JP6433832B2 - ガゼット袋及びガゼット袋の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガゼット袋及びガゼット袋の製造方法に関するものである。
袋は、例えば、熱融着性を有するシーラント層と耐熱性を有する基材層とが積層された積層フィルムによって形成される。シーラント層が袋の内側表面を形成し、基材層が袋の外側表面を形成する。
袋を形成するために積層フィルム同士を接合する方法としては、積層フィルムの外部にある熱源により、熱伝導、輻射、及び対流等によって積層フィルムの表面から徐々に内部へ加熱が進む外部加熱による方法と、積層フィルムそのものが自己発熱することにより、内部と外部が同時並行的に加熱される内部加熱による方法とがある。外部加熱による方法としては、熱板シール(以下単に「ヒートシール」ともいう。)、インパルスシール等による方法があり、内部加熱による方法としては、高周波シール、超音波シール等による方法がある。
内部加熱である超音波シールでは、微細な超音波振動によって生じる摩擦熱と加圧力によって積層フィルム同士を瞬時に溶融させて接合する。なお、超音波シールは、超音波振動により、積層フィルム同士が擦れて屑が発生する場合がある。その結果、発生した屑が袋内へ異物として混入する可能性がある。
また、図14に示されるようにガゼット袋100は、対向する一対の平面部102A,102B、及びこれら平面部102A,102Bの両側に設けられて袋の内方に折り込まれた横ガゼット部104を有する。ガゼット袋100は、内表面層106が熱融着性を有するシーラント層とされ、外表面層108が耐熱性を有する基材層とされる。
また、開口部を再密封するファスナを設けたガゼット袋が開発されている。このようなガゼット袋は、ファスナを設ける開口部に横ガゼット部が存在すると、ファスナの取り付けが困難である。また開口部に横ガゼット部が存在して横ガゼット部上にファスナが配置されると、横ガゼット部がある部分とない部分とで段差をまたいでファスナが配置されることとなり、この段差においてファスナの接合に隙間ができ、そこから内容物が漏れてしまう恐れがある。このため、ファスナを設けたガゼット袋は、開口部付近の横ガゼット部が排除されているものが多い。排除方法としては開口部付近の横ガゼット部が折り曲げられたり、切除されるなど種々のガゼット袋が開発されている。
このようなガゼット袋の中には、図15に示されるように、開口部にファスナ201を設けるために、開口部付近の横ガゼット部203、すなわち横ガゼット部203の上部がガゼット袋200の外方に向けて引き出された三角状の引出部210(舌部)が形成されているものがある。この引出部210の側部にはヒートシール部が設けられており、引出部210の角がヒートシール部であり硬いため、他の袋等と干渉したり、人がガゼット袋を手に持ったときに引出部の角に触れ、痛みを感じる可能性がある。
そこで、特許文献1に開示されているガゼット袋200は、図16に示されるように、引出部210の側部211と横ガゼット部203の一方の側部203aとに、シール孔214,215が形成されている。
シール孔214,215が形成されることにより、横ガゼット部203の側部203aと平面部202の側部202aとを位置合わせして、各平面部202の外側から矢印Aに示すようにシールバーで挟み込んで横ガゼット部203と平面部202とをヒートシールする。その結果、二点鎖線に示す矢印のように、折り線204を境として、シール孔214,215が形成されていない引出部210の他方の側部213が、シール孔214,215を通して平面部202の側部202aと直に密着されてヒートシールされる。これにより、引出部210は、平面部202にヒートシールされて一体化し、引出部210の角が他の袋と干渉したり、人の手指に触れることがなくなる。また、特許文献1には、引出部210を平面部202にヒートシールするために、シール孔214,215の替りに切欠部を設けることも開示されている。
特開2006−225025号公報
しかし、特許文献1に開示されているようなガゼット袋は、シール孔や切欠部を形成するために切除されて発生した小さなフィルム片が、ガゼット袋の内部に混入したり、このフィルム片が次工程に搬送されてシール部に挟持され、シール不良等の不具合を起こす可能性があった。
また、ガゼット袋を形成する平面部及びガゼット部の各部が別部材とされる場合、ガゼット袋の製造工程では、特許文献1に記載されているシール孔や切欠部の位置を容易に合わせることができる。しかし、ガゼット袋には平面部及びガゼット部の各部が一枚の積層フィルムで形成され、積層フィルムを折ることで各部が形成されるものもある。このようなガゼット袋の場合、引出部を含むガゼット部にシール孔や切欠部を設けることは、製造工程が煩雑となる。また、一枚の積層フィルムが折り込まれてガゼット部が形成されるため、シール孔や切欠部の位置がずれる可能性があり、ガゼット部で揃った位置にシール孔や切欠部を開けること自体が困難であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、フィルム片や屑を袋内に混入させることなく、ガゼット部の上部がガゼット袋の外方に向けて引き出された引出部を簡易に平面部と一体化できる、ガゼット袋及びガゼット袋の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のガゼット袋及びガゼット袋の製造方法は以下の手段を採用する。
