以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係る遊技用表示装置1を含む遊技システムの基本概要について、図1を用いて説明する。同図に示すように、本実施形態に係る遊技システムは、いわゆるパチンコ店といった遊技場に構築されるものであり、遊技用表示装置1と、遊技機2と、遊技媒体貸出装置3と、サーバ装置4とを有して構成され、各々が同図に示すように接続されている。
なお、本実施形態においては、「記憶媒体」の例としてカードを用いて説明しているが、これに限られるものではなく、ICチップ等が搭載されたコイン、トークン等、本実施形態に係る発明に適用できるもの全てを含むものとする。
また、本実施形態においては、「貨幣」の例として紙幣を用いて説明しているが、これに限られるものではなく、紙幣、硬貨、コイン等、本実施形態に係る発明に適用できるもの全てを含むものとする。
また、本実施形態において、単に「カード」と記載した場合には、遊技店の会員となった遊技者に貸与される会員カード、及び一時的に遊技店により貸与される計数カード(ビジターカード)の双方を含むものとする。
また、本実施形態において、単に「持玉」と記載した場合には、会員カードに対応付けて記憶される貯玉、及び計数カードに対応付けて記憶される計数持玉の双方を含むものとし、単に「持玉情報」と記載した場合には、貯玉を示す持玉情報(以下、「貯玉情報」とする。)及び計数持玉を示す持玉情報(以下、「計数持玉情報」とする。)の双方を含むものとする。また、遊技者により投入された貨幣額を示す情報を「貨幣情報」(あるいは、「残額情報」ともいう。)とし、特に示す場合には、「持玉情報」に「貨幣情報」が含まれる場合があるものとする。また、会員カードは、貯玉情報、計数持玉情報及び貨幣情報を別箇に記憶可能であるものとする。さらに、説明の便宜上、通常は遊技者が保有する遊技球に関する情報を示す「持玉」という表現を用いているが、これに限られるものではなく、当該「持玉」には、遊技者が保有するメダルに関する情報、遊技者が電磁的方法により保有する遊技価値に関する情報であって、その他これに類する情報の全てを含むものとする。
[遊技用表示装置]
図1を参照して遊技用表示装置1について簡単に説明する。なお、遊技用表示装置1の詳細な構成については後述する。
本実施形態の遊技用表示装置1は、透過型のプロジェクタ装置により各種の遊技情報を投影像として表示するものであり、例えば遊技機2ごとにその上方に位置するように設置される。遊技情報としては、遊技媒体の獲得数(獲得枚数あるいは獲得球数)、各種のゲーム数、遊技履歴などがグラフや数値で表示される(図7参照)。遊技用表示装置1には、遊技者が操作するための後述する複数のボタン14A〜14Fが設けられている(図7参照)。遊技用表示装置1は、遊技機2、遊技媒体貸出装置3及びサーバ装置4と接続されており、入力された信号や受信した信号に基づき、あるいは遊技者の操作に基づいて各種の遊技情報を後述のスクリーン(被投影部)110A〜110Fに表示する。なお、遊技用表示装置1は、いわゆる遊技島単位に設置されるものでもよい。
遊技用表示装置1は、電気的あるいは光学的な構成要素として、後述するプロジェクタ本体12や、これを制御するための制御ユニット(図示略)などを備える。制御ユニットは、プロジェクタ本体12の制御や、遊技機2、遊技媒体貸出装置3及びサーバ装置4との間で通信制御を行う。また、制御ユニットは、ボタン14A〜14Fの操作がセンサにより検知されると、その操作に応じてスクリーン110A〜110F上の表示を制御する。なお、本実施形態では、物理的なボタン14A〜14Fを設けているが、例えばスクリーン110A〜110Fをタッチパネルにより構成し、制御ユニットは、タッチパネルに対する操作を検知するようにしてもよい。
遊技用表示装置1は、特に図示しないが、遊技機2、遊技媒体貸出装置3及びサーバ装置4との通信を行うためのインターフェース部を備える。このインターフェース部と遊技機2における後述の外部接続端子板との間は、接点入力方式で接続され、遊技機2から遊技用表示装置1への一方向に通信が可能である。インターフェース部と遊技媒体貸出装置3との間は、例えばハーネスにより接点出入力方式で接続され、双方向通信が可能である。また、インターフェース部とサーバ装置4との間は、例えば同軸ケーブルにより有線LAN方式で接続されるとともに、ハーネスにより接点出力方式で接続され、双方向通信が可能である。なお、接続方法はこれらの方式に限られるものではなく、例えば各々の接続において、無線LAN方式を用いてもよく、また、光ケーブルによる光通信方式を用いてもよい。さらに、これらの組み合わせた方式を用いてもよい。
[遊技機]
図1を参照して遊技機2について簡単に説明する。遊技機2としては、例えばパチンコ遊技機2aやパチスロ遊技機2bが適用される。以下の説明においては、特に断らない限り、パチンコ遊技機2a及びパチスロ遊技機2bをまとめて遊技機2と称する。
パチンコ遊技機2aは、盤面上に遊技球(遊技媒体)を弾き出し、釘に当って不規則に流下する遊技球が特定の入賞口に入ると、賞球の払い出しあるいは得点の加算を行うといった遊技を主として行うものである。パチンコ遊技機2aは、主たる遊技装置を制御するための主制御ユニット、表示や音声出力などに係る演出動作を制御するための副制御ユニット、賞球としての遊技球の払出動作を制御する払出制御ユニット等を備える。払出制御ユニットは、外部接続端子板を介して遊技用表示装置1と接続されており、1回の遊技毎に、又は内部状態に変化があった場合に、遊技情報信号やエラー信号等を遊技用表示装置1に出力する。また、この払出制御ユニットは、外部接続端子板を介して遊技球貸出装置3aと接続されており、遊技者の操作に基づいて貸出要求信号や返却要求信号を出力する。
パチスロ遊技機2bは、コイン(遊技媒体)を投入してスタートレバーを操作することで複数の図柄が描かれた複数のリールを回転させ、各リールに対応するストップボタンを押下することでリールを順次停止させることにより、所定役に対応する図柄が有効ライン上に揃うと、コインの払い出しを行うといった遊技を主として行うものである。パチスロ遊技機2bも、パチンコ遊技機2aと同様に、主たる遊技装置を制御するための主制御ユニット、表示や音声出力などに係る演出動作を制御するための副制御ユニット、コインの払出動作を制御する払出制御ユニット等を備える。払出制御ユニットは、外部接続端子板を介して遊技用表示装置1と接続されており、1回の遊技毎に、又は内部状態に変化があった場合に、遊技情報信号やエラー信号等を遊技用表示装置1に出力する。また、この払出制御ユニットは、外部接続端子板を介してメダル貸出装置3bと接続されており、遊技者の操作に基づいて貸出要求信号や返却要求信号を出力する。
[遊技媒体貸出装置]
図1を参照して遊技媒体貸出装置3について簡単に説明する。遊技媒体貸出装置3としては、パチンコ遊技機2aに隣接して設置される遊技球貸出装置3aと、パチスロ遊技機2bに隣接して設置されるメダル貸出装置3bとがある。以下の説明においては、特に断らない限り、遊技球貸出装置3a及びメダル貸出装置3bをまとめて遊技媒体貸出装置3と称する。
遊技媒体貸出装置3は、例えば図示しないスイッチングハブやコントローラ等を介してサーバ装置4と接続される。遊技媒体貸出装置3は、遊技者によりカードが挿入されると、当該カードのICチップ等に付加されたカードIDや会員ID等の識別情報(以下、単に「識別情報」という。)をサーバ装置4に送信する。サーバ装置4は、受信した識別情報に対応付けて記憶されたその遊技者の持玉情報を遊技媒体貸出装置3に送信する。そして、遊技者からの払出指示がある場合には、サーバ装置4は、持玉情報を更新し、遊技媒体貸出装置3は、図示しない払出装置を駆動させ、遊技媒体の払出制御を実行する。また、遊技者により紙幣が投入されると、その紙幣の額(投入金額)に応じた残額情報をサーバ装置4に送信する。そして、遊技者からの払出指示がある場合、サーバ装置4は、残額情報を更新し、遊技媒体貸出装置3は、同様に遊技媒体の払出制御を実行する。
また、遊技媒体貸出装置3は、遊技者の操作により、又は遊技機2から直接的に、遊技媒体が図示しない計数装置に投入されると、投入された遊技媒体数を計数し、計数結果を遊技者の計数持玉情報としてサーバ装置4に送信し、サーバ装置4は、受信した計数持玉情報をカードに付加された識別情報と対応付けて記憶する。また、カードが挿入されていない場合には、遊技媒体貸出装置3に貯留されている計数カードに予め付加されている識別情報と対応付けて受信した計数持玉情報を記憶する。
なお、本実施形態においては、遊技者の持玉情報及び残額情報をサーバ装置4が管理するが、これらの情報を遊技媒体貸出装置3が管理することとしてもよい。また、カードに識別情報を付加するだけでなく記憶領域をも設け、当該記憶領域にこれらの情報を記憶させ、これらの情報の管理を行うこととしてもよい。そして、これらの情報の更新については、サーバ装置4が行うこととしても、遊技媒体貸出装置3が行うこととしてもよい。さらには、持玉情報については、遊技媒体貸出装置3又はサーバ装置4が管理し、残額情報については、カードの記憶領域に直接記憶されることとしてもよい。
加えて、本実施形態において、カードが挿入されていない場合には、遊技媒体貸出装置3に貯留されている計数カードに予め付加されている識別情報と対応付けて計数持玉情報及び残額情報が記憶されるが、カードの返却要求があった場合に、遊技媒体貸出装置3、又はサーバ装置4が、遊技媒体貸出装置3に貯留されている計数カードに識別情報を新たに付加することとし、この新たに付加された識別情報と計数持玉情報又は残額情報とを対応付けて記憶することとしてもよい。
また、遊技媒体貸出装置3は、遊技機2に遊技球等貸出装置接続端子板(以下、「貸出端子板」という。)が設けられている場合に、この貸出端子板にも接続され、当該貸出端子板から出力される貸出要求信号や返却要求信号等を受信したことに基づいて、遊技機2への払出要求信号の送信やカードの返却等を行う。
また、遊技媒体貸出装置3は、コンバータ等を介して遊技用表示装置1とも接続されており、遊技機2に設けられている外部接続端子板から出力される遊技情報信号やエラー信号等を受信するとともに、遊技者の持玉情報を遊技用表示装置1に送信する。
[サーバ装置]
図1を参照してサーバ装置4について簡単に説明する。サーバ装置4は、いわゆるホールコンピュータとして用いられるものであり、遊技用表示装置1と接続されるほか、遊技媒体貸出装置3とも接続される。サーバ装置4は、管理する遊技結果管理情報(例えば、過去数日分を含めた出玉履歴情報や不正検知情報等)や遊技店に関する情報(例えば、新台情報や空き台情報等)を遊技用表示装置1に送信する。
また、サーバ装置4は、遊技店以外の第三者であるセンター事業者が管理する外部管理装置(図示せず)にも接続され、カードの識別情報や会員情報、遊技者の持玉情報を定期的(例えば、1日に1回毎)に送信する。外部管理装置は、送信された各情報をバックアップする。サーバ装置4は、外部管理装置との接続が所定日数(例えば、15日)途絶した場合、遊技者の持玉情報の更新を停止する。
以上のような遊技システムにおいて、遊技者は、遊技店(遊技場)に入ると、まず、遊技用表示装置1に表示される各種の情報を見ながら、所望の遊技機2に着席する。次に、その遊技者がその遊技店の会員である場合は、会員カードを遊技媒体貸出装置3に挿入し、本人確認(例えば、登録されている暗証番号の入力等)の後、サーバ装置4に持玉情報が記憶されている場合にはその持玉を使用し、持玉情報が記憶されていないか、持玉情報がその遊技機2で貸し出し不能な持玉数である場合には紙幣を投入し、貸出要求を行って遊技媒体の貸し出しを受け、遊技媒体を遊技機2に投入することで遊技を開始する。または、その遊技者がその遊技店の会員でない場合は、紙幣を投入し、貸出要求を行って遊技媒体の貸し出しを受け、遊技媒体を遊技機2に投入することで遊技を開始する。このとき、サーバ装置4に記憶されている持玉情報や残額情報が、貸し出された分だけ更新(減算)される。
そして、その遊技機2から遊技媒体の払い出しを受けることができずに、遊技を継続する場合には、貸出要求が行われる度に、サーバ装置4に記憶されている持玉情報や残額情報が、貸し出された分だけ順次更新(減算)されることとなる。一方、その遊技機2から遊技媒体の払い出しを受けることができた場合には、払い出された遊技媒体を遊技媒体貸出装置3に投入すると、投入された遊技媒体数を計数し、計数結果に基づいてサーバ装置4に記憶されている持玉情報が更新(加算)される。
その後、その遊技機2における遊技を終了する場合には、遊技者はカードの返却要求を行う。ここで、会員カードが遊技媒体貸出装置3に挿入されている場合には、本人確認(例えば、登録されている暗証番号の入力等)の後、そのまま会員カードを返却する。会員カードが遊技媒体貸出装置3に挿入されていない場合には、サーバ装置4に計数持玉情報が記憶されている場合、若しくは残額情報がある場合に、遊技媒体貸出装置3に貯留されている計数カードを返却(発行)する。サーバ装置4に計数持玉情報が記憶されておらず、かつ投入金額の残額もない場合には、計数カードは返却(発行)されない。
計数カードが返却(発行)された場合であって、かつ他の遊技機2で遊技を行いたい場合には、他の遊技機2に対応して設けられた遊技媒体貸出装置3にその計数カードを挿入することにより、会員カードと同様の手順(本人確認を除く)で遊技を開始(再プレイ)することができる。なお、上記の場合に、貯玉情報に基づく再プレイを「貯玉再プレイ」といい、計数持玉情報に基づく再プレイを「持玉再プレイ」という。
[遊技用表示装置の構成]
次に、遊技用表示装置1の構成について、図2〜図7を参照して説明する。
