JPH0639989Y2 - 表示隠蔽シート - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ この考案は、葉書、教材又は遊戯具等に利用が可能なも
ので、表示シートの一番上の表面シートを剥離して被着
物上の印刷を透明フイルムを介して確認すると同時に、
表示シートの所定箇所には、透明のフイルムを被着物上
に残さなくしてこれに押印又は書き込みを可能にした窓
孔部を切設した表示隠蔽シートに関する。

＜従来の技術＞ 従来から使用されている表示隠蔽シートとしては、表面
シートと、これと擬似接着した透明のフイルムと、これ
らに続いて粘着剤及び剥離紙を順に積層したものがあ
る。この表示シートは、剥離紙を外してから粘着剤で被
着物に貼着し、その後に表面シートを剥離し、透明のフ
イルムを被着物に残存させることにより、予め前記透明
のフイルム、粘着剤又は被着物のいずれかに施していた
隠蔽印刷を外部から透視できるようにしたものである。

＜考案が解決しようとする課題＞ しかしながら、この表示隠蔽シートは透明のフイルムが
残存してしまい、その上からの新たな書き込み又は押印
が不可能又は不十分なものになってしまう等の欠点があ
った。

この考案は、上記の欠点を解決しようとするものであっ
て、一番上の表面シートを剥離して被着物上に透明フイ
ルムを残存させても、被着物上の所定箇所に書き込み又
は押印をきれいに表示できるようにした表示隠蔽シート
を提供せんとする。

＜課題を解決するための手段＞ この考案は、上記目的を達成したものであり、その要旨
は各種印刷を施した表面シートと、該表面シートと擬似
接着した透明のフイルムと、これらに粘着剤及び剥離紙
を順に積層した表示シートにおいて、該表示シートの所
定箇所には、窓孔部として積層断面、あるいは少なくと
も透明のフイルム及び粘着剤の積層断面を切設して、該
窓孔部に該当する箇所にきれいに書き込み又は押印を施
こすことができるようにしたものである。ここで表面シ
ートは、種々印刷をした紙、合成紙、プラスチックシー
ト又はこれらにアルミ蒸着したものやアルミ箔を接着し
たものなどを含み、透明のフイルムには一部又は全体の
透明あるいは半透明のものを包含する。

＜実施例＞ そこで、この考案の実施例を添付の図面により説明す
る。

第１図において、表示シートＡは、第3A図、第3B図に示
した通り、表面に印刷を施した裏面アルミ蒸着の紙とし
ての表面シート１、透明の合成樹脂からなるフイルム
２、感圧性粘着剤３及び剥離紙４を帯状に積層し、その
後剥離紙４を残して表面シート、透明のフィルム２及び
感圧性粘着剤３を葉書の一部又は略同寸の形状に一部切
断して周囲を取り除いたものから成っている。ここで表
面シート１のアルミ側と透明のフイルム２とは、溶融樹
脂をフィルム状に押し出して積層するか、アルミ側にシ
リコーン加工を施こして接着剤により積層することで、
それぞれ疑似接着して指先等で容易に剥離可能にする。
また、表面シート１と反対側の透明のフイルム２には粘
着剤３をコーティング等によって施こし、さらにシリコ
ーンなど剥離処理を施こした剥離紙４を積層しておく。

窓孔部５は、この考案の要部であり、後記する厚生年金
基金の年金支払通知の葉書Ｂ中の領収欄中の押印欄６に
相当する部分にあたる表示シートの積層全断面（第3A
図）、表示シート中の表面シート、透明のフイルム及び
感圧性粘着剤の部分断面（第3B図）、その他少なくとも
透明のフイルム及び感圧性粘着剤に切設されている。こ
の窓孔部５としては、丸形、角形又は楕円形等の種々な
形状のものが考えられる。切目７は、透明の合成樹脂フ
イルム２と、感圧性粘着剤３を残して表面シート１のみ
に設けたハーフカットの切目である。切目の代わりに、
この部分の外側を切欠いたものであっても差支えない。
なお、切目残し部８は上記切目７の途中に設けた切目残
し部であり、表面のシート１が透明のフイルム２から自
然に剥離できないように0.5m/mぐらいの切目残し部を形
成している。これらの切目７と切目残し部８とは、表示
シートＡの上端部に直線上に設けても、左下部のように
ハート形に設けてもよく、いずれも指により表面のシー
ト１を透明のフイルム２から剥離できるようにする。

葉書Ｂは、例えば厚生年金基金の年金支払い通知として
の私製または官製のものであり、表面には、年金額、支
払日、及び支払金融機関欄等と、これらに併せて年金受
領者が使用する領収欄に押印箇所６が設けられている。

上記構成からなる、この考案の表面隠蔽シートを使用す
るには、まず利用者において、第１図に示す表示シート
Ａの剥離紙４のみを外して第２図の葉書Ｂに貼着し、指
定の宛先に郵送される。この状態では表面のシート１の
表面印刷は見えても透明のフイルム、粘着剤又は被着物
である葉書Ｂに印刷されたものは表面のシート１により
被覆されて見えない。このようにして、葉書Ｂを受けと
った者は、前記切目７より表面のシート１を剥がして、
隠蔽された葉書Ｂなどに印刷された表示を読み取る。

以上、この考案を厚生年金基金の年金払い通知としての
私製又は官製の葉書にもとずいて説明したが、この考案
は前記の実施例に限定されるものではなく、この他の用
途に使用する葉書はもちろん、教材又は遊戯具等、実用
新案請求の範囲の構成の技術範囲での改変・変更も含ま
れることは明らかであろう。

＜考案の効果＞ この考案は、初め表示シートの剥離紙を外して被着物に
貼着するもので、外部からは表面のシートに印刷された
もののみを見ることができ、中の透明のフィルム、粘着
剤又は被着物に印刷されたものは隠蔽されている（アル
ミ蒸着又はアルミ箔の積層シートにより隠蔽性を十分に
する）。その後、表面のシートを剥離することにより、
外部から透明のフイルムを透して、フィルム裏面、粘着
剤又は被着物のいずれかに印刷されたものを確認するこ
とができる。また、積層体の所定箇所に窓孔部を設けた
ので表面のシートの剥離後においても、窓孔部において
押印又は書き込みが美しく記入できるだけでなく、別途
領収書を作成する手間を省くことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案である表示隠蔽シートの斜視図、第3A
図は第１図C-C縦断面図、第3B図は第3A図とは別の実施
例であるC-C縦断面図、第２図はこの考案を葉書に使用
した状態斜視図である。 Ａ……表示シート、Ｂ……被着物（葉書）、１……表面
のシート、２……透明のフイルム、３……粘着剤、４…
…剥離紙、５……窓孔部、７……切目（剥離箇所）、８
……切目残し部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】各種印刷を施した表面シートと、該表面シ
   ートと擬接着した透明のフイルムと、これらに粘着剤及
   び剥離紙を順に積層した表示シートにおいて、該表示シ
   ートの所定箇所には窓孔部として積層全断面、あるいは
   少なくとも透明のフイルム及び粘着剤の積層断面を切設
   することにより、前記窓孔部に相当する箇所に前記剥離
   紙を外した表示シートを被着物に貼着して透明のフイル
   ム及び粘着剤を被着物に残存しないようにした表示隠蔽
   シート。