JP6433685B2 - ウェビング巻取装置 - Google Patents

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本発明は、巻取部材が巻取方向に回転されることでウェビングが巻取部材に巻取られるウェビング巻取装置に関する。
下記特許文献1に記載のシートベルト用リトラクタでは、バネ式の巻取装置がスピンドルに巻取方向への付勢力を作用させることで、スピンドルが巻取方向に回転されて、スピンドルにウェビングが巻取られる。
ここで、このシートベルト用リトラクタでは、巻取装置が作用させる付勢力によってスピンドルを巻取方向に回転させる時間が長くなるに従い、スピンドルの巻取方向への回転速度が増加されて、ウェビングのスピンドルへの巻取速度が増加される。
特開2014−24478号公報
本発明は、上記事実を考慮し、付勢手段が作用させる付勢力によって巻取部材を巻取方向に回転させる時間が長くなってもウェビングの巻取部材への巻取速度の増加を抑制できるウェビング巻取装置を得ることが目的である。
請求項1に記載のウェビング巻取装置は、車両の乗員に装着可能にされるウェビングと、巻取方向に回転されることで前記ウェビングが巻取られると共に、前記ウェビングが引出されることで引出方向に回転される巻取部材と、前記巻取部材に巻取方向への付勢力を作用させる付勢手段と、前記ウェビングの前記巻取部材への巻取りに抵抗力を作用させる抵抗手段と、を備えている。
請求項1に記載のウェビング巻取装置は前記ウェビングの前記巻取部材への巻取速度が大きくなるに従い前記抵抗手段が作用させる抵抗力を大きくする。
請求項1に記載のウェビング巻取装置は前記抵抗手段が前記ウェビングの前記巻取部材への巻取りに抵抗力を作用させる際と前記抵抗手段が前記ウェビングの前記巻取部材への巻取りに抵抗力を作用させない際とを切替える切替手段を備えている。
請求項2に記載のウェビング巻取装置は、請求項1に記載のウェビング巻取装置において、前記ウェビングが前記巻取部材から引出される際に前記抵抗手段の前記ウェビングへの連絡を解除する解除手段を備えている。
請求項3に記載のウェビング巻取装置は、請求項1又は請求項2に記載のウェビング巻取装置において、前記切替手段が前記ウェビングの前記巻取部材への巻取量に対応して前記抵抗手段の作動状態と作動不能状態とを切替える。
請求項1に記載のウェビング巻取装置では、ウェビングが巻取部材から引出されることで、巻取部材が引出方向に回転されると共に、車両の乗員にウェビングが装着可能にされる。また、付勢手段が巻取部材に巻取方向への付勢力を作用させており、巻取部材が巻取方向に回転されることで、ウェビングが巻取部材に巻取られる。
ここで、抵抗手段がウェビングの巻取部材への巻取りに抵抗力を作用させる。このため、付勢手段が作用させる付勢力によって巻取部材を巻取方向に回転させる時間が長くなっても、ウェビングの巻取部材への巻取速度の増加を抑制できる。
また、ウェビングの巻取部材への巻取速度が大きくなるに従い、抵抗手段が作用させる抵抗力が大きくされる。このため、付勢手段が作用させる付勢力によって巻取部材を巻取方向に回転させる時間が長くなっても、ウェビングの巻取部材への巻取速度の増加を効果的に抑制できる。
さらに、抵抗手段がウェビングの巻取部材への巻取りに抵抗力を作用させる際と、抵抗手段がウェビングの前記巻取部材への巻取りに抵抗力を作用させない際と、を切替手段が切替える。このため、抵抗手段が必要に応じてウェビングの巻取部材への巻取りに抵抗力を作用させることができる。
請求項2に記載のウェビング巻取装置では、ウェビングが巻取部材から引出される際に、解除手段が抵抗手段のウェビングへの連絡を解除する。このため、ウェビングが巻取部材から引出される際に、抵抗手段がウェビングに抵抗力を作用させることを抑制できる。
