JP6434202B2 - 最終糖化産物形成抑制剤、及びヒアルロン酸合成酵素3(HAS3)mRNA発現促進剤 - Google Patents
最終糖化産物形成抑制剤、及びヒアルロン酸合成酵素3(HAS3)mRNA発現促進剤 Download PDFInfo
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Description
ところが、紫外線(UV−A、UV−B)の照射、空気の著しい乾燥、過度の皮膚洗浄、過酸化水素との接触等の外的因子の影響があったり、加齢が進んだりすると、コラーゲン等の細胞外マトリックスの産生量が減少すると共に、架橋による弾力低下を起こす。その結果、皮膚は保湿機能や弾力性が低下し、角質は異常剥離を始めるため、肌は張りや艶を失い、荒れ、シワ等の老化症状を呈するようになる。
皮膚の老化に伴う変化、即ち、シワ、きめの消失、弾力性の低下等には、様々な要因が挙げられているが、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸等の細胞外マトリックス成分の減少及び変性、並びに線維芽細胞の増殖能の低下も関与している。したがって、コラーゲンの産生を促進することにより、また、線維芽細胞の増殖を促進することにより、皮膚の老化を防止及び改善することができると考えられる。
近年、このフィラグリンが皮膚の水分保持に非常に重要かつ必要不可欠であること、及び乾燥などの条件によってフィラグリンの合成力が低下し、角質層におけるアミノ酸量が低下することが報告されている(非特許文献2参照)。
したがって、表皮ケラチノサイトにおいてプロフィラグリンmRNAの発現促進を通じて、フィラグリンの合成を促進することによって角質層内のアミノ酸量を増大させ、角質層の水分環境を本質的に改善できることが期待される。
しかし、様々な要因で表皮におけるトランスグルタミナーゼ−1の産生量が減少すると、CE形成が不完全な状態となり、角化が正常に行われなくなる。その結果、角質バリア機能及び皮膚の保湿機能が低下し、肌荒れや乾燥肌等の皮膚症状を呈するようになると考えられる。
このようなことから、角化細胞の表皮におけるトランスグルタミナーゼ−1の産生を高め、CEの形成を促進して角化を正常化することにより、乾燥や紫外線等の外部刺激に伴う皮膚バリア機能の低下を抑制し、肌の乾燥や肌荒れなど、様々な皮膚症状を予防・改善することができると考えられる。
AGEsとしてはイミダゾロン(非特許文献6参照)、Nε−カルボキシメチルリシン(CML)(非特許文献7参照)、ペントシジン、ピラリン、クロスリン、Nε−カルボキシエチルリシン、メチルグリオキサールリシンダイマー、グリオキサールリシンダイマーなどが同定されている。イミダゾロンは3−DGがアルギニンと反応して生成する(非特許文献6参照)。
また、AGEs生成抑制作用を有する化合物として、例えばアミノグアニジン、OPB−9195、ピリドキサミンなどの化合物が知られているが、これら化合物は副作用等の問題を有している(非特許文献6〜8参照)。
TNF−αの産生促進は、免疫賦活の指標の一つとされており、腫瘍に対する免疫作用の強化や、直接的な抗腫瘍効果、Th1細胞とTh2細胞とのバランス改善によるとされるアレルギー性疾患の改善効果や免疫賦活作用などが知られている(特許文献13参照)。
<1> パイナップル抽出物を含有することを特徴とするコラーゲン産生促進剤である。
<2> パイナップル抽出物を含有することを特徴とする線維芽細胞増殖促進剤である。
<3> パイナップル抽出物を含有することを特徴とするフィラグリン産生促進剤である。
<4> パイナップル抽出物を含有することを特徴とするトランスグルタミナーゼ−1産生促進剤である。
<5> パイナップル抽出物を含有することを特徴とするオクルディン産生促進剤である。
<6> パイナップル抽出物を含有することを特徴とする最終糖化産物形成抑制剤である。
<7> パイナップル抽出物を含有することを特徴とするTNF−α産生促進剤である。
<8> パイナップル抽出物を含有することを特徴とするヒアルロン酸合成酵素3(HAS3)mRNA発現促進剤である。