図3に示すように、遊技用表示装置1は、基本的な構成要素として、筐体10、スクリーンユニット11A、プロジェクタ本体(投射手段)12、リフレクタ13、操作ユニット14を備えている。筐体10は、プロジェクタ本体12、リフレクタ13、及び操作ユニット14のほか、遊技用表示装置1全体の動作を制御するための図示しない制御ユニットを収容している。スクリーンユニット11Aは、筐体10の前面側に設けられた開口面10Aを覆うように取り付けられる。なお、本第1実施形態においては、図5(A)〜(C)に一例として示すように、取り替え可能な3種類のスクリーンユニット11A〜11Cを用意している。図2〜図4は、標準タイプのスクリーンユニット11Aを示しており、特に断らない限り、このスクリーンユニット11Aを基本的に用いて説明するが、いずれのスクリーンユニットを用いてもよい。
筐体10は、図3に示すように、底面10a、左右両側の側面10b,10c、背面10d、上面10e、及び前面側の開口面10Aを有するように矩形箱状に形成されている。底面10aの後部には、プロジェクタ本体12が設置され、底面10aの前部には、操作ユニット14が設置される。背面10dの上部には、リフレクタ13が設置される。
スクリーンユニット11Aは、筐体10の開口面10Aを覆う正面部11aと、筐体10の側面10b,10cに着脱自在に固定される左右両側の側部11b,11cとを有するように形成されている。スクリーンユニット11Aは、正面部11aの開口11aaに設けられるスクリーン(被投影部)110Aと、図4に示すように、正面部11aの後面において左右両側に設けられるLED基板111とを有する。
正面部11aには、スクリーン110Aを配置するための開口11aaのほか、スクリーン110Aの左右側方において発光する発光面111aと、操作ユニット14のボタン14A〜14Fを前方に露出させるための開口部112とが設けられている。
スクリーン110Aは、後方から投影像が投影されることで表示される透過式のものであり、例えば透光性を有するガラス板、アクリル板、樹脂製フィルムを主たる素材として形成され、非投影時に乳白色、半透明、あるいはグレー色を呈する。スクリーンユニット11Aのスクリーン110Aは、全面にわたって均等な厚みをもつように形成されている。このようなスクリーン110Aは、プロジェクタ本体12から投射された光が入射する一様に平坦な背面側の入射面1100(図4)と、この入射面1100に入射した光が透過することで投影像が投影される前面側の表示面1101(図3)とを有する。なお、他のスクリーンユニット11B,11Cのスクリーン110B,110Cは、スクリーンユニット11Aのスクリーン110Aとは入射面1100が同様である一方、表示面1101が異なるように形成されており、これについては後述する。
発光面111aは、図3、図4に示すように、透光性を有する板状部材により構成され、その背面側にLED基板111が設けられる。LED基板111は、特に図示しないが複数のLEDを搭載しており、コネクタ111A及びケーブル111Bを介して筐体10側の制御ユニットに接続される。なお、図4には、一方のLED基板111に対応するコネクタ111A及びケーブル111Bが示されているが、他方のLED基板111にもコネクタ及びケーブルが設けられており、他方のLED基板111もコネクタ及びケーブルを介して制御ユニットに接続される。
この制御ユニットにより、LED基板111における複数のLEDが点灯あるいは点滅させられ、これらLEDの光は、発光面111aを通って前方に照射される。なお、他のスクリーンユニット11B,11Cには、発光部が設けられていないが、これについては後述する。
発光面111aは、透光性を有する板状部材により構成されるが、これに限らず、少なくとも一部が透光性を有して部分的に透光性を有さない部材で構成されるようにしてもよい。
また、透光性を有する部分においては、装飾性を有するシートをLED基板と板状部材との間に配置したり、板状部材そのものに透光性を有する有色の装飾などを施してもよい。このような場合は、LED基板が光源を有する発光手段として機能する一方、板状部材が発光手段により装飾される装飾部材として機能することとなり、装飾部材としては、光学的に透光、拡散、偏光、屈折、反射などといった特性を有するものが適用される。
プロジェクタ本体12は、遊技に関する情報を投影像としてスクリーンに表示するための光を投射するものであり、例えば液晶パネルを用いた液晶方式のもの、あるいはDMD(Digital Micromirror Device)素子を用いたDLP(登録商標:Digital Light Processing)方式のものが適用される。
プロジェクタ本体(投射手段)12は、図示しない制御ユニットに接続されており、この制御ユニットにより動作が制御される。プロジェクタ本体12は、液晶パネルあるいはDMD素子のほか、光源としてのLEDあるいはランプ、ダイクロイックミラーや投影レンズなどを有する。投影レンズは、光軸方向に調整可能である。
このようなプロジェクタ本体12は、投影レンズから出射した光がリフレクタ13へと直接向かうように配置されている。スクリーンユニット11A〜11Cの取り付け時には、プロジェクタ本体12の投影レンズを光軸方向に微調整することでフォーカス調整を行うことができる。これにより、スクリーンユニット11A〜11Cのいずれのスクリーン110A〜110Cに対しても、正確にピントが合った鮮明な投影像を映し出すことができる。
リフレクタ13は、光を反射する部材で構成されており、プロジェクタ本体12から入射した光を、筐体10の開口面10A(スクリーン110Aの入射面1100)に向けて反射するように、その開口面10Aに対して傾斜した姿勢で背面10dに設置されている。
操作ユニット14は、遊技者などが操作可能な複数のボタン14A〜14Fを横並びに有するものである。具体的には、図7に示すように、操作ユニット14には、左側から順に、切替ボタン14A、履歴ボタン14B、呼出ボタン14C、設定ボタン14D、確認ボタン14E、及び十字ボタン14Fが設けられている。操作ユニット14は、図示しない制御ユニットに接続されており、各ボタン14A〜14Fの操作が図示しないスイッチに検知されると、スイッチから制御ユニットに検知信号が供給され、制御ユニットは、検知信号に応じた表示制御を行う。
切替ボタン14Aは、後述するグラフ表示や数値表示などを切り替えるためのボタンである。履歴ボタン14Bは、本日の遊技履歴を表示するためのボタンである。呼出ボタン14Cは、遊技場の店員を呼び出すためのボタンである。設定ボタン14Dは、表示設定などを変更するためのボタンである。確認ボタン14Eは、各種の設定を確認するためのボタンである。十字ボタン14Fは、数値変更やスクロール操作を行うためのボタンである。
図5(A)〜(C)は、取り替え可能なスクリーンユニット11A〜11Cを示し、図6(A)〜(C)は、スクリーンユニット11A〜11Cそれぞれのスクリーン上における表示領域を示している。なお、スクリーンユニット11A〜11Cにおいて同一又は類似の構成要素については、同一符号を付している。特に図示しないが、筐体10は、いずれのスクリーンユニット11A〜11Cにも適用される。
図5(A)に示すスクリーンユニット11Aは、図2〜図4に示すものと同一である。このスクリーンユニット11Aは、スクリーン110Aの前面側全域が一様に平坦な表示面1101として構成される。図6(A)に示すように、表示面1101の中央部には、投影像V1が投影され、表示面1101の正面から見て左端部には、投影像V2が投影され、表示面1101の正面から見て右端部には、投影像V3が投影される。なお、スクリーン110Aは、先述したように背面側の入射面1100が一様に平坦な面となっている。
図7に例示するように、スクリーン110A上の投影像V1としては、遊技開始から獲得したメダルの枚数を折れ線グラフで示すチャート画像が表示される。投影像V2としては、本日実行されたボーナス回数や累積ゲーム数を示すテキスト画像が表示される。
投影像V3としては、過去のボーナス回数や累積ゲーム数を履歴として示すテキスト画像が表示される。なお、光が入射する面については、入射面1100としたが、光が投影される面(表示面)としては、LED基板111の背面領域や入射面1100の上下の領域(正面部11aなど)、さらには左右の領域(側部11b,11c)も含むようにしてもよい。
このように光が投影される面は、スクリーンユニットの内側に含まれるものとしても、プロジェクタ本体12より前方あるいはリフレクタ13より前方の領域において投影像を投影可能であればよい。
図5(B)に示すスクリーンユニット11Bは、スクリーン110Bの前面側中央部が一様に平坦な表示面1101(以下、スクリーン110Bについては「第1表示面1101」という)として構成される。一方、スクリーン110Bの前面側左右端部には、第2表示面1101Bが形成される。
第2表示面1101Bは、第1表示面1101よりも前方に厚みをもつように形成されることで第1表示面1101と段差を有し、矩形状に区画されている。なお、本実施形態のスクリーンユニット11Bには、発光面が設けられておらず、その代わりに左右両側の第2表示面1101Bがスクリーンユニット11Bの左右両端近傍の領域まで配置されている。
図6(B)に示すように、スクリーン110Bの第1表示面1101には、投影像V1が投影され、スクリーン110Bを正面から見て左側の第2表示面1101Bには、投影像V2が投影され、スクリーン110Bを正面から見て右側の第2表示面1101Bには、投影像V3が投影される。
投影像V1〜V3は、基本的には図7に示す画像と同様の内容であるが、左右両側の第2表示面1101Bには、テキスト画像に加えて例えばメッセージ画像を含むような投影像V2,V3が表示可能とされる。これについては後述する。
特に図示しないが、スクリーン110Bにも、第1表示面1101及び第2表示面1101Bに対応する背面側にプロジェクタ本体12から投射された光が入射する入射面が形成されている。このようなスクリーン110Bの入射面も、一様に平坦な面となっている。
図5(C)に示すスクリーンユニット11Cは、スクリーン110Cの前面側中央部が一様に平坦な表示面1101(以下、スクリーン110Cについても「第1表示面1101」という)として構成される。一方、スクリーン110Cの前面側左右端部には、第2表示面1101Cが形成される。
第2表示面1101Cは、第1表示面1101よりも前方に厚みをもつように形成されることで第1表示面1101と段差を有し、概ね台形状に区画されている。第2表示面1101Cの長辺部1101Caは、スクリーン110Cの左右両端部近傍に位置し、第2表示面1101Cの短辺部1101Cbは、スクリーン110Cの左右両端部よりも中央部寄りに位置する。
本実施形態においては、図12に示すように、長辺部1101Caの厚みW1が短辺部1101Cbの厚みW2よりも大きく形成され、短辺部1101Cbから長辺部1101Caへといくに従い厚みが漸次大きくなっている。なお、スクリーンユニット11Cにも、発光面が設けられておらず、左右両側の第2表示面1101Cが十分な大きさをもって配置されている。
図6(C)に示すように、スクリーン110Cの第1表示面1101には、投影像V1が投影され、スクリーン110Cを正面から見て左側の第2表示面1101Cには、投影像V2が投影され、スクリーン110Cを正面から見て右側の第2表示面1101Cには、投影像V3が投影される。投影像V1〜V3は、基本的には図7に示す画像と同様の内容である。特に図示しないが、スクリーン110Cにも、第1表示面1101及び第2表示面1101Cに対応する背面側にプロジェクタ本体12から投射された光が入射する入射面が形成されている。このようなスクリーン110Cの入射面も、一様に平坦な面となっている。
[スクリーンの表示原理及び見え方]
次に、スクリーン110A〜110Cの表示原理及び見え方について、図8〜12を参照して説明する。
まず、図8に示すように、スクリーン110Aの場合、プロジェクタ本体12から投射された光線αは、リフレクタ13で反射した後、スクリーン110Aの入射面1100を透過して表示面1101の上端部に達する。また、プロジェクタ本体12から投射された光線βは、リフレクタ13で反射した後、スクリーン110Aの入射面1100を透過して表示面1101の下端部に達する。
これにより、図10にスクリーン110Aの一部を示すように、表示面1101の上端部から下端部の間には、各種の遊技情報を示す投影像V1〜V3(投影像V3については図外)が表示される。左右両側の投影像V2,V3よりも左右外側においては、発光面111aを通して遊技状態等に応じたLEDの点灯や点滅が行われる(右側の発光面111aは図外)。
また、図9に示すように、スクリーン110Cの場合においても、プロジェクタ本体12から投射された光線αは、リフレクタ13で反射した後、スクリーン110Cの入射面1100を透過して第1表示面1101の上端部に達する。また、プロジェクタ本体12から投射された光線βは、リフレクタ13で反射した後、スクリーン110Cの入射面1100を透過して第1表示面1101の下端部に達する。これにより、図12に示すように、第1表示面1101には、図10の場合と概ね同様に投影像V1が表示される。
一方、入射面1100から所定の厚みW2をもつ第2表示面1101の短辺部1101Cb近傍では、光線α,βの到達位置が屈折作用によりそれぞれh1及びh1’だけ下方に変位する。さらに、厚みW2よりも大きい所定の厚みW1をもつ第2表示面1101の長辺部1101Ca近傍では、光線α,βの到達位置が屈折作用によってそれぞれさらにh2及びh2’だけ下方に変位する。
これにより、図12に示すように、第2表示面1101Cには、図10の場合とは異なり、左右外側にいくほど下方にずれて平行四辺形状に変形した投影像V2,V3(投影像V3については図外)が表示される。
同様の表示原理により、図11に示すように、スクリーン110Bの場合、第1表示面1101には、図10の場合と概ね同様に投影像V1が表示される一方、第2表示面1101Bには、図10の場合よりも下方にずれた位置に投影像V2,V3(投影像V3については図外)が表示される。このスクリーン110Bの第2表示面1101Bには、メッセージ画像も投影像V2aとして表示される。なお、スクリーン110Bは、投影像V2aが表示される部分をこれに代えて発光面111aとすることも可能である。
