JP6431419B2 - 転写シール - Google Patents

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Description

本発明は、装飾用、医療用などに使用可能な転写シールに関する。
転写シールは物品の表面や皮膚の表面に絵柄を付す装飾用に使用されていたが、最近では医療用にも使用されるようになっている。例えば、放射線治療において、予め患者の放射線を照射する部位の皮膚表面に転写シールを使用してマークを転写しておき、このマークを目印に放射線照射機器を位置決めして患者に放射線を照射している(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特許第3609289号公報 特表2013−518630号公報
特許文献1に開示された転写シール(特許文献1では治療用マーカー)は、表面に治療用の目印となるマークが印刷されている基台紙、透明な保護シート層、基台紙に印刷されたマークと同一のマークを形成するインク層、接着層及び保護紙を重ね合わせた5層構造で、基本的には例えば特開平8−207499号公報などで開示されている、通常の転写シールと同じ構造である。
使用に際しては、保護紙を剥がし、基台紙表面のマークを目印にして患者の皮膚に位置決めし、接着層を患者の皮膚に押し当てて転写シールを貼り付け、次いで基台紙に水分を含ませてから基台紙を剥がし、接着層を介してインク層及び保護シート層を患者の皮膚に貼り付ける。これにより、基台紙表面に印刷されたマークと同一形状のマークが、患者の皮膚に転写される。
また、特許文献2に開示された転写シール(特許文献2では医療処置位置特定支援具)は、上面及び対向する下面を有する基板と、上面上の参照標識と、下面上の患者マーキング標識と、を含み、参照標識は、上面上に位置特定参照パターンで配列され、患者マーキング標識は、位置特定参照パターンに対応する参照パターンに構成され、患者マーキング標識は、基板から患者に移行可能な材料を含む構成である。
特許文献1,2に開示された転写シールは、基台紙(基板)の表面に患者の皮膚に転写するマーク(患者マーキング標識)と同一又は対応するマーク(参照標識)を設けた構成になっていて、この基台紙(基板)表面のマーク(標識)を目印にして患者の皮膚上に転写シールを位置決めする構成で、患者の皮膚側に転写するマーク(患者マーキング標識)自体を目印にして位置決めする構成ではない。
したがって、マーク(標識)を設けた基台紙(基板)表面の真裏位置ではなく、そこから外れてマーク(患者マーキング標識)が設けられてしまうと、基台紙(基板)表面のマーク(標識)と基台紙(基板)裏面(下面)のマーク(患者マーキング標識)との間に位置ずれが生じる。このため、基台紙(基板)表面のマーク(標識)を目印にして転写シールを正確に位置決めしても、患者の皮膚上にマーク(患者マーキング標識)が本来の位置からずれて転写されてしまう。これは、基台紙(基板)表面のマーク(標識)を目印にして患者の皮膚上に転写シールを位置決めすることにより生じるもので、回避することが出来ない。
本発明は転写されるマーク自体を目印にして位置決めすることが可能な、転写シールを提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の転写シールは、被転写体に模様、図柄、マークなどを転写する転写シールにして、台紙本体と、一方の面が前記台紙本体に剥離可能に重ね合わせて配置された、透明又は半透明のシートとの2層構造の台紙と、一方の面が前記シートの他方の面側に剥離可能に配置され、前記模様、図柄、マークなどを形成するインク層と、一方の面が前記インク層の他方の面側に配置された接着層と、を備え、前記シートを介して前記被転写体及び前記インク層を透視して前記インク層を前記被転写体上に位置決めし、前記接着層を介して前記インク層を貼り付けることにより、前記被転写体に前記模様、図柄、マークなどを転写することを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の転写シールは、前記台紙本体が、前記インク層と前記接着層を形成する際の支持体として機能する強度を有し、前記シートが、前記被転写体の表面の凹凸に沿うように、可撓性を有していることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の転写シールは、前記インク層の他方の面と前記接着層の一方の面との間に、保護層を配置し、前記保護層の幅を前記インク層の幅よりも広く設定し、前記接着層の幅を前記保護層の幅と同じに設定してなることを特徴とする。