本発明の第一態様に係るガゼット袋は、対向する一対の平面部と、前記平面部の両側に設けられ、袋の内方に折り込まれる一対のガゼット部と、前記ガゼット部の上部が袋の外方に向けて引き出された引出部と、を具備するガゼット袋であって、前記平面部の側部と前記ガゼット部の側部とを内側表面同士で接合した第1接合部と、前記引出部の引き出された側部を内側表面同士で接合した第2接合部と、前記第1接合部と前記第2接合部とを外側表面同士で、超音波シールによって接合した第3接合部と、を備える。
本構成に係るガゼット袋は、対向する一対の平面部、平面部の両側に設けられ、袋の内方に折り込まれる一対のガゼット部、及びガゼット部の上部がガゼット袋の外方に向けて引き出された引出部とを備える。
そして、平面部の側部とガゼット部の側部とが、第1接合部によって内側表面同士で接合されている。また、引出部の引き出された側部が、第2接合部によって内側表面同士で接合されている。引き出されただけの引出部の側部は開いた状態であるため、この第2接合部によって、引出部の開きが閉じられることとなる。
第1接合部及び第2接合部は、例えばヒートシールによって接合される。第1接合部及び第2接合部は、特に、ヒートシールに限定されないが、内側表面同士の接合であるため、例えば、超音波シールによる接合を行った場合、超音波振動による積層フィルム同士の擦れで発生した屑が袋の内部に浸入してしまう恐れがあるため、好ましくない。
さらに、第3接合部によって、第1接合部と第2接合部とが外側表面同士で接合される。この第3接合部によって、引出部の側部がガゼット部の側部に接合され、ガゼット袋の平面部と一体化することとなる。そのため、引出部の角が他の袋等と干渉したり、人がガゼット袋を手に持ったときに引出部の角に触れ、痛みを感じることがない。
第3接合部による接合は、超音波シールにより行われる。ガゼット袋の外側表面が耐熱性を有していると、ヒートシール等の外部加熱では、外側表面のフィルムより先に内側表面のフィルムが溶融してしまう。このため、外側表面を溶融させようとすると、積層フィルムの殆どが溶融してしまうため、外部加熱による接合が適さないためである。
上述の通り、超音波シールによる接合は、接合させる2面を摩擦により擦れ合わせるため屑が生じる場合がある。しかし、第3接合部による接合は、ガゼット部と引出部の外側表面同士であり、擦れ合わされることによって屑が生じた場合でも、この部分は、ガゼット袋の外側である。このため、屑が生じても、ガゼット袋内に屑が混入することはない。なお、袋の内側となる第1接合部及び第2接合部は、すでに接合されているため、第3接合部を接合する際にも、この部分で擦れ合うことはなく、屑は生じない。
従って、本構成は、フィルム片や屑を袋内に混入させることなく、引出部を簡易に袋と一体化できる。
上記第一態様では、第3接合部が、引出部の下端領域を含む位置に形成されることが好ましい。
本構成によれば、引出部の下端領域が平面部と一体化され、これにより引出部の角がガゼット袋の平面部と確実に一体化される。
上記第一態様では、前記第3接合部の接合面に凹凸形状が形成される。
本構成によれば、第3接合部の接合面に凹凸形状が形成されることによって、第3接合部による接合強度を高めることができる。
本発明の第二態様に係るガゼット袋の製造方法は、対向する一対の平面部と、前記平面部の両側に設けられ、袋の内方に折り込まれる一対のガゼット部と、前記ガゼット部の上部が該ガゼット部の外方に向けて引き出された引出部と、を備えるガゼット袋の製造方法であって、前記平面部の側部と前記ガゼット部の側部とを、第1接合部によって内側表面同士で接合し、前記引出部の引き出された側部を、第2接合部によって内側表面同士で接合し、前記第1接合部と前記第2接合部とを外側表面同士で、超音波シールによって接合して第3接合部を形成する。
本製造方法は、フィルム片や屑を袋内に混入させることなく、引出部を簡易に袋と一体化できる。
上記第二態様では、前記第2接合部によって接合された前記引出部の一方の面、及び該面に対向し前記第1接合部によって接合された前記ガゼット部の側部の少なくとも何れか一方に凹凸形状を形成し、前記凹凸形状が形成されている前記ガゼット部の側部及び前記凹凸形状が形成されている前記引出部と共に、前記凹凸形状が形成されていない前記ガゼット部の側部を超音波シール機で挟み、該凹凸形状が形成された領域のみに前記第3接合部が形成されるように、前記超音波シール機を用いた超音波シールによる接合を行う。
本製造方法によれば、第2接合部によって接合された引出部の一方の面、及び該面に対向し第1接合部によって接合されたガゼット部の側部の少なくとも何れか一方に凹凸形状が形成される。すなわち、凹凸形状が形成された引出部の面とは対向しないガゼット部の側部には、凹凸形状が形成されない。
そして、凹凸形状が形成されているガゼット部の側部及び凹凸形状が形成されている引出部と共に、凹凸形状が形成されていないガゼット部の側部が超音波シール機に挟まれ、凹凸形状が形成された領域のみに第3接合部が形成されるように、超音波シールによる接合が行われる。
この超音波シールによる接合は、凹凸形状が形成された領域は凹凸形状が形成されない領域に比べて接合強度が高いため、凹凸形状が形成された領域のみに第3接合部が形成されるように超音波シールの条件を調整して行われる。
従って、本製造方法は、簡易に引出部をガゼット部の側部の一方のみと一体化できる。
