まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。図2は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。尚、以下において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側とし、パチンコ遊技機1を前面側から見たときの上下左右方向を基準として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ遊技機1の前面とは、該パチンコ遊技機1にて遊技を行う遊技者と対向する対向面である。
図1は、本実施例におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(以下、遊技機と略記する場合がある)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレール2bによって囲まれた正面視略円形状の遊技領域10が形成されている。この遊技領域10には、遊技媒体としての遊技球が打球発射装置(図示略)から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠3には、ガラス窓50aを有するガラス扉枠50が左側辺を中心として回動可能に設けられ、該ガラス扉枠50により遊技領域10を開閉できるようになっており、ガラス扉枠50を閉鎖したときにガラス窓50aを通して遊技領域10を透視できるようになっている。
図1に示すように、遊技盤2は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材にて正面見略四角形状に形成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール2b等が設けられた盤面板(図示略)と、該盤面板の背面側に一体的に取付けられるスペーサ部材(図示略)と、から主に構成されている。尚、遊技盤2はベニヤ板にて構成されていてもよい。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域10の右側下部位置)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。以下では、第1特別図柄表示器4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域10の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、変動表示結果となる確定演出図柄(最終停止図柄)を導出表示する。
演出表示装置5は、遊技盤2よりも背面側に配設され、該遊技盤2に形成された開口2cを通して視認できるようになっている。尚、遊技盤2における開口2cには枠状のセンター飾り枠51が設けられている。遊技盤2の背面と演出表示装置5との間には、後述する演出ユニット300が設けられている。また、演出ユニット300と遊技盤2の背面との間には後述する導光板装置500が設けられており、遊技盤2における開口2cから後述する第1導光板511、第2導光板521を透して演出ユニット300の可動体301及び演出表示装置5の表示画面を視認できるようになっている。
演出表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。
第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの右方位置には、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示し、第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aが設けられ、演出表示装置5の右側下方には、普通可変入賞球装置6Bが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の球受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、遊技領域10に突出する突出位置となる閉鎖状態と遊技領域10から退避する退避位置となる開放状態とに変化する可動板を有する普通電動役物を備え、始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。また、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。
図1に示すように、普通入賞球装置6Aの右方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できない(または通過(進入)しにくい)遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。
大入賞口を通過(進入)した遊技球が図2に示すカウントスイッチ23によって検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1の状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2の状態となる。
第2保留表示器25Bの右方位置には、普通図柄表示器20が設けられている。普通図柄表示器20の右方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、遊技領域10の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、更に遊技領域10の周辺部には、演出用LED9が設けられている。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域10に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。
遊技領域10の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、発射装置(図示略)へと供給可能に保持(貯留)する上皿90(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿90から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿91が設けられている。下皿91を形成する部材に取付けられたスティックコントローラ31Aの傾倒操作はコントローラセンサユニット35Aにて検出され、上皿90を形成する部材に設けられたプッシュボタン31Bに対してなされた押下動作はプッシュセンサ35Bにて検出される。
次に、パチンコ遊技機1の回路構成について説明する。パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15、払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。また、主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、通過ゲート41を通過した遊技球を検出するゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。また、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば、演出図柄の変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを示す変動パターン指定コマンド等が含まれている。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101(ReadOnlyMemory101)と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102(RandomAccessMemory102)と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103(CentralProcessingUnit103)と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105(Input/Outputport105)と、を備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。
図2に示すように、演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R、演出用LED9、第1導光板LED512,517、第2導光板LED522、演出用モータ302といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路や、スティックコントローラ31A、プッシュボタン31Bといった電気部品の動作を検出するための各種回路が搭載されている。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。また、ROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、遊技領域10に設けられた通過ゲート41を遊技球が通過したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過し、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図はずれ」となる。特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となり、普通可変入賞球装置6Bの可動板が遊技領域10から退避する開放制御が行われ、所定時間が経過すると遊技領域10に突出する閉鎖位置に戻る通常開放制御が行われる。
遊技球が第1始動入賞口に入賞したことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示器4Aによる特図ゲームが開始される。また、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示器4Bによる特図ゲームが開始される。
特図ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、変動表示時間が経過すると確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「はずれ」となる。特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1の状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2の状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「16」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。
演出表示装置5の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rでは、特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。リーチ状態とは、演出表示装置5の表示領域にて停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示され、変動表示結果が「非確変大当り」となった場合は大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。尚、時短制御では、普通図柄の当選頻度が高められて、普通可変入賞球装置6Bへの入賞頻度が高められる、いわゆる電チューサポートが実施される。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せ(「確変大当り組合せ」ともいう)となる確定演出図柄が停止表示され、変動表示結果が「確変大当り」となった場合は大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。この確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて変動表示結果が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に変動表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したとき、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば時短回数と同じ100回)の特図ゲームが実行されたとき、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたとき、などに終了すればよい。
時短制御が行われるときには、普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動板の移動制御を行う移動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その移動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御、高開放制御)が行われる。これにより、第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理において遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、スイッチ処理、メイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理を実行する。