本発明の請求項4に記載の転写シールは、前記シートの他方の面側と前記インク層の一方の面との間に光輝性粉体を含む反射層を配置してなることを特徴とする。
本発明によれば、台紙を、台紙本体と、一方の面が台紙本体に剥離可能に重ね合わせて配置された、透明又は半透明のシートとからなる2層構造にしているので、使用時にシートを介して被転写体及びインク層を透視することができ、インク層自体が被転写体に対して位置決めする際の目印となり、台紙表面にインク層を位置決めするための目印となるマークを設けなくても済み、例えば医療用に適用した場合、患者の皮膚の放射線照射部位にインク層により形成されるマークなどを正確に転写することが可能となる。
図1(a)は本発明の転写シールを医療用に適用した実施例を示す、接着層の他方の面に積層した保護紙を一部剥がした状態の斜視図、(b)は(a)の転写シールの変形例を示す斜視図である。 図1(a)に示す転写シールの一部省略した分解斜視図である。 図3(a)乃至(d)は図1(a)に示す転写シールを被転写体(皮膚表面)に貼り付ける過程を説明するための拡大断面図で、(a)は転写シールの拡大断面図、(b)は(a)に示す転写シールから台紙本体を剥離した状態を説明する拡大断面図、(c)は(b)に示す転写シールから接着層の他方の面に積層した保護紙を剥離した状態を説明する拡大断面図、(d)は(c)に示す転写シールを皮膚表面に貼り付けてシートを剥離した状態を説明する拡大断面図である。 図4(a)乃至(c)は転写シールを被転写体である皮膚表面に貼り付ける過程を説明するための平面図で、(a)は転写シールの平面図、(b)は(a)の転写シールから台紙本体を剥離した状態を説明する平面図、(c)は(b)に示す転写シールからシートを剥離した状態を説明する平面図である。 図1(b)に示す変形例の転写シールの分解斜視図である。 図6(a)乃至(d)は図1(b)に示す変形例の転写シールを被転写体(皮膚表面)に貼り付ける過程を説明するための拡大断面図で、(a)は転写シールの拡大断面図、(b)は(a)に示す転写シールから台紙本体を剥離した状態を説明する拡大断面図、(c)は(b)に示す転写シールから接着層の他方の面に積層した保護紙を剥離した状態を説明する拡大断面図、(d)は(c)に示す転写シールを皮膚表面に貼り付けてシートを剥離した状態を説明する拡大断面図である。 図7(a)乃至(c)は図1に示す変形例の転写シールを被転写体である皮膚表面に貼り付ける過程を説明するための平面図で、(a)は転写シールの平面図、(b)は(a)の転写シールから台紙本体を剥離した状態を説明する平面図、(c)は(b)に示す転写シールからシートを剥離した状態を説明する平面図である。
本発明の転写シールを医療用に適用した一実施例について、図1(a)、図2、図3(a)乃至(d)及び図4(a)乃至(c)を参照して説明する。本実施例の医療用の転写シートAは、テープ状で(図1(a)参照)、台紙10、水溶性のり層20、高輝度反射30、インク層40、保護層50、接着層60、保護紙70を重ね合わせた7層構造(図2参照)で構成されている。
前記台紙10は、図2などに示すように、テープ状の台紙本体11に同じくテープ状の透明又は半透明のシート12を積層した2層構造である。台紙本体11は、水性のり層20、高輝度反射層30、インク層40、保護層50及び接着層60を例えばスクリーン印刷などにより順次印刷して形成する過程でこれらの支持体として機能する強度を有するもので、例えば厚紙などから形成される。台紙本体11は、転写シールAの製造時に必要となるが、使用時には不要で、シート12から剥離される。シート12は、図2、図3(a)に示すように、その表面(一方の面)が台紙本体11の裏面(他方の面)に剥離可能に重ね合わさるように配置される。