本発明によれば、ガゼット部の上部がガゼット袋の外方に向けて引き出された引出部を簡易に平面部と一体化できる、という優れた効果を有する。
本発明の第1実施形態に係るガゼット袋の斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るガゼット袋の引出部の部分拡大図である。 本発明の第1実施形態に係るガゼット袋の縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係るガゼット袋の平面図である。 本発明の第1実施形態に係る側部ヒートシール部を部分拡大して示した横断面図である。 本発明の第1実施形態に係るガゼット袋の引出部を形成する工程を示す斜視図である。 超音波シールにより、積層フィルムを接合する接着工程の一例を示す横断面図である。 本発明の第1実施形態に係る側部ヒートシール部を部分拡大して示した横断面図である。 本発明の第1実施形態の他の形態に係るガゼット袋の縦断面図である。 本発明の第1実施形態の他の形態に係るガゼット袋の引出部の部分拡大図である。 本発明の第2実施形態に係る凹凸形成領域を示した斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る側部ヒートシール部を部分拡大して示した横断面図である。 ガゼット袋の製造方法を示した図であり、(A)は第1実施形態に係る製造方法を示し、(B)は第2実施形態に係る製造方法を示す。 横ガゼット部を有するガゼット袋の上部を示した斜視図である。 ガゼット袋の引出部を示した斜視図である。 ガゼット袋の引出部を形成する工程を示す斜視図である。
以下に、本発明に係るガゼット袋及びガゼット袋の製造方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1〜図4は、本第1実施形態に係るガゼット袋1を示している。図1は、本第1実施形態に係るガゼット袋1の斜視図である。図2は、ガゼット袋1の引出部10の部分拡大図である。図3は、ガゼット袋1の縦断面図である。図4は、ガゼット袋1の平面図である。
ガゼット袋1は、側部にガゼット部を有する袋であり、前面及び背面からなる対向する一対の平面部2と、これら平面部2の両側に設けられ、側部のガゼット部として袋の内方に折り込まれる一対の横ガゼット部3とを備える。
横ガゼット部3は、図4に示すように、平面部2を正面とした際のガゼット袋1の奥行き方向の中央部に上下に延びる折り線4が形成され、横ガゼット部3はこの折り線4がガゼット袋1の内方に折り込まれるように構成されている。なお、このガゼット袋1では、図4に示すように、平面部2の上端より下に横ガゼット部3の上端が位置しており、ガゼット袋1の上部では一対の平面部2のみにより構成されている。
横ガゼット部3の上端よりも下の部分では、図3に示すように、平面部2の側部2aと横ガゼット部3の側部3aとが相互に側部ヒートシール部16Aで接合されている。なお、側部ヒートシール部16Aが第1接合部である。一方、横ガゼット部3の上端よりも上の部分では、一対の平面部2の側部2a同士が相互に接合されている。また、ガゼット袋1の上端では、一対の平面部2の上端部2b同士が接合され、ガゼット袋1の上端が密閉されている。
さらに、横ガゼット部3の上端よりも上の部分には、ガゼット袋1の上端を開封した後に、開封された部分を再密封するためのファスナ6が設けられている。ファスナ6は、その長手方向がガゼット袋1の幅方向に延びるように配されて、各平面部2の内面に雄ファスナと雌ファスナとのいずれかがそれぞれ取り付けられている。なお、ガゼット袋1においてファスナ6が設けられている上部は、横ガゼット部3が存在せず一対の平面部2のみで構成されるため、折り込まれた横ガゼット部3をファスナ6で平面部2に押し寄せるなどの構成を採用せずとも、平面部2の内面にファスナ6を取り付けるだけで、雄ファスナと雌ファスナとを係脱自在に設けることができる。
そして、このガゼット袋1では、横ガゼット部3の上部がガゼット袋1の外方へ引き出された三角状の引出部10が形成されている。この引出部10がガゼット袋1の平面部2のうち前面又は背面のいずれか側に寄せられて、寄せられた側に接合されている。
ここで、一対の平面部2、引出部10を含む横ガゼット部3は、多層構造を有する樹脂等から形成されるフィルム状の積層体である積層フィルム21で形成されている。
図5に示されるように、積層フィルム21は、熱融着性を有する内表面層22と耐熱性を有する外表面層24が積層されている。すなわち、内表面層22がシーラント層であり、外表面層24が基材層である。
内表面層22を形成している樹脂の融点は、一例として170℃以下、外表面層24を形成している樹脂の融点は内表面層22を形成している樹脂の融点よりも高く、一例として250℃以上である。また、内表面層22と外表面層24との間に必要に応じて中間層である機能層が積層されていてもよい。
内表面層22として用いられるフィルムとしては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等のポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、又はこれらの混合樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、及びエチレン−メタクリル酸共重合体からなる群から選ばれる1種以上の樹脂からなる未延伸フィルムが挙げられる。また、内表面層22は、これらの樹脂が外表面層24や機能層上に押出された樹脂膜であってもよい。