特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部(図示略)に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、特図表示結果判定用、大当り種別判定用、変動パターン判定用などの乱数値をそれぞれ抽出して、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部における空きエントリの最上位に格納(記憶)する始動入賞処理を実行する。
また、CPU103は、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無などに基づいて特図ゲームを開始するか否かの判定や、特図表示結果判定用の乱数値を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する特別図柄通常処理を実行する。つまり、CPU103は、特図ゲームの変動表示を開始するときに、始動入賞が発生したときに記憶した乱数値に基づいて、当該変動表示の表示結果として大当り表示結果を導出表示するか否かを決定(抽選)する処理を実行する。
次いで、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する変動パターン設定処理、特別図柄を変動させるための設定や特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を行う特別図柄変動処理、特別図柄の変動を停止させて確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う特別図柄停止処理を行う。また、変動表示結果が「大当り」となった場合は、大当り遊技状態において大入賞口を開閉させる処理を行う大当り開放前処理、大当り開放中処理、大当り開放後処理、大当り終了処理を行う。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。先ず、演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理においてタイマ割込が発生すると、コマンド解析処理、演出制御プロセス処理、演出用乱数更新処理を実行する。
演出制御プロセス処理では、演出表示装置5の第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uでの保留記憶表示を、保留記憶バッファの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する。次いで、演出制御プロセスフラグの値に応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する変動パターン指定コマンド受信待ち処理、演出図柄の変動が開始されるように制御する演出図柄変動開始処理、演出図柄変動開始処理にてセットされたプロセスデータに応じて変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等の制御や変動時間の終了を監視するとともに、演出表示装置5の表示制御、スピーカ8L,8Rからの音出力、演出用LED9、第1導光板LED512,517、第2導光板LED522、の発光及び演出ユニット300の演出用モータ302の駆動制御等を行う演出図柄変動中処理、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う演出図柄変動停止処理を行う。
大当り表示処理においては、変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。大当り遊技中処理においては、大当り遊技中の制御を行う。大当り終了演出処理においては、演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。
このように演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンド(制御情報)に基づいて、演出図柄の変動表示制御や予告演出といった遊技に関連する各種演出を実行可能とされている。
尚、演出制御用CPU120が演出図柄の変動表示中において実行する予告演出としては、例えば、大当りの可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、変動表示開始時やリーチ成立時において実行される複数の予告を含む。
また、本実施例では、上記予告を含む各種演出として、演出ユニット300の可動体301による可動体演出や、導光板装置500を用いた発光演出(演出表示)や、演出ユニット300、導光板装置500、スピーカ8L,8R、及び演出用LED9による複合演出を実行可能とされている。尚、これら各種演出は、例えば、変動表示中における所定タイミングや、遊技者がスティックコントローラ31Aまたはプッシュボタン31Bを操作したタイミングで実行される。
演出ユニット300は、演出用モータ302及び図示しない駆動機構と、遊技盤2の背面に取付けられる図示しないベース部に対し移動可能に設けられた可動体301とを有し、可動体301は、演出表示装置5の上部に配置される待機位置と、演出表示装置5の表示画面の前側略中央位置に重畳する演出位置と、の間で上下方向に移動可能とされている。
次に、導光板装置500について、図3〜図23に基づいて説明する。図3は、(A)は導光板装置を斜め前から見た状態を示す斜視図、(B)は導光板装置を斜め後ろから見た状態を示す斜視図である。図4は、導光板装置の構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。図5は、導光板装置の構成を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。図6は、前保持部材を斜め後ろから見た状態を示す斜視図である。図7は、前保持部材に第1集光レンズ及び第1導光板を取付ける状態を示す要部拡大斜視図である。図8は、(A)は前保持部材の左側辺部の上部を示す背面図、(B)は凹凸部と第1導光板との間に生じる隙間を示す断面図である。図9は、中保持部材の前面に対する第2導光板LED基板及び第2集光レンズの取付状態を示す斜視図である。図10は、中保持部材の背面に対する第1導光板LED基板及び第1集光レンズの取付状態を示す斜視図である。図11は、後保持部材を斜め前から見た状態を示す斜視図である。図12は、(A)は凸条と第1集光レンズとの位置関係を示す概略図、(B)は(A)のJ−J断面図である。図13は、(A)は凸条と第1集光レンズとの位置関係を示す概略図、(B)は(A)のK−K断面図である。図14は、第1集光レンズ及び第2集光レンズを示す六面図である。図15は、(A)は第2導光板、(B)は第1導光板を示す正面図である。図16は、導光板装置における各位置決め用ボスと各挿入部との配置位置を示す正面図である。図17は、図16のA−A断面図である。図18は、(A)は図16のB−B断面図、(B)はC−C断面図である。図19は、(A)は図16のD−D断面図、(B)はE−E断面図である。図20は、(A)は図16のF−F断面図、(B)はG−G断面図である。図21は、(A)は図16のH−H断面図、(B)はI−I断面図である。図22は、(A)は第2導光板の通常時、(B)は第2導光板の熱膨張時の態様を示す正面図である。図23は、(A)は第1導光板の通常時、(B)は第1導光板の熱膨張時の態様を示す正面図である。尚、以下の説明において、各種複数の取付ネジのうち一部の図示は省略する。
図3〜図5に示すように、導光板装置500は、第1導光板ユニット501と、該第1導光板ユニット501の前方に配置される第2導光板ユニット502と、第1導光板ユニット501と第2導光板ユニット502とを前後から挟むように保持する前保持部材503、中保持部材504及び後保持部材505と、から主に構成される。詳しくは、中保持部材504と後保持部材505とは、第1導光板ユニット501を前後から挟むように後取付位置に保持し、前保持部材503と中保持部材504とは、第2導光板ユニット502を前後から挟むように後保持位置よりも前側の前取付位置に保持する。後保持部材505は、複数のネジN1により中保持部材504の背面に取付けられるとともに、複数のネジN2により前保持部材503の背面に取付けられ、中保持部材504は、複数のネジN3により前保持部材503の背面に取付けられる。
よって、前保持部材503、中保持部材504及び後保持部材505は、中保持部材504と後保持部材505との間に第1導光板ユニット501を保持し、かつ、前保持部材503と中保持部材504との間に第2導光板ユニット502を保持した状態で一体化されることで導光板装置500が構成され、該導光板装置500は、前保持部材503を図示しないネジにより遊技盤2のスペーサ部材の背面に取付けることで、遊技盤2の背面側に取付けられる。
第1導光板ユニット501は、第1導光板511と、第1導光板511の上方に配置される第1導光板LED基板513の背面に左右方向に向けて所定間隔おきに複数配設され赤(R)・緑(G)・青(B)の発光素子を有し、7色にて発光可能なフルカラーLEDからなる第1導光板LED512と、第1導光板LED512から入射された光を第1導光板511の上端面511Aに向けて集光する第1集光レンズ514と、第1導光板511の左側方に配置される第1導光板LED基板518Lの背面に上下方向に向けて所定間隔おきに複数配設され赤(R)・緑(G)・青(B)の発光素子を有し、7色にて発光可能なフルカラーLEDからなる第1導光板LED517と、第1導光板LED517から入射された光を第1導光板511の左端面511Bに向けて集光する第1集光レンズ519と、第1導光板LED基板518Lの前面に上下方向に向けて複数配設された第1導光板LED507Lと、第1導光板511の右側方に配置される第1導光板LED基板518Rの前面に上下方向に向けて複数配設された第1導光板LED507Rと、を有する。尚、第1導光板LED507L,507Rは、赤(R)・緑(G)・青(B)の発光素子を有し、7色にて発光可能なフルカラーLEDからなり前方に向けて光を照射可能に設けられており、照射された光が前保持部材503を透して前方に出射されることにより、前保持部材503の左右側辺部の前面が発光するようになっている。
第2導光板ユニット502は、第1導光板511の前方に離れて配置される第2導光板521と、第2導光板521の上方に配置される第2導光板LED基板523の前面に左右方向に向けて所定間隔おきに複数配設され赤(R)・緑(G)・青(B)の発光素子を有し、7色にて発光可能なフルカラーLEDからなる第2導光板LED522と、第2導光板LED522から入射された光を第2導光板521の上端面521Aに向けて集光する第2集光レンズ524と、を有する。
第1導光板LED基板513は、複数のネジN4により中保持部材504の背面に取付けられ、第1導光板LED基板518L,518Rは、複数のネジN5により前保持部材503の背面の左右側辺部に取付けられ、第2導光板LED基板523は、複数のネジN6により中保持部材504の前面に取付けられる。
図6〜図8に示すように、前保持部材503は、透光性を有する(透明な)アクリル樹脂により、板状の上辺部503H及び左右の側辺部503L,503Rにより下向き略コ字形に形成されている。上辺部503Hの背面左右側には、第1導光板511を前保持部材503に対する後取付位置に保持する際の位置決め用の第1位置決め用ボス551と第2位置決め用ボス552とがそれぞれ突設されている。また、上辺部503Hの背面には、後述する第2集光レンズ524の前面側に突設される複数の集光レンズ位置決め用ボス593Fが嵌合する位置決め孔530が複数個所に形成されているとともに、第2集光レンズ524の左右端部を保持するレンズ用フック531が左右に形成されている。
左右の側辺部503L,503R各々の背面下位置には、第1導光板511を前保持部材503に対する後取付位置に保持する際の位置決め用の第3位置決め用ボス543A,543Bが突設されているとともに、左下の第3位置決め用ボス543Aの左斜め下方位置には、第2位置決め用ボス542が突設されている。
また、左右の側辺部503L,503R各々の背面には、後保持部材505を取付けるためのネジN1が螺入される複数の保持枠用ボス545が突設されているとともに、第1導光板LED基板518L,518Rを取付けるためのネジN5が螺入される複数のネジ孔546が形成されている。第1導光板LED基板518L,518Rが取付けられた状態において、複数の第1導光板LED517は、右側方、つまり右側に向けて光を照射可能に上下方向に向けて列設される。
また、左右の側辺部503L,503R各々の背面には、第1導光板LED507L,507Rからの光を拡散するための複数の凸部からなる光拡散部532が形成されている。尚、側辺部503L,503Rの前面には、図示しないレンズ部材と該レンズ部材を被覆する発光パネル547L,547R(図4参照)が取付けられている。