シート12は、被転写体である皮膚表面の凹凸に沿うように台紙本体11よりも肉厚が薄く、可撓性を有する薄紙などから形成される。シート12は、台紙本体11を剥離して転写シールAを皮膚表面に貼り付ける際、インク層40及び皮膚表面が透視可能であり、インク層40自体を位置決めのための目印として機能させる。したがって、台紙本体11の表面(一方の面)には、転写シールAを位置決めするためのマークを設ける必要はない。シート12は、肉厚が薄く、可撓性を有することから、転写シールAを皮膚表面に貼り付ける過程で皮膚表面に押し付けても一旦位置決めした個所からずれるおそれはなく、貼り付け後にごわごわしたような不快感を与えるおそれもない。
前記シート12は、吸水性を有し、その裏面には、図2などに示すように、水溶性のり層20が形成される。この水溶性のり層20は、例えばデンプンのりをスクリーン印刷などによりシート12の裏面に印刷して形成される。シート12の裏面には、図2などに示すように、水溶性のり層20を介して高輝度反射層30が形成される。水溶性のり層20を設けたのは、高輝度反射層30の表面(一方の面)をシート12の裏面に剥離可能に接着するためである。シート12に水分が含まれていない状態(不使用時、保管時など)では、高輝度反射層30はシート12の裏面に接着された状態に維持されているが、シート12に水分を含ませると、この水分の一部が水溶性のり層20に達して該水溶性のり層20を溶解し、高輝度反射層30からシート12を剥離することが可能となる。本実施例では使用時にシート12を高輝度反射層30から剥離できるようにするため、シート12を吸水性の薄紙などから形成し、その裏面にでんぷんのりからなる水溶性のり層20を設けた場合を示したが、これに限定されるものではない。例えば、水溶性のり層20の代わりに感圧性接着層を設けてもよい。このようにすれば、シート12を吸水性の薄紙などから形成しなくても済む。
前記高輝度反射層30は、例えば雲母粉体などの光輝性粉体を含み、スクリーン印刷などで水溶性のり層20の裏面(他方の面)に印刷して形成される。高輝度反射層30は、図2などに示すように、その裏面(他方の面)に設けられるインク層40のレーザー光線に対する反射率を高めるものである。高輝度反射層30は、インク層40の表面(一方の面)のみに設けられ、インク層40の側面には設けられない。高輝度反射層30は、例えば、患者の皮膚の照射部位を特定するインク層40に予めレーザー光線を当てて放射線照射装置から発せられる放射線の照射位置を計測(確認)する際、インク層40からのレーザー光線の反射率を高めるものである。反射したレーザー光線は放射線照射装置に戻り、放射線照射装置はこの戻った反射光に基づいて患者の皮膚表面の放射線照射部位に照準を合わせる。インク層40からのレーザー光線の反射率が低く、放射線照射装置に戻る反射光量が少ない場合、散乱光などのノイズに影響されて放射線照射装置を放射線照射部位に照準を正確に合わせることが難しくなる。高輝度反射層30により、インク層40からのレーザー光線の反射率を高め、放射線照射装置を放射線照射部位に照準を正確に合わせることが可能となる。これにより、インク層40により形成されるマーク41(図4(c)参照)を目印にし、これに照準を合わせて、放射線照射装置から放射線を正確に照射することが可能となる。なお、本実施例では光輝性粉体として雲母粉体を含む高輝度反射層30を設けた場合を示したが、レーザー光線に対する反射率の高いものであれば、これに限定されるものではなく、光輝性粉体として例えば特殊アルミ粉などを含む高輝度反射層30でもよい。
前記インク層40は、皮膚表面に模様、図柄、マーク41(図4(c)参照)などを形成するもので、例えば顔料インクを使用してスクリーン印刷などにより高輝度反射層30の裏面に印刷して形成される。インク層40は、図2などに示すように、その表面が高輝度反射層30に覆われ、その裏面(他方の面)が保護層50により保護される。