本発明の線維芽細胞増殖促進剤によると、前記従来における諸問題を解決することができ、優れた線維芽細胞増殖促進作用を有し、安全性の高い線維芽細胞増殖促進剤を提供することができる。
本発明のフィラグリン産生促進剤によると、前記従来における諸問題を解決することができ、優れたフィラグリン産生促進作用を有し、安全性の高いフィラグリン産生促進剤を提供することができる。
本発明のトランスグルタミナーゼ−1産生促進剤によると、前記従来における諸問題を解決することができ、優れたトランスグルタミナーゼ−1産生促進作用を有し、安全性の高いトランスグルタミナーゼ−1産生促進剤を提供することができる。
本発明のオクルディン産生促進剤によると、前記従来における諸問題を解決することができ、優れたオクルディン産生促進作用を有し、安全性の高いオクルディン産生促進剤を提供することができる。
本発明の最終糖化産物形成抑制剤によると、前記従来における諸問題を解決することができ、優れた最終糖化産物形成抑制作用を有し、安全性の高い最終糖化産物形成抑制剤を提供することができる。
本発明のTNF−α産生促進剤によると、前記従来における諸問題を解決することができ、優れたTNF−α産生促進作用を有し、安全性の高いTNF−α産生促進剤を提供することができる。
本発明のヒアルロン酸合成酵素3(HAS3)mRNA発現促進剤によると、前記従来における諸問題を解決することができ、優れたヒアルロン酸合成酵素3(HAS3)mRNA発現促進作用を有し、安全性の高いヒアルロン酸合成酵素3(HAS3)mRNA発現促進剤を提供することができる。
本発明のコラーゲン産生促進剤、線維芽細胞増殖促進剤、フィラグリン産生促進剤、トランスグルタミナーゼ−1産生促進剤、オクルディン産生促進剤、最終糖化産物形成抑制剤、TNF−α産生促進剤、及びヒアルロン酸合成酵素3(HAS3)mRNA発現促進剤は、パイナップル抽出物を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記パイナップル抽出物は、ヒドロキシ脂肪酸誘導体として、下記構造式(1)で表されるヒドロキシ脂肪酸誘導体を主成分として含有してなり、必要に応じて更にその他の成分を含有する。前記パイナップル抽出物は、下記構造式(2)〜(5)で表されるヒドロキシ脂肪酸誘導体の少なくともいずれかを更に含有することが好ましい。
前記構造式(1)で表されるヒドロキシ脂肪酸誘導体は、グルコシル基と、脂肪酸として炭素数20の直鎖α−ヒドロキシ酸と、スフィンゴイド塩基としてスフィンゴシン(2−アミノ−4−オクタデセン−1,3−ジオール)の8位が2重結合となった2−アミノ−4,8−オクタデシジエン−1,3−ジオールからなる、化学式:C44H83NO9のヒドロキシ脂肪酸誘導体である。
前記構造式(2)で表されるヒドロキシ脂肪酸誘導体は、グルコシル基と、脂肪酸として炭素数18の直鎖α−ヒドロキシ酸と、スフィンゴイド塩基として2−アミノ−8−オクタデシジエン−1,3−ジオールからなる、化学式:C44H79NO9のヒドロキシ脂肪酸誘導体である。
前記構造式(3)で表されるヒドロキシ脂肪酸誘導体は、グルコシル基と、脂肪酸として炭素数24の直鎖α−ヒドロキシ酸と、スフィンゴイド塩基として2−アミノ−4−オクタデセン−1,3,4−トリオールからなる、化学式:C49H95NO10のヒドロキシ脂肪酸誘導体である。
前記構造式(4)で表されるヒドロキシ脂肪酸誘導体は、グルコシル基と、脂肪酸として炭素数25の直鎖α−ヒドロキシ酸と、スフィンゴイド塩基として2−アミノ−4−オクタデセン−1,3,4−トリオールからなる、化学式:C50H97NO10のヒドロキシ脂肪酸誘導体である。
前記構造式(5)で表されるヒドロキシ脂肪酸誘導体は、グルコシル基と、脂肪酸として炭素数26の直鎖α−ヒドロキシ酸と、スフィンゴイド塩基として2−アミノ−4−オクタデセン−1,3,4−トリオールからなる、化学式:C51H99NO10のヒドロキシ脂肪酸誘導体である。
