JP6434351B2 - アモルファス含有Si粉末及びその製造方法 - Google Patents

アモルファス含有Si粉末及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、アモルファス含有Si粉末に関するものである。
アモルファス含有Siは、アモルファス構造を少なくとも一部は有するSiである。アモルファス含有Siは、膜形状や粉末形状において太陽電池の材料、二次電池用活物質材料、感光体材料など様々な用途に用いられている。
アモルファス含有Siは、膜形状で製造されることが主流であり、膜形状のアモルファス含有Siは、プラズマCVD法を用いて形成されることが知られている。他方、粉末形状のアモルファス含有Siの製造方法としては、ノズルから流下する溶融金属にガスを吹き付けて溶融金属の微小液滴を形成するガスアトマイズ法や溶融金属を高速回転する皿形ディスクに入れ遠心力を作用させて小滴として飛散させる回転ディスク法などが知られている。
例えば特許文献1には、回転ディスク法によって多結晶又はアモルファスシリコン微粒子を製造する方法が開示されている。特許文献1には、回転ディスク法で製造されるシリコン微粒子は粒径が10μm〜50μmであることが開示されている。また特許文献1には、回転ディスク法で製造された粒径が10μm〜50μmのシリコン微粒子を加圧して小径ノズルを通過させる操作を繰り返すことによって粒子径を小さくしたナノメータサイズのシリコン微粒子を得たことが開示されている。特許文献1では得られたシリコン微粒子がアモルファスであるかどうかは明記されていない。
特開2005−320195号公報
従来のアモルファス含有Si粉末は、溶融したSiを吹き飛ばして小滴にすることによって製造されていた。しかし、この製造方法では、粒径とアモルファス化度との両者を簡便にコントロールするのは困難であった。しかも、微粒径とするには、微粒径にする工程を何度も繰り返す必要があった。そのため、アモルファス化度をコントロールされたアモルファス含有Si粉末を必要な微粒径で容易に得るためには、製造方法自体に抜本的な変更が必要であった。
本発明は、かかる事情に鑑みて為されたものであり、新たなアモルファス含有Si粉末の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、従来の製造方法とは全く異なる条件下でアモルファス含有Si粉末を得ることを想起した。具体的には、温度10,000℃〜15,000℃程度となるプラズマ内に原料Si粉末を投入し、原料Si粉末を気体又は液体状態にすること、プラズマ外を冷却し、プラズマ内外の極端な温度差を利用して、生成物を急冷しアモルファス含有Si粉末を得ることを想起した。そして、本発明者が、試行錯誤を繰り返して鋭意検討したところ、上記製造方法にて、アモルファス化度をコントロールされた任意な微粒径のアモルファス含有Si粉末が得られたことを確認した。また冷却時にSiに炭素源ガスを接触させることによって上記アモルファス含有Si粉末にカーボンコートさせることができることを確認した。本発明者はかかる発見に基づき本発明を完成させた。
すなわち、本発明のアモルファス含有Si粉末は、平均粒子径が1nm以上200nm以下であることを特徴とする。
また本発明のカーボンコートアモルファス含有Si粉末は上記アモルファス含有Si粉末にカーボンコートしたものであることを特徴とする。
また、本発明のアモルファス含有Si粉末の製造方法は、原料Si粉末を導入流にて、プラズマ内に導入する工程と、導入流がプラズマ内を通過した後の通過流を冷却する冷却工程と、を含むことを特徴とする。
本発明のアモルファス含有Si粉末の製造方法によれば、微粒径の平均粒子径及び任意のアモルファス化度を有するアモルファス含有Si粉末を容易に製造できる。
プラズマ発生装置の模式図である。 実施例1の粉末及び実施例2の粉末の粒度分布図である。 実施例2の粉末の透過型電子顕微鏡像である。 比較例1の粉末及び実施例1,2,11の粉末のX線回折チャートである。 実施例14の粉末のエネルギー分散型X線分光法(以下、EDXと称す。)による分析結果である。 実施例14の粉末のEDXによる分析結果である。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を説明する。なお、特に断らない限り、本明細書に記載された数値範囲「x〜y」は、下限xおよび上限yをその範囲に含む。そして、これらの上限値および下限値、ならびに実施例中に列記した数値も含めてそれらを任意に組み合わせることで数値範囲を構成し得る。さらに数値範囲内から任意に選択した数値を上限、下限の数値とすることができる。