また、スクリーンユニット11Aからスクリーンユニット11Bに(スクリーンユニット11Bからスクリーンユニット11Aに)取り替えることにより、発光面111aから投影像V2aの表示面に(投影像V2aの表示面から発光面111aに)装飾機能を切り換えることができる。
要するに、第1実施形態に係る遊技用表示装置1では、いずれのスクリーンユニット11A〜11Cでも、プロジェクタ本体12からスクリーン110A〜110Cの入射面1100までの投影距離が一定であり、投影像V1〜V3の視覚的変化は、スクリーン110A〜110Cの厚みや位置にのみ起因する。そのため、投影距離に応じて投影像の調整や補正を行う機能については、必要最小限の簡易な機能としたり、あるいはその機能そのものを省くことができる。これにより、スクリーンユニット11A〜11Cの互換性を高めることができる。
このような遊技用表示装置1によれば、スクリーンユニット11A〜11Cとともにスクリーン110A〜110Cを取り替えることで表示面1101,1101B,1101Cにおける投影像V2,V3の視覚的印象を変化させることができるので、例えば遊技場のレイアウトや遊技機のデザインに応じてスクリーン110A〜110Cを取り替えるだけで表示形態を自由に変更することができ、表示形態のデザイン性や多様性を高めることができる。
また、図10に示すスクリーン110Aを適用した遊技用表示装置1によれば、表示面1101に表示される投影像V1と発光面111aの発光態様とを連動させたり、同様のパターンで表示や発光を行うことができ、さらに、発光面111aにおいては、投影像の表示とは全く異なる方式で発光表示が可能であるので、表示形態のデザイン性や多様性をより一層高めることができる。
なお、本実施形態においては、いずれのスクリーン110A〜110Cとしてもプロジェクタ本体12から入射面1100までの距離が一定であるが、これに限らず、その距離が部分的に一定とはならないように例えば凹凸を有する入射面としてもよい。すなわち、少なくとも複数のスクリーンの入射面において互いに共通する部分があれば、その共通する部分においてはプロジェクタ本体からの光路長が一定となるため、その部分の厚みを変えるだけで投影像に変化をもたらすことができ、ひいては視覚的効果を容易に高めることができる。
また、図10〜12に示すスクリーン110A〜110Cを各々適用した遊技用表示装置1によれば、いずれのスクリーン110A〜110Cの入射面1100も一様な面で構成され、プロジェクタ本体12から入射面1100までの距離が一定になるので、プロジェクタ本体12から入射面1100までの光路を形成するリフレクタ13等の光学系を簡素に構成することができる一方、第1表示面1101と第2表示面1101B,1101Cとで厚みが異なるようにするだけで、投影像V2,V3の視覚的印象を変化させることで視覚的効果を容易に高めることができる。
また、図10〜12に示すように、遊技用表示装置1によれば、筐体10の開口面10Aに配置されるスクリーン110A〜110Cを取り替えるだけで表示面1101,1101B,1101Cにおける投影像V2,V3の視覚的印象を変化させることができるので、表示形態を自由に変更することができるとともに、表示形態のデザイン性や多様性を高めることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るスクリーンユニットについて、図13を用いて説明する。なお、先述した第1実施形態によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。
図13に示すスクリーンユニット11Aにおいて、発光面111aそれぞれの背面側には、LED基板111が設けられており、さらに、背面から見て左側となる一方のLED基板111には、このLED基板111に直接接続されるとともに、他方のLED基板111と接続線114を介して接続される中継基板113が設けられている。
中継基板113は、いわゆるBtoB接続方式によりケーブル111Bを介して筐体10側の制御ユニットに接続される。接続線114は、中継基板113から開口11aaを迂回して他方のLED基板111に接続されている。接続線114は、入射面1100へと垂れ下がらないようにガイド部材115を介して敷設されている。なお、中継基板113は、コネクタ111Aを介してケーブル111Bと接続されるようにしてもよい。
制御ユニットからの信号は、ケーブル111B及び中継基板113を介して一方のLED基板111に供給されるとともに、中継基板113及び接続線114を介して他方のLED基板111に供給される。これにより、双方のLED基板111における複数のLEDが点灯あるいは点滅させられ、LEDの光は、発光面111aを通って前方に照射される。
このような構成によれば、2つのLED基板111と制御ユニットとを1つの接続ケーブル111Bで接続するだけでよいので、スクリーンユニット11Aを取り替える際の接続作業をより簡単に行うことができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る遊技用表示装置について、図14〜16を用いて説明する。なお、先述した第1実施形態によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。
図14及び図15に示すように、筐体10の側面10bには、LED基板20が設けられており、このLED基板20と対向するように可動装飾シート30が配置されている。側面10bの上部には、可動装飾シート30の上端を前後方向に案内可能に支持するガイド部材31と、可動装飾シート30を前後方向に移動させる駆動機構32とが設けられている。
駆動機構32は、筐体10に設けられた制御ユニットに接続され、この制御ユニットにより動作が制御される。特に図示しないが、筐体10の側面10cにも、LED基板20や可動装飾シート30、ガイド部材31や駆動機構32が設けられている。
このような側面10b,10cと対向するスクリーンユニット11Aの側部11b,11cは、少なくともLED基板20と対向する領域が光透過性を有する素材、好ましくは透明な部材により形成されている。側部11bの内面には、固定装飾シート40が貼着されている。
特に図示しないが、側部11cの内面にも、固定装飾シート40が貼着されている。ここで、LED基板20と対向する領域が光透過性を有する素材であるとしたが、側部11b又は側部11cであって少なくともLED基板20に設けられたLEDの光が照射される部分があれば、光透過性を有する部分には特に限定されない。また、例えば発光面111aが光透過性を有する一方で側部11bが光透過性を有していなくても、LEDの光を前方側に導くことで発光面111aにおいて光のコントラストを高めることができる。
可動装飾シート30は、平面矩形状の光透過性の樹脂シートにより構成される。この可動装飾シート30には、LED基板20における複数のLED20A(図16参照)に対応し、これらのLED20Aを少なくとも露出させる程度の開口面積をもつ複数の導光孔30Aが形成されている。導光孔30Aの直径は、例えば1mm程度である。複数の導光孔30Aの位置分布は、複数のLED20Aの位置分布に一致している。
図15に示すように、可動装飾シート30は、駆動機構32の動作によりガイド部材31に沿って前後方向に移動させられる。これにより、導光孔30Aは、LED20Aの光を直接外方へと導いたり、位置ずれによってLED20Aの光を直接外方へと導くことがない状態となる(図16(A)及び(B)参照)。
固定装飾シート40は、可動装飾シート30と同様に、平面矩形状の光透過性の樹脂シートにより構成され、その表面には、文字や絵柄などが印刷に描かれている。この固定装飾シート40にも、導光孔30Aと同程度の開口面積をもつ複数の導光孔40Aが形成されている。導光孔40Aの直径は、導光孔30Aと同様に例えば1mm程度である。
複数の導光孔40Aの位置分布は、複数の導光孔30Aの位置分布に一致している。すなわち、固定装飾シート40における複数の導光孔40Aは、複数のLED20Aの位置分布に一致しており、導光孔40AとLED20Aとが対向する位置に固定装飾シート40が貼着されている。
これにより、可動装飾シート30が前後方向に移動するのに伴い、導光孔40Aは、導光孔30Aと重なることでLED20Aの光を直接外方へと導いたり、導光孔30Aとの位置ずれによってLED20Aの光を直接外方へと導くことがない状態となる(図16(A)及び(B)参照)。
なお、複数の導光孔40Aの位置分布は、複数の導光孔30Aの位置分布に一致しているとしたが、これに限らず、少なくとも1の導光孔40Aと1の導光孔30Aとの位置が一致していればよい。この場合の位置が一致するとは、少なくともLEDの光が導光孔を通って外方に通過可能となる位置を意味し、特定の位置に限定されるものではない。
図16(A)に示すように、LED20Aの少なくとも一部と導光孔30Aが重なるように可動装飾シート30が位置する場合、導光孔30Aは、固定装飾シート40の導光孔40Aの少なくとも一部と重なる。この場合、LED20Aの光は、導光孔30Aと導光孔40Aとが重なった部分から直接外方へと導かれる。これにより、筐体10の側面10b,10cにおいては、比較的高照度でかつ高コントラストをもって固定装飾シート40に描かれた文字や絵柄などが視認可能とされる。
一方、図16(B)に示すように、導光孔40Aに対して導光孔30Aが重なることなく、LED20Aから位置ずれするように可動装飾シート30が位置する場合、LED20Aの光は、双方の導光孔30A,40Aを通じて外方へと進行し得ない状態となる。これにより、筐体10の側面10b,10cにおいては、比較的低照度でかつ低コントラストをもって固定装飾シート40に描かれた文字や絵柄などが視認可能とされる。
このような第3実施形態に係る遊技用表示装置1によれば、導光孔30A,40Aどうしの重なった位置から重ならない位置へと可動装飾シート30が移動するのに従い、導光孔30A,40Aどうしの重なった部分が徐々に小さくなり、これらの導光孔30A,40Aを通じてLED20Aから側面10b,10cへと導かれる光が次第に減少する。
すなわち、可動装飾シート30を固定装飾シート40に対して導光孔30A,40Aの直径以上となる所定寸法だけずれるように移動させ、双方の導光孔30A,40Aどうしの重なり具合に応じて照度を変化させることができるので、互いに対向した装飾シート30,40によって表示される画像のコントラストを照度調整によって簡単に変化させることができ、ひいては視覚的効果を容易に高めることができる。
また、第3実施形態に係る遊技用表示装置1によれば、筐体10側にLED基板20や駆動機構32が設けられるので、後述する第4実施形態に係るものに比べてスクリーンユニット11Aの軽量化や簡素化を図ることができ、さらには配線の手間を省くことができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る遊技用表示装置について、図17を用いて説明する。なお、第4実施形態に係る遊技用表示装置1は、先述した第3実施形態に係るものと可動装飾シート30と固定装飾シート40との位置関係が異なるだけである。そのため、第3実施形態によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。
図17に示すように、第4実施形態に係る遊技用表示装置1においては、筐体10の側面10bに設けられたLED基板20と対向するように固定装飾シート40が配置されている。一方、スクリーンユニット11Aの側部11bには、固定装飾シート40と対向するように可動装飾シート30が配置されている。
側部11bの上部には、可動装飾シート30の上端を前後方向に案内可能に支持するガイド部材31と、可動装飾シート30を前後方向に移動させる駆動機構32とが設けられている。駆動機構32は、図示しないケーブルを介して筐体10に設けられた制御ユニットに接続され、この制御ユニットにより動作が制御される。特に図示しないが、筐体10の側面10cにも、LED基板20や固定装飾シート40が設けられ、スクリーンユニット11Aの側部11cにも、可動装飾シート30、ガイド部材31や駆動機構32が設けられている。
固定装飾シート40は、複数の導光孔40Aが複数のLED20Aの位置分布に一致するように固定されている。一方、可動装飾シート30の表面には、文字や絵柄などが印刷に描かれており、このような可動装飾シート30は、駆動機構32の動作によりガイド部材31に沿って前後方向に移動するのに伴い、導光孔30Aが導光孔40Aと重なってLED20Aの光を直接外方へと導いたり、導光孔30Aとの位置ずれによってLED20Aの光を直接外方へと導くことがない状態となる。
すなわち、第4実施形態に係る遊技用表示装置1によっても、導光孔30A,40Aどうしの重なった位置から重ならない位置へと可動装飾シート30が移動するのに従い、導光孔30A,40Aどうしの重なった部分が徐々に小さくなり、これらの導光孔30A,40Aを通じてLED20Aから側面10b,10cへと導かれる光が次第に減少する。
これにより、可動装飾シート30を固定装飾シート40に対して導光孔30A,40Aの直径以上となる所定寸法だけずれるように移動させ、双方の導光孔30A,40Aどうしの重なり具合に応じて照度を変化させることができるので、互いに対向した装飾シート30,40によって表示される画像のコントラストを照度調整によって簡単に変化させることができ、ひいては視覚的効果を容易に高めることができる。