前記ヒドロキシ脂肪酸誘導体の同定方法としては、特に制限はなく、常法により行うことができる。例えば、TCL分析により、単糖をもった糖脂質であるモノヘキソシルセラミド(CMH)の分子骨格を有することを確認し、次いで、MALDI−TOFMS分析などの質量分析によって測定した分子量と、先の分子骨格情報から、分子構造を推定する。続いて、前記ヒドロキシ脂肪酸誘導体を加水分解することにより、構成単位であるグルコシル基と、脂肪酸と、スフィンゴイド塩基とに分解し、脂肪酸部分及びスフィンゴイド塩基部分についてそれぞれ構造解析を行い、推定した分子構造情報と併せて、ヒドロキシ脂肪酸誘導体の分子構造を決定することができる。
前記脂肪酸部分及びスフィンゴイド塩基部分の同定方法としては、GC−MS分析などの質量分析により行うことができる。
パイナップル(Pinapple)は、パイナップル科アナナス属に属する多年生の植物で、学名:Ananas comosus(L.)Merr.乃至Ananas sativus Schultであり、中国では鳳梨とも呼ばれている。果実は大角形で多肉、黄色く熟し芳香を放ち、食用として用いられる。パイナップルの産地は、米国、フィリピン、マレーシア、ブラジル、オースラリアなどを主としているが、本発明に用いられる抽出物を得るにあたっては、その種類や産地は特に限定されない。
前記抽出原料は、採取後、洗浄して乾燥し、粉砕したものを用いることが好ましい。ここで、乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用される乾燥機を使用して行ってもよい。
前記溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の炭素数1〜5の低級脂肪族アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコール;ヘキサン;低級脂肪族アルコール、低級脂肪族ケトン、多価アルコールなどの親水性有機溶媒と水との混合溶媒などが挙げられる。これらの中でも、親水性有機溶媒と水との混合溶媒が好ましい。前記親水性有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、メタノール、エタノール、プロパノール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールなどが好ましく、エタノールがより好ましい。
水と親水性有機溶媒との混合溶媒において、前記親水性有機溶媒として低級脂肪族アルコールを用いる場合、前記低級脂肪族アルコールの前記混合溶媒における含有量としては、10体積%〜100体積%が好ましく、70体積%〜100体積%がより好ましく、90体積%が特に好ましい。前記親水性有機溶媒として低級脂肪族ケトンを用いる場合、前記低級脂肪族ケトンの前記混合溶媒における含有量としては、10体積%〜80体積%が好ましい。前記親水性有機溶媒として多価アルコールを用いる場合、前記多価アルコールの前記混合溶媒における含有量としては、10体積%〜90体積%が好ましい。
具体的には、前記パイナップル抽出物の抽出方法としては、例えば、エタノール水溶液などの前記溶媒を満たした処理槽に、パイナップル可食部を圧搾した後の残渣(パイナップルパルプ)などの前記抽出原料を投入し、必要に応じて適宜攪拌しながら、還流抽出器で80℃にて2時間加熱抽出し、熱時濾過して脂溶性成分を溶出した後、エバポレーターを用いて減圧下で濃縮し、更に同様の濾過処理を行い、目的とするヒドロキシ脂肪酸誘導体含有物を得る方法が挙げられる。
この際、抽出条件は、前記抽出原料などに応じて適宜調整し得るが、前記抽出溶媒量は、前記抽出原料としてのパイナップル可食部に対して5倍量〜20倍量(質量比)が好ましく、抽出時間は1時間〜3時間が好ましく、抽出温度は20℃〜95℃が好ましい。
また、得られた前記パイナップル抽出物は、そのままでも前記コラーゲン産生促進剤、線維芽細胞増殖促進剤、フィラグリン産生促進剤、トランスグルタミナーゼ−1産生促進剤、オクルディン産生促進剤、最終糖化産物形成抑制剤、TNF−α産生促進剤、及びヒアルロン酸合成酵素3(HAS3)mRNA発現促進剤のいずれかとして使用することができるが、利用しやすい点で、前記濃縮液、前記乾燥物が好ましい。前記乾燥物を得るに当たって、吸湿性を改善するためにデキストリン、シクロデキストリンなどのキャリアーを加えてもよい。