以下、本発明のアモルファス含有Si粉末の製造方法を、単に本発明の粉末の製造方法と略する場合がある。さらに本発明のアモルファス含有Si粉末を単に本発明の粉末と略する場合がある。また本発明のカーボンコートアモルファス含有Si粉末を単に本発明のカーボンコート粉末と略する場合がある。
以下、本発明のアモルファス含有Si粉末の製造方法に沿って、本発明を説明する。
本発明のアモルファス含有Si粉末の製造方法は、原料Si粉末を導入流にて、プラズマ内に導入する工程と、導入流がプラズマ内を通過した後の通過流を冷却する冷却工程と、を含むことを特徴とする。
原料Si粉末は市販のSi粉末を使用すればよい。原料Si粉末の構造は、特に限定されない。原料Si粉末の平均粒径D50は特に限定されないが、1μm〜100μmが好ましく、1μm〜40μmがより好ましく、2μm〜10μmがさらに好ましい。原料Si粉末の平均粒径D50が小さすぎると、静電気などにより原料Si粉末を移動させにくいおそれがあり、原料Si粉末の平均粒径D50が大きすぎると、原料Si粉末を均一に移動させにくいおそれがあるし、またプラズマ内で原料Si粉末の導入量全量を気化または液体状態にするのが困難になるおそれがある。
平均粒径D50は粒度分布測定法によって計測できる。平均粒径D50とはレーザー回析法による粒度分布測定における体積分布の積算値が50%に相当する粒子径のことである。つまり、平均粒径D50とは、体積基準で測定したメディアン径を意味する。
本発明の粉末の製造方法は、プラズマ発生装置を用いて実施される。プラズマは、アーク放電、高周波電磁誘導、マイクロ波加熱放電などで発生させればよい。
高周波電磁誘導式のプラズマ発生装置の場合、その周波数は、例えば0.5MHz〜400MHzの範囲内、好ましくは1MHz〜80MHzの範囲内とすればよい。
プラズマ出力は、例えば3kW〜300kWの範囲内、好ましくは5kW〜50kWの範囲内とすればよい。プラズマ出力を増加することで、本発明の粉末のアモルファス化度を大きくすることができる。またプラズマ出力を大きくすれば、原料Si粉末の供給量を多くすることができる。
プラズマ発生装置内の圧力は適宜設定すればよく、例えば10kPa〜大気圧の範囲内を例示できる。プラズマ出力やプラズマ発生装置内の圧力を変動させることで、本発明の粉末のアモルファス化度や平均粒子径を変化させることができる。例えば、プラズマ発生装置内の圧力を大気圧に近づけることで、本発明の粉末の平均粒子径を小さくすることができる。
導入流としては、プラズマの安定性を考慮して、プラズマ下で使用し得る気体を主流とするのが好ましい。上記気体としては、ヘリウム、アルゴンなどの希ガスや水素が好ましい。導入ガス流量としては、20L/min.〜120L/min.を例示できる。
プラズマ発生装置の種類によるが、本発明の粉末の製造方法においては、導入流として、原料Si粉末を運搬するキャリヤーガス、キャリヤーガスとは別にコイル内に導入されるインナーガス、及び、プラズマ発生部位を不活性雰囲気下にするためのプロセスガスを採用するのが好ましい。
キャリヤーガスの流量としては、1L/min.〜10L/min.を例示できる。キャリヤーガスの流量が多いほど本発明の粉末のアモルファス化度が高くなる。これはキャリヤーガス流量を多くすることで、Siの核生成から低温部に達するまでの時間が短くなるためと推測される。
インナーガスの流量としては、1L/min.〜10L/min.を例示できる。
プロセスガスの流量としては、15L/min.〜100L/min.を例示できる。プロセスガスの流量としては、30L/min.〜100L/min.が好ましい。またプロセスガスには、アルゴンとヘリウムとの混合ガスを用いることが好ましい。プロセスガスとしてアルゴンとヘリウムとの混合ガスを用いるとアルゴンのみをプロセスガスとして用いる場合に比べてプラズマ内の温度を高めることができる。ヘリウムとアルゴンとの比率にもよるが、実施例の装置を用いる場合には、アルゴンのみをプロセスガスとして用いる場合のプラズマ内の温度は10,000℃程度であり、アルゴンとヘリウムとの混合ガスをプロセスガスとして用いる場合のプラズマ内の温度は15,000℃程度である。プラズマ内の温度を高めると、冷却工程における冷却速度が速くなり、本発明の粉末のアモルファス化度を高くできる。
原料Si粉末の供給速度は、50mg/min〜1000mg/minが好ましい。原料Si粉末の供給速度が速くなりすぎると多くのSi粒子の気化によりプラズマの熱が奪われプラズマ内の温度が低下する場合がある。
プラズマ内の温度は、8,000℃〜20,000℃程度である。Siはプラズマ内で気化状態となり、気化されたSiを含む通過流が冷却されて2,000℃〜2,300℃程度でSiの核が生成される。そして核生成後のSiはさらに室温程度まで急速に冷却される。高温状態から室温付近にまで、急激に冷却されるため、Siは結晶成長する期間がほとんどなく、アモルファス含有Si粉末が製造される。