ここで、図18は、装飾シート30,40について、パチンコ遊技機2aに適用した例を示し、図19は、パチスロ遊技機2bに適用した例を示している。パチンコ遊技機2aやパチスロ遊技機2bにおいては、筐体の前面等に設けられた光透過性を有する化粧パネル50,51の背後に可動装飾シート30及び固定装飾シート40を配置することができる。このようなパチンコ遊技機2aやパチスロ遊技機2bによれば、図14や図17示す遊技用表示装置1と光学的に同様の作用効果が得られる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態に係る遊技用表示装置について、図20〜図23を用いて説明する。なお、先述した実施形態によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。
本第5実施形態に係る遊技用表示装置1は、図20及び図21に示すように、スクリーンユニット11Dの前面全体が凹面状のスクリーン110Dにより構成され、スクリーン110Dの前面側全域が緩やかな傾斜をもつ凹面状の表示面1101となっている。この遊技用表示装置1には、発光面やボタンが省かれている。
また、図21に示すように、リフレクタ13の背面側となる筐体10の背面10dの外側には、LED基板60と反射板61とが設けられている。LED基板60には、背面10dに対して環状に位置するように複数のLED60Aが搭載されており、LED60Aは、反射板61に向けて光が照射可能となるように配置されている。このようなLED60Aの光は、反射板61で反射されることにより、遊技用表示装置1の周囲やスクリーン110Aの周縁部を後方から照らし出す。
このような遊技用表示装置1によれば、スクリーン110Dの表示面1101全体に投影像を投影することができ、図5(A)に示すものと光学的に同様の作用効果が得られるほか、LED60Aによる後方からの光によって装飾効果を高めることができる。
また、本第5実施形態では、スクリーン110Dが凹面状に形成されているため、奥行きがある立体的な画像を表示することができる。これにより視覚的効果及び装飾効果をさらに高めることができる。
第5実施形態の変形例1に係る遊技用表示装置1は、図22に示すように、スクリーンユニット11Eの前面全体がスクリーン110Eにより構成される。スクリーン110Eの前面側中央部は、緩やかな傾斜をもつ凹面状の第1表示面1101として構成される一方、スクリーン110Eの前面側左右端部には、第1表示面1101よりも前方に厚みをもち、第1表示面1101の左右両端より外方に一部はみ出た凹面状の第2表示面1101Eが形成される。
この第2表示面1101Eは、第1表示面1101と段差を有し、矩形状に区画されている。このような遊技用表示装置1によれば、スクリーン110Eの第1表示面1101と第2表示面1101Eとに分けて投影像を投影することができ、図5(B)に示すものと光学的に同様の作用効果が得られる。
第5実施形態の変形例2に係る遊技用表示装置1は、図23に示すように、スクリーンユニット11Fの前面中央部がスクリーン110Fにより構成される一方、スクリーンユニット11Fの左右両端部がスクリーン110Fと所定間隔を設けた発光面111aにより構成される。スクリーン110Fの前面側中央部は、緩やかな傾斜をもつ凹面状の第1表示面1101として構成される一方、スクリーン110Fの前面側左右端部には、第1表示面1101よりも前方に厚みをもち、第1表示面1101の左右両端より外方に一部はみ出た凹面状の第2表示面1101Fが形成される。
この第2表示面1101F、第1表示面1101と段差を有し、概ね台形状に区画されている。第1表示面1101の左右両端よりはみ出た第2表示面1101Fの背後には、発光面111aが設けられる。このような遊技用表示装置1によれば、スクリーン110Fの第1表示面1101と第2表示面1101Fとに分けて投影像を投影することができ、図5(C)に示すものと光学的に同様の作用効果が得られる。また、発光面111aを通じて光の点灯や点滅を視認させることもできるので、先述した遊技用表示装置のいずれとも異なる表示形態を提示することができる。
また、第2表示面1101E、1101Fも凹面状とすることで、第1表示面1101とともに奥行きがある立体的な画像を表示することができる。なお、第2表示面1101E、1101Fを平面状としてもよい。なお、LED基板60と反射板61は適宜省略可能である。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態に係る遊技用表示装置について、図24〜図26を用いて説明する。なお、上記実施形態によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。
本第6実施形態は、例えば第1実施形態におけるスクリーンユニット11Aのスクリーン110A(図6A)の上縁部(上辺)を発光させることで、視覚的効果及び装飾性を向上させる構成としている。
第6実施形態に係る遊技用表示装置1では、図24(a)に示すように、矩形状のスクリーン110Aは所定厚みを有し光を透過する入射面(導光部)1100と、所定厚みを有し投影画像を表示する表示面1101(表示部)から構成される。また、スクリーン110Aの下縁部(下辺)の近傍で筐体10の底面10a上に少なくとも一つの基盤(LED基盤)70を設置し、スクリーン110Aの下縁部(下辺)に対向するスクリーン110Aの入射面(導光部)1100の上縁部(上辺)に光を乱反射させる凹凸部等からなる乱反射部72を設けている。
基盤70には少なくとも一つの発光素子(LED)71が搭載され、発光素子71からの光はスクリーン110Aの入射面(導光部)1100を透過して、乱反射部72に到達し、そこで乱反射される。
乱反射部72はスクリーン110Aの上縁部全体に亘って設けられる。また、基盤70はスクリーン110Aの下縁部全体に亘って設けてもよいが、適宜分割して設けてもよい。また、1又は複数の発光素子71の配置位置及び出射角度は、発光素子71からの光が乱反射部72全体に均一に到達するように適宜調整される。
このように構成された第6実施形態において、発光素子71からの光はスクリーン110Aの入射面(導光部)1100を透過して、乱反射部72に到達し、そこで乱反射され、遊技者に向けて照射される。これにより、スクリーン110Aの上縁部を縁取るような横長の反射光が形成され、視覚的効果及び装飾効果を向上させることができる。なお、乱反射した光が筐体10の内部に向かわないように、乱反射部72の筐体10側に遮光部材を設けてもよい(図示せず)。
ところで、発光素子71からの光は、図24(b)に示すように、全てが乱反射部72へ向かうわけではなく、一部の光は基盤70と底面10aとの間隙部から漏洩するため、照射効率が低下するとともに、漏洩光が筐体10の中に散乱しプロジェクタ本体12からの映像の明度や解像度を低下させる可能性がある。
そのため、第6実施形態では、間隙部に遮光部材73を設置し、筐体10への光の漏洩を防止する。遮光部材73は、細長のストリップ状の薄板からなり、スクリーン110Aの下縁部と底面10aの端部に例えば接着により固定される。遮光部材73の材料は、遮光機能を有するものであれば、金属、樹脂等どのような材料でもよいが、施工性を考慮すれば柔軟性を備える材料が望ましい。
また、図24(b)に示すように、発光素子71からの光がスクリーン110Aの表示面(表示部)1101に向かわないように、発光素子71の周囲に適宜遮光部材74を設けてもよい。
さらに、本第6実施形態では、乱反射部材72をスクリーン110Aの入射面(導光部)1100の上縁部(上辺)に設けた例を説明したが、これに限定されず、スクリーン110Aの上部のスクリーンユニット11Aに設けてもよい(図示せず)。
また、第1実施形態で説明したスクリーンユニット11B、11Cにも本第6実施形態に係る発光手段を適用できることはもちろんである。
本第6実施形態によれば、スクリーン110Aの下縁部近傍に設けた基盤70の発光素子71からの光により、スクリーン110Aの上縁部を縁取るように発光させることで、遊技用表示装置1の視覚的効果及び装飾性を向上させることができる。しかも、発光素子71から筐体10内部への漏洩光の発生を防止することで、照射効率を高めるとともに、スクリーン110Aへの投影画像に影響を及ぼすことがない。なお、基盤70を、スクリーン110Aの上縁部、左縁部及び/又は右縁部の近傍に設け、それぞれに対向して乱反射部72を入射面(導光部)1100の下縁部、右縁部及び/又は左縁部に設けてもよい。これにより、スクリーン110Aの各縁部(上縁部、下縁部、右縁部及び/又は左縁部)を適宜発光させることができる。
(変形例1)変形例1では、図25に示すように、筐体10への光の漏洩を防止するために、基盤70の筐体10側に、所定の高さの薄板状の遮光部材(側壁)75を設ける。これにより、上記第6実施形態と同様な作用効果を奏することができる。
(変形例2)変形例2では、図26に示すように、遮光機能を有する基盤70を縦方向に配置し、基盤70自体により発光素子からの光が筐体10の内部に漏洩するのを防止する。これにより、上記第6実施形態と同様な作用効果を奏することができるとともに、部品点数の削減を図ることができる。
<第7実施形態>
次に、本発明の第7実施形態に係る遊技用表示装置について、図27〜図29を用いて説明する。なお、上記実施形態によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。
本第7実施形態は、例えば図18に示す凹面状のスクリーン110Dの上縁部を発光させることで、視覚的効果及び装飾性を向上させる構成としている。
第7実施形態に係る遊技用表示装置1は、図27に示すように、スクリーン110Dは所定厚みを有し光を透過する入射面1100(導光部)と、所定厚みを有し投影画像を表示する表示面1101(表示部)から構成される。また、スクリーン110Dの下縁部の近傍で筐体10の底面10a上に少なくとも一つの基盤(LED基盤)70を設置し、スクリーン110Dの入射面(導光部)1100の上縁部に光を乱反射させる凹凸部等からなる乱反射部72を設けている。
乱反射部72は、第6実施形態と同様に、スクリーン110Dの上縁部全体に亘って設けられる。また、基盤70はスクリーン110Dの下縁部全体に亘って設けてもよいが、適宜分割して設けてもよい。また、1又は複数の発光素子71の配置位置及び出射角度は、発光素子からの光が乱反射部72全体に均一に到達するように適宜調整される。
これにより、スクリーン110Dの上縁部を縁取るような横長の反射光が形成され、視覚的効果及び装飾効果を向上させることができる。なお、図25に示す図では、リフレクタ13の背面にLED基板60と反射板61が設けられているが、これらは適宜省略することができる。
また、発光素子71からの光が基盤70と底面10aとの間隙部から漏洩するのを防ぐため、間隙部に遮光部材73を設置し、筐体10への光の漏洩を防止する。
さらに、発光素子71からの光がスクリーン110Dの表示面1101に向かわないように、発光素子71の周囲に適宜遮光部材を設けてもよい(図24(b)参照)。
本第7実施形態によれば、上記第6実施形態と同様に、スクリーン110Dの下縁部近傍に設けた基盤70の発光素子71からの光により、スクリーン110Dの上縁部を縁取るように発光させることで、遊技用表示装置1の視覚的効果及び装飾性を向上させることができる。しかも、発光素子71から筐体10内部への漏洩光の発生を防止することで、照射効率を高めるとともに、スクリーン110Dへの投影画像に影響を及ぼすことがない。また、第6実施形態と同様に、基盤70を、スクリーン110Dの上縁部、左縁部及び/又は右縁部の近傍に設け、それぞれに対向して乱反射部72を入射面(導光部)1100の下縁部、右縁部及び/又は左縁部に設けてもよい。これにより、スクリーン110Dの各縁部(上縁部、下縁部、右縁部及び/又は左縁部)を適宜発光させることができる。
(変形例1)変形例1では、図28に示すように、発光素子71からの光が基盤70と底面10aとの間隙部から筐体10内へ漏洩するのを防ぐため、遮光機能を有する底面10aを、間隙部を塞ぐように変形する。これにより、上記第7実施形態と同様な作用効果を奏するとともに、部品点数の削減を図ることができる。
(変形例2)変形例2では、図29に示すように、遮光機能を有する基盤70を縦方向に配置し、基盤70自体により発光素子からの光が筐体10の内部に漏洩するのを防止する。これにより、上記第7実施形態と同様な作用効果を奏することができるとともに、部品点数の削減を図ることができる。
なお、本変形例1及び2においてもLED基板60及び反射板61を適宜省略することができる。
<第8実施形態>
次に、本発明の第8実施形態に係る遊技用装置について、図30〜図36を用いて説明する。なお、上記実施形態によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。
図30は、本第8実施形態に係る遊技用装置G1の斜視図である。図30に示すように、遊技用装置G1は、筐体G10と、前面全体が凹面状のスクリーンG110により構成されたスクリーンユニットG11とを有している。筐体G10は、基体G101と、プロジェクタ収容体G102とを有している。
図31は、遊技用装置G1の分解斜視図である。図31に示すように、基体G101は、平板状の背面部G101aと底面部G101bとを有し、それぞれ筐体G10の背面壁及び底面壁を構成する。底面部G101bには、プロジェクタ本体12が載置されるように取り付けられる。また、背面部G101aの内壁に沿うようにリフレクタ13が配置される。
プロジェクタ収容体G102は、プロジェクタ本体12を覆うように底面部G101bに取り付けられることで、内部空間にプロジェクタ本体12を収容する。当該内部空間は上方が開放され、プロジェクタ本体12から出射された映像光が背面部G101aに配置されたリフレクタ13へ到達可能にされている。スクリーンユニットG11は、リフレクタ13を覆うように取り付けられ、リフレクタ13が反射した映像光がスクリーンG110に照射されるように構成される。