前記その他の成分としては、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定化剤、矯味剤、矯臭剤、などが挙げられる。
前記線維芽細胞増殖促進剤は、有効成分として含有される前記パイナップル抽出物の作用により、線維芽細胞増殖促進作用を発揮する。
前記フィラグリン産生促進剤は、有効成分として含有される前記パイナップル抽出物の作用により、フィラグリン産生促進作用を発揮する。
前記トランスグルタミナーゼ−1産生促進剤は、有効成分として含有される前記パイナップル抽出物の作用により、トランスグルタミナーゼ−1産生促進作用を発揮する。
前記オクルディン産生促進剤は、有効成分として含有される前記パイナップル抽出物の作用により、オクルディン産生促進作用を発揮する。
前記最終糖化産物形成抑制剤は、有効成分として含有される前記パイナップル抽出物の作用により、最終糖化産物形成抑制作用を発揮する。
前記TNF−α産生促進剤は、有効成分として含有される前記パイナップル抽出物の作用により、TNF−α産生促進作用を発揮する。
前記ヒアルロン酸合成酵素3(HAS3)mRNA発現促進剤は、有効成分として含有される前記パイナップル抽出物の作用により、ヒアルロン酸合成酵素3(HAS3)mRNA発現促進作用を発揮する。
<パイナップル抽出物の製造>
パイナップル可食部の圧搾後の残渣(パイナップルパルプ)100gを90体積%エタノール1,000mLに加え、還流抽出器で80℃にて2時間加熱抽出し、熱時濾過した。その後、エバポレーターを用いて減圧下で濃縮し、更に同様の濾過処理を行った。得られた残渣について500mLの水で洗浄し、ペースト状のパイナップル抽出物1.5gを得た。抽出物の収率は、1.5(質量%)であった。
−ヒドロキシ脂肪酸誘導体の測定−
前記パイナップル抽出物を乾燥させた乾燥物100mgをエタノール1mLに溶解したものを被験試料として用い、市販のスフィンゴ糖脂質標準品エタノール溶液(0.25mg/mL、0.5mg/mL、1、2mg/mL、5mg/mL)とともにシリカゲル薄層クロマトグラフィープレートにアプライし、クロロホルム:メタノール混合溶液(9:1、体積比)で展開した。展開後、硫酸を噴霧し、加熱を行い、スフィンゴ糖脂質標準品と同じRf値となるスポットをスフィンゴ糖脂質のスポットとした。薄層クロマトグラフィーの発色強度を、デンシトメーター(株式会社島津製作所製、CS−9300PC)により測定し、得られた標準品の発色強度に基づいて検量線を作成し、試料の発色強度よりスフィンゴ糖脂質量を求めた。測定の結果、前記パイナップル抽出物は、20質量%のヒドロキシ脂肪酸誘導体を含有することがわかった。
下記の手順により、得られたヒドロキシ脂肪酸誘導体含有物に含まれるヒドロキシ脂肪酸誘導体を同定した。
下記のTLC分析条件において、下記標準試料と共に被験試料を展開した結果、被験試料が単糖をもった糖脂質であるモノヘキソシルセラミド(CMH)を含むと推定された。
[TLC分析条件]
プレート:HPTLC silica gel 60(Merck社製)
使用直前に120℃、30分間の活性化を行う
展開溶媒:クロロホルム:メタノール:水=65:25:4(体積比)
発色: オルシノール硫酸試薬
標準試料:モノヘキソシルセラミド(CMH)及びステリルグリコシド
マトリックス支援レーザー脱離イオン化−飛行時間型質量分析法(Matrix Assisted Laser Desorption/Ionization−Time of Flight Mass Spectrometry;MALDI−TOFMS)により、以下の手順で、得られたヒドロキシ脂肪酸誘導体含有物に含まれるヒドロキシ脂肪酸誘導体の分子構造を推定した。
マトリックス(試料分子イオン化補助剤)としての2,5−ジヒドロキシ安息香酸(DHB)を、10体積%エタノール水溶液で10mg/mLの濃度に調製した溶液をマトリックス溶液として用いた。次いで、被験試料を1mg/mL濃度となるようにクロロホルム:メタノール=1:1(体積比)溶液に溶解して糖脂質溶液を調製し、該糖脂質溶液0.2μLとマトリックス溶液1.0μLとをサンプルプレート上で混合した後、風乾して結晶化させた。このサンプルプレートをMALDI−TOFMS分析装置であるVoyager DE−STR(Applied Biosystems)にセットし、質量分析を行った。