冷却工程では、導入流がプラズマ内を通過した後の通過流が冷却される。プラズマ内は高温状態であり、プラズマ外の雰囲気温度は室温であるので、通過流がプラズマ内からプラズマ外にでるだけで通過流は急激に冷却されることになる。またプラズマ発生装置の全体を冷却水などで冷却することによりプラズマ外の雰囲気温度をさらに下げて、冷却速度をさらに速くすることもできる。
また冷却ガスを通過流に接触させることで通過流の冷却速度を更に速くすることもできる。冷却速度をより速めるには通過流に対向する冷却ガス流を通過流に向かって噴射させることが好ましい。通過流に対向する冷却ガス流を通過流に向かって噴射させることによって、冷却ガス流と通過流とが良好に接触し、通過流がまんべんなく冷却されて、より急速に通過流を冷却することができる。
本発明の粉末の製造方法において、通過流の冷却速度が速くなれば、より微細であり、かつアモルファス化度の高い本発明の粉末が得られる。
冷却ガスとしては、ヘリウム、アルゴンなどの希ガスが好ましい。冷却ガスの温度は室温でもよいし、室温以下でもよい。冷却ガスの流量としては、導入流よりも小さい流量であればよく、例えば1L/min.〜30L/min.の範囲内を例示できる。冷却ガスの流量が大きいほど、本発明の粉末のアモルファス化度が高くなる。
本発明の粉末の製造方法では、粉末の平均粒子径を任意に調節できる。本発明の粉末の製造方法によれば、平均粒子径がナノサイズの本発明の粉末を簡便に作製できる。本発明の粉末の平均粒子径は、1nm以上200nm以下の範囲内であるのが好ましく、10nm〜50nmの範囲内がより好ましい。ここでの平均粒子径とは、本発明の粉末を走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡などの電子顕微鏡で観察した場合における、粒子の最長径の算術平均値を意味する。
アモルファス含有Si粉末の平均粒子径が小さいと、アモルファス含有Si粉末が電池の負極活物質として使用された場合、例えば、電池の充放電時のSiの膨張収縮による応力集中が緩和でき、電極及び電池の寿命が向上するなどの効果が期待される。
本発明の粉末は、そのアモルファス化度が50%以上であることが好ましい。アモルファス化度の高いアモルファス含有Si粉末が電池の負極活物質として使用された場合、Siの膨張収縮の程度が緩和され、電極及び電池の寿命が向上するなどの効果が期待される。
ここでアモルファス化度は、本発明の粉末におけるアモルファス構造の含有量を指す。本発明においてアモルファス化度は、粉末X線回折法(以下、XRDと称す。)の測定データを用い、さらに下記の算出法1及び算出法2を行って得たものである。
本発明におけるアモルファス化度は下記に説明するアモルファス化度=Si(a)/(Si(c)+Si(a))の式より求める。
(算出法1:内部標準法)
内部標準物質として酸化亜鉛(以下、ZnOと称す。)を用いる。
結晶Si粉末とZnOとをいくつかの質量比で混合して各混合物を作製する。各混合物のX線回折パターンを測定する。各混合物のX線回折パターンから結晶Siの最大強度ピークとZnOの最大強度ピークとの比を求める。横軸に結晶Si質量/ZnO質量となる質量比、縦軸に結晶Siピーク強度/ZnOピーク強度となるピーク強度比をとり、検量線を作製する。
アモルファス化度を測定したい試料とZnOとを所定の質量比Xで混合して混合物を作製し、その混合物のX線回折パターンを測定する。X線回折パターンから試料の最大ピーク強度とZnOの最大ピーク強度の比を求める。得られたピーク比を上記検量線に当てはめて検量線上における質量比X’を求める。
(算出法2:試料に含有されるSiOの質量による影響の削除)
本発明のアモルファス含有Si粉末は、表面に酸化被膜つまりSiO層がついていることがある。本発明のアモルファス含有Si粉末は平均粒子径がナノサイズであるため、SiO層の含有割合によっては、アモルファス化度に誤差がでる可能性がある。より精度良い数値とするため、SiOの質量を以下のように求め、その質量をアモルファス化度に影響する因子として削除する補正を施す。手順は以下の通りである。
1.試料の透過型電子顕微鏡(以下、TEMと称す。)観察を行い、試料の平均粒子径を求める。試料の平均粒子径は粒子200個分の算術平均値とする。
2.試料の走査透過型電子顕微鏡(以下、STEMと称す。)観察を行い、O元素マッピングして、SiO層の厚みを算出する。厚みの値は粒子200個分の算術平均値とする。
3.試料の平均粒子径とSiO層の厚みからSi:SiOの体積比を求める。
4.Siの密度2.33g/cm及びSiOの密度2.21g/cmと、上記体積比から、Si:SiOの質量比を求める。