本発明の第1実施形態に係るウェビング巻取装置を示す正面図である。 本発明の第1実施形態に係るウェビング巻取装置の主要部を示す正面側から見た断面図である。 本発明の第1実施形態に係るウェビング巻取装置の主要部を示す一側方から見た断面図(図2の3−3線断面図)である。 本発明の第1実施形態に係るウェビング巻取装置におけるウェビングのスプールへのぜんまいばねの付勢力による巻取時間(横軸t)とウェビングのスプールへの巻取速度(縦軸v)との関係を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係るウェビング巻取装置の主要部を示す正面側から見た断面図である。 本発明の第2実施形態に係るウェビング巻取装置の主要部を示す一側方から見た側面図である。 本発明の第2実施形態に係るウェビング巻取装置におけるウェビングのスプールへのぜんまいばねの付勢力による巻取時間(横軸t)とウェビングのスプールへの巻取速度(縦軸v)との関係を示すグラフである。
[第1実施形態]
図1には、本発明の第1実施形態に係るウェビング巻取装置10が正面図にて示されており、図2には、ウェビング巻取装置10の主要部が正面側から見た断面図にて示されている。さらに、図3には、ウェビング巻取装置10が一側方から見た断面図(図2の3−3線断面図)にて示されている。なお、図面では、車幅方向外側を矢印OUTで示し、車両前後方向一側を矢印FRで示し、車両上方を矢印UPで示す。
図1〜図3に示す如く、本実施形態におけるウェビング巻取装置10には、設置部材としての金属製で断面U字形板状のフレーム12が設けられており、フレーム12には、背面側の背板12Aと、一側方の脚板12Bと、他側方の脚板12Cと、が設けられている。ウェビング巻取装置10は、フレーム12の背板12Aにおいて、車両の骨格部材としての矩形筒状のピラー(図示省略)内に固定されており、これにより、ウェビング巻取装置10が車両に設置されて、ウェビング巻取装置10の正面側、一側方及び上方が、それぞれ車幅方向外側、車両前後方向一側(車両前側又は車両後側)及び車両上方へ向けられている。
フレーム12の脚板12Bと脚板12Cとの間には、巻取部材としての金属製で略円柱状のスプール14が回転可能に支持されており、スプール14には、略円柱状の中心軸14Aが設けられている。中心軸14Aは、スプール14の脚板12B側に同軸上に固定されて、スプール14と一体回転可能にされており、中心軸14Aは、脚板12Bを貫通されて、フレーム12の脚板12B外側に延出されている。
スプール14には、長尺帯状のウェビング16(ベルト)が基端側から巻取られており、スプール14が巻取方向(図3の矢印Aの方向)へ回転されることで、ウェビング16がスプール14に巻取られると共に、ウェビング16がスプール14から引出されることで、スプール14が引出方向(図3の矢印Bの方向)へ回転される。
ウェビング16は、フレーム12から上側へ延出された後に、ピラー内から車室内に延出されて、先端が車両のシート(図示省略)の車幅方向外側の車体に固定される。ウェビング16は、車室内において、装着部材としての金属製のタング(図示省略)に移動可能に挿通されており、タングは、ウェビング16の所定位置においてウェビング16の先端側への移動を係止される。シートの車幅方向内側の車体には、装着機構としてのバックル(図示省略)が固定されており、ウェビング16がスプール14から引出されて、タングがバックルに装着されることで、シートに着座した乗員にウェビング16が装着される。