なお、内表面層22の厚さは、20〜200μmが好ましい。
外表面層24として用いられるフィルムとしては、機械適性、印刷適性が良いフィルムが好ましい。例えば、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリプロピレン系、ポリカーボネート系、ポリアセタール系等の合成樹脂からなるフィルムが挙げられる。これらのフィルムは、未延伸フィルムであってもよく、一軸方向又は二軸方向に延伸した延伸フィルムであってもよい。外表面層24として用いられるフィルムは、印刷適性の点から、一軸方向又は二軸方向に延伸した延伸フィルムが好ましい。
具体的には、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリアミドフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム等の延伸プラスチックフィルム等が挙げられる。また、必要に応じて合成紙、セロハン、紙、不織布等が用いられてもよい。
外表面層24に用いられるフィルムとして、蒸着層を設けた蒸着フィルムが用いられてもよい。蒸着層としては、例えば、アルミニウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム等の無機物が挙げられる。
なお、外表面層24の厚さは、12〜25μmが好ましい。
機能層は、気体遮断性、機械的強靱性、耐屈曲性、耐突き刺し性、耐衝撃性、耐磨耗性、耐寒性、耐熱性、耐薬品性等、要求される機能に応じて適宜選択できる。
機能層に用いられるフィルムとしては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、錫等の金属箔、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物等のフィルム、又はこれらにポリ塩化ビニリデンを塗工したフィルム若しくはアルミニウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム等の無機物を蒸着したフィルム、ポリ塩化ビニリデン等のフィルムや、断熱性を有する不織布や発泡フィルムが挙げられる。
機能層は、1層であってもよく、2層以上であってもよい。
なお、機能層の厚さは、ガゼット袋1に要求される機能を満たすことができる厚さであればよく、6〜20μmが好ましい。
これらの各層は、公知のドライラミネート法や押出しラミネート法により積層されている。
次に、引出部10の形態について詳述する。
図6に示されるように、引出部10は、横ガゼット部3の上部をガゼット袋1の外方に向けて引き出された三角状に形成した部分である。
この引出部10は、次のような構造である。
横ガゼット部3について、折り線4上における横ガゼット部3の端点Pから一定の距離Lだけ内側に隔てた位置を基点Oとし、折り線4における基点Oを境に、この折り線4の折り込みの方向とは逆の方向側に折り返されている。また、基点Oとこの横ガゼット部3における上端側の両頂点Qとを結ぶ2本の線20が、折り線4の折り込み方向と同方向に折り込まれている。このように横ガゼット部3の上部が折り込まれていることで、横ガゼット部3の上部がガゼット袋1の外方に向けて三角状に引き出されて引出部10が形成されている。
なお、この引出部10では、図4及び図6に示すように、基点Oより外側の折り線4が水平となるように引き出されており、この水平な折り線4’と、基点Oと両頂点Qとを結ぶ2本の線20とのなす角度θ1が、約45度に形成されている。
また、引出部10の側部11,13は、第2接合部である側部ヒートシール部16Bによって内側表面同士で接合されている。引き出されただけの引出部10の側部11,13は開いた状態であるため、この第2接合部である側部ヒートシール部16Bによって、引出部10の開きが閉じられることとなる。
なお、側部ヒートシール部16A,16Bの長さ方向は、いずれもガゼット袋1の上下方向に伸びている。
側部ヒートシール部16A,16Bの接合は、例えばヒートシールが用いられる。ヒートシールによる接合は、加熱されたヒートシールバーを積層フィルム21に押し当てた後、冷却された冷却バーを押し当てるという熱板シールを用いた接合である。なお、外表面層24は、耐熱性を有しているため、側部ヒートシール部16A,16Bの外表面層24同士は、側部ヒートシール部16A,16Bを接合するヒートシールにより接合されることはない。
側部ヒートシール部16A,16Bの接合として、この他にインパルスシール等、他の方法が用いられてもよい。また、積層フィルム21を構成する層にポリ塩化ビニル層や金属箔層を含む場合には、高周波シールによる接合とすることができる。さらに、接着剤による接合等、超音波シールを除く他の接合方法が用いられてもよい。
さらに、本第1実施形態に係るガゼット袋1は、側部ヒートシール部16Aと側部ヒートシール部16Bとが、第3接合部である閉止シール部18によって接合されている。これにより、横ガゼット部3の側部3aの外側表面と引出部10の側部11又は側部13の外側表面とが接合される。本第1実施形態に係る閉止シール部18は、側部ヒートシール部16に比べてその範囲が狭い。すなわち、閉止シール部18は、全体が側部ヒートシール部16の領域に含まれている。