5.質量比と、試料の質量からSiOの質量を求める。
6.結晶Siの質量をSi(c)、アモルファスSiの質量をSi(a)、SiOの質量をSiOとすると、試料の質量=Si(c)+Si(a)+SiOとなる。従ってSi(c)+Si(a)=(試料の質量)−(SiOの質量)となる。
実際には、X=(Si(c)+Si(a)+SiO)/(Si(c)+Si(a)+SiO+ZnO)であり、X’=Si(c)/(Si(c)+Si(a)+SiO+ZnO)であるので、(X−X’)/X=(Si(a)+SiO)/(Si(c)+Si(a)+SiO)となる。この式に、Xの値、X’の値、SiOの質量、試料の質量の数値をそれぞれ代入することでSi(a)/(Si(c)+Si(a))を算出する。
本発明の粉末は好ましいアモルファス化度と平均粒子径とを兼ね備えることにより、お互いの相乗効果が期待できる。
また本発明の粉末は、真球度が高い。本発明において、真球度は、本発明の粉末を走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡などの電子顕微鏡で観察した結果から以下の式1又は式2によって算出する。観察する粒子数は200個とし、真球度はその200個の平均値とする。
真球度=(粒子の最短径)/(粒子の最長径)・・・(式1)
真球度=4πS/l(S:粒子の面積、l:粒子の周囲長)・・(式2)
式1及び式2のどちらを用いて真球度を求めても、真球度の値はほとんど同じである。
真球度は0.8以上1以下が好ましい。真球度は1に近い方が真球に近い。真球度がこの範囲であれば、アモルファス含有Si粉末が電池の負極活物質として使用された場合、例えば、電極ごとのアモルファス含有Si粉末の充填率の変動が抑制され、電極の品質が安定するなどの効果が期待される。従来技術に記載された回転ディスク法で製造される粉末は、製造時に遠心力がかかる。そのため、製造された粉末は、偏った形状となることもあり、従来技術では均一な形状の粉末を簡便に作製するのが難しい。
本発明の粉末の比表面積が10m/g〜300m/gであることが好ましく、40m/g〜200m/gであることがより好ましく、60m/g〜160m/gであることがさらに好ましい。比表面積は窒素吸着を用いたBET法によって測定したものである。
比表面積が大きすぎると、本発明の粉末の表面に形成される酸化被膜が増大するおそれがある。比表面積が小さすぎると、本発明の粉末が電池の負極活物質として使用された場合、電池の充放電容量が小さくなるおそれがある。
(カーボンコートアモルファス含有Si粉末)
上記した冷却工程において、通過流内のSiを炭素源ガスと接触させてSiにカーボンコートさせることができる。通過流内のSiを炭素源ガスと接触させるには、冷却ガスに炭素源ガスを含ませることによって簡便に行うことができる。通過流に対向する炭素源ガス流を通過流に向かって噴射することが好ましい。
炭素源ガス流を通過流に向かって噴射させる場合、プラズマ内に炭素源ガスが混入されないようにすることが好ましい。プラズマ内に炭素源ガスが混入されるとSiとCが反応してSiCが生成するおそれがある。
Siにカーボンコートさせるためには、冷却ガスとして炭素源ガスのみを用いてもよいし、炭素源ガスと希ガスとを併用してもよい。冷却ガスにおける炭素源ガスの割合は、希ガス:炭素源ガス=0:100〜99:1が好ましく、希ガス:炭素源ガス=80:20〜98:2がより好ましく、希ガス:炭素源ガス=90:10〜97:3がさらに好ましい。
炭素源ガスとしては、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等のアルカン類、アセチレン、メチルアセチレン、ブチン、ペンチン、へキチン、ヘプチン、オクチン等のアルキン類、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキテン、ヘプテン、オクテン等のアルケン類、ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチルプロピルエーテル、ジプロピルエーテル、プロピルブチルエーテル、ジブチルエーテル等のエーテル類、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等のグリコール類、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸メチル、酪酸メチル、酪酸エチル等のエステル類、ジエチルエーテル、エチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン等位のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、ピリジン、フラン等の芳香族類が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複数種を併用してもよい。炭素源ガスとしては、アルカン類、アルキン類、アルケン類が好ましい。