また、左右の側辺部503L,503R各々の内側辺には、内壁部548L,548Rが背面側に向けて突出するように立設されている。これら内壁部548L,548Rの後端縁部には、所定間隔ごとに凹部549Bが形成されており、これにより内壁部548L,548Rの後端縁部は、凹部549Bと凸部549Aとからなる凹凸部549L,549Rとして形成されている。凹凸部549L,549Rは、後述するように第1導光板511が中保持部材504と後保持部材505とにより後取付位置に保持された状態において、第1導光板511の前面における左右側部に対向するように設けられている。
次に、図9及び図10に示すように、中保持部材504は、透光性を有する(透明な)アクリル樹脂により左右方向に延びる板状に形成されている。中保持部材504の左右側の下端部には、所定の前後幅を有する板片により、第1導光板511と第2導光板521との間に所定の隙間を設けるための枠状部560L,560Rが形成されている。
また、中保持部材504には、中保持部材504の前面よりも前方に突出する凸条562Fが下辺部に沿って延設されている。この凸条562Fの前端部は、枠状部560L,560Rの前端部と面一をなして連結されており、後述するように第2導光板521が中保持部材504と前保持部材503との間に保持された状態において、第2導光板521の背面における上縁部に対向するように設けられている。
図9に示すように、中保持部材504の前面には、第2導光板LED基板523を取付けるためのネジN6が螺入されるネジ孔561が形成されている。中保持部材504の前面に第2導光板LED基板523が取付けられた状態において、複数の第2導光板LED522が、下方に向けて光を照射可能に左右方向に向けて直線状に列設される。
図10に示すように、中保持部材504の背面には、第1導光板LED基板513を取付けるためのネジN4が螺入されるネジ孔563が形成されている。中保持部材504の背面に第1導光板LED基板513が取付けられた状態において、複数の第1導光板LED512が、下方に向けて光を照射可能に左右方向に向けて直線状に列設される。また、背面左右側には、第1集光レンズ514の左右端部を保持するレンズ用フック564が左右に形成されている。
中保持部材504には、中保持部材504の背面よりも後方に突出する凸条562Bが下辺部に沿って延設されている。この凸条562Bの後端部は、枠状部560L,560Rの後端部と面一をなして連結されており、後述するように第1導光板511が中保持部材504と後保持部材505との間に保持された状態において、第1導光板511の背面における上縁部に対向するように設けられている。
また、中保持部材504の背面左右側には、第1導光板511を中保持部材504に対する後取付位置に保持する際の位置決め用の第1位置決め用ボス571と第2位置決め用ボス572とがそれぞれ突設されている。また、第1位置決め用ボス571の左側には第3位置決め用ボス573Aが突設され、第2位置決め用ボス572の右側には第3位置決め用ボス573Bが突設されている。このように構成される中保持部材504は、第1導光板511と第2導光板521との間に所定の隙間を設けるためのスペーサ部材として機能する。
図11に示すように、後保持部材505は、非透光性を有する(不透明な)合成樹脂により、板状の上辺部505H及び左右の側辺部505L,505Rにより下向き略コ字形に形成されている。上辺部505Hの前面には、後述する第1集光レンズ514の背面側に突設される複数の集光レンズ位置決め用ボス593Bが嵌合する位置決め孔580が複数個所に形成されている。
図12に示すように、上辺部505Hの前面における各位置決め孔580の間には、前方に向けて突出する凸条581が左右方向に延設されており、第1集光レンズ514が第1導光板LED基板513の背面に配置された状態において該第1集光レンズ514の背面における左右方向にわたり当接するようになっている。
図13に示すように、左側の側辺部505Lの前面には、前方に向けて突出する凸条582が上下方向に延設されており、第1集光レンズ519が第1導光板LED基板518Lの背面に配置された状態において該第1集光レンズ519の背面における左右方向にわたり当接するようになっている。
図14に示すように、第1集光レンズ514,519及び第2集光レンズ524は、アクリル樹脂またはポリカーボネート樹脂等の透光性を有する(透明な)合成樹脂材により長板状に形成されている。具体的には、第1集光レンズ514、第2集光レンズ524の下辺部及び第1集光レンズ519の右辺部には、正面視で第1導光板511、第2導光板521側に膨出する略半円形状の複数の凸部590が長手方向に複数連続して並設されている。各凸部590は、第1導光板LED512,517、第2導光板LED522の各々に対応して1つずつ形成され、各第1導光板511の上端面511A及び左端面511B、第2導光板521の521A各々に対向する対向端面は、正面視において導光板側に向けて突出するように湾曲して形成され光を出射する出射面590A(レンズ面)を構成している。
第1集光レンズ514、第2集光レンズ524の上辺部及び第1集光レンズ519の左辺部には、正面視で第1導光板LED512,517、第2導光板LED522側に膨出する複数の凸部591が長手方向に複数連続して並設されている。各凸部591は、第1導光板LED512,517、第2導光板LED522の各々に対応して1つずつ形成され、各第1導光板LED512,517、第2導光板LED522に対向する対向端面は、正面視において角LED側に向けて突出するように湾曲して形成され光を入射する入射面591A(レンズ面)を構成している。尚、各凸部591の入射面591Aは、凸部590の出射面590Aに比べて曲率が極めて小さく僅かに膨出する程度に形成されている。
尚、複数の凸部590,591は、第1導光板LED512,517、第2導光板LED522の各々に一対一に対応するものに限らず、例えば2以上のLED(発光体)に対応する凸部590,591が複数設けられていてもよい。また、第1集光レンズ514,519及び第2集光レンズ524は複数の凸部590,591が一体に設けられた単一の部材にて構成されていたが、第1導光板LED512,517、第2導光板LED522の各々に対応して互いに別個に形成された複数の集光レンズ部材にて構成されていてもよい。
第1集光レンズ514、第2集光レンズ524の左右端部及び第1集光レンズ519の上下端部には、押え片592A,592Bが形成されている。第1集光レンズ514の押え片592A,592Bは、中保持部材504の背面に形成された左右のレンズ用フック564に係止され(図10参照)、第2集光レンズ524の押え片592A,592Bは、前保持部材503の前面に形成された左右のレンズ用フック531(図6参照)に係止され、第1集光レンズ519の押え片592A,592Bは、いずれのレンズ用フックにも係止されない(図7参照)。
第1集光レンズ514、第2集光レンズ524及び第1集光レンズ519の前面には、複数の集光レンズ位置決め用ボス593Fがそれぞれ前方に向けて突出するように形成され、第1集光レンズ514及び第2集光レンズ524の背面には、複数の集光レンズ位置決め用ボス593Bがそれぞれ後方に向けて突出するように形成されている。尚、第1集光レンズ519の背面には集光レンズ位置決め用ボス593Bは形成されていない。
第1集光レンズ514は、前側の集光レンズ位置決め用ボス593Fは第1導光板LED基板513に形成された位置決め孔594に挿入され(図10参照)、後側の集光レンズ位置決め用ボス593Bは後保持部材505に形成された位置決め孔580(図11参照)に挿入される。また、第1集光レンズ519は、前側の集光レンズ位置決め用ボス593Fは第1導光板LED基板518Lに形成された位置決め孔595Aに挿入される(図7参照)。
第2集光レンズ524は、前側の集光レンズ位置決め用ボス593Fは前保持部材503に形成された位置決め孔530に挿入され(図6参照)、後側の集光レンズ位置決め用ボス593Bは後保持部材505に形成された位置決め孔595(図9参照)に挿入される。
これら各集光レンズ位置決め用ボス593F,593Bは、各第1集光レンズ514、第2集光レンズ524及び第1集光レンズ519に形成された複数のうち一の凸部590,591に対応する位置であって、各レンズにおいて最も幅寸法(上下幅寸法や左右幅寸法)が長い位置、つまり、幅寸法が短い位置に比べて強度が高い位置に突設されているため、位置決め精度が向上する。また、各第1集光レンズ514、第2集光レンズ524及び第1集光レンズ519における前後面、つまり、光の出射面590Aや入射面591A以外の位置、詳しくは、光の出射面590Aや入射面591Aに対し直交する面の表面に突出するように設けられているため、光の入射や出射に影響を及ぼすことがない。また、前後の集光レンズ位置決め用ボス593F,593Bは、前後のうち一方に対応する位置に他方が設けられている。
図15(A)に示すように、第2導光板521は、所定の板厚寸法L15{板厚(例えば、2.5mm)}を有する透明なアクリル樹脂板により形成されている。上端面521Aは、左右方向に延設される平坦面からなる。左右の斜辺部及び側辺部は、前保持部材503及び中保持部材504に沿うように形成され、下辺部は、可動体301が待機位置にあるときに該可動体301の下辺部に沿うように非直線状に形成されている。
第2導光板521の背面には、第2導光板LED522からの光を反射して前面から出射させるための反射部596が形成されている(図24(B)参照)。反射部596は、「激熱!」の文字を発光表示可能な態様に配置されている。
図15(B)に示すように、第1導光板511は、所定の板厚寸法L15{板厚(例えば、2.5mm)}を有する透明なアクリル樹脂板により形成されている。上端面511Aは左右方向に延設される平坦面からなり、左端面511Bは上下方向に延設される平坦面からなり、右側辺部及び下辺部は前保持部材503及び後保持部材505に沿うように形成されており、演出表示装置5の表示画面及び演出ユニット300の可動体301の前方を被覆可能な形状とされている。
第1導光板511の背面には、第1導光板LED512からの光を反射して前面から出射させるための反射部597Aと、第1導光板LED517からの光を反射して前面から出射させるための反射部597Bと、がそれぞれ形成されている(図24(B)参照)。反射部597Aは、「激熱!」の文字を発光表示可能な態様に配置され、反射部597Bは、可動体301が演出位置に移動したときに該可動体301の周囲を装飾するエフェクトを発光表示可能な態様に配置されている。尚、反射部597Aは、第2導光板LED522の反射部596と同様の文字を発光表示可能に構成され、第1導光板511と第2導光板521とを前後に重畳するように前保持部材503、中保持部材504、後保持部材505により保持して所定の取付位置に保持した状態において、反射部596の背面側に重畳するように第1導光板511に配置されている。
これら反射部596,597A,597Bは、図24(B)に示すように、第1導光板511や第2導光板521の内部を導光される光の進行方向の断面視が一定ピッチの略三角波形状をなす凹凸状態(粗面)に形成されている。具体的には、スタンパーやインジェクションにより第1導光板511や第2導光板521の背面に凹凸部をつける成型方式にて構成されているが、例えばアクリル板に白色インクで反射ドットを印刷したシルク印刷方式や、アクリル板と反射板とをドット状の粘着材で貼り付けた貼着ドット方式や、溝加工方式等により反射部を構成してもよい。
尚、本実施例では、反射部596,597A,597Bを光の進行方向の断面視が略三角波形状の凹凸部としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら反射部596,597A,597Bの断面形状を略半円形状等、光を前方に向けて反射可能な反射面を構成するものであれば種々に変形可能である。尚、図15において、反射部597Aは点線で囲まれた文字として表されているが、実際には点線はなく、上記ドット等の集まりにより文字が形成されている。
また、第1導光板LED512からの光のみが反射部597Aにて前方に反射して「激熱!」の文字が発光表示され、第1導光板LED517からの光のみが反射部597Bにて前方に反射してエフェクトが発光表示する導光構造の詳細についての説明は省略する。尚、本実施例では、第1導光板LED512からの光のみが反射部597Aで反射し、第1導光板LED517からの光のみが反射部597Bで反射する構成であったが、第1導光板LED512からの光または第1導光板LED517からの光が反射部597A,597B双方で反射して発光表示するようにしてもよい。
また、本実施例では、第1導光板511や第2導光板521により表示可能とする表示情報として文字や絵柄が例示されているが、これら以外にも、記号、図柄、あるいは模様等の装飾も含む他の表示情報を表示可能としてもよい。また、第1導光板511や第2導光板521は、透光性を有していれば必ずしも透明でなくてもよく、例えば着色されていてもよいし、半透明とされていてもよい。
これら第1導光板511及び第2導光板521は、アクリル樹脂材により板厚寸法L15が約2.5mmの透明板からなり、遊技盤2を構成する透明な合成樹脂材からなる盤面板の板厚寸法(例えば、約10mm)に比べて肉薄であるため、後述するように、パチンコ遊技機1に組付けられた状態において、パチンコ遊技機1の内部の温度変化により伸び縮みが発生することがある。
パチンコ遊技機1は、遊技盤2の前面側はガラス扉枠50により閉鎖され、背面側はカバー体(図示略)により閉鎖されており、これらガラス扉枠50とカバー体とにより閉鎖された内部空間には、液晶表示器等からなる演出表示装置5や、制御基板、LED、駆動源(モータやソレノイド)といった多数の熱源が設けられている。よって、パチンコ遊技機1の稼働時の内部温度は非稼働時に比べて高くなるため、演出表示装置5とガラス窓50aとの間に設けられる第1導光板511及び第2導光板521は、例えば、約40度の温度変化により最大で約1.6mmの伸び縮みが生じる。