フレーム12の脚板12C外側には、ロック手段(規制手段)としてのロック機構18が固定されており、ロック機構18は、スプール14に連絡可能にされている。ロック機構18には、作動部材としての慣性体(図示省略)が設けられており、慣性体は、慣性力により移動可能にされている。車両の緊急時(車両の急減速時及びウェビング16のスプール14からの急激な引出し時)には、慣性体が慣性力により移動されることで、ロック機構18が、作動されて、スプール14の引出方向への回転をロック(規制)する。
フレーム12の脚板12B外側には、抵抗機構20が設けられており、抵抗機構20には、支持部材としての箱状のハウジング20Aが設けられている。ハウジング20Aは、フレーム12の脚板12Bに固定されており、これにより、抵抗機構20がフレーム12に固定されている。ハウジング20A内には、連絡手段としての連絡ギヤ22が配置されると共に、ハウジング20Aには、スプール14の中心軸14Aが貫通されており、連絡ギヤ22は、中心軸14Aが同軸上に貫通されて、中心軸14Aに支持されている。
連絡ギヤ22と中心軸14Aとの間には、解除手段としてのクラッチ機構24(ワンウェイクラッチ)が設けられている。連絡ギヤ22の中心軸14A側部分には、所定数(本実施形態では4個)のクラッチ溝26が形成されており、所定数のクラッチ溝26は、連絡ギヤ22の周方向に等間隔に配置されている。クラッチ溝26は、中心軸14A側に開放されており、クラッチ溝26の外周面(中心軸14Aとは反対側の面)は、巻取方向へ向かうに従い連絡ギヤ22の径方向内側へ向かう方向に徐々に傾斜されている。クラッチ溝26内には、円柱状のクラッチ体28が配置されており、クラッチ体28は、中心軸14Aの外周面及びクラッチ溝26の外周面との間で摩擦力を発生可能にされている。
このため、中心軸14Aが巻取方向に回転される際には、クラッチ体28が、中心軸14Aによって巻取方向に移動されて、中心軸14Aの外周面とクラッチ溝26の外周面との間に挟持される(噛込まれる)ことで、クラッチ体28が中心軸14Aと連絡ギヤ22とを連結して、連絡ギヤ22が中心軸14Aと一体に巻取方向に回転される。一方、中心軸14Aが引出方向に回転される際には、クラッチ体28が、中心軸14Aによって引出方向に移動されて、中心軸14Aの外周面とクラッチ溝26の外周面との間に挟持されないことで、クラッチ体28が中心軸14Aと連絡ギヤ22とを連結せずに、連絡ギヤ22が中心軸14Aと一体に回転されない。
抵抗機構20には、連絡ギヤ22の下側において、抵抗手段としての回転ダンパ30が設けられている。回転ダンパ30の中心部分には、ダンパ軸30Aが設けられており、ダンパ軸30Aは、連絡ギヤ22と軸方向を平行にされた状態で、ハウジング20A内に回転不能に固定されている。回転ダンパ30の外周部分には、ダンパギヤ30Bがダンパ軸30Aと同軸上に設けられており、ダンパギヤ30Bは、連絡ギヤ22に噛合されて、連絡ギヤ22の回転によってダンパ軸30Aに対し回転可能にされている。回転ダンパ30は、ダンパギヤ30Bがダンパ軸30Aに対し回転される際にダンパギヤ30Bの回転に対し抵抗力を作用可能にされており、回転ダンパ30がダンパギヤ30Bの回転に対し作用させる抵抗力は、ダンパギヤ30Bの回転速度に比例して大きくされる。
抵抗機構20のフレーム12とは反対側には、付勢機構32が設けられており、付勢機構32には、収容部材としての箱状のケース32Aが設けられている。ケース32Aは、抵抗機構20に固定されており、これにより、付勢機構32が抵抗機構20を介してフレーム12に固定されている。ケース32A内には、連結部材としてのアダプタ34が回転可能に支持されており、アダプタ34は、ケース32Aの抵抗機構20側に露出されている。アダプタ34には、スプール14の中心軸14Aが同軸上に取付けられており、アダプタ34は、中心軸14Aと一体回転可能にされている。