本発明のカーボンコート粉末は、その平均粒子径が1nm以上200nm以下の範囲内であるのが好ましく、10nm〜60nmの範囲内がより好ましい。ここでの平均粒子径とは、本発明の粉末を走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡などの電子顕微鏡で観察した場合における、粒子の最長径の算術平均値を意味する。
本発明のカーボンコート粉末は上記した本発明の粉末に、カーボンコートされている。Siは導電性が低いため、カーボンコートされることによって導電性を向上できる。なお、本発明のカーボンコート粉末が電池の負極活物質として使用された場合、例えば、電池の反応抵抗を低減する効果が期待され、高速の充放電でも十分な容量を示す効果が期待され、また電池及び電池の寿命が向上する効果が期待される。
本発明のカーボンコート粉末は、本発明の粉末の表面にカーボン層が形成されている。このカーボン層におけるカーボンは結晶カーボンであっても、アモルファスカーボンであっても、両者の混合物であってもよい。本発明のカーボンコート粉末において、カーボンの少なくとも一部はアモルファスであることが好ましい。カーボン層のカーボンがアモルファス構造を有することにより、Siの膨張、収縮がおこっても、カーボン層がSi粒子の表面からはがれにくく、カーボンコートによる効果を維持しやすい。
カーボン層の厚みは、特に限定されない。カーボン層の厚みは20nm以下が好ましい。
また上記冷却工程において、通過流内のSiを炭素源ガスと接触させてSiにカーボンを被覆させることができるので、大気中の酸素にさらされることなく、Siにカーボンがコートされる。そのため、カーボンコートアモルファス含有Si粉末におけるSiの表面は酸化されにくい。従ってこのように作製されたカーボンコートアモルファス含有Si粉末は、酸素含有量が小さい。
カーボンコートアモルファス含有Si粉末の酸素含有量は10%以下であるのが好ましく、5%以下であるのがさらに好ましい。カーボンコートアモルファス含有Si粉末の酸素含有量が小さいと、電池の負極活物質として使用された場合、電池の不可逆容量を低減する効果が期待される。
本発明のカーボンコート粉末の比表面積は1m/g〜200m/gであることが好ましく、30m/g〜150m/gであることがより好ましく、50m/g〜100m/gであることがさらに好ましい。比表面積は窒素吸着を用いたBET法によって測定したものである。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
以下に、実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示すプラズマ発生装置を用いて、実施例1の粉末を製造した。図1におけるプラズマ発生装置において、粉体供給器1より原料粉体が供給され、キャリヤーガス経路6を通して原料粉体がプラズマ発生装置内に導入される。キャリヤーガスはキャリヤーガス経路6を通じてプラズマ発生装置内に導入され、プロセスガスはプロセスガス経路7を通じてプラズマ発生装置内に導入され、インナーガスはインナーガス経路8を通じてプラズマ発生装置内に導入される。電力供給装置2によって電力が供給され、プラズマ発生装置内にプラズマが発生する。冷却ガス経路9を通じて運ばれた冷却ガスはプラズマ内を通過した後の通過流に対向する方向に噴射される。また各ガスは排気部3を通じて装置外に排気される。製造物は自重で落下し、内部チャンバー5の下部に収容される。図1に示すプラズマ発生装置において、白抜き矢印は冷却水を表す。
原料Si粉末として、平均粒径D50の実測値が3μmのSi粉末(株式会社高純度化学研究所製、品番SIE23PB)を準備した。
原料Si粉末を粉体供給器に配置した。
プラズマ発生装置内に、プロセスガスとしてアルゴンガスを60L/min.で供給し、インナーガスとしてアルゴンガスを5L/min.で供給し、キャリヤーガスとしてアルゴンガスを3L/min.で供給した。電力供給装置から電力を供給し、周波数4MHzの磁場をコイルに印加して、出力20kWのプラズマを発生させた。なお、プラズマ発生装置内の圧力は大気圧とした。
プラズマの安定後、粉体供給器を作動させ、原料Si粉体を100mg/min.の速度で、キャリヤーガスとともに、プラズマ内へ導入した。プラズマ内を通過した後の通過流とともに放出された粉末を収集し、実施例1の粉末とした。実施例1の粉末は黄土色であった。なお、実施例1においては、冷却ガスを使用しなかった。
(実施例2)