この閉止シール部18による接合によって、引出部10の側部11又は側部13が横ガゼット部3の側部3aに接合され、引出部10はガゼット袋1の平面部2、換言するとガゼット袋1の前面側又は背面側と一体化する。
閉止シール部18の接合は、内部加熱である超音波シールにより行われる。横ガゼット部3及び引出部10の外側表面である外表面層24は、耐熱性を有しており、ヒートシール等の外部加熱による接合が適さないためである。
超音波シールは、図7の例に示されるように、超音波シール機29のホーン30と基台31との間に、接合させる個所を挟むことで行われる。そして、接合させる箇所に超音波シール機29のホーン30が押し当てられ、発せられた超音波によって、対向する積層フィルム21,21間に微振動が発生し、この微振動による摩擦熱を用いて接合が行われる。
本第1実施形態に係るガゼット袋1では、閉止シール部18を形成するために、超音波シール機29のホーン30と基台31とでガゼット袋1の側部において側部ヒートシール部16Aと側部ヒートシール部16Bとを挟み、超音波シールが施される。その際、平面部2の側部2aと横ガゼット部3の側部3aの内側表面同士は、内表面層22同士で側部ヒートシール部16Aにおいてすでに接合されている。また、引出部10の側部11と側部13の内側表面同士も、内表面層22同士で側部ヒートシール部16Bにおいてすでに接合されている。このため、超音波が発せられても、この部分では内表面層22同士に相対移動が生じず、擦れ合うことはない。一方、横ガゼット部3の側部3aと引出部10の側部11又は側部13の外側表面同士において外表面層24同士のみが擦れ合い、擦れ合うことで摩擦熱が選択的に生じるので、外表面層24同士が接合され、閉止シール部18が形成される。
超音波シールによる接合は、図7に示すように接合させる2面を擦れ合わせるため屑が生じる場合がある。閉止シール部18による接合によって屑が生じる可能性がある部分は、図8に示されるように、横ガゼット部3の側部3aと引出部10の側部11又は側部13の外側表面同士が擦れ合わされる部分である。この閉止シール部18により接合されている部分は、ガゼット袋1の外側である。このため、超音波シールによる接合によって屑が生じても、外側表面であるため袋内に屑が混入することはない。
ここで、上述した図7の例は、内表面層22であるシーラント層同士を超音波シールによって接合させる例である。このような接合の場合、内表面層22同士が擦れ合い、袋内に屑が生じる可能性がある。すなわち、仮に側部ヒートシール部16A,16Bによる接合が行われることなく、超音波シールを用いた閉止シール部18による接合のみが行われると、引出部10の側部11又は側部13と横ガゼット部3の側部3aの外表面層24同士とが接合されるものの、平面部2の側部2aと横ガゼット部3の側部3aの内表面層22同士や、引出部10の側部11と側部13の対向する内表面層22同士も擦れ合い、ガゼット袋1内に屑が生じる恐れがある。このような例は、本第1実施形態に係るガゼット袋1において、側部ヒートシール部16Aと側部ヒートシール部16Bとが重ならない位置で、引出部10の外側表面と横ガゼット部3の外側表面とを超音波シールにより接合した場合に生じる。
しかし上述したように、本第1実施形態では、閉止シール部18によって引出部10の側部11又は側部13と横ガゼット部3の側部3aの外表面層24同士とを接合させる際に、側部ヒートシール部16A,16Bがすでに接合されているため、この部分では内表面層22同士が擦れ合うことはなく、ガゼット袋1内に屑も生じない。従って、本第1実施形態に係るガゼット袋1は、引出部10の側部11又は側部13と横ガゼット部3の側部3aとを接合させるために超音波シールによる接合を行っても、フィルム片や屑が袋内に混入することが防止される。
次に、本第1実施形態に係るガゼット袋1の製造方法について説明する。
なお、本第1実施形態では、一対の平面部2及び引出部10を含む横ガゼット部3は、各々一枚の積層フィルム21で形成される。
第1工程:平面部2を形成する積層フィルム21と横ガゼット部3を形成する積層フィルム21とがフィルムロールから繰出される。
第2工程:横ガゼット部3を形成する積層フィルム21を折り込み、横ガゼット部3に中央の折り線4及び引出部10が形成される。
第3工程:平面部2の側部2aと横ガゼット部3の側部3aとをヒートシールにより接合することで、側部ヒートシール部16Aが形成され、引出部10の引き出された側部11と側部13をヒートシールによって接合することで、側部ヒートシール部16Bが形成される。
第4工程:超音波シールを行うための基台31を横ガゼット部3と引出部10との間に挿入し、超音波シール機29のホーン30と基台31とで側部ヒートシール部16Aと側部ヒートシール部16Bとを挟む。そして、側部ヒートシール部16A,16Bの領域に含まれるように、超音波シールによって接合することで閉止シール部18が形成され、引出部10の側部11又は側部13と横ガゼット部3の側部3aとが接合される(図2参照)。
なお、これらの第1工程から第4工程を含む製造方法のうち、第1工程において、これらの積層フィルム21は、一つのフィルムロールから繰り出された積層フィルム21を平面部2と横ガゼット部3とに切断したものでもよい。