ケース32A内には、付勢手段としてのぜんまいばね36が収容されている。ぜんまいばね36の内周側端部は、アダプタ34に固定されると共に、ぜんまいばね36の外周側端部は、ケース32Aの内周部に固定されており、ぜんまいばね36は、アダプタ34を介してスプール14(中心軸14A)を巻取方向に付勢している。
次に、本実施形態の作用を説明する。
以上の構成のウェビング巻取装置10では、スプール14からウェビング16が引出されて、ウェビング16のタングがバックルに装着されることで、車両のシートに着座した乗員にウェビング16が装着される。また、スプール14からウェビング16が引出される際には、付勢機構32のぜんまいばね36の付勢力に抗して、スプール14が引出方向に回転される。
車両の緊急時には、ロック機構18の慣性体が慣性力により移動されることで、ロック機構18が、作動されて、スプール14の引出方向への回転をロックする。これにより、ウェビング16によって乗員が拘束される。
また、タングのバックルへの装着が解除されることで、乗員へのウェビング16の装着が解除される。これにより、ぜんまいばね36の付勢力によって、スプール14が巻取方向に回転されて、ウェビング16がスプール14に巻取られる。
ここで、上述の如く、ぜんまいばね36の付勢力によってスプール14が巻取方向に回転される際には、スプール14の中心軸14Aが巻取方向に回転されることで、抵抗機構20のクラッチ機構24において、クラッチ体28が、中心軸14Aによって巻取方向に移動されて、中心軸14Aの外周面と連絡ギヤ22のクラッチ溝26の外周面との間に挟持される。このため、クラッチ体28が中心軸14Aと連絡ギヤ22とを連結して、連絡ギヤ22がスプール14と一体に巻取方向に回転されることで、抵抗機構20の回転ダンパ30において、連絡ギヤ22によってダンパギヤ30Bがダンパ軸30Aに対し回転されて、ダンパギヤ30Bの回転に対し抵抗力が作用される。これにより、連絡ギヤ22及びクラッチ体28を介してスプール14(中心軸14A)の巻取方向への回転(ウェビング16のスプール14への巻取り)に回転ダンパ30の抵抗力が作用される。
このため、図4に示す如く、回転ダンパ30が存在しない場合(図4の破線参照)と異なり、ぜんまいばね36が作用させる付勢力によってスプール14が巻取方向に回転される時間が長くなっても、スプール14の巻取方向への回転速度の増加を抑制できて、ウェビング16のスプール14への巻取速度の増加を抑制できる(図4の実線参照)。
これにより、ウェビング16がスプール14に全量(最大限度)巻取られて、スプール14の巻取方向への回転が急激に停止された際でも、スプール14の減速度を小さくできて、スプール14からロック機構18の慣性体に作用される衝撃を低減でき、慣性体がスプール14から作用される衝撃によって移動されることでロック機構18が作動されてスプール14の引出方向への回転をロックすること(所謂エンドロック)を抑制できる。
しかも、ウェビング16がスプール14に巻取られる際に、ウェビング16の所定位置に係止されたタングがウェビング16と共に移動されても、上述の如くウェビング16のスプール14への巻取速度の増加を抑制できることで、タングの移動速度の増加を抑制できる。このため、タングが車室の内装材(例えばピラーを被覆する内装トリム)に衝突する衝撃を低減でき、タングによって車室の内装材が損傷することを抑制できる。
また、回転ダンパ30がダンパギヤ30Bの回転に対し作用させる抵抗力がダンパギヤ30Bの回転速度に比例して大きくされるため、回転ダンパ30がスプール14の巻取方向への回転に対し作用させる抵抗力がスプール14の巻取方向への回転速度に比例して大きくされる。このため、ぜんまいばね36が作用させる付勢力によってスプール14が巻取方向に回転される時間が長くなっても、スプール14の巻取方向への回転速度の増加を効果的に抑制できて、ウェビング16のスプール14への巻取速度の増加を効果的に抑制できる。これにより、特にウェビング16のスプール14への巻取速度を略一定にできる(図4の実線参照)ことで、ウェビング巻取装置10の高級感を向上させることができる。