冷却ガスとしてアルゴンガスを20L/min.で供給した以外は、実施例1と同様の方法で、実施例2の粉末を製造した。実施例2の粉末は黄土色であった。
(実施例3)
プラズマ発生装置内に、プロセスガスとしてアルゴンガスを55L/min.、ヘリウムガスを5L/min.の混合ガスで供給し、出力27kWのプラズマを発生させ、原料供給速度を600mg/min.とした以外は実施例1と同様にして実施例3の粉末を製造した。実施例3の粉末は黄土色であった。
(実施例4)
出力30kWのプラズマを発生させた以外は実施例3と同様の方法で、実施例4の粉末を製造した。実施例4の粉末は黄土色であった。
(実施例5)
出力33kWのプラズマを発生させた以外は実施例3と同様の方法で、実施例5の粉末を製造した。実施例5の粉末は黄土色であった。
(実施例6)
キャリヤーガスとしてアルゴンを4.5L/min.で供給した以外は実施例4と同様の方法で、実施例6の粉末を製造した。実施例6の粉末は黄土色であった。
(実施例7)
キャリヤーガスとしてアルゴンを6.0L/min.で供給した以外は実施例4と同様の方法で、実施例7の粉末を製造した。実施例7の粉末は黄土色であった。
(実施例8)
原料供給速度を350mg/min.とした以外は実施例4と同様の方法で、実施例8の粉末を製造した。実施例8の粉末は黄土色であった。
(実施例9)
冷却ガスとしてアルゴンガスを10L/min.で供給した以外は、実施例4と同様の方法で、実施例9の粉末を製造した。実施例9の粉末は黄土色であった。
(実施例10)
冷却ガスとしてアルゴンガスを20L/min.で供給した以外は、実施例4と同様の方法で、実施例10の粉末を製造した。実施例10の粉末は黄土色であった。
(実施例11)
冷却ガスとしてアルゴンガスを10L/min.で供給した以外は、実施例1と同様の方法で、実施例11の粉末を製造した。実施例11の粉末は黄土色であった。
(比較例1)
原料Si粉末を比較例1の粉末とした。
<平均粒子径及びアモルファス化度の測定>
実施例1〜実施例11の粉末のアモルファス化度及び平均粒子径を測定した。
アモルファス化度は上記で説明した通りにアモルファス化度=Si(a)/(Si(c)+Si(a))の式より求めた。XRDは粉末X線回折装置(二軸X線回折装置(理学電気製、商品名RINT2550V)を用いて計測した。結晶Si粉末として原料Si粉末を用い、原料Si粉末とZnOとを用いて検量線を作製した。STEMで観察された各粉末のSiO層の厚みは1nm〜4nmであった。
平均粒子径はTEMを用いて計測した。得られた各TEM像から、各粒子の最長径を粒子200個につき測定し、その最長径の算術平均値である平均粒子径を算出した。
例えば、実施例1の粉末の平均粒子径は30nmであり、実施例2の粉末の平均粒子径は22nmであった。実施例1の粉末及び実施例2の粉末の粒度分布図を図2に示す。また、実施例2の粉末のTEM像を図3に示す。
この結果から、本発明の粉末の製造方法で、ナノサイズのアモルファス含有Si粉末が製造できることがわかった。
実施例1〜実施例11の粉末及び比較例1の粉末の製造条件及びアモルファス化度と平均粒子径の値を表1に示す。ただし、比較例1の粉末の平均粒子径は、平均粒径D50の値であり、比較例1の粉末のアモルファス化度は0%とした。
<真球度の測定>
真球度は、本発明の粉末を走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡などの電子顕微鏡で観察した場合における、真球度=(粒子の最短径)/(粒子の最長径)・・・(式1)で算出した。観察する粒子数は200個とし、真球度はその200個の平均値とした。実施例2〜5及び実施例10の粉末の真球度を表1に示す。各粉末の真球度は0.8〜1の範囲内であり、本発明の粉末は真球に近いことが確認できた。
また各粉末の真球度を、真球度=4πS/l(S:粒子の面積、l:粒子の周囲長)・・(式2)を用いても求めたが、その値は(式1)で求めた値とほとんど変わらなかったので、表1には式(1)で求めた真球度の値のみを示す。
<比表面積の測定>
実施例1、2及び11と比較例1の粉末の比表面積を、窒素吸着を用いたBET法によって測定した。結果を表1に示す。実施例1、2及び11の粉末の比表面積は比較例1の粉末の比表面積に比べて極端に大きかった。実施例1、2及び11の粉末の比表面積は40m/g〜160m/gであることが確認できた。
<平均粒子径の検討>
(冷却ガスの影響)
実施例1及び2の粉末の平均粒子径を比較すると、通過流に対向する冷却ガス流を通過流に向かって噴射することによって、平均粒子径を小さくすることができることがわかった。
(プラズマ出力の検討)
実施例3〜5の粉末の平均粒子径を比較すると、プラズマ出力が大きくなるにつれて平均粒子径が小さくなることがわかった。
(キャリヤーガス流量の検討)