また、第3工程において、側部ヒートシール部16A及び側部ヒートシール部16Bは同時に形成されても、別々に形成されてもよい。
さらに、第4工程において、基台31を横ガゼット部3と引出部10との間に挿入させずに、基台31を一方の平面部2側に位置させ、超音波シール機29のホーン30を他方の平面部2側に位置させることで、超音波シール機29のホーン30と基台31とでガゼット袋1の側部において、側部ヒートシール部16Bを挟持した状態で2つの側部ヒートシール部16Aを挟んで、超音波シールを行ってもよい。これにより、図9に示されるように、引出部10がガゼット袋1の前面側及び背面側と一体化された他の実施形態に係るガゼット袋50を製造することができる。この構成によれば、引出部10が一対の平面部2で挟持された状態で固定されるので、引出部10の角が他の袋等や人の手に触れることがないため、他の袋等と干渉したり、人がガゼット袋50を手に持ったときに引出部10の角に触れ、痛みを感じることがない。
また、本実施形態に係るガゼット袋1に係る一対の平面部2の上端部2b同士のヒートシール、及びファスナ6の取り付けは、上記いずれかの工程の後に行えばよく、特に限定されない。
以上説明したように、本第1実施形態に係るガゼット袋1は、対向する一対の平面部2と、平面部2の両側に設けられ、袋の内方に折り込まれる一対の横ガゼット部3と、横ガゼット部3の上部がガゼット袋1の外方に向けて引き出された引出部10と、を具備する。そして、ガゼット袋1は、平面部2の側部2aと横ガゼット部3の側部3aとを内側表面同士で接合した側部ヒートシール部16Aと、引出部10の引き出された側部11,13を内側表面同士で接合した側部ヒートシール部16Bと、側部ヒートシール部16Aと側部ヒートシール部16Bとを外側表面同士で、超音波シールによって接合した閉止シール部18とを備える。
これにより、本第1実施形態に係るガゼット袋1は、超音波シールによって横ガゼット部3の側部3aと引出部10の側部11又は側部13との接合を行っても、袋の内側表面同士は側部ヒートシール部16A,16Bによってすでに接合されているため、ガゼット袋1の内側表面同士は擦れ合わず屑が発生しない。従って、本第1実施形態に係るガゼット袋1は、フィルム片や屑を袋内に混入させることなく、引出部10を簡易にガゼット袋1の平面部2(ガゼット袋1の前面側や背面側)と一体化できる。引出部10がガゼット袋1の平面部2と一体化されることで、引出部10は、他の袋等と干渉したり、人がガゼット袋1を手に持ったときに引出部10の角に触れ、痛みを感じることがなくなる。
また、ガゼット袋1は、一枚の積層フィルム21が折られることで一対の平面部2、及び引出部10を含む横ガゼット部3が形成されてもよい。
この形態に係るガゼット袋1は、一枚の積層フィルム21が折られることで一対の平面部2と一対の横ガゼット部3が形成されているため、袋として機能するためには本来、側部ヒートシール部16Aを必要としない。しかしながら、ガゼット袋1内への屑の混入を防止して、引出部10の側部11又は側部13を横ガゼット部3の側部3aに接合させるため、側部ヒートシール部16Aによる接合が行われる。
なお、この形態に係るガゼット袋1において、側部ヒートシール部16Aは引出部10と対向する部分のみに形成されてもよい。このため、利用者が手で持つ部分には硬い側部ヒートシール部16Aは形成されておらず、手で持った際に感じる痛みが緩和される。このように平面部2及び引出部10を含む横ガゼット部3が一枚の積層フィルム21を折ることで区画して設けられたガゼット袋1は、図16の従来例に示されるように引出部210の側部211又は側部213、並びに横ガゼット部203の側部203aにシール孔を設けてシール孔の位置を合わせて引出部10の側部211と側部213を平面部2の側部202aに接合することが困難である。このため、側部ヒートシール部16A,16Bの外側表面同士を超音波シールによって接合することで、引出部10の側部11又は側部13を横ガゼット部3の側部3aに接合する方法が適している。
また、第1実施形態では、閉止シール部18の全体が側部ヒートシール部16A,16Bの領域に含まれる形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、閉止シール部18の一部が側部ヒートシール部16A,16Bの領域に含まれる形態とすることも好ましい。例えば、図10に示される他の実施形態では、閉止シール部18が、引出部10の下端領域を含む位置に形成されることにより、引出部10の下端領域が平面部2と一体化され、これにより引出部10の角がガゼット袋1の平面部2と確実に一体化される。ここで、図2に示すガゼット袋1では、引出部10の下端が、閉止シール部18の領域内には存在せずに側部ヒートシール部16から若干浮いた状態である。このため、浮いた部分が、閉止シール部18の剥がれるきっかけとなる恐れがある。それに対し、図10に示される実施形態では、閉止シール部18の領域内に、引出部10の下端領域が存在することで、引出部10が側部ヒートシール部16Aから剥がれるきっかけとなりうる浮いた部分は存在しない。そのため、引出部10の角と平面部2が、より確実に一体化される。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
図11は、本第2実施形態に係るガゼット袋80の上部を示した斜視図である。なお、図11における図2と同一の構成部分については図2と同一の符号を付して、その説明を省略する。
