心Aからの距離が同一となるように捨て加工が施されているので、チャック22でボス部17の外周面17bを把持する際には、軸心A上のセンタ穴20を中心として適切な位置で、タービンロータ軸16を把持することができる。また、タービンロータ軸16の軸心A方向において、捨て加工が施された処理面とセンタ穴20の底部との位置が揃っているので、軸心A方向の外側からセンタ穴20の底部に押し当てられる支持棒21による支持点Pと、チャックで把持する際の支持点Pとを、タービンロータ軸16の軸心A方向において合わせることができる。これにより、支持棒21をセンタ穴20の底部に押し当ててタービンロータ軸16の軸心A方向から支持すると共にチャック22でボス部17の外周面17bを把持して、タービンロータ軸16を回転させて、旋盤加工をする際に、タービンロータ軸16に作用するモーメントの発生を抑制することができる。これにより、旋盤加工時において、タービンロータ軸16の回転中心と、タービンロータ軸16の軸心とのずれを抑制して、加工精度を向上させることができる。
このタービンロータ軸16によれば、タービンロータ軸16の外周面17bをチャック22で把持して回転させたときの回転中心と、タービンロータ軸16の軸心とのずれを抑えることができる。このようなタービンロータ軸16を備えた過給機1は、運転時において、タービンロータ軸16の振動の発生が抑制される。
また、旋盤加工において、ボス部17の外周面17bが軸心Aからずれている場合には、支持棒21が軸心A上のセンタ穴20に押し当てられていたとしても、チャック22による支持力は、支持棒21による支持力よりも強いため、旋盤加工時における回転中心が軸心Aに対してずれることになる。旋盤加工において、チャック22で把持してタービンロータ軸16を回転させたときの回転中心と、研磨加工において、センタ穴20に支持棒21を押し当ててタービンロータ軸16を回転させたときの回転中心とがずれた状態で、旋盤加工及び研磨加工を各々行うと、旋盤加工が施工された領域14aの中心と、研磨加工が施工された領域14bの中心とにずれを生じることになる。これらの回転中心のずれは、運転時における振動の発生要因となる。
本実施形態のタービンロータ軸16によれば、軸心A上のセンタ穴20と、ボス部17の外周面17bとが同芯となっているので、チャック22でボス部17を把持してタービンロータ軸16を回転させたときの回転中心(旋盤加工時の回転中心)と、センタ穴20に支持棒21を押し当ててタービンロータ軸16を回転させたときの回転中心(研磨加工時の回転中心)とのずれを抑えることができる。その結果、旋盤加工面である領域14aと、研磨加工面である領域14bとの両方において、軸心Aからのずれを抑制することができ、過給機1の運転時におけるタービンロータ軸16の振動の発生を抑制することができる。
次に第2実施形態に係るタービンロータ軸24について、図5及び図6を参照して説明する。第2実施形態に係るタービンロータ軸24が、第1実施形態に係るタービンロータ軸16と違う点は、タービン翼車25に設けられたボス部26の形状が異なる点である。ボス部26は、捨て加工が施された外周面26bの処理面よりも、タービンロータ軸24の軸心A方向において外側に張り出す凸部27を備えている。
この凸部27は、図6に示されるように六角形の外形を有する。この凸部27の外形は、六角用スパナまたはソケット部材を嵌められるように、六角形の凸部27が形成されている。ソケット部材には、対応する六角穴が形成されている。
また、凸部27の先端面(軸心A方向の外側の端面)には、軸心A方向の内側に凹む凹部28が形成されている。この凹部28内の底部28aには、タービンロータ軸24の軸心に対応する位置に、センタ穴20が形成されている。タービンロータ軸24の軸心A方向において、センタ穴20の底部の位置(支持点P)と、捨て加工が施された処理面の位置(支持点P)とが、揃っている。
また、凹部28は、軸心A方向の外側から見た場合に、円形を成すように形成されている。この凹部28の内径Dは、支持棒21の外径Dよりも大きく形成されている。ボス部26の凹部28は、鋳造によって形成されている(鋳造工程)。
このような第2実施形態に係るタービンロータ軸24においても、上記の第1実施形態に係るタービンロータ軸16と同様の作用効果を有する。タービンロータ軸24のボス部26の凸部27は、六角形の外形を有するので、対応する六角穴が形成されたソケット部材を凸部27に嵌めることで、整備時おいて、タービンロータ軸24を固定して、タービンロータ軸を容易に分解することができる。