具体的には、例えば第1導光板511の場合、反り公差(平面度交差)は約3〜6mm程度とされているため、例えば、導光板装置500を遊技盤2の背面に取付けた状態において、前側の第2導光板521との離間寸法及び後側の演出表示装置5や他の部材との離間寸法は、6mmを超えた寸法とすることが好ましい。
一方、導光板装置500は、第1導光板511及び第2導光板521は、それぞれの周縁の一部が前保持部材503、中保持部材504、後保持部材505により前後から挟持された状態で遊技盤2の背面側に取付けられる構造であるため、製造上の寸法公差や組付誤差によるアセンブリの歪みなどで前保持部材503、中保持部材504、後保持部材505に接触して傷ついたり破損する虞があるばかりか、上記したような温度変化による伸び縮みにより前保持部材503、中保持部材504、後保持部材505に接触して傷ついたり破損する虞がある。
よって、本実施例の導光板装置500は、以下に説明するように、パチンコ遊技機1の内部の温度変化や、製造上の寸法公差や組付誤差に対応できるように、第1導光板511及び第2導光板521は、各前保持部材503、中保持部材504、後保持部材505に対し所定の隙間(クリアランス)をもって取付けられている。
図15(A)及び図16、図17に示すように、第2導光板521の上端面521Aの右側下方位置には、前保持部材503の背面左側に突設された第1位置決め用ボス551が挿入可能な第1挿入部としての正面視円形状の第1孔部601が形成されている。また、第2導光板521の上端面521Aの左側下方位置には、前保持部材503の背面右側に突設された第2位置決め用ボス552が挿入可能な第2挿入部としての正面視横長形状の第2孔部602が形成されている。
第1孔部601と第2孔部602とは、これら第1孔部601と第2孔部602の中心を通る直線LN2が、上端面521A(第2導光板521の上辺)に沿う直線LN1に対し平行をなすように、上端面521Aの近傍位置に形成されている。詳しくは、直線LN1と直線LN2との離間寸法L20は、第2導光板521の板厚寸法L15の2倍の長さ(2.5mm×2=5mm)より長寸とされている(L20>L15×2)。つまり、第1孔部601と第2孔部602とは、上端面521A(第2導光板521の上辺)から第2導光板521の板厚寸法L15の2倍以上離れた位置に形成されている。
また、第1孔部601と第2孔部602とは、上端面521A(第2導光板521の上辺)に対してだけでなく、第2導光板521の周縁から第2導光板521の板厚寸法L15の2倍以上離れた位置に形成されていることで、第2導光板521の周縁近傍の強度が孔部により著しく低下しないように適切に維持されている。
図17に示すように、第1孔部601の直径L1は、第1位置決め用ボス551の直径L2よりも若干長寸とされているが(L1>L2)、第1孔部601に第1位置決め用ボス551が挿入された状態において、第1孔部601と第1位置決め用ボス551との間に左右上下方向の隙間S1(L1−L2)がほぼ生じない。つまり、第1位置決め用ボス551は第1孔部601に嵌合される。
第2孔部602の左右寸法L3Aは、第2位置決め用ボス552の直径L4よりも長寸とされ(L3A>L4)、第2孔部602の上下寸法L3Bは、第2位置決め用ボス552の直径L4よりも若干長寸とされている(L3B>L4)。よって、第2孔部602に第2位置決め用ボス552が挿入された状態において、第2孔部602と第2位置決め用ボス552との間に左右方向の隙間S2(L3A−L4)が生じるが、上下方向の隙間S3(L3B−L4)がほぼ生じない。
左右方向の隙間S2は、隙間S1よりも大きい(S2(L3A−L4)>S1(L1−L2))。また、隙間S1と隙間S3とはほぼ同寸とされている(S1(L1−L2)=S3(L3B−L4))。つまり、第2孔部602は、第2位置決め用ボス552に対する第2導光板521の左右方向への移動を許容し、上下方向への移動を許容しない。
図15(B)及び図16、図18に示すように、第1導光板511の上端面511Aの左側の斜辺の下方位置には、中保持部材504の背面左側に突設された第1位置決め用ボス571が挿入可能な第1挿入部としての正面視円形状の第1孔部611が形成されている。また、第1導光板511の上端面511Aの右側の斜辺の下方位置には、中保持部材504の背面右側に突設された第2位置決め用ボス572が挿入可能な第2挿入部としての第2孔部612が形成されている。第2孔部612は左右方向に向けて延設される長孔にて構成されている。
第1孔部611と第2孔部612とは、これら第1孔部611と第2孔部612の中心を通る直線LN4が、上端面511A(第1導光板511の上辺)に沿う直線LN3に対し平行をなすように、上端面511Aの近傍位置に形成されている。詳しくは、直線LN3と直線LN4との離間寸法L21は、第2導光板521の板厚寸法L15の2倍の長さ(2.5mm×2=5mm)より長寸とされている(L21>L15×2)。つまり、第1孔部611と第2孔部612とは、上端面511A(第1導光板511の上辺)から第1導光板511の板厚寸法L15の2倍以上離れた位置に形成されている。
また、第1孔部611と第2孔部612とは、上端面511A(第1導光板511の上辺)に対してだけでなく、第1導光板511の周縁から第1導光板511の板厚寸法L15の2倍以上離れた位置に形成されていることで、第1導光板511の周縁近傍の強度が孔部により著しく低下しないように適切に維持されている。
また、第1導光板511の左下角部には、前保持部材503の背面右側に突設された第2位置決め用ボス542が挿入可能な第2挿入部としての第2孔部622が形成されている。第2孔部622は上下方向に向けて延設される長孔にて構成されており、左端面511B(左側辺)の下方位置に配置されている。
図18(A)に示すように、第1孔部611の直径L5は、第1位置決め用ボス571の直径L6よりも若干長寸とされているが(L5>L6)、第1孔部611に第1位置決め用ボス571が挿入された状態において、第1孔部611と第1位置決め用ボス571との間に左右上下方向の隙間S11(L5−L6)がほぼ生じない。つまり、第1位置決め用ボス571は第1孔部611に嵌合される。
第2孔部612の左右寸法L7Aは、第2位置決め用ボス572の直径L8よりも長寸とされ(L7A>L8)、第2孔部612の上下寸法L7Bは、第2位置決め用ボス572の直径L8よりも若干長寸とされている(L7B>L8)。よって、第2孔部612に第2位置決め用ボス572が挿入された状態において、第2孔部612と第2位置決め用ボス572との間に左右方向の隙間S12(L7A−L8)が生じるが、上下方向の隙間S13(L7B−L8)がほぼ生じない。
左右方向の隙間S12は、隙間S11よりも大きい(S12(L7A−L8)>S11(L5−L6))。また、隙間S11と隙間S13とはほぼ同寸とされている(S11(L5−L6)=S13(L7B−L8))。つまり、第2孔部612は、第2位置決め用ボス572に対する第1導光板511の左右方向への移動を許容し、上下方向への移動を許容しない。
また、図18(B)に示すように、第2孔部622の上下寸法L7Cは、第2位置決め用ボス542の直径L8よりも長寸とされ(L7C>L8)、第2孔部622の左右寸法L7Dは、第2位置決め用ボス542の直径L8よりも若干長寸とされている(L7D>L8)。よって、第2孔部622に第2位置決め用ボス542が挿入された状態において、第2孔部622と第2位置決め用ボス542との間に上下方向の隙間S14(L7C−L8)が生じるが、左右方向の隙間S15(L7D−L8)がほぼ生じない。
上下方向の隙間S14は、隙間S11よりも大きい(S14(L7C−L8)>S11(L5−L6))。また、隙間S11と隙間S15とはほぼ同寸とされている(S11(L5−L6)=S15(L7D−L8))。つまり、第2孔部612は、第2位置決め用ボス572に対する第1導光板511の左右方向への移動を許容し、上下方向への移動を許容しない。
尚、第1位置決め用ボス551の直径L2と第2位置決め用ボス552の直径L4とはほぼ同寸とされ(L2=L4)、第1位置決め用ボス571の直径L6と第2位置決め用ボス572,542の直径L8とはほぼ同寸とされている(L6=L8)。また、第1位置決め用ボス551,571の直径と第2位置決め用ボス572,542の直径とは全て同寸とされている。尚、本実施例では、全ての第1位置決め用ボス551,571の直径と第2位置決め用ボス572,542の直径とは全て同寸とされているが、各々異なっていてもよい。
第1導光板511の左上角部には、中保持部材504の背面左側に突設された第3位置決め用ボス573Aが挿入可能な第3挿入部としての第3孔部633Aが形成され、第1導光板511の右上角部には、中保持部材504の背面右側に突設された第3位置決め用ボス573Bが挿入可能な第3挿入部としての第3孔部633Bが形成されている。
また、第1導光板511の左下角部には、前保持部材503の側辺部503Lの背面下部に突設された第3位置決め用ボス543Aが挿入可能な第3挿入部としての第3孔部643Aが形成され、第1導光板511の右下角部には、前保持部材503の側辺部503Rの背面下部に突設された第3位置決め用ボス543Bが挿入可能な第3挿入部としての第3孔部643Bが形成されている。
これら第3孔部633A,633B、643A,643Bは、第1導光板511の周縁から第1導光板511の板厚寸法L15の2倍以上離れた位置に形成されている(例えば、左端面511Bから第3孔部633Aの中心までの離間寸法L22>L15×2)ことで、第1導光板511の周縁近傍の強度が孔部により著しく低下しないように適切に維持されている。
図19及び図20に示すように、第3孔部633A,633B,643A,643Bの直径L9は、第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bの直径L10よりも長寸とされている(L9>L10)。よって第3孔部633A,633B,643A,643Bに対応する第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bが挿入された状態において、第3孔部633A,633B,643A,643Bと第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bとの間に隙間S16(L9−L10、約2.2mm)が上下左右方向に生じる。
尚、隙間S16は、隙間S1,S11よりも長寸とされている(S16(L9−L10)>S1(L1−L2)、S11(L5−L6),S11)。また、第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bの直径L10は、第1位置決め用ボス551,571の直径L2,L6よりも長寸とされ(L10>L2,L6)、第2位置決め用ボス552,572,542の直径L4,L8よりも長寸とされている(L10>L4,L8)。
また、図15に示すように、第1導光板511の背面における周縁近傍位置には、第1導光板511の製造時において、成型品である第1導光板511を図示しないエジャクタピン(押出ピンともいう)により金型から押出して取出す際に形成される複数のエジェクタピン跡650が形成されている。エジェクタピン跡650は、第1導光板511を金型から取出す際にエジャクタピンにより押圧されることにより形成される凸部(例えば、突出寸法約0.1mm程度)であり、注視しないと視認が困難な程度のものである。特に第1導光板511の周縁における各孔部の近傍には、取出し時の破損を防止するために2箇所ずつ形成されている。
このように構成された導光板装置500は、図4及び図5に示すように、前保持部材503と中保持部材504とにより、第2導光板521を前面側と背面側とから挟み込むように前取付位置に保持するとともに、前保持部材503及び中保持部材504と後保持部材505とにより、第1導光板511を前面側と背面側とから挟み込むように後取付位置に保持することができる。
詳しくは、第2導光板521の第1孔部601を前保持部材503の第1位置決め用ボス551に挿入し、第2導光板521の第2孔部602を前保持部材503の第2位置決め用ボス552に挿入し、第2導光板521を前保持部材503の背面側に配置した状態で、第2導光板LED基板523及び第2集光レンズ524を取付けた中保持部材504をネジN3により前保持部材503に取付けることで、前保持部材503と中保持部材504とは、第2導光板521を前面側と背面側とから挟み込むように前取付位置に保持する。
第2位置決め用ボス552と第2孔部602とは、第2導光板521を前取付位置に取付けた状態において、第2位置決め用ボス552と第2孔部602との間に生じる隙間S2が第1位置決め用ボス551と第1孔部601との間に生じる隙間S1よりも大きく(S2>S1)、上端面521Aに平行または略平行な特定方向(左右方向)への第2導光板521の移動を許容する一方で該左右方向以外の方向(上下方向など)への第2導光板521の移動を規制するように設けられる。尚、図16に示すように、第2位置決め用ボス552は、第2孔部602の長手方向の略中央位置に配置される。