このように、本第8実施形態の遊技用装置G1は、上述した実施形態と同様に、透過型のプロジェクタ装置として機能する遊技用表示装置であるがこれに限定されない。例えば、遊技用装置は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)が内蔵された遊技用表示装置であってもよい。また、遊技用装置は、遊技用表示装置に限定されず、例えば、遊技媒体貸出装置であってもよいし、遊技機に設ける遊技機装飾用のユニット等であってもよい。
本第8実施形態における以後の説明において、便宜上、背面部G101aの主面に垂直な方向を前後方向と称する場合がある。前後方向において背面部G101aのスクリーンユニットG11側を遊技用装置G1の前側(前方向)と称し、前側とは逆側を後側(後方向、奥行方向)と称す場合がある。また、前側から見て右側及び左側を遊技用装置G1の右側(右方向)及び左側(左方向)とそれぞれ称し、右側及び左側を含む方向を左右方向と称する場合がある。さらに、前後方向及び左右方向に直交する方向を上下方向又は高さ方向と称する場合がある。
図32は、遊技用装置G1を背面側から示す斜視図である。図30〜図32に示すように、基体G101における背面部G101aの後側には、背面部G101aと平行となるように導光板G61が配置されている。即ち、導光板G61は、上下方向及び左右方向に平行に配置される。導光板G61は、透光性を有し、入射された光が導光可能にされている。本第8実施形態において導光板G61は、略矩形状の平板に形成されているがこれに限定されず、円形等どのような形状であってもよい。図32に示すように、導光板G61は、背面基板カバーG62によって、基体G101に固定される。
遊技用装置G1は、一般的に、遊技機2の上方に配置されると共に、スクリーンG110を前方向から下方向へ傾斜する方向へ向けて、スクリーンG110が遊技者の顔へ対向するように配置される。このとき、遊技者から、スクリーンG110の上方に導光板G61が望めるような位置、及び/また、大きさで導光板G61が構成されることが好ましい。
図33は、遊技用装置G1を背面側から示す分解斜視図である。図33に示すように、導光板G61は、厚み方向に貫通するように形成された円環状の開口G61aを有している。即ち、導光板G61は、開口G61a側に、円環状の端面(開口側端面G61b)を有している。換言すれば、開口側端面G61bは、導光板G61の開口G61aを形成する。尚、本第8実施形態では、開口G61aは、円環状に形成されているがこれに限定されず、方形状等であってもよい。また、開口G61aは、その周縁の一部が、導光板G61の周縁に一致していてもよい。即ち、導光板G61に切欠が設けられて開口G61aが形成されてもよい。
導光板G61と基体G101との間に挟持されるように、LED基板G60が配置されている。即ち、複数のLEDG60Aは、導光板G61とは別体のLED基板G60に設けられる。LED基板G60は、導光板G61側の開口側端面G61bと対向する位置に、複数のLEDG60Aを搭載している。より具体的に、複数のLEDG60Aは、LED基板G60において、開口側端面G61bに沿って開口G61aを囲うように等間隔で並設されている。尚、開口G61aが切欠によって形成されている場合には、複数のLEDG60Aは、当該切欠に沿って円弧状に配列されることになる。各LEDG60Aは、開口側端面G61bとの対向方向に出射口を有している。従って、LED基板G60は、複数のLEDG60Aから、導光板G61の開口側端面G61bに向けて放射状に光を照射する。また、複数のLEDG60Aから照射される光の光軸は、導光板G61と平行にされており、導光板G61に入射された光が導光板G61内を進行し、導光板G61の周縁を構成する外側端面G61cまで到達可能にされている。尚、導光板G61の厚みは、LEDG60Aの前後方向の長さよりも長く設定されている。これにより、導光板G61を固定する背面基板カバーG62が、導光板G61の開口G61aに位置するLEDG60Aに接触することを防止している。
このように、導光板G61の開口G61a内に配置された複数のLEDG60Aからの光は、導光板G61の開口側端面G61bから入射された後に導光板G61内を導光され、導光板G61の外側端面G61cの領域全体を覆うように照明する。これにより、複数のLEDG60Aから出射される光は、導光板G61内において放射状に広がって外側端面G61cに到達することで導光板G61の周囲全体を環状に照明することが可能となり遊技用装置G1のいずれの方向からでも照明されている導光板G61が視認可能となり遊技用装置G1が取り付けられる遊技機等の識別性を向上させることができる。
LED基板G60は、複数のLEDG60Aを個別に点灯制御することが可能にされている。LED基板G60は、複数の点灯パターンが記憶されたメモリ(図示せず)を有し、外部信号等に応じた点灯パターンで、複数のLEDG60Aを制御する。例えば、LED基板G60は、遊技機から送信される遊技状態を示す信号や、遊技用装置G1が有する入力装置(図示せず)に対して行われた操作に応じた点灯パターンを選択し、当該点灯パターンに基づいて複数のLEDG60Aを制御する。例えば、複数のLEDG60Aを配置順に順次点灯させる点灯パターンで制御することで、導光板G61の周縁を光が流れるようなドライブ演出が可能となる。また、複数のLEDG60AにフルカラーLEDを選択することで、後述するタッチセンサの操作等により遊技者からの呼出入力が行われた場合には赤点灯、遊技機に異常が生じた場合には黄色点滅等の種々の報知を行うことが可能となる。
導光板G61には、導光板G61内をLEDG60Aからの光の一部を、基体G101側の厚み方向へ反射させる反射加工が複数個所に施されている。導光板G61において、デザイン性を有する形状を構成するように反射加工が施されることで、導光板G61の主面に当該形状の照明が浮かび上がることになる。以下、具体的に、導光板G61の反射加工について、導光板G61内を進行する光の光路パターンを図示して説明する。
図34A及び図34Bは、導光板G61を進行するLEDG60Aからの光の光路パターンの一例を示す説明図である。図34Aに示すように、LEDG60Aからの光の光路に反射加工が施されていない場合、LEDG60Aから出射された光は、開口側端面G61bから導光板G61に入射し、導光板G61内を面方向(上下方向)に進行して外側端面G61cに到達する。これにより、導光板G61の周囲全体が環状に照明される。
一方、図34Bに示すように、導光板G61は、導光板G61の面方向(上下方向)に進行する光を、反射する反射部G61dを有している。本第8実施形態では、反射部G61dは、導光板G61のLED基板G60とは逆側の主面に形成された窪みである。反射部G61dは、LEDG60Aからの光の光路に対し、法線が厚み方向(前方向)に45度傾斜した反射面を有し、反射部G61dに到達する光を導光板G61の厚み方向(前方向)のLED基板G60側へ反射させるようになっている。なお、反射部G61dはレーザー加工等の加工により導光板内部に設けられたものであってもよい。
図35は、導光板G61の照明態様の一例を示す説明図である。図35に示すように、開口G61aに配置されたLEDG60A(図33参照)から光が放射状に出射され、外側端面G61cに到達し、導光板G61の周縁を照明する。また、LEDG60A(図33参照)からの光の一部は、反射部G61dにおいて前方向に反射し、導光板G61の主面に輝点を形成する。反射部G61dがデザインを形成するように集合して設けられることで、反射部G61dが反射して形成する輝点が当該デザインを点描する。
図36は、遊技用装置G1を背面側から示す分解斜視図である。図36に示すように、複数のLEDG60Aは、導光板G61とは別体のLED基板G60に設けられる。LED基板G60および導光板G61には、複数のLEDG60Aが、導光板G61の開口側端面G61bとそれぞれ対向する位置に配置されるように、位置合わせするための位置合わせ部G60eおよび位置合わせ部G61eがそれぞれ設けられている。
具体的に、位置合わせ部G60eは、導光板G61の4つの隅角部に設けられた前後方向に貫通する4つの貫通孔である。位置合わせ部G61eは、4つの位置合わせ部G60eに対応して貫通する4つの貫通孔である。尚、LED基板G60とで導光板G61を挟持する背面基板カバーG62にも同様に位置合わせ部G62eが形成されている。
基体G101の背面部G101aには、LED基板G60および導光板G61の位置合わせ部G60e・G61eと連携して位置合わせを行うための位置合わせ部材G101eが設けられている。位置合わせ部材G101eは、位置合わせ部G60e・G61e・G62eに係合する断面を有した円柱形状を有し、LED基板G60、導光板G61、および、背面基板カバーG62を合わせた厚みよりも長く、基体G101から後ろ方向に突出して設けられている。
このように、基体G101に対し、LED基板G60、導光板G61、および、背面基板カバーG62が、着脱自在に配置されることになる。LED基板G60、導光板G61、および、背面基板カバーG62の位置合わせ部G60e・G61e・G62eを、順次基体G101の位置合わせ部材G101eに挿通させて位置合わせがなされる。
導光板G61が位置合わせされる際、まず、導光板G61の位置合わせ部G61eが基体G101の位置合わせ部材G101eの突出端部に位置合わせされ挿通される。そして、導光板G61は、位置合わせ部材G101eによって上下方向および左右方向への移動が規制されながら前方向に移動され、LED基板G60に載置されるように配置される。このように、導光板G61は、位置合わせ部材G101eによって前後方向への移動のみに規制される。これにより、位置合わせに際して、導光板G61が、LED基板G60上に載置するように設けられたLEDG60Aに対して接触してしまうことを防止することが可能となっている。
(第8実施形態の概要)
このように、本第8実施形態の遊技用装置G1は、基体G101に着脱自在に配置され、所定形状の開口側端面G61bが厚み方向に貫通するように形成された透光性を有する導光板G61と、当該導光板G61の開口G61aを形成する開口側端面G61bと対向する位置に、それぞれ配置された複数のLEDG60Aと、を有し、複数のLEDG60Aは、開口側端面G61bに沿って並設するように配置され、導光板G61には、複数のLEDG60Aから開口側端面G61bを介して導光板G61内に導光される光の一部を、当該導光板G61の厚み方向に反射させる反射加工を施した反射部G61dが形成されている。
上記の構成によれば、導光板G61の開口内に配置された複数のLEDG60Aからの光は、導光板G61の開口側端面G61bから入射された後に導光板G61内を導光され、導光板G61の外側端面G61cの領域全体を覆うように照明する。一方、導光板G61に施された反射加工により導光板G61内を導光される光の一部は反射加工が施された反射部G61dにより導光板G61の表面から出射される。これにより、複数のLEDG60Aから出射される光は、導光板G61内において放射状に広がって外側端面G61cに到達することで導光板G61の周囲全体を環状に照明することが可能となり遊技用装置G1のいずれの方向からでも照明されている導光板G61が視認可能となり遊技用装置G1が取り付けられる遊技機の識別性を向上させることができる。さらに、導光板G61の表面から出射される光によってデザイン性を向上させることができ、尚且つ導光板G61は基体G101から着脱自在であるので異なるデザインの反射加工が施された導光板G61に取り換え可能であるため遊技用装置G1を様々な種類の遊技機に適用することが可能となる。
また、本第8実施形態の遊技用装置G1において、複数のLEDG60Aは、導光板G61とは別体のLED基板G60に設けられ、LED基板G60および導光板G61は、複数のLEDG60Aが、当該導光板G61の開口側端面G61bとそれぞれ対向する位置に配置されるように、位置合わせする位置合わせ部G60e・G61eが設けられている。
上記の構成によれば、着脱自在に配置される導光板G61は、位置合わせ部G60e・G61eによって、複数のLEDG60Aが導光板G61の開口側端面G61bに対向する位置となるように配置が決定される。これにより、位置合わせ部G60e・G61eによって正確に位置合わせが行われるため、位置ずれによる視覚的効果の低下を防止することが可能となる。
また、本第8実施形態の遊技用装置G1において、基体G101には、LED基板G60および当該導光板G61の位置合わせ部G60e・G61eと連携して、位置合わせを行う位置合わせ部材G101eが設けられている。
上記構成によれば、基体G101に設けられた位置合わせ部材G101eに対して、LED基板G60および導光板G61の位置合わせ部G60e・G61eが連携し、位置合わせが行われる。これにより、LED基板G60および導光板G61が位置合わせされるとともに、基体G101に対しても位置合わせされるため、より位置ずれによる視覚的効果の低下を防止することが可能となる。
また、本第8実施形態の遊技用装置G1において、開口G61aの形状は環状となっており、複数のLEDG60Aは、この環状の開口G61aにおける開口側端面G61bに沿って環状に配置されている。
上記構成によれば、環状に形成された開口G61aにおける開口側端面G61bに沿って、複数のLEDG60Aが環状に配置されている。これにより、導光板G61の開口側端面G61bに沿うように複数のLEDG60Aが環状に配置されることで、LEDG60Aの数を最小限とし、さらに複数のLEDG60Aの光を導光板G61に対してより効率的に入射させ導光板G61の外側端面G61cをより効果的に光らせることが可能となる。
<第9実施形態>