実施例4及び7の粉末の平均粒子径を比較すると、キャリヤーガス流量が増加すると平均粒子径が小さくなることがわかった。
<アモルファス化度の検討>
(プラズマ出力の検討)
実施例3〜5の粉末のアモルファス化度を比較すると、プラズマ出力が大きくなるにつれてアモルファス化度が高くなることがわかった。
プラズマ出力が大きくなるとプラズマ内の最高温度が上がり、冷却速度がさらに速くなると考えられる。そのため原料が蒸発してから低温部に達するまでの時間も短くなると考えられる。これによっても冷却速度が速くなる。冷却速度が速くなることによってアモルファス化度が高くなったと推測される。
(キャリヤーガス流量の検討)
実施例4、6、7の粉末のアモルファス化度を比較すると、キャリヤーガス流量が増加するとアモルファス化度が大きくなることがわかった。
キャリヤーガス流量が大きくなることで、原料粉末の流速が増加する。そのため粒子の核生成から低温部に達するまでの時間が短くなると推測される。キャリヤーガス流量が大きくなることで、冷却速度が速くなる。冷却速度が速くなることによって、アモルファス化度が高くなったと推測される。
(原料供給速度の検討)
実施例4及び8の粉末のアモルファス化度を比較すると、原料供給速度を小さくするとアモルファス化度が高くなることがわかった。
原料Si粉末の供給速度が速くなると多くのSi粒子の気化によりプラズマの熱が奪われプラズマ内の温度が低下すると考えられる。プラズマ内の温度が下がるとアモルファス化度は小さくなると考えられる。
(冷却ガス流量の検討)
実施例1、実施例2、実施例4、実施例9〜11の粉末のアモルファス化度を比較すると、冷却ガスを用いること、及びその冷却ガスの流量を高くすることでアモルファス化度が高くなることがわかった。また併せて原料供給速度を小さくすることによってさらにアモルファス化度を高められることがわかった。
実施例2及び実施例11の粉末のアモルファス化度の結果から、アモルファス化度が100%に近いアモルファス含有Si粉末が得られることがわかった。
冷却ガス流量を増加させると、プラズマ内を通過した通過流がプラズマ外でより急速に冷却される。冷却速度が速くなることによりアモルファス化度が高くなったと推測される。
(XRDのチャートとアモルファス化度の比較)
実施例1、実施例2、実施例11及び比較例1の粉末のXRDチャートを図4に示す。比較例1の粉末のアモルファス化度は0%、実施例1の粉末のアモルファス化度は、18%であり、実施例11の粉末のアモルファス化度は94%であり、実施例2の粉末のアモルファス化度は93%であった。図4に見られるように、アモルファス化度が高くなるとXRDの各ピークが小さくなることが明瞭にわかった。
<カーボンコートの検討>
(実施例12)
原料Si粉末を粉体供給器に配置した。
プラズマ発生装置内に、プロセスガスとしてアルゴンガスを60L/minで供給し、インナーガスとしてアルゴンガスを5L/min.で供給し、キャリヤーガスとしてアルゴンガスを3L/min.で供給した。電力供給装置から電力を供給し、周波数4MHzの磁場をコイルに印加して、出力20kWのプラズマを発生させた。なお、プラズマ発生装置内の圧力は大気圧とした。
プラズマの安定後、粉体供給器を作動させ、原料Si粉体を600mg/min.の速度で、キャリヤーガスとともに、プラズマ内へ導入した。冷却ガスとしてメタンガスを1L/min.で供給し、プラズマ内を通過した後の通過流とともに放出された粉末を収集し、実施例12の粉末とした。実施例12の粉末は黒色であった。実施例12の粉末はカーボンがコートされることによって粉末の色が黒色になったと推測される。
(実施例13)
冷却ガスとしてアルゴンガスを9L/min.、メタンガスを1L/min.で供給した以外は、実施例12と同様の方法で、実施例13の粉末を製造した。実施例13の粉末は黒色であった。
(実施例14)
冷却ガスとしてアルゴンガスを19L/min.、メタンガスを1L/min.で供給した以外は、実施例12と同様の方法で、実施例14の粉末を製造した。実施例14の粉末は黒色であった。
<カーボンコートの観察>
(TEM観察)
実施例12〜14の粉末をMoメッシュ上に分散させ、TEMで観察した。実施例12〜14の粉末のTEM像によれば、Si粒子の表面にカーボンが1nm〜5nmの厚みでコートされていることがわかった。
(EDXによる組成分析)
TEM像における各粉末の組成分析をEDXで行った。実施例14の粉末のEDX測定結果を図5〜図6に示す。なお、図5は実施例14の粉末の一つの粒子の(I)中心部のEDX測定結果であり、図6は図5に示した粒子の(II)周縁部のEDX測定結果である。