さらに、上述の如く、回転ダンパ30がスプール14の巻取方向への回転に対し作用させる抵抗力がスプール14の巻取方向への回転速度に比例して大きくされる。このため、仮に、ぜんまいばね36が例えば劣化されて、ぜんまいばね36がスプール14に作用させる巻取方向への付勢力が低下しても、ぜんまいばね36の付勢力によるスプール14の巻取方向への回転速度の低下に伴い、回転ダンパ30がスプール14の巻取方向への回転に対し作用させる抵抗力も低下されることで、スプール14が巻取方向に回転できてウェビング16を巻取ることができる。
また、スプール14からウェビング16が引出される際には、スプール14の中心軸14Aが引出方向に回転されることで、クラッチ機構24において、クラッチ体28が、中心軸14Aによって引出方向に移動されて、中心軸14Aの外周面と連絡ギヤ22のクラッチ溝26の外周面との間に挟持されない。このため、クラッチ体28が中心軸14Aと連絡ギヤ22とを連結せずに、連絡ギヤ22がスプール14(中心軸14A)と一体に引出方向に回転されないことで、スプール14の引出方向への回転(ウェビング16のスプール14からの引出し)に回転ダンパ30の抵抗力が作用されない。これにより、スプール14からのウェビング16の引出しが回転ダンパ30の抵抗力によって制限されることを抑制できる。
[第2実施形態]
図5には、本発明の第2実施形態に係るウェビング巻取装置50の主要部が正面側から見た断面図にて示されており、図6には、ウェビング巻取装置50の主要部が一側方から見た側面図にて示されている。
本実施形態に係るウェビング巻取装置50は、上記第1実施形態と、ほぼ同様の構成であるが、以下の点で異なる。
図5及び図6に示す如く、本実施形態に係るウェビング巻取装置50では、抵抗機構20のハウジング20A内に、連絡ギヤ22の付勢機構32側において、切替手段としての切替機構52が設けられている。
ハウジング20A内には、付勢機構32のアダプタ34が挿入されており、アダプタ34のハウジング20A内における部分には、減速機構を構成する第1ギヤ54が同軸上に一体に設けられている。第1ギヤ54には、減速機構を構成する第2ギヤ56が噛合されており、第2ギヤ56は、ハウジング20A内に第1ギヤ54と軸方向を平行にされた状態で回転可能に支持されると共に、第1ギヤ54に比し径が大きくされている。第2ギヤ56には、減速機構を構成する第3ギヤ58が同軸上に一体に設けられており、第3ギヤ58は、第2ギヤ56に比し径が小さくされている。
ハウジング20A内には、切替部材としての略円環板状のカム60が回転可能に支持されており、カム60は、第1ギヤ54と同軸上に配置されると共に、内径がスプール14の径と略同一にされている。カム60の内周面全体には、内歯60Aが形成されており、カム60には、内歯60Aにおいて、第3ギヤ58が噛合されている。このため、スプール14(中心軸14A及びアダプタ34)が回転されることで、第1ギヤ54、第2ギヤ56及び第3ギヤ58を介して、カム60が減速されて回転される。
カム60の周方向一部には、湾曲板状の突出部60Bが一体に設けられており、突出部60Bは、カム60の径方向外側に突出されて、カム60の外周面を構成している。また、カム60の突出部60B以外の外周面は、非突出部60Cにされている。
ハウジング20A内には、カム60の下側において、規制部材としてのパウル62が回動可能に支持されており、パウル62は、カム60と軸方向を平行にされている。パウル62の上側部分には、当接部62Aが設けられており、当接部62Aには、スプリング64が接続されている。スプリング64は、パウル62を上側に付勢しており、パウル62は、スプリング64の付勢力によって、当接部62Aにおいてカム60の外周面に当接されている。また、パウル62の下側部分には、パウル部62Bが設けられている。