ガス・クロマトグラフを直結した質量分析計(Gas Chromatography−Mass Spectrometer;GC−MS)により、以下の手順で、脂肪酸部分の構造同定を行った。
被験試料中の糖脂質100μg〜200μg当たり2.5体積%無水塩酸メタノール0.3mLを加えて80℃で12時間加水分解した(メタノリシス)。反応液に等量のヘキサンを加え、生成した脂肪酸メチルエステルをヘキサンで抽出した。ヘキサン抽出を3回繰り返し、得られたヘキサン層を一度窒素気流下で乾固した後、残渣にトリメチルシリル(TMS)化試薬(ピリジン:1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(HMDS):トリメチルクロロシラン(TMCS)=1:1.3:0.8、体積比)200μLを加え、60℃で10分間加熱した。反応液を遠心分離し、得られた上清0.2μLをGC−MSにて分析した。GC−MS分析のカラムには、J&W Scientific社のDB−5M(0.25mm×30m)を用い、カラム温度は試料注入後、最初の1分間は60℃に保ち、その後、毎分8℃で300℃まで昇温させ、300℃で9分間保つ条件で行った。
被験試料中の糖脂質200μg当たり水性塩酸メタノール(濃塩酸8.6mL、水0.4mL、メタノール41.0mLを混合して調製)0.3mLを加えて75℃で16時間加水分解した。反応液に等量のヘキサンを加え、脂肪酸メチルエステルをヘキサンで抽出除去した。酸性メタノール層を窒素気流下で乾固した後、0.1N水酸化ナトリウム溶液0.6mLとメタノール1.0mLを加え、次いでクロロホルム2.0mLを加えて混合し、遠心分離して上層を除去した。下層のクロロホルム層をFolchの上層(クロロホルム:メタノール:水=1:50:49、体積比)で2回洗浄した。得られたクロロホルム層を窒素気流下で乾固した後、残渣にTMS化試薬(ピリジン:HMDS:TMCS=1:1.3:0.8、体積比)100μLを加え、60℃で10分間加熱した。反応液を遠心分離し、得られた上清0.2μLをGC−MSにて分析した。GC−MSの分析は、脂肪酸分析と同じ条件で行った。
以上の分析結果から、上記MALDI−TOFMS分析で推定した通り、前記ヒドロキシ脂肪酸誘導体含有物に含まれるヒドロキシ脂肪酸誘導体の主成分は、グルコシル基と、脂肪酸として炭素数20の直鎖α−ヒドロキシ酸と、スフィンゴイド塩基として2−アミノ−4,8−オクタデシジエン−1,3−ジオールからなる、化学式:C44H83NO9の前記構造式(1)で表されるヒドロキシ脂肪酸誘導体であることが確認できた。また、前記ヒドロキシ脂肪酸誘導体含有物は、前記構造式(1)で表されるヒドロキシ脂肪酸誘導体を主成分として、更にその脂肪酸部分の炭素数及びスフィンゴイド塩基が異なる前記構造式(2)〜(5)で表されるヒドロキシ脂肪酸誘導体を含む混合物であることが確認できた。
<I型コラーゲン産生促進作用試験>
製造例1のパイナップル抽出物を被験試料として用い、下記の試験方法により、I型コラーゲン産生促進作用を試験した。
I型コラーゲン産生促進率は、標準品を用いて上記ELISAを行い、検量線を作成し、試料無添加時のI型コラーゲン産生量を100%として算出した。各試料のI型コラーゲン産生促進率(%)を表1に示す。
I型コラーゲン産生促進率の計算方法は、以下のとおりである。
I型コラーゲン産生促進率(%)=A/B×100
ただし、前記式中、Aは被験試料添加時のI型コラーゲン量、Bは被験試料無添加時のI型コラーゲン量を表す。
<皮膚線維芽細胞増殖促進作用試験>
製造例1のパイナップル抽出物を被験試料として用い、下記の試験方法により、皮膚線維芽細胞増殖促進作用を試験した。
皮膚線維芽細胞増殖促進率の計算方法は、以下のとおりである。結果を表2に示す。
皮膚線維芽細胞増殖促進率(%)=St/Ct×100
ただし、前記式中、Stは被験試料を添加した細胞でのブルーホルマザン生成量を、Ctは被験試料を添加しない細胞でのブルーホルマザン生成量を表す。
<プロフィラグリン・フィラグリン産生促進作用試験>
製造例1のパイナップル抽出物を被験試料として用い、下記の試験方法により、フィラグリン産生促進作用を試験した。