図5に示すように、粒子の中心部においてはSiに由来するピークの強度が高く検出され、Siに由来するピークより少なくCに由来するピークが観察された。また、図6に示すように、粒子の周縁部においてはCに由来するピークの強度が高く検出され、Siに由来するピークの強度は非常に低く検出された。図5及び図6より、粒子の中心部においてはSi粒子のSiのピークと、Si粒子の表面にある炭素層のCのピークとが観察され、粒子の周縁部は、炭素層のCのピークが観察されているといえる。なお図5〜図6に示されるMoのピークは試料粉体を担持するためのMoメッシュに由来する。
(ラマン分光法測定)
実施例12〜14の粉末をラマン分光装置(株式会社堀場製作所 LabRAM ARAMIS)を用いて、ラマンスペクトルを測定した。測定条件は波長532nm、測定範囲450cm−1−1700cm−1、測定時間30秒、積算回数50回とした。得られた実施例12〜14の粉末のラマンスペクトルには、GバンドとDバンドの両方のピークが観察された。このことから、カーボンコートにはアモルファスカーボンが含まれることが確認できた。
(平均粒子径の測定)
実施例12〜14の粉末の平均粒子径をTEMを用いて計測した。得られた各TEM像から、各粒子の最長径を粒子200個につき測定し、その最長径の算術平均値である平均粒子径を算出した。
(酸素含有量の測定)
実施例12〜14、実施例2、実施例3及び実施例5の粉末の酸素含有量を株式会社堀場製作所、酸素分析装置EMGA−820を用いて測定した。酸素含有量の測定結果を表2に示す。
<比表面積の測定>
実施例12、13及び14の粉末の比表面積を、窒素吸着を用いたBET法によって測定した。比表面積の結果を表2に示す。実施例12、13及び14の粉末の比表面積は50m/g〜100m/gであることが確認できた。
アモルファス含有Si粒子の表面は、製造装置から大気中に取り出された際に表面が酸化される。そのためアモルファス含有Si粉末の酸素含有量は、アモルファス含有Si粒子の表面酸化された量を指すと考えられる。表2の実施例2、実施例3及び実施例5の粉末のアモルファス化度と酸素含有量から、アモルファス化度の高い方が酸素含有量が多いことがわかった。アモルファス化度が高いと粒子の表面積が大きくなるため、表面酸化されやすいと推測される。
カーボンコートされている実施例12〜14の粉末の酸素含有量は、カーボンコートされていない実施例2、実施例3、実施例5の粉末の酸素含有量に比べて、大幅に小さかった。このことから、本発明のカーボンコート粉末は、製造装置から大気中に取り出された際に既に表面にカーボンコートされているため大気中でのSi粒子の表面酸化が抑制されたことが推測される。
実施例12〜14の粉末の酸素含有量は2質量%〜4質量%と小さかった。このことから実施例12〜14の粉末は、カーボンコートされ、酸素含有量が5%以下のアモルファス含有Si粉末であることがわかった。
1:粉体供給器、2:電力供給装置、3:排気部、4:フィルター、5:内部チャンバー、6:キャリヤーガス経路、7:プロセスガス経路、8:インナーガス経路、9:冷却ガス経路。

Claims (7)

  1. 原料Si粉末を導入流にて、プラズマ内に導入する工程と、
    前記導入流がプラズマ内を通過した後の通過流を冷却する冷却工程と、
    を含むことを特徴とするアモルファス含有Si粉末の製造方法であって、
    前記アモルファス含有Si粉末はアモルファス化度が50%以上であるアモルファス含有Si粉末の製造方法。
  2. 前記冷却工程において、前記通過流を該通過流に対向する冷却ガス流で冷却する請求項1に記載のアモルファス含有Si粉末の製造方法。
  3. 原料Si粉末を導入流にて、プラズマ内に導入する工程と、
    前記導入流がプラズマ内を通過した後の通過流を冷却する冷却工程と、
    を含み、
    前記冷却工程において、前記通過流を該通過流に対向する冷却ガス流で冷却することを特徴とするアモルファス含有Si粉末の製造方法。
  4. 前記アモルファス含有Si粉末は、その平均粒子径が1nm以上200nm以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載のアモルファス含有Si粉末の製造方法。
  5. 前記冷却工程において、前記通過流内のSiを炭素源ガスと接触させてSiにカーボンコートさせる請求項1〜4のいずれか一項に記載のアモルファス含有Si粉末の製造方法。
  6. 前記アモルファス含有Si粉末は、真球度が0.8以上1以下である請求項1〜5のいずれか一項に記載のアモルファス含有Si粉末の製造方法。
  7. 前記プラズマ内の温度は8,000℃〜20,000℃である請求項1〜6のいずれか一項に記載のアモルファス含有Si粉末の製造方法。
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