前記保護層50は、皮膚表面の凹凸形状になじむように伸縮可能で、ひび割れが発生するおそれのない柔軟な合成樹脂溶液等を、例えばスクリーン印刷によりインク層30の裏面及びその周辺に印刷して形成される。保護層50をインク層30の裏面だけではなくその周辺にまで形成して、保護層50の幅をインク層40の幅よりも広く形成している(図2など参照)。これは保護層50をインク層40の裏面にのみ形成する場合に比してインク層40が皮膚表面の凹凸形状によりなじむようにするためである。保護層50は、前記シート12を介して皮膚表面を透視する際、支障のないように透明又は半透明である。保護層50は、図2などに示すように、その表面(一方の面)でインク層40を支持する保護層50の裏面(他方の面)には接着層60が形成される。
前記接着層60は、保護層50を介して、インク層40を患者の皮膚表面に接着するもので、例えばスクリーン印刷により保護層50の裏面に印刷して形成される。接着層60を保護層50の裏面全体に形成し(接着層60の幅を保護層50の幅と同じにし)、接着層60の幅をインク層30の幅よりも広く形成している(図2等参照)。これはインク層40を皮膚表面に確実に貼り付けるためである。接着層60は、前記シート12を介して皮膚表面を透視する際、支障のないように、前記保護層50と同様に透明又は半透明である。接着層60は、図2などに示すように、その表面(一方の面)が保護層50の裏面に位置し、その裏面(他方の面)に保護紙70が剥離可能な状態で貼り付けられる。
前記保護紙70は、接着層60の裏面に接するその表面(一方の面)に例えばシリコン系化合物を塗布して剥離性を付与し、接着層60に対して剥離可能にしている。保護紙70は、接着層60をカバーして不要な箇所にみだりに接着しないように保護するためのものである。
次に、本実施例の転写シールAの使用方法について説明する。例えば、放射線治療に際し、放射線の照射部位を特定するために患者の皮膚表面に貼り付けて使用する医療用の場合、まず放射線の照射部位を含めその周辺の脂分を石鹸などで洗い落とし、アルコールなどで清拭しておく。そして、図3(b)に示すように、台紙本体11を剥離してシート12を露出させ、次いで図3(c)に示すように、保護紙70を剥離して接着層60の裏面を露呈させ、シート12を介して皮膚表面及びインク層40を透視できる状態にする(図4(b)参照)。次いで、インク層40を目印にしつつ転写シールAを患者の皮膚表面の放射線照射部位に位置決めする。これを具体的に説明すると、例えば、患者の皮膚表面の放射線照射部位に予めマーカー等で点などの簡単な印を複数付しておき、シート12を介してこの皮膚表面の印及びインク層40を透視しつつこれらを目印にして転写シールAを位置決めする。次いで、接着層60の裏面を放射線照射部位である患者の皮膚表面に押し当ててシート12、高輝度反射層30、インク層40及び保護層50を貼り付け、皮膚表面の凹凸にぴったり沿うようにする。この際、必要以上に強く押し当てて転写シールA(シート12)の表面にしわが生じないように注意する。次いで、シート12の表面を、水分を含ませたスポンジやタオルなどを使って湿らせる。これによりシート12の裏面の水溶性のり層20が溶けてシート12が剥がれやすくなる。この後、図3(d)に示すように、シート12を剥がすと、インク層40により形成される、放射線照射の部位特定のためのマーク41(図4(c)参照)が高輝度反射層30、保護層50などとともに患者の皮膚表面Sの放射線照射部位に転写される。転写後は高輝度反射層30の表面に残っている水溶性のり層20を十分に拭き取り、高輝度反射層30で覆われたマーク41にひび割れが生じないようにする。
上述したように本実施例の転写シールAは、台紙10を、転写シールAを製造する際の支持体としての機能を持たせた、厚紙などからなる台紙本体11と、インク層40自体に転写シールAを皮膚表面に位置決めする際の目印としての機能を持たせた、皮膚表面及びインク層40を透視できる、薄紙などからなるシート12との2層構造にして、機能を分担させている。したがって、転写シールAの製造時には台紙本体11が支持体となって支持機能を有さない肉厚の薄いシート12の裏面側に水性のり層20、高輝度反射層30、インク層40、保護層50及び接着層60を例えばスクリーン印刷などにより何ら支障なく順次印刷して形成することができる。