次に、本発明の第9実施形態に係る遊技用装置について、図37〜図40を用いて説明する。なお、上記実施形態によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。本第9実施形態では、第8実施形態において説明したプロジェクタ収容体G102(図31および図32参照)の異なる態様について説明し、その他の構成等は第8実施形態と同様であるため説明を省略する。
図37は、本第9実施形態に係る遊技用装置F1が有するプロジェクタ収容体F102の斜視図である。図37に示すように、プロジェクタ収容体F102は、スクリーンユニットG11の下方において、プロジェクタ本体12(図31参照)を覆うように基体G101に取り付けられることで、内部空間にプロジェクタ本体12を収容する。第8実施形態と同様に、当該内部空間は上方が開放され、プロジェクタ本体12から出射された映像光が背面部G101aに配置されたリフレクタ13へ到達可能にされている。さらに、本第9実施形態のプロジェクタ収容体F102は、遊技者の入力を受け付ける入力装置の機能、及び、遊技者に対して報知を行う機能を有している。以下、具体的に、プロジェクタ収容体F102について説明する。
プロジェクタ収容体F102は、プロジェクタ収容体F102の前面外形を形成する外装パネルF1021を有している。外装パネルF1021は、タッチ領域F1021aと、スピーカ部F1021cと、受光部F1021dとを有している。
タッチ領域F1021aは、後述するタッチセンサF1022(図38参照)の形状に応じて設定された矩形状の入力領域である。タッチ領域F1021aには、透光性を有する透光部F1021bが設けられており、裏側から照射される光が透過可能にされている。本第9実施形態において、透光部F1021bは、タッチ領域F1021aを示す矩形デザインと、矩形デザイン内に配置される「手」を示す絵柄および「CALL」を示すテキストと、により構成されるがこれに限定されない。また、本第9実施形態において、外装パネルF1021は透光性の素材で形成された上で、透光部F1021bを残すように非透過性のインクを印刷したものであるがこれに限定されない。例えば、外装パネルF1021と面一になるように透光性の素材が設けられて形成されてもよいし、単に外装パネルF1021を貫通する貫通孔であってもよい。また、透光部F1021bは、外装パネルF1021を貫通する貫通孔を形成した上で、裏側に光を乱反射させるための光学シート(光学フィルム)を設けるものであってもよい。
スピーカ部F1021cは、後述のスピーカF10253(図38、図39参照)からの音声を外部へ出力するための貫通孔である。また、受光部F1021dは、外部からの赤外線等による信号を受信するための入力装置である。
図38は、プロジェクタ収容体F102の分解斜視図である。図38に示すように、プロジェクタ収容体F102は、上述した外装パネルF1021と、タッチセンサF1022と、導光板F1023と、導光板F1023の上縁に設けられたLEDアレイF1024と、基板F1025と、枠体F1026と、収容基体F1027と、を有している。
収容基体F1027は、外装パネルF1021とでプロジェクタ収容体F102の外形状を形成すると共に、外装パネルF1021との間に、タッチセンサF1022、導光板F1023、LEDアレイF1024、及び、基板F1025を収容する。また、収容基体F1027には、上述したスピーカや受光部F1021dが外部からの光信号を受信するための受光素子が設けられる。尚、収容基体F1027の外装パネルF1021とは逆側にプロジェクタ本体12(図31参照)が収容される。また、収容基体F1027は、前面側の左上部に、スピーカ部F1021cから音声を出力するためのスピーカF10253が設けられている。
基板F1025は、タッチセンサF1022や受光部F1021dからの入力を受け付ける機能およびLEDアレイF1024の点灯を制御する機能を有している。
LEDアレイF1024は、複数のフルカラーLEDが並列配置されたLEDユニットであり、導光板F1023の上縁から導光板F1023に向けて面状に光を出射する。導光板F1023は、タッチセンサF1022の裏側に設けられ、LEDアレイF1024からの光を、導光板F1023の後面側に設けられた反射シートにより反射しながら進行させると共に、導光板F1023の前面側に設けられた拡散シートから面発光させる。即ち、導光板F1023は、LEDアレイF1024からの光を、前面側に設けられた外装パネルF1021の透光部F1021bの方向へ、タッチセンサF1022を介して導く機能を有している。これにより、透光性を有する透光部F1021bが照明されることになる。
タッチセンサF1022は、透光性を有し、外装パネルF1021の裏側においてタッチ領域F1021aに対応付けて配置される。これにより、タッチセンサF1022は、遊技者によるタッチ領域F1021aへのタッチ入力を検出することが可能となっている。
タッチセンサF1022、LEDアレイF1024が配置された導光板F1023、および、基板F1025は、枠体F1026に取付られた上、収容基体F1027の外装パネルF1021側中央部に取り付けられる。
図39は、プロジェクタ収容体F102の電気的構成を示すブロック図である。図39に示すように、基板F1025は、制御回路F10250と、ROMF10251と、RAMF10252と、通信インターフェースF10254と、を有している。制御回路F10250は、CPU、及び、LEDアレイF1024や、スピーカF10253を制御するための回路を有する。ROMF10251は、LEDアレイを点灯制御するための点灯パターン等を記憶する。RAMF10252は、外部からの入力情報等を一時的に記憶する。通信インターフェースF10254は、遊技機2(図1参照)の他、例えばLED基板G60(図33参照)との通信を行うためのものである。尚、遊技機2からの通信は、LED基板G60またはLED基板G60を制御する制御基板(図示せず)を介して行うものであってもよい。また、遊技機から直接信号を受けるのではなく、他の装置、例えば遊技場内のサーバやコントローラ等から間接的に受信するものであってもよい。
このように、基板F1025は、タッチセンサF1022や遊技機2からの情報に基づいて透光部F1021bの照明を変更することが可能な構成にされている。また、遊技用装置G1の背面に配置される導光板G61を照明するためのLED基板G60と接続されているため、例えば、透光部F1021bの照明と、導光板G61の照明とが同期するような演出や報知を行うことが可能になっている。
図40は、制御回路F10250が実行する制御処理のフローチャートである。図40を参照して制御回路F10250の動作を説明する。
図40に示すように、先ず、制御回路F10250は、入力があるか否かを判定する(S1)。入力とは、遊技者によるタッチセンサF1022への入力、遊技機2からの遊技状態を示す信号の入力、を含む。入力が無い場合(S1:NO)、ステップS1を再度実行する。尚、入力がない場合の制御処理があってもよい。例えば、タッチセンサF1022への入力が無い限り透光部F1021b(LEDアレイF1024)を所定の態様で照明することを継続してもよい。
入力があった場合(S1:YES)、制御回路F10250は、入力種別を判定する(S2)。その後、制御回路F10250は、制御対象を決定する(S3)。即ち、制御回路F10250は、入力種別に応じて制御すべきアクチュエータを選択する。アクチュエータとは、LEDアレイF1024、スピーカF10253、および、LED基板G60の複数のLEDG60Aを含む。即ち、ROMF10251は、入力種別に応じて制御すべきアクチュエータが対応付けられたデータテーブルを記憶しており、制御回路F10250は当該データテーブルを参照して入力種別に応じたアクチュエータを取得する。
そして、制御回路F10250は、アクチュエータをどのように制御するかを予め定めた制御パターンを選択する(S4)。即ち、ROMF10251は、入力種別に応じたアクチュエータの制御パターンが対応付けられたデータテーブルを記憶しており、制御回路F10250は当該データテーブルを参照してアクチュエータごとの制御パターンを取得する。
その後、制御回路F10250は、選択した制御パターンで、アクチュエータを制御して(S5)、処理を終了する。具体的には、遊技者からのタッチセンサF1022への入力があった場合、透光部F1021b(LEDアレイF1024)の照明態様を予め定められたパターンに変化させる制御を行う。尚、タッチセンサF1022への入力等に応じて、複数のLEDG60Aを制御する場合には、制御回路F10250は、LED基板G60、または、LED基板G60を制御する制御基板へ制御信号を送信し、複数のLEDG60Aを制御させる。
また、遊技者によってタッチ操作されたときに、制御回路F10250は、前述したLED基板G60及び/又はプロジェクター制御手段に対し所定の態様でLEDG60Aを発光、及び/又は、スクリーンG110に所定の画像を表示させるように指示してもよい。制御回路F10250がLED基板G60に対し発光指示を行う場合、遊技者正面のタッチ領域F1021aの透光部F1021bやスクリーンG110だけでなく、遊技機の側方から視認可能な本体よりも大きい導光板G61が所定の態様(例えば赤点灯)で点灯するため、呼び出されている遊技機(遊技者によって呼出入力が行われた遊技用装置G1が取り付けられた遊技機)を遊技場の管理者が特定しやすくなる。また、遊技場管理者は通常呼び出された遊技機に到着したときにはタッチセンサF1022(タッチ領域F1021a)を操作し消灯させるものであるが、LED基板F1025側でタッチ操作からの時間に応じてLEDG60Aの点灯態様を変化させるようにしてもよい。例えば、制御回路F10250は、LEDG60Aを、遊技者の操作が行われたタイミングで赤点灯させ、遊技者の操作タイミングから30秒経過後は赤点滅に変化させ、遊技者の操作タイミングから1分経過以降はそれまでよりも高速な赤点滅に変化させる等に制御してもよい。それにより、遊技者が操作したタイミングからの時間を遊技場管理者が遊技機から離れた位置であっても一目で判別可能となり、呼び出されている遊技機が複数あった場合でも対応の優先順位を付けることが可能となることで、遊技者に対し適切なサービスを行うことが可能となる。
このように、制御回路F10250は、タッチ領域F1021aへのタッチ入力があった場合に、導光板G61用の複数の光源であるLEDG60Aの点灯態様を変更させる制御を行う。また、制御回路F10250は、タッチ領域F1021aへのタッチ入力があったタイミングからの経過時間に応じて、複数のLEDG60Aの点灯態様を変化させる制御を行う。ここで、点灯態様の変更とは、無灯状態から点灯状態の変更や、ある点灯状態から特定の点灯状態への変更を含む。また、LEDG60Aの点灯態様の変化は、前述のように予め定められたタイミング毎に断続的に変化するものであってもよいし、経過時間に応じて連続的に変化(徐々に色が変化、徐々に点滅間隔が変化)するものであってもよい。また、タッチ領域F1021aへのタッチ入力に基づく複数のLEDG60Aの制御は、前述のように、制御回路F10250からLED基板G60及び/又はプロジェクター制御手段に対して指示信号を送ることによって行われることに限定されない。例えば、制御回路F10250に複数のLEDG60Aが接続されるように遊技用装置F1を構成することによって、制御回路F10250が直接的に複数のLEDG60Aを制御してもよい。
(第9実施形態の概要)
本第9実施形態の遊技用装置F1は、遊技者がタッチするタッチ領域に透光性を有する透光部F1021bが設けられた外装パネルF1021と、透光性を有し、外装パネルF1021の裏側においてタッチ領域F1021aに対応付けて設けられ、タッチ領域F1021aへのタッチ入力を検出するタッチセンサF1022と、LEDアレイF1024と、タッチセンサF1022の裏側に設けられ、LEDアレイF1024からの光を外装パネルF1021の透光部F1021bの方向へ導く導光板F1023と、LEDアレイF1024の点灯制御を行う制御回路F10250と、を有している。
上記の構成によれば、タッチ領域F1021aに遊技者からのタッチ入力があった場合、タッチセンサF1022がタッチ入力を検出する。一方、制御回路F10250は、LEDアレイF1024の点灯制御によって点灯し、LEDアレイF1024からの光が透光部F1021bへ導光されて、遊技者は透光部F1021bからの光を視認することが可能となる。このような構成により、外装パネルF1021のタッチ領域F1021aにおける透光部F1021bがLEDアレイF1024からの光によって照射されるので、遊技者はタッチすべき場所を認識しやすくなり、さらに従来の呼出ボタンのように可動式ではなく、入力は平面的に形成されたタッチ領域F1021aに対して行われるため、稼働箇所にホコリ等が入ることによる故障や、可動部の疲労による故障を防止することが可能となる。
本第9実施形態の遊技用装置F1において、制御回路F10250は、タッチ領域F1021aへのタッチ入力があった場合に、LEDアレイF1024の点灯態様を変更させる制御を行う。
上記の構成によれば、遊技者は、自身のタッチが入力されたことを、透光部F1021bを照明するLEDアレイF1024の点灯態様が変更されることによって認識することができる。これにより、係員が呼び出されるまで遊技者がタッチ領域F1021aを何度もタッチし、タッチ領域の表面が劣化してしまうことを防止することができる。
本第9実施形態の遊技用装置F1において、基体G101に着脱自在に配置され、所定形状の開口側端面G61bが厚み方向に貫通するように形成された透光性を有する導光板G61と、当該導光板G61の開口G61aを形成する開口側端面G61bと対向する位置に、それぞれ配置された複数のLEDG60Aと、を有し、複数のLEDG60Aは、開口側端面G61bに沿って並設するように配置され、導光板G61には、複数のLEDG60Aから開口側端面G61bを介して導光板G61内に導光される光の一部を、当該導光板G61の厚み方向に反射させる反射加工を施した反射部G61dが形成されており、制御回路F10250は、タッチ領域F1021aへのタッチ入力があった場合に、複数のLEDG60Aを特定の点灯態様に変更させる制御を行ってもよい。