本第2実施形態に係るガゼット袋80は、閉止シール部18の接合面に凹凸形状82が形成される。
そこで、本第2実施形態に係るガゼット袋80は、図11に示されるように、側部ヒートシール部16A,16Bの外側表面の閉止シール部18で接合される予定位置を含む領域(以下「凹凸形成領域」という。)84に凹凸形状82が形成される。なお、凹凸形成領域84は、閉止シール部18と重なるように設けられるため、側部ヒートシール部16A,16Bとも重なるように設けられることとなる。
図11の例では、側部ヒートシール部16Bによって接合された引出部10の一方の面(図11の例では紙面奥側の面)、及び該面に対向し側部ヒートシール部16Aによって接合された横ガゼット部3の側部3aに凹凸形状82が形成される。
なお、これに限らず、引出部10の一方の面及び横ガゼット部3の側部3aの少なくとも一方に凹凸形状82が形成されればよい。このため、引出部10の両面及びこれら面に対向する各側部ヒートシール部16A,16Aに凹凸形状82が形成されてもよい。
また、図11の例では、凹凸形成領域84が少なくとも閉止シール部18で接合される予定位置を含む、側部ヒートシール部16A,16Bの一部にのみ設けられている。しかし、これに限らず、凹凸形成領域84は、側部ヒートシール部16A,16Bにおいて略上部から下部まで一様に設けられてもよい。
凹凸形状82は、一例として、粗面又は切れ目等である。
粗面は、例えば微細な点状の傷痕であり、この傷痕が等間隔又は不規則(ランダム)に多数形成される。
切れ目は、線状の傷痕であり、この傷痕が連続(一文字状)又は不連続(ミシン目状)、かつ並列に多数形成される。より具体的には、線状の傷痕が側部ヒートシール部16A,16Bの横方向に形成され、これが縦方向に並列に多数形成されてもよいし、線状の傷痕が側部ヒートシール部16A,16Bの縦方向に形成され、これが横方向に並列に多数形成されてもよい。また、切れ目として、例えば、十字状やX字状のものが複数形成されてもよい。
なお、凹凸形状82は、上述した粗面又は切れ目以外の他の形状でもよい。
粗面は、例えばやすり、砥粒または表面に凹凸加工を施したロール等を凹凸形成領域84に押圧することによって形成される。また、切れ目は、例えば金属製の針や刃等を押圧することによって形成される。さらに、これに限らず、粗面や切れ目は、炭酸ガスレーザ等を用いたレーザ加工等やワイヤブラシの使用等、他の方法によって形成されてもよい。
このように、本第2実施形態に係るガゼット袋80は、閉止シール部18の接合面に凹凸形状82が形成された後に閉止シール部18に対して超音波シールによる接合が行われることとなる。
閉止シール部18の接合面に凹凸形状82が形成されることによって、閉止シール部18の表面積が増え、超音波シールが行われることによる摩擦抵抗が大きくなる。従って、本第2実施形態に係るガゼット袋80は、凹凸形状82を形成しない場合に比較して、閉止シール部18の接合強度はより高められ、接合した閉止シール部18がその後剥離することを抑制できる。
また、凹凸形状82は、外表面層24を貫通してもよいし、貫通しなくてもよい。
図12は、第2実施形態に係る側部ヒートシール部16A,16Bを部分拡大して示した横断面図であり、外表面層24を貫通する凹凸形状82が形成された閉止シール部18を図示している。
凹凸形状82が外表面層24を貫通し内表面層22まで到達すると、図12の矢印で示されるように、内表面層22(シーラント層)を形成する樹脂が凹凸形状82による貫通孔から外表面層24へ染み出す。このシーラント層を形成する樹脂は熱融着性を有している。このため、閉止シール部18の接合が行われる際に、外表面層24に染み出した樹脂も摩擦熱による接合(熱融着)に寄与することとなり、閉止シール部18の接合強度は更に高められることとなる。
なお、凹凸形状82を形成する各傷痕の幅(径)が大きい程、染み出す内表面層22の樹脂の量も多くなり、樹脂の熱融着による接合強度が高まるものの、凹凸形状82による接合強度が相対的に弱まる。一方、凹凸形状82を形成する各傷痕の幅が小さい程、染み出す樹脂の量も少なくなり、樹脂の熱融着による接合強度が弱まるものの、凹凸形状82による接合強度が相対的に高まる。
このため、凹凸形状82を外表面層24に対して貫通させる場合には、樹脂の熱融着による接合強度と凹凸形状82による接合強度とのバランスを考慮して傷痕の幅が決定されることが好ましい。
また、ガゼット袋80を形成する積層フィルム21が外表面層24と内表面層22との間に熱融着性を有しない中間層である機能層を有している場合、凹凸形状82は、外表面層24及び中間層を貫通し、貫通孔が内表面層22に達してもよい。
ここで、凹凸形成領域84が設けられることによる引出部10の接合方法の一例について、第1実施形態に係る接合方法と比較して具体的に説明する。
図13(A)は、上述した第1実施形態に係る製造方法の一例を示した図である。
引出部10をガゼット部3の側部3aの一方のみと一体化させる場合、第1実施形態に係る製造方法では、基台31を横ガゼット部3と引出部10との間に挿入する必要があった。このためには、ガゼット袋1毎に横ガゼット部3と引出部10との間を開き、開いた状態を保ちつつ、基台31を挿入するという煩雑な工程を必要とする。