次いで、第1導光板511の第1孔部611を中保持部材504の第1位置決め用ボス571に挿入し、第1導光板511の第2孔部612を中保持部材504の第2位置決め用ボス572に挿入し、第3孔部633Aを中保持部材504の第3位置決め用ボス573Aに挿入し、第3孔部633Bを中保持部材504の第3位置決め用ボス573Bに挿入する。一方、第1導光板511の第2孔部622を前保持部材503の第2位置決め用ボス542に挿入し、第1導光板511の第3孔部643Aを前保持部材503の第3位置決め用ボス543Aに挿入し、第1導光板511の第3孔部643Bを前保持部材503の第3位置決め用ボス543Bに挿入する。
そして、第1導光板511を中保持部材504の背面側に配置した状態で、後保持部材505の上辺部505HをネジN1により中保持部材504に取付け、後保持部材505の左右の側辺部505L,505RをネジN2により前保持部材503に取付けることで、中保持部材504と後保持部材505とは、第1導光板511を前面側と背面側とから挟み込むように後取付位置に保持する。
第2位置決め用ボス572と第2孔部612とは、第1導光板511を後取付位置に取付けた状態において、第2位置決め用ボス572と第2孔部612との間に生じる隙間S12が第1位置決め用ボス571と第1孔部611との間に生じる隙間S11よりも大きく、上端面511Aに平行または略平行な特定方向(左右方向)への第1導光板511の移動を許容する一方で該左右方向以外の方向(上下方向など)への第1導光板511の移動を規制するように設けられる。
また、第2位置決め用ボス542と第2孔部622とは、第1導光板511を後取付位置に取付けた状態において、第2位置決め用ボス542と第2孔部622との間に生じる隙間S14が第1位置決め用ボス571と第1孔部611との間に生じる隙間S11よりも大きく(S14>S11)、左端面511Bに平行または略平行な特定方向(上下方向)への第1導光板511の移動を許容する一方で該上下方向以外の方向(左右方向など)への第1導光板511の移動を規制するように設けられる。
また、第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bと第3孔部633A,633B,643A,643Bとの隙間S16は、第1導光板511における第3位置決め用ボスの軸心に対し直交する全方向(左右上下方向)への移動を許容する。
図16に示すように、第2位置決め用ボス572は、第2孔部612の長手方向の略中央位置に配置され、第2位置決め用ボス542は、第2孔部622の長手方向の略中央位置に配置され、第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bは、第3孔部633A,633B,643A,643Bの略中央位置に配置される。
また、前保持部材503の背面側に中保持部材504が取付けられ、前保持部材503及び中保持部材504の背面側に後保持部材505が取付けられることで、前取付位置に第2導光板521が保持されるとともに後取付位置に第1導光板511が保持された状態で前保持部材503、中保持部材504及び後保持部材505が一体化される。
また、第1導光板511と第2導光板521を前保持部材503、中保持部材504及び後保持部材505により前取付位置と後取付位置とに保持した状態において、前保持部材503の背面には中保持部材504が所定の隙間を隔てて配置され、中保持部材504の背面には後保持部材505が所定の隙間を隔てて配置される。
第2導光板521を前保持部材503と中保持部材504とにより保持した状態において、第2導光板521の下辺部を除く周縁部は、前保持部材503と中保持部材504の周縁部とにより前後から挟持される。特に第2導光板521の背面における下辺部を除く周縁部には、中保持部材504の凸条562Fが近接して配置される。
また、図24に示すように、第2導光板521は、上端面521Aが第2集光レンズ524の各凸部590の出射面590Aに近接して配置される。つまり、上端面521Aが各第2導光板LED522を通る直線と平行又は略平行をなすように配置される。
一方、第1導光板511を前保持部材503及び中保持部材504と後保持部材505により保持した状態において、第1導光板511の上辺部は、中保持部材504と後保持部材505の周縁部とにより前後から挟持される。特に第1導光板511の前面における上辺部には、中保持部材504の凸条562Bが近接して配置される。また、後保持部材505の前面に形成された凸条581が、第1集光レンズ514の背面に左右方向にわたり当接するようになっている。
また、図24に示すように、第1導光板511は、上端面511Aが第1集光レンズ514の各凸部590の出射面590Aに近接して配置される。つまり、上端面511Aが各第1導光板LED512を通る直線と平行又は略平行をなすように配置される。また、左端面511Bが第1集光レンズ519の各凸部590の出射面590Aに近接して配置される。つまり、左端面511Bが各第1導光板LED517を通る直線と平行又は略平行をなすように配置される。
第2導光板521を前保持部材503と中保持部材504とにより保持した状態において、第2導光板521と中保持部材504との間に隙間が設けられる。また、第1導光板511を中保持部材504と後保持部材505とにより保持した状態において、第1導光板511と中保持部材504との間に隙間が設けられる。
詳しくは、例えば、図17の拡大図に示すように、中保持部材504の凸条562Fと第2導光板521の背面との間には隙間S20が設けられ、中保持部材504の凸条562Bと第1導光板511の前面との間には隙間S21が設けられる。これら隙間S20,21は、第2導光板521や第1導光板511の板厚寸法L15以下の寸法(例えば、約0.2mm程度)とされている(S20,S21<L15)。
また、例えば、図19の拡大図に示すように、第3位置決め用ボス573Aの中保持部材504の背面からの突出長さL30は、上記隙間S21よりも長寸とされている(L30>S21)ことで、第3位置決め用ボス573Aと後保持部材505との間から第1導光板511が抜けてしまうことが防止されている。
また、例えば、図8及び図21(A)、(B)に示すように、保持体としての前保持部材503の左右の側辺部503L,503Rには、第1導光板511を保持した状態において該第1導光板511と対向する凹凸部549L,549Rが、内壁部548L,548Rの後端縁部に形成されている。そしてこの凸部549Aと第1導光板511の前面との間に隙間S22が設けられる。これら隙間S22は、第2導光板521や第1導光板511の板厚寸法L15以下の寸法(例えば、約0.2mm程度)とされている(S22<L15)。
また、図8(A)に示すように、第1導光板511を中保持部材504と後保持部材505とで挟持した状態において、凹凸部549L,549Rは、第1導光板511の背面に形成されたエジェクタピン跡650と対向しない位置に配置されている。詳しくは、第1導光板511が中保持部材504と後保持部材505とにより保持された状態において、第1導光板511の左側辺に形成された各エジェクタピン跡650は、凹凸部549L,549Rよりも内側、つまり、周縁から離れた位置に形成されているため、エジェクタピン跡650が凸部549Aと接触することにより第1導光板511の表面に傷が付くことが抑制されている。
図26及び図27に示すように、このように構成された導光板装置500にあっては、第1導光板511及び第2導光板521を保持体としての前保持部材503,中保持部材504及び後保持部材505により、第1導光板511及び第2導光板521の周縁の一部(上辺部及び左右側辺部)を前後側から挟持するように保持することで、保持体における前取付位置に第2導光板521が取付けられ、前取付位置よりも後方の後取付位置に第1導光板511が取付けられる。
そして、このように2枚の第1導光板511及び第2導光板521が前保持部材503,中保持部材504及び後保持部材505により保持された状態において、前側の第2導光板521の前面周縁部には前保持部材503が対向して配置されるとともに(図27(A)参照)、背面周縁部には中保持部材504が対向して配置され(図27(B)参照)、後側の第1導光板511の前面周縁部には中保持部材504が対向して配置されるとともに(図27(C)参照)、背面周縁部には後保持部材505が対向して配置される(図27(D)参照)。
特に、第2導光板521の背面における上辺部及び左右斜辺部には、中保持部材504の凸条562Fが近接して配置される。また、第1導光板511の前面における上辺部及び左右斜辺部には、中保持部材504の凸条562Bが近接して配置され、背面における上辺部及び左右側辺部には、後保持部材505の凹凸部549L,549Rの凸部549Aが近接して配置される。これら凸条562F,562Bと凹凸部549L,549Rの凸部549Aとは、保持体の保持部として機能する。
また、本実施例では、第1導光板511及び第2導光板521の前後面が前保持部材503,中保持部材504及び後保持部材505により保持される一方で、第1位置決め用ボス571,551、第2位置決め用ボス572,552,542、第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bが第1孔部601,611、第2孔部602,612,622、第3孔部633A,633B,643A,643Bにそれぞれ挿入されることで、第1導光板511及び第2導光板521の保持体に対する取付位置が決定され、保持体からの下方への逸脱が防止される。
次に、図22及び図23に基づいて、第1導光板511及び第2導光板521の熱膨張について説明する。
第1導光板511及び第2導光板521は、アクリル樹脂材により板厚寸法L15が約2.5mmの透明板からなるため、前述したように、パチンコ遊技機1の内部の温度変化に応じて伸び縮みが生じる。
本実施例では、例えば、図23に示すように、第1導光板511における第1孔部611と第3孔部643Bまでの離間寸法L40は約442mmであり、この場合、製造上の寸法公差は±0.6mm程度となり、40度の温度変化に対し最大で約1.6mm程度の伸びが発生する。よって、第1孔部611と第3孔部643Bの位置が固定されていると、温度変化により約16.3mm程度の不可逆的な反りが発生することがある。
まず、第2導光板521について説明すると、図22(A)に示すように、第2導光板521を前保持部材503と中保持部材504とにより保持した状態において、第1孔部601には第1位置決め用ボス551が嵌合され、第2孔部602の左右方向の略中央位置には第2位置決め用ボス552が挿入される。
図22(B)に示すように、第2導光板521が熱膨張する場合、第2導光板521は、前保持部材503と中保持部材504に対し相対移動することになるが、第1孔部601が前保持部材503に形成された第1位置決め用ボス551に嵌合されていることで、第1孔部601を基準として放射状(図中矢印方向)に伸長することになる。
ここで、第1孔部601及び第2孔部602は、第2集光レンズ524の出射面590Aから出射される光が入射される上端面521Aの近傍に設けられており、また、第1位置決め用ボス551との上下方向の隙間S1及び第2位置決め用ボス552との上下方向の隙間S3は小さいため、第1孔部601及び第2孔部602から上方向への伸び幅を小さく抑えることができる。よって、第2導光板521の上端面521Aが上方の第2集光レンズ524側に伸長することで、第2集光レンズ524との離間寸法が左右方向の一の位置(例えば、右側位置)と他の位置(例えば、左側位置)との間で異なる、つまり、第2集光レンズ524の出射面590Aと上端面521Aとの位置関係がずれてしまったり、上端面521Aが第2集光レンズ524に接触するなどして、第2集光レンズ524が傷付いたり破損したりすることが防止される。
一方、第2位置決め用ボス552と第2孔部602との隙間S2が隙間S1よりも大きいことで、第1孔部601を基準とする左方向への伸びは許容されるため、図22(B)に示すように、第2孔部602が第2位置決め用ボス552に対し左側に大きくずれた場合でも、第2導光板521を前取付位置に位置決めするための第2位置決め用ボス552を押圧して折ってしまうことを回避できるため、前保持部材503及び中保持部材504に対する位置ずれにより、第2集光レンズ524から上端面521Aへの光の入射に悪影響が及ぶことを防止できる。
尚、第2導光板521は、上辺部の第1孔部601と第2孔部602以外に位置決め用の孔部は設けられていないため、第1孔部601を基準とする下方への伸びは許容されることになる。
次に、第1導光板511について説明すると、図23(A)に示すように、第1導光板511を前保持部材503及び中保持部材504と後保持部材505により保持した状態において、第1孔部611には第1位置決め用ボス571が嵌合され、第2孔部612の左右方向の略中央位置には第2位置決め用ボス572が挿入され、第2孔部622の上下方向の略中央位置には第2位置決め用ボス542が挿入される。また、第3孔部633A,633Bの略中央位置には、第3位置決め用ボス573A,573Bが、第3孔部633A,633Bの中心に軸心が位置するように設けられ、第3孔部643A,643Bの略中央位置には、第3位置決め用ボス543A,543Bが、第3孔部643A,643Bの中心に軸心が位置するように設けられる。
図23(B)に示すように、第1導光板511が熱膨張する場合、第1導光板511は、前保持部材503、中保持部材504及び後保持部材505に対し相対移動することになるが、第1孔部611が中保持部材504に形成された第1位置決め用ボス571に嵌合されていることで、第1孔部611を基準として放射状(図中矢印方向)に伸長することになる。