ウェビング16がスプール14から引出されて乗員に装着された状態(以下「ウェビング16の乗員装着状態」という)からウェビング16がスプール14に全量(最大限度)巻取られた状態(以下「ウェビング16の全量巻取状態」という)になる間(例えばウェビング16がスプール14に全量巻取られる直前の状態であり、以下「ウェビング16の中間巻取状態」という)において、パウル62の当接部62Aがカム60の非突出部60Cに当接される状態からカム60の突出部60Bに当接される状態に切替えられる。これにより、パウル62が突出部60Bによってスプリング64の付勢力に抗して下側に回動される。
回転ダンパ30のダンパ軸30Aは、ハウジング20A内に回転可能に支持されており、ダンパ軸30Aには、ラチェットギヤ66が同軸上に一体に設けられている。ラチェットギヤ66は、パウル62の下側に配置されており、パウル62が下側に回動されることで、パウル62のパウル部62Bがラチェットギヤ66に噛合される。
ここで、乗員へのウェビング16の装着が解除されて、ぜんまいばね36の付勢力によってスプール14が巻取方向に回転される際には、抵抗機構20において、連絡ギヤ22によって回転ダンパ30のダンパギヤ30B及びダンパ軸30A(ラチェットギヤ66を含む)が一体に回転されると共に、切替機構52において、アダプタ34の第1ギヤ54、第2ギヤ56及び第3ギヤ58を介して、カム60が減速されて回転される。
ウェビング16の乗員装着状態から全量巻取状態になる間のウェビング16の中間巻取状態(例えばウェビング16がスプール14に全量巻取られる直前の状態)では、切替機構52において、パウル62の当接部62Aがカム60の非突出部60Cに当接される状態からカム60の突出部60Bに当接される状態に切替えられて、パウル62が突出部60Bによって下側に回動されることで、パウル62のパウル部62Bがラチェットギヤ66に噛合されて、ラチェットギヤ66の回転が規制される。これにより、ダンパ軸30Aの回転が規制されることで、上記第1実施形態と同様に、連絡ギヤ22によってダンパギヤ30Bがダンパ軸30Aに対し回転されて、スプール14の巻取方向への回転(ウェビング16のスプール14への巻取り)に回転ダンパ30の抵抗力が作用される。
このため、図7に示す如く、ぜんまいばね36が作用させる付勢力によってスプール14が巻取方向に回転される時間が長くなっても、ウェビング16の中間巻取状態以降では、スプール14の巻取方向への回転速度の増加を抑制できて、ウェビング16のスプール14への巻取速度の増加を抑制できる。
これにより、本実施形態でも、上記第1実施形態と同様の作用及び効果を奏することができる。
さらに、ウェビング16の乗員装着状態から中間巻取状態になるまでの間は、連絡ギヤ22によってダンパギヤ30B及びダンパ軸30Aが一体に回転されることで、スプール14の巻取方向への回転(ウェビング16のスプール14への巻取り)に回転ダンパ30の抵抗力が作用されずに、スプール14の巻取方向への回転速度(ウェビング16のスプール14への巻取速度)の増加が抑制されない。これにより、ウェビング16の乗員装着状態から全量巻取状態になるまでの時間を短くできる。
なお、本実施形態では、ウェビング16のスプール14への巻取量に対応して、スプール14の巻取方向への回転(ウェビング16のスプール14への巻取り)に回転ダンパ30の抵抗力が作用されるか否かを切替えた。しかしながら、気温に対応して、スプール14の巻取方向への回転(ウェビング16のスプール14への巻取り)に回転ダンパ30の抵抗力が作用されるか否かを切替えてもよい。