上記構成によれば、遊技者のタッチ入力に応じて、複数のLEDG60Aから出射される光は、特定の点灯態様となり、導光板G61内において放射状に広がって外側端面に到達することで導光板G61の周囲全体を環状に照明することが可能となり遊技用装置F1のいずれの方向からでも特定の点灯態様に照明されている導光板G61が視認可能となり、遊技場の管理者は、タッチ入力が行われた遊技用装置F1が取り付けられる遊技機を特定しやすくなる。さらに、導光板G61の表面から出射される光によってデザイン性を向上させることができ、尚且つ導光板G61は基体から着脱自在であるので異なるデザインの反射加工が施された導光板G61に取り換え可能であるため遊技用装置F1を様々な種類の遊技機に適用することが可能となる。
本第9実施形態の遊技用装置F1において、制御回路F10250は、タッチ領域F1021aへのタッチ入力があったタイミングからの経過時間に応じて、複数のLEDG60Aの点灯態様を変化させる制御を行ってもよい。
上記構成によれば、遊技場の管理者は、遊技者がタッチ入力したタイミングからの時間を導光板G61の点灯態様を視認することで遊技機から離れた位置であっても一目で判別可能となり、タッチ入力が行われた遊技用装置F1が複数あった場合でも対応の優先順位を付けることが可能となることで、遊技者に対し適切なサービスを行うことが可能となる。
以上、本発明に係る実施形態を説明したが、本発明は、上記の各実施形態や変形例等に限定されるものではない。
遊技用表示装置は、遊技機ごとに異なるスクリーンユニットを適用してもよいし、いわゆる島単位に同種のスクリーンユニットを適用するようにしてもよい。
遊技用表示装置としては、透過型のプロジェクタ装置として構成されるとともに、スクリーンの形態が異なるスクリーンユニットに取り替え可能な構成であればよく、例えば筐体の上面あるいは側面にプロジェクタ本体を設置するようにしてもよい。また、例えばリフレクタを用いずにプロジェクタ本体から投射された光がスクリーンの背面側の入射面に直接入射するようにしてもよい。
スクリーンユニットの取り替え可能な種類は、上記実施形態の3種類に限らず、スクリーンの形態が異なるものであれば2種類でも4種類以上でもよい。また、スクリーンの形態に限らず、スクリーンの素材が異なるようにしてもよい。
発光面の位置は、前面の左右両端部に限らず、例えば前面の上部や下部、あるいは側面であってもよい。
第2表示面は、先述した形状に限らず、第1表示面より前方に厚みをもつものであれば、例えば平行四辺形、ひし形、あるいは円形の形状であってもよい。
ボタンを含む操作ユニットは、スクリーンユニットに一体的に設けるようにしてもよい。
可動装飾シートや固定装飾シートは、側面に限らず、例えば前面側の発光面の背後に設けるようにしてもよい。
可動装飾シートや固定装飾シートに用いる光源としては、LEDに限らず、例えばEL(Electro luminescence)素子や電球を適用してもよい。
可動装飾シートや固定装飾シートにおける導光孔は、互いに異なる大きさでもよく、例えばLEDに近い後面側の装飾シートにおける導光孔の直径を比較的大きくし、その一方、LEDに対して遠い前面側の装飾シートにおける導光孔の直径を比較的小さくしてもよい。あるいはその逆に、後面側の装飾シートにおける導光孔の直径を比較的小さくし、前面側の装飾シートにおける導光孔の直径を比較的大きくしてもよい。このように、双方の導光孔の大きさを異なるようにすれば、これらの導光孔を重なる状態や重ならない状態とする際のクリアランスを十分確保し、可動装飾シートの移動量を十分大きく確保することができる。
スクリーンユニットを取り替える際には、スクリーンの形態や特性が異なることから投影像に対応する投影データの変更や投影像の光学補正が必要な場合がある。このような場合に対処すべく、遊技用表示装置の制御ユニットには、各スクリーンの形態等に応じた投影像データや光学補正データに係る設定情報を予め記憶しておき、スクリーンごとに対応する設定情報を呼び出して適用するようにしてもよい。
また、スクリーンユニットの取り替えに際して対応する設定情報を適用可能な構成を実現するためには、(1)LED基板(ケーブル)の接続有無を制御ユニットで判定する処理を設けたり、(2)スクリーンユニットに別途制御装置を設け、スクリーンユニットの取り替え後で筐体の制御ユニットの起動時、その制御装置から制御ユニットに特定のコマンドを送信し、いずれのスクリーンユニットにおける制御装置が接続されたかを制御ユニットにおいて判定する処理を設けたり、(3)操作ユニットのボタンを操作することで設定画面を表示させ、この設定画面において管理者が取り替え後のスクリーンユニットの種類を設定情報として入力可能とすればよい。
このような設定情報は、一の画像データをどのような投影方式(方法)で投影するのかを決定付ける情報といえる。また、設定情報は、ホールコンピュータとしてのサーバ装置から変更可能としてもよいし、マスタースレーブ方式によって一の遊技用表示装置において変更された場合に他の遊技用表示装置でも同様に変更されるようにしてもよい。
可動装飾シートについては、遊技機からの遊技状態信号を遊技用表示装置が受信した場合や、遊技用表示装置が一定の獲得数を検知した場合等といったLEDの点灯あるいは点滅が行われる場合に、コントラストを高める方向に移動させるようにすればよい。
複数の遊技用表示装置について、例えば島内連動演出や同機種連動演出などを行う場合には、その連動演出に伴って各遊技用表示装置の可動装飾シートに対応する駆動機構を動作させることにより、複数の遊技用表示装置における可動装飾シートを同時に変動させるようにしてもよい。
以上の実施形態に基づき、本発明の概要を以下に列挙する。
従来の遊技機には、筐体の下方に設けられた投射手段から上方に向けて光を投射するとともに、筐体の内部に設けられた反射面で前方に向けて光を反射することにより、前方のスクリーン(被投影部)に映像を投影する、いわゆる透過型のプロジェクタ装置を表示装置として備えたものがある(例えば、特開2005−99743号公報参照)。
また、この種の表示装置としては、遊技機に対応して遊技に関する各種の情報を表示する遊技用表示装置があり、このような遊技用表示装置をプロジェクタ装置により構成することが提案されている。
しかしながら、近年においては、遊技場のレイアウトや視覚的効果、さらには対応する遊技機のデザインなどにも応じた遊技用表示装置の表示形態が望まれるところ、プロジェクタ装置を遊技用表示装置に適用するだけでは、そのような表示形態を自由に変更することができず、表示形態のデザイン性や多様性において改善すべき余地があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、例えば遊技場や遊技機に応じて表示形態を自由に変更することができ、表示形態のデザイン性や多様性を高めることができる遊技用表示装置を提供することを目的とする。
(付記A1)
本発明の一側面に係る遊技用表示装置(例えば、遊技用表示装置1)は、遊技に関する情報を投影像として表示するための光を投射する投射手段(例えば、プロジェクタ本体12)と、前記投射手段から投射された光が通過する光通過面(例えば、開口面10A)と、前記光通過面を通過した光が透過することで投影像が投影される被投影部(例えば、スクリーン110A〜110C)と、を備え、前記被投影部は、投影像が投影される表示面(例えば、(第1)表示面1101、第2表示面1101B,1101C)を有し、前記光通過面に対して取り替え可能に配置され、前記表示面は、前記被投影部の取り替えに応じて投影像の視覚的印象を変化可能に構成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、被投影部を取り替えることで表示面における投影像の視覚的印象を変化させることができるので、例えば遊技場のレイアウトや遊技機のデザインに応じて被投影部を取り替えるだけで表示形態を自由に変更することができ、表示形態のデザイン性や多様性を高めることができる。
(付記A2)
本発明の好ましい実施の形態は、前記表示面とは異なる他の表示面(例えば、発光面111a)を少なくとも有し、前記他の表示面は、投影像の表示とは別方式による表示が可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、投影像を表示する表示面と他の表示面とに分けて遊技に関する情報を表示することができ、さらに、例えば他の表示面においては、投影像の表示とは別方式による表示が可能であるので、表示形態のデザイン性や多様性をより一層高めることができる。
従来の遊技機には、筐体の下方に設けられた投射手段から上方に向けて光を投射するとともに、筐体の内部に設けられた反射面で前方に向けて光を反射することにより、前方のスクリーン(被投影部)に映像を投影する、いわゆる透過型のプロジェクタ装置を表示装置として備えたものがある(例えば、特開2005−99743号公報参照)。
また、この種の表示装置としては、遊技機に対応して遊技に関する各種の情報を表示する遊技用表示装置があり、このような遊技用表示装置をプロジェクタ装置により構成することが提案されている。このようなプロジェクタ装置には、スクリーンを凹凸状に変形することにより、視覚的効果を高めたものもある(例えば、特開2012−147828号公報参照)。
しかしながら、上記特開2012−147828号公報に記載のものでは、スクリーンの表裏全体が凹凸状となるため、投射手段からスクリーンまでの投影距離が凹凸に応じて著しく不均等となり、このような凹凸状のスクリーンを透過型のプロジェクタ装置に適用した場合は、投射レンズや反射面などといった光学系の調整や配置が複雑になるという難点があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、投影用の光学系を複雑化することなく簡素な構成としつつも視覚的効果を容易に高めることができる遊技用表示装置を提供することを目的とする。
(付記B1)
本発明の一側面に係る遊技用表示装置(例えば、遊技用表示装置1)は、遊技に関する情報を投影像として表示するための光を投射する投射手段(例えば、プロジェクタ本体12)と、前記投射手段から投射された光により投影像が投影される被投影部(例えば、スクリーン110A〜110C)と、を備え、前記被投影部は、前記投射手段から投射された光が入射する入射面(例えば、入射面1100)と、前記入射面に入射した光が透過することで投影像が投影される表示面(例えば、(第1)表示面1101、第2表示面1101B,1101C)と、を有し、前記入射面は、一様な面で構成され、前記表示面は、第1領域(例えば、第1表示面1101)と、当該第1領域とは異なる厚みを設けて区画された第2領域(例えば、第2表示面1101B,1101C)とを少なくとも有することを特徴とする。
このような構成によれば、被投影部の入射面が一様な面で構成され、投射手段から入射面までの距離が一定になるので、投射手段から入射面までの投影用の光学系を簡素に構成することができる一方、表示面の第1領域と第2領域とで厚みが異なるようにするだけで、投影像の視覚的印象を変化させることで視覚的効果を容易に高めることができる。
(付記B2)
本発明の好ましい実施の形態は、前記投射手段から投射された光が通過する光通過面(例えば、開口面10A)を備え、前記被投影部は、前記光通過面に対して取り替え可能に配置されることを特徴とする。
このような構成によれば、光通過面に配置される被投影部を取り替えるだけで表示面における投影像の視覚的印象を変化させることができるので、表示形態を自由に変更することができるとともに、表示形態のデザイン性や多様性を高めることができる。
従来の遊技機には、シート部材(装飾シート)を備え、このシート部材の裏面に光を照射してシート部材に描かれた絵柄(画像)を表面側から視認可能とすることにより、視覚的効果を高めたものがある(例えば、特開2013−165868号公報参照)。
また、遊技機に対応して遊技に関する各種の情報を表示する遊技用表示装置があり、このような遊技用表示装置にも、シート部材を適用することが提案されている。
しかしながら、上記特開2013−165868号公報に記載のものでは、比較的薄いシート部材の特性上、光の明暗を調節し難いため、シート部材上に表示される画像のコントラストを変化させることが難しいという難点があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、シート部材に表示される画像のコントラストを簡単に変化させることができ、ひいては視覚的効果を容易に高めることができる遊技用表示装置及び遊技機を提供することを目的とする。
(付記C1)
本発明の一側面に係る遊技用表示装置(例えば、遊技用表示装置1)は、光を発する発光手段(例えば、LED20A)と、前記発光手段からの光を裏面側から表面側へと導くための複数の導光部(例えば、導光孔30A,40A)を有し、互いに対向するように配置される複数のシート部材(例えば、可動装飾シート30,固定装飾シート40)と、前記複数のシート部材のうち少なくとも一方のシート部材(例えば、可動装飾シート30)を他方のシート部材(例えば、固定装飾シート40)に対して相対的に変位可能として第1位置と第2位置との間で移動させる駆動手段(例えば、駆動機構32)と、を備え、前記一方のシート部材が前記第1位置にある場合、当該一方のシート部材の前記複数の導光部は、前記他方のシート部材の前記複数の導光部と部分的あるいは全体的に重なり、前記一方のシート部材が前記第1位置から前記第2位置へと移動した場合、当該一方のシート部材の前記複数の導光部は、前記他方のシート部材の前記複数の導光部に対して位置ずれした状態になることを特徴とする。