ここで、第1孔部611及び第2孔部612は、第1集光レンズ514の出射面590Aから出射される光が入射される上端面511Aの近傍に設けられており、また、第1孔部601と第1位置決め用ボス571との上下方向の隙間S11及び第2孔部602と第2位置決め用ボス572との上下方向の隙間S13は小さいため、第1孔部611及び第2孔部612から上方向への伸び幅を小さく抑えることができる。よって、第1導光板511の上端面511Aが上方の第1集光レンズ514側に伸長することで、第1集光レンズ514との離間寸法が左右方向の一の位置(例えば、右側位置)と他の位置(例えば、左側位置)との間で異なる、つまり、第1集光レンズ514の出射面590Aと上端面511Aとの位置関係がずれてしまったり、上端面511Aが第1集光レンズ514に接触するなどして、第1集光レンズ514が傷付いたり破損したりすることが防止される。
一方、第2位置決め用ボス572と第2孔部612との隙間S12が隙間S11よりも大きいことで、第1孔部611を基準とする右方向への伸びは許容されるため、図23(B)に示すように、第2孔部612が第2位置決め用ボス572に対し右側に大きくずれた場合でも、第1導光板511を後取付位置に位置決めするための第2位置決め用ボス572を押圧して折ってしまうことを回避できるため、前保持部材503、中保持部材504及び後保持部材505に対する位置ずれにより、第1集光レンズ514から上端面511Aへの光の入射に悪影響が及ぶことを防止できる。
また、第1孔部611及び第2孔部622は、第1集光レンズ519の出射面590Aから出射される光が入射される左端面511Bの近傍に設けられており、また、第1孔部611と第1位置決め用ボス571との左右方向の隙間S11及び第2孔部612と第2位置決め用ボス542との左右方向の隙間S15は小さいため、第1孔部611及び第2孔部622から左方向への伸び幅を小さく抑えることができる。よって、第1導光板511の左端面511Bが左方の第1集光レンズ519側に伸長することで、第1集光レンズ519との離間寸法が上下方向の一の位置(例えば、上側位置)と他の位置(例えば、下側位置)との間で異なる、つまり、第1集光レンズ519の出射面590Aと左端面511Bとの位置関係がずれてしまったり、左端面511Bが第1集光レンズ519に接触するなどして、第1集光レンズ519が傷付いたり破損したりすることが防止される。
一方、第2位置決め用ボス542と第2孔部622との隙間S14が隙間S11よりも大きいことで、第1孔部611を基準とする下方向への伸びは許容されるため、図23(B)に示すように、第2孔部622が第2位置決め用ボス572に対し下側に大きくずれた場合でも、第1導光板511を後取付位置に位置決めするための第2位置決め用ボス542を押圧して折ってしまうことを回避できるため、前保持部材503、中保持部材504及び後保持部材505に対する位置ずれにより、第1集光レンズ519から左端面511Bへの光の入射に悪影響が及ぶことを防止できる。
また、第1導光板511の四隅に形成された第3孔部633A,633B,643A,643Bと第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bとの間の隙間S16が第1孔部611と第1位置決め用ボス571との隙間S11より大きいことで、第1孔部611を基準とする前後左右方向(全方向)への伸びは許容されるため、図23(B)に示すように、各第3孔部633A,633B,643A,643Bが各第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bに対し任意の方向に大きくずれた場合でも、第1導光板511を後取付位置に位置決めするための第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bを押圧して折ってしまうことを回避できるため、前保持部材503、中保持部材504及び後保持部材505に対する位置ずれにより、第1集光レンズ514,519から上端面511Aや左端面511Bへの光の入射に悪影響が及ぶことを防止できる。
尚、図22及び図23では、第1導光板511や第2導光板521が熱膨張した場合について説明したが、例えば、冬季における製造時、保管時、遊技場の非営業時などにおいてパチンコ遊技機1の内部温度が低下して第1導光板511や第2導光板521が収縮した場合にあっては、特に図示はしないが、第1孔部601,611を基準として放射状に収縮、つまり、第1導光板511や第2導光板521の周縁部が第1孔部601,611に向けて移動するように収縮する。
このような場合でも、第2孔部602,612,622の長手方向の略中央位置に第2位置決め用ボス552,572,542が挿入されており、また、第3孔部633A,633Bの略中央位置には、第3位置決め用ボス573A,573Bが、第3孔部633A,633Bの中心に軸心が位置するように設けられ、第3孔部643A,643Bの略中央位置には、第3位置決め用ボス543A,543Bが、第3孔部643A,643Bの中心に軸心が位置するように設けられることで、第2位置決め用ボス552,572,542及び第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bに対する第2孔部602,612,622及び第3孔部633A,633B,643A,643Bの第1孔部601,611側への移動が許容されるため、第2位置決め用ボス552,572,542及び第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bの破損が防止される。
次に、導光板装置500による演出表示態様について、図24及び図25に基づいて説明する。図24は、(A)は第2演出表示態様、(B)は第1演出表示態様を示す説明図である。図25は、(A)はLED、集光レンズ、導光板の導光態様を示す図、(B)は図24(A)のL−L断面図である。
図24(A)及び図25に示すように、第2導光板LED522を点灯すると、第2導光板LED522からの光が第2集光レンズ524の入射面591Aに入射され、第2集光レンズ524の内部を反射しながら導光されて出射面590Aから出射され、第2導光板521の上端面521Aに入射される。そして、上端面521Aから入射された光が内部で反射しながら導光され、反射部596にて前方に向けて反射されることで、第2導光板521を正面から見たときに、第2導光板521における反射部596に対応する領域が発光することにより、「激熱!」なる文字が発光表示される第2演出表示が行われる。
また、第1導光板LED512を点灯すると、第1導光板LED512からの光が第1集光レンズ514の入射面591Aに入射され、第1集光レンズ514の内部を反射しながら導光されて出射面590Aから出射され、第1導光板511の上端面511Aに入射される。そして、上端面511Aから入射された光が内部で反射しながら導光され、反射部598にて前方に向けて反射されることで、第1導光板511を正面から見たときに、第1導光板511における反射部598に対応する領域が発光することにより、「激熱!」なる文字が発光表示される第2演出表示が行われる。尚、可動体301が待機位置に位置している場合、該可動体301の前面側に「激熱!」なる文字が発光表示される。
尚、第1導光板LED512と第2導光板LED522とを同時に点灯させた場合は、第2導光板521と第1導光板511双方で「激熱!」なる文字が前後に重畳して発光表示される。
一方、左側の第1導光板LED517を点灯すると、第1導光板LED517からの光が第1集光レンズ519の入射面591Aに入射され、第1集光レンズ519の内部を反射しながら導光されて出射面590Aから出射され、第1導光板511の左端面511Bに入射される。そして、左端面511Bから入射された光が内部で反射しながら導光され、反射部598にて前方に向けて反射されることで、第1導光板511を正面から見たときに、第1導光板511における反射部598に対応する領域が発光することにより、エフェクトが発光表示される第1演出表示が行われる。尚、可動体301が演出位置に位置している場合、該可動体301の周囲にエフェクトが発光表示される。
本実施例において、演出制御用CPU120は、大当りの可能性を示唆する大当り予告演出として、「激熱!」なる文字を発光表示する第2演出表示を実行可能としている。つまりこの第2演出表示は、遊技者に対し大当りの可能性が高いことを示唆する文字であり、第1導光板511や第2導光板521の熱膨張により好適な発光表示が行われず遊技者が文字を認識できないと予告演出としての意味をなさなくなるものであるため、単に演出位置へ移動した可動体301の周囲を装飾するエフェクトが発光表示される第1演出表示よりも重要度が高い演出とされている。詳しくは、前述したように第1導光板511や第2導光板521が熱膨張したことにより、出射面590Aと上端面511A,521Aとの位置関係がずれてしまったり、第2集光レンズ524や第1集光レンズ514が破損することにより、「激熱!」なる文字を遊技者が認識可能な態様で発光表示することができなくなった場合、大当りの可能性を示唆することができなくなり、これにより遊技者の期待感を好適に向上させることができなくなる虞がある。
一方、エフェクトについては、第1導光板511が熱膨張したことにより、出射面590Aと左端面511Bとの位置関係がずれてしまったり、第1集光レンズ519が破損することによりエフェクトを遊技者が認識可能な態様で発光表示することができなくなった場合、装飾性は低下するものの、大当りの可能性を示唆することができなくなるということはない。
よって、本実施例では、第1演出表示よりも重要度が高い第2演出表示を実行する際に発光させる第1導光板LED512、第2導光板LED522に対応する部位については、第1導光板511や第2導光板521の熱膨張により第2集光レンズ524や第1集光レンズ514と上端面511A,521Aとの位置関係が変化しないように、第1導光板511や第2導光板521において、各第1孔部601,611と各第2孔部602,612とは、直線LN2,LN4が上端面511A,521Aに沿う直線LN1,LN3に対し平行をなすように設けられている。
尚、本実施例では、第2孔部622については、第1孔部611と第2孔部622とを通過する直線が左端面511Bに沿う直線に対し平行をなすように設けられていなかったが、第1孔部611と第2孔部622とを通過する直線が左端面511Bに沿う直線に対し平行をなすように設けてもよい。
以上説明したように、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、発光手段としての第1導光板LED512,517、第2導光板LED522と、第1導光板LED512,517、第2導光板LED522からの光が上端面511A,521A、左端面511Bから入射されることにより演出表示(発光表示)を行うことが可能な第1導光板511及び第2導光板521と、第1導光板511、第2導光板521が取付けられる被取付部としての前保持部材503,中保持部材504,後保持部材505と、を備え、被取付部は、第1導光板LED512,517、第2導光板LED522に対する第1導光板511、第2導光板521の位置決め用のボスとして、第1位置決め用ボス571,551と第2位置決め用ボス572,552,542とを含む複数の位置決め用ボスを有し、第1導光板511、第2導光板521は、第1位置決め用ボス571,551が挿入可能な第1挿入部としての第1孔部601,611と、第2位置決め用ボス572,552が挿入可能な第2挿入部としての第2孔部602,612,622とを含む複数の挿入部を有し、第2位置決め用ボス572,552,542と第2孔部602,612,622とは、第1導光板511、第2導光板521を被取付部に取付けた状態において、第2位置決め用ボス572,552,542と第2孔部602,612,622との間に生じる隙間S2,S12,S14が第1位置決め用ボス571,551と第1孔部601,611,622との間に生じる隙間S1,S11よりも大きく、上端面511A,521A、左端面511Bに平行または略平行な特定方向への第1導光板511、第2導光板521の移動を許容する一方で該特定方向以外の方向への第1導光板511、第2導光板521の移動を規制するように設けられる。
このようにすることで、第2位置決め用ボス572,552,542と第2孔部602,612,622とにより第1導光板511、第2導光板521の第1導光板LED512,517、第2導光板LED522側への移動が規制されることで、熱膨張時の入光状況の変化(例えば、第1導光板511、第2導光板521の熱膨張により上端面511A,521Aが出射面590Aに近づくなど、上端面511A,521Aと出射面590Aとの離間距離が変化する)を抑えることができるので、第1導光板511、第2導光板521の熱膨張に対し好適に対応できる。
尚、前記第1位置決め用ボスと前記第1挿入部との間の隙間(例えば、隙間S1,S11)は、前記第2位置決め用ボスと前記第2挿入部との間の隙間(例えば、隙間S2,S12,S14)よりも小さいものであればよく、前記第1位置決め用ボスと前記第1挿入部との間に隙間がないものを含む。