また、使用時には台紙本体11を剥離してシート12を露呈させ、次いで保護紙70を剥離することにより、シート12を介して皮膚表面及びインク層40を透視できる状態となり、インク層40自体を目印に転写シールAを位置決めすることが出来る。したがって、基台紙や基板の表面に印刷したインク層と同一形状のマークを目印にして間接的に位置決めする、上述した特許文献1、2に示す従来技術に比して、インク層40によるマーク41を患者の皮膚表面Sの放射線照射部位に正確に転写することが出来る。さらに、転写シールAを位置決めした後、接着層60を介して転写シールAを皮膚表面に貼り付ける際、シート12を皮膚表面に押し当てると、皮膚表面の凹凸に容易にぴったり沿うようになるので、一旦位置決めした個所からずれるおそれがない。さらにまた、肉厚が薄く、貼り付け後にシート12がごわごわしたような不快感を患者に与えるおそれもない。
上述した特許文献1,2に示す従来技術では、基台紙や基板はその裏面側にインク層、接着層を形成する際の支持体としての機能を有するように比較的肉厚の厚い厚紙などから形成されているため、皮膚表面に貼り付ける際、皮膚表面の凹凸に沿わせるように強く押し付けなければならない。このため、一旦位置決めした個所からずれるおそれがある。また、肉厚が厚く、貼り付け後に基台紙や基板がごわごわした不快感を患者に与えるおそれがある。
インク層40により形成される、マーク41を患者の皮膚表面Sの放射線照射部位に転写した後、レーザー光線をこのマーク41に照射して放射線照射装置から発せられる放射線の照射位置を計測(確認)するが(放射線照射装置の照準を合わせるが)、この際、高輝度反射層30がレーザー光線の反射率を高めることから、放射線の照射位置を精度良く計測でき(放射線照射装置の照準を正確に合わせることができ)、この結果、マーク41を目印(標的)にして正確に放射線を照射することが可能となる。
次に、上記転写シールAの変形例について、図1(b)、図5、図6(a)乃至(d)及び図7(a)乃至(c)を参照して説明する。図中、図1(a)、図2、図3(a)乃至(d)及び図4(a)乃至(c)に示す部分と形状の点を除いて同一内容の部分については、同一符号にaを付してその詳細な説明を省略する。
本変形例の転写シールBは、図1(b)に示すように、全体形状がテープ状ではなく正方形状である。これにあわせて台紙10aは正方形状で、インク層40aによって形成される、放射線照射の部位特定のためのマーク41aは、図5、図7(c)に示すように、十字状に形成されている。これらの点を除いて転写シールBは、転写シールAと同じであり、台紙10aは台紙本体11aとシート12aとの2層構造で、図5、図6(a)に示すように、シート12aの裏面側に水溶性のり層20a、高輝度反射層30a、インク層40a、保護層50a及び接着層60aをスクリーン印刷などにより順次印刷して形成されている。
本変形例の転写シートBも、上述した転写シートAと同様に、まず図6(b)に示すように、台紙本体11aを剥離してシート12aを露出させ、次いで図6(c)に示すように、保護紙70aを剥離して接着層60aの裏面を露呈させ、シート12aを介して皮膚表面及びインク層40aを透視できる状態にする(図7(b)参照)。次いで、このシート12aを介して透視した状態において、インク層40aを目印にしつつ患者の皮膚表面の放射線照射部位に転写シールBを位置決めする。具体的に説明すると、例えば、患者の皮膚表面の放射線照射部位に予めマーカー等で点などの簡単な印を複数付しておき、シート12aを介してこの皮膚表面の印及びインク層40aを透視しつつこれらを目印にして転写シールBを位置決めする。次いで、接着層60aの裏面を放射線照射部位の患者の皮膚表面に押し当ててシート12a、高輝度反射層30a、インク層40a及び保護層50aを貼り付け、皮膚表面の凹凸にぴったり沿うようにする。次いで、シート12aの表面を、水分を含ませたスポンジやタオルなどを使って湿らせる。これによりシート12aの裏面の水溶性のり層20aが溶けてシート12aが剥がれやすくなる。この後、図6(d)に示すように、シート12aを剥がすと、インク層40aにより形成される、放射線照射の部位特定のためのマーク41a(図7(c)参照)が高輝度反射層30a、保護層50aなどとともに患者の皮膚表面Sの放射線照射部位に転写される。転写後は高輝度反射層30aの表面に残っている水溶性のり層20aを十分に拭き取り、高輝度反射層30aで覆われたマーク41aにひび割れが生じないようにする。