10μg/列に調製したサンプルをSDS−PAGEにより展開し、PVDF膜に転写した。5%スキムミルクを含むPBS(−)でブロッキングを行った後、抗ヒトフィラグリンモノクローナル抗体(Santa Cruz Biotechnology社製)、ビオチン標識抗マウスIg(Whole Ab,Amersham Biosciences社製)、及びストレプトアビジン−ペルオキシダーゼ複合体(CALBIOCHEM社製)を、0.1%Tween20、0.3%スキムミルクを含むPBS(−)で5,000倍、10,000倍、100,000倍に希釈して順次反応させ、ECL Plus Western blotting detection reagents(GE Healthcare社製)を用いた発光により、プロフィラグリン及びフィラグリンを画像撮影装置ChemiDoc XRS Plus(Bio−Rad Laboratories社製)を用いて検出した。検出したバンドをImage Lab Software version 2.0(Bio−Rad Laboratories社製)にて定量した。
結果は、被験試料添加及び無添加で培養した細胞のそれぞれから調製したタンパク10μg中のプロフィラグリン及びフィラグリンのNet intensity(バンド強度)を用いて、被験試料のフィラグリン産生促進作用を評価し、プロフィラグリン・フィラグリン産生促進率(%)を下記式に基づいて算出した。結果を表3及び4に示す。
プロフィラグリン・フィラグリン産生促進率(%)=A/B×100
ただし、前記式中、Aは「被験試料添加時のNet intensity(プロフィラグリン及びフィラグリンの合計値)」を、Bは「被験試料無添加時(コントロール)のNet intensity」を表す。
<トランスグルタミナーゼ−1産生促進作用試験>
製造例1のパイナップル抽出物を被験試料として用い、下記の試験方法により、トランスグルタミナーゼ−1産生促進作用を試験した。
トランスグルタミナーゼ−1産生促進率の計算方法は、以下のとおりである。
トランスグルタミナーゼ−1産生促進率(%)=A/B×100
ただし、前記式中、Aは被験試料添加時の波長405nmにおける吸光度、Bは被験試料無添加時(コントロール)の波長405nmにおける吸光度を表す。
<オクルディン産生促進作用試験>
製造例1のパイナップル抽出物を被験試料として用い、下記の試験方法により、オクルディン産生促進作用を試験した。
培養終了後、KGMで溶解した被験試料(試料濃度:0.78μg/mL、3.13μg/mL、12.5μg/mL又は50μg/mL)を各ウェルに100μLずつ添加し、37℃、5%CO2下で24時間培養した。培養終了後、培地を抜き、細胞をプレートに固定し、細胞表面に発現したオクルディンの量をポリクローナル抗ヒトオクルディン抗体を用いたELISA法により測定した。結果を表5に示す。
オクルディン産生促進率の計算方法は、以下のとおりである。
オクルディン産生促進率(%)=A/B×100
ただし、式中、Aは被験試料添加時の波長405nmにおける吸光度を表し、Bは被験試料無添加時の波長405nmにおける吸光度を表す。
<最終糖化産物形成抑制作用試験>
製造例1のパイナップル抽出物を被験試料として用い、下記の試験方法により、最終糖化産物(AGEs)形成抑制作用を試験した。
AGEs形成抑制率の計算方法は、以下のとおりである。
AGEs形成抑制率(%)={(B−C)/(B−A)}×100
ただし、Aは陰性対象の波長405nmにおける吸光度を、Bは陽性対象の波長405nmにおける吸光度を、Cは被験試料添加時の波長405nmにおける吸光度を表す。
<TNF−α産生促進作用試験>
製造例1のパイナップル抽出物を被験試料として用い、下記の試験方法により、TNF−α産生促進作用を試験した。
培養終了後、各wellの培養上清中のTNF−α量を、サンドイッチELISA法を用いて測定した。結果を表7に示す。
TNF−α産生促進率の計算方法は、以下のとおりである。
TNF−α産生促進率(%)=(A/B)×100
ただし、前記式中、Aは被験試料添加時のTNF−α量を表し、Bは被験試料無添加時のTNF−α量を表す。