また、第2孔部602,612,622は、第1導光板511、第2導光板521の周縁(入射面)近傍に設けられることが好ましい。詳しくは、第1導光板511、第2導光板521の周縁(入射面)から第2孔部602,612,622までの離間距離は、周縁(入射面)から第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bまでの離間距離よりも小さい距離であることが好ましい。具体的には、第1導光板511、第2導光板521の板厚寸法L15の2倍以上離れた位置であって、板厚寸法L15の3倍以下の範囲となることが好ましい。
また、第1孔部601,611と第2孔部602,612とは、第1孔部601,611と第2孔部602,612とを結ぶ直線LN2,LN4が上端面511Aに沿うLN3,上端面521Aに沿うLN1と平行または略平行となるように設けられている。
このようにすることで、第1導光板511、第2導光板521の熱膨張に対し好適に対応できる。詳しくは、第1導光板511、第2導光板521の周縁(入射面)から第1孔部601,611までの第1離間距離と第1導光板511、第2導光板521の周縁(入射面)から第2孔部602,612までの第2離間距離とが同じになることで、熱膨張による伸び縮みによる影響がほぼ同様に作用するため、第1孔部601,611側と第2孔部602,612側とで上端面511A,521Aとの位置関係が異なってしまうことを抑制できる。
さらに、第1孔部601,611と第2孔部602,612,622とは、上端面511A,521A、左端面511Bに対応する位置であって、第1導光板LED512,517、第2導光板LED522に対応しない位置に設けられることが好ましい。このようにすることで、第1孔部601,611や第2孔部602,612,622が上端面511A,521A、左端面511Bから第1導光板511、第2導光板521内部に入射された光に影響を及ぼすことを極力回避できる。
また、複数の位置決め用ボスは、第1位置決め用ボス571,551よりも第1導光板LED512,517、第2導光板LED522から遠い位置に設けられる第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bを有し、複数の挿入部は、第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bが挿入可能な第3挿入部としての第3孔部633A,633B,643A,643Bを有し、第1導光板511、第2導光板521を被取付部に取付けた状態において、第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bと第3孔部633A,633B,643A,643Bとの間に隙間S16が設けられる。
このようにすることで、第1導光板511、第2導光板521の熱膨張に対し好適に対応できる。詳しくは、第1導光板511、第2導光板521において、第1導光板LED512,517や第2導光板LED522から第1位置決め用ボス571,551よりも遠い位置でも位置決めできるので、熱膨張に対応しつつ、第1導光板511、第2導光板521を安定して保持できる。
また、第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bと第3孔部633A,633B,643A,643Bとの間の隙間S16は、第1導光板511、第2導光板521における第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bの軸心に対し直交する全方向(上下左右方向)への移動を許容する。
このようにすることで、第1位置決め用ボス571,551に対し任意の位置においても第1導光板511、第2導光板521を安定して位置決めすることができるため、第1導光板511、第2導光板521の熱膨張に対し好適に対応できる。
また、第1導光板511、第2導光板521には、第1孔部601,611がそれぞれ1つのみ設けられる一方で、第3孔部633A,633B,643A,643Bが複数設けられる。
このようにすることで、第1導光板511、第2導光板521を安定して位置決めすることができるため、第1導光板511、第2導光板521の熱膨張に対し好適に対応できる。
また、第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bの直径L2,L6は、第1位置決め用ボス571,551の直径L10よりも大きい(L10>L2,L6)。
このようにすることで、第1位置決め用ボス571,551から離れることで熱膨張の影響が大きくなっても壊れにくいので、第1導光板511、第2導光板521の熱膨張に対し好適に対応できる。また、第1導光板LED512,517や第2導光板LED522に対し、第1位置決め用ボス571,551よりも離れた位置に設けられることで、第3孔部633A,633B,643A,643Bを大きくしても、第1導光板511、第2導光板521の内部に入射された光の影響を受けにくいので、第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bを大きくして強固に位置決めできる。
複数の挿入部(例えば、第1孔部601,611、第2孔部602,612、第3孔部633A,633B,643A,643B)は、第1導光板511、第2導光板521の周縁から該導光板の板厚寸法L15の2倍以上離れた位置に設けられている。
このようにすることで、第1導光板511、第2導光板521の強度を適切に維持することができる。
発光手段は、第1発光手段としての第1導光板LED517と該第1発光手段とは異なる第2発光手段としての第1導光板LED512、第2導光板LED522とを有し、第1導光板511は、第1導光板LED517から光が入射されることにより第1演出表示(例えば、エフェクト)を表示可能であり、第1導光板LED512、第2導光板LED522から光が入射されることにより前記第1演出表示よりも重要度が高い第2演出表示(例えば、「激熱!」なる文字)を表示可能であり、第1孔部601,611と第2孔部602,612とは、第1孔部601,611と第2孔部602,612とを結ぶ直線LN2,LN4が第1導光板LED512、第2導光板LED522からの光が入射される端面と平行または略平行となるように設けられている。
このようにすることで、熱膨張による演出表示の影響が重要度の高い演出表示に対して及ぶことを抑制できる一方で、重要度が低い第1演出表示を実行する際に発光する第1導光板LED517に対応して設けられた第2孔部622は、強度等を優先した好適な位置に設けることができるため、第1導光板511、第2導光板521の強度を適切に維持することができる。
また、上記各位置決め用ボスは、前保持部材503,中保持部材504,後保持部材505における導光板の前後面との対向位置に形成されていることで、遊技者側から見えることがないので、見栄えを損ねることがない。
また、本実施例では、第1導光板511及び第2導光板521は、上辺部及び左右側辺部が保持体により保持され、第1位置決め用ボス571,551及び第1孔部611,601と、第2位置決め用ボス572,552及び第2孔部612,602とは、第1導光板511及び第2導光板521の上部左右側に設けられていることで、第1導光板511及び第2導光板521の保持体により保持されていない下辺部側への熱膨張を許容しつつ、集光レンズとの位置関係の変化を抑制することができる。
また、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、発光手段としての第1導光板LED512,517、第2導光板LED522と、第1導光板LED512,517、第2導光板LED522からの光が上端面511A,521A、左端面511Bから入射されることにより演出表示(発光表示)を行うことが可能な第1導光板511、第2導光板521と、第1導光板511、第2導光板521を前取付位置や後取付位置に保持するための保持体としての前保持部材503,中保持部材504,後保持部材505と、を備え、前保持部材503,中保持部材504,後保持部材505は、第1導光板511、第2導光板521を一面(前面)側と他面(背面)側とから挟み込むように前取付位置や後取付位置に保持可能であり、第1導光板511、第2導光板521を前保持部材503,中保持部材504,後保持部材505により保持した状態において、第1導光板511、第2導光板521と前保持部材503,中保持部材504,後保持部材505との間に隙間S20,S21,S22が設けられる。
このようにすることで、第1導光板511、第2導光板521の熱膨張に対し好適に対応できる。詳しくは、前保持部材503,中保持部材504,後保持部材505は、第1導光板511や第2導光板521の周縁部を前面側と背面側とから挟み込むように保持する構造であるため、設計上、第1導光板511や第2導光板521との間に隙間S20,S21,S22(クリアランス)を設けることで、熱膨張に対し逃げがなくなって反りが生じてしまうことを好適に回避することができる。
また、隙間S20,S21,S22は、第1導光板511、第2導光板521の板厚寸法よりも小さい(図17、S20,S21,S22<L15)。
このようにすることで、隙間S20,S21,S22から第1導光板511、第2導光板521が抜けるのを防止しつつ、第1導光板511、第2導光板521の熱膨張に対し好適に対応できる。
また、保持体は、第1部材(例えば、中保持部材504)と第2部材(例えば、後保持部材505)とから構成され、第1部材には、発光手段に対する第1導光板511、第2導光板521の第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bが設けられ、第1導光板511、第2導光板521には、第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bが挿入可能な挿入部としての第3孔部633A,633B,643A,643Bが設けられ、第1導光板511、第2導光板521を前記保持体により保持した状態において、第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bの突出寸法L30は、第1導光板511、第2導光板521と中保持部材504との間の隙間S20,S21,S22よりも大きい。
このようにすることで、第3位置決め用ボス573A,573B,543A,543Bと後保持部材505との間から第1導光板511や第2導光板521が抜けるのを防止しつつ、第1導光板511や第2導光板521の熱膨張に対し好適に対応できる。
また、前保持部材503において第1導光板511と対向する位置に凹凸部549L,549Rが設けられ、第1導光板511を前保持部材503及び中保持部材504と後保持部材505により保持した状態において、凹凸部549L,549Rにおける凸部549Aと第1導光板511との間に隙間S22が設けられる(図8(B))。
このようにすることで、第1導光板511の熱膨張に対し好適に対応できる(凹部に関しては導光板との間に凸部との間に設けられる隙間よりも大きい隙間が生じる)。詳しくは、前保持部材503,中保持部材504,後保持部材505は、第1導光板511や第2導光板521の周縁部を前面側と背面側とから挟み込むように保持する構造であるため、凹凸部549L,549Rを設けることで、第1導光板511との接触面積を極力小さくする(部分的に接触させる)ことができる。よって、第1導光板511や第2導光板521の熱膨張に対し好適に対応することができる。
また、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、発光手段としての第1導光板LED512,517、第2導光板LED522と、第1導光板LED512,517、第2導光板LED522からの光が端面から入射されることにより演出表示(発光表示)を行うことが可能な第1導光板511、第2導光板521と、第1導光板511、第2導光板521を前取付位置、後取付位置に保持するための保持体としての前保持部材503,中保持部材504,後保持部材505と、を備え、保持体は、第1導光板511、第2導光板521を一面(前面)側と他面(背面)側とから挟み込むように前取付位置や後取付位置に保持可能であり、第1導光板511、第2導光板521を保持した状態において該第1導光板511と対向する位置に凹凸部549L,549Rが設けられ、凹凸部549L,549Rは、第1導光板511を前保持部材503,中保持部材504,後保持部材505により保持した状態において、第1導光板511に形成されたエジェクタピン跡650と対向しない位置に配置されている。
このように、前保持部材503,中保持部材504,後保持部材505は、第1導光板511や第2導光板521の周縁部を前面側と背面側とから挟み込むように保持する構造であるが、凹凸部549L,549Rを設けることで、第1導光板511との接触面積を極力小さくする(部分的に接触させる)ことができる。また、第1導光板511や第2導光板521の前面や背面に形成されたエジェクタピン跡650(凸部)は凹凸部549L,549Rと対向しないことで、熱膨張により第1導光板511や第2導光板521が伸び縮みしてエジェクタピン跡650が凹凸部549L,549Rに接触することを回避できるため、第1導光板511や第2導光板521の熱膨張に対し好適に対応できる。
また、第1導光板511を前保持部材503,中保持部材504,後保持部材505により保持した状態において、第1導光板511と凸部549Aとの間に隙間(例えば、隙間S22)が設けられる(図8(B))。
このように、第1導光板511や第2導光板521との間に隙間S22(クリアランス)を設けるようにことで、熱膨張に対し逃げがなくなって反りが生じてしまうことを好適に回避することができるため、第1導光板511の熱膨張に対し好適に対応できる。