また、ボス部の凹部28の内径Dは、支持棒21の外径Dよりも大きく形成されているので、ボス部の材料の使用量を削減して、タービンロータ軸24の軽量化を図ることができる。
本発明は、前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で下記のような種々の変形が可能である。例えば、センタ穴の形状は限定されず、軸心A方向に沿う断面において、軸心Aに対して傾斜する斜面を有する先細り形状のセンタ穴でもよい。このようなセンタ穴の斜面に、支持棒の先端部が押し当てられる構成でもよい。この構成の場合には、軸心A方向において、センタ穴の斜面の位置と、処理面の位置とが揃っていればよい。
また、第2実施形態のタービンロータ軸24では、ボス部26の凸部27は六角形の外形を有する構成となっているが、ボス部26の凸部27の外形は、六角形に限定されず、例えば三角形や四角形でもよく、図3に示されるような凹部18に対応する外形でもよい。凸部27の外周面において、複数(例えば2つ)の平面が形成されていてもよい。複数の平面は、軸心Aを挟んで対向する2面でもよい。
また、上記実施形態では、回転軸14の外周面に対して、旋盤加工及び研磨加工を実施しているが、旋盤加工のみが施工され、研磨加工が施工されていない回転軸を備えたタービンロータ軸でもよい。
6、25 タービン翼車(翼車)
14 回転軸
16、24 タービンロータ軸
17、26 ボス部
17b、26b 外周面
20 センタ穴
21 支持棒
22 チャック
27 凸部
28 凹部
A 軸心

Claims (8)

  1. 軸心方向の一端側に翼車を備えたタービンロータ軸であって、
    前記翼車は、前記翼車の中心で、前記軸心方向の一端側に張り出すボス部を備え、
    前記ボス部の前記タービンロータ軸の軸心上にはセンタ穴が形成され、
    前記ボス部の外周面には、前記軸心からの距離が同一となるように捨て加工が施された処理面が形成され、
    前記センタ穴の底部は、前記軸心方向において、前記捨て加工が施された領域の範囲内に配置されている、タービンロータ軸。
  2. 前記ボス部は、前記処理面が形成された位置よりも前記一端側に張り出す凸部を備え、
    記ボス部には前記一端側から他端側へ凹む凹部が形成され、
    前記凹部内に前記センタ穴が形成されている、請求項1に記載のタービンロータ軸。
  3. 前記凸部の外周面には、複数の平面が形成され、
    前記凸部は前記軸心方向から見て六角形の外形を有する、請求項2に記載のタービンロータ軸。
  4. 前記タービンロータ軸を前記軸心方向の両側から支持する際に前記センタ穴に押し当てられる支持棒の外径よりも、前記凹部の内径が大きい、請求項2又は3に記載のタービンロータ軸。
  5. 軸心方向の一端側に翼車を備えたタービンロータ軸の製造方法であって、
    前記翼車と回転軸とを接続した後に実施され、前記翼車の中心で、前記軸心方向の一端側に張り出すボス部を加工するボス部加工工程を含み、
    前記ボス部加工工程は、
    前記ボス部において、前記タービンロータ軸の軸心上にセンタ穴を形成するセンタ穴加工工程と、
    前記軸心からの距離が同一となるように前記ボス部の外周面に捨て加工を行う捨て加工工程と、を備え、
    前記捨て加工工程では、前記タービンロータ軸の軸心方向において、前記センタ穴の底部の位置と同じ位置に捨て加工を施す、タービンロータ軸の製造方法。
  6. 前記捨て加工工程は、前記センタ穴加工工程を実施した後に、実施される、請求項5に記載のタービンロータ軸の製造方法。
  7. 前記センタ穴加工工程及び前記捨て加工工程において、前記タービンロータ軸の固定を継続する、請求項5又は6に記載のタービンロータ軸の製造方法。
  8. 前記ボス部を鋳造によって形成する鋳造工程を含み、
    前記ボス部は、前記捨て加工が施される処理面よりも前記一端側に張り出す凸部を備え、
    前記凸部の外周面には、複数の平面が形成され、
    前記鋳造工程において前記凸部を形成する、請求項5〜7の何れか一項に記載のタービンロータ軸の製造方法。
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