このような構成によれば、例えば一方のシート部材が第1位置から第2位置へと移動するのに従い、双方のシート部材における導光部どうしの重なった部分が徐々に小さくなり、これらの導光部を通じて裏面側の発光手段から表面側へと導かれる光が次第に減少する。すなわち、一方のシート部材を他方のシート部材に対して適宜変位させるようにし、双方の導光部どうしの重なり具合に応じて照度を変化させることができるので、互いに対向した複数のシート部材によって表示される画像のコントラストを照度調整によって簡単に変化させることができ、ひいては視覚的効果を容易に高めることができる。
(付記C2)
本発明の好ましい実施の形態は、遊技に関する情報を投影像として表示するための光を投射する投射手段(例えば、プロジェクタ本体12)と、前記投射手段を収容する本体部(例えば、筐体10)と、前記投射手段から投射された光により投影像が投影される被投影部(例えば、スクリーン110A〜110C)と、前記被投影部を保持しつつ前記本体部を外装するカバー部(例えば、スクリーンユニット11A〜11C)と、を備え、前記一方のシート部材は、前記本体部に設けられ、前記他方のシート部材は、前記カバー部に設けられ、前記カバー部は、前記本体部に対して取り替え可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、被投影部と一体にカバー部を取り替えることで投影部における投影像の視覚的印象を変化させることができるので、例えば遊技場のレイアウトや遊技機のデザインに応じてカバー部を取り替えるだけで投影像の表示形態を自由に変更することができ、表示形態のデザイン性や多様性を高めることができる。
(付記C3)
本発明の他の側面に係る遊技機(例えば、パチンコ遊技機2a、パチスロ遊技機2b)は、光を発する発光手段(例えば、LED20A)と、前記発光手段からの光を裏面側から表面側へと導くための複数の導光部(例えば、導光孔30A,40A)を有し、互いに対向するように配置される複数のシート部材(例えば、可動装飾シート30,固定装飾シート40)と、前記複数のシート部材のうち少なくとも一方のシート部材(例えば、可動装飾シート30)を他方のシート部材(例えば、固定装飾シート40)に対して相対的に変位可能として第1位置と第2位置との間で移動させる駆動手段(例えば、駆動機構32)と、を備え、前記一方のシート部材が前記第1位置にある場合、当該一方のシート部材の前記複数の導光部は、前記他方のシート部材の前記複数の導光部と部分的あるいは全体的に重なり、前記一方のシート部材が前記第1位置から前記第2位置へと移動した場合、当該一方のシート部材の前記複数の導光部は、前記他方のシート部材の前記複数の導光部に対して位置ずれした状態になることを特徴とする。
このような構成によれば、本発明の一側面に係る遊技用表示装置と同様の作用効果を奏する遊技機を実現することができる。
遊技用表示装置及び遊技機を含む遊技システムとしては、例えば特開2015−96100公報に記載されたものが知られている。しかしながら、この遊技システムでは、本発明のような遊技用表示装置や遊技機としての構成や機能を有さないことから、興趣の向上を図ることができなかった。本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、興趣の向上を図ることができる遊技用表示装置及び遊技機を提供することを目的とする。
(付記D1)
本発明の一側面に係る遊技用表示装置は、遊技に関する情報を投影像として表示するための光を投射する投射手段と、前記投射手段から投射された光が通過する光通過面と、前記光通過面を通過した光が透過することで投影像が投影される被投影部と、を備え、前記被投影部は、投影像が投影される表示面を有し、前記光通過面に対して取り替え可能に配置され、前記表示面は、前記被投影部の取り替えに応じて投影像の視覚的印象を変化可能に構成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、被投影部を取り替えることで表示面における投影像の視覚的印象を変化させることができるので、例えば遊技場のレイアウトや遊技機のデザインに応じて被投影部を取り替えるだけで表示形態を自由に変更することができ、表示形態のデザイン性や多様性を高めることができる。
(付記D2)
本発明の好ましい実施の形態は、前記表示面とは異なる他の表示面を少なくとも有し、前記他の表示面は、投影像の表示とは別方式による表示が可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、投影像を表示する表示面と他の表示面とに分けて遊技に関する情報を表示することができ、さらに、例えば他の表示面においては、投影像の表示とは別方式による表示が可能であるので、表示形態のデザイン性や多様性をより一層高めることができる。
また、本発明は、例えばパチンコ機やパチスロ機といった遊技機に対応する遊技用表示装置に関する。
従来の遊技機には、筐体の下方に設けられた投射手段から上方に向けて光を投射するとともに、筐体の内部に設けられた反射面で前方に向けて光を反射することにより、前方のスクリーン(被投影部)に映像を投影する、いわゆる透過型のプロジェクタ装置を表示装置として備えたものがある(例えば、特開2005−99743号公報参照)。
また、この種の表示装置としては、遊技機に対応して遊技に関する各種の情報を表示する遊技用表示装置があり、このような遊技用表示装置をプロジェクタ装置により構成することが提案されている。
しかしながら、近年においては、遊技場のレイアウトや視覚的効果、さらには対応する遊技機のデザインなどにも応じた遊技用表示装置の表示形態が望まれるところ、プロジェクタ装置を遊技用表示装置に適用するだけでは、そのような表示形態を自由に変更することができず、表示形態のデザイン性や多様性において改善すべき余地があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、表示形態のデザイン性や多様性及び視覚的効果を高めることができる遊技用表示装置を提供することを目的とする。
(付記E1)
上記の目的を達成するために、本発明に係る遊技用表示装置は、遊技用表示装置の筐体(10)内に設けられ遊技に関する情報を投影像として表示するための光を投射する投射手段(プロジェクタ本体12)と、前記投影像が投影される被投影部(スクリーン110A〜110F)と、を有する遊技用表示装置において、前記被投影部の少なくとも1つの縁部(例えば、被投影部の下縁部)の近傍に設けられ、少なくとも1つの発光素子が搭載された基盤(70)と、前記被投影部の前記縁部に対向する縁部(例えば、被投影部の上縁部)に設けられた乱反射部(72)と、前記基盤と前記筐体との間に形成された間隙部に設けられた遮光部材(73)と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、投射手段による投影像に加え、投影画面の少なくとも一つの縁部を縁取るような発光手段を備えることで、表示形態の視覚的効果及び装飾効果を高めることができる。
また、発光素子から筐体内部への漏洩光の発生を防止することで、照射効率を高めるとともに、被投影部へ投影される投影画像の明度や解像度に影響を及ぼすことがない。
(付記E2)
また、本発明に係る遊技用表示装置は、前記被投影部はそれぞれ所定厚みを有する導光部(入射面1100)と表示部(表示面1101)からなり、前記導光部は前記発光素子からの光を前記乱反射部に導くことを特徴とする。本発明によれば、発光素子からの光を効率的に乱反射部に導くことができる。
本発明によれば、表示形態のデザイン性や多様性及び視覚的効果を高めることができる遊技用表示装置を提供することができる。
また、本発明は、例えばパチンコ機やパチスロ機といった遊技機に対応する遊技用装置に関する。
従来の遊技機には、種々の遊技用装置が接続され、遊技機から送信される情報に基づく制御が行われる。例えば、遊技機には、遊技結果等の統計情報を表示する遊技用表示装置(所謂、データ表示機)が接続可能となっている。遊技用表示装置では、ボーナスゲーム等の当り回数や前回当り遊技状態終了後からのゲーム数、さらには当り遊技状態中のメダルの獲得枚数等といった遊技情報が表示可能である(特開2005−99743号公報参照)。
一般的に、遊技用表示装置には呼出ボタンが設けられ、遊技機にトラブルが発生した場合等には、遊技者によって呼出ボタンが押下されることで、遊技用表示装置に設けられたランプや島のコーナーに設けられたコーナーランプが点灯され、係員の注意を引くことが可能となっている。
ところで、一般的な呼出ボタンは遊技者による押下により押下方向に移動する可動式であり、その移動を検出するセンサからの信号に基づきランプの点灯制御が行われる。このような可動式の呼出ボタンは、構造的に移動部分に隙間が存在するため水分やホコリ等が入り込み易く、さらには遊技機にトラブルが発生した場合には遊技を早く継続したい遊技者が呼出ボタンを連打し稼働箇所が疲労する可能性があり、これらを要因とする故障が発生し易いという問題があった。また、遊技者は、通常時は主に遊技を行うことに対して注意を払うため、このような呼出ボタンの配置態様には注意を払うことが少なく、何らかのトラブルが発生した際に、初めて呼出ボタンがどこに配置されているかを探すことが多い。従って、呼出ボタンが遊技者にとって分かりやすい位置に配置されていることが好ましい。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、故障の可能性を軽減することが可能であり、また遊技者にとって操作箇所が分かりやすい遊技用装置を提供することを目的とする。
(付記F1)
上記の目的を達成するために、本発明に係る遊技用装置(遊技用装置F1)は、
遊技者がタッチするタッチ領域(タッチ領域F1021a)に透光性を有するデザイン部(デザイン部F1021b)が設けられた外装パネル(外装パネルF1021)と、
透光性を有し、前記外装パネルの裏側において前記タッチ領域に対応付けて設けられ、前記タッチ領域へのタッチ入力を検出するタッチセンサ(タッチセンサF1022)と、
光源(LEDアレイF1024)と、
前記タッチセンサの裏側に設けられ、前記光源からの光を前記外装パネルの前記デザイン部の方向へ導く導光板(導光板F1023)と、
前記光源の点灯制御を行う制御手段(制御回路F10250)と、
を有していることを特徴とする。
上記の構成によれば、タッチ領域に遊技者からのタッチ入力があった場合、タッチセンサがタッチ入力を検出する。一方、制御手段は、光源の点灯制御によって点灯し、光源からの光がデザイン部へ導光されて、遊技者はデザイン部からの光を視認することが可能となる。このような構成により、外装パネルのタッチ領域におけるデザイン部が光源からの光によって照射されるので、遊技者はタッチすべき場所を認識しやすくなり、さらに従来の呼出ボタンのように可動式ではなく、入力は平面的に形成されたタッチ領域に対して行われるため、稼働箇所にホコリ等が入ることによる故障や、可動部の疲労による故障を防止することが可能となる。
(付記F2)
また、本発明に係る遊技用装置において、
前記制御手段は、前記タッチ領域へのタッチ入力があった場合に、前記光源の点灯態様を変更させる制御を行ってもよい。
上記の構成によれば、遊技者は、自身のタッチが入力されたことを、デザイン部を照明する光源の点灯態様が変更されることによって認識することができる。これにより、係員が呼び出されるまで遊技者がタッチ領域を何度もタッチし、タッチ領域の表面が劣化してしまうことを防止することができる。
(付記F3)
また、本発明に係る遊技用装置において、
基体(基体G101)に着脱自在に配置され、所定形状の開口(開口G61a)が厚み方向に貫通するように形成された透光性を有する導光板(導光板G61)と、
当該導光板の前記開口を形成する開口側端面(開口側端面G61b)と対向する位置に、それぞれ配置された複数の導光板用光源(LEDG60A)と、
を有し、
前記複数の導光板用光源は、前記開口側端面に沿って並設するように配置され、
前記導光板には、前記複数の導光板用光源から前記開口側端面を介して前記導光板内に導光される光の一部を、当該導光板の厚み方向に反射させる反射加工を施した反射部(反射部G61d)が形成されており、
前記制御手段は、前記タッチ領域へのタッチ入力があった場合に、前記複数の導光板用光源を特定の点灯態様に変更させる制御を行ってもよい。
上記構成によれば、遊技者のタッチ入力に応じて、複数の光源から出射される光は、特定の点灯態様となり、導光板内において放射状に広がって外側端面に到達することで導光板の周囲全体を環状に照明することが可能となり遊技用装置のいずれの方向からでも特定の点灯態様に照明されている導光板が視認可能となり、遊技場の管理者は、タッチ入力が行われた遊技用装置が取り付けられる遊技機を特定しやすくなる。さらに、導光板の表面から出射される光によってデザイン性を向上させることができ、尚且つ導光板は基体から着脱自在であるので異なるデザインの反射加工が施された導光板に取り換え可能であるため遊技用装置を様々な種類の遊技機に適用することが可能となる。
(付記F4)
また、本発明に係る遊技用装置において、
前記制御手段は、前記タッチ領域へのタッチ入力があったタイミングからの経過時間に応じて、前記複数の導光板用光源の点灯態様を変化させる制御を行ってもよい。
上記構成によれば、遊技場の管理者は、遊技者がタッチ入力したタイミングからの時間を導光板の点灯態様を視認することで遊技機から離れた位置であっても一目で判別可能となり、タッチ入力が行われた遊技用装置が複数あった場合でも対応の優先順位を付けることが可能となることで、遊技者に対し適切なサービスを行うことが可能となる。
本発明によれば、故障の可能性を軽減することが可能であり、また遊技者にとって操作箇所が分かりやすい遊技用装置を提供することができる。