本変形例の転写シートBも、シート12aを介してインク層40aが透視できるようにし、このインク層40a自体を転写シールBの位置決めのための目印に利用できるように構成したので、マーク41aを患者の皮膚表面Sの放射線照射部位に正確に転写することが出来る。また、転写シールBの位置決め後、接着層60aを介して転写シールBを皮膚表面に貼り付ける際、シート12aを皮膚表面に押し当てると、皮膚表面の凹凸に容易にぴったり沿うようになるので、一旦位置決めした個所からずれるおそれがない。また、貼り付け後にシート12aがごわごわしたような不快感を患者に与えるおそれがない。
インク層40aにより形成される、マーク41aを患者の皮膚表面Sの放射線照射部位に転写した後、レーザー光線をこのマーク41aに照射して放射線照射装置から発せられる放射線の照射位置を計測(確認)する(放射線照射装置の照準を合わせる)。この際、高輝度反射層30aがレーザー光線の反射率を高めることから、放射線の照射位置を精度良く計測でき(放射線照射装置の照準を正確に合わせることができ)、この結果、マーク41を目印(標的)にして正確に放射線を照射することが可能となる。
本発明の転写シールは、上述した実施例や変形例に示したものに限定されるものではない。例えば、医療用では、X線に限らず、電磁放射線(ガンマ線)、粒子放射線(アルファ線、ベータ線、中性子線、陽子線)などの放射線の照射部位を表示するマークを転写するのに広く使用される。また、医療用以外の用途、例えば装飾用などに使用することが出来る。
また、インク層40によって形成されるマーク41、41aの形状は、図4(b)、(c)、図7(b)、(c)に示す形状に限定されるものではなく、被転写箇所に合わせた最適な形状に形成される。
本発明の転写シールは、凹凸のある物品表面や皮膚表面などにマークなどを転写するのに適用される。
10 台紙
10a 台紙
11 台紙本体
11a 台紙本体
12 可撓性シート
12a 可撓性シート
20 水溶性のり層
20a 水溶性のり層
30 高輝度反射層
30a 高輝度反射層
40 インク層
40a インク層
41 マーク
41a マーク
50 保護層
50a 保護層
60 接着層
60a 接着層
70 保護紙
70a 保護紙

Claims (4)

  1. 被転写体に模様、図柄、マークなどを転写する転写シールにして、
    台紙本体と、一方の面が前記台紙本体に剥離可能に重ね合わせて配置された、透明又は半透明のシートとの2層構造の台紙と、
    一方の面が前記シートの他方の面側に剥離可能に配置され、前記模様、図柄、マークなどを形成するインク層と、
    一方の面が前記インク層の他方の面側に配置された接着層と、を備え、
    前記シートを介して前記被転写体及び前記インク層を透視して前記インク層を前記被転写体上に位置決めし、前記接着層を介して前記インク層を貼り付けることにより、前記被転写体に前記模様、図柄、マークなどを転写することを特徴とする転写シール。
  2. 請求項1に記載の転写シールにおいて、
    前記台紙本体は、前記インク層と前記接着層を形成する際の支持体として機能する強度を有し、
    前記シートは、前記被転写体の表面の凹凸に沿うように、可撓性を有していることを特徴とする転写シール。
  3. 請求項1又は2に記載の転写シールにおいて、
    前記インク層の他方の面と前記接着層の一方の面との間に、保護層を配置し、
    前記保護層の幅を前記インク層の幅よりも広く設定し、
    前記接着層の幅を前記保護層の幅と同じに設定してなることを特徴とする転写シール。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載の転写シールにおいて、
    前記シートの他方の面側と前記インク層の一方の面との間に光輝性粉体を含む反射層を配置してなることを特徴とする転写シール。
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