一方、本第2実施形態に係る図11の例では、上述した様に、引出部10の一方の面、及び該面に対向する側部ヒートシール部16Aに凹凸形状82が形成される。すなわち、凹凸形状82が形成された引出部10の面とは対向しないガゼット部3の側部3aには、凹凸形状82が形成されない。
そして、本第2実施形態に係る製造方法は、図13(B)に示されるように、凹凸形状82が形成されているガゼット部3の側部3a及び凹凸形状82が形成されている引出部10と共に、凹凸形状82が形成されていないガゼット部3の側部3aを超音波シール機29で挟む。その後、本第2実施形態に係る製造方法は、引出部10をガゼット部3の側部3aの一方のみと一体化させるために、凹凸形成領域84のみに閉止シール部18が形成されるように、超音波シールによる接合を行う。
すなわち、本第2実施形態では、凹凸形成領域84に重なるように、基台31を一方の平面部2側に位置させ、超音波シール機29のホーン30を他方の平面部2側に位置させることにより、超音波シール機30でガゼット袋80を挟み、超音波シールを行う。
このように、本第2実施形態に係る製造方法は、凹凸形状82が形成されていない側部ヒートシール部16Aと共に凹凸形成領域84に重なるように、超音波シール機30でガゼット袋1を挟み、凹凸形成領域84のみに閉止シール部18が形成されるように、超音波シールを行う。
本第2実施形態に係る製造方法では、凹凸形成領域84は凹凸形状82が形成されない領域に比べて接合強度が高くなることを利用して、凹凸形成領域84のみに閉止シール部18が形成されるように超音波シールの条件を調整して行われる。超音波シールの条件とは、一秒当たりの振動の回数や、ガゼット袋80に加える圧力等である。すなわち、本第2実施形態に係る超音波シールは、凹凸形成領域84が設けられた側部3aと引出部10とのみが接合されるように、第1実施形態における超音波シールよりも弱く行われる。
以上説明したように、本第2実施形態に係る製造方法は、単に凹凸形成領域84に重なるように超音波シール機30でガゼット袋1を挟み、超音波シールを行うので、第1実施形態に係る製造方法のような基台31を横ガゼット部3と引出部10との間に挿入する工程を必要とせず、超音波シールを行う工程を大幅に簡略化できる。
従って、本第3実施形態に係るガゼット袋80の製造方法は、簡易に引出部10をガゼット部3の側部3aの一方のみと一体化できる。
以上、本発明を、上記各実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記各実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記各実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、上記各実施形態では、側部ヒートシール部16A,16Bに閉止シール部18が複数設けられてもよい。
また、上記各実施形態では、ガゼット袋1の外側表面がヒートシール等で接合可能な熱融着性を有していてもよい。
また、上記各実施形態では、ファスナが設けられていなくてもよく、又ガゼット袋1に内容物を外部へ注出する注出口が設けられてもよい。
1 ガゼット袋
2 平面部
3 横ガゼット部
10 引出部
16A 側部ヒートシール部
16B 側部ヒートシール部
18 閉止シール部
82 凹凸形状

Claims (5)

  1. 対向する一対の平面部と、
    前記平面部の両側に設けられ、袋の内方に折り込まれる一対のガゼット部と、
    前記ガゼット部の上部が袋の外方に向けて引き出された引出部と、
    を具備するガゼット袋であって、
    前記平面部の側部と前記ガゼット部の側部とを内側表面同士で接合した第1接合部と、
    前記引出部の引き出された側部を内側表面同士で接合した第2接合部と、
    前記第1接合部と前記第2接合部とを外側表面同士で、超音波シールによって接合した第3接合部と、
    を備えるガゼット袋。
  2. 前記第3接合部が、前記引出部の下端領域を含む位置に形成されている請求項1記載のガゼット袋。
  3. 前記第3接合部の接合面に凹凸形状が形成される請求項1又は請求項2記載のガゼット袋。
  4. 対向する一対の平面部と、前記平面部の両側に設けられ、袋の内方に折り込まれる一対のガゼット部と、前記ガゼット部の上部が該ガゼット部の外方に向けて引き出された引出部と、を備えるガゼット袋の製造方法であって、
    前記平面部の側部と前記ガゼット部の側部とを、第1接合部によって内側表面同士で接合し、
    前記引出部の引き出された側部を、第2接合部によって内側表面同士で接合し、
    前記第1接合部と前記第2接合部とを外側表面同士で、超音波シールによって接合して第3接合部を形成するガゼット袋の製造方法。
  5. 前記第2接合部によって接合された前記引出部の一方の面、及び該面に対向し前記第1接合部によって接合された前記ガゼット部の側部の少なくとも何れか一方に凹凸形状を形成し、
    前記凹凸形状が形成されている前記ガゼット部の側部及び前記凹凸形状が形成されている前記引出部と共に、前記凹凸形状が形成されていない前記ガゼット部の側部を超音波シール機で挟み、
    該凹凸形状が形成された領域のみに前記第3接合部が形成されるように、前記超音波シール機を用いた超音波シールによる接合を行う請求項4記載のガゼット袋の製造方法。
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