例えば、第1ギヤ54、第2ギヤ56、第3ギヤ58及びカム60を設けずに、切替手段を構成する伸縮部材(例えばバイメタル)をパウル62に接続することで、伸縮部材が気温による伸縮によりパウル62を回動させて、パウル62のパウル部62Bがラチェットギヤ66に噛合されるか否かを切替えてもよい。この場合、例えば、気温が常温以上の際には、パウル62のパウル部62Bがラチェットギヤ66に噛合される一方、気温が常温よりも低い低温の際には、パウル62のパウル部62Bがラチェットギヤ66に噛合されない構成にする。これにより、気温が低温の際には、ぜんまいばね36が作用させる付勢力が小さくなる一方、回転ダンパ30が作用させる抵抗力が大きくなるため、スプール14の巻取方向への回転に回転ダンパ30が抵抗力を作用させないことで、ぜんまいばね36が作用させる付勢力によって、スプール14が巻取方向に回転できて、ウェビング16をスプール14に巻取ることができる。
また、上記第1実施形態及び第2実施形態では、連絡ギヤ22と別に回転ダンパ30(抵抗手段)を設けた。しかしながら、連絡ギヤ22が回転ダンパ30の機能を有してもよい。この場合、連絡ギヤ22の外周部分をダンパギヤ30Bにすると共に、連絡ギヤ22の内周部分(クラッチ機構24を含む)をダンパ軸30Aにして、連絡ギヤ22の外周部分に対し連絡ギヤ22の内周部分が回転されることで、連絡ギヤ22の内周部分の回転に抵抗力が作用されて、スプール14の巻取方向への回転(ウェビング16のスプール14への巻取り)に抵抗力が作用される。しかも、連絡ギヤ22の外周部分の回転を規制するか否かを切替手段によって切替えることで、スプール14の巻取方向への回転(ウェビング16のスプール14への巻取り)に抵抗力が作用されるか否かを切替えることができる。
さらに、上記第1実施形態及び第2実施形態では、スプール14に回転ダンパ30(抵抗手段)の抵抗力を作用させた。しかしながら、ウェビング16に抵抗手段の抵抗力を作用させてもよい。
10 ウェビング巻取装置
14 スプール(巻取部材)
16 ウェビング
24 クラッチ機構(解除手段)
30 回転ダンパ(抵抗手段)
36 ぜんまいばね(付勢手段)
50 ウェビング巻取装置
52 切替機構(切替手段)

Claims (3)

  1. 車両の乗員に装着可能にされるウェビングと、
    巻取方向に回転されることで前記ウェビングが巻取られると共に、前記ウェビングが引出されることで引出方向に回転される巻取部材と、
    前記巻取部材に巻取方向への付勢力を作用させる付勢手段と、
    作動されて前記ウェビングの前記巻取部材への巻取りに抵抗力を作用させると共に、前記ウェビングの前記巻取部材への巻取速度が大きくなるに従い作用させる当該抵抗力を大きくする抵抗手段と、
    前記ウェビングの乗員への装着が解除されて前記ウェビングが前記付勢手段の付勢力による前記巻取部材への巻取り開始から最大限度の巻取りまでの間の中間巻取状態にされる際に、前記抵抗手段を作動不能状態から作動状態に切替えて、前記抵抗手段が前記ウェビングの前記巻取部材への巻取りに抵抗力を作用させない状態から前記抵抗手段が前記ウェビングの前記巻取部材への巻取りに抵抗力を作用させる状態に切替える切替手段と、
    を備えたウェビング巻取装置。
  2. 前記ウェビングが前記巻取部材から引出される際に前記抵抗手段の前記ウェビングへの連絡を解除する解除手段を備えた請求項1記載のウェビング巻取装置。
  3. 前記切替手段が前記ウェビングの前記巻取部材への巻取量に対応して前記抵抗手段の作動状態と作動不能状態とを切替える請求項1又は請求項2記載のウェビング巻取装置。
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