<ヒアルロン酸合成酵素3(HAS3)mRNA発現促進作用試験>
製造例1のパイナップル抽出物を被験試料として用い、下記の試験方法により、ヒアルロン酸合成酵素3(HAS3)mRNA発現促進作用を試験した。
ヒト正常新生児表皮角化細胞(NHEK)を35mmDish(Falcon社製)に播種し、37℃、5%CO2−95%airの条件下にて24時間培養した。培養終了後、被験試料添加培地に交換し、更に24時間培養した。培養終了後、常法により総RNAを調製した。また、被験試料を添加しない以外は上記と同様にして細胞を培養し、総RNAを調製した。総RNAの調製は、下記の方法により行った。
細胞を1mLのRNA抽出用試薬(ISOGEN、ニッポンジーン社製)に溶解し、クロロホルムを200μL添加した後、遠心(12,000回転、4℃、15分間)にて上層RNA層を単離し、更にイソプロパノールで濃縮した。
濃縮沈殿させた総RNAをTE溶液(10mM Tris−HCl/1mM EDTA,pH8.0)に溶解して総RNA標品とし、PCR装置(TaKaRa PCR Thermal Cycler MP,タカラバイオ社製)、及びリアルタイムPCRキット(TaKaRa ExScriptTM RT reagen Kit,RR035A,タカラバイオ社製)を用いてHAS3mRNA発現量を測定するための鋳型に使用する一本鎖DNAを合成した。
HAS3遺伝子増幅用プライマーとして、下記の配列を有するセンスプライマー及びアンチセンスプライマー(いずれも、タカラバイオ社製)を用いた。
センスプライマー:5'-TCGGCGATTCGGTGGACTA-3'
アンチセンスプライマー:5'-CCTCCAGGACTCGAAGCATCTC-3'
また、内部標準としてのG3PDH遺伝子増幅用プライマーとして、下記の配列を有するセンスプライマー及びアンチセンスプライマー(いずれも、タカラバイオ社製)を用いた。
センスプライマー:5'-GCACCGTCAAGGCTGAGAAC-3'
アンチセンスプライマー:5'-ATGGTGGTGAAGACGCCAGT-3'
試料添加及び試料無添加でそれぞれ培養した細胞から調製した総RNA標品を基に調製した一本鎖DNA、及び検量線作成用一本鎖DNA溶液について、リアルタイムPCR装置(Real Time PCR System Smart Cycler II,Cepheid社製)、及びリアルタイムPCRキット(SYBR Premix Ex TaqTM,RR041A,タカラバイオ社製)を用いてリアルタイムPCR反応を行った。なお、検量線作成用一本鎖DNA溶液は、原液濃度の相対値を便宜的に「100,000」とし、以降10倍希釈を繰り返して濃度値「100,000」、「10,000」、「1,000」、「100」及び「10」の5段階の希釈系列とした。反応は、95℃で10秒間保温の後、95℃で5秒間、60℃で20秒間の反応を45サイクル繰り返し、1サイクルごとにサイバーグリーン色素の発光量を測定した。
各サイクルのサイバーグリーン色素の発光量から、HAS3及びG3PDHのそれぞれをコードするDNA断片の増幅曲線を作成した。検量線作成用一本鎖DNA溶液の希釈系列の増幅曲線から横軸に濃度、縦軸に増幅曲線の2次導関数が最大となるサイクル数をとった検量線を作成した。各発現定量用サンプルについては、増幅曲線の2次導関数が最大となるサイクル数を検量線上にプロットし、相対的な発現量を算出した。HAS3の発現量は、同一サンプルにおけるG3PDHの発現量の値で補正を行った後、更に「試料無添加」の補正値を100としたときの「試料添加」の補正値を算出した。この算出結果から、下記式に基づいてHAS3mRNA発現促進率(%)を算出した。結果を表8に示す。
HAS3mRNA発現促進率(%)=(A/B)×100
ただし、前記式中、Aは試料添加時の補正値を表し、Bは試料無添加時の補正値を表す。
Claims (2)
- パイナップルの抽出物を含有することを特徴とする最終糖化産物形成抑制剤。
- パイナップルの抽出物を含有することを特徴とするヒアルロン酸合成酵素3(HAS3)mRNA発現促進剤。
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