また、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、発光手段としての第1導光板LED512,517、第2導光板LED522と、光が上端面511A,521A、左端面511Bから入射されることにより演出表示(発光表示)を行うことが可能な第1導光板511、第2導光板521と、前記発光手段から入射された光を第1導光板511、第2導光板521に向けて出射する導光部材としての第1集光レンズ514,519、第2集光レンズ524と、第1集光レンズ514,519、第2集光レンズ524が取付けられる被取付部(例えば、前保持部材503の背面及び第1導光板LED基板513の背面、第2導光板LED基板523の前面及び後保持部材505の前面、第1導光板LED基板518Lの背面)と、を備え、第1集光レンズ514,519、第2集光レンズ524には、被取付部に取付けられた状態において該被取付部に設けられた挿入部としての位置決め孔530,594、位置決め孔595,580、位置決め孔595Aに挿入可能な集光レンズ位置決め用ボス593F,593Bが突出して設けられている。
このようにすることで、集光レンズ位置決め用ボス593F,593Bを位置決め孔530,594、位置決め孔595,580、位置決め孔595Aに挿入することで第1集光レンズ514,519や第2集光レンズ524の取付位置が決定されるため、第1集光レンズ514や第2集光レンズ524を好適に取付けることができる。
また、第1集光レンズ514,519と第2集光レンズ524の集光レンズ位置決め用ボス593F,593Bは、それぞれ第1導光板LED512,517、第2導光板LED522が設けられた第1導光板LED基板513,518Lと第2導光板LED基板523に設けられた位置決め孔594,595,595Aに挿入されることで、第1導光板LED512,517、第2導光板LED522に対し正確に位置決めできるため、第1導光板LED512,517、第2導光板LED522からの光が好適に入射されるようにすることができる。
また、集光レンズ位置決め用ボス593F,593Bは、光の出射面590Aや入射面591Aに対し直交する面の表面に突出するように設けられていることで、内部に入射された光の反射に影響を与えにくいようになっている(図14参照)。
このようにすることで、第1集光レンズ514や第2集光レンズ524を好適に取付けることができる。
また、保持体としての前保持部材503,中保持部材504,後保持部材505を備え、前記保持体は、第1導光板511、第2導光板521を前保持部材503,中保持部材504,後保持部材505により保持した状態において、第1集光レンズ514や第2集光レンズ524の移動を規制する規制部としてのレンズ用フック531,564、凸条581を有する。
このようにすることで、第1集光レンズ514や第2集光レンズ524を好適に取付けることができる。また、これらレンズ用フック531,564、凸条581により係止される押え片592A,592Bは、第1集光レンズ514や第2集光レンズ524の左右端部に形成されているため、導光に極力影響が及ばないように取付けることができる。
また、本実施例では、第1導光板LED512,517、第2導光板LED522からの光は第1集光レンズ514,519や第2集光レンズ524を介して第1導光板511や第2導光板521に入射されるようになっており、第1集光レンズ514,519や第2集光レンズ524と第1導光板511や第2導光板521とは同じ材質(例えば、アクリル樹脂材など)により形成される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、集光レンズを導光板とは異なる材質にて構成してもよい。具体的には、導光板よりも熱により変形し難い材質にて構成することで、LEDからの光を好適に導光板に導光することができる。また、材質を異ならせなくても、導光板よりも体積を小さくしたり、板厚を大きくすることにより変形し難いものとしてもよい。
また、第1導光板LED512,517、第2導光板LED522と第1導光板511や第2導光板521との間に第1集光レンズ514,519や第2集光レンズ524が介在することで、第1導光板LED512,517、第2導光板LED522からの熱が第1導光板511や第2導光板521に伝達され難くなるので、熱膨張を抑制できる。
また、位置決め用ボスが形成される保持体としての前保持部材503,中保持部材504,後保持部材505については、導光板に比べて温度変化により変形し難い材質とすることが好ましいが、第1導光板511や第2導光板521と同じ材質にて構成するようにしてもよい。このようにすることで、温度変化により導光板と保持体とが同様に伸び縮みするので、熱膨張に好適に対応できる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、導光板装置500は、複数枚(本実施例では2枚)の第1導光板511と第2導光板521とを有する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導光板は1枚でもよいし、3枚以上有していてもよい。
また、前記実施例では、第1導光板511は前保持部材503及び中保持部材504と後保持部材505により保持されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1導光板511は中保持部材504と後保持部材505のみにより保持されていてもよいし、前保持部材503と後保持部材505とにより保持されていてもよい。
また、前記実施例では、第2導光板521は前保持部材503と中保持部材504とにより保持される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前保持部材503と後保持部材505とにより保持されていてもよい。
また、前記実施例では、第1導光板511と第2導光板521を一面側と他面側とから挟持するように保持する保持体として、それぞれ別個の前保持部材503、中保持部材504、後保持部材505からなる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前保持部材503と中保持部材504とが予め一体に形成された断面視略コ字形の保持体により第2導光板521を保持してもよいし、中保持部材504と後保持部材505が予め一体に形成された断面視略コ字形の保持体により第1導光板511を保持してもよい。
また、前記実施例では、保持体としての前保持部材503、中保持部材504、後保持部材505は、第1導光板511と第2導光板521の周縁の一部(例えば、上辺部及び左右端辺部)を前後から挟持するように保持する構造である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1導光板511や第2導光板521の全周縁を囲むように保持するようにしてもよい。
また、前記実施例では、保持体としての前保持部材503、中保持部材504、後保持部材505に形成された複数の位置決め用ボスを第1導光板511や第2導光板521に形成された複数の孔部に挿入することで、保持体に対する導光板の位置決めをする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら位置決め用ボスと孔部とによる位置決めを行うことなく、導光板を保持体により保持するようにしてもよい。
また、前記実施例では、第1導光板511や第2導光板521を取付位置に位置決めするための複数の位置決め用ボスは、前保持部材503、中保持部材504及び後保持部材505からなる保持体に形成されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導光板の被取付部となる部材や構造物(例えば、遊技盤2や演出用の可動体など)の一部を保持体として、該保持体に位置決め用ボスを形成してもよい。
また、前記実施例では、第1導光板511には第1挿入部として一の第1孔部601が形成され、第2導光板521には一の第1孔部611が形成された形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1導光板511や第2導光板521に複数の第1挿入部を形成してもよい。
また、前記実施例では、第2導光板521に第3位置決め用ボスが挿入可能な第3挿入部が形成されていない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2導光板521に第3位置決め用ボスが挿入可能な第3挿入部を形成してもよい。
また、上記各位置決め用ボスの突出長さ、直径、外形状、形成位置、形成数及びこれらに対応する各孔部の大きさ、外形状、形成位置、形成数については、上記のように例示したものに限定されるものではなく、種々に変更可能である。
また、前記実施例では、第1導光板511に第3位置決め用ボスが挿入可能な第3挿入部としての第3孔部633A,633B,643A,643Bが形成された形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1導光板511に第3位置決め用ボスが挿入可能な第3挿入部が形成されていなくてもよい。
また、前記実施例では、第1孔部と第2孔部とは、第1孔部と第2孔部とを結ぶ直線LN2,LN4が上端面511A,521Aに対し平行または略平行をなすように設けられた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、必ずしも直線LN2,LN4が上端面511A,521Aに対し平行または略平行をなすように設けられていなくてもよく、例えば、第2孔部622のように、少なくとも第2孔部602,612が光の入射面である上端面511A,521Aに沿うように形成されていてもよいし、あるいは、第1孔部を通過する直線に沿うように形成されていてもよい。
また、前記実施例では、第1導光板LED512,517、第2導光板LED522からの光が第1集光レンズ514,519と第2集光レンズ524を透して第1導光板511、第2導光板521に入射される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1導光板LED512,517、第2導光板LED522からの光が集光レンズを介すことなく直接第1導光板511や第2導光板521に入射されるようにしてもよい。
また、前記実施例では、第1集光レンズ514,519と第2集光レンズ524の集光レンズ位置決め用ボス593F,593Bは、光の出射面590Aや入射面591Aに対し直交する面の表面に突出するように設けられる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導光に影響を及ぼし難い位置であれば例示した位置以外に形成されていてもよい。
また、前記実施例では、第1集光レンズ514と第2集光レンズ524については、前後面に集光レンズ位置決め用ボス593F,593Bが突設されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも一面に形成されていればよい。また、一の集光レンズに複数形成されていなくてもよい。
また、前記実施例では、第1集光レンズ514と第2集光レンズ524は、複数の凸部591が長手方向に複数連設される形状とされていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、集光レンズの形状は種々に変更可能であり、上記に例示した形態に限定されるものではない。
また、前記実施例では、第1導光板LED512,517、第2導光板LED522はフルカラーLEDであり、第1導光板LED512,517、第2導光板LED522の発光色を変化させることで発光演出における演出態様(発光色)を種々に変更可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これら第1導光板LED512,517、第2導光板LED522を1色でのみ発光可能な単色LED(例えば、白色LED)を適用し、単色LEDの光を所定色に着色した第1集光レンズ514,519及び第2集光レンズ524を透過させ第1導光板511や第2導光板521に入射させることで、第1集光レンズ514,519及び第2集光レンズ524に着色された色にて発光演出を実行できるようにしてもよく、このようにした場合、高価なフルカラーLEDを用いることなく、着色された第1集光レンズ514,519及び第2集光レンズ524を用いることで種々の演出態様(発光色)で発光演出を行うことができる。
また、前記実施例では、導光板装置500は、遊技盤2に形成された開口2cを被覆するように設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、導光板装置500を透過性を有する盤面板からなる遊技盤2の背面側に設け、遊技者側から透明な盤面板を透して導光板による演出表示を視認可能としてもよい。また、透過性を有する盤面板を反射部を有する導光板とし、該盤面板を利用して演出表示を実行可能としてもよいし、盤面板とその背面に設けた導光板装置双方による演出表示を実行可能としてもよい。さらに、導光板装置は、遊技盤2の前面側にセンター飾り枠51などに任意の位置に取付けられていてもよい。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
また